JPH06102148A - 車両故障診断システム - Google Patents

車両故障診断システム

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JPH06102148A
JPH06102148A JP4253252A JP25325292A JPH06102148A JP H06102148 A JPH06102148 A JP H06102148A JP 4253252 A JP4253252 A JP 4253252A JP 25325292 A JP25325292 A JP 25325292A JP H06102148 A JPH06102148 A JP H06102148A
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毅 須永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な故障を基地局側の大型診断装置で診断
して故障診断を迅速にかつ的確に行うとともに、整備工
場に持込むことなく故障の予防を行う。 【構成】 車両情報を蓄積記憶するメモリ6と、このメ
モリ6に格納されている車両情報を無線により基地局に
送信する移動通信機器9と、基地局に設けられ、送信さ
れる車両情報に基づいて車両の故障を診断する大型診断
装置20と、基地局で診断した結果を受信する移動通信
機器9とを備え、故障診断を基地局側の大型診断装置2
0で行い、複雑な故障をその場合で診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の運転状態などを
表す車両情報を基地局側に設けられた大型診断装置に送
信して故障診断を行い、その結果を車両に報知するよう
にした車両故障診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両故障診断装置として特開
昭56−47805号公報(空燃費制御装置の自己診断
方法)、特開平3−31552号公報(エアレギュレー
タの故障診断装置)などに開示されているものが知られ
ている。図8は、従来の故障診断装置を概念的に示す図
であり、センサ91〜93で運転中の車両各部の車両情
報を検出し、マイクロコンピュータなどから構成される
車両故障診断装置94に検出データを送って故障診断を
行う。故障の場合、対応する警告灯95〜97を点灯し
て運転者に報知する。また、実開昭63−23664号
公報(車両の診断装置)に開示されている装置では、車
両各部のデータを蓄積して履歴データとして保存し、故
障の際、保存されている各部の履歴データにより故障内
容を解析する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、故障の
原因が複雑化すると、車両に予め搭載したマイクロコン
ピュータなどでは故障診断ができないことがある。車両
に搭載するマイクロコンピュータの規模を故障診断のた
めに大型化するのはコストアップにつながり、実現でき
ない。また、故障の原因がその場で分からないときは整
備工場に車両を持込んで原因の発見と修理をせざるを得
ない。さらに、このような従来の故障診断装置は、故障
が起きてからその原因を発見することを主目的としてお
り、故障の発生を未然に防止することを意図していな
い。故障発生を予防するのは、6ヵ月ごとあるいは3年
に一度の定期検査で対応せざるをえず、そのためにはい
ちいち整備工場に車両を持込む必要がある。
【0004】本発明の目的は、複雑な故障を基地局側の
大型診断装置で診断して故障診断を迅速にかつ的確に行
うとともに、整備工場に持込むことなく故障の予防を行
うことができる車両故障診断システム提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1(a)に対応付けて本発明を説明すると、本発明によ
る故障診断システムは、車両情報を蓄積記憶する記憶手
段101と、この記憶手段101に格納されている車両
情報を無線により基地局201に送信する送信手段10
2と、基地局201側に設けられ、送信されてくる車両
情報に基づいて車両の故障を診断する診断手段202
と、診断手段202で診断されて基地局201から送信
される診断結果を受信する受信手段103とを具備し、
これにより上述した目的を達成する。このような故障診
断システムに車両の故障を検出する検出手段104を付
加し、この検出手段104により故障が検出されると、
記憶手段101に格納されている車両情報を無線により
基地局201に送信し、その解析結果を出力手段105
で出力するようにしてもよい。また、図1(b)に示す
ように、基地局201側の診断手段202から無線で診
断指令が発っせられたときに、車両側の記憶手段101
に格納されている車両情報を無線により基地局201に
送信するようにしてもよい。この場合、診断手段202
が定期的に車両に対して記憶手段101内の車両情報の
送信要求を行うようにしてもよい。
【0006】
【作用】車両情報を無線で基地局側の診断手段202に
送って故障診断が行われる。基地局側の診断手段202
として車載のマイクロコンピュータに比べて大型のコン
ピュータを使用できるから、マイクロコンピュータでは
解析できなかったような複雑な故障を診断できる。請求
項2の診断システムでは、車両が故障を検出したときに
記憶手段101の車両情報が基地局201に送信され、
診断手段202で解析される。その解析結果を受信手段
103が受信すると、出力手段105が音声出力や表示
出力として運転者に報知する。請求項3の診断システム
では、基地局201の診断手段202側から車両に対し
て故障診断を要求すると、車両は記憶手段101に記憶
している車両情報を基地局201に無線で送信し、診断
手段202で故障を診断する。したがって、このような
診断要求を定期的に行うようにすれば、従来は整備工場
に持込まざるをえなかった定期点検などが、自宅などに
いながらにしてできる。
【0007】
【実施例】図2〜図4により本発明の一実施例を説明す
る。図2は車両故障診断システムの一実施例を示すもの
で、1はマイクロコンピュータを主体に構成される情報
処理部であり、この情報処理部1には、ディスプレー
2、スピーカ3、ブザー4、データ入力装置5、メモリ
6、センサ群7、出力装置群8、移動通信機器9がそれ
ぞれ接続されている。データ入力装置5は、エンジンオ
イル、オイルエレメント、エアクリーナ、バッテリなど
を交換した時期を入力するために使用される。センサ群
7はたとえば次に示すようなセンサを含むものである。
【0008】(1)エンジン冷却水温を検出する水温セ
ンサ (2)エンジンオイル温度を検出する温度センサ (3)エンジン回転数を検出する回転数センサ (4)車速を検出する車速センサ (5)スロットル開度を検出するスロットルセンサ (6)エンジンノックを検出するノックセンサ (7)排気ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ (8)吸入空気量を検出するエアフローメータ (9)エンジンオイルの圧力を検出する油圧センサ (10)ブレーキペダルの踏込みを検出するブレーキス
イッチ (11)セレクタレバーのシフト位置を検出するシフト
スイッチ (12)空調装置の冷媒温度を検出する温度センサ (13)車体にかかる垂直方向の加速度を検出する縦G
センサ (14)車体にかかる横方向の加速度を検出する横Gセ
ンサ (15)バッテリ電圧を検出する電圧センサ
【0009】出力装置群8は、エンジン回転数と吸入空
気量とに基づいて燃料噴射量を演算して噴射弁を制御す
る燃料噴射制御装置、エンジン回転状態やノックセンサ
からの信号などに基づいて点火時期を制御する点火時期
制御装置、アイドル時のエンジン回転数を制御するアイ
ドル回転数制御装置などであり、これらの出力信号も診
断処理部1に入力されている。
【0010】メモリ6は、上記センサ群7で検出した車
両各部の状態や出力装置群8の出力信号の所定時間の履
歴(以下、この車両情報を運転状態履歴と呼ぶ)を記憶
するとともに、入力装置5から入力されたオイル交換時
期などの保守状況(以下、この車両情報を保守履歴と呼
ぶ)を記憶する。
【0011】移動通信機器9と無線交信する基地局10
は公衆電話回線11を介して処理センター12と接続さ
れ、処理センター12には、車両から送信されてくる車
両情報に基づいて車両故障を診断したり定期診断を行う
ための大型コンピュータからなる大型診断装置20が設
けられている。
【0012】このように構成された故障診断システムの
動作を図3,図4のフローチャートにより説明する。図
3は故障発生時に車両側で使用されるフローチャートで
あり、たとえば、センサ群7からの車両情報が異常値を
示す時に起動される。ステップS1で故障の程度を判定
し、軽故障であればステップS2に進んで、その故障の
内容を音声データと表示データに変換してスピーカ3か
ら故障内容を報知するとともにブザー3を鳴動させる。
さらに、ディスプレー2で故障内容を表示する。
【0013】ここで、軽故障とは、直ちに車両の運転を
中止する必要ない程度の故障であり、重故障とは直ちに
車両を停止して点検修理を必要とする程度の故障であ
る。軽故障か重故障かは、センサ群7や出力装置群8か
らの現在の出力信号の状態、運転状態履歴、保守履歴な
どの車両情報を総合的に勘案して判断され、過去の経験
にしたがって予めどのような場合が重故障か軽故障かを
入力しておき、その車両情報とつきあわせて診断処理部
1で判定する。
【0014】ステップS1で重故障と判定されると、ス
テップS3に進み、センサ群7や出力装置群8の現在の
出力信号と、センサ群7で検出された水温やエンジン回
転数などのデータや出力装置群8の出力信号の履歴、す
なわち運転状態履歴と、オイル交換時期などの履歴、す
なわち保守履歴とを取り込んで、基地局10へ無線送信
するためのデータに変換する。ステップS4で処理セン
ター12を呼出し、ステップS5で通信回線が確立され
たと判定されるとステップS6に進み、ステップS3で
作成された送信データを移動通信機器9から基地局10
と公衆電話回線11を経由して処理センター12に送信
する。
【0015】ステップS7,8では、処理センター12
で解析された結果の受信を待ち、受信されるとステップ
S9において、処理センター12との通信回路を切断し
てステップS10に進む。ステップS10では、受信し
た解析結果を音声データと表示データに変換し、スピー
カ4から音声で解析結果を報知するとともに、ディスプ
レー2に解析結果を表示する。
【0016】図4は故障診断時に処理センター12で使
用されるフローチャートであり、車両からの発呼で起動
される。ステップS21で着信したことを知らせる受信
確認信号を車両に送信してステップS22で車両からの
車両情報の受信を待機する。受信されると、ステップS
23において、大型診断装置20を使用して受信データ
に基づき故障原因を解析し、ステップS24で解析結果
を車両側に向けて送信する。その後、ステップS25で
回線を切断して修了する。
【0017】以上のように、車両側で異常が検出され、
その異常が重大な故障の原因となる場合や、故障の原因
が不明な時には、現在のセンサ群7や出力装置群8の出
力状態と運転状態履歴と保守履歴とを車両側から処理セ
ンター12に送信して、処理センター12の大型のコン
ピュータにより解析して故障診断を行い、その結果を車
両に送信して運転者に報知する。したがって、運転者は
その場所にいながらにして故障の原因がわかり、修理す
ることも可能である。
【0018】図5は処理センター12から定期的に指令
される定期診断の処理を示すフローチャートである。定
期診断時期がくると、図5の定期診断プログラムが起動
され、ステップS31において、車両に対して定期診断
のための車両情報送信を要求するため車両を発呼し、ス
テップS32で通信回線の確立が判定されると、ステッ
プS33で、現在のセンサ群7や出力装置群8の出力状
態と運転状態履歴と保守履歴とを送信するよう要求す
る。ステップS34で、車両からこれらの車両情報が受
信されたと判定されると、ステップS35において、処
理センター12は定期診断の解析を行い、ステップS3
6で解析結果を車両に送信する。送信終了後、ステップ
S37で車両との間の通信回線を切断する。
【0019】図6は図5に対応する定期診断時の車両側
のフローチャートである。このプログラムは、基地局1
0から定期診断指令の呼出に応答して起動される。車両
のイグニションスイッチがオンされていない場合、情報
処理部1はスリープ状態にあり、基地局からの呼出しで
情報処理部11は電源がオンされて図6のプログラムが
起動される。
【0020】プログラムが起動されるとステップS41
で基地局10に対して着信確認信号を送り返し、ステッ
プS42で基地局10からの指令を待機する。定期診断
のための車両情報の送信要求が受信されると、ステップ
S42からステップS43に進み、メモリ6の運転状態
履歴と保守履歴を読取り、送信データに変換してステッ
プS44でその車両情報を基地局10に送信する。次い
で、ステップS45,S45Aで基地局10からの診断
結果の受信完了を待ち、完了するとステップS46でそ
の解析結果をメモリ6に転送して記憶する。
【0021】解析結果に異常データがあれば、ステップ
S47からステップS48に進んで異常フラグを立て
る。ステップS49でイグニションスイッチがオンか判
定し、オンの場合には、重故障か軽故障かをステップS
50で判定し、重故障の場合にはステップS51で直ち
にスピーカ4から診断結果を出力して運転者に注意をう
ながし、軽故障の場合には、音声出力をせずにステップ
S52で通信回線を切断して終了する。イグニションス
イッチがオフであればステップS52で通信回線を切断
してプログラムを終了する。ステップS47で異常無し
と判定されたときもステップS52をとおってプログラ
ムを終了する。
【0022】図7はイグニションスイッチオンで起動す
る故障診断プログラムである。イグニションスイッチが
オンすると、ステップS61で異常フラグの有無を判定
し、異常フラグがなければ、ステップS62で「定期診
断の結果異常ありません」といったメッセージをデイス
プレー4に表示する。異常フラグがあれば、ステップS
63に進み、診断結果をメモリ6から読取り、ステップ
S64で音声データに変換してスピーカ3から音声で報
知するとともに、表示データに変換してディスプレー6
に定期診断の結果を表示する。
【0023】なお以上の実施例は一例にすぎず、つぎの
ような変形も可能である。 (1)車両側に故障が検出されたときに車両側から処理
センターに診断を要求したり、定期的に処理センター側
から診断を要求するようにしたが、任意に車両側から診
断装置20に故障診断を要求することができる。 (2)定期診断の時期は処理センター側で監視するよう
にしたが、車載マイクロコンピュータで監視して車両か
ら自発的に定期診断を要求してもよい。
【0024】以上の実施例において、メモリ6が記憶手
段100に、移動通信機器9が送信手段102と受信手
段103に、センサ群7や診断処理部1が検出手段10
4に、ディスプレー2やスピーカ3が出力手段105
に、大型診断装置20が診断手段202にそれぞれ相当
する。また、センサ群7や出力装置群8の現在の出力信
号と、センサ群7で検出された水温やエンジン回転数な
どのデータや出力装置群8の出力信号の履歴(運転状態
履歴)と、オイル交換時期などの履歴(保守履歴)が車
両情報に相当する。
【0025】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、車両故障時に車両情報を無線で基地局に送信し処
理センターの大型の診断装置で故障を解析するようにし
たので、従来のように車両に搭載されている小形のマイ
クロコンピュータでは判断できなかった故障内容も解析
できるとともに、車両に乗車したまま故障内容を入手で
きる。その結果、車両を整備工場に持込む手間が省け
る。さらに、診断手段からの指令により車両情報を定期
的に処理センターに送信して定期診断を行うことができ
るから、従来のように定期点検の都度車両を整備工場に
持込む手間が省ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図
【図2】実施例による故障診断システムの全体概略構成
を示す図
【図3】故障発生時に車両で起動される故障診断プログ
ラムを示すフローチャート
【図4】図3のプログラムにしたがって処理センター側
で起動される故障解析プログラムのフローチャート
【図5】定期的に処理センターで起動される定期診断プ
ログラムのフローチャート
【図6】図5のプログラムにしたがって車両側で起動さ
れる定期診断プログラムのフローチャート
【図7】定期診断の結果をイグニションスイッチオン時
に出力するためにフローチャート
【図8】従来の故障診断装置の概略を説明する図
【符号の説明】
1 診断処理部 2 ディスプレー 3 スピーカ 5 データ入力装置 6 メモリ 7 センサ群 8 出力装置群 9 移動通信機器 10 基地局 12 処理センター 20 診断装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両情報を蓄積記憶する記憶手段と、 この記憶手段に格納されている車両情報を無線により基
    地局に送信する送信手段と、 基地局側に設けられ、送信されてくる車両情報に基づい
    て車両の故障を診断する診断手段と、 前記基地局から送信される前記診断手段での診断結果を
    受信する受信手段とを具備することを特徴とする車両故
    障診断システム。
  2. 【請求項2】 車両情報を蓄積記憶する記憶手段と、 車両の故障を検出する検出手段と、 この検出手段により故障が検出されると、前記記憶手段
    に格納されている車両情報を無線により基地局に送信す
    る送信手段と、 基地局側に設けられ、送信される車両情報に基づいて車
    両の故障を診断する診断手段と、 前記基地局から送信される前記診断手段での診断結果を
    受信する受信手段と、 前記受信手段で受信した診断結果を出力する出力手段と
    を具備することを特徴とする車両故障診断システム。
  3. 【請求項3】 車両情報を蓄積記憶する記憶手段と、 基地局側からの指令により前記記憶手段に格納されてい
    る車両情報を無線により基地局側に送信する送信手段
    と、 基地局側に設けられ、送信される車両情報に基づいて車
    両の故障を診断する診断手段と、 前記基地局から送信される前記診断手段での診断結果を
    受信する受信手段と、 前記受信手段で受信した診断結果を出力する出力手段と
    を具備することを特徴とする車両故障診断システム。
  4. 【請求項4】 請求項3の項に記載の装置において、 前記診断手段は定期的に車両に対して前記車両情報の送
    信要求を行うことを特徴とする車両故障診断システム。
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