JPH0610705U - カートリッジタンク付石油燃焼器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カ−トリッジタンクの口金を手を汚さないで
着脱するキャップを、セットしたまゝタンクを装着して
使用することを防止する。 【構成】 カ−トリッジタンク１の口金３を着脱するキ
ャップ４の形状を工夫することにより、口金３にキャッ
プ４を装着したままで、カートリッジタンク１を油受皿
５に載置した時には、カートリッジタンク１をかつぎ、
タンク蓋６が閉まらないようにしたものである。この
為、誤ってキャップ４を付けたまま、石油燃焼器を継続
使用することのないようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カートリッジタンクを備えた石油燃焼器の弁機構を内装する口金を 、手を汚さないで着脱するための口金着脱用のキャップを備えた石油燃焼器に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

石油燃焼器において、放射形のストーブなどは、給油時の持ち運びの便利さか ら、カートリッジタンクを備えたものが最も普及しておる。このカートリッジタ ンクの欠点は、給油時に油で濡れた弁機構を内装する口金を着脱しなければなら ず、手を汚さずに給油することが要望されており、小数ではあるが口金を包むよ うに形成した口金着脱用のキャップを、付属品としてつけたものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

使用者にとって、口金着脱用のキャップが付属品としてあることは好評である が、反面キャップを装着したまゝカートリッジタンクを燃焼器の油受皿上にセッ トしてしまうという、うっかりミスが結構多いことである。

【０００４】 そこで、うっかりミスで口金着脱用のキャップを装着したまま、カートリッジ タンクを燃焼器の油受皿にセットした場合、カートリッジタンクの油が油受皿に 流れ込まないので、給油したつもりが「消えてしまった」というトラブルになり 、メーカーへナンセンスコールとして入って来ることが多々ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するため、口金着脱用のキャップを装着したまゝ燃 焼器にセットした場合、カートリッジタンクの位置変化を来すように構成し、う っかりミスを発見し易い構造にしたものである。

【０００６】 即ち、カートリッジタンク１の弁機構２を内装する口金３の外周に、口金３の 着脱用に脱着自在のキャップ４を付属せしめたカートリッジタンク１において、 カートリッジタンク１を油受皿５上に載置した時の、カートリッジタンク１上面 とタンク蓋６との間の寸法Ａと、キャップ４を口金３に装着したまゝ油受皿５上 に載置した時の、カートリッジタンク１をかつぐ形状として、このかつぐ寸法Ｂ との関係をＡ＜Ｂに設定し、タンク蓋６が閉まらない時は、キャップ４装着を知 らしめるカートリッジタンク付石油燃焼器としたものである。

【０００７】

【作用】

カートリッジタンク１の弁機構２を内装する口金３側を上に向けて、口金３の 外周にキャップ４を被せて離脱方向に回転すると、口金３はカートリッジタンク １から容易に離脱できる。口金３を外してからホースポンプ等を用いて、カート リッジタンク１内へ給油し、給油後はキャップ４を口金３に被せたまゝ螺着方向 へ回転すると、口金３はカートリッジタンク１に装着される。

【０００８】 カートリッジタンク１内に油を満たした後は、キャップ４を取り外してから、 口金３側を下にしてカートリッジタンク１を燃焼器の油受皿５に装着するが、油 受皿５側に設けた突起５ａが口金３の弁機構２を突き上げ、カートリッジタンク １内の油は燃焼器の油受皿５へ流れて一定油面となり、燃焼器の油使用に合わせ て、カートリッジタンク１内の油は油受皿５に送り出される。

【０００９】 カートリッジタンク１内の油が空になった時は、燃焼器からカートリッジタン ク１を分離し、カートリッジタンク１を逆転して口金３側を上に向け、口金３の 外周にキャップ４を被せ、前記口金３の離脱の作業に戻れば、以後繰り返し使用 に供される。

【００１０】 そこで、キャップ４を口金３に被せたまゝ、油受皿５に装着する場合があるが 、カートリッジタンク１は油受皿５上にかつぎ、正常時のカートリッジタンク１ 上面とタンク蓋６との寸法Ａよりも、キャップ４を口金３に装着した時の油受皿 ５とカートリッジタンク１との間の寸法Ｂが大となり、正常時よりも上方にカー トリッジタンク１が位置し、図２に示すようにカートリッジタンク１のタンク蓋 ６が閉まらないことにより、キャップ４の装着状態を使用者に知らしめ、異常状 態の解除を行なわせるものである。

【００１１】

【実施例】

以下、実施例を示す図により構成を説明すると、１は金属板・ガラス等で製造 したカートリッジタンクで、内部に石油等の液体燃料を収容する。３はカートリ ッジタンク１の一端に螺合或いは嵌着する口金で、口金３の中央部には常時はバ ネの力で閉止する弁機構２が設けてある。４は口金３の着脱用のキャップで、対 油性を有するゴム・樹脂製の弾性体で、口金３の外側にキャップ４を被せ、その 外面を手でつかみ口金３を回すことにより、口金３の着脱時に油で手を汚さずに 済むものである。

【００１２】 ５は石油燃焼器側に適量の油を貯溜する油受皿で、この油受皿５には突起５ａ が設けてあり、この突起５ａにより、カートリッジタンク１の口金３側を下にし て装着すると、口金３の弁機構２を突き上げ、カートリッジタンク１内へ空気が 入り、入れ替わりに油が流出して油受皿５へ排出される。油受皿５の液面が口金 ３に達すると、カートリッジタンク１の内外面の空気の置き換えが停止され、こ の時点で油の流出は止まり、燃焼器側の燃料消費により油面が下がると、カート リッジタンク１内の油が空気の置き換えにより流出を繰り返すものである。

【００１３】 ８は石油燃焼器本体７の側部に形成した上面開口のタンク装着部、６はこのタ ンク装着部８の上部に取り付けられた開閉自在なタンク蓋であり、カートリッジ タンク１を油受皿５上に正しく装着した時はカートリッジタンク１の上面とタン ク蓋６との間には所定の寸法Ａを設けている。

【００１４】 キャップ４は底部４ａ或いは口縁部４ｂに所定の肉厚部を設けることにより、 キャップ４を口金３に装着したまゝカートリッジタンク１を油受皿５上に載置し た時、カートリッジタンク１は油受皿５上にかぐことになり、油受皿５とカート リッジタンク１との間の寸法Ｂを、寸法Ａ＜寸法Ｂの関係にしておけば、キャッ プ４を装着のまゝであればタンク蓋６は開いてしまうものである。

【００１５】 また、カートリッジタンク１を油受皿５上にかつぐようにするために、キャッ プ４の形状を底部４ａ或いは口縁部４ｂを肉厚にするだけで良いから、特別な部 品を用いたり、後加工をする必要もなく、ゴム・樹脂等による一体成形で済むも のである。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上のような作用・構成を示すもので、カートリッジタンク１の持ち 運びの便利さは失わず、また給油時に口金３を外す時、着脱用のキャップ４の使 用により手を汚さずに作業を行なう利便性を持っておるものである。

【００１７】 その上に、万一、キャップ４を口金３に装着したまま、カートリッジタンク１ を油受皿５上に載置すると、カートリッジタンク１が油受皿５上にかつがれ、タ ンク蓋６が閉まらないので、キャップ４を装着したままであることを使用者に知 らしめるから、給油したつもりが、消火してしまったというトラブルや、メーカ ーへのナンセンスクレームが減少するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】石油燃焼器の異常使用状態を示す要部断面図で
ある。

【図２】石油燃焼器の正常使用状態を示す要部断面図で
ある。

【図３】他の異常使用状態を示す要部の拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１ カートリッジタンク ２ 弁機構 ３ 口金 ４ キャップ ５ 油受皿 ６ タンク蓋 Ａ カートリッジタンク上面とタンク蓋との間の寸法 Ｂ キャップを口金に装着時の油受皿とカートリッジ
タンクとの間の寸法

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カートリッジタンク１の弁機構２を内装
   する口金３の外周に、口金３の着脱用に脱着自在のキャ
   ップ４を付属せしめたカートリッジタンク１において、
   カートリッジタンク１を油受皿５上に載置した時の、カ
   ートリッジタンク１上面とタンク蓋６との間の寸法Ａ
   と、キャップ４を口金３に装着したまゝ油受皿５上に載
   置した時の、カートリッジタンク１をかつぐ形状とし
   て、このかつぐ寸法Ｂとの関係をＡ＜Ｂに設定し、タン
   ク蓋６が閉まらない時は、キャップ４装着を知らしめる
   カートリッジタンク付石油燃焼器。