JPH06102485B2 - 衣料工業の製造ラインにおける工作材料の搬送を制御管理する方法とその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は衣料工業の製造ラインにおける工作材料の搬送
を制御管理する方法とその装置に関するものである。

（従来の技術） 特許請求の範囲第１項の上位概念による搬送装置が公知
であり（西独国特許公開公報1781310号公報）、この搬
送装置は円形ドラッグコンベアとして構成されており、
その際無端の主軌道上を走行可能なキャリアは所定の間
隔をおいて連続駆動されるコンベアベルトに設けられた
連行体によって動かされる。各キャリアは相応して符合
を備えたアドレス部分を有し、アドレス部分は主軌道の
側方に配設された走査装置によって操作される。主軌道
の近くに転向可能な転轍器を経てキャリアが搬入可能な
補助軌道といわゆる緩衝軌道とが設けられ、緩衝軌道に
はキャリアがアドレスに従って搬入されかつ作業後にキ
ャリアによって工作材料は再び主軌道に搬入される。し
かし公知の搬送装置は次の欠点を有する。

1.コンベアベルトの連行体は常に１つのキャリアのみし
か動かさないので、２つの連行体の間に生じる長い間隔
のために、採算のとれない長い進行時間を生ずる。

2.キャリアによって搬送される工作材料の加工位相の直
前に、このキャリアは補助軌道から取り外しも係脱もで
きないので、同時に工作材料の加工の間の選別運転は不
可能である。

3.同種の工作材料の予備選別のために、作業ステーショ
ンの前に主軌道から分岐しかつ相互に平行に配設された
複数の緩衝軌道が設けられているため、公知の解決は非
常に大きなスペースを必要とする。

（発明の課題） 本発明は、衣料工業の製造ラインにおける工作材料の搬
送を制御管理する方法とその装置を創造することを課題
とする。

（課題の解決のための手段） 本発明の課題は、特許請求の範囲第１項、第２項及び第
４項に記載された構成によって解決される。

（発明の効果） 本発明によれば、コンピュータ援用方法は中央演算処理
部に記憶された情報な読み出しと適宜その作業個所演算
部への入力を可能にし、それによって衣料工業において
製造ラインの作業時間の著しい短縮を可能にする。

（実施例） 特に衣料工業の製造ラインに適用される実施例を次に第
１図〜第７図に基づいて詳しく説明する。

第１図から本発明による衣料工業の製造ラインにおける
工作材料の搬送を制御管理する方法を実施する装置が明
らかであり、装置は主軌道４と、主軌道から分岐した少
なくとも１つの補助軌道９と旋回装置15とから成る。主
軌道４の本質的構成部分は高い位置にある供給箇所３及
び低い位置にある終端５を有する供給レール22と、終端
において支持されかつそこから上方に延びている無端の
ドラッグチェン６とである。ドラッグチェン６は制御さ
れた電動機によって駆動され、それによって工作材料
１、例えば縫製材料の係脱可能な把持のためにグリッパ
を備えたキャリア２は高い位置に引き上げられる。ドラ
ッグチェン６は第６図に図式的に示されたキャリア２の
ようにずっと以前から公知であり、各チェンリンクに形
成されたウエブによりキャリア２のローラを引っかけて
搬送するドラッグチェン６をここでは詳しく記載する必
要はない。供給レール22は終端点５の近くに旋回軸25の
まわりを上方へ旋回可能なブリッジ24を有する。無負荷
状態において、供給レール22及びブリッジ24の上縁は同
一面位置を形成するようになっている。供給箇所３から
出発して、旋回軸25の前に、第１の引き止め及び解放装
置11が設けられており、この装置11は到達するキャリア
２の引き止めを可能にしかつ所定の時点に、引き止めて
いたキャリア２を順次解放する。前記引き止め及び解放
装置11は公知であのためりここでは詳しく説明しない。

供給レール22、ドラッグチェン６、補助軌道９並びに第
１の引き止め及び解放装置11は第１図に示された機枠に
固定されている搬送架台28に設置されている。搬送架台
28は吊下架台又は設置架台として形成されることができ
る。

ドラッグチェン６の上端の直ぐ後方の、次の供給レール
22′の始端に各キャリア２の走行ローラ44に付けられた
符合を読み取るための読取装置７が配置されている。後
続の供給レール22′の始端には第１図によれば水平平面
内で転向可能な転轍器８がある。これに隣接して補助軌
道９の始端がある。ドラッグチェン６によって上方へ搬
送されたキャリア２は、空気圧シリンダ又は電磁石によ
って作動可能な転轍器８の相応した転向後、補助軌道９
上に導かれる。補助軌道９上に第２の引き止め及び解放
装置10が設けられている、この引き止め及び解放装置10
はここに到達する複数のキャリア２を引き止めかつ引き
止められたキャリア２を所定の時点に順次解放する。

主軌道４上に工作材料１として例えば袖、ズボン部分、
襟等のような相異なる縫製材料がそれぞれ符合を付けら
れたトロリーに懸架されて搬送される。いま作業ステー
ション12で袖が縫製されている場合、袖を懸架された全
てのトロリーは転轍器８で補助軌道９に載せられる。ト
ロリー上の各袖が相異なる色、相異なるデザイン及び相
異なる寸法を有する場合、今青色の袖が縫製されている
場合には、旋回装置15は青色の袖を備えたトロリーのみ
を引き取る。他のトロリーは旋回装置15の下方を通過し
て補助軌道９上に進み、主軌道４に戻されることにな
る。各キャリア２は全て固有の符合を有するので、次に
別の色又はデザインの袖が作業ステーション12で縫製さ
れる場合、一度主軌道４に戻されたキャリア２が再び補
助軌道９上に現れる。従ってキャリア２を支持する複数
のトロリー、しかも種類の異なる工作材料や同一の工作
材料でも色やデザイン等の相違する種々の工作材料が同
時に補助軌道９上を走行する。

旋回装置15によって所定のキャリア２が引き取られる場
合には、各キャリア２に設けられた水平な軸16は、キャ
リア２が旋回装置15に到達した際にジョウ18によって受
け留められる。旋回装置15は制御される電動機29から成
り、そのフランジ側にプレート30が固定されている。そ
の下面には複数のスイッチ45が第３図に示すように設け
られており、電動機29によってスイッチ45を介してジブ
37の相応した位置決めが達成可能である。リング31は同
様に電動機29のフランジ側で前記プレート30と固着され
ている。リング31の自由端はカム面32を有する。リング
31の孔には例えばローラ軸受33が嵌入している。その内
輪にはブッシュ34が支承され、ブッシュ34はキー溝を備
えた中心孔35を有する。中心孔35は図示しないキーによ
り電動機29の軸36を回転不能に受けている。ジブ37はブ
ッシュ34と固着されており、ジブ37は高さ調整可能な切
換えピン46を備えている。切換えピン46の先端によって
スイッチ45が作動可能である。ジブ37には公知の方法で
水平のピンである回転ジョイント38が設けられており、
回転ジョイント38は２腕のレバとして形成された旋回ア
ーム17を受けている。短いレバアームの一端に軸39が固
定されこれにローラ40が回転可能に支承されている。旋
回アーム17の他端には板材41が設けられ、その下方範囲
はキャリア２の水平の軸16を受けるためのジョウ18とし
て形成されている。板材41の下面は第４図及び第５図に
よれば突起42として形成されている。また補助軌道９の
最も低い部分は供給レール22の終端５で主軌道４に繋が
っている。

特許請求の範囲第３項による構成において第２の引き止
め及び解放装置10で引き止められ、後で所定の時点に解
放されるキャリア２は第７図により転轍器20を介して縫
製軌道19に移送され、そして一方転轍器20は補助軌道９
と作用給合しないで工作材料１の加工の間補助軌道９の
外方に位置する。作業ステーションで工作材料１が加工
された後転轍器20が新たに転向されてキャリア２は再び
補助軌道９に戻される。

進行時間の短縮を保証するために各作業ステーション12
に対して多数の可変情報が存在し、可変情報は必要な作
動を行うために常に補完され、修正され、拡張されかつ
交換されなければならない。従って各作業ステーション
12は作業箇所演算部13を備え、作業箇所演算部はLCDデ
ィスプレーの外に情報／データの処理の為または所定の
自動的プロセスの導入のための複数のファンクションキ
ーをも有する。そのような多数の作業箇所演算部13は中
央演算処理部14と接続しており、この中央演算処理部14
には製造及び操作に関するデータのような所定の製品の
製造に必要な固定データ及びユーザ固有のデータもプロ
グラムとして入力される。そのような設定されたプロセ
スプランに従って中央演算処理部14は種々の作業ステー
ション12へ及び種々の作業ステーション12の間の自動的
材料流を制御する。中央演算処理部14は同様に、情報又
はデータを実際上遅延なしに所定の制御パルスに変換す
るために、作業箇所演算部13の回路網を介して受信され
た情報又はデータを評価する。

次に衣料工業の製造ラインにおける工作材料の搬送を制
御管理する装置の作動を説明する。

各キャリア２に所属するコード番号は例えば手動的にキ
ーボードを介して又は読取装置７によって中央演算処理
部14に入力されかつ各工作材料１に付されたコード（符
合）は例えば市販の読取装置によって読み取られ、又は
手動的にキーボードによって入力され、そして同様に中
央演算処理部14に送られた後該当するキャリア２の運動
プロセスはその製造技術上のプロセスの間中常に監視さ
れる。その際得られたデータは予め設定され、コンピュ
ータプログラムとして記憶された基準に従って連携さ
れ、それによって短い走行時間の前提の下に合理的に自
動的材料流のための基本状態が得られる。

その符合の入力後にキャリア２は供給箇所３で供給レー
ル22上に載せられかつ重力の作用の下に第１の引き止め
及び解放装置11まで運ばれる。供給レールから解放され
たキャリア２はブリッジ24を介して終端５まで運ばれ、
続いてドラッグチェン６によって再び高い位置に運ばれ
る。その際キャリア２は読取装置７に達し、読取装置は
好ましくは走行ローラ44に付設された符合を読み取りか
つキャリア２の瞬間的位置として中央演算処理部14に伝
送される。中央演算処理部14から入力されたプログラム
に基づいて前記キャリア２が次の作業ステーション12の
瞬間的位置に導かれると、転轍器８が切換えられ、それ
によってキャリア２が第１図に示す補助軌道９上に搬入
される。続いてキャリアは重力の作用により第２の引き
止め及び解放装置10まで運ばれる。第２の引き止め及び
解放装置10が引き止めたキャリア２を解放すると、切り
込み２は補助軌道９上をキャリア２の軸16が旋回装置15
のジョウ18によって受け留められるまで運ばれる。その
後ジブ37が所定の角度だけ旋回されると、この旋回のは
じめにローラ40はカム面32の突出した部分に載る。それ
によって旋回アーム17は第３図において時計方向に旋回
される。この方法でジブ37の旋回のはじめに当該キャリ
ア２が補助軌道９から持ち上げられる。旋回アーム17の
旋回の後に第５図によれば、ジョウ18が閉じているの
で、キャリア２は−補助軌道９の外方にある限り−旋回
アーム17から外されることができない。旋回角−通常90
゜−の実施の後キャリア２従ってこれと結合した工作材
料１は作業ステーション12（第２図の「ｂ」参照）の作
業中心27のすぐ近くにある。キャリア２が補助軌道９の
外方にある限り、少なくとも１つの同様な工作材料１が
次の作業のために前記作業ステーション12上に準備され
ることを保証するために、補助軌道９上にある他のキャ
リア２の選別運転が行われることがてきる。

作業の終了後にジブ37は再び戻し旋回され、それによっ
てジブにあるキャリア２は再び補助軌道９上に搬入され
る。続いてジブ37は旋回装置15の下を通過されるべきキ
ャリア２の通過を可能にするために位置「ｃ」に旋回さ
れる。今作業ステーションで加工されることになってい
ない前記キャリア２が前記位置「ａ」を通過するとジブ
37は再び出発位置「ａ」に戻される。

補助軌道９上でキャリア２は次々に第２の引き止め及び
解放装置10まで運ばれている。第２の引き止め及び解放
装置10がキャリア２を解放すると、作業ステーションで
今加工されることになっていないキャリア２は同様に重
力の作用により補助軌道９の終端まで運ばれその際ブリ
ッジ24はその走行ローラ44によって強く押圧される。そ
れによってキャリア２はドラッグチェン６によって上方
へ運ばれ、一方ブリッジ24はキャリア２の通過後走行ロ
ーラ44によって再び第１図に示す下方位置を占める。上
方に来たキャリア２は二度目に読取装置７に達し、それ
によって再びその符合が読み取られる。

中央演算処理部14に記憶されたそのように処理された工
作材料１のプログラムプランによればそのキャリア２は
−工作材料１に他の加工が施される場合−続く供給レー
ル22′上に図示しないドラッグチェン及び補助軌道を経
て他の作業ステーションに搬送される。

前記内容から多数の相異なる作業ステーション12が主軌
道４から出発してこれから分岐した補助軌道９を介して
非常に合理的な方法でスタート可能であることが明らか
である。作業時間の短縮の外に本発明は装置のモジュー
ル構造のために非常にフレキシブルである。そのわけは
前記装置はスペース上の条件等のような製造技術上の条
件に−場合によっては後で変更される場合もある−比較
的簡単な方法で適合可能でありかついつでも拡張可能だ
からである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置及び作業ステーションの斜視
図、第２図は本発明による装置及び作業ステーションの
平面図、第３図は旋回装置の断面図、第４図は旋回装置
のジョウの開いた状態の詳細図、第５図は旋回装置のジ
ョウの閉じた状態の詳細図、第６図はキャリアの側面図
そして第７図は本発明による装置の平面図であって、キ
ャリアが補助軌道から分岐した縫製軌道に搬入された状
態を示す図である。 図中符号 １……工作材料 ２……キャリア ３……供給箇所 ４……主軌道 ５……供給レールの終端 ６……ドラッグチェン ７……読取装置 ８……転轍器 ９……補助軌道 10……第２の引き止め及び解放装置 11……第１の引き止め及び解放装置 12……作業ステーション 13……作業箇所演算部 14……中央演算処理部 15……旋回装置 16……水平の軸 17……旋回アーム 18……ジョウ 19……縫製軌道 20……転轍器 22……供給レール 24……ブリッジ 25……旋回軸 27……作業中心 28……搬送架台 29……電動機 30……プレート 31……リング 32……カム面 33……玉軸受 34……ブッシュ 35……中心孔 36……軸 37……ジブ 38……回転ジョイント 39……軸 40……ローラ 41……板材 42……突起 43…… 44……走行ローラ 45……スイッチ 46……切換えピン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−43713（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−45883（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−234687（ＪＰ，Ａ)

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】衣料工業の製造ラインにおける工作材料の
   搬送を制御管理する方法において、複数の分岐された補
   助軌道を有する主軌道上に、自動読みとり可能なマーク
   を有し、懸架された工作材料を備えたキャリアを走行さ
   せ、走行中のキャリアのうち特定の条件の工作材料を懸
   架しているキャリアを識別し、そのキャリアを、作業ス
   テーションを有し、主軌道から分岐された補助軌道に導
   き、更に補助軌道上に導かれたキャリアのうち所定の条
   件の工作材料を有するキャリアを識別し、そのキャリア
   を走行中の補助軌道から作業ステーション（12）に移送
   し、そのステーションで工作材料を加工している間に補
   助軌道上にある後続のキャリアをそのまま補助軌道上に
   走行させ、加工された工作材料は再び補助軌道上に戻さ
   れるようにしたことを特徴とする前記方法。
2. 【請求項２】特許請求の範囲第１項に記載された方法を
   実施するための装置において、 各補助軌道と各作業ステーションとの間に旋回装置が設
   けられており、前記旋回装置はその自由端にキャリアを
   把持する閉鎖可能なジョウを備えた旋回アームを有する
   ことを特徴とする前記装置。
3. 【請求項３】旋回装置（15）が制御された電動機（29）
   から成り、電動機（29）は主軌道（４）と補助軌道
   （９）とを支持する搬送架台（28）に当該補助軌道
   （９）から特定の距離をおいて結合しており、電動機
   （29）のフランジ面にはプレート（30）と端面にカム面
   （32）を備えたリング（31）がと固着されており、リン
   グ（31）の中央には玉軸受（33）を介して電動機（29）
   の軸頚（36）を回転可能に支承する中央の孔（35）を備
   えたブッシュ（34）が回転可能に支承されており、ジブ
   （37）には回転ジョイント（38）を介して二腕のレバと
   して形成された旋回アーム（17）が旋回可能に支承され
   ており、旋回アーム（17）の短いレバーアームの端に軸
   が設けられており、軸はローラ（40）を支承し、ローラ
   （40）の周囲面はカム面（32）上を転動しそして旋回ア
   ーム（17）の他端には板材（41）が固定されており、板
   材（41）の下方はジョウ（18）として形成されており、
   その下面は突起（42）を有する、特許請求の範囲第２項
   記載の装置。
4. 【請求項４】特許請求の範囲第１項に記載された方法を
   実施する装置において、各補助軌道と作業ステーション
   との間に縫製軌道が設けられており、識別されたキャリ
   アを補助軌道から傾動可能な転轍器を介して縫製軌道に
   移送することを特徴とする前記装置。