JPH05156119A - 熱硬化性成形材料 - Google Patents

熱硬化性成形材料

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JPH05156119A
JPH05156119A JP32180291A JP32180291A JPH05156119A JP H05156119 A JPH05156119 A JP H05156119A JP 32180291 A JP32180291 A JP 32180291A JP 32180291 A JP32180291 A JP 32180291A JP H05156119 A JPH05156119 A JP H05156119A
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JP
Japan
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molding material
molding
bisphenol
burrs
parts
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Pending
Application number
JP32180291A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Ishida
保 石田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ビスフェノールAやビスフェノールFなどの
2核体以上の結晶性フェノール化合物の1種または2種
以上が結合剤として配合されてなる熱硬化性成形材料。 【効果】 流動性が優れ、成形時のバリの発生もないか
少ないので、成形性の良好な成形材料として幅広い利用
が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶性フェノール化合
物を使用した成形性のよい熱硬化性成形材料に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂成形材料の代表的なものと
してフェノール樹脂成形材料がある。フェノール樹脂成
形材料は機械的強度、耐熱性、電気特性などが優れてい
るため、機械部品、電気部品、自動車部品など広範囲の
用途に利用されている。
【0003】フェノール樹脂成形材料を成形する場合、
フェノール樹脂が縮合タイプの熱硬化性樹脂であるた
め、通常次のような問題点がある。 (1)硬化時において、成形材料は溶融した後、溶融粘
度が高くなりゲル化し硬化に至るまで一定の時間が必要
であるため、その間に金型のパーティング面などからの
バリの発生が避けられない。 (2)金型ひずみの低減等のためには、成形圧力を低く
するのが望ましいが、成形材料の溶融粘度が高いため、
低圧成形は困難である。 (3)成形材料は溶融してからゲル化まで粘度上昇し、
その時間は数十秒以上であるので成形サイクルが長くな
る。 特に、成形品に発生したバリは、その除去のために多大
の労力を要するため、この成形品のコストアップにな
り、フェノール樹脂成形材料が優れた特性を有しなが
ら、その需要拡大の大きな障害となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、成
形時の溶融粘度を低くすること、及びバリの発生を減少
させることを主たる目的として種々検討して完成された
もので、低圧成形が可能で成形材料の溶融硬化時におい
て、急速にゲル化することによりバリの発生を抑えるこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、2核体以上の
結晶性フェノール化合物の1種または2種以上が結合剤
として配合されてなる熱硬化性成形材料に関するもので
ある。本発明において、2核体以上の結晶性フェノール
化合物とは、常温で結晶性であり、明瞭な融点を有し、
溶融すると低粘度の液体となり、ヘキサメチレンテトラ
ミン(以下、ヘキサミンという)など、フェノール樹脂
の硬化剤と反応して硬化する2核体以上のフェノール化
合物(以下、多核体フェノール化合物という)をいう。
このような化合物としては、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールZ、
ビスフェノールSなどのビスフェノール化合物、これら
の誘導体、ビフェノール及びその誘導体、下記化学式で
示される3核体あるいは4核体フェノール化合物などが
ある。
【0006】
【化1】
【0007】本発明の多核体フェノール化合物は、ヘキ
サミンなどの硬化剤との配合物に有機質又は無機質の充
填材及び他の添加剤を配合することにより熱硬化性成形
材料を得ることができる。このフェノール化合物の融点
が例えば200℃以上と高い場合(例えば、ビスフェノ
ールの融点は285℃である)、通常の方法では溶融混
練が困難な場合があるので、必要により他のフェノール
化合物を併用することにより融点を低下させて使用する
ことができる。かかるフェノール化合物としては、本発
明に係る別の多核体フェノール化合物、ノボラック型フ
ェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などがある。
多核体フェノール化合物を2種以上使用する場合はそれ
らの混合割合は任意である。また、多核体フェノール化
合物とノボラック型フェノール樹脂やレゾール型フェノ
ール樹脂を使用する場合は、良好な流動性を維持させる
ために、多核体フェノール化合物を50重量%以上の使
用するのが好ましい。
【0008】本発明の結晶性多核体フェノール化合物を
2種以上使用する場合、混合されたフェノール化合物の
結晶性が失われないことが重要である。従って、多数種
のフェノール化合物を併用するときは共融により結晶性
が低下することがあるので、この点に留意する必要があ
る。結晶性が失われると通常のフェノール樹脂と同様
に、融点が低下し、逆に溶融粘度は高くなり、硬化時の
ゲル化速度も小さくなる。
【0009】本発明において、結晶性多核体フェノール
化合物、硬化剤及び充填材等を混合し、通常の方法、即
ちロール、押出機、あるいはヘンシェルミキサーなどに
より融点混練した後粉砕することにより成形材料が得ら
れる。成形材料としたときこの融点は多核体フェノール
化合物の融点よりかなり低下する。
【0010】本発明の成形材料は、結合剤として結晶性
多核体フェノール化合物を使用しているので、成形時加
熱により速やかに溶融し、低粘度の流動性の極めてよい
液状物になる。そして一定時間粘度の上昇は小さいが、
ある時点で急速に硬化反応が起こり、ゲル化、硬化に至
る。低粘度であることにより、低圧成形が可能となる。
そして低圧成形することにより金型歪みが小さくなるの
で、金型の厚みを小さくでき、成形品の形状も安定し、
バリの発生も小さくなる。ゲル化時の粘度上昇が速いこ
とも大きな特長であり、これによりバリの発生も抑えら
れる。熱安定性もすぐれているので、成形機(スクリュ
ー、ポット内)、スブルーなどでゲル化しにくい。一
方、硬化が遅く、成形時低粘度の流動状態が長く続く場
合、成形材料化するとき、あるいは成形材料化した後加
熱により多核体フェノール化合物と硬化剤との反応を進
ませ、硬化反応開始の少し前の段階で停止させておけ
ば、この成形材料を成形するとき加熱により低粘度の液
状物となり、その後速やかに硬化反応が開始され、ゲル
化に至る。したがって、低い圧力で成形しても充填が短
時間で終了し、速やかな硬化によりバリの発生を防止す
ることができる。さらに、成形サイクルの短縮をも行う
ことができる。
【0011】更に、低粘度にもかかわらず比較的融点が
高いので、成形材料化が容易である。従来のフェノール
樹脂成形材料では、溶融時低粘度化すると、融点(軟化
点)が低くなり、固結が起こりやすくなるので成形材料
化が困難となる。本発明において、充填材として、木
粉、パルプ粉、各種織物粉砕物、熱硬化性樹脂積層板・
成形品の粉砕物等の有機質のもの、シリカ、アルミナ、
ガラス、タルク、クレー、炭酸カルシウム、カーボン等
の粉末、ガラス繊維、カーボン繊維、マイカなどの無機
質のものが使用される。
【0012】
【実施例】以下、実施例、比較例によって本発明を説明
する。ここにおいて、「部」は重量部を示す。 〔実施例1〕ビスフェノールA44部、ヘキサミン7
部、水酸化カルシウム3部、木粉32部、炭酸カルシウ
ム11部、離型剤3部を混合し、ロールにて溶融混練し
た後、150℃で10分間加熱し、冷却後粉砕して成形
材料を得た。 〔実施例2〕ビスフェノールAをビスフェノールFに代
えた以外は、実施例1と同様にして成形材料を得た。 〔実施例3〕ビスフェノールA44部をビスフェノール
A33部とノボラック型フェノール樹脂(数平均分子量
800)11部に代えた以外は、それぞれ実施例1と同
様にして成形材料を得た。
【0013】〔実施例4〕ビスフェノールAを化学式
(3)のトリスフェノール化合物に代え混練後の加熱と
実施しない以外は実施例1と同様にして成形材料を得
た。 〔比較例1〕ビスフェノールAをノボラック型フェノー
ル樹脂(数平均分子量800)に代え、混練後の加熱を
実施しない以外は、それぞれ実施例1と同様にして成形
材料を得た。
【0014】得られた成形材料について、それぞれ流動
性(高化式フローテスターによる粘度)を測定した。更
に、以下の条件にてトランスファ成形し、バリ発生の有
無を測定した。結果を表1に示す。 (トランスファ成形条件)タブレット化した20gの成
形材料を約100℃に予熱し、図1に示す形状のトラン
スファ成形金型を用い、ゲージ圧25kg/cm2 (比較例
は50kg/cm2 )、温度200℃で3分間成形した。バ
リの有無は金型エアベント部におけるバリを目視して判
定した。
【0014】
【表1】
【0015】表1から、各実施例で得られた成形材料
は、比較例の従来のフェノール樹脂成形材料に比較して
流動性が良好である。成形時のバリは発生しないか非常
に少ないことがわかる。
【0016】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明の成形材料は流動性が優れ、成形時のバリの発生も
ないか少ないので、成形性の良好な成形材料として幅広
い利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用するトランスファ成形金型の概略
断面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【符号の説明】
1 円形キャビティ 2 角形キャビティ 3、4、5 エアベント 6 ポット 7 プランジャ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2核体以上の結晶性フェノール化合物の
    1種または2種以上が結合剤として配合されてなる熱硬
    化性成形材料。
JP32180291A 1991-12-05 1991-12-05 熱硬化性成形材料 Pending JPH05156119A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32180291A JPH05156119A (ja) 1991-12-05 1991-12-05 熱硬化性成形材料

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JP32180291A JPH05156119A (ja) 1991-12-05 1991-12-05 熱硬化性成形材料

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JPH05156119A true JPH05156119A (ja) 1993-06-22

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JP32180291A Pending JPH05156119A (ja) 1991-12-05 1991-12-05 熱硬化性成形材料

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