JPH0610573Y2 - 平担電線用のミシン目加工装置 - Google Patents
平担電線用のミシン目加工装置Info
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- JPH0610573Y2 JPH0610573Y2 JP15424888U JP15424888U JPH0610573Y2 JP H0610573 Y2 JPH0610573 Y2 JP H0610573Y2 JP 15424888 U JP15424888 U JP 15424888U JP 15424888 U JP15424888 U JP 15424888U JP H0610573 Y2 JPH0610573 Y2 JP H0610573Y2
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- electric wire
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Description
本考案は、複数の芯線対が一対の保護テープの間で相互
に所定間隔をおいて平行に配置され、各芯線対がそれぞ
れ絶縁被覆された一対の芯線からなり、相互に隣接する
芯線対の間で芯線に沿って保護テープが相互に一体化さ
れている平坦電線に対し、相互に隣接する芯線対の間の
前記一体化部分に沿って保護テープにミシン目を連続加
工するための装置に関するものである。
に所定間隔をおいて平行に配置され、各芯線対がそれぞ
れ絶縁被覆された一対の芯線からなり、相互に隣接する
芯線対の間で芯線に沿って保護テープが相互に一体化さ
れている平坦電線に対し、相互に隣接する芯線対の間の
前記一体化部分に沿って保護テープにミシン目を連続加
工するための装置に関するものである。
上述の平坦電線は、薄い金属膜とプラスチック膜との積
層体により形成した薄肉の保護テープの間に通常は2〜
20対程度の芯線を保持する構成とされており、特に、最
近のインテリジェントビル等の建造物における屋内通信
ケーブルとして、室内でカーペットの下側に通し又は平
坦な保護ケース内に収めて広く使用されている。かかる
用途に供される平坦電線は、隣接する芯線対の間で保護
テープに均一にミシン目を施し、電話機等の情報端末機
毎に容易に分岐配線しうる構成とするのが普通である。 平坦電線にミシン目を施す作業には、外周上に複数の刃
を等間隔に配置したカッターディスクを使用することが
ある。すなわち、ミシン目を施すべき平坦電線を平坦な
円筒状外周面を有するバックアップロール上に支持し、
その平坦電線における隣接芯線対の間の所定位置にカッ
ターディスクを押圧した状態で平坦電線を引取ると、カ
ッターディスクが回動してその外周の刃により芯線対に
沿う等間隔のスリット(ミシン目)を連続的に形成する
ものである。 上述のカッターディスクにおける直径および軸孔位置の
寸法公差は、通常は±0.5mm程度に設定されている。他
方、前述の構成の平坦電線における保護テープの厚さ
は、通常は約0.05〜0.1mmであって、そのバラツキがカ
ッターディスクの寸法公差よりも小さい。そして、複数
条のミシン目を形成するために複数のカッターディスク
を使用する場合には、カッターディスクにおける寸法公
差の影響が次第に顕著となり、特に、バックアップロー
ルにおける平坦な外周面とカッターディスクの刃先との
間に隙間が生じ、電線の全長にわたる完全なミシン目の
形成が困難となりがちである。 例えば、10対の芯線を有する平坦電線において、典型的
なミシン目の数は約20万/100m程度とされているが、平
坦電線の長手方向において1箇所でも不完全なミシン目
があると、その配線作業時に保護テープに不所望の破損
が生じて作業に支障をきたすため、ミシン目が完全に形
成されていない電線は商品価値が著しく損なわれること
になる。 また、平坦電線にミシン目を施す位置を相互に隣接する
芯線対の間のほぼ中央に設定すべきことは勿論である
が、何らかの理由により一方に偏る場合にも保護テープ
の破損等が生じ、外観および機能が損なわれ、製品不良
の原因となっている。 このような難点を解消する対策としてカッターディスク
の寸法公差を厳密に管理することも考えられるが、その
結果、製造コストの増加が不可避的となるために実用的
な対策とは考えられない。
層体により形成した薄肉の保護テープの間に通常は2〜
20対程度の芯線を保持する構成とされており、特に、最
近のインテリジェントビル等の建造物における屋内通信
ケーブルとして、室内でカーペットの下側に通し又は平
坦な保護ケース内に収めて広く使用されている。かかる
用途に供される平坦電線は、隣接する芯線対の間で保護
テープに均一にミシン目を施し、電話機等の情報端末機
毎に容易に分岐配線しうる構成とするのが普通である。 平坦電線にミシン目を施す作業には、外周上に複数の刃
を等間隔に配置したカッターディスクを使用することが
ある。すなわち、ミシン目を施すべき平坦電線を平坦な
円筒状外周面を有するバックアップロール上に支持し、
その平坦電線における隣接芯線対の間の所定位置にカッ
ターディスクを押圧した状態で平坦電線を引取ると、カ
ッターディスクが回動してその外周の刃により芯線対に
沿う等間隔のスリット(ミシン目)を連続的に形成する
ものである。 上述のカッターディスクにおける直径および軸孔位置の
寸法公差は、通常は±0.5mm程度に設定されている。他
方、前述の構成の平坦電線における保護テープの厚さ
は、通常は約0.05〜0.1mmであって、そのバラツキがカ
ッターディスクの寸法公差よりも小さい。そして、複数
条のミシン目を形成するために複数のカッターディスク
を使用する場合には、カッターディスクにおける寸法公
差の影響が次第に顕著となり、特に、バックアップロー
ルにおける平坦な外周面とカッターディスクの刃先との
間に隙間が生じ、電線の全長にわたる完全なミシン目の
形成が困難となりがちである。 例えば、10対の芯線を有する平坦電線において、典型的
なミシン目の数は約20万/100m程度とされているが、平
坦電線の長手方向において1箇所でも不完全なミシン目
があると、その配線作業時に保護テープに不所望の破損
が生じて作業に支障をきたすため、ミシン目が完全に形
成されていない電線は商品価値が著しく損なわれること
になる。 また、平坦電線にミシン目を施す位置を相互に隣接する
芯線対の間のほぼ中央に設定すべきことは勿論である
が、何らかの理由により一方に偏る場合にも保護テープ
の破損等が生じ、外観および機能が損なわれ、製品不良
の原因となっている。 このような難点を解消する対策としてカッターディスク
の寸法公差を厳密に管理することも考えられるが、その
結果、製造コストの増加が不可避的となるために実用的
な対策とは考えられない。
したがって本考案の目的は、カッターディスクの寸法公
差の厳密な管理を必要とせず、平坦電線の全長にわたり
所要のミシン目を簡便かつ確実に、しかも高い寸法精度
をもって形成することのできるミシン目加工装置を提案
することにある。
差の厳密な管理を必要とせず、平坦電線の全長にわたり
所要のミシン目を簡便かつ確実に、しかも高い寸法精度
をもって形成することのできるミシン目加工装置を提案
することにある。
上記の目的を達成するため、本考案は、複数の芯線対が
一対の保護テープの間で相互に所定間隔をおいて平行に
配置され、各芯線対がそれぞれ絶縁被覆された一対の芯
線からなり、相互に隣接する芯線対の間で芯線に沿って
保護テープが相互に一体化されている平坦電線に対し、
相互に隣接する芯線対の間の前記一体化部分に沿って保
護テープにミシン目を連続加工するための装置におい
て、それぞれ平坦電線の表面側および裏面側で電線の幅
方向に向けて相互に平行に配置された一対の支持軸と、
一方の支持軸上に軸線方向に移動可能に配置され、対応
する芯線対を支持する外周溝が個別的に形成された、芯
線対数と同数のバックアップディスクと、バックアップ
ディスクを相互に押圧する軸線方向の弾性力を常時バッ
クアップディスクに作用させる弾性手段と、他方の支持
軸上に軸線方向に若干の遊びを持たせて配置された、所
要のミシン目の条数と同数のカッターディスクとを具
え、カッターディスクは、装置の作動の間にバックアッ
プディスクを前記弾性力に抗して相互に離間する方向に
移動させつつバックアップディスクの間の対応する間隙
内に入込める複数の刃を有するものとし、さらに、前記
一対の支持軸の軸間距離を所定の値に維持する手段を具
えることを特徴とするものである。
一対の保護テープの間で相互に所定間隔をおいて平行に
配置され、各芯線対がそれぞれ絶縁被覆された一対の芯
線からなり、相互に隣接する芯線対の間で芯線に沿って
保護テープが相互に一体化されている平坦電線に対し、
相互に隣接する芯線対の間の前記一体化部分に沿って保
護テープにミシン目を連続加工するための装置におい
て、それぞれ平坦電線の表面側および裏面側で電線の幅
方向に向けて相互に平行に配置された一対の支持軸と、
一方の支持軸上に軸線方向に移動可能に配置され、対応
する芯線対を支持する外周溝が個別的に形成された、芯
線対数と同数のバックアップディスクと、バックアップ
ディスクを相互に押圧する軸線方向の弾性力を常時バッ
クアップディスクに作用させる弾性手段と、他方の支持
軸上に軸線方向に若干の遊びを持たせて配置された、所
要のミシン目の条数と同数のカッターディスクとを具
え、カッターディスクは、装置の作動の間にバックアッ
プディスクを前記弾性力に抗して相互に離間する方向に
移動させつつバックアップディスクの間の対応する間隙
内に入込める複数の刃を有するものとし、さらに、前記
一対の支持軸の軸間距離を所定の値に維持する手段を具
えることを特徴とするものである。
本考案によれば、対応する芯線対を支持する外周溝が個
別的に形成された芯線対数と同数のバックアップディス
クを、弾性力の作用下で常時相互に押圧されるように一
方の支持軸上に軸線方向に移動可能に配置すると共に、
所要のミシン目の条数と同数のカッターディスクを他方
の支持軸上に軸線方向に移動可能に配置し、各カッター
ディスクを、バックアップディスクを弾性力に抗して相
互に離間する方向に移動させつつ、バックアップディス
クの間の対応する間隙内に入込める複数の刃を有する構
成としたので、装置の作動時にカッターディスクがバッ
クアップディスクにより軸線方向および半径方向におけ
る所定位置に的確に保持され、カッターディスクにおけ
る刃先位置の不所望の変動を防止することが可能とな
る。 すなわち、本考案によればカッターディスクの寸法公差
の厳密な管理を必要とせず、平坦電線の全長にわたって
所要のミシン目を簡便かつ確実に、しかも高い寸法精度
をもって形成することが可能となるものである。
別的に形成された芯線対数と同数のバックアップディス
クを、弾性力の作用下で常時相互に押圧されるように一
方の支持軸上に軸線方向に移動可能に配置すると共に、
所要のミシン目の条数と同数のカッターディスクを他方
の支持軸上に軸線方向に移動可能に配置し、各カッター
ディスクを、バックアップディスクを弾性力に抗して相
互に離間する方向に移動させつつ、バックアップディス
クの間の対応する間隙内に入込める複数の刃を有する構
成としたので、装置の作動時にカッターディスクがバッ
クアップディスクにより軸線方向および半径方向におけ
る所定位置に的確に保持され、カッターディスクにおけ
る刃先位置の不所望の変動を防止することが可能とな
る。 すなわち、本考案によればカッターディスクの寸法公差
の厳密な管理を必要とせず、平坦電線の全長にわたって
所要のミシン目を簡便かつ確実に、しかも高い寸法精度
をもって形成することが可能となるものである。
以下、本考案を図示の実施例について詳述する。 第1図および第2図は法考案の好適な実施例によるミシ
ン目加工装置の要部を示している。 本考案による加工装置がその加工対象とする平坦電線10
は、それぞれ絶縁被覆された一対の芯線11a,11bからな
る芯線対11の複数を、それぞれ薄い金属膜とプラスチッ
ク膜とを貼合わせてなり、厚さが約0.05〜0.1mm程度で
ある保護テープ12の対の間で相互に所定間隔をおいて平
行に配置し、相互に隣接する芯線対11の間で芯線に沿っ
て保護テープ12を相互に一体化したものである。 本考案によるミシン目加工装置は、上記構成を有する平
坦電線10において、相互に隣接する芯線対11の間の一体
化部分に沿い保護テープ12にミシン目13を連続加工する
ものである。なお、図示は省略するが、本例においては
ミシン目加工装置を、所要数の芯線対に保護テープを施
すことにより平坦電線を成形する製造ラインと、成形さ
れた平坦電線の引取り手段との間に介挿する配置とす
る。 本考案によるミシン目加工装置は、それぞれ平坦電線10
の表面側および裏面側で電線の幅方向に向けて相互に平
行に配置された一対の支持軸21,31を具えている。その
一方、すなわち図面における上側の支持軸21は、平坦電
線10の幅方向に向けて延在する枢支軸(図示せず)を中
心として上下に揺動しうる支持腕22の遊端に取付ける。
また他方の支持軸、すなわち図面における下側の支持軸
31は、図示しない装置ハウジングにおける適当な部位に
固定する。さらに、両支持軸21,31の軸間距離は、ロッ
クねじ等の適宜手段(図示せず)により所定の値に維持
可能とする。 支持腕22の遊端に所要のミシン目の条数と同数の凹所23
を短冊状に形成し、これら凹所23内にはそれぞれカッタ
ーディスク24を配置する。カッターディスク24は、外周
上に複数の刃24aが等間隔に配置され、刃24aの間が切欠
き部分24bとして形成された市販品であって、支持軸21
上に軸線方向に若干の遊びを持たせて配置するものであ
る。なお、カッターディスク24の直径は加工装置におけ
る利用可能なスペースに応じて適宜に、例えば通常は約
50〜100mmの範囲内において選択するが、全てのカッタ
ーディスク24の直径は所定の寸法公差に収まる同一直径
とすべきことは勿論である。 他方、支持軸31上には、芯線対11の数と同数のバックア
ップディスク32を軸線方向に移動可能に配置する。バッ
クアップディスク32は、カッターディスク24と同等の硬
度を有する材料またはカッターディスク24よりも若干軟
質の材料により形成する。後述するとおり、バックアッ
プディスク32はカッターディスク24と接触させて使用す
るものであるため、軟質材料によって形成されたバック
アップディスク32は所定長さのミシン目加工毎に更新す
る必要がある。第3図(a)に示すとおり、各バックア
ップディスク32には、対応する芯線対11を支持する外周
溝32aを個別的に形成する。支持軸32の両側に圧縮コイ
ルばね33を配置してバックアップディスク32に軸線方向
の弾性力を作用させる。すなわち、圧縮コイルばね33
は、各バックアップディスク32を常時相互に弾性的に押
圧する機能を発揮する。さらに、圧縮コイルばね33によ
る弾性力を所要に応じて調整可能とするために、支持軸
32の両側にねじ加工部分34を形成して調整ナット35と係
合可能とする。なお、バックアップディスク32の厚さ
は、平坦電線10における芯線対11の間隔と、カッターデ
ィスク24の厚さとに応じて定めるものとする。 上述の構成を有するミシン目加工装置の作動について説
明すれば、次のとおりである。 先ず平坦電線10を、各芯線対11が対応するバックアップ
ディスク32における外周溝32a内に位置するようにバッ
クアップディスク32上に配置する。この状態で支持腕22
を、前述の枢支軸(図示せず)を中心として下向きに振
動させ、これにより支持腕22の遊端における支持軸21を
支持軸31に向けて移動させる。その結果、支持軸21上に
支持されたカッターディスク24の刃24aは、平坦電線10
における予定された加工線(隣接する芯線対11の間の中
心線)上で保護テープ12を貫通すると共にバックアップ
ディスク32を圧縮コイルばね33の弾性力に抗して相互に
離間する方向に移動させる。なお、支持軸21は、カッタ
ーディスク24における切欠き部分24bがバックアップデ
ィスク32相互間の対応する間隙内に約半分程度だけ食込
むことによって、刃24aが相互に隣接するバックアップ
ディスク32の外周部における対向側面32b(第3図
(b)参照)と軽度の接触状態に保持される位置まで支
持軸31に向けて移動させ、かつ当該位置において固定す
ることが肝要である。 次に、平坦電線10を第1図における左側から右側に向け
て引取ると、カッターディスク24は電線10との摩擦によ
りその引取りに追従して回動する。すなわち、カッター
ディスク24の刃24aと切欠き部分24bとが交互に保護テー
プ12と係合するので、カッターディスク24は、平坦電線
10の製造速度と同期する速度で電線10の保護テープ12に
ミシン目13を連続的に形成し始める。これと同時に、カ
ッターディスク24はバックアップディスク32相互間の間
隙内で軸線方向および半径後方に的確に案内されるの
で、カッターディスク24における刃先位置の不所望の変
動を防止してミシン目13の加工精度を顕著に向上するこ
とができる。 なお、前述のごとき構成の平坦電線10の製造速度は、一
般に最大で約5m/分程度である。かかる製造条件下で、
電線10の製造と同時に上記実施例のミシン目加工装置に
より保護テープ12にミシン目13の加工を施した場合、連
続して数万mの長さにわたるミシン目加工に供した後に
おいても装置には何らの異常も認められないことを確認
した。
ン目加工装置の要部を示している。 本考案による加工装置がその加工対象とする平坦電線10
は、それぞれ絶縁被覆された一対の芯線11a,11bからな
る芯線対11の複数を、それぞれ薄い金属膜とプラスチッ
ク膜とを貼合わせてなり、厚さが約0.05〜0.1mm程度で
ある保護テープ12の対の間で相互に所定間隔をおいて平
行に配置し、相互に隣接する芯線対11の間で芯線に沿っ
て保護テープ12を相互に一体化したものである。 本考案によるミシン目加工装置は、上記構成を有する平
坦電線10において、相互に隣接する芯線対11の間の一体
化部分に沿い保護テープ12にミシン目13を連続加工する
ものである。なお、図示は省略するが、本例においては
ミシン目加工装置を、所要数の芯線対に保護テープを施
すことにより平坦電線を成形する製造ラインと、成形さ
れた平坦電線の引取り手段との間に介挿する配置とす
る。 本考案によるミシン目加工装置は、それぞれ平坦電線10
の表面側および裏面側で電線の幅方向に向けて相互に平
行に配置された一対の支持軸21,31を具えている。その
一方、すなわち図面における上側の支持軸21は、平坦電
線10の幅方向に向けて延在する枢支軸(図示せず)を中
心として上下に揺動しうる支持腕22の遊端に取付ける。
また他方の支持軸、すなわち図面における下側の支持軸
31は、図示しない装置ハウジングにおける適当な部位に
固定する。さらに、両支持軸21,31の軸間距離は、ロッ
クねじ等の適宜手段(図示せず)により所定の値に維持
可能とする。 支持腕22の遊端に所要のミシン目の条数と同数の凹所23
を短冊状に形成し、これら凹所23内にはそれぞれカッタ
ーディスク24を配置する。カッターディスク24は、外周
上に複数の刃24aが等間隔に配置され、刃24aの間が切欠
き部分24bとして形成された市販品であって、支持軸21
上に軸線方向に若干の遊びを持たせて配置するものであ
る。なお、カッターディスク24の直径は加工装置におけ
る利用可能なスペースに応じて適宜に、例えば通常は約
50〜100mmの範囲内において選択するが、全てのカッタ
ーディスク24の直径は所定の寸法公差に収まる同一直径
とすべきことは勿論である。 他方、支持軸31上には、芯線対11の数と同数のバックア
ップディスク32を軸線方向に移動可能に配置する。バッ
クアップディスク32は、カッターディスク24と同等の硬
度を有する材料またはカッターディスク24よりも若干軟
質の材料により形成する。後述するとおり、バックアッ
プディスク32はカッターディスク24と接触させて使用す
るものであるため、軟質材料によって形成されたバック
アップディスク32は所定長さのミシン目加工毎に更新す
る必要がある。第3図(a)に示すとおり、各バックア
ップディスク32には、対応する芯線対11を支持する外周
溝32aを個別的に形成する。支持軸32の両側に圧縮コイ
ルばね33を配置してバックアップディスク32に軸線方向
の弾性力を作用させる。すなわち、圧縮コイルばね33
は、各バックアップディスク32を常時相互に弾性的に押
圧する機能を発揮する。さらに、圧縮コイルばね33によ
る弾性力を所要に応じて調整可能とするために、支持軸
32の両側にねじ加工部分34を形成して調整ナット35と係
合可能とする。なお、バックアップディスク32の厚さ
は、平坦電線10における芯線対11の間隔と、カッターデ
ィスク24の厚さとに応じて定めるものとする。 上述の構成を有するミシン目加工装置の作動について説
明すれば、次のとおりである。 先ず平坦電線10を、各芯線対11が対応するバックアップ
ディスク32における外周溝32a内に位置するようにバッ
クアップディスク32上に配置する。この状態で支持腕22
を、前述の枢支軸(図示せず)を中心として下向きに振
動させ、これにより支持腕22の遊端における支持軸21を
支持軸31に向けて移動させる。その結果、支持軸21上に
支持されたカッターディスク24の刃24aは、平坦電線10
における予定された加工線(隣接する芯線対11の間の中
心線)上で保護テープ12を貫通すると共にバックアップ
ディスク32を圧縮コイルばね33の弾性力に抗して相互に
離間する方向に移動させる。なお、支持軸21は、カッタ
ーディスク24における切欠き部分24bがバックアップデ
ィスク32相互間の対応する間隙内に約半分程度だけ食込
むことによって、刃24aが相互に隣接するバックアップ
ディスク32の外周部における対向側面32b(第3図
(b)参照)と軽度の接触状態に保持される位置まで支
持軸31に向けて移動させ、かつ当該位置において固定す
ることが肝要である。 次に、平坦電線10を第1図における左側から右側に向け
て引取ると、カッターディスク24は電線10との摩擦によ
りその引取りに追従して回動する。すなわち、カッター
ディスク24の刃24aと切欠き部分24bとが交互に保護テー
プ12と係合するので、カッターディスク24は、平坦電線
10の製造速度と同期する速度で電線10の保護テープ12に
ミシン目13を連続的に形成し始める。これと同時に、カ
ッターディスク24はバックアップディスク32相互間の間
隙内で軸線方向および半径後方に的確に案内されるの
で、カッターディスク24における刃先位置の不所望の変
動を防止してミシン目13の加工精度を顕著に向上するこ
とができる。 なお、前述のごとき構成の平坦電線10の製造速度は、一
般に最大で約5m/分程度である。かかる製造条件下で、
電線10の製造と同時に上記実施例のミシン目加工装置に
より保護テープ12にミシン目13の加工を施した場合、連
続して数万mの長さにわたるミシン目加工に供した後に
おいても装置には何らの異常も認められないことを確認
した。
以上詳述したところから明らかなとおり、本考案によれ
ば、装置の作動の間にカッターディスクがバックアップ
ディスクにより軸線方向および半径方向における所定位
置に的確に保持されるので、カッターディスクにおける
刃先位置の不所望の変動を防止することでき、したがっ
てカッターディスクの寸法公差の厳密な管理を必要とせ
ずに、平坦電線の全長にわたって所要のミシン目を簡便
かつ確実に、しかも高い寸法精度をもって形成すること
ができる。その結果、ミシン目加工が施された平坦電線
の製品不良発生率を顕著に低減することが可能となる利
点が得られるものである。 さらに、本考案によるミシン目加工装置を、所要数の芯
線対の保護テープを施すことにより平坦電線を成形する
製造ラインと成形された平坦電線の引取り手段との間に
介挿する場合には、カッターディスクを回動させるため
の駆動手段が不要となることに伴って装置全体の構成の
簡略化が図れることに加え、ミシン目加工を電線の製造
と同時に施すことができるため電線の加工に必要とされ
る工程数が1工程で足り、加工費用をほぼ半減すること
ができ、ひいてはミシン目加工が施された平坦電線の製
造コストを大幅に低減しうる利点も得られるものであ
る。
ば、装置の作動の間にカッターディスクがバックアップ
ディスクにより軸線方向および半径方向における所定位
置に的確に保持されるので、カッターディスクにおける
刃先位置の不所望の変動を防止することでき、したがっ
てカッターディスクの寸法公差の厳密な管理を必要とせ
ずに、平坦電線の全長にわたって所要のミシン目を簡便
かつ確実に、しかも高い寸法精度をもって形成すること
ができる。その結果、ミシン目加工が施された平坦電線
の製品不良発生率を顕著に低減することが可能となる利
点が得られるものである。 さらに、本考案によるミシン目加工装置を、所要数の芯
線対の保護テープを施すことにより平坦電線を成形する
製造ラインと成形された平坦電線の引取り手段との間に
介挿する場合には、カッターディスクを回動させるため
の駆動手段が不要となることに伴って装置全体の構成の
簡略化が図れることに加え、ミシン目加工を電線の製造
と同時に施すことができるため電線の加工に必要とされ
る工程数が1工程で足り、加工費用をほぼ半減すること
ができ、ひいてはミシン目加工が施された平坦電線の製
造コストを大幅に低減しうる利点も得られるものであ
る。
第1図は本考案の一実施例によるミシン目加工装置の要
部を示す斜視図、 第2図は同じくその縦断面図、 第3図(a)および(b)はそれぞれバックアップディ
スクの正面図および側面図である。 10……平坦電線、11……芯線対 12……保護テープ、13……ミシン目 21……支持軸、22……支持腕 23……凹所、24……カッターディスク 24a……刃、24b……切欠き部分 31……支持軸、32……カッターディスク 32a……外周溝、32b……外周部の側面 33……弾性手段、35……調整ナット
部を示す斜視図、 第2図は同じくその縦断面図、 第3図(a)および(b)はそれぞれバックアップディ
スクの正面図および側面図である。 10……平坦電線、11……芯線対 12……保護テープ、13……ミシン目 21……支持軸、22……支持腕 23……凹所、24……カッターディスク 24a……刃、24b……切欠き部分 31……支持軸、32……カッターディスク 32a……外周溝、32b……外周部の側面 33……弾性手段、35……調整ナット
Claims (2)
- 【請求項1】複数の芯線対が一対の保護テープの間で相
互に所定間隔をおいて平行に配置され、各芯線対がそれ
ぞれ絶縁被覆された一対の芯線からなり、相互に隣接す
る芯線対の間で芯線に沿って保護テープが相互に一体化
されている平坦電線に対し、相互に隣接する芯線対の間
の前記一体化部分に沿って保護テープにミシン目を連続
加工するための装置において: それぞれ平坦電線の表面側および裏面側で電線の幅方向
に向けて相互に平行に配置された一対の支持軸と; 一方の支持軸上に軸線方向に移動可能に配置され、対応
する芯線対を支持する外周溝が個別的に形成された、芯
線対数と同数のバックアップディスクと; バックアップディスクを相互に押圧する軸線方向の弾性
力を常時バックアップディスクに作用させる弾性手段
と; 他方の支持軸上に軸線方向に若干の遊びを持たせて配置
された、所要のミシン目の条数と同数のカッターディス
クとを具え; 各カッターディスクは、装置の作動の間にバックアップ
ディスクを前記弾性力に抗して相互に離間する方向に移
動させつつ、バックアップディスクの間の対応する間隙
内に入込める複数の刃を有するものとし;さらに、 前記一対の支持軸の軸間距離を所定の値に維持する手段
を具えることを特徴とするミシン目加工装置。 - 【請求項2】複数の芯線対が一対の保護テープの間で相
互に所定間隔をおいて平行に配置され、各芯線対がそれ
ぞれ絶縁被覆された一対の芯線からなり、隣接する芯線
対の間で保護テープが相互に一体化されている平坦電線
の製造ラインと、製造された平坦電線の引取り手段との
間に、請求項1記載のミシン目加工装置を配置し、該ミ
シン目加工装置における前記カッターディスクを平坦電
線の引取りに追従して回動可能としたことを特徴とす
る、ミシン目加工が施された平坦電線の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15424888U JPH0610573Y2 (ja) | 1988-11-29 | 1988-11-29 | 平担電線用のミシン目加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15424888U JPH0610573Y2 (ja) | 1988-11-29 | 1988-11-29 | 平担電線用のミシン目加工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0274725U JPH0274725U (ja) | 1990-06-07 |
JPH0610573Y2 true JPH0610573Y2 (ja) | 1994-03-16 |
Family
ID=31430816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15424888U Expired - Lifetime JPH0610573Y2 (ja) | 1988-11-29 | 1988-11-29 | 平担電線用のミシン目加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0610573Y2 (ja) |
-
1988
- 1988-11-29 JP JP15424888U patent/JPH0610573Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0274725U (ja) | 1990-06-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |