JPH0610654U - オイルフィルタ取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミッションケース（作動油タンク）側壁にオ
イルフィルタが自由に取付けれるように構成して、フィ
ルタの交換時が清潔で迅速に行われるようにする。 【構成】 ミッションケース１側面にフィルタヘッド２
を介してオイルフィルタ４を取り付け、該フィルタヘッ
ド２内にミッションケース１からの吸出口１ａとオイル
フィルタ４への連通油路２ｇの間に構成する連絡油路２
ｅを作動油液面Ｌよりも高い位置に設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はオイルフィルタの取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から作動油をろ過するために作動油タンクやミッションケースの外側にオ イルフィルタを設けることは公知となっており、このオイルフィルタ交換時にお いて、タンク内の作動油が流出しないように、オイルフィルタの取付位置をタン ク内の油面よりも高い位置に設けるか、それができない場合は、タンクからフィ ルタフランジまでの吸込管をタンク内の油面よりも高くなるように構成していた のである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来技術において、オイルフィルタをタンク内の油面よりも高い位置 に設けた場合は、フィルタ交換時にオイルフィルタ内に残っている作動油が周囲 に飛散してその周囲を汚してしまい、油の飛散を最小限度にするためには、フィ ルタを縦方向に吊り下げなければならず取付方向が限定されてしまい、また、オ イルフィルタの取付位置をタンク内の油面よりも低い位置に設ける場合は、吸込 管の一部をタンク内の油面よりも高くなるように構成しなければならないので、 吸込管の外部に余分な配管が必要になり、そして、フィルタ外面に沿って油が溢 れたり飛散したりするので、フィルタ交換作業には清掃作業が不可欠になってし まい、フィルタ交換作業時間が長引いてしまう等の不具合があったのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の解決すべき課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する手段につ いて説明する。即ち、作動油タンク側面にフィルタヘッドを介してオイルフィル タを取り付け、該フィルタヘッド内に作動油タンクからの吸出口とオイルフィル タ４への連通油路の間に構成する連絡油路を作動油液面よりも高い位置に設けた ものである。

【０００５】

【作用】

本考案の作用について説明する。フィルタ交換時において、フィルタヘッド内 に設けた連絡油路を構成する縦壁によって、ミッションケース（作動油タンク） 内の作動油は流出することがなくなり、フィルタヘッドを介してミッションケー スにオイルフィルタを自由に取り付けることができ、油圧ポンプ作動時には、吸 出口よりフィルタヘッド内の油路を介してオイルフィルタに送られ、ろ過されて サクションパイプを介して油圧ポンプに供給されるのである。

【０００６】

【実施例】

本考案の解決すべき課題及び解決する手段は以上の如くであり、次に本考案の 具体的な構成について添付した図面により説明する。図１はトラクタの後部側面 図、図２は本考案のオイルフィルタ取付部正面図一部断面図、図３はオイルフィ ルタ組み立て斜視図である。

【０００７】 図１において、作動油タンクをミッションケースとし、ミッションケース１内 の潤滑油を作動油としたトラクタの場合について説明すると、トラクタ後部のミ ッションケース１上にはリフトアーム１０を回動するためのシリンダーケース１ １が載置され、該シリンダーケース１１上に座席１２が設けられており、前記ミ ッションケース１両側にはリアアクスルケース１３が突設され、後面からＰＴＯ 軸１４が突出されている。該ミッションケース１の側壁に本考案の要部であるフ ィルター取付部が構成されているのである。

【０００８】 図２、図３において本考案のフィルター取付部の構成を詳述すると、ミッショ ンケース１の側壁には、フィルタヘッド２を装着する為の装着面１ｂが形成され 、該装着面１ｂ内の下部一側にミッションケース１内の作動油を吸い出すための 吸出口１ａを開口している。そして、前記装着面１ｂとフィルタヘッド２の間に はガスケット６が介装されて油の漏れを防止し、該ガスケット６の中央には前記 吸出口１ａと連通する油孔６ａと、その周囲に複数のボルト穴６ｂ・６ｂ・・・ が開口され、該ガスケット６とフィルタヘッド２がボルト３・３・・・によりミ ッションケース１に取り付けられるのである。

【０００９】 前記フィルタヘッド２は、装着面１ｂと対向する位置にフィルタヘッドの取付 面２ｆを形成し、該取付面２ｆにより空間を形成して、該空間を中央で区切るよ うに縦壁２ｃが取付面２ｆと同じ高さに設けられ、フィルタヘッド２取付時には ガスケット６と密着して縦壁２ｃの左右へは流通できないようにし、該縦壁２ｃ により左右に分断された油路２ａ・２ｂとこれらを上部で連通する連絡油路２ｅ を形成し、該油路２ａ側に前記吸出口１ａと油孔６ａが位置するようにし、前記 油路２ｂ下部にカートリッジ式のオイルフィルタ４へと連通する連通油路２ｇを 設け、作動油の油面Ｌが前記縦壁２ｃの上端よりも低く設定している。そして、 前記連通油路２ｇ端にオイルフィルタ４が装着され、該オイルフィルタ４の出口 側に油路２ｄを設けてサクションパイプ５と連通するようにし、該サクションパ イプ５の他端に油圧ポンプの吸入側に連通されるのである。

【００１０】 以上の構成において、油圧ポンプを作動させると、ミッションケース１内の作 動油は、ミッションケース１側面の吸出口１ａからガスケット６の油孔６ａ、フ ィルタヘッド２の油路２ａ、連絡油路２ｅ、油路２ｂ、連通油路２ｇと経てオイ ルフィルタ４に吸い込まれて濾過された後、サクションパイプ５を経て油圧ポン プに供給されるのである。

【００１１】 そして、オイルフィルタ４を交換する場合にフィルタヘッド２からオイルフィ ルタ４を取り外すと、オイルフィルタ４内や油路２ｂ・２ｇ内の作動油が徐々に 流れ出るが、オイルフィルタ４は上向ければよく、油路２ｂ・２ｇ内の作動油は フィルタヘッド取付面２ｆ側に設けられている縦壁２ｃとガスケット６により堰 き止められてミッションケース１内の作動油は流出することはなく、ミッション ケース１下部より少量流出するだけで済むのである。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するものである。即ち 、ミッションケース内の作動油は吸引力がない限り連絡油路を越えてオイルフィ ルタ側へ流れなくなるので、オイルフィルタは油面の高さに関係なく、しかも、 外部に特別な配管を施さなくても、ミッションケース側壁に取り付けることが可 能となり、取付位置の自由度が拡がったのである。また、オイルフィルタをミッ ションケース側壁下方に直接配置できるので、フィルタ交換時の作動油の飛散が 最小限におさえられ、清掃時間が大幅に短縮され、フィルタ交換時に手を汚すこ とも殆どなくなったのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】トラクタの後部側面図である。

【図２】本考案のオイルフィルタ取付部正面図一部断面
図である。

【図３】オイルフィルタ組み立て斜視図である。

【符号の説明】

１ ミッションケース １ａ 吸出口 ２ フィルタヘッド ２ａ・２ｂ 油路 ２ｃ 縦壁 ２ｅ 連絡油路 ２ｇ 連通油路 Ｌ 作動油液面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 作動油タンク側面にフィルタヘッドを介
   してオイルフィルタを取り付け、該フィルタヘッド内に
   作動油タンクからの吸出口とオイルフィルタ４への連通
   油路の間に構成する連絡油路を作動油液面よりも高い位
   置に設けたことを特徴としたオイルフィルタ取付装置。