JPH0610246B2 - 耐熱性エポキシ樹脂成形型組成物 - Google Patents
耐熱性エポキシ樹脂成形型組成物Info
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- JPH0610246B2 JPH0610246B2 JP2012398A JP1239890A JPH0610246B2 JP H0610246 B2 JPH0610246 B2 JP H0610246B2 JP 2012398 A JP2012398 A JP 2012398A JP 1239890 A JP1239890 A JP 1239890A JP H0610246 B2 JPH0610246 B2 JP H0610246B2
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Description
化合物(SMC)成形において用いる所定寸法に注型成
形する(cast-to-size)成形型のための耐熱性エポキシ樹
脂成形型組成物に関し、更に詳しくは、200℃以下の
成形温度における射出成形及びSMC成形において用い
る所定寸法に注型成形する成形型を製造するための、強
靭な耐熱性エポキシ樹脂成形型組成物に関する。
久性の理由で高強度の金型鋼から製造されている。自動
車工業においては、金型鋼から製造された成形型を用い
て、熱可塑性又は熱硬化性のいずれかのプラスチック材
料から製造される自動車部品を射出又は圧縮成形してい
る。しかしながら、これらの鋼製の成形型はこれらを製
造するのに広く加工する必要があるので極めて高価なも
のである。
ー又はプロトタイプカーを試験のために製造することが
自動車工業において通常行われている。これらのプロト
タイプカーにおいて用いられるプラスチック部分を成形
するために成形型鋼で成形型を成形することは、幾つか
の理由のために実用的でない。第1に、プロトタイプカ
ーは比較的短い時間で製造しなければならないので、成
形型を製造するために成形型鋼を用いることは、広い加
工が必要なので妨げられている。第2に、プロトタイプ
カーの形状は、最終的な製造モデルに至る迄に、元の形
状から何回も変更される。これは、特定の部品の形状が
最終的なものになる迄に数多くの成形型を製造しなけれ
ばならないことを意味する。このために、コストの理由
で鋼製の成形型を製造することが妨げられている。
できるポリマー材料を用いてプロトタイプシートメタル
の型押工具が製造されている。これらの材料の一つはエ
ポキシ樹脂である。例えば、Dearloveらに与えられ、Ge
neral Moters Corpo-rationに譲渡された米国特許第
4,423,094号においては、シートメタル型押ダ
イの製造において用いるための、強靭で耐久性のあるエ
ポキシノボラック樹脂材料が開示されている。この材料
は成形型の目的に良好な機械強度を有しているが、15
0℃以下の成形温度においてしか用いることができな
い。殆どの射出成形型及びSMC成形型においては、成
形用の成形型材料は、150℃より高い温度において安
定性を保持していなければならない。米国特許第4,4
23,094号において開示されているエポキシ樹脂成
形型組成の他の欠点は、エポキシノボラック樹脂が高価
であるということである。
度での射出成形又はSMC成形の成形型において用いる
ことができるエポキシ樹脂成形型組成物を提供すること
である。
定寸法に注型する射出成形又はSMC成形の成形型にお
いて用いることができるエポキシ樹脂成形型組成物を提
供することである。
の所定寸法に注型する射出成形又はSMC成形の成形型
において用いることができる高い圧縮強さを有するエポ
キシ樹脂成形型組成物を提供することである。
SMC成形の成形型において用いることができる、新規
なエポキシ樹脂成形型組成物が提供される。この組成物
から注型成形されるエポキシ樹脂成形型は、150℃よ
り高い成形温度において用いることかできる。測定され
た182〜186℃の加熱撓み温度に基づくと、本発明
による組成物からの成形型注型物の最大使用温度は20
0℃が推奨される。本発明のエポキシ樹脂成形型組成物
の粘度は、充填剤を75容量%という高い量充填した場
合においても、薄い断面及びバルク(bulk)な断面を有す
る成形型中に注ぐことができるのに十分に低いものであ
る。ここで、エポキシ樹脂成形型における「バルクな断
面」という用語は、6.35mm(1/4インチ)よりも
非常に大きな厚さを有する断面として定義されるもので
ある。「薄い断面」は、6.35mm(1/4インチ)よ
りも少ない厚さを有する断面として定義されるものであ
る。
にエポキシ樹脂によって発生する発生熱を制御しなけれ
ばならないということが既に分かっている。エポキシ樹
脂の一定重量あたりの発生熱の量は一定であるので、全
ての潜在的な過熱の問題を避けるために独特の注型法が
考えられている。まず第1に、エポキシ樹脂硬化反応に
よって発生する発生熱の全量を最小にするために、割込
み適合性(interstitially-matched)の充填剤の系を用い
ることによってエポキシ樹脂の使用量を最小にしてい
る。他の研究者は、迅速に硬化するエポキシ樹脂系にお
いて大量の充填剤を用いることを試みたが、失敗に終わ
っている。これは、臨界レベル以上の充填剤をエポキシ
樹脂注型組成物に加えると、組成物の粘度が、注型する
ことが出来なくなる程度にまで増加するためである。
高い充填剤充填量においても、充填エポキシ樹脂組成物
の粘度を一定レベルに保持することができるとが見出さ
れた。「割込み適合」ということは、充填剤において、
より大きな粒子の隙間に、より小さな粒子が適合するよ
うに、異なる大きさの充填剤粒子を注意深く選択するこ
とを意味している。この重要な要求が満足されれば、エ
ポキシ樹脂組成物の注型適性を保持しながら、75容量
%という高い全充填剤充填量を用いることができる。
が、硬化反応から発生する発生熱を吸収する熱緩衝剤と
して機能することである。その結果、熱衝撃又は局所的
な熱ポケットが潜在的に発生し、成形型が過度に収縮又
は変形することが避けられる。
Aタイプのエポキシ樹脂、三官能価芳香族エポキシ樹
脂、無水物硬化剤、イミダゾール触媒、及び、場合によ
っては割込み適合性の充填剤系を含むものである。2種
類のエポキシ樹脂、無水物硬化剤及びイミダゾール触媒
を独特の組成で正確に配合することが非常に重要である
ことが分かった。いずれかの成分を他の成分と置き換え
ると、加熱撓み温度及び引張特性のような物理特性が大
きく低下する。3種類の割込み適合性充填剤を本発明の
好ましい態様において用いた。全組成物の75容量%と
いう高い量で用いると、組成物の硬化反応から発生する
発生熱が大きく減少する。かかる新規なエポキシ成形型
組成物は2段階で硬化させることができる。予備硬化で
ある第1段階は、室温で2日間、又は、60℃で8時間
のいずれかで行うことができる。予備硬化の後、成形型
製造フレームを取り外し、生成した成形型を180℃で
2時間、後硬化させる。
って明らかとなろう。
きさの粒子状充填剤の間の割込み空間内に適合する割込
み適合性の充填剤系を用いるという概念を、まず市販さ
れているエポキシ樹脂系を用いることによって試験し
た。この市販のエポキシ樹脂系Magnolia 6013Aは、Magn
olia Plastics Company(米国)から得たものである。こ
れは、寸法が20μmの鉄粒子27容量%を含んでい
る。割込み適合性の充填剤系を試験するために、125
μmの寸法を有する鉄粒子の第2の充填剤を加え、この
第2の充填剤の粘度に対する効果を観察した。鉄粒子の
充填量が27容量%の場合には70Pas(70×103セ
ンチポアズ)であった粘度が、鉄粒子充填量が33容量
%においては470Pas(470×103センチポアズ)
と大きく増加したことが観察された。即ち、鉄粉末充填
量を8容量%増加させることによって粘度が7倍に増加
した。この実験によって、150Pas(150×103セ
ンチポアズ)を超える粘度に到達すると、組成物を注ぐ
ことが実質的に出来なるなる程度にまで注型組成物の流
動性が低下することが示された。
有する鉄粒子を用いることによって試みた。鉄粉末の全
充填量を40容量%まで徐々に増加することによって、
系の粘度は70Pas(70×103センチポアズ)から1
00Pas(100×103センチポアズ)までしか増加し
なかった。100Pas(100×103センチポアズ)の
粘度においては、流動の問題なしに注型組成物を薄い成
形断面に注ぐことができる。
て行う。組成物において用いる第1のエポキシ樹脂は、
Hi-Tek polymers,Inc.,U.S.A.によってEpi-Rez 509
(RTM)の商品名で供給されているビスフェノールAの
ジグリシジルエーテルである。このエポキシ樹脂は、ほ
ぼ177〜190のエポキシ当量、及び25℃において
7〜10Pas(7000〜10000センチポアズ)の
範囲の粘度を有している。このエポキシ樹脂と実質的に
同等である他の市販生成物は、Dow ChemicalのD.E.R.33
0(RTM)、shellのEpon 826(RTM)及びCiba-GeigyのAral
dite 6005(RTM)である。
Ciba-Geigy Co.,U.S.A.によってAral-dite 0510(RTM)
の商品名で供給されているトリグリシジル−p−アミノ
フェノールの三官能価芳香族エポキシ樹脂である。この
エポキシ樹脂は、ほぼ、約95〜107のエポキシ樹脂
当量及び25℃において約0.55Pas〜0.850Pas
(550〜850センチポアズ)の範囲の粘度を有して
いる。同等に良好に作用することが分かっている他の市
販生成物は、Dow Chemical Company,U.S.A.から供給さ
れているTactix 742である。
約8時間、予備硬化させることができる。この予備硬化
工程によって、成形フレームを、通常のフレーム製造法
によって、木、石膏及び粘土のような通常の材料で製造
することが可能になる。この最初の硬化の後、フレーム
を分解し、木、石膏又は粘土を取り除く。次に生成した
成形型を、180℃で2時間、寸法を実質的に変化させ
ないで後硬化させる。
種類のイミダゾール促進剤を用いた。用いた無水物は、
Ciba-Geigy Co.,U.S.A.から硬化剤906として供給され
ているナド酸メチル無水物である。これは、25℃にお
いて0.175Pas〜0.275Pas(175〜275セ
ンチポアズ)の粘度、93%の無水物含有量及び278
℃の沸点を有している。ナド酸メチル無水物は、Buffal
oColor Corporation,U.S.A.からも供給されている。
ル及び1−メチルイミダゾールは、どちらもBASF Corpo
ration,U.S.A.の市販生成物である。1,2−ジメチル
イミダゾールは、結晶形態で供給されており、配合の目
的の為に35〜38℃で液体に融解されることができ
る。他の促進剤である2−エチル−4−メチルイミダゾ
ールは、Fike Chemical Co.,U.S.A.から得た。
1に示す。
STM試験法によって測定した。例えば、加熱撓み温度
(HDT)は、264psiにおいてSATM D−64
8に示されている試験法によって測定した。引張強さは
ASTM D−638によって測定した。圧縮強さはS
ATM D−695に示されている試験法によって測定
した。
te 0510(RTM)に関しては20〜30重量部、ナド酸メチ
ル無水物に関しては110〜115重量部、イミダゾー
ルに関しては2〜6重量部の範囲で変化させた。多官能
性Araldite 0510(RTM)は、新しい物質であるDow Chemic
al,U.S.A.から市販されているTactix 742(RTM)と置き
換えることができる。Epi-Rez 509(RTM)は、DowのD.E.
R.330 (RTM)又はCiba-GeigyのAraldite 600(RTM)のよう
な同等の分子量を有する他のエポキシ樹脂と置き換える
ことができる。
み適合性の充填剤系は、2種類の炭化ケイ素粒子及び1
種類のシリカ粒子を含むものである。用いる各充填剤の
重量部を表2を示す。
性を有する成形型が得られるのでこれを選択した。シリ
カ粒子は、その硬質性及び安価なことから選択した。2
種類の異なる寸法の炭化ケイ素粒子を用いた。これらは
Sohio Company,U.S.A.から得た。炭化ケイ素SiC 100
は、63〜203μmの粒径を有し、平均粒径が122
μmのものであった。SiC 400は、1〜25μmの粒径
を有し、平均粒系が4μmのものであった。大きなSiC
粒子の間に適合させるために、Whittaker,Clark& Dani
els Inc.,U.S.A.から市販されている微粒径シリカSi-2
1を選択した。Si-21は、5μm未満のものが51%、1
5μmの未満のものが90%という粒径分布、及び2μ
mの平均粒径を有するものである。
り高い引張強さ及び180℃より高いHDTを有してい
ることが分かる。
好適な量のエポキシ樹脂、硬化剤及び触媒を秤量し、Ro
ssミキサー内のステンレススチール製のボール中に注い
だ。次に、粒子状充填剤をステンレススチール製のボー
ルに加えた。モーター駆動の攪拌羽根を用いて、全成分
を101.6kPa(30インチ)の減圧下で1時間混
合した。減圧は、混合工程中に発生する気泡を混合物か
ら抜気するために施した。混合されたエポキシ樹脂配合
物は、約2日間の保存寿命を有していた。
型を注型成形する方法は、1986年7月22日に設定
登録された米国特許第4,601,867号において詳
細に記載されている。大型の成形型を注型成形する場合
には、鋼線メッシュのような他の物理的補強材を用いて
成形型の構造強度を改良することもできる。
で2日間又は60℃で8時間、予備硬化させ、次に18
0℃で2時間、後硬化させることができる。75容量%
以下のレベルで充填材を充填すると、200℃という高
い成形温度で用いることができる。これは、推奨されて
いる最高使用温度が僅か150℃でしかない市販されて
いるエポキシ樹脂成形型化合物を凌ぐ大きな改良であ
る。本発明の新規組成物は、一般に毒性危険物質である
と考えられている芳香族アミン類を含まない。更に、割
込み適合性の充填剤を用いることによって、充填された
組成物の流動性を保持しながら充填剤の充填量を非常に
高くすることできる。
業者によって他の形態のものを用いて同等の結果を得る
ことが容易に出来るであろう。例えば、好適な粒径を有
する他の好適な充填剤粒子を任意に配合して、用いられ
る割込み適合性の充填剤系を形成させることができる。
満足しなければならない唯一の重要な要求は、充填剤粒
子が割込み適合性であり、高い容量%で用いた場合に
も、全配合エポキシ樹脂系の粘度をそれほど増加させな
いものでなければならないということである。炭化ケイ
素に代えて、シリカ、アルミナ及びアルミニウムのよう
な良好な硬質性及び耐摩耗性を有する他の充填剤粒子を
好適に用いることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】ビスフェノールAエポキシ樹脂、三官能価
芳香族エポキシ樹脂、無水物硬化剤及びイミダソール触
媒を含み、イミダゾール触媒が1,2−ジメチルイミダ
ゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール又は1−
メチルイミダゾールのいずれかであることを特徴とす
る、所定寸法に注型成形する(cast-to-size)成形型にお
いて用いるための耐久性、耐熱性エポキシ樹脂成形型組
成物。 - 【請求項2】0.5〜200μmの範囲の異なる粒径を
有する硬質粒子状充填剤の割込み適合性(inter-stitial
ly-matched)の充填剤系を含む請求項1記載の強靭な耐
熱性エポキシ樹脂成形型組成物。 - 【請求項3】前記ビスフェノールAエポキシ樹脂100
重量部、前記三官能価芳香族エポキシ樹脂20〜30重
量部、前記無水物硬化剤110〜115重量部、及び前
記触媒2〜6重量部を含む請求項1記載の強靭で耐久性
のある耐熱性エポキシ成形型組成物。 - 【請求項4】前記ビスフェノールAエポキシ樹脂100
重量部、前記三官能価芳香族エポキシ樹脂20〜30重
量部、前記無水物硬化剤110〜115重量部、前記触
媒2〜6重量部、及び前記割込み適合性の充填剤系67
0重量部以下を含む請求項2記載の強靭で耐久性のある
耐熱性エポキシ成形型組成物。 - 【請求項5】ビスフェノールAのジグリシジルエーテル
100重量部、トリグリシジル−p−アミノフェノール
20〜30重量部、ナド酸メチル無水物110〜115
重量部、前記触媒2〜6重量部、並びに、60〜200
μmの範囲の粒径を有する炭化ケイ素粒子約400重量
部、1〜25μmの範囲の粒径を有する炭化ケイ素粒子
約150重量部及び1〜15μmの範囲の粒径を有する
シリカ粒子約120重量部を含む割込み適合性の充填剤
系を含み、硬化した際に少なくとも160℃の可使温度
及び少なくとも40MPaの引張強さを有する請求項1
記載の強靭で耐久性のある耐熱性エポキシ樹脂成形型組
成物。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれか一に記載の強靭で
耐久性のある耐熱性エポキシ樹脂成形型組成物から生成
する反応生成物である、強靭で耐久性があり耐熱性の、
所定寸法に注型成形するためのエポキシ樹脂成形型。
Applications Claiming Priority (2)
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