JPH0611219A

JPH0611219A - 自動製氷装置

Info

Publication number: JPH0611219A
Application number: JP16731792A
Authority: JP
Inventors: Masatoshi Inatani; 正敏稲谷; Hideo Yamamoto; 秀夫山本
Original assignee: Matsushita Refrigeration Co
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1992-06-25
Filing date: 1992-06-25
Publication date: 1994-01-21

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、冷蔵庫用の自動製氷装置におい
て、透明度の高い氷を提供することを目的としたもので
ある。【構成】給水装置から供給された水を貯留して製氷す
る製氷皿１３と、製氷後に離氷の為前記製氷皿を回動さ
せて上下反転させる駆動装置１１と、この駆動装置によ
り製氷皿を揺動させると共に、揺動時に揺動軸方向に前
後運動を加えるカム機構４４からなる構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫等に備えて透明
な氷を自動的に作るようにした自動製氷装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来より家庭用の冷蔵庫等においては、
給水装置から供給された水を製氷皿に貯留して製氷し、
製氷後に駆動装置により製氷皿を回動反転して離氷する
自動製氷装置が普及している。

【０００３】以下図１０から図１１を参照しながら、前
述した従来の自動製氷装置について説明する。

【０００４】１は冷蔵庫本体で外箱２、内箱３及び前記
外箱２、内箱３間に充填された断熱材４により構成され
ている。５は前記冷蔵庫本体１の内部を上下に区画する
区画壁であり、上部に冷凍室６、下部に冷蔵室７を区画
形成している。８は前記冷凍室６の背面に備えた冷凍サ
イクルの冷却器であり、９は前記冷却器で冷却した冷気
を前記冷凍室６及び冷蔵室７内に強制通風するための送
風機である。

【０００５】次に１０は前記冷凍室６内に備えた自動製
氷機であり、モータ及び減速ギア郡（図示せず）などを
内蔵した駆動装置１１、中央部に支持軸１２を連結固定
した製氷皿１３、前記駆動装置１１に前記製氷皿１３を
軸支させるためのフレーム１４等により構成される。

【０００６】尚、１５は前記製氷皿１３を歪変形させて
離氷を行わせるために前記駆動装置１１の外郭の一部に
設けたストッパーであり、１６は前記ストッパー１５に
当接するように前記製氷皿１３上に取り付けた当て板で
ある。

【０００７】１７は前記自動製氷機１０の下方に備えた
貯氷箱である。１８は製氷用の水を貯水するための給水
タンクであり、前記冷蔵室７内の一画に着脱自在に備え
られる。１９は前記給水タンク１８の給水口であり、弁
２０によって開閉される。２１は前記給水タンク１８の
給水口１９の下方に設けた水受け皿であり、前記給水口
１９を下向けにして前記給水タンク１８をセットする
と、前記弁２０が押し上げられて前記給水口１９が開口
されるよう構成されている。

【０００８】２２は前記水受け皿２１内に受けた水を揚
水するための給水ポンプであり、２３は前記給水ポンプ
２２に連結して、その出口を前記自動製氷機１０の製氷
皿１３に臨ませるように配設した給水管である。

【０００９】この従来の自動製氷装置１０について動作
を説明する。使用者によって水を満たされた給水タンク
１８が所定の位置にセットされると、弁２０が押し上げ
られて給水口１９が開口して水受け皿２１に水が満たさ
れる。その後、満たされた水は給水ポンプ２２によって
揚水され、給水管２３を介して製氷皿１３内に注水され
る。こうして製氷皿１３内に所定量満たされた水は冷凍
室６内での冷却作用によって氷結され、氷が生成され
る。

【００１０】そして、製氷が完了すると駆動装置１１の
回転作用によって製氷皿１３が支持軸１２を中心として
回動反転し、ストッパー１５に当て板１６が当接するこ
とによって製氷皿１３が歪み変形を生じて製氷皿１３内
の氷が離氷される。離氷された氷は貯氷箱１７内に落下
して貯氷され、離氷作用の終了した製氷皿１３は再び駆
動装置１１による逆回転作用によって元の状態に復帰す
る。

【００１１】以後この動作を給水タンク１８の水を使い
きるまで繰り返して自動的に製氷、貯氷を行うものであ
る。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来の自動製氷機では、製氷皿が冷気により下側からも
上側からも冷却されるため、製氷皿に貯留された水は、
全面からほぼ均等に凍るようになる。このため水中の気
体成分が逃げることができず、中央部が白濁して不透明
な氷になる。従って、ウイスキーの水割りやジュースな
どの飲料用をはじめとして官能的に適した氷にならない
という問題点があった。

【００１３】本発明は上記従来の問題点を解消するもの
であり、透明度が高い氷を生成できる自動製氷装置を提
供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の自動製氷装置は、給水装置から供給された水
を貯留して製氷する製氷皿と製氷後に離氷の為前記製氷
皿を回動させて上下反転させる駆動装置とこの駆動装置
により製氷中製氷皿を揺動させると共に揺動時に揺動軸
方向に前後運動を加えるカム機構とから構成している。
また、製氷皿に凸部または凹部を設け駆動装置取付側に
前記製氷皿の凸部または凹部に対抗する凹部または凸部
を設け、製氷皿が水平位置において製氷皿と駆動装置取
付側の凹凸部が勘合するようにしたカム機構を設けた構
成としている。

【００１５】

【作用】この構成によって、製氷時に製氷皿を揺動し、
さらに揺動軸方向に前後運動を加えるカム機構により氷
結界面及び水面を２軸の波動流として波打たせ水面側の
氷の形成を遅らせ、氷は製氷皿の底部側から順次形成さ
れて水面が最後に形成すると共に集結した氷結界面の気
泡を効率よく除去できることにより透明な氷を良好に造
ることができる。

【００１６】

【実施例】以下本発明の実施例について、図１から図９
に従い説明する。尚、自動製氷装置の冷蔵庫への取付構
造は従来例と同じであり、図面とその詳細な説明を省略
する。

【００１７】まず、図１から図５で自動製氷装置１０の
構成を説明する。１１は駆動装置であり、後面の一端部
に後方に向けて突出するＬ字状のフレーム１４が設けら
れている。駆動装置１１の内部には、モータ２４、減速
ギヤ機構２５、及び支持軸１２が設けられており、モー
タ２４の回転を減速ギヤ機構２５により減速して支持軸
１２に伝達する構成となっている。１３は樹脂製の製氷
皿で、上面が開口した矩形容器状をなし、内部が複数個
の小室に区画されている。前記製氷皿１３は、前部中央
部が前記支持軸１２に連結嵌合され、後部中央部が支持
軸２６に数ミリの前後移動と回転自在となるように嵌合
され、前記駆動装置１１により支持軸１２及び２６を軸
として回動される。

【００１８】１５は前記製氷皿１３を歪変形させて離氷
を行わせるために前記駆動装置１１と一体に固定されフ
レーム１４の一部に設けたストッパーであり、１６は前
記ストッパー１４に当接するように前記製氷皿１３に設
けた当て部である。

【００１９】２７は蓋であり、周囲を覆うカバー２８
と、この間に配設された断熱材２９とにより構成されて
おり、製氷皿１３の上面を開閉可能に覆っている。前記
蓋２７のカバー２８の底面内側には、ヒータ３０がアル
ミ箔テープ等により張り付けられている。３１は蓋２７
の上面一端部から下面まで貫通した給水口である。

【００２０】３２は蓋２７の一端に設けた突起３３が摺
動するスリット７０を一端に設け、他端を駆動装置１１
の一端に設けた突起３４に係合した第１アームａであ
り、３５は蓋２７に設けた前記突起３３の対角に設けた
突起３６が摺動するスリット（図示せず）を一端に設
け、他端をフレーム１４の一端に設けた突起３７に係合
した第１アームｂである。前記第１アームａと前記第２
アームｂとは左右対象の形状である。前記スリット７０
は、支持軸１２を中心とし、支持軸１２の中心点と突起
３３間の距離を半径とし、揺動角度（例えば±２０度）
を円弧の角度とした円弧からなっている。３８は一端を
蓋２７の他端に設けた突起３９に係合し、他端を前記支
持軸１２に勘合した第２アームである。前記第２アーム
３８は、支持軸１２の回転により製氷皿１３が回動する
と共に、同時に回動するものである。

【００２１】前記駆動装置１１には、支持軸１２の近傍
に製氷皿１３の水平位置を検出する水平位置検出スイッ
チ４０、製氷皿１３の反転位置を検出する反転位置検出
スイッチ４１が設けられている。また、製氷皿１３の底
部には温度センサ４２が断熱材４３で固定されており、
製氷皿１３内の水温を検出する。

【００２２】尚、４４は支持軸１２を中心軸とし駆動装
置１１の本体に固定されたカム凹部４５と、同様に支持
軸１２を中心軸とし製氷皿１３に固定されたカム凸部４
６で構成されたカム機構である。カム凹部４５とカム凸
部４６とは製氷皿１３の水平位置において勘合するよう
にしてある。また、後部支持軸２６にはフレーム１４と
製氷皿１３との間にスプリング４７を設置し製氷皿１３
を前方に押し付けることにより製氷皿１３の謡動と共に
カム機構４４の凹部４５と製氷皿１３の凸部４６との脱
着が滑らかに繰り返される構成としている。

【００２３】次に、図６に示す電気回路について説明す
る。４８は電源コンセントであり、第１リレー４９の常
開接点５０を介して給水ポンプ２２が接続され、第２リ
レー５１の常開接点５２を介して蓋２７の下面に取り付
けたヒータ３０が接続され、一連の製氷制御を行う制御
装置（製氷制御手段）５３内の電源トランス５４の１次
側が接続されている。前記電源トランス５４の２次側に
は電源回路５５が接続されている。前記制御装置５５に
は、入力として製氷皿１３の水平位置検出スイッチ４０
及び反転位置検出スイッチ４１、前記製氷皿１３に設け
た温度センサ４２を有している。

【００２４】前記水平位置検出スイッチ４０の一端は直
流電源Ｖｃｃに接続されており、他端は抵抗Ｒ１を介し
て接地されると共にマイクロコンピュータ５６の入力端
子ａに接続されている。また、前記反転位置検出スイッ
チ４１の一端は直流電源Ｖｃｃに接続されており、他端
は抵抗Ｒ２を介して接地されると共に前記マイクロコン
ピュータ５６の入力端子ｂに接続されている。

【００２５】前記温度センサ４２はＮＴＣサーミスタで
あり、検出対象物の温度上昇に伴い電気抵抗が減少し、
又温度下降にともない電気抵抗が増大する負温度特性を
有している。前記温度センサ４２の一端は直流電源Ｖｃ
ｃに接続されており、他端は抵抗Ｒ３を介して接地され
ると共に前記マイクロコンピュータ５６の入力端子ｆに
接続されている。

【００２６】抵抗Ｒ４と抵抗Ｒ５の結合点は、前記マイ
クロコンピュータ５６の入力端子ｇに接続されており、
前記抵抗Ｒ４の他端は直流電源Ｖｃｃに接続され、前記
抵抗Ｒ５の他端は接地されている。抵抗Ｒ６と抵抗Ｒ７
の結合点は、前記マイクロコンピュータ５６の入力端子
ｈに接続されており、前記抵抗Ｒ６の他端は直流電源Ｖ
ｃｃに接続され、前記抵抗Ｒ７の他端は接地されてい
る。前記抵抗Ｒ４とＲ５は製氷開始温度（例えば−１
０．０℃）に相当する第一基準電圧を作り、前記抵抗Ｒ
６とＲ７は製氷完了温度（例えば−１５．０℃）に相当
する第二基準電圧を作っている。

【００２７】前記マイクロコンピュータ５６の出力端子
ｃ及びｄはモータ駆動回路５７を介して駆動装置１１内
のモータ２４に接続されている。また、出力端子ｅはバ
ッファ５８を介して常開接点５０を有する第１リレー４
９に接続されており、出力端子ｉはバッファ５９を介し
て常開接点５２を有する第２リレー５１に接続されてい
る。

【００２８】上記のように構成した自動製氷装置につい
て、図７のフローチャートを用いて説明する。

【００２９】まず、給水工程では使用者によって水を満
たされた給水タンク１８が所定の位置にセットされる
と、弁２０が押し上げられて給水口１９が開口して水受
け皿２１に水が満たされる。そして、ステップ７１にお
いてマイクロコンピュータ５０の出力端子ｅに一定時間
Ｈを出力して給水ポンプ２２が一定時間作動し、給水管
２３を介して製氷皿１３内に所定量給水される。

【００３０】製氷工程では、ステップ７２で、温度セン
サ４２の検出温度に基ずく電圧信号と製氷開始温度（た
とえば−１０．０℃）に相当する第１基準電圧とを比較
し、製氷皿１３内の水が０℃に達したか否かを判断す
る。温度センサ４２の検出温度が製氷開始温度よりも低
ければ、ステップ７３でヒータ３０をＯＮする。

【００３１】ステップ７４において、マイクロコンピュ
ータ５６の出力端子ｃ、ｄにそれぞれＨ、Ｌを一定時間
Ａだけ出力し、モータ駆動回路５７を介して駆動装置１
１内のモータ２４を一定時間Ａだけ正転する。製氷皿１
３は反時計方向に回動し、水平位置から所定角度（例え
ば＋２０度）回転した位置に達する。第２アーム３８も
支持軸１２の回転により同時に回転し、製氷皿１３の回
動と共に、同時に蓋２７も回動する。蓋２７の一端に設
けた突起３３は第１アームａのスリット７０の中央から
最下点に摺動する（図１０ｂ）。

【００３２】引き続き、ステップ７５において、マイク
ロコンピュータ５６の出力端子ｃ、ｄにそれぞれＬ，Ｈ
を一定時間２Ａだけ出力し、モータ２４を一定時間２Ａ
だけ逆転する。製氷皿１３は時計方向に揺動し、水平位
置から所定角度（例えば−２０度）回転した位置に達す
る。第２アーム３８も支持軸１２の回転により同時に回
転し、製氷皿１３の回動と共に、同時に蓋２７も回動す
る。蓋２７の一端に設けた突起３３は第１アームａのス
リット７０の最下点から最上点に摺動する（図１０
ｃ）。

【００３３】そして、ステップ７６において再びモータ
２４を正転する。ステップ７７で製氷皿１３が水平位置
に戻って水平位置検出スイッチ４０がＯＮすると、ステ
ップ７８でモータ２４を停止する。そして、ステップ７
９で一定時間Ｂだけ経過した後、ステップ８０で、温度
センサ４２の検出温度に基ずく電圧信号と製氷完了温度
（たとえば−１５．０℃）に相当する第２基準電圧とを
比較し、製氷皿１３内の水が完全に凍結して０℃以下に
なったか否かを判断する。温度センサ４２の検出温度が
製氷完了温度よりも高ければ、再びステップ７４に戻
る。このステップ７４からステップ７９までの一連の動
作により、図１０に示すように製氷皿１３は支持軸１２
を中心とした揺動を行う。

【００３４】尚、ステップ７４において、マイクロコン
ピュータ５６の出力端子ｃ、ｄにそれぞれＨ、Ｌを一定
時間Ａだけ出力し、モータ駆動回路５７を介して駆動装
置１１内のモータ２４を一定時間Ａだけ正転した際に
は、製氷皿１３の揺動と共に製氷皿１３に固定されたカ
ム凸部４６は駆動装置１１本体の凹部４６の内面を摺動
するため製氷皿１３を後方へ押す様に働く。またステッ
プ７５において、マイクロコンピュータ５６の出力端子
ｃ、ｄにそれぞれＬ，Ｈを一定時間２Ａだけ出力し、モ
ータ２４を一定時間２Ａだけ逆転する際に製氷皿１３が
逆回転を始めると後部支持軸２６のフレーム１４と製氷
皿１３との間に挿入されたスプリング４７により製氷皿
１３は前方に押されているためカム凸部４６は駆動装置
１１本体の凹部４６の内面を摺動しながら製氷皿を前方
に移動させる。さらに回転が進むと逆面の凹部４６の内
面に沿って摺動するため再び製氷皿１３を後方に押しや
る。そして、ステップ７６において再びモータ２４が正
転すると、製氷皿が正回転に代わると共に製氷皿１３は
前方に移動する。以上のように製氷皿１３の揺動と共に
カム機構４４により前後駆動が加わるため氷結界面及び
水面においては単純な波動ではなく２軸波動流が発生す
る。

【００３５】この製氷工程では、送風機９によって冷却
器８で冷却された冷気が製氷皿１３の下部の通風路を通
って製氷皿１３を底部から冷却する。製氷皿１３の上面
は断熱材２９を内蔵した蓋２７で覆われ、ヒータ３０で
加熱されるため、水面側は冷気と接触し難く温度が高く
なり、また氷結面と水面が２軸波動流となって水面の氷
の形成を遅らす。よって、氷は製氷皿の底部側から順次
形成されて水面側が最後に形成されるようになる。しか
し、短時間で氷結させるため下部からの冷却を強力に行
うと、水中に溶解している気体成分が気泡となって浮力
で上昇していく前に氷結面に捕まり氷内に閉じこめられ
不透明な氷となりやすい。その点本発明の実施例の場合
揺動による氷結面での水の移動と軸方向への移動の２軸
波動流により効率よく生成した気泡を氷結面より離脱さ
せ浮力で上昇させ未氷結部である水面より大気に放出さ
せるため氷内部に閉じ込もることがない。製氷が進行し
た後、ステップ８０で、温度センサ４２の検出温度に基
ずく電圧信号と製氷完了温度（たとえば−１５．０℃）
に相当する第２基準電圧とを比較し、製氷皿１３内の水
が完全に凍結して０℃以下になったか否かを判断する。
温度センサ４２の検出温度が製氷完了温度よりも低けれ
ば、ステップ８１でヒータ３０をＯＦＦする。この時点
では氷の温度はまだ高いので、氷が冷凍室設定温度まで
冷えるのに十分な時間（時間Ｄ）だけ製氷を継続した
後、製氷工程を終了する。

【００３６】次に離氷工程に移る。ステップ８２におい
て、マイクロコンピュータ５６の出力端子ｃ、ｄにそれ
ぞれＨ、Ｌを出力し、モータ駆動回路５７を介して駆動
装置１１内のモータ２４が正転し、減速ギヤ機構２５に
よって製氷皿１３が支持軸１２を中心として図２中の矢
印Ａ方向へ回動される。すると、支持軸に一端を勘合し
た第２アーム３８は、支持軸１２の回転により製氷皿１
３が回動すると共に、同時に回動を始める。

【００３７】支持軸１２が揺動角度（例えば２０度）以
上回動すると、第２アーム３８の回動により、第２アー
ム３８と突起３９で係合した蓋２７がフレーム１４と反
対側へ押しやられる。そして、図９に示すように蓋２７
は製氷皿１３の上面を開放するようになり、ストッパー
１５に当て部１６が当接することによって製氷皿１３が
歪み変形を生じて製氷皿１３内の氷が離氷される。離氷
された氷は貯氷箱１７内に落下して貯氷される。

【００３８】ステップ８４において製氷皿１３が反転位
置に達して反転位置検出スイッチ４１がＯＮすると、ス
テップ８５において、マイクロコンピュータ５６の出力
端子ｃ、ｄにそれぞれＬ，Ｈを出力し、モータ２４を逆
転する。そして、離氷作用の終了した製氷皿１３は再び
元の状態に戻ろうとする。ステップ８６で製氷皿１３が
水平位置に戻って水平位置検出スイッチ４０がＯＮする
と、ステップ８７でモータ２４を停止する。

【００３９】そして、ステップ８８で貯氷箱１７内に貯
留された氷が満杯か否かを判断し、満杯でない場合はス
テップ７１に戻り、満杯の場合はそのまま待機する。

【００４０】以上のように本実施例によれば、蓋の一端
に突起を設けその突起が第１アームのスリットを摺動す
ることにより、製氷中の揺動時には第２アームが蓋を押
しても蓋に設けた突起がスリット内を摺動するので製氷
皿と蓋は一体で揺動し、製氷皿の離氷時には第２アーム
が蓋を押すと蓋に設けた突起がスリットの一端を押し蓋
が製氷皿から離れて開放する。従って、揺動中は製氷皿
の上面を確実に蓋で覆い、かつヒータを通電することに
より、水面側は冷気と接触し難くなるからの氷の形成が
遅れ、氷は製氷皿の底部側から順次形成されて水面側が
最後に形成されるようになる。そして、揺動による氷結
面での水の移動と軸方向への移動の２軸波動流により生
成した気泡を効率よく氷結面より離脱させ浮力で上昇さ
せ未氷結部である水面より大気に放出させるため氷内部
に閉じ込もることがない。よって、白濁のない透明な氷
を比較的短時間で作ることができる。

【００４１】また、製氷皿１３が水平位置においてカム
機構４４が嵌合するようにしているため水平位置検出ス
イッチ４０の取付の多少のばらつきや、蒸発皿１３と支
持軸１２との嵌合の甘さがあっても必ず水平位置で静止
するので氷の変形が少なく、軸方向への移動による水の
波立ちでのこぼれを防止できるものである。

【００４２】さらに通常のものにおいては、離氷時に蓋
を開放させる必要があるが、製氷皿の回動に伴い第２ア
ームを回動することにより、第２アームと係合した蓋が
フレームと反対側へ押しやられて自動的に開放され、蓋
を確実に開放できて離氷動作を確実に行うことができる
ものである。

【００４３】

【発明の効果】以上のように本発明は、給水装置から供
給された水を貯留して製氷する製氷皿と製氷後に離氷の
為前記製氷皿を回動させて上下反転させる駆動装置とこ
の駆動装置により製氷中製氷皿を揺動させると共に揺動
時に揺動軸方向に前後運動を加えるカム機構とから構成
して、製氷皿に凸部または凹部を設け駆動装置取付側に
前記製氷皿の凸部または凹部に対抗する凹部または凸部
を設け、製氷皿が水平位置において製氷皿と駆動装置取
付側の凹凸部が勘合するようにしたカム機構を設けた構
成としているので、溶解している気体成分を効率的に氷
結界面から取り除くので、白濁のない透明な氷を短時間
にて作ることができる。また、位置ぎめが確実に行われ
ることにより水こぼれも少なく形の良い氷が得られる物
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の自動製氷装置の平面図

【図２】同装置の断面図

【図３】同装置の側面図

【図４】同装置のカム機構部の嵌合時を示す拡大図

【図５】同装置の揺動時のカム機構部拡大図

【図６】同装置の電気回路図

【図７】同装置の動作フローチャート

【図８】（ａ）は製氷皿の静止状態を示す断面図（ｂ）は図中反時計方向へ回動した状態（正転）を示す
断面図（ｃ）は図中時計方向へ回動し元の状態に戻った時の断
面図（ｄ）は更に時計方向へ回動した状態（逆転）を示す断
面図

【図９】同装置の離氷時の動作図

【図１０】従来例の自動製氷装置を備えた冷蔵庫の断面
図

【図１１】同装置の要部拡大斜視図１０自動製氷装置１１駆動装置１３製氷皿４４カム機構

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】給水装置から供給された水を貯留して製
氷する製氷皿と、製氷後に離氷の為前記製氷皿を回動さ
せて上下反転させる駆動装置と、この駆動装置により製
氷皿を揺動させると共に、揺動時に揺動軸方向に前後運
動を加えるカム機構とを備えたことを特徴とする自動製
氷装置。
【請求項２】製氷皿に凸部または凹部を設け駆動装置
取付側に前記製氷皿の凸部または凹部に対抗する凹部ま
たは凸部を設け、製氷皿が水平位置において製氷皿と駆
動装置取付側の凹凸部が嵌合するようにしたカム機構を
設けた請求項１記載の自動製氷装置。