JPH06106810A - 画像形成方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォーム情報を圧縮してキャッシュとして記
憶しておき、フォームオーバレイが指示された時に、そ
の他の画像データと記憶されているフォーム情報とを合
成して画像を形成することにより、高速にフォームオー
バレイ画像を形成できる画像形成方法及び装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】 フォーム情報をビットマップに展開して圧縮
し、その圧縮されたフォーム情報をワークメモリ１０３
に記憶しておく。そのフォーム情報とのオーバレイが指
示されると、記憶されているフォーム情報を読出して伸
長し、画像データのビットイメージと重畳してビットマ
ップ展開し、画像イメージを作成するように動作する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばホストコンピュ
ータ等の外部機器からの画像情報を入力して画像を形成
する画像形成方法及び装置に関し、特に定型的なフォー
ム情報を１つ又は複数登録しておき、指定されたフォー
ム情報を指定されたページに、その他のデータと重合わ
せて形成する画像形成方法及び装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、レーザビームプリンタなどの印刷
装置では、内蔵フォントデータとしてアウトラインフォ
ントが採用されている。このアウトラインフォントの特
徴としては、加工の容易性、印刷した文字の鮮明さ等に
あるが、文字パターンを発生するまでに要する時間がド
ットパターンを用いる場合よりも長くなるという欠点が
ある。そこで、１度パターンに展開されたドットイメー
ジをキャッシュメモリに記憶しておき、再び同じサイズ
の同じ文字コードが入力されると、そのキャッシュメモ
リより、既にパターン展開されているドットイメージを
読出して印刷するという手法が用いられている。

【０００３】また、このような印刷装置では、ホストコ
ンピュータから送られてきた定型的なフォーム情報をコ
ード情報で記憶しておき、そのフォーム情報と重ね合わ
せて印刷するように指示されると、その印刷の際にその
フォーム情報をイメージに展開していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】一般に、前述したフォ
ーム情報は、連続したページに展開されるものであるた
め、上記従来例のように各ページ毎に展開処理を行う
と、その展開処理に多くの時間を費やしてしまうことが
問題となっていた。特に、最近スケーラブルフォントや
図形情報などのラスタライジングに時間のかかるフォー
ム情報が増大しており、展開時間の短縮に対する要望が
拡大している。

【０００５】また、前者のキャッシュメモリを使用する
場合では、キャッシュメモリが一杯になり、次の文字が
展開できなくなると、そのページで使用されていない特
殊文字のパターンをキャッシュメモリより除去し、それ
でもキャッシュメモリの容量が不足している時はそのペ
ージで使用されていない文字パターンを全て削除して文
字を展開する。このため、通常の文書データを大量に印
刷している時には、せっかくキャッシュメモリに文字パ
ターンを蓄積していても、それら文字パターンデータが
キャッシュメモリ一杯になる度にクリアされてしまい、
印刷速度を向上することができなかった。

【０００６】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、フォーム情報を圧縮してキャッシュメモリに記憶し
ておき、フォームオーバレイが指示された時に、その他
の画像データと記憶されているフォーム情報とを合成し
て画像を形成することにより、高速にフォームオーバレ
イ画像を形成できる画像形成方法及び装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】更に、本発明は、キャッシュメモリの登録
データに優先順位を持たせ、キャッシュメモリの残量が
少なくなると、その優先順位の低い順に登録されている
データを消去するようにしてキャッシュメモリの使用効
率を高めるようにした画像形成方法及び装置を提供する
ことを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像形成装置は以下のような構成を備える。
即ち、定型的なフォーム情報を登録しておき、可変デー
タと重ね合わせて画像を形成する画像形成装置におい
て、前記フォーム情報をビットマップに展開して圧縮す
る圧縮手段と、前記圧縮手段により圧縮されたフォーム
情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された
フォーム情報を読出して伸長し、前記可変データのビッ
トイメージと重畳して画像イメージを作成する画像作成
手段とを有する。上記目的を達成するために本発明の画
像形成方法は以下のような工程を備える。即ち、ビット
マップ展開されたデータを保存するメモリを有する画像
形成方法であって、メモリにデータを優先順位を付して
記憶する工程と、メモリへデータを登録する際、そのメ
モリの残量が所定量以上かどうかを判断する工程と、そ
の残量が所定量以下であると判断されると、記憶されて
いる優先順位に応じて前記メモリに記憶されているデー
タを消去する工程とを有する。

【０００９】

【作用】以上の構成において、フォーム情報をビットマ
ップに展開して圧縮し、その圧縮されたフォーム情報を
記憶しておく。そのフォーム情報とのオーバレイが指示
されると、記憶されているフォーム情報を読出して伸長
し、可変データのビットイメージと重畳して画像イメー
ジを作成するように動作する。

【００１０】

【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。尚、以下の説明においては、印
刷装置の場合で本発明の実施例を説明するが、本発明は
このような印刷装置に限定されるものでなく、例えばデ
ィスプレイ装置やディスプレイを備えたコンピュータ装
置等にも適用できることはもちろんである。 ＜装置構成の説明（第１図）＞第１図は、本発明の第１
実施例の印刷装置の構成概略を示すブロック図である。

【００１１】図１において、１００は本実施例の印刷
（プリンタ）装置であり、この印刷装置１００により印
刷された結果を２００で示している。３００はホストコ
ンピュータで、実施例の印刷装置１００に印刷データを
伝送している。

【００１２】次に、この印刷装置１００の構成を説明す
る。

【００１３】１０８は受信バッファで、ホストコンピュ
ータ３００から伝送されてくる印刷データを一時的に保
存している。１０２はフォントメモリで、アウトライン
フォント等の文字フォントデータを文字コードに対応し
て記憶している。１０３はフォーム情報を展開しておく
ためのワークメモリ、１０６はフォントキャシュメモリ
である。１０４はページバッファメモリで、受信データ
をページ単位に格納している。１０５はビットマップメ
モリで、１ページ分のイメージデータをビットマップに
展開する。１０７はビットマップメモリ１０５に展開さ
れたイメージデータに基づいて、実際に印刷処理を行う
プリンタエンジン部である。

【００１４】第２図は第１実施例の印刷装置において印
刷するオ−バ−レイ情報のサンプルであるフォーム情報
２０１と、一般的な文書データ（可変データ）２０２を
示す図である。

【００１５】このフォーム情報２０１は、コマンドコー
ドの状態で、予めホストコンピュータ３００から送信さ
れてページバッファ１０４に格納され、オ−バ−レイ印
字の指示がされた時に初めて、ビットマップメモリ１０
５にビットマップのデータとして展開される。そして、
一般的な文書データ２０２等が、このフォーム情報に重
ねてビットマップ展開され、そのイメージデータがプリ
ンタエンジン部１０７に送られ印刷される。

【００１６】この時、ビットマップメモリ１０５におい
て、文書データがビットマップ展開される前に、既にビ
ットマップメモリ１０５に展開されているフォームデー
タ２０１をワークメモリ１０３に記憶しておく。ワーク
メモリの容量が足りない場合には圧縮して記憶する。こ
れにより、次にオ−バ−レイ印刷が指示された時には、
ページバッファメモリ１０４のコードを基にフォーム情
報をビットマップ展開することなく、ワークメモリ１０
３に記憶されている圧縮されたフォーム情報を伸長しな
がらビットマップメモリ１０５に転送して展開すること
により、フォーム情報をオーバレイしてビットマップ展
開する時間を短縮することができる。

【００１７】第３図は本発明の第１実施例の印刷装置に
おけるＣＰＵ１０１のオ−バ−レイページ出力処理を説
明するためのフローチャートである。尚、この実施例で
は、ホストコンピュータ３００よりのデータ受信は、図
３に示す処理と並行して行われており、受信バッファ１
０８を介してページバッファメモリ１０４に印刷データ
が順次格納されている。また、この処理に先立って各ペ
ージに重ね合わせて印刷するための第２図に示すような
フォーム情報２０１が、予めホストコンピュータ３００
より伝送されてページバッファメモリ１０４に記憶され
ているものとする。

【００１８】まずステップＳ１で、オ−バ−レイ印刷指
示がホストコンピュータ３００より入力されると、ワー
クメモリ１０３にフォーム情報が圧縮されて記憶されて
いるかどうかを判断する。記憶されていない場合にはス
テップＳ３に進み、ページバッファメモリ１０４に記憶
されているコードデータをビットマップ展開してビット
マップメモリ１０５に格納する。次にステップＳ４に進
み、そのビットマップ展開されたデータをビットマップ
メモリ１０５より読出して圧縮しながらワークメモリ１
０３に記憶する。

【００１９】一方、ステップＳ１でワークメモリ１０３
にフォーム情報が記憶されていた場合にはステップＳ２
に進み、ワークメモリ１０３のフォーム情報を伸長しな
がらビットマップメモリ１０５に展開する。

【００２０】そして、ステップＳ２或いはステップＳ４
を実行した後ステップＳ５に進み、そのフォーム情報に
重ね合わされる文書データをビットマップメモリ１０５
に展開し、フォーム情報と、一般的な文書データとが重
なった状態のビットマップデータ（イメージデータ）
を、プリンタエンジン部１０７に送出して印刷処理を行
う。

【００２１】上記のような処理を行うことにより、フォ
ーム情報をビットマップ展開する時間を短縮できる。ま
た、ビットマップ展開されたフォーム情報は圧縮して記
憶されるので、メモリを大きく占有することもなく、高
速かつ効率的な印刷を行うことが可能となる。

【００２２】次に、本発明の第２実施例について説明す
る。

【００２３】前述した第１実施例では、フォーム情報を
記憶するエリアとしてワークメモリ１０３を使用する場
合について説明したが、この第２実施例では、キャシュ
メモリ１０６ａにフォーム情報を記憶する場合について
説明する。

【００２４】第４図は本発明の第２実施例における印刷
装置の概略構成を示すブロック図であり、第１図におけ
るワークメモリ１０３を除いたもので、他の構成は前述
の図１と同じあるため、それらの説明を省略する。

【００２５】このような構成において、キャッシュメモ
リ１０６ａの容量を大きくとることにより、フォーム情
報も他のスケーラブルデータと同様にキャッシュメモリ
１０６ａに登録して管理する。尚、キャッシュメモリ１
０６ａにおいて、フォーム情報と他のデータとの間の優
先順位を設定することにより、より有効にキャッシュメ
モリ１０６ａを活用することができるようになり、印刷
速度をより向上することができる。

【００２６】第５図は本発明の第２実施例の印刷装置に
おけるＣＰＵ１０１のオ−バ−レイページ出力処理を説
明するためのフローチャートである。尚、この実施例で
は、ホストコンピュータ３００よりのデータ受信は、図
５に示す処理と並行して行われており、受信バッファ１
０８を介してページバッファメモリ１０４に印刷データ
が順次格納されている。このページバッファメモリ１０
４に記憶されている文字コードやフォーム情報を順次読
出してビットマップ展開するものとする。

【００２７】まずステップＳ１１で、文字コードを読出
したかどうかを判断し、文字コードであればステップＳ
１２に進み、その文字コードに対応するパターン情報が
キャッシュメモリ１０６ａに記憶されているかどうかを
みる。キャッシュメモリ１０６ａに登録されていればス
テップＳ１３に進み、該当する文字パターンをそのキャ
ッシュメモリ１０６ａより読出して、ビットマップメモ
リ１０５に展開する。一方、ステップＳ１２で、該当す
る文字のパターンデータがキャッシュメモリ１０６ａに
登録されていない時はステップＳ１４に進み、フォント
メモリ１０２を参照して、その文字コードをビットマッ
プ展開してビットマップメモリ１０５に記憶する。更に
ステップＳ１５に進み、その展開した文字パターンをキ
ャッシュメモリ１０６ａに登録する。

【００２８】次にステップＳ１６に進み、フォーム情報
を読出したかを調べ、フォーム情報であればステップＳ
１７に進み、そのフォーム情報がキャッシュメモリ１０
６ａに登録されているかどうかを判断する。登録されて
いればステップＳ１８に進み、キャッシュメモリ１０６
ａの圧縮されて登録されているフォーム情報を伸長しな
がら読出し、ビットマップメモリ１０５に展開する。一
方、ステップＳ１７でキャッシュメモリ１０６ａに登録
されていない時はステップＳ１９に進み、そのフォーム
情報をイメージに展開してビットマップメモリ１０５に
格納するとともに、ステップＳ２０でそのビットマップ
展開されたフォーム情報を圧縮してキャッシュメモリ１
０６ａに登録する。

【００２９】こうしてステップＳ２１に進み、ページバ
ッファメモリ１０４の全データのビットマップメモリへ
の展開が終了したかを調べ、終了していればステップＳ
２２に進み、そのイメージデータをプリンタエンジン部
１０７に出力して処理を終了する。

【００３０】次に図６を参照して、本発明の第３実施例
を説明する。

【００３１】前述の第１或いは第２実施例では、ワーク
メモリ１０３或いはキャッシュメモリ１０６ａに、フォ
ーム情報を登録できるだけの容量が残存していない場合
を考慮していないようにして説明した。この第３実施例
では、図６を参照すると明らかなように、例えばワーク
メモリ１０３の容量が足りない場合は、圧縮・登録処理
を行わないようにしている。尚、キャッシュメモリ１０
６ａにフォーム情報を記憶するだけの容量がない場合も
同様にして実現できるため、それらの説明を省略する。

【００３２】図６は本発明の第３実施例におけるＣＰＵ
１０１のオ−バ−レイページ出力処理手順を説明するた
めのフローチャートである。前述のフローチャートの場
合と同様に、ホストコンピュータ３００よりのデータの
受信はこの処理と並行して行われており、受信バッファ
１０８を介してページバッファメモリ１０４に受信デー
タが順次格納されている。

【００３３】まず、オ−バ−レイ印刷指示をホストコン
ピュータ３００から受信すると、ステップＳ３１でワー
クメモリ１０３にフォーム情報が記憶されているかどう
かを判断する。フォーム情報が記憶されていない場合は
ステップＳ３２に進み、ビットマップメモリ１０５にコ
ードデータを展開する。その際に、画像の開始点（最初
のデータ変換点）から終了点（最後のデータ変換点）ま
でのデータサイズ（バイト）をカウントし、ステップＳ
３４で予測圧縮データサイズ＝（データサイズ×０．
８）バイトで示されるメモリ容量がワークメモリ１０３
に残存しているかどうかを判断する。このメモリ容量が
残存していない場合にはステップＳ３６に進み、このフ
ォーム情報に重ね合わされる文書データをビットマップ
メモリ１０５に展開し、フォーム情報と、この文書デー
タとが重なった状態で完成したビットマップメモリ１０
５のイメージデータを、ステップＳ３７でプリンタエン
ジント１０７に送出して印刷を行う。

【００３４】一方、ステップＳ３４でワークメモリ１０
３に、予想圧縮データサイズ分の空きエリアがあった場
合にはステップＳ３５に進み、ビットマップメモリ１０
５に展開されているフォーム情報を読出し、そのフォー
ム情報を圧縮しながらワークメモリ１０３に記憶するま
た、ステップＳ３１で、ワークメモリ１０３にフォーム
情報が記憶されていた場合にはステップＳ３２に進み、
ワークメモリ１０３のフォーム情報を伸長しながら、ビ
ットマップメモリ１０５に展開する。その後ステップＳ
３６に進み、一般的な文書データ（このフォーム情報に
重ね合わされる）をビットマップメモリ１０５に展開
し、フォーム情報と文書データとが重なった状態で完成
したビットマップメモリ１０５のイメージデータをプリ
ンタエンジン部１０７に送出することにより印刷を行う
（ステップＳ３７）。

【００３５】尚、上述した予想圧縮データサイズの算出
方法は、圧縮の方法によっても異なるため、これを最適
化することにより、より一層の印刷処理を高速化でき
る。

【００３６】さらに、圧縮転送処理、伸長転送処理を、
他の制御処理で用いられているような、ハードウエアで
達成することにより、資源の有効活用、そして、より一
層の高速化が可能となる。

【００３７】次に本発明の第４実施例を説明する。尚、
この第４実施例のハードウェアの構成は、前述の図４と
同様であるため、これらの説明を省略する。

【００３８】この第４実施例では、キャッシュメモリ領
域に記憶する文字パターンデータに優先順位を設け、優
先順位の低いものから削除するよう構成することによ
り、キャッシュメモリ領域が一杯になった時でも、蓄積
した文字パターンが一度に削除されることがなくなる。
これにより、高い頻度で使用される文字パターンがキャ
ッシュメモリに保存されている確率が高くなり、文字コ
ードよりフォントメモリを参照してパターン展開するこ
となく、既に展開されたパターンをキャッシュメモリよ
り取り出して利用できる確率を高めたものである。

【００３９】図７は第４実施例におけるキャッシュメモ
リ１０６ａの構成を示す図である。図７において、８０
１はキャッシュ管理テーブル、８０２はドットパターン
に展開されたパターンデータを記憶するためのパターン
データ領域を示している。

【００４０】また、図８は、キャッシュ管理テーブル８
０１に記憶されている１バイトの登録文字パターンの優
先順位情報を示している。この優先順位は、対応する属
性のビットをオン“１”にすることにより、優先順位情
報を記憶している。この優先順位はビット０（現在のペ
ージで使用中の文字セット）が最も優先順位が高く、ビ
ット７（４０ポ以上の大きな文字）が最も優先順位が低
くなっている。

【００４１】また、キャッシュ管理テーブル８０１に
は、選択利用されるための文字属性情報の他に、図８に
示す優先順位情報、更にはパターンデータのアドレスを
記憶しており、文字データの印刷の際にキャッシュ管理
テーブル８０１を文字属性によって検索し、該当する文
字がキャッシュメモリ１０６ａに登録されていれば、パ
ターンアドレス部によって指定されているパターンデー
タを、パターンデータ領域８０２より読出して印刷す
る。

【００４２】図９及び図１０は、本発明の第４実施例に
おけるＣＰＵ１０１の文字データ処理手順を説明するた
めのフローチャートで、ここでも前述のフローチャート
の場合と同様に、ホストコンピュータ３００よりのデー
タの受信が、この処理と並行して行われており、受信バ
ッファ１０８を介してページバッファメモリ１０４に受
信データが順次格納されている。

【００４３】まずステップＳ４１で、ページバッファメ
モリ１０４より１文字分のデータを読出す。次にステッ
プＳ４２で、キャッシュメモリ１０６ａのキャッシュ管
理テーブル８０１を参照して登録文字を検索し、その読
出した文字がキャッシュメモリ１０６ａに記憶されてい
るかどうかを判断する。その文字データがキャッシュメ
モリ１０６ａに登録されている時はステップＳ４３に進
み、キャッシュメモリ１０６ａのパターンデータ領域８
０２から該当する文字パターンを読出し、ステップＳ６
１でビットマップメモリ１０５に展開して、１文字のパ
ターン展開を終了する。

【００４４】一方、ステップＳ４２において、その文字
パターンがキャッシュメモリ１０６ａに登録されていな
い時はステップＳ４４に進み、該当するアウトラインデ
ータのフォント情報をフォントメモリ１０２より読み込
み、そのデータに基づいて文字パターンを発生させた際
にキャッシュメモリ１０６ａの登録スペース（メモリ容
量）が足りるかどうかを判断する（ステップＳ４５）。
ステップＳ４５でキャッシュメモリ１０６ａの残量が多
い時はステップＳ５９に進み、その文字をパターン展開
し、ステップＳ６０でキャッシュメモリ１０６ａにその
文字パターンを登録してステップＳ６１に進み、ビット
マップに展開する。

【００４５】ステップＳ４５で、キャッシュメモリ１０
６ａのメモリ容量が不足している時はステップＳ４６に
進み、キャッシュ管理テーブル８０１の優先順位情報を
参照して、キャッシュメモリ１０６ａ内の優先順位の低
い情報から削除していく。まず、ステップＳ４６におい
て、現在使用されておらず、かつアサイン番号（頻繁に
使用される文字セットにユーザが割りつける番号）が割
り付けられていない文字セットの内、文字のサイズが大
きなものについてキャッシュメモリ１０６ａより削除す
る。この処理の後、ステップＳ４７で、文字パターンを
発生させた際にキャッシュメモリ１０６ａの登録スペー
ス（メモリ容量）が足りるようになったかどうかを判断
し、足りた場合はステップＳ５９に進み、前述のように
文字パターンの展開、キャッシュメモリ１０６ａへの登
録等を行う。

【００４６】ステップＳ４７の判断が否であればステッ
プＳ４８に進み、現在使用されておらず、かつアサイン
番号が割り付けられていない文字セットの内、修飾され
た文字を削除し、ステップＳ４６と同様にキャッシュメ
モリ１０６ａに登録できるだけのスペースができたかど
うかを判断する。そして、以下ステップＳ５０〜ステッ
プＳ５５において、図８に示す優先順位情報における優
先順位の低い順に第２水準の漢字、次に第１水準の漢字
を削除し（ステップＳ５０）、ステップＳ５３ではカタ
カナ文字を、ステップＳ５４では平仮名文字を削除す
る。そして、これら各文字種を削除する度に、キャッシ
ュメモリ１０６ａに登録スペースが確保できたかを調べ
る。

【００４７】このようにして、どうしても登録スペース
が足りない時はステップＳ５６に進み、現在のページで
使用されていない文字を全てキャッシュメモリ１０６ａ
から削除し、ステップＳ５７でどうしても登録スペース
が足りない時はステップＳ５８で、キャッシュメモリ１
０６ａへの登録を行わず、ワーク領域を使用して展開
し、ビットマップメモリ１０５に展開する。

【００４８】尚、上記実施例において、段階分けを行っ
た優先順位については、プリンタの用途、機能によって
異なり、プリンタによって最適化を行うことによって、
より一層の効果を得ることができる。

【００４９】また、優先順位情報を１ビットとして持つ
のではなく、展開時間を段階的に記憶しておく数ビット
の情報としたり、頻度情報として使用回数をカウントし
たり、定期的に削除するための指標として、使用されな
くなって何ページ出力したかをカウントする等のカウン
タとして持つことも考えられる。

【００５０】尚、前述の第４実施例では、優先順位は固
定であるとして説明したが、ユーザがパネルやコマンド
等で優先順位を任意に設定できるように構成することに
より、ユーザのニーズに合ったキャッシュメモリ１０６
ａのパターンデータの制御を行うことができる。例え
ば、キャッシュメモリの文字パターンの優先順位設定コ
マンドを設け、図８に示した優先順位情報内の上位ビッ
ト（ビット７の４０ポ以上の大きな文字）から、順に数
値をコマンドで設定することにより、数値が大きい順に
高く変更される。

【００５１】また、ユーザが設定したキャッシュメモリ
１０６ａのパターンデータの優先順位を、電源を切って
再度立ち上げた場合に設定し直さなくても良いように、
プリンタに不揮発性の記憶エリアを設け、優先順位を表
す数値を記憶しておくことによりユーザフレンドリなプ
リンタとなることが可能になる。

【００５２】また、前述の実施例として、キャッシュメ
モリ１０６ａのパターンデータを削除する際の基準とし
てのみ優先順位を使用したが、本発明はこれに限定され
ず、例えば文字パターンの展開に時間がかかる文字を予
め展開しておくように優先順位情報を設定する等、他の
処理に利用することもできる。

【００５３】以上説明したように、この第４実施例によ
れば、キャッシュメモリを有効に活用することができ、
高頻度で使用される文字パターンを再度パターン展開す
ることなく、キャッシュメモリから取り出してビットマ
ップに展開できるため、印刷速度を向上できる。

【００５４】尚、本発明は複数の機器から構成されるシ
ステムに適用しても、１つの機器からなる装置に適用し
ても良い。また、本発明はシステム或は装置に、本発明
を実施するプログラムを供給することによって達成され
る場合にも適用できることはいうまでもない。

【００５５】

【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、フォ
ーム情報を圧縮してキャッシュとして記憶しておき、フ
ォームオーバレイが指示された時に、その他の画像デー
タと記憶されているフォーム情報とを合成して画像を形
成することにより、高速にフォームオーバレイ画像を形
成できる効果がある。

【００５６】更に、他の発明によれば、キャッシュメモ
リの登録データに優先順位を持たせ、キャッシュメモリ
の残量が少なくなると、その優先順位の低い順に登録さ
れているデータを消去するようにしてキャッシュメモリ
の使用効率を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の印刷装置の概略構成を示
すブロック図である。

【図２】第１実施例におけるオ−バ−レイ情報のサンプ
ルであるフォーム情報と一般データである文書データの
一例を示す図である。

【図３】本発明の第１実施例におけるＣＰＵの動作を示
すフローチャートである。

【図４】本発明の第２実施例における印刷装置の概略構
成を示すブロック図である。

【図５】本発明の第２実施例におけるＣＰＵの動作を示
すフローチャートである。

【図６】本発明の第３実施例におけるＣＰＵの動作を示
すフローチャートである。

【図７】本発明の第４実施例の印刷装置におけるキャッ
シュメモリのデータの格納状態を示す図である。

【図８】第４実施例のキャッシュ管理テーブルの優先順
位情報を説明するための図である。

【図９】本発明の第４実施例の印刷装置におけるＣＰＵ
の動作を示すフローチャートである。

【図１０】本発明の第４実施例の印刷装置におけるＣＰ
Ｕの動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１００ 印刷装置 １０１ ＣＰＵ １０２ フォントメモリ １０３ ワークメモリ １０４ ページバッファメモリ １０５ ビットマップメモリ １０６，１０６ａ キャッシュメモリ １０７ プリンタエンジン部 １０８ 受信バッファ ２００ 印刷物 ２０１ フォーム情報 ２０２ 文書データ（一般データ） ３００ ホストコンピュータ ８０１ キャッシュ管理テーブル ８０２ キャッシュデータ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 定型的なフォーム情報を登録しておき、
   可変データと重ね合わせて画像を形成する画像形成装置
   において、 フォーム情報をビットマップに展開して圧縮する圧縮手
   段と、 前記圧縮手段により圧縮されたフォーム情報を記憶する
   記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されたフォーム情報を読出して伸長
   し、前記可変データのビットイメージと重畳して画像イ
   メージを作成する画像作成手段と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 ビットマップ展開されたデータを保存す
   るメモリを有する画像形成装置であって、 前記メモリにデータを優先順位を付して記憶する記憶手
   段と、 前記メモリの残量が所定量以上かどうかを判断する判断
   手段と、 前記判断手段により残量が所定量以下であると判断され
   ると、前記優先順位に応じて前記メモリに記憶されてい
   るデータを消去する消去手段と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
3. 【請求項３】 定型的なフォーム情報を登録しておき、
   可変データと重ね合わせて画像を形成する画像形成方法
   であって、 フォーム情報をビットマップに展開して圧縮する工程
   と、 その圧縮されたフォーム情報を記憶する工程と、 フォーム情報と可変データとの重ね合わせが指示される
   と、その記憶されているフォーム情報を読出して伸長
   し、可変データのビットイメージと重畳して画像イメー
   ジを作成する工程と、 を有することを特徴とする画像形成方法。
4. 【請求項４】 ビットマップ展開されたデータを保存す
   るメモリを有する画像形成方法であって、 メモリにデータを優先順位を付して記憶する工程と、 メモリへデータを登録する際、そのメモリの残量が所定
   量以上かどうかを判断する工程と、 その残量が所定量以下であると判断されると、記憶され
   ている優先順位に応じて前記メモリに記憶されているデ
   ータを消去する工程と、 を有することを特徴とする画像形成方法。