JPH0610569U - 電子機器筐体のロック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】電子機器筐体のロック装置に関し、装置の小型
化を図り、かつ、構造を簡単にする。 【構成】フック部材５は、先端にフック部５ａを備える
とともに、反対端に設けられた対向する一対のヒンジ舌
片５ｂにおいて固定部材４に設けられた軸４ａに枢支さ
れてフック部５ａが前記ロック受け２に係脱するように
回転自在とされ、かつ、前記いずれかのヒンジ舌片５ｂ
の上方には、操作片５ｃが設けられる。ロック本体７の
ロック受け２側への進入とともにフック部５ａをロック
受け２に弾発的に係止させて扉体３をロックするととも
に、扉体３に開設された操作開口３ａから操作片５ｃを
操作してフック部材５をアンロック位置に回転操作可能
となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電子機器筐体のロック装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

電子機器の筐体に装着されるロック装置の従来例を図５に示す。この従来例に おいて、筐体１の開口は扉体３により閉塞可能であり、筐体１側にはロック用開 口８が開設されるとともに、扉体３にはロック装置Ａが装着される。

【０００３】 ロック装置Ａは、固定部材４に回転自在に支持される軸４ａと、軸４ａに固定 され、先端にフック部５ａを備えたフック部材５と、トーションスプリング６と を備え、扉体３を閉蓋方向に回転させた際に、フック部５ａがロック用開口８に 弾発的に係止してロックがなされる。

【０００４】 また、軸４ａは、工具によるロック解除が義務付けられる安全規格に適合する ように、上端に六角穴付きボルト９が埋設されており、扉体３に開設された操作 開口３ａから六角レンチ１０等を挿入し、軸４ａの頭部を回転させることにより ロック解除される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述した従来例において、軸４ａの頭部には六角穴付きボルト９を埋 設する必要がある等の理由から、装置が大型化する上に、構造が複雑であるとい う欠点を有するものであった。

【０００６】 本考案は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、装置の小型化を図 ることができ、かつ、構造が簡単な電子機器筐体のロック装置を提供することを 目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば上記目的は、実施例に対応する図１に示すように、 筐体１に固定されたロック受け２と、 前記筐体１の開口を閉塞する扉体３側に固定され、扉体３への固定部材４と、 フック部材５と、トーションスプリング６とを備えたロック本体７とを有し、 フック部材５は、先端にフック部５ａを備えるとともに、反対端に設けられた 対向する一対のヒンジ舌片５ｂにおいて固定部材４に設けられた軸４ａに枢支さ れてフック部５ａが前記ロック受け２に係脱するように回転自在とされ、かつ、 前記いずれかのヒンジ舌片５ｂの上方には、操作片５ｃが設けられ、 前記トーションスプリング６は、前記ヒンジ舌片５ｂ間に巻回収納されるとと もに、フック部５ａを係止方向に付勢し、 ロック本体７のロック受け２側への進入とともにフック部５ａをロック受け２ に弾発的に係止させて扉体３をロックするとともに、扉体３に開設された操作開 口３ａから操作片５ｃを操作してフック部材５をアンロック位置に回転操作可能 とした電子機器筐体のロック装置を提供することにより達成される。

【０００８】

【作用】

扉体３に固定されるロック本体７は、筐体１側に設けられるロック受け２に係 脱するフック部材５と、該フック部材５を回転自在に枢支する固定部材４と、上 記フック部材５をロック方向に付勢するトーションスプリング６とを備える。

【０００９】 扉体３の閉蓋に際してフック部材５はトーションスプリング６の反力に抗して 一旦アンロック方向に回転して導入部からロック受け２に進入した後、係止部を 弾発的に係止し、ロック状態となる。

【００１０】 また、アンロックは、扉体３の操作開口３ａから操作片５ｃを操作してフック 部材５をアンロック方向に強制回転させることにより行われる。

【００１１】

【実施例】 以下、本考案の望ましい実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。 ロック装置は、筐体１側に固定されるロック受け２と、扉体３側のロック本体 ７から構成される。ロック受け２は、鋼板に曲げ加工を施して形成されるもので 、筐体１への固定片２ａと、該固定片２ａの中央部から扉体３側に張り出される 係止片２ｂとを備え、係止片２ｂにおいて後述するフック部５ａを受容して扉体 ３をロックする。係止片２ｂは、係止部２ｃと導入部２ｄとを備えており、その 境界には傾斜辺２ｅが形成されている。

【００１２】 一方、ロック本体７は、固定部材４と、フック部材５と、トーションスプリン グ６とから構成される。固定部材４は、扉体３の側縁の折り返し部３ｂへの固定 部４ｂと、該固定部４ｂから直角に折曲される水平片４ｃと、該水平片４ｃに立 設される軸４ａとを有する。また、水平片４ｃは、固定部４ｂが設けられる辺縁 と隣接する辺縁に曲成されるストッパ片４ｄを備えており、後述するフック部材 ５の回転角度を規制している。

【００１３】 フック部材５は、先端にフック部５ａを備えるとともに、その基端部を直角に 折曲して形成される一対のヒンジ舌片５ｂ、５ｂを備え、該ヒンジ舌片５ｂのヒ ンジ穴５ｄを固定部材４の軸４ａに挿通させてフック部５ａが係止片２ｂに沿っ て回転可能なように枢支される。また、フック部５ａの先端には、対向するロッ ク受け２の導入部２ｄ側に屈曲された斜面５ｅを有している。さらに、ヒンジ舌 片５ｂの上方には、操作片５ｃが平行に設けられており、その中心部に六角穴５ ｆが開設される。

【００１４】 トーションスプリング６は、固定部材４の軸４ａ回りに巻回するように装着さ れ、一方の自由端がフック部材５に、他方の自由端が蓋体に圧接されて反力を取 り、フック部材５をロック方向に付勢している。なお、このトーションスプリン グ６は、フック部材５の高さ方向の寸法を可及的に小さくするために、一対のヒ ンジ舌片５ｂ、５ｂの間に配置される。

【００１５】 したがってこの実施例において、ロック本体７が装着された扉体３を閉蓋方向 に回転させると、先ず、フック部５ａの斜面５ｅがロック受け２の導入部２ｄと 傾斜辺２ｅに当接する。この後、扉体３をさらに閉蓋方向に押し込むと、フック 部材５には、トーションスプリング６の反力に抗する方向の回転モーメントが生 じ、図１において矢印Ａ方向に回転する。次いで、さらに扉体３を押し込むと、 フック部５ａの基端部が傾斜部を乗り越えた時点でトーションスプリング６の復 元力により係止部２ｃに弾発的に係止してロックがなされる。

【００１６】 この状態から、ロックを解除するには、扉体３に開設した操作開口３ａから六 角レンチ１０等の工具を挿入して操作片５ｃの六角穴５ｆに合致させ、フック部 材５をアンロック方向に強制回転させればよい。

【００１７】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案による電子機器筐体のロック装置によ れば、装置の小型化を図ることができる上に、全体の構造を簡単にすることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図２】ロック本体の平面図である。

【図３】図２のＡ方向矢視図である。

【図４】ロック本体の分解斜視図である。

【図５】従来例を示す図である。

【符号の説明】

１ 筐体 ２ ロック受け ３ 扉体 ３ａ 操作開口 ４ 固定部材 ４ａ 軸 ５ フック部材 ５ａ フック部 ５ｂ ヒンジ舌片 ５ｃ 操作片 ６ トーションスプリング ７ ロック本体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】筐体(１)に固定されたロック受け(２)と、 前記筐体(１)の開口を閉塞する扉体(３)側に固定され、
   扉体(３)への固定部材(４)と、フック部材(５)と、トー
   ションスプリング(６)とを備えたロック本体(７)とを有
   し、 フック部材(５)は、先端にフック部(５ａ)を備えるとと
   もに、反対端に設けられた対向する一対のヒンジ舌片
   (５ｂ、５ｂ)において固定部材(４)に設けられた軸(４
   ａ)に枢支されてフック部(５ａ)が前記ロック受け(２)
   に係脱するように回転自在とされ、かつ、前記いずれか
   のヒンジ舌片(５ｂ)の上方には、操作片(５ｃ)が設けら
   れ、 前記トーションスプリング(６)は、前記ヒンジ舌片(５
   ｂ、５ｂ）間に巻回収納されるとともに、フック部(５
   ａ)を係止方向に付勢し、 ロック本体(７)のロック受け(２)側への進入とともにフ
   ック部(５ａ)をロック受け(２)に弾発的に係止させて扉
   体(３)をロックするとともに、扉体(３)に開設された操
   作開口(３ａ)から操作片(５ｃ)を操作してフック部材
   (５)をアンロック位置に回転操作可能とした電子機器筐
   体のロック装置。