JPH06100723A - 高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子 - Google Patents
高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子Info
- Publication number
- JPH06100723A JPH06100723A JP25159292A JP25159292A JPH06100723A JP H06100723 A JPH06100723 A JP H06100723A JP 25159292 A JP25159292 A JP 25159292A JP 25159292 A JP25159292 A JP 25159292A JP H06100723 A JPH06100723 A JP H06100723A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin particle
- styrenic resin
- resin
- expandable
- expandable styrenic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
樹脂粒子であり、該粒子を予備発泡、成形後にも何ら特
殊な養生を必要とせず、変形、収縮の少ない安定した成
形体を得ることができる発泡性スチレン系樹脂粒子を提
供する。 【構成】 特定の分子量(15万〜25万)を持ち、か
つ、発泡剤の必須成分としてイソブタンを2.0重量%
以上含有し、かつグリセリンの脂肪酸エステルを0.2
重量%以上2.0重量%以下含有する発泡性スチレン系
樹脂粒子である。
Description
ましくは100倍以上の発泡成形が可能な発泡性スチレ
ン系樹脂粒子に関するものである。
定の嵩倍率まで予備発泡した後、成形型内に充填し、蒸
気等で加熱することにより、所望の形状を有した発泡成
形体が得られる。従来、かかる発泡成形体としては、発
泡倍率が数倍から約80倍程度までのものが、用途に応
じて適宜使用されているが、最近、緩衝包装材、ブロッ
ク成形品よりカットして使用する分野等において、より
高発泡倍率のものが要求されてきている。
泡倍率の予備発泡粒子を得ることが必要であるが、この
為に予備発泡粒子を再度加熱発泡(多段発泡)させた
り、あるいは加圧式予備発泡槽を利用する方法が知られ
ている。しかし、通常のスチレン系樹脂粒子をかかる方
法で予備発泡樹脂粒子としても、発泡余力が少ない為、
成形段階で収縮、変形を起こす欠点がある。従って、こ
の収縮、変形を回復させる為、通常は50℃下、1日程
度の乾燥室に保管するいわゆる養生と呼ばれる操作が行
なわれている。
て、特公昭58−58374号公報には、基材樹脂とし
て汎用のポリスチレンに代えて、スチレン・ジアリルフ
タレート・(メタ)アクリル酸エステルを共重合させた
樹脂を用いることが記載されている。また、特開昭63
−182353号公報には、汎用のポリスチレン系樹脂
粒子を用いて、これにブタン、ペンタン等の発泡剤とベ
ンゼン、トルエン等の溶剤を含浸させて製造した発泡性
樹脂粒子を100倍以上に発泡させた後、収縮を回復さ
せて100倍以上の成形品を得る方法が開示されてい
る。
チレン系樹脂粒子を得る従来の方法は、前者方法では、
スチレン・ジアリルフタレート・(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体樹脂のような特殊な樹脂を用いなくては
ならず、また、後者方法では、ベンゼン、トルエンのよ
うな臭気や衛生上問題のある溶剤を使用しなくてはなら
ないという問題がある。
レート・(メタ)アクリル酸エステル共重合体樹脂のよ
うな特殊な樹脂を用いることなく、また、ベンゼン、ト
ルエンのような、臭気や衛生上問題のある溶剤を使用す
ることなく、高発泡可能でかつ、予備発泡及び成形後
に、何ら特殊な養生を必要とせずに、変形、収縮の少な
い安定した発泡成形体を得ることが出来る発泡性スチレ
ン系樹脂粒子を提供することにある。
により測定した重量平均分子量が15万以上25万以下
のスチレン系樹脂の粒子よりなり、発泡剤として少くと
もイソブタンを該樹脂に対し2重量%以上8重量%以下
含有し、かつグリセリンの脂肪酸エステルを該樹脂に対
し0.2重量%以上2重量%以下の範囲で含有する発泡
性スチレン系樹脂粒子が80倍以上に高発泡可能でか
つ、成形後の特別な養生をせずとも、収縮、変形の少な
い発泡成形体を与えることを見出し、本発明を完成する
に至った。
チレンを主成分とするものであるが、スチレンと共重合
可能な少量のコモノマーすなわち、α−メチルスチレ
ン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート等とスチ
レンとの共重合体であっても特に差し支えない。このス
チレン系樹脂の分子量は、GPC法による重量平均分子
量で15万以上25万以下であることが肝要である。1
5万より小さい場合には、成形体の強度が低下し、25
万より大きい場合には、十分な発泡性を得ることが出来
ない。また、高分子量の成分が多くなると高発泡時成形
体の収縮、変形が大きくなるので好ましくない。
タン、ペンタン等を用いることが出来るが、イソブタン
を樹脂に対し2重量%以上8重量%以下の割合で含有し
ていることが必要である。2重量%未満であると、イソ
ブタンの成形時の二次発泡力を高める効果が得られない
と共に、成形体の収縮、変形を少なくする効果が得られ
ない。全発泡剤の含有量は、該樹脂に対し5重量%以上
8重量%以下であることが望ましい。5重量%未満では
十分な発泡性を得ることが困難であり、8重量%超過で
は、発泡時の収縮、成形時の変形、収縮が大きくなり不
都合である。
酸エステルは該発泡性スチレン系樹脂に可塑性を付与し
高発泡倍率を得る上で重要な物質である。使用出来るグ
リセリンの脂肪酸エステル類は、炭素数14〜18の脂
肪酸のトリエステル、例えば、極度硬化牛脂、極度硬化
大豆油、ヤシ油、パーム核油等ヨウ素価の低いものや、
通称M.C.T.と呼ばれる炭素数7〜11の脂肪酸を
主とするトリグリセリドや、また、アセチル基を含有す
る炭素数14〜18の脂肪酸のグリセリド、例えば、ジ
アセチル化モノグリセリドが使用できる。特に、可食性
のステアリン酸トリグリセリドやジアセチル化モノステ
アリン酸グリセリドは毒性もなく衛生上好ましい。
行われる懸濁重合法あるいは、ポリスチレン系樹脂粒子
のいわゆる後含浸法によって製造できる。以下、実施例
及び比較例にて、本発明をさらに詳細に述べる。
0kg、第三リン酸カルシウム0.3kg、ドデシルベンゼ
ンスルフォン酸ソーダ0.003kgを入れた。ついで、
ベンゾイルパーオキサイド0.30kg、ターシャリーブ
チルパーベンゾエート0.15kg、ターシャリドデシル
メルカプタン0.05kg、グリセリントリステアレート
0.8kgをスチレンモノマー100kgに溶解し、攪拌下
でオートクレーブ内に導入した。次いで1時間で90℃
に昇温し90℃から120℃まで連続的に昇温しポリス
チレン粒子を製造した。昇温途中、90℃に到達してか
ら4時間目にノルマルブタン1.3kg、イソブタン3.
8kg、ペンタン3.0kgを圧入した。120℃で、3時
間保持した後、室温まで冷却した。
ー装置にて造粒し0.8mmから1.4mmの真球状ポリス
チレン粒子を得た。250リットルオートクレーブに、
純水130kg、第三リン酸カルシウム1.0kg、ドデシ
ルベンゼンスルフォン酸ソーダ0.004kg、及び、上
記ポリスチレン粒子70kgを入れて、2時間かけて12
0℃に昇温した。120℃に到達後、ジアセチル化モノ
ステアリン酸グリセリド1.0kgを1時間かけてゆっく
り添加した後、1時間かけてイソブタン6.4kgを圧入
し、120℃で9時間保持した後、室温まで冷却した。
を使用せず、ベンゾイルパーオキサイドの量を0.35
kgまで増量した。重合は90℃まで1時間で昇温し、9
0℃から100℃まで、5時間で昇温し、90℃到達か
ら4時間目に実施例1と同じ量の発泡剤を圧入した。1
20℃まで、2時間で昇温したのち120℃で3時間保
持し、室温まで冷却した。
歩1と全く同様の操作を実施した。
タン1.3kg、ペンタン1.0kgに変更した以外は実施
例1と同様の操作を実施した。
発泡性ポリスチレン樹脂粒子を、遠心分離機によって取
り出し乾燥した後、篩分けして、0.8〜1.4mmの粒
分を取り出した。得られた発泡性ポリスチレン樹脂を、
GPC法によって分子量を、ガスクロマトグラフィーに
よって発泡剤の量及び組成を測定した。結果を表1に示
す。
イセン工業社製DYH850)を用いて、温度105
℃、内圧0.2kg/cm2 (ゲージ圧)で表1に記載の時
間加熱して、表1に記載の発泡倍率の1次発泡粒子を得
た。次いで、得られた1次発泡粒子を常温(23℃)に
て1日熟成した後、発泡成形機(ダイセン工業社製VS
−500)を用いて、0.6kg/cm2 (ゲージ圧)の蒸
気で15秒間加熱、冷却し、335×280×150×
25tmmの箱状発泡成形体を得た。
放置した後、次に述べる方法で成形体の変形及び収縮を
測定した。 変形:成形体の部分的な歪度合(金型に対する外または
内側へのソリ度合)で10/1000以下を○、10〜
20/1000を△、20以上/1000を×とした。 収縮:成形体の280mm方向の金型寸法に対する寸法収
縮度合で10/1000以下を○、10〜20/100
0を△、20以上/1000を×とした。
Claims (2)
- 【請求項1】 GPC法により測定した重量平均分子量
が15万以上25万以下のスチレン系樹脂の粒子よりな
り、発泡剤として少くともイソブタンを該樹脂に対し2
重量%以上8重量%以下含有し、かつグリセリンの脂肪
酸エステルを該樹脂に対し0.2重量%以上2重量%以
下含有することを特徴とする高発泡可能な発泡性スチレ
ン系樹脂粒子。 - 【請求項2】 グリセリンの脂肪酸エステルが、トリグ
リセリド、または、ジアセチル化モノグリセリドである
請求項1記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25159292A JP3277563B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25159292A JP3277563B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06100723A true JPH06100723A (ja) | 1994-04-12 |
JP3277563B2 JP3277563B2 (ja) | 2002-04-22 |
Family
ID=17225113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25159292A Expired - Fee Related JP3277563B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3277563B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002161163A (ja) * | 2000-11-27 | 2002-06-04 | Hitachi Chem Co Ltd | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 |
JP2003118047A (ja) * | 2001-10-18 | 2003-04-23 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及び後変形の少ない発泡容器 |
JP2012167267A (ja) * | 2011-01-26 | 2012-09-06 | Sekisui Plastics Co Ltd | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法及び発泡成形体 |
JP2020084077A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 株式会社カネカ | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子およびその利用 |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP25159292A patent/JP3277563B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002161163A (ja) * | 2000-11-27 | 2002-06-04 | Hitachi Chem Co Ltd | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 |
JP2003118047A (ja) * | 2001-10-18 | 2003-04-23 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及び後変形の少ない発泡容器 |
JP2012167267A (ja) * | 2011-01-26 | 2012-09-06 | Sekisui Plastics Co Ltd | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法及び発泡成形体 |
WO2013111368A1 (ja) * | 2012-01-26 | 2013-08-01 | 積水化成品工業株式会社 | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法及び発泡成形体 |
CN104080847A (zh) * | 2012-01-26 | 2014-10-01 | 积水化成品工业株式会社 | 发泡性聚苯乙烯系树脂颗粒与其制造方法及发泡成型体 |
TWI596118B (zh) * | 2012-01-26 | 2017-08-21 | 積水化成品工業股份有限公司 | 發泡性聚苯乙烯系樹脂粒子與其製造方法以及發泡成形體 |
JP2020084077A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 株式会社カネカ | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子およびその利用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3277563B2 (ja) | 2002-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4653507B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子 | |
JPH073068A (ja) | ビーズ状発泡性スチレン重合体 | |
CN100467499C (zh) | 制备膨胀性聚苯乙烯树脂的方法及膨胀性聚苯乙烯树脂组合物 | |
JP2933707B2 (ja) | 発泡性スチレン系重合体粒子の製造方法 | |
JPH0212258B2 (ja) | ||
JPH06100723A (ja) | 高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子 | |
JP4030347B2 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子 | |
WO2023054017A1 (ja) | 発泡性メタクリル酸メチル系樹脂粒子 | |
JP5487668B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子 | |
JP2001181433A (ja) | 発泡性熱可塑性共重合体粒子 | |
JP4653278B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子 | |
JP2611355B2 (ja) | 発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造法 | |
JP2003064212A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子およびポリスチレン系樹脂発泡成形体 | |
US4003858A (en) | Process for producing expandible styrene polymers useful in the manufacture of shaped cellular articles | |
JP2004018782A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子 | |
JP6600541B2 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法 | |
JP4424637B2 (ja) | 発泡性樹脂粒子及び発泡成形品 | |
JPH09100366A (ja) | 高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子 | |
JP3685619B2 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子 | |
JP7299043B2 (ja) | 植物性香料を含有するポリスチレン系発泡性樹脂粒子とその予備発泡粒子及び発泡成形体、並びにポリスチレン系発泡性樹脂粒子の製造方法 | |
JP2004307729A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子およびポリスチレン系樹脂発泡成形体 | |
JP2002053605A (ja) | スチレン系発泡性樹脂粒子の製造方法 | |
JP4424634B2 (ja) | 発泡性樹脂粒子及び発泡成形品 | |
JPH11152364A (ja) | 発泡性スチレン系重合体粒子の製造方法 | |
JP2005298655A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090215 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090215 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100215 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |