JPH08176402A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH08176402A
JPH08176402A JP32070094A JP32070094A JPH08176402A JP H08176402 A JPH08176402 A JP H08176402A JP 32070094 A JP32070094 A JP 32070094A JP 32070094 A JP32070094 A JP 32070094A JP H08176402 A JPH08176402 A JP H08176402A
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JP
Japan
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parts
molding material
type
phenol resin
resole
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Pending
Application number
JP32070094A
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English (en)
Inventor
Chitoshi Yamashita
千俊 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ジメチレンエーテル型レゾールとメチロール
型レゾールとが重量比で3:7〜7:3で配合されたレ
ゾール型フェノール樹脂、ビスフェノールAあるいはビ
スフェノールFなどの2核体フェノール化合物、硬化剤
及び充填材を必須成分とするフェノール樹脂成形材料。 【効果】 高耐熱性を有し低圧成形性に優れ、かつ成形
時のバリの発生が極めて少ないフェノール樹脂成形材料
を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高耐熱性を有し、低圧成
形性に優れ、かつ成形時のバリの発生が極めて少ないフ
ェノール樹脂成形材料に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、電機、機械の構造部品或いは摺
動部品等の機械部品には、従来金属が多く使用されてき
たが、軽量化、生産性の向上等の要求に伴い加工性や外
観の優れた樹脂への代替が検討されている。これらの部
品には耐熱性、強度、耐薬品性等が要求されるため、熱
硬化性樹脂が適している。成形性に優れ、比較的耐熱性
にも優れた熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂等が挙げ
られる。しかしながら、成形時に発生するバリを除去す
るため後加工が必要であり、また、近年、耐熱性の要求
がより強くなされるようになり、フェノール樹脂成形材
料が優れた特性を有しながら、その需要拡大に対する大
きな障害となっていた。
【0003】成形時のバリ発生を防止するために、成形
材料、成形方法、金型等について種々検討がなされてい
る。例えば、成形材料として溶融粘度の低い成形材料を
使用し、低圧で成形することによりかなりのバリ防止が
達成されている(特開平5−156121号公報、特開
平5−163416号公報など)が、この場合、成形品
の特性においていまだ不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高耐熱性を
有し、低圧成形性に優れ、成形時のバリの発生が極めて
少ないフェノール樹脂成形材料を得んとして研究した結
果、フェノール樹脂に2種のレゾール型フェノール樹脂
を使用し、ビスフェノールA又はビスフェノールFなど
の2核体フェノール化合物を併用することにより、成形
時のバリの発生を極めて少なく抑えながら、耐熱性が大
きく向上するとの知見を得、更にこの知見に基づき種々
研究を進めて本発明を完成するに至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジメチレンエ
ーテル型レゾールとメチロール型レゾールとが重量比で
3:7〜7:3で配合されたレゾール型フェノール樹
脂、ビスフェノールA又はビスフェノールFなどの2核
体フェノール化合物、硬化剤、及び充填材を必須成分と
する事を特徴とするフェノール樹脂成形材料である。
【0006】本発明に使用されるレゾール型フェノール
樹脂は上記のようにジメチレンエーテル型レゾールとメ
チロール型レゾールとを比率(重量比)3:7〜7:3
で使用する。レゾール型フェノール樹脂はフェノール核
結合官能基がメチレン基・メチロール基およびジメチレ
ンエーテル基より構成されるが、ジメチレンエーテル型
レゾールは、通常、数平均分子量800〜1200、、
前記各官能基の比率がそれぞれ20〜50モル%・10
〜20モル%および40〜60モル%である固形レゾー
ル型フェノール樹脂であり、メチロール型レゾールは、
通常、数平均分子量が600〜1000、前記各官能基
の比率がそれぞれ30〜50モル%・30〜70モル%
および0〜20モル%である固形レゾール型フェノール
樹脂である。
【0007】ジメチレンエーテル型レゾールは活性化エ
ネルギーが 約30kcal/molと大きく、比較的低温では
反応が進行しにくく、又高温域では逆に反応が進行しや
すいため、射出成形に適するのに対し、メチロール型レ
ゾールはメチロール基の活性化エネルギーが 約10kca
l/molと小さく、比較的低温で反応が進行するため、射
出成形時のシリンダー内での熱安定性が悪い。また、ジ
メチレンエーテル型レゾールの反応機構は、ラジカル反
応経由で進行するが、未反応或いは再結合により、ジメ
チレンエーテル基が相当量残存しており、ジメチレンエ
ーテル型レゾールではフェノール核間の距離が比較的長
いため、メチロール型レゾールよりも架橋密度が上りに
くく、耐熱性が劣る。従って高耐熱性を有し、かつ成形
性にも優れた樹脂を得るにはジメチレンエーテル型レゾ
ールとメチロール型レゾールとの比率が3:7〜7:3
であることが望ましい。3:7よりジメチレンエーテル
型レゾールの比率が少ない場合には射出成形が困難とな
り、逆に7:3よりもメチロール型レゾールの比率が少
ない場合には耐熱性が不十分となる。
【0008】また、本発明において、2核体フェノール
化合物は常温で結晶性の固体であるので、フェノール樹
脂成形材料に対して、射出成形時の可塑化により速やか
に溶融して低粘度となり、低圧で成形できる特性を付与
するために用いられる。かかる2核体フェノール化合物
はビスフェノールAおよびビスフェノールFが代表的な
例である。
【0009】レゾール型フェノール樹脂と2核体フェノ
ール化合物との配合割合は、特に限定されるものではな
いが、通常、重量比で95:5ないし30:70が好ま
しい。レゾール型フェノール樹脂が95%より多いと2
核体フェノール化合物配合の効果が小さく、30%より
少ないと硬化までの時間がかかり成形サイクルが長くな
ることがある。
【0010】本発明に使用する充填材は、木粉、パルプ
粉、各種織物粉砕物、熱硬化性樹脂積層板・成形品の粉
砕物等の有機物の物、シリカ、アルミナ、ガラス、タル
ク、クレー、炭酸カルシウム、カーボン等の粉末、ガラ
ス繊維、カーボン繊維、マイカ等の無機質の物が使用さ
れる。なお、極めて高い耐熱性が要求される自動車のエ
ンジン・ブレーキ等の部品にはガラス繊維が好適であ
る。本発明の成形材料を得るには、レゾール型フェノー
ル樹脂と2核体フェノール化合物、硬化剤及び充填材等
を混合し、通常の方法、即ちロール、押出機、或いはヘ
ンシャルミキサー等により溶融混練した後粉砕すること
により成形材料が得られる。
【0011】
【作用】2核体フェノール化合物は結晶性であるので、
レゾール型フェノール樹脂にこれを配合した成形材料は
成形時加熱により溶融し、流動性の良い液状物になる。
そして一定時間後速やかに硬化反応が起こり、ゲル化し
て硬化に至る。このことから、特に2核体フェノール化
合物の割合が多い場合、通常のフェノール樹脂成形材料
と同様にして成形材料化すると成形時低粘度の流動状態
が一定時間続くので、成形圧力を低くすることによりバ
リの発生を防止することができる。一方、硬化が遅く、
成形時低粘度の流動状態が長く続く場合、成形材料化す
るとき、或いは成形材料化した後加熱によりレゾール型
フェノール樹脂と2核体フェノール化合物と硬化剤との
反応を進めせ、硬化反応開始の少し前の段階で停止させ
ておけば、この成形材料を成形するとき加熱により低粘
度の液状物となり、その後速やかに硬化反応が開始さ
れ、ゲル化に至る。従って、低い圧力で成形しても充填
が短時間で終了し、速やかな硬化によりバリの発生を防
止することができる。2核体フェノール化合物は、ノボ
ラック型フェノール樹脂と同様にヘキサメチレンテトラ
ミン(以下、ヘキサミンという)などの硬化剤と縮合反
応して硬化する。
【0012】一方、レゾール型フェノール樹脂の割合が
多い場合は通常のフェノール樹脂成形材料と同様にして
製造することが出来るが、場合によっては成形材料化す
るとき、或いは成形材料化した後加熱により反応を進ま
せてもよい。
【0013】
【実施例】次いで、本発明の実施例を説明する。「部」
は「重量部」を表す。
【0014】《実施例1》ジメチレンエーテル型レゾー
ル樹脂(数平均分子量1000、ジメチレンエーテル基
50モル%)12部、メチロール型レゾール樹脂(数平
均分子量800、メチロール基50モル%)12部、ビ
スフェノールF23部、ヘキサミン5部、水酸化カルシ
ウム3部、木粉31部、炭酸カルシウム11部、離型
剤、顔料を3部混合し、2本ロールミルにて溶融混練
し、冷却後粉砕してフェノール樹脂成形材料を得た。
【0015】《実施例2》ジメチレンエーテル型レゾー
ル樹脂(数平均分子量1000、ジメチレンエーテル基
50モル%)20部、メチロール型レゾール樹脂(数平
均分子量800、メチロール基50モル%)19部、ビ
スフェノールF10部、ヘキサミン2部、水酸化カルシ
ウム3部、木粉32部、炭酸カルシウム11部、離型
剤、顔料を3部混合し、2本ロールミルにて溶融混練
し、冷却後粉砕してフェノール樹脂成形材料を得た。
【0016】《比較例1》メチロール型レゾール樹脂
(数平均分子量800、メチロール基50モル%)24
部、ビスフェノールF23部、ヘキサミン5部、水酸化
カルシウム3部、木粉31部、炭酸カルシウム11部、
離型剤、顔料を3部混合し、2本ロールミルにて溶融混
練し、冷却後粉砕してフェノール樹脂成形材料を得た。
【0017】《比較例2》ジメチレンエーテル型レゾー
ル樹脂(数平均分子量1000、ジメチレンエーテル基
50モル%)24部、ビスフェノールF23部、ヘキサ
ミン5部、水酸化カルシウム3部、木粉31部、炭酸カ
ルシウム11部、離型剤、顔料を3部混合し、2本ロー
ルミルにて溶融混練し、冷却後粉砕してフェノール樹脂
成形材料を得た。
【0018】《比較例3》ジメチレンエーテル型レゾー
ル樹脂(数平均分子量1000、ジメチレンエーテル基
50モル%)24部、メチロール型レゾール樹脂(数平
均分子量800、メチロール基50モル%)23部、水
酸化カルシウム3部、木粉31部、炭酸カルシウム11
部、離型剤、顔料を3部混合し、2本ロールミルにて溶
融混練し、冷却後粉砕してフェノール樹脂成形材料を得
た。
【0019】
【表1】
【0020】表1において、成形材料の流動性は、高化
式フローテスター(島津製作所製、CFT−500℃)
によって測定した溶融粘度を示したものである。射出成
形性は、射出成形機による連続成形性、キャビティへの
充填性およびバリ発生をを目視で判定したのもである。
耐熱性は、荷重たわみ温度(JIS K 7207、トラ
ンスファー成形)により判定することができる。
【0021】実施例1及び2は、ジメチレンエーテル型
レゾール樹脂のみをレゾール樹脂成分として用いた比較
例2に比べて明らかに耐熱性に優れている。実施例は連
続成形性に優れ、低圧で射出可能であるためバリ量が非
常に少ない。一方、メチロール型レゾールのみをレゾー
ル樹脂成分として用いた比較例1は、シリンダー内熱安
定性が不十分であり連続成形性が不可能である。2核体
フェノール化合物を樹脂成分として用いていない比較例
3は射出ゲージ圧50kg/cm2 では充填不良となり良好
な成形品良品が得れず、また充填可能なゲージ圧100
kg/cm2 で成形するとバリ発生量が非常に多い。
【0022】
【発明の効果】以上より、本発明は、高耐熱性を有し低
圧成形性に優れ、かつ成形時のバリの発生が極めて少な
いフェノール樹脂成形材料を提供するものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジメチレンエーテル型レゾールとメチロ
    ール型レゾールとが重量比で3:7〜7:3で配合され
    たレゾール型フェノール樹脂、2核体フェノール化合
    物、硬化剤及び充填材を必須成分とする事を特徴とする
    フェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 レゾール型フェノール樹脂と2核体フェ
    ノール化合物との配合割合が重量比で95:5ないし3
    0:70である請求項1記載のフェノール樹脂成形材
    料。
  3. 【請求項3】 2核体フェノール化合物がビスフェノー
    ルA又はビスフェノールFである請求項1又は2記載の
    フェノール樹脂成形材料。
JP32070094A 1994-12-22 1994-12-22 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH08176402A (ja)

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