JPH0516363Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は引戸に設けられる引戸用鎌錠であつ
て、電気装置、シリンダブロツクのいずれによつ
ても解錠することができる引戸用鎌錠の電気装置
に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の引戸用鎌錠装置は鎌金が回動自
在にピンに枢着され、この鎌金が引戸の閉鎖時に
柱側に設けた受座のピンに係合するとともに、こ
の鎌金の施錠状態を確実にするために、この鎌金
を施錠方向に付勢する拘束部材が設けられ、妄り
に鎌金が解錠方向へ移動しないようになつてい
る。

例えば、実開昭61−1569号の刊行物がある。

〔本考案が解決しようとする問題点〕

施錠されているときに振動や衝撃で鎌金を拘束
している拘束部材が移動することがあるので、確
実な施錠を期待することができない欠点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の目的は前記のような欠点に着目して成
されたものであつて、柱側に、該柱の表面より突
出し先端部に上方に屈曲する係止腕を有する鎌を
固着し、該係止腕の先端面に傾斜面を設け、上記
柱に内設されるケースボツクスにシリンダブロツ
クとソレノイドを取り付けると共に、Ｌ字形のロ
ツクプレートの中間部を回動可能に枢着し、上記
ソレノイドのプランジヤに固着されたソレノイド
プレートに、上記シリンダブロツクのロータに固
着されたカムの先端部に係合する長孔を設け、上
記ロツクプレートの一端を上記ソレノイドプレー
トに係合すると共に他端に係止部を設け、 引戸側に設けられた鎌錠ケース内に回動可能に
枢着されるシツクルの先端に、引戸が閉鎖される
ときに上記傾斜面に滑り接触しながら上昇し、上
記係止腕に係合するフツク部分を設け、 上記ロツクプレートが移動したときに回動する
上記係合部が、上記シツクルを上記鎌との係合を
保持する方向に押圧するように構成した。

〔作用〕

引戸に設けた引戸用鎌錠Ｂのシツクル１６はピ
ン１９により回動自在に枢着されているので、引
戸を閉めていくと、鎌１４が鎌錠ケース１５の開
口部より進入し、シツクル１６のフツク部１６ａ
は鎌１４の係止腕１４ａの先端に形成された傾斜
面１４ｂを滑り接触しながら上昇し、引戸が閉鎖
されたときには、係止腕１４ａを通過して自重に
より、第２図に示すように施錠位置に落下し、係
止腕１４ａに係合する。

このとき、シツクル１６の円弧状面１６ｂに近
接するストツパプレート１７が慣性力を受けて、
第２図に示すように左側へ揺動してシツクル１６
の跳ね上がりを阻止する。このようにシツクル１
６が施錠位置にあるとき、ソレノイド２のプラン
ジヤ２ａを上昇させるか或いはシリンダブロツク
８のカム８ａを反時計方向に回動してソレノイド
プレート３を上昇させると、ロツクプレート４が
時計方向に回動し、係止部６がシツクル１６に突
設された突出部１６ｃに係合し、シツクル１６と
フツク部分１６ａの係合状態が保持され、引戸が
施錠される。

ソレノイド２のプランジヤ２ａを上昇させるか
或いはシリンダブロツク８のカム８ａを時計方向
に回動すると、係止部６がシツクル１６の突出部
１６ｃから離隔するので、解錠される。

また、引戸を開放するときシツクル１６は鎌１
４の内側を滑りながら除々に解錠方向へ回動す
る。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面により説明す
る。

第１図乃至第２図は柱（図示せず）側に設けた
電気装置Ａと引戸（図示せず）側に設けた引戸用
鎌錠装置Ｂの一部を切欠した側面図である。

電気装置Ａのケースボツクス１内には、ソレノ
イド２とこのソレノイド２のプランジヤ２ａに固
着したソレノイドプレート３と、このソレノイド
プレート３の下端部３ａに、一端４ａをピン５に
より枢着させ且つ他端に係止部６を形成したＬ字
形のロツクプレート４を設けこのロツクプレート
４はケースボツクス１にピン７により回動自在に
枢着されている。

又、８ａはシリンダブロツク８に設けたカムで
あつて、このカム８ａに設けたピン９がソレノイ
ドプレート３に形成した突出片３ｂの長孔３ｃに
侵入し、停電時にシリンダブロツク８を操作して
ソレノイドプレート３を駆動する。

マイクロスイツチ１０はソレノイドプレート３
に設けられた突状のドツグ３ｄによりソレノイド
プレート３が上昇位置にあることを検出するもの
である。

マイクロスイツチ１１は引戸用鎌錠装置Ｂが閉
鎖したとき引戸に当接しばね１２に抗して後退す
るトリガー１３に設けられたドツグ１３ａにより
引戸の閉鎖を検知するものである。

ケースボツクス１の外側壁面１ａに柱の表面よ
り突出し、先端部に上方に屈曲する係止腕１４ａ
を有し、係止腕１４ａの前面に傾斜面１４ｂを設
けた鎌１４を固着する。

引戸用鎌錠装置Ｂの鎌錠ケース１５内に鎌１４
に係脱可能なフツク部分１６ａを有するシツクル
１６を設け、このシツクル１６の円弧状面１６ｂ
に近接し且つシツクル１６の突起部１６ｃを施錠
位置で拘束するストツパープレート１７はピン１
８で回動自在に枢着され、又、シツクル１６はピ
ン１９により鎌錠ケース１５に枢着されている。

２０はストツパープレート１７の回動範囲を規
制する起立片である。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように構成されているので次の
ような効果を奏する。

ソレノイドを作動する電気的な手段で引戸を
解錠することができる。

ソレノイド等の電気部品の故障或いは停電な
どにより電気的に解錠できない事態が生じた場
合には、シリンダブロツクにより機械的に解錠
することができる。

シツクルは、自重によりフツク部分が下方に
付勢されるので、シツクルには、鎌と係合する
方向に付勢するばねが不要であり、その他の部
品にもばねが使用されていないので、引戸用鎌
錠の電気装置の構造が簡単になる利点と、故障
が少なくなる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例を示し、そ
れぞれ閉鎖状態及び施鎖状態における引戸用鎌錠
装置及び電気装置の要部正面図である。 Ａ……電気装置、Ｂ……引戸用鎌錠装置、１…
…ケースボツクス、２……ソレノイド、２ａ……
プランジヤー、３……ソレノイドプレート、４…
…ロツクプレート、５……ピン、６……係止部、
７……ピン、８……シリンダーブロツク、９……
ピン、１０，１１……マイクロスイツチ、１３…
…トリガー、１４……鎌、１５……鎌錠ケース、
１６……シツクル、１７……ストツパープレー
ト、１８，１９……ピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 柱側に、該柱の表面より突出し先端部に上方に
   屈曲する係止腕を有する鎌を固着し、該係止腕の
   先端面に傾斜面を設け、上記柱に内設されるケー
   スボツクスにシリンダブロツクとソレノイドを取
   り付けると共に、Ｌ字形のロツクプレートの中間
   部を回動可能に枢着し、上記ソレノイドのプラン
   ジヤに固着されたソレノイドプレートに、上記シ
   リンダブロツクのロータに固着されたカムの先端
   部に係合する長孔を設け、上記ロツクプレートの
   一端を上記ソレノイドプレートに係合すると共に
   他端に係止部を設け、 引戸側に設けられた鎌錠ケース内に回動可能に
   枢着されるシツクルの先端に、引戸が閉鎖される
   ときに上記傾斜面に滑り接触しながら上昇し、上
   記係止腕に係合するフツク部分を設け、 上記ロツクプレートが移動したときに回動する
   上記係合部が、上記シツクルを上記鎌との係合を
   保持する方向に押圧することを特徴とする引戸用
   鎌錠の電気装置。