JPH06107616A - α,α’−ジアセトキシアゾアルカン類の製造法 - Google Patents
α,α’−ジアセトキシアゾアルカン類の製造法Info
- Publication number
- JPH06107616A JPH06107616A JP28662592A JP28662592A JPH06107616A JP H06107616 A JPH06107616 A JP H06107616A JP 28662592 A JP28662592 A JP 28662592A JP 28662592 A JP28662592 A JP 28662592A JP H06107616 A JPH06107616 A JP H06107616A
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- diacetoxyazoalkanes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 取り扱い困難な溶媒を使用する必要がなく反
応操作が容易で、且つ副生物が殆ど生成せず極めて高収
率でα,α’−ジアセトキシアゾアルカン類を製造する
方法を提供する。 【構成】 一般式(1)で表されるα,α’−ジハロゲ
ノアゾアルカン類と一般式(2)で表される第4級アン
モニウム塩を反応させることを特徴とする、一般式
(3)で表されるα,α’−ジアセトキシアゾアルカン
類の製造法。 【化1】 【化2】 【化3】
応操作が容易で、且つ副生物が殆ど生成せず極めて高収
率でα,α’−ジアセトキシアゾアルカン類を製造する
方法を提供する。 【構成】 一般式(1)で表されるα,α’−ジハロゲ
ノアゾアルカン類と一般式(2)で表される第4級アン
モニウム塩を反応させることを特徴とする、一般式
(3)で表されるα,α’−ジアセトキシアゾアルカン
類の製造法。 【化1】 【化2】 【化3】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α,α’−ジアセトキ
シアゾアルカン類の製造法に関する。
シアゾアルカン類の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】α,α’−ジアセトキシアゾアルカン類
が、スチレン、メタクリル酸メチル、酢酸ビニルなどの
重合性二重結合含有化合物の重合開始触媒として優れた
能力を発揮することは、例えば、USP 3,282,9
12、Mem.Fac.Eng.,1980,21,141〜9などの文
献から公知である。またα,α’−ジアセトキシアゾア
ルカン類は、現在汎用されている重合開始触媒の1つで
あるアゾ系化合物が有しているシアノ基を有していない
ため、これら汎用のアゾ系化合物よりも更に低毒性であ
り、環境問題が重視される現状では非常に好ましいもの
である。
が、スチレン、メタクリル酸メチル、酢酸ビニルなどの
重合性二重結合含有化合物の重合開始触媒として優れた
能力を発揮することは、例えば、USP 3,282,9
12、Mem.Fac.Eng.,1980,21,141〜9などの文
献から公知である。またα,α’−ジアセトキシアゾア
ルカン類は、現在汎用されている重合開始触媒の1つで
あるアゾ系化合物が有しているシアノ基を有していない
ため、これら汎用のアゾ系化合物よりも更に低毒性であ
り、環境問題が重視される現状では非常に好ましいもの
である。
【0003】しかるにα,α’−ジアセトキシアゾアル
カン類の製造が困難であるため重合開始触媒としての利
用が制限されている。
カン類の製造が困難であるため重合開始触媒としての利
用が制限されている。
【0004】即ち、一般式〔化4〕で表されるα,α’
−ジアセトキシアゾアルカン類は、従来、一般式〔化
5〕で表されるα,α’−ジハロゲノアゾアルカン類と
酢酸ナトリウムを氷酢酸中にて反応させることにより製
造されている。ところが該α,α’−ジハロゲノアゾア
ルカン類は非常に不安定な化合物で、酢酸ナトリウムと
反応する前に分解などを起こすため、目的とするα,
α’−ジアセトキシアゾアルカン類の収率は極めて低い
ものとなつたり、或いは副生物が生成して単離精製が困
難になつたりする。
−ジアセトキシアゾアルカン類は、従来、一般式〔化
5〕で表されるα,α’−ジハロゲノアゾアルカン類と
酢酸ナトリウムを氷酢酸中にて反応させることにより製
造されている。ところが該α,α’−ジハロゲノアゾア
ルカン類は非常に不安定な化合物で、酢酸ナトリウムと
反応する前に分解などを起こすため、目的とするα,
α’−ジアセトキシアゾアルカン類の収率は極めて低い
ものとなつたり、或いは副生物が生成して単離精製が困
難になつたりする。
【0005】
【化4】
【0006】〔式中、R1及びR2は同一又は異なつて低
級アルキル基又はアリール基を示す。〕
級アルキル基又はアリール基を示す。〕
【0007】
【化5】
【0008】〔式中、R1及びR2上記に同じ。Xはハロ
ゲン原子を示す。〕
ゲン原子を示す。〕
【0009】α,α’−ジアセトキシアゾアルカン類の
1つである1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−
フエニルエタン)の製造を例にとれば、上記USP 3,
282,912の実施例14では87.5%の収率である
が、これはあくまでも副生物を多量に含む油状物として
の収率であつて、該アゾアルカンの結晶品は得られてい
ない。実際、特開昭50−157485号によれば、30
%程度の収率で得られているに過ぎない。更に氷酢酸と
いう取り扱い難い溶媒を用いるため、反応操作自体が煩
雑になるという問題点もある。
1つである1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−
フエニルエタン)の製造を例にとれば、上記USP 3,
282,912の実施例14では87.5%の収率である
が、これはあくまでも副生物を多量に含む油状物として
の収率であつて、該アゾアルカンの結晶品は得られてい
ない。実際、特開昭50−157485号によれば、30
%程度の収率で得られているに過ぎない。更に氷酢酸と
いう取り扱い難い溶媒を用いるため、反応操作自体が煩
雑になるという問題点もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は取り扱
い困難な溶媒を使用する必要がなく反応操作が容易で、
且つ副生物が殆ど生成せず極めて高収率でα,α’−ジ
アセトキシアゾアルカン類を製造する方法を提供するこ
とにある。
い困難な溶媒を使用する必要がなく反応操作が容易で、
且つ副生物が殆ど生成せず極めて高収率でα,α’−ジ
アセトキシアゾアルカン類を製造する方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(1)で
表されるα,α’−ジハロゲノアゾアルカン類と一般式
(2)で表される第4級アンモニウム塩を反応させるこ
とを特徴とする、一般式(3)で表されるα,α’−ジ
アセトキシアゾアルカン類の製造法に係る。
表されるα,α’−ジハロゲノアゾアルカン類と一般式
(2)で表される第4級アンモニウム塩を反応させるこ
とを特徴とする、一般式(3)で表されるα,α’−ジ
アセトキシアゾアルカン類の製造法に係る。
【0012】
【化6】
【0013】〔式中、R1及びR2は同一又は異なつて低
級アルキル基又はアリール基を示す。Xはハロゲン原子
を示す。〕
級アルキル基又はアリール基を示す。Xはハロゲン原子
を示す。〕
【0014】
【化7】
【0015】〔式中、R3、R4、R5及びR6は同一又は
異なつて低級アルキル基、フエニル基又はベンジル基を
示す。〕
異なつて低級アルキル基、フエニル基又はベンジル基を
示す。〕
【0016】
【化8】
【0017】〔式中、R1及びR2は上記に同じ。〕
【0018】本発明において原料として使用する上記一
般式(1)のα,α’−ジハロゲノアゾアルカン類は公
知の化合物であり、製法も公知である。例えば、ケトン
と水化ヒドラジンを反応させてケタジンを得、ケタジン
と塩素、臭素などのハロゲンを反応させることにより製
造できる。該化合物(1)の好ましい具体例としては、
例えば、1,1’−アゾビス(1−クロロ−1−フエニ
ルエタン)、1,1’−アゾビス(1−ブロモ−1−フ
エニルエタン)などを挙げることができる。
般式(1)のα,α’−ジハロゲノアゾアルカン類は公
知の化合物であり、製法も公知である。例えば、ケトン
と水化ヒドラジンを反応させてケタジンを得、ケタジン
と塩素、臭素などのハロゲンを反応させることにより製
造できる。該化合物(1)の好ましい具体例としては、
例えば、1,1’−アゾビス(1−クロロ−1−フエニ
ルエタン)、1,1’−アゾビス(1−ブロモ−1−フ
エニルエタン)などを挙げることができる。
【0019】また化合物(1)と反応させる一般式
(2)の第4級アンモニウム塩も公知の化合物であり、
その好ましい具体例としては、例えば、酢酸テトラメチ
ルアンモニウム、酢酸テトラn−ブチルアンモニウム、
酢酸トリメチルベンジルアンモニウムなどを挙げること
ができる。
(2)の第4級アンモニウム塩も公知の化合物であり、
その好ましい具体例としては、例えば、酢酸テトラメチ
ルアンモニウム、酢酸テトラn−ブチルアンモニウム、
酢酸トリメチルベンジルアンモニウムなどを挙げること
ができる。
【0020】化合物(1)と第4級アンモニウム塩
(2)の反応は、通常撹拌下に好ましくは溶媒中にて行
われる。使用する溶媒としては特に制限されないが、例
えば、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ベンゼン、トルエン、キシレン、
クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素などを挙げ
ることができる。
(2)の反応は、通常撹拌下に好ましくは溶媒中にて行
われる。使用する溶媒としては特に制限されないが、例
えば、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ベンゼン、トルエン、キシレン、
クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素などを挙げ
ることができる。
【0021】化合物(1)と第4級アンモニウム塩
(2)の使用割合は特に制限されず、広い範囲から適宜
選択できるが、通常化合物(1)1モルに対して第4級
アンモニウム塩(2)を1〜10モル程度、好ましくは2
〜5モル程度とすればよい。
(2)の使用割合は特に制限されず、広い範囲から適宜
選択できるが、通常化合物(1)1モルに対して第4級
アンモニウム塩(2)を1〜10モル程度、好ましくは2
〜5モル程度とすればよい。
【0022】また反応条件も特に制限されず適宜選択で
きるが、例えば通常0〜40℃程度、好ましくは10〜30℃
(室温)程度の温度下に、通常1〜12時間程度、好まし
くは4〜6時間程度で反応を行えばよい。反応により生
成する目的物は、通常の分離精製手段により容易に反応
系から、結晶品として単離できる。
きるが、例えば通常0〜40℃程度、好ましくは10〜30℃
(室温)程度の温度下に、通常1〜12時間程度、好まし
くは4〜6時間程度で反応を行えばよい。反応により生
成する目的物は、通常の分離精製手段により容易に反応
系から、結晶品として単離できる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を一層明瞭なも
のとする。
のとする。
【0024】実施例1 1,1’−アゾビス(1−クロロ−1−フエニルエタ
ン) 30.7g(0.1モル)及び酢酸テトラメチルアンモニ
ウム 26.6g(0.2モル)をアセトン 500mlに加え、室温
にて5時間反応させた。反応終了後、析出した塩化テト
ラメチルアンモニウムを濾別し、濾液を濃縮することに
より、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フエ
ニルエタン)の白色結晶 33.7g(収率95.2%)を得た。
m.p.105〜107℃。
ン) 30.7g(0.1モル)及び酢酸テトラメチルアンモニ
ウム 26.6g(0.2モル)をアセトン 500mlに加え、室温
にて5時間反応させた。反応終了後、析出した塩化テト
ラメチルアンモニウムを濾別し、濾液を濃縮することに
より、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フエ
ニルエタン)の白色結晶 33.7g(収率95.2%)を得た。
m.p.105〜107℃。
【0025】実施例2 酢酸テトラメチルアンモニウムに代えて酢酸テトラn−
ブチルアンモニウム 60.2g(0.2モル)を用いる以外は
実施例1と同様にして反応を行い、1,1’−アゾビス
(1−アセトキシ−1−フエニルエタン)の白色結晶 3
3.6g(収率94.9%)を得た。
ブチルアンモニウム 60.2g(0.2モル)を用いる以外は
実施例1と同様にして反応を行い、1,1’−アゾビス
(1−アセトキシ−1−フエニルエタン)の白色結晶 3
3.6g(収率94.9%)を得た。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、目的とするα,α’−
ジアセトキシアゾアルカン類を極めて高収率で得ること
ができ、従つて副生物が殆ど生成せず、しかも氷酢酸と
いつた取り扱い困難な溶媒を使用する必要がなく、通常
の溶媒を使用できるので、反応操作を容易に行い得る。
ジアセトキシアゾアルカン類を極めて高収率で得ること
ができ、従つて副生物が殆ど生成せず、しかも氷酢酸と
いつた取り扱い困難な溶媒を使用する必要がなく、通常
の溶媒を使用できるので、反応操作を容易に行い得る。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式〔化1〕で表されるα,α’−ジ
ハロゲノアゾアルカン類と一般式〔化2〕で表される第
4級アンモニウム塩を反応させることを特徴とする、一
般式〔化3〕で表されるα,α’−ジアセトキシアゾア
ルカン類の製造法。 【化1】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なつて低級アルキル基
又はアリール基を示す。Xはハロゲン原子を示す。〕 【化2】 〔式中、R3、R4、R5及びR6は同一又は異なつて低級
アルキル基、フエニル基又はベンジル基を示す。〕 【化3】 〔式中、R1及びR2は上記に同じ。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28662592A JPH06107616A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | α,α’−ジアセトキシアゾアルカン類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28662592A JPH06107616A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | α,α’−ジアセトキシアゾアルカン類の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107616A true JPH06107616A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17706837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28662592A Pending JPH06107616A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | α,α’−ジアセトキシアゾアルカン類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06107616A (ja) |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP28662592A patent/JPH06107616A/ja active Pending
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