JPH06108268A - フェライト系ステンレス鋼箔およびその製造法 - Google Patents

フェライト系ステンレス鋼箔およびその製造法

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JPH06108268A
JPH06108268A JP26181892A JP26181892A JPH06108268A JP H06108268 A JPH06108268 A JP H06108268A JP 26181892 A JP26181892 A JP 26181892A JP 26181892 A JP26181892 A JP 26181892A JP H06108268 A JPH06108268 A JP H06108268A
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hot
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foil
ferritic stainless
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Masao Koike
正夫 小池
Katsuhiko Maruyama
勝彦 丸山
Akihito Yamagishi
昭仁 山岸
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Fe−Cr−Al系熱延鋼帯の耐熱性を改善すべく
Y添加を行う際にみられる靱性劣化を改善すること。 【構成】 C:0.02 %以下、N:0.02 %以下、ただしC
(%)+N(%):0.03 %以下、Cr:9.0〜35.0%、Al:3.0〜8.0
%から成るFe−Cr−Al系合金に、Y:0.01 〜0.1 %お
よびTi:0.01 〜0.1 %を配合する。 【効果】 YとTiの複合添加の相乗作用によって耐熱性
と靱性が改善され、温水浸漬による温間加工次いで冷間
加工で鋼箔の製造が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐酸化性に優れたフェ
ライト系ステンレス鋼箔およびその製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、耐熱材料としてFe−Cr−Al系合金
が注目されており、ストーブ部品、自動車用排ガス部品
等に使用されているが、特に自動車用排ガス浄化装置に
用いられる触媒担体材料として、従来のセラミックスに
代わって、耐衝撃性の優れたステンレス鋼箔が用いられ
るようになってきており、使用環境の過酷化にともなっ
てより一層の耐熱性が要求されるようになってきてい
る。
【0003】ところで、Fe−Cr−Al系合金にYを添加す
ると、耐熱性が大幅に向上することは知られているが、
一方、Yを添加した熱延鋼帯は靱性が著しく劣化し、コ
イル展開あるいはさらに冷間圧延を行う場合、割れや破
断が生じ、トラブルの原因となることも知られている。
【0004】このような脆化現象を防止するための従来
技術としては、例えば特開昭60−228616号公報のように
C、Nを低減し、熱間圧延後に10℃/sec以上の冷却速度
で急冷して450 ℃以下の低温で巻取る方法がある。しか
し、Yを添加したFe−Cr−Al系合金では、この方法によ
っても今日求められている程度には十分に靱性が改善さ
れず、そのため現状では 100〜400 ℃に加熱後、温間加
工を経て使用に供しているため、作業能率の低下、歩留
低減による製造コストの上昇はさけられない。
【0005】また、同合金を自動車用排ガス浄化装置に
用いる場合、50μm あるいはそれ以下の厚さの極薄箔に
圧延したものをハニカム状に組み立てて使用される。従
来のセラミックス製と比較して板厚が薄いので、ハニカ
ム断面積減少により排気抵抗が低減し、エンジン性能の
向上が期待できる。さらに、触媒による排ガス浄化の
際、触媒の温度がある一定値以上である必要があり、エ
ンジン始動時からある一定時間は排ガスは浄化されない
が、板厚を薄肉化するとそれだけハニカムの熱容量が減
少するので、この時間を短縮することができる。一方、
箔の耐酸化性は箔の厚さに大きく依存し、薄くなるほど
耐酸化性は急激に低下する。これは、箔中のAl含有率と
関係があり、Alの絶対量を増やせば箔の耐酸化性は向上
する。しかし、Al含有率を増やすと、製造性、加工性が
悪化し、経済的な大量生産が困難となるため、Al含有量
増加には限界があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Yを添加し
てFe−Cr−Al系熱延鋼帯の靱性を一層改善することで、
冷間加工を可能とし、製造歩留を向上させ、作業性を改
善し、さらに製品の加工性を向上させたうえに、極薄箔
とした場合の耐酸化性をより一層向上させることを目的
としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的のた
めに製造工程およびその条件を検討した結果、完成した
ものであり、その要旨は下記のとおりである。
【0008】重量%にて、C:0.020%以下、Si:1.0%未
満、Mn:1.0%未満、N:0.020%以下、ただし、C(%)+N
(%):0.030%以下、Cr:9.0〜35.0%、Al:3.0〜8.0 %、
Y:0.010〜0.10%、Ti:0.010〜0.10%さらに、必要によ
り、Mo:0.5〜5%、Si:1.0〜5%およびMn:1.0〜2%の
うちの1種以上、残部: Feおよび不純物から成る成分組
成を有する高純度フェライト系ステンレス鋼の箔の両面
にそれぞれ0.2 μm 以上4 μm 以下の厚さでAl蒸着層を
設けたことを特徴とする耐酸化性の優れたフェライト系
ステンレス鋼箔である。
【0009】また別の面からは、本発明は前記成分組成
の鋼を熱間圧延した後、直ちに20℃/sec以上の冷却速度
で急冷し、400 ℃以下の温度で巻き取り、得られた熱延
鋼帯を冷間圧延して、50μm またはそれ以下の厚さとし
た極薄箔の両面に、それぞれ0.2 μm 以上4μm 以下の
厚さでAl蒸着層を設けたことを特徴とする耐酸化性に優
れたフェライト系ステンレス鋼箔製造方法である。
【0010】
【作用】本発明の方法において、鋼の組成成分量、およ
び熱間圧延後の冷却・巻取り条件および箔へのAl蒸着厚
を前記の如くに限定した理由を以下に説明する。なお、
本明細書において特にことわりがない限り、「%」は
「重量%」である。
【0011】C、N:C、Nはそれぞれが0.020 %を超
えて存在する場合、もしくは (C+N) が0.030 %を超
える場合は、熱延鋼帯の靱性を著しく低下させる。従っ
て、C、Nはそれぞれ0.020 %以下でかつC+Nの総量
を0.030 %以下とした。好ましくはC:0.010%以下、
N:0.010%以下である。
【0012】Cr:Crはステンレス鋼の耐酸化性および耐
食性を確保する最も基本的な元素である。本発明におい
ては、9.0 %未満ではこれらの特性が十分に確保され
ず、35.0%を超えると熱延鋼帯の靱性および冷間での加
工性 (延性) が著しく低下する。従って、本発明におい
て、Crの成分範囲は9.0 〜35.0%とした。好ましくは、
18〜25%である。
【0013】Al:Alはフェライト系ステンレス鋼の耐酸
化性を向上させる元素である。本発明においては、3.0
%未満では耐酸化性は十分でなく、また8.0 %を超えて
含有すると、熱延鋼帯での靱性および冷間での加工性を
著しく低下させる。従って、Alの成分範囲は3.0 〜8.0
%とした。好ましくは、 3.0〜6.0 %である。
【0014】Y:Yは耐酸化性を顕著に向上させるため
に添加し、この効果は0.010 %未満では十分ではない。
しかし、0.10%を超えて添加すると熱間加工性が著しく
低下する。従って、Yの成分範囲は0.010 〜0.10%とし
た。
【0015】Ti:Tiは窒化物あるいは炭化物を形成して
固溶C、Nを減少させ、熱延鋼帯の靱性を向上させる。
この効果は、0.010 %未満では十分でなく、一方、0.10
%を超えると冷間での加工性を劣化させる。従って、Ti
の成分範囲は0.010 〜0.10%とした。
【0016】Y+Ti添加の相乗的効果 Fe−Cr−Al系合金にYを単独で添加した場合、耐酸化性
は著しく改善されるが、それにともない、熱延鋼帯の靱
性は著しく低下する。一方、Ti添加によって靱性は著し
く改善される。しかしながら、YとTiとの同時添加を行
うと、耐熱性の改善が図られるばかりでなく、靱性につ
いても温水浸漬加熱による温間圧延が可能な程度に改善
されるのである。
【0017】Mo、Si、Mn:これらの成分は、任意添加成
分であって、Si、Mnに関しては通常は不純物として、そ
れぞれ1.0 %未満の範囲で存在するが、本発明によって
積極的に添加する場合、それぞれ1.0 %超添加される。
これらの任意添加分を積極的に添加する場合、Moは高純
度フェライト系ステンレス鋼の耐食性を、Si、Mnは耐高
温酸化性をさらに一層改善する作用を有し、Mo: 0.5 〜
5 %、Si:1.0〜5%、Mn:1.0〜2%の少なくとも一種が
必要により添加される。
【0018】本発明においては上述の成分組成の鋼は熱
間圧延を経て熱延鋼帯とする。このとき熱間圧延条件は
特に制限されないが、通常は、例えば加熱温度1100〜12
50℃、終了温度 800〜1000℃で行えば十分である。
【0019】冷却速度:熱間圧延終了時の冷却速度が20
℃/secよりも遅くなると、熱延鋼帯の衝撃破面遷移温度
が高くなり、熱延コイル展開時や冷間・温間圧延時に脆
化トラブルを発生することが予想される。従って、熱間
圧延後の冷却速度を水スプレー法等によって20℃/sec以
上とする必要がある。好ましくは20〜30℃/secとする。
【0020】巻取り温度:巻取り温度が400 ℃よりも高
いと、熱間圧延終了時の冷却速度が20℃/secであって
も、巻取り後の徐冷中での熱サイクルによって熱延鋼帯
の脆化を生じるので、巻取り温度を400 ℃以下と定め
た。なお、巻取り温度の下限は格別に制限されるもので
はないが、250 ℃よりも低い温度になると鋼帯の変形強
度が著しく高くなり、実用上、巻取りに困難を伴うこと
から、250 ℃以上で巻取ることが好ましい。
【0021】熱延鋼帯焼鈍の影響:本発明によって得ら
れた熱延鋼板はそのまゝ温間加工によって所定寸法にま
で加工できるが、所望により焼鈍工程を経て冷間圧延を
行って所定寸法としてもよい。冷間加工を行うに当たっ
ては予め焼鈍処理を行うことが望ましい。熱延板焼鈍温
度と、衝撃破面遷移温度との関係があり、熱延帯焼鈍を
行う場合、900 ℃以上で行うことが望ましい。しかしな
がら、1050℃超での焼鈍を行った場合、結晶粒の粗粒化
が起こり、むしろ靱性が低下する可能性があるので、軟
質化等の目的で焼鈍を行う場合は900 〜1050℃が好まし
い。
【0022】Al蒸着層の厚さ:箔へのAl蒸着層の厚さ
は、0.2 μm 未満では耐酸化性の向上に効果が不十分で
あり、4μm を超えると高温で生成した酸化皮膜が、冷
却時に剥離する。排ガス浄化装置として使用する場合、
箔の上に触媒をコーティングすることから、箔の酸化皮
膜が剥離すると触媒の脱落をまねく恐れがある。このた
め、Al蒸着層の厚さは0.2 μm 以上4μm 以下とした。
このようなAl蒸着層を設けるには、代表的にはイオンプ
レーティング法によって行えばよいが、その他スパッタ
リング、抵抗加熱蒸着法によって行うこともできる。ま
た純Alに限らずAl合金も場合により蒸着させることもで
きる。
【0023】
【実施例】まず、真空溶解法によって表1に示される如
き成分組成の鋼を溶解した。次いで、これらの各鋼を表
2に示される条件で熱間圧延し、巻取りを行って厚さ4.
5 mmの熱延鋼帯とした。このようにして製造された熱延
鋼帯について特性評価を行った。
【0024】なお、靱性評価は、JIS 規格に準拠してサ
ブサイズ (板厚:2.5mm) のVノッチシャルピー試験片を
圧延方向と直角方向に沿って採取し、衝撃試験を行い、
遷移温度を求めた。遷移温度が100 ℃以下である場合、
温水浸漬による熱延鋼帯の温間圧延が可能である。
【0025】図1は、Fe−Cr−Al系合金の添加元素の違
いによる、熱延鋼帯の衝撃破面遷移温度の変化を調べた
グラフである。すなわち、鋼種A、K、L、Mについ
て、加熱温度1200℃、終了温度830 ℃で熱間圧延後、冷
却速度20℃/sec で冷却してから350 ℃で巻取り、得ら
れた熱延鋼帯の衝撃破面遷移温度の変化を調べた。
【0026】図1のグラフからは、Fe−Cr−Al系合金に
Yを単独添加すると(鋼種M)、無添加の場合(鋼種
K)と比較して衝撃破面遷移温度が大幅に上昇し、靱性
が著しく低下していることがわかる。しかしながら、Y
+Ti添加材(鋼種A)は、Ti単独添加の場合( 鋼種L)
には及ばないが、衝撃破面遷移温度が75℃と、Y単独添
加の場合と比較して大幅に靱性が改善され、温水浸漬加
熱による温間圧延が可能な範囲となっていることがわか
る。
【0027】図2は、同様の実験を耐熱性についても行
った場合の結果を示すグラフであって、この場合にもY
+Tiの複合添加の作用効果が顕著であることが分かる。
【0028】図3は、Y+Ti添加材を用いて、巻取り温
度と衝撃破面遷移温度との関係をまとめたグラフであ
る。すなわち、鋼種Aについて加熱温度1200℃、終了温
度830 ℃で熱間圧延後、冷却速度20℃/sec で冷却して
から巻取り、得られた熱延鋼帯の巻取り温度と衝撃破面
遷移温度との関係を調べた。
【0029】図3のグラフからは、800 〜500 ℃で巻取
りを行った場合には衝撃破面遷移温度が100 ℃を超えて
しまうのに対して、巻取り温度を400 ℃以下とすれば衝
撃破面遷移温度を75℃以下にでき、温水浸漬による温間
圧延で製造が可能となることが分かる。
【0030】次に、表1に示す組成を有する各供試鋼に
ついて表2示す条件で熱間圧延を行い、得られた鋼帯の
遷移温度を前述と同様にして調べた。結果は同じく表2
に示す。本発明の範囲内の条件で加工することにより、
遷移温度100 ℃以下が実現されるのが分かる。
【0031】次に、表3は、表1の鋼種AのY+Ti添加
材を用いて、熱延板焼鈍温度と、衝撃破面遷移温度との
関係を調べたものである。表3の結果からは、700 ℃、
800 ℃で焼鈍を行った場合は、遷移温度が100 ℃を超え
てしまうのに対し、900 ℃焼鈍および焼鈍なしの場合
は、遷移温度が75℃となる。したがって、熱延帯焼鈍を
行う場合、900 ℃以上で行う必要がある。しかしなが
ら、1050℃超での焼鈍を行った場合、結晶粒の粗粒化が
起こり、靱性が低下する可能性があるので、軟質化等の
目的で焼鈍を行う場合は900 〜1050℃が好ましい。
【0032】これらの結果からも分かるように、本発明
方法により製造した熱延鋼帯は、靱性が大幅に改善され
ており、温水浸漬による温間圧延そしてそれに続いて行
う冷間圧延が可能となった。
【0033】次に、前記のようにして得られた熱延鋼帯
のうちの鋼種Aを温水浸漬した後、温間圧延を行い、次
いで冷間圧延、焼鈍を繰り返して、厚さ40μm 、幅300
mmの箔コイルを製造した。
【0034】このコイルより200 mm×200 mmのサンプル
を切り出し、10-4〜10-5Torrに減圧した真空装置内にお
いて、両面にイオンプレーティングにより、0.1 、0.2
、1、2、3、4、5μm の厚さのAl層を蒸着した。
【0035】得られたAl蒸着箔から20mm×30mmの試験片
を切り取り、大気中での1150℃で350 時間の耐酸化試験
を行った。酸化試験片は任意の時間に取り出し、重量測
定を行った。
【0036】表4に試験結果を示す。表中の○印は酸化
増量が1mg/cm2未満であることを示し、△印は酸化増量
が1mg/cm2を超え、試験片の一部が異常酸化を起こした
ことを示し、×印は箔自体が完全に酸化された状態とな
ったことを示す。また●印は、酸化増量は1mg/cm2未満
であるが、箔表面の酸化皮膜が剥離をおこしたことを示
す。
【0037】Al蒸着をしていない試験片は、96時間まで
は耐え得るが、120 時間後には完全に酸化された。0.1
μm 厚のAl蒸着を行った試験片は、120 時間後に部分的
な酸化が認められ、144 時間後には完全に酸化された。
したがって、0.1 μm 厚ではほとんど改善効果がみられ
ない。
【0038】0.2 μm 厚のAl蒸着を行った試験片は、24
0 時間後に部分的酸化が認められたものの、未蒸着試験
片の2倍以上の耐酸化性を有していた。1μm 厚以上の
Al蒸着試験片は、さらに良好な耐酸化性を有しており、
2〜4μm 厚の蒸着試験片は、350 時間後においても全
く異常酸化は認められなかった。
【0039】5μm 厚の蒸着試験片は、96時間後に既に
酸化皮膜の剥離が認められた。以上の結果より明らかな
ように、本発明法により製造した合金箔にAl蒸着を行う
ことにより、耐酸化性が大幅に改善された。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、耐酸化
性に優れたFe−Cr−Al系熱延鋼帯を温水浸漬によって温
間圧延することが可能となり、圧延時の割れや板破断を
防止でき、作業性が改善される。さらに、冷間加工を行
って極薄箔としてからAl蒸着層を設けた場合の耐酸化性
が大幅に改善されることから、自動車用排ガス浄化装置
などの繰り返し酸化を受ける用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Fe−Cr−Al系熱延鋼帯の衝撃破面遷移温度に及
ぼす添加元素の影響を示すグラフである。
【図2】同じくFe−Cr−Al系熱延鋼帯の耐熱性に及ぼす
添加元素の影響を示すグラフである。
【図3】同じくFe−Cr−Al系熱延鋼帯の衝撃破面遷移温
度に及ぼす巻取り温度の影響を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/16 9271−4K // C21D 9/46 R (72)発明者 山岸 昭仁 新潟県上越市港町2の12の1 日本ステン レス株式会社技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%にて、 C:0.020%以下、Si:1.0%未満、Mn:1.0%未満、 N:0.020%以下、ただしC(%)+N(%):0.030%以下、 Cr:9.0〜35.0%、Al:3.0〜8.0 %、 Y:0.010〜0.10%、Ti:0.010〜0.10%、 残部: Feおよび不可避不純物 から成る成分組成を有する高純度フェライト系ステンレ
    ス鋼の箔の両面に、それぞれ0.2 μm 以上4μm 以下の
    Al蒸着層を設けたことを特徴とする耐酸化性の優れたフ
    ェライト系ステンレス鋼箔。
  2. 【請求項2】 前記成分組成が、重量%にて、 C:0.020%以下、N:0.020%以下、 ただしC(%)+N(%):0.030%以下、 Cr:9.0〜35.0%、Al:3.0〜8.0 %、 Y:0.010〜0.10%、Ti:0.010〜0.10%、 さらに、 Si:1.0〜5%およびMn:1.0〜2%のうちの1種以上、 残部: Feおよび不可避不純物 を含む組成である請求項1記載の耐酸化性に優れたフェ
    ライト系ステンレス鋼箔。
  3. 【請求項3】 前記成分組成が、重量%にて、Mo:0.5〜
    5%をさらに含む請求項1または2記載の耐酸化性に優
    れたフェライト系ステンレス鋼箔。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組
    成を有する高純度フェライト系ステンレス鋼を熱間圧延
    した後、直ちに20℃/sec以上の冷却速度で冷却し、400
    ℃以下の温度で巻取って得た熱延鋼帯に冷間圧延を繰り
    返すことにより製造した50μm 以下の厚さの箔の両面
    に、それぞれ0.2 μm 以上4μm 以下のAl蒸着層を設け
    たことを特徴とする耐酸化性の優れたフェライト系ステ
    ンレス鋼箔の製造方法。
  5. 【請求項5】 得られた熱延鋼帯に冷間加工を行うに先
    立ってさらに900 〜1050℃での焼鈍処理を行う、請求項
    4記載の方法。
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