JPH06102691B2 - ビニル性芳香族重合体のクロロメチル化方法 - Google Patents

ビニル性芳香族重合体のクロロメチル化方法

Info

Publication number
JPH06102691B2
JPH06102691B2 JP1023620A JP2362089A JPH06102691B2 JP H06102691 B2 JPH06102691 B2 JP H06102691B2 JP 1023620 A JP1023620 A JP 1023620A JP 2362089 A JP2362089 A JP 2362089A JP H06102691 B2 JPH06102691 B2 JP H06102691B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methyl ether
chloromethylation
chloromethyl methyl
equivalents
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1023620A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03115309A (ja
Inventor
アラン バーガー スコット
スチュワート ロバート
ブルース ワッチャー リチャード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm and Haas Co
Original Assignee
Rohm and Haas Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm and Haas Co filed Critical Rohm and Haas Co
Publication of JPH03115309A publication Critical patent/JPH03115309A/ja
Publication of JPH06102691B2 publication Critical patent/JPH06102691B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/18Introducing halogen atoms or halogen-containing groups
    • C08F8/24Haloalkylation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、ビニル性芳香族重合体をクロロメチル化する
ための改良された方法に関する。そのような樹脂は、次
いでアミン類と反応させた後、任意的に更にハロゲン化
アルキルと反応させた後、弱塩基性アニオン交換樹脂お
よび強塩基性アニオン交換樹脂として有用である。
先行技術の記述 本明細書に記載されているようなクロロメチル化は、ビ
ニル性芳香族重合体例えばポリスチレン(通常は架橋結
合され、かつゲル状または多孔性の形態である)と、そ
の芳香族環にクロロメチル基を導入させる試薬との反応
である。多年に亘つて、外部的に、すなわち別に造つた
クロロメチルメチルエーテル(任意的に、本明細書にお
いては「CME」と仮称する)と前記重合体との反応が好
ましい方法として使用されてきた。この方法により、ク
ロロメチル基が導入され、かつメタノールおよび他の副
生成物およびCMEの分解生成物が造られた。クロロメチ
ル化反応の完結後に残留している過剰のクロロメチルメ
チルエーテルは、不活性化しまたは冷却し、次いで更に
反応させて所望のアニオン交換樹脂またはカチオン交換
樹脂を生成させた。本明細書および特許請求の範囲に記
載されている「重合体」には、共重合体特に不溶性の架
橋共重合体も包含される。そのような重合体から遊導さ
れた生成物、例えばイオン交換樹脂は、通常、「樹脂」
と称する。
クロロメチルメチルエーテルの製造においては、通常、
少量の発癌性のビス(クロロメチル)エーテルの生成を
伴うので、クロロメチルメチルエーテルを別にまたは外
部で造ることを少なくしたり、または別にまたは外部で
造らないことが極めて望ましいことであり、かつ反応混
合物から未反応のクロロメチルメチルエーテルを回収し
再利用することが望ましい。特に、過剰のクロロメチル
メチルエーテルをクロロメチル化物の製造反応に使用し
て、クロロメチル化の範囲を増加させ、および/また
は、クロロメチル化される重合体のための膨潤剤として
役立たせるときに、[米国特許第4,207,398号(1980年
6月10日公告)参照]、反応混合物から未反応のクロロ
メチルを回収し再利用することが望ましい。
Boutier et al.の米国特許第4,225,677号に教示されて
いるような「その場所で(in situ)」の操作が、クロ
ロメチルメチルエーテルを生成させるために知られてい
る。それは、クロロメチル化用錯体を、例えばメタノー
ル、ホルムアルデヒド、およびクロロスルホン酸の混合
物から、樹脂および触媒の存在下で、または樹脂および
触媒を早急に添加することによつて生成させている。そ
のような操作は、クロロメチルメチルエーテルを外部で
生成させることに伴う毒性および取扱いの問題を解決し
ているが、しかし、クロロメチル化の反応条件の調節例
えばピーヅ(beads)の非均質反応の調節、および望ま
しくない副生成物例えば硫酸の除去等における困難性に
遭遇した。本発明方法においては、クロロメチル化反応
からクロロメチルメチルエーテルの生成/再生成方法を
明瞭に分離することによつて、前記方法における困難性
を回避している。
Pascu et al.のルーマニア特許第102528号は、クロロメ
チル化反応の完結後に、クロロメチル化された重合体
に、存在しているクロロメチル化された重合体に基づい
た特定した比率で、濃塩酸およびホルムアルデヒドを添
加し、次いでその結果得られた混合物を蒸溜してクロロ
メチルメチルエーテルを回収することを教示している。
この蒸溜されたクロロメチルメチルエーテルは、第2の
クロロメチル化に再使用するが、しかしこの第2のクロ
ロメチル化反応を完結させるためには、更にクロロメチ
ルメチルエーテルを添加しなければならない。
Pashkov et al.の英国特許1,162,078号は、クロロメチ
ル化反応から残留している廃棄物を、蒸溜前に、メタノ
ールで処理することを教示している。それは、存在して
いる過剰のクロロメチルメチルエーテルからメチラール
を再生成させるためである。新しいクロロメチルメチル
エーテルは、第2のクロロメチル化反応のために生成さ
せなければならない。
Hauptmann et al.の東ドイツ国未審査特許出願第113017
号は、触媒としてFe2O3またはFeCl3の存在下においてク
ロロメチル化し、ホルムアルデヒド、メタノールおよび
HClを用いる反応によつてクロロメチルメチルエーテル
を再生成し、次いで樹脂から溶媒層および水性層を分離
し、次いで水性層を更に分離することを教示している。
この特許においては、更に、粗クロロメチルメチルエー
テルを含有する非水性層を、反応体を乾燥する塩類で処
理することを必要としており、これにより第2のクロロ
メチル化にこのクロロメチルメチルエーテルを使用する
ことができる。この特許出願には、東ドイツ国未審査特
許出願第27643号が言及されているが、これは本発明の
発明者等には入手することができなかつた。しかし、前
記東ドイツ国特許出願第113017号によれば、先願である
前記東ドイツ国第27643号には蒸溜をしない再生成法が
教示されているとのことであるが、しかし入手した全て
の文献(これには、東ドイツ国未審査特許出願第48953
号の要約も含まれている)には、そのような再生成法
は、クロロメチル化から分離して達成され、かつ反応し
た樹脂の分離後に達成されることが教示されている。更
に、東ドイツ国未審査特許出願第27643号の方法ににお
いては、貧弱な品質のクロロメチルメチルエーテルが造
られ、それが数回の循環後に、造られたビーズの品質に
影響を与えることが、東ドイツ国未審査特許出願第1130
17号に見出される。
Weber et al.の東ドイツ国未審査特許出願第236740号
は、触媒としてFeCl3存在下においてクロロメチル化
し、次いでパラホルムアルデヒドおよびHClガスの化学
量論的量の添加前に、メタノールと反応させることを教
示している。得られた相(複数)を分離するが、しか
し、新しく生成したクロロメチルメチルエーテルの蒸溜
を、クロロメチルメチルエーテルを精製し回収する手段
とすることは教示されていない。その代りに、蒸溜しな
い液体分離法が教示されている。その方法は、FeCl3、H
2SO4、およびクロロメチルエーテルを一諸にして再循環
して反応を行うことである。
Tada et al.の米国特許第4636554号は、従来のクロロメ
チル化反応の後に残留しているクロロメチルメチルエー
テルの0.5〜10倍(モル)の量の塩化水素を添加し、次
いで蒸溜によりクロロメチルメチルエーテルを回収する
ことを教示している。Tadaは、溶媒を使用することを好
ましいとし、かつ例示している。更に、Tadaは、第2の
クロロメチル化を実施するのに必要なクロロメチルメチ
ルエーテルの一部分だけを再生している。Tadaの条件に
おいては、存在しているメタノールの有意の若干の部分
を、塩化メチル(CH3Cl)および使用された蒸溜技術に
よつて回収することが困難でありかつ環境中に失われて
いく揮発性ガス(沸点−24℃)に変換するであろう。
本発明の目的は、クロロメチル化生成物を製造し、かつ
工業的に容認される収率および反応時間で進行させるこ
とができ、かつクロロメチル化生成物の最初の製造後に
クロロメチルメチルエーテルを実質的に外部で生成させ
また取扱うことなしに、繰返して製造をすることができ
る、芳香族重合体物質のクロロメチル化方法を提供する
ことである。
更に、本発明の目的は、密閉反応容器(closed reacto
r)、密閉容器(closed vessel)または密閉容器(clos
ed container)(すなわち、通常、外部のクロロメチル
メチルエーテルの供給源からクロロメチルメチルエーテ
ルを追加することを必要としない容器である)中におい
てクロロメチルメチルエーテルを効率的に生成し、そし
てこのクロロメチルメチルエーテルを、クロロメチルメ
チルエーテルの製造からの普通でない過剰のクロロメチ
ルメチルエーテルと共に、生成物から効率的に分離する
方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、塩化メチルのような高い揮発
性の化学物質の有意量を副生成物として生成することな
しに、クロロメチルメチルエーテルの生成を行うことで
ある。
更に、本発明の目的は、クロロメチル化される樹脂の構
造に悪影響を与えることなしに、密閉装置の範囲内でク
ロロメチルメチルエーテルの効率よい生成および取扱い
を行うことである。
更に、本発明の目的は、ビス(クロロメチル)エーテル
の生成を制限する改良方法を達成することである。
更に、本発明の目的は、新しいクロロメチルメチルエー
テルの生成を制限し、その生成量を、次のバツチの樹脂
(これには、反応生成物の流動化のための通常の過剰
量、かつ任意的であるが重合体を膨潤させるための通常
の過剰量が包含される)と反応させるために必要な量だ
け生成させる改良方法を達成することである。
本発明の最も好ましい態様においては、メタノール、ホ
ルムアルデヒドおよびHClを、反応が実質的に完結した
ときに、かつ反応により消費されたクロロメチルメチル
エーテルの量と少なくともほぼ同じ量の新しいクロロメ
チルエーテルを生成させるのに化学量論的に必要な量に
おいて、クロロメチル化反応の反応混合物に添加するこ
とである。追加して反応体を添加することにより、クロ
ロメチルメチルエーテルの分解反応の平衡移動を、CME
の生成の方向にバツクさせるように助長させることがで
き、従つて、反応混合物中に残留している分解生成物を
利用して“再生"CMEを回収することを助長することがで
きる。それ故、本発明の主たる目的は、単一のプロセス
工程において、かつ次のクロロメチル化反応を遂行する
量を少なくとも累積的に効率よく、(1)新しいCMEを
製造すること(CMEの生成)、(2)反応混合物からCME
を回収すること(CMEの再循環)、および(3)分解生
成物からCMEを回収すること(CMEの再生成)、である。
発明の概要 これらの目的およびその他の目的は次に記載の方法によ
つて達成させることができる: 第1の密閉容器中に、ビニル性芳香族重合体、クロロメ
チル化反応のための触媒、およびクロロメチル化反応の
完結を確保するのに充分に過剰量のクロロメチルエーテ
ルを導入し、次いで、 (a) クロロメチル化反応を完結させるのに充分な時
間加熱および撹拌し、 (b) 第1の密閉容器内における次のクロロメチル化
反応ために本質的に充分な追加のクロロメチルメチルエ
ーテルを製造するのに充分なホルムアルデヒド、メタノ
ール、および塩化水素を導入してクロロメチルメチルエ
ーテルを製造し、 (c) このクロロメチルメチルエーテルのを、前記第
1の密閉容器から第2の密閉容器中へ蒸溜し、 (d) クロロメチル化されたビニル性芳香族重合体
を、前記第1の密閉容器から取り出し、 (e) 前記第1の密閉容器中に、ビニル性芳香族重合
体の新しいバツチおよびクロロメチル化反応のための触
媒を導入し、そして (f) 前記第1の密閉容器中に、ビニル性芳香族重合
体の前記新しいバツチをクロロメチル化するためのクロ
ロメチルメチルエーテルの本質的に唯一の供給源とし
て、前記第2の密閉容器からの前記クロロメチルメチル
エーテルを導入する、 ことから成る方法。
発明およびその好ましい態様の記述 本発明によつて製造されたクロロメチル化ビニル性芳香
族重合体は、それ自体ではあまり有用ではない。しか
し、イオン交換樹脂に変換したときは極めて多くの利用
性がある。クロロメチルメチルエーテル反応混合物から
分離し、精製して、クロロメチルメチルエーテルの微量
を除去した後のクロロメチル化された中間体は、ジメチ
ルアミンと反応させることによつて弱塩基性樹脂に変換
させることができる。この弱塩基性樹脂は、更に、塩化
メチルとの反応により四級化することによつて強塩基性
樹脂に変換することができる。クロロメチル化中間体
は、トリアルキルアミンとの直接反応によつて強塩基性
樹脂に変換させることができ、また亜燐酸トリメチルと
反応させ、次いで加水分解させることによりホスホン酸
樹脂に変換させることもでき、またヒドロキシル基を側
基(pendant hydroxyl groups)として有する樹脂に加
水分解させることもできる。これらの工程の全ては、既
知技術によつて達成させることができ、かつ本発明の構
成の部分を形成しているわけではない。これらの樹脂
は、例えばボイラー用水の精製、家庭用水系からの塩の
除去、有機反応の触媒等に利用される。
本発明に使用される重合体は、クロロメチル化のために
使用される広範囲の基体を現わすことができる。これら
重合体は、ビニル性芳香族単量体から種々の方法により
造ることができるが、しかし重合体ビーズを生成させる
ための懸濁重合が好ましい。また、これら重合体は、ク
ロロメチルメチルエーテルに溶解することを避けるため
に、少なくとも軽く架橋させることが好ましい。普通に
は主たる単量体はスチレンであるが、置換スチレン例え
ば4−メチルスチレンまたは4−クロロスチレン等を使
用することもできる。また、非芳香族共単量体、例えば
アルコール類またはポリオール類のメタクリル酸エステ
ルまたはアクリル酸エステルおよびメタアクリロニトリ
ルまたはアクリロニトリルを、約20%以下の量で利用す
ることもできる。架橋は、一般的に、多官能性単量体を
用いて達成させる。好ましくは、多官能性単量体はジビ
ニルベンゼンである。所望する架橋および多孔性の程度
に応じて、商業上のビジニルベンゼン(約55%がジビニ
ルベンゼンであり、残りの大部分はエチルビニルベンゼ
ンである)、または高純度品質(約80%がジビニルベン
ゼンである)のいずれかを選ぶことができる。
これらの重合体樹脂は、ゲル状にすることもできるし、
また例えば米国特許第4,382,124号に教示されているよ
うな巨大多孔性または巨大網状性にする技術(macropor
ous or macroreticular technology)によつて、固定し
た多孔性を導入する方法によつて造ることもできる。Da
lesの米国特許第4,192,291号またはBarrett et al.の米
国特許第4,582,859号に教示されている方法は、本発明
のクロロメチル化方法のための出発重合体を造るのに使
用することができるが、しかし本発明の方法は、クロロ
メチル化されるビニル性芳香族重合体の製造方法とは全
く独立しているものである。
本発明方法は、工業上に興味のある種々のクロロメチル
化化学薬剤を製造するのに利用することができる。例え
ば、殺生物活性のある第四級アンモニウム化合物の製造
における中間体である。例えば、ドデシルベンジルトリ
メチルアンモニウムクロライドが、クロロメチル化ドデ
シルベンゼンである場合である。それは、ベンゼンをプ
ロピレンテトラマーでアルキル化し、次いでドデシルベ
ンゼンをクロロメチルメチルエーテルと反応させること
によつて造られたクロロメチル化ドデシルベンゼンであ
る。クロロメチル化の完結後、メタノール、ホルムアル
デヒドおよび塩化水素の適当量を添加し、クロロメチル
メチルエーテルを蒸溜し、第2のクロロメチル化反応に
再循環し、クロロメチル化されたドデシルベンゼンをト
リメチルアミンと反応させるために適当な反応器に入れ
る。
重合体ビーズを膨潤する溶媒を追加して存在させること
ができる。しかし、溶媒および反応体としてクロロメチ
ルメチルエーテルを使用し、追加した物質の蒸溜および
縮合を最小にすることが好ましい。潜在的な共反応体お
よび溶媒であるメチラールを、反応段階のあとの間に添
加することができる。メチラールは、樹脂の中に吸収さ
れたクロロメチルメチルエーテルの抽出を助長するのに
有用であることが見出された。また、メチラールは、メ
タノールおよびホルムアルデヒドの代替物として使用す
ることができる。また、メチル化したホルマリンまたは
ホルムセル(formcel)を、適当な割合において、ホル
ムアルデヒドおよびメタノールの代りに置き換えること
ができる。
ホルムアルデヒドは、低重合体形態(パラホルムアルデ
ヒド)における単量体として、またはトリオキサン環式
トリマーとして供給することができる。塩化水素は、気
体として、または濃水溶液として用いることができる。
クロロメチル化のための触媒作用は、種々のルイス酸
(Lewis acid)またはブレンステツド酸(Bronsted aci
d)、例えばAlCl3、ZnCl2、FeCl3、TiCl4、ZnO、Fe
2O3、ZrCl4、SnCl4、H2SO4、等によつて達成させること
ができる。バツチ間の再現性を最良に調節するために、
揮発性触媒例えば三弗化硼素を避けることが好ましい。
触媒の混合物を使用することもできるし、触媒添加剤例
えば塩化カルシウム、活性化剤例えば四塩化珪素等の混
合物を混合使用させることもできる。
好ましい触媒は、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化第
二鉄、および酸化第二鉄である。本発明方法のために特
に好ましいのは、酸化第二鉄である。使用する触媒の量
は、約0.005当量〜約2.0当量の範囲である。約0.05〜約
0.70当量を用いるのが好ましい。特に、好ましい触媒を
約0.10〜約0.40当量用いるのが好ましい。
クロロメチル化は、従来の条件例えば約15〜約80℃にお
いて約1〜約8時間行うことにより実施することができ
る。クロロメチルメチルエーテル:樹脂の比は、約2〜
少なくとも約20である。反応性と樹脂の膨潤のための最
良の組み合わせは、この比が約4〜約9であるときに達
成される。
後述により気付かれるように、反応工程における化学量
論量は、クロロメチル化反応前に存在するホルムアルデ
ヒド、メタノール、および塩化水素である種々の前駆
体、またはクロロメチル化反応の間に生成される種々の
前駆体によつて影響される。このようなことは、連続す
るクロロメチル化の一連の工程のための要求に対して充
分な供給を必要とするホルムアルデヒド、メタノール、
および塩化水素の追加量を計算するのに考慮しなければ
ならないことである。後述する使用量は、好ましい触媒
を用いて操作するのを容易にするための好ましい量であ
る。しかし、その後の反応のためにクロロメチルメチル
エーテルの適当な量を確保するように本発明の範囲内に
おいて調節することができる。
クロロメチル化後の工程は、好ましくは次のように実施
する。ただし、全ての量は、試薬の当量/ビニル性芳香
族樹脂の当量として記述する。
(a) メタノール(約2当量〜約5当量)およびホル
ムアルデヒド(約2当量〜約6当量)を樹脂に添加し、
撹拌し、クロロメチル化反応を冷却した。メタノールお
よびホルムアルデヒドは混合物として添加することがで
きる。この混合物は、メチルホルムセル(Methyl Formc
el)またはエルホルム(Elform)という表示で市販され
ているものを用いることができる。ホルムアルデヒド
は、パラポルムアルデヒドまたはトリオキサンとして添
加することができる。フリーのメタノールがクロロメチ
ル化反応を冷却し、かつビーズ構造および反応性を維持
するのに好ましいが、しかし、化学量論的に適当な調節
をして、この工程でメチラールを添加することができ
る。メチラールは、塩化水素によつてクロロメチルメチ
ルエーテルに変換される。従つて、クロロメチル化反応
からの存在しているメチラールは、添加されるべきホル
ムアルデヒド、メタノール、またはホルムアルデヒド−
メタノール発生剤の量をいくぶん低くするであろう。
(b) 約1時間後、塩化水素(約4〜約8当量)を好
ましくは無水の気体として約2.5時間かけて添加し、分
解生成物からCMEを再生し、かつ新しいCMEを生成させ
る。添加する塩化水素の量は、追加の塩化水素が他の源
から発生する場合には約4当量より少なくすることがで
きる。例えば、触媒として充分に高い量の塩化アルミニ
ウムを使用すると、水を利用した場合には塩化水素が発
生する。温度は約30℃以下に保持することが好ましい。
反応は、ストリツピング前に、この温度で約1時間保持
する。
(c) 次いで、反応混合物を、蒸溜条件、すなわち最
初は大気条件下または極めてゆるやかな減圧(約720m
m.)にかけ、ついで温度を約70℃に上昇させる。溜出物
の流れが少なくなつたときに、約300mm.〜約600mm.に減
圧し、約1時間以上または水が溜出し始めるまで蒸溜を
遂行する。CMEの加水分解を避けるために、溜出物の中
に水を存在させることは望ましいことではない。CMEを
回収するための任意な方法としては、蒸溜の前に樹脂か
ら液体を排出させることがある。しかし、この方法にお
いては、CMEの回収は少ないであろう。それはCMEが膨潤
した樹脂の中にまだ存在して保持されているからであ
る。もしこの任意的な排出方法を用いた場合には、洗滌
剤としてメチラールを添加するとCMEの除去は助長され
るであろう。樹脂スラリーからの直接蒸溜法が好まし
い。
(d) 溜出物を分離操作によつて処理し、水性の低い
層を除去する。この低い層は、クロロメチル化された重
合体の流動化を助けるために、その後のストリツピング
操作の間、ケツトル(kettle)に再循環させることがで
きる。非水溜出物は、第2のクロロメチル化反応に直接
使用することができるし、また第2のクロロメチル化反
応に使用するために添加する前に、メチラールを(CME
の約4−9あたり約1当量の比に達するまで)添加する
こともできる。メチラールが反応容器への最初の仕込物
中に存在している場合には、本明細に教示した条件にお
いては、溜出物中のその濃度は、最初に仕込んだ比率お
よび量とほぼ同じ比率および量に維持される。
その後のクロロメチル化は、樹脂および触媒が仕込んで
ある反応容器中において、次いでCMEを添加して膨潤さ
せ、最初の製造のようにして反応させることにより実施
する。変法としては、CMEを反応容器中に仕込み、樹脂
および触媒を、一諸にまたは別々にのいずれかで添加す
ることもできる。極めて好ましいのは、集めたCMEにメ
チラールを追加するかまたは追加しないで、それを、密
閉したシステム中で反応容器ケツトルに直接移すことで
ある。また、本発明には、CMEがその後のクロロメチル
化のために必要となるまでに密閉容器中に貯えられてい
る場合にも、前記の状況が包含されている。
(e) (蒸溜後に)取り出された樹脂を冷却し、水を
ゆつくり添加して処理し、次いで充分に水洗し、塩基で
中和し、次いで従来法例えばトリメチルアミンで処理し
て強塩基性アニオン交換樹脂を生成させる。
反応条件は、触媒の反応性および選ばれた最初の樹脂に
依存している範囲において変えることができ、またクロ
ロメチル化後の工程は、発生するCMEの量に依存してい
る範囲において変えることができることを認識すべきで
ある。更に、最後の反応によつて消費されたCMEの量と
等しい量の新しいCMEだけを造ることが好ましいが、実
際の操作においては、第2の密閉容器中にCMEの過剰を
維持することが望ましい。これは、例えばクロロメチル
化反応の終りにおける再生工程(だけ)と生成−再生工
程との間を変えることによつて、新しいCMEの生成を循
環させてさえも望ましいことである。
なお、次の本発明の実施例を示すが、これらの実施例に
おいては、全ての部は重量部である。
実施例1 この実験においては、クロロメチル化反応を第1の密閉
容器中において行つた。CMEを第2の密閉容器中へ蒸溜
し、その中に貯えた。クロロメチル化したビニル性芳香
族樹脂生成物を第1の容器から除き、CMEを第2の容器
から次のバツチのための第1の容器に再導入した。
固体を導入するための手段、液体を導入するための手
段、撹拌機、外部から温度を調節するための手段、CM
E、メチラールおよび塩化水素の蒸気を含有させること
の可能な冷却容量を有する環流冷却器、苛性アルカリス
クラバー(caustic scrubber)中へ排ガスを引き出すた
めの手段、反応容器を密封するための手段、および減圧
にするための手段を備えた乾燥した反応容器中に、平均
粒径約0.5mmのゲル状ビーズ状重合体の106部(1当量)
を仕込んだ、この重合体は、スチレンと6.9%の市販の
ジビニルベンゼとの共重合体であり、米国特許第4,192,
921号の方法によつて造つた。次いで、メチラールの20
重量%を含んでいるCMEの453部を仕込み、この混合物を
室温において1時間撹拌した。次いで、クロロメチル化
反応のための乾燥した酸化第二鉄触媒の27.96部を、撹
拌しながらできるだけ早く仕込んだ。この反応容器を再
び密封し、45分間かけて55℃に加熱し、その温度におい
て、追加して6時間維持した。
次いで、このバツチを15−20℃に冷却し、メタノール30
部、メチルホルメル{Metyl Formel[ホルムアルデヒド
/メタノール/水(55/35/10重量比)]}120部を、温
度が25℃を越えないような速度で添加した。これを外部
から冷却した。この混合物を1時間撹拌し、減圧による
漏れを点検し、反応容器内の圧力を720mmHgに低下さ
せ、温度30℃以下および圧力2.0psig以下に維持しなが
ら、HClガス(178.9部)を添加した。HClの添加は約2.5
時間かかつた。このバツチを室温において60分間追加し
て維持した。
このバツチをガス抜きし、大気に曝すことなく、温度
計、撹拌機、外部から加熱するための手段、水で冷却さ
れかつブライン(brine)で冷却された凝縮器を備えた
蒸溜塔、および溜出物のための受け器として機能しかつ
圧力を調節するための装置を備えた減圧源に付けられた
第2の密閉容器を備えた(第1の密閉容器のように実験
室用の目的のために機能する)容器へ移した。
このバツチから気体−液体クロマトグラフ分析用試料を
採取し、圧力を720mmに減少させた。この試料を、バツ
チ温度70℃に達するまで、蒸溜を維持するのに必要なが
け加熱した。圧力を300mm絶体圧に低下させ、加熱およ
び蒸溜を45分間続けた。
溜出物を、密閉されたシステムを経由して第2の容器か
ら運び出し、分液ロート経由して水性層から分離し、CM
Eの容量および存在するメチロールの量を測定し、有機
液体を第1の密閉容器に返して第2のクロロメチル化を
始めた。クロロメチルメチルエーテル364部およびメチ
ラール91部が回収された。
実施例2 実施例1に記述した反応容器中に、平均粒径約0.5mmの
ゲル状ビーズ状重合体の106部(1当量)を仕込んだ。
この重合体は、スチレンと5.3%の市販のジビニルベン
ゼンとの共重合体であり、米国特許第4,582,859号の方
法によつて造つた。次いで、メチラールの12重量%を含
んでいるクロロメチルメチルエーテルの503部を仕込
み、この混合物を室温において1時間撹拌した。次い
で、乾燥した酸化第二鉄の23.96部を、撹拌しながらで
きるだけ早く仕込んだ。この反応容器を再び密封し、45
分間かけて55℃に加熱し、その温度において、追加して
6時間維持した。
次いで、このバツチを15−20℃に冷却し、メタノール1
2.5部、メチルホルメル[ホルムアルデヒド/メタノー
ル/水(55/35/10重量比)]226.4部、および水6.8部
を、温度が25℃を越えないような速度で添加した。これ
を外部から冷却した。この混合物を1時間撹拌し、減圧
による漏れを点検し、反応容器内の圧力を720mmHgに低
下させ、温度30℃以下および圧力2.0psig(870mmHg)以
下に維持しながら、HClガス(158.4部)を添加した。HC
lの添加は約2.5時間かかつた。このバツチを室温におい
て60分間追加して維持した。
このバツチをガス抜きし、大気に曝すことなく、実施例
1に記述した蒸溜用容器に移した。このバツチから気体
−液体クロマトグラフ分析用試料を採取し、圧力を720m
mに減少させた。この試料を、バツチ温度70℃に達する
まで蒸溜を維持するのに必要なだけ加熱した。圧力を30
0mm絶体圧に低下させ、加熱および蒸溜を45分間続け
た。
溜出物を、密閉されたシステムを経由して第2の容器か
ら運びだし、分液ロートを経由して水性層から分離し、
CMEの容量および存在するメチロールの量を測定し、有
機液体を第1の反応容器に返して第2のクロロメチル化
を始めた。
蒸溜後に残溜しているスラリーを20℃に冷却し、温度を
20℃以下に維持しながら水250部をゆつくり添加し始め
た。水性層を分離し、重合体を、水500部と15分間撹拌
することによつて3回水洗し、50%水酸化ナトリウム水
溶液の15部で処理した。
実施例3 実施例2のクロロメチル化された重合体のスラリー(77
0部)を、外部冷却のための手段、撹拌機、液体を添加
するための手段、容器であつてその容器からトリメチル
アミンを反応容器中に蒸溜させることができる該容器、
および稀薄な酸で洗浄されたガス抜きラインを備えた反
応容器に添加した。このスラリーを15℃に冷却し、50%
水酸化ナトリウム10部を加え、次いで無水トリメチルア
ミン82.67部を2時間かけて反応容器中にゆつくり蒸溜
した。反応容器を撹拌し、温度を添加のあいだずつと15
℃に維持した。次いで、温度を1.5時間かけて28℃に増
加させ、この温度で反応物を6時間維持した。次いで、
過剰のトリエチルアミンを、減圧ストリツピング操作に
より4時間かけて取り除いた。樹脂を水洗し、排水し、
減圧にて乾燥させた。
Kunin,“Ion Exchange Resins",Krieger Publishing C
o.,Malabar,Florida,1985reprint of1970second editio
n,に特に記載された技術による分析によつて、アニオン
交換容量(anion exchange capacity)、目視評価によ
る完全なビーズ%、樹脂(水酸化物形態)のチヤテイロ
ン(Chatillon)物理的破砕強度、および排水された湿
潤ビーズの固体%は、前述のクロロメチル化反応(しか
し樹脂の存在においてクロロメチルメチルエーテルを発
生させ、それを蒸溜させる操作なしに)を経て造つた同
様の樹脂に少なくとも同等であつた。更に、蒸溜したク
ロロメチルメチルエーテルを使用してより多くクロロメ
チル化したビーズを造つたときは、アミノ化後の前記ビ
ーズは、新しい(再循環したものではない)クロロメチ
ルメチルエーテルから造つた樹脂と実質的に同等な化学
的および物質的の性能を示した。なお、前記第2の樹脂
は蒸溜条件/ストリツピング条件に曝されていなかつ
た。
実施例4 この実施例においては、出発物質は、米国特許第4,382,
124号の方法により、3%の市販ジビニルベンゼンおよ
び40%のメチルアミルアルコール沈殿剤を用いて造つた
マクロ多孔性重合体であつた。
実施例1および2に記述した如き乾燥した反応容器中
に、平均粒径約0.5mmの前述したマクロ多孔質重合体の5
3部を仕込んだ。次いで、メチラールの20重量%を含ん
でいるクロロメチルメチルエーテル−メチラール混合物
の350部を仕込み、この混合物を室温において1時間撹
拌した。次いで、乾燥した酸化第二鉄の26.95部を、撹
拌しながらできるだけ早く仕込んだ。この反応容器を再
び密封し、45分間かけて、外部からの加熱を調節して55
℃に昇温させ、その温度において、追加して6時間維持
した。
次いで、このバツチを15-20℃に冷却し、メタノール34.
4部、メチルホルメル[ホルムアルデヒド/メタノール
/水(55/35/10重量比)]109.1部を、温度が25℃を越
えないような速度で添加した。これを外部から冷却し
た。この混合物を1時間撹拌し、減圧による漏れを点検
し、反応容器内の圧力を720mmHgに低下させ、温度30℃
以下および圧力2.0psig(870mmHg)以下に維持しなが
ら、HClガス(130部)を添加した。HClの添加は約2.5時
間かかつた。このバツチを室温において60分間追加して
維持した。
このバツチをガス抜きし、大気に曝すことなく、実施例
1および2に記述した蒸溜用容器に移した。このバツチ
から気体−液体クロマトグラフ分析用試料を採取し、圧
力を720mmに減少させた。この試料を、バツチ温度70℃
に達するまで蒸溜を維持するのに必要なだけ加熱した。
圧力を300mm絶体圧に低下させ、加熱および蒸溜を90分
間続けた。
溜出物を、密閉されたシステムを経由して受け器から運
び出し、CMEの容量および存在するメチロールの量を測
定し、有機液体を第1の反応容器に返して第2のクロロ
メチル化を始めた。溜出物(391部)は、完全な第2バ
ツチのために充分な容量および純度であつた。これは、
ガスクロマトグラフ分析により、クロロメチルメチルエ
ーテル76.2%、メチラール20.3%、ビス(クロロメチル
メチルエーテル)0.10%、塩化メチル0.29%、およびク
ロロメトキシメチルメチルエーテル0.13%を含んでい
た。
蒸溜後に残溜している固体を20℃に冷却し、温度を20℃
以下に維持しながら水250部をゆつくり添加し始めた。
水性層を分離し、樹脂を、水500部と15分間撹拌するこ
とによつて3回水洗し、次いで、50%水酸化ナトリウム
水溶液15部で処理した。
実施例5 実施例4のクロロメチル化された重合体を、実施例3の
方法によつてトリメチルアミンの35.5部で処理した。こ
の重合体は、実施例4のクロロメチルメチルエーテルの
生成工程および蒸溜工程を用いないで造つた市販のアニ
オン交換樹脂に少なくとも同等なアニオン交換容量、ビ
ーズ外観、および破砕抵抗性を有する樹脂であつた。
実施例6 実施例1に記述した装置中に、平均粒径約0.5mmのゲル
状ビーズ状重合体の106部(1当量)を仕込んだ。この
重合体は、スチレンと5.3%の市販のジビニルベンゼン
との共重合体であり、米国特許第4,582,859号の方法に
よつて造つた。次いで、メチラールの12重量%を含んで
いるクロロメチルメチルエーテルの425部を仕込み、こ
の混合物を室温において1時間撹拌した。次いで、乾燥
した酸化第二鉄の20.76部を、撹拌しながらできるだけ
早く仕込んだ。この反応容器を再び密封し、45分間かけ
て55℃に加熱し、その温度において、追加して6時間維
持した。
次いで、このバツチを15-20℃に冷却し、メタノール4.8
部およびメチルホルメル172部を、温度が25℃を越えな
いような速度で添加した。これを外部から冷却した。こ
の混合物を1時間撹拌し、減圧による漏れを点検し、反
応容器内の圧力を720mmHgに低下させ、温度30℃以下お
よび圧力2.0psig(870mmHg)以下に維持しながら、HCl
ガス(175.2部)を添加した。HClの添加は約2.5時間か
かつた。このバツチを室温において60分間追加して維持
した。
実施例2に記述したようにして蒸溜および作業を行い、
溜出物451.7部を得た。これは、分析によると、クロロ
メチルメチルエーテル87.4%、メチラール13.7%、ビス
(クロロメチルエーテル)0.15%、塩化メチル0.94%、
およびクロロメトキシメチルメチルエーテル0.07%を含
んでいた。
このクロロメチル化した重合体を、実施例3および5に
記述した方法と同じ方法によつてアミノ化し、効果のあ
る強塩基性樹脂を造つた。
実施例7 実施例4の方法を、同様な方法によつて、しかし2%ア
クリロニトリルおよび5.9%の市販のジビニルベンゼン
の第2の相を用いて造つた樹脂を用いて繰返した。生成
したクロロメチルメチルエーテルの量は、クロロメチル
化樹脂の第2のバツチを造るのに充分な量であつた。得
られたクロロメチル化生成物を実施例3の方法によつて
アミノ化し、有用な強塩基性樹脂を造ることができた。
実施例8 実施例4の方法で造つた重合体を、過剰のジメチルアミ
ンおよび水酸化ナトリウムを用いて、加圧下で75℃て約
6時間処理することにより、弱塩基樹脂に変換させた。
冷却およびガス抜き後、過剰のジメチルアミンを約100
℃で蒸溜し、樹脂を冷却し、水洗し、排水し、弱塩基容
量を有する重合体を造つた。
実施例9 実施例2の方法を繰返した。ただし、反応条件を次のよ
うに変えた、モルは、重合体の1モル(106部)を基準
としてある。全ての実施例において、クロロメチル化重
合体を、実施例3の方法によりトリメチルアミンを用い
て処理することにより、4〜4.4meq./gの全アニオン交
換容量を有する有用な強塩基性樹脂を得た。また、全て
の実施例において、実験を繰返すために充分なクロロメ
チルメチルエーテルの量が生成した。次の第1表におい
てMeAl=メチラールである。
実施例10 実施例4の一般的方法を実施したが、触媒としてはFeCl
3(無水)を用いた。実施例5の操作によつてトリメチ
ルアミンで処理した樹脂は、実施例5の樹脂と性能と同
様な性能を示した、充分なクロロメチルメチルエーテル
を、クロロメチル化を循環して経続させるのに回収し
た。
実施例11 実施例10、試料10Aの製造を繰返した。ただし、クロロ
メチルメチルエーテルの蒸溜は、720mmにおいて90℃の
温度まで続けた。アミノ化後の樹脂容量には影響を与え
ないが、視覚により「完全なビーズ」を数えると0であ
つた。
実施例12 実施例1の反応容器システムに、6%のジビニルベンゼ
ンを含む球状かつゲル状のポリエチレン重合体106部お
よびメチラール21.5部を含有するクロロメチルメチルエ
ーテル275部を仕込んだ。これらのビーズを1時間膨潤
させ、次いで、クロロメチルメチルエーテル68部中に塩
化アルミニウム90.8部を入れた溶液を、2時間かけて添
加した。反応容器の温度をほぼ室温に維持した。触媒の
添加を完了した後、反応物を2時間追加して撹拌し、混
合物の液体部分を排出した。これらのビーズをメチラー
ル304部で洗い、そのメチラールを最初の排出液と一諸
にし、次いで、濃塩酸(35%)113.5部と反応させた。
この混合物を1時間撹拌し、次いで実施例1のようにし
て蒸溜した。得られたクロロメチルメチルエーテルおよ
びメチラールの混合物を、適当な精溜塔を用いて蒸溜し
て過剰のメチラールを除き、残留しているクロロメチル
メチルエーテルを次のクロロメチル化に再循環した。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の密閉容器中に、ビニル性芳香族重合
    体、クロロメチル化用触媒、および前記ビニル性芳香族
    重合体のクロロメチル化を確保する割合におけるクロロ
    メチルメチルエーテルの混合物を導入し、次いで、 (a) この混合物を、クロロメチル化反応を実質的に
    完結させるのに充分な時間加熱および撹拌し、 (b) 前記(a)におけるクロロメチル化反応によっ
    て消費されたクロロメチルメチルエーテルの量と少なく
    ともほぼ同じ量の新しいクロロメチルメチルエーテルを
    生成させるのに化学量論的に充分な割合において、ホル
    ムアルデヒド、メタノール、および塩化水素を導入し、
    これらを反応させて第1の密閉容器中に追加のクロロメ
    チルメチルエーテルを生成させ、 (c) このクロロメチルメチルエーテルの実質的な全
    てを、前記第1の密閉容器から第2の密閉容器中へ蒸溜
    し、 (d) クロロメチル化されたビニル性芳香族重合体
    を、前記第1の密閉容器から取り出し、 (e) 前記第1の密閉容器に、ビニル性芳香族重合体
    の新しいバッチおよびクロロメチル化反応のための触媒
    を導入し、そして (f) 前記第1の密閉容器中に、ビニル性芳香族重合
    体の前記新しいバッチのクロロメチル化のためのクロロ
    メチルメチルオエーテル源として、前記第2の密閉容器
    からの前記クロロメチルメチルエーテルを導入する、 ことから成る方法。
  2. 【請求項2】ビニル性芳香族重合体が、スチレンとジビ
    ニルベンゼンおよびエチルビニルベンゼンとの共重合体
    である、請求項(1)の方法。
  3. 【請求項3】クロロメチルメチルエーテルより他のビニ
    ル性芳香族重合体のための溶媒または膨潤剤を実質的に
    存在させないで実施する、請求項(1)の方法。
  4. 【請求項4】重合体のための膨潤用溶媒の存在において
    実施する、請求項(1)の方法。
  5. 【請求項5】当量で計ったクロロメチルメチルエーテル
    の量が、重合体の当量の少なくとも2〜少なくとも約20
    倍である、請求項(4)の方法。
  6. 【請求項6】クロロメチルメチルエーテルの量が、約4
    〜約9当量である、請求項(5)の方法。
  7. 【請求項7】触媒が酸化第二鉄である、請求項(1)の
    方法。
  8. 【請求項8】触媒の量が、樹脂の1当量につき約0.05当
    量〜約0.7当量である、請求項(1)の方法。
  9. 【請求項9】触媒の量が、約0.10当量〜約0.4当量であ
    る、請求項(1)の方法。
  10. 【請求項10】クロロメチル化後に添加されるメタノー
    ルおよびホルムアルデヒドに、メチラールを添加して供
    給する、請求項(1)の方法。
  11. 【請求項11】ホルムアルデヒドおよびメタノールを添
    加した次に塩化水素を気体として添加する、請求項
    (1)の方法。
  12. 【請求項12】メタノールの量が約2〜約5当量であ
    り、ホルムアルデヒドの量が約2当量〜約6当量であ
    り、塩化水素の量が約4〜約8当量である、請求項
    (1)の方法。
  13. 【請求項13】塩化水素を水溶液として添加する、請求
    項(1)の方法。
  14. 【請求項14】ビニル性芳香族重合体および未反応のク
    ロロメチルメチルエーテルを、クロロメチル化反応混合
    物の蒸溜によって分離する、請求項(1)の方法。
JP1023620A 1988-02-02 1989-02-01 ビニル性芳香族重合体のクロロメチル化方法 Expired - Lifetime JPH06102691B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/151,355 US4900796A (en) 1988-02-02 1988-02-02 Process for preparing chloromethylated aromatic materials
US151355 1988-02-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03115309A JPH03115309A (ja) 1991-05-16
JPH06102691B2 true JPH06102691B2 (ja) 1994-12-14

Family

ID=22538383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1023620A Expired - Lifetime JPH06102691B2 (ja) 1988-02-02 1989-02-01 ビニル性芳香族重合体のクロロメチル化方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4900796A (ja)
EP (1) EP0327255A3 (ja)
JP (1) JPH06102691B2 (ja)
CA (1) CA1312171C (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1248089B (it) * 1991-06-20 1995-01-05 Enichem Sintesi Procedimento per la clorometilazione di composti organici aromatici
JPH07188333A (ja) * 1993-12-27 1995-07-25 Mitsubishi Chem Corp クロロメチルメチルエーテルの回収方法
DE19817679A1 (de) 1998-04-21 1999-10-28 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung osmotisch und mechanisch stabiler gelförmiger Anionenaustauscher
WO2000046258A1 (en) * 1999-02-04 2000-08-10 The Dow Chemical Company Functionalized ethylene/vinyl or vinylidene aromatic interpolymers
US8163138B2 (en) * 2007-05-23 2012-04-24 Dow Global Technologies Llc Method for processing effluent from chloromethylation of vinyl aromatic polymers
JP4937295B2 (ja) * 2009-04-08 2012-05-23 三菱電機株式会社 加熱調理器
CN110586202A (zh) * 2019-09-24 2019-12-20 凯瑞环保科技股份有限公司 一种处理焦化废水用的阴离子交换树脂及其制备方法
CN111777698B (zh) * 2020-07-10 2023-07-07 陕西蓝深特种树脂有限公司 一种基于聚苯乙烯系树脂的氯甲基化方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DD27643A (ja) *
US4382124B1 (en) * 1958-07-18 1994-10-04 Rohm & Haas Process for preparing macroreticular resins, copolymers and products of said process
GB942516A (en) * 1961-12-18 1963-11-20 Wolfen Filmfab Veb Process for the purification of monochlorodimethyl ether
GB1025635A (en) * 1965-02-22 1966-04-14 Wolfen Filmfab Veb Recovery of monochlorodimethyl ether from aqueous waste acid
GB1049270A (en) * 1965-10-29 1966-11-23 Wolfen Filmfab Veb Recovery of monochlorodimethyl ether
GB1162078A (en) * 1968-07-12 1969-08-20 Arkady Borisovich Pashkov Method of Process Acid Wastes from the Process of Chloromethyllating Copolymers of Styrene and Compounds of the Vinylaromatic Series
NL6905520A (ja) * 1969-04-10 1970-10-13
DD113017A1 (ja) * 1974-08-02 1975-05-12
US4207398A (en) * 1976-07-02 1980-06-10 Rohm And Haas Company Process for preparing physically stable quaternary ammonium anion exchange resins by chloromethylation and amination in the absence of additional organic solvent
US4192921A (en) * 1977-12-28 1980-03-11 Rohm And Haas Company Crosslinked gel ion exchange resin beads characterized by strain birefringence patterns
FR2416237A1 (fr) * 1978-02-01 1979-08-31 Dia Prosim Procede de chloromethylation de polymeres en vue de la preparation de resines echangeuses d'ions anioniques
US4393145A (en) * 1979-05-01 1983-07-12 Etablissement Texcontor Anionic ion exchange resins with cholesterol-decreasing properties
US4582859A (en) * 1983-12-02 1986-04-15 Rohm And Haas Company Process for producing an expanded seed copolymer and product therefrom
EP0150332A3 (en) * 1983-12-26 1987-08-19 Mitsubishi Kasei Corporation Process for producing a chloromethylated polymer
DD236740A1 (de) * 1985-05-02 1986-06-18 Bitterfeld Chemie Kreislaufverfahren zur chlormethylierung vinylaromatischer polymere

Also Published As

Publication number Publication date
US4900796A (en) 1990-02-13
EP0327255A3 (en) 1991-04-03
EP0327255A2 (en) 1989-08-09
JPH03115309A (ja) 1991-05-16
CA1312171C (en) 1992-12-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3925264A (en) Process for the production of anion exchangers
JP4223747B2 (ja) アニオン交換樹脂の調製法
US4636554A (en) Process for producing a chloromethylated polymer
JP4477698B2 (ja) ビニル芳香族重合体のクロロメチル化からの流出液を処理する方法
JPH06102691B2 (ja) ビニル性芳香族重合体のクロロメチル化方法
JPS6358842B2 (ja)
JPH0797406A (ja) 弱塩基性アニオン交換体の製造法および同目的に適した試薬
JP6327003B2 (ja) イミノジ酢酸型キレート樹脂の製造方法
US3215731A (en) Method for the preparation of glycol monoesters of acrylic and methacrylic acids
US4176136A (en) Process for preparing ethylidene-bis-acetamide
US5600022A (en) Method for recovering chloromethyl methyl ether
SU499272A1 (ru) Способ получени низкоосновного анионита
JPS63221112A (ja) コレスチラミンの製造方法
US4248797A (en) Preparation, polymerization, and use of new bis-vinylbenzyl nitrogenous monomers
JPH05980A (ja) 9,9−ビス(ヒドロキシフエニル)フルオレン類の製造方法
JPH09215927A (ja) 固体塩基性触媒
JP2003277438A (ja) スルホン化重合体の製造方法
RU2127283C1 (ru) Способ получения анионитов
JPH06172226A (ja) 塩化メチルの製造方法
Miller Microenvironmental effect in polymer-supported reagents for organic chemistry
JPH06135864A (ja) 塩化メチルの製造方法
JP2000070724A (ja) 活性水素の活性化用樹脂触媒およびその製造方法並びに活性化方法
JPS6261205B2 (ja)
JPH0660121B2 (ja) グリセリンモノアリルエーテルの製法
JPS58198433A (ja) エチレングリコ−ルモノメチルエ−テルホルマ−ルの製造法