JP2002161163A - 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 - Google Patents
発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品Info
- Publication number
- JP2002161163A JP2002161163A JP2000358673A JP2000358673A JP2002161163A JP 2002161163 A JP2002161163 A JP 2002161163A JP 2000358673 A JP2000358673 A JP 2000358673A JP 2000358673 A JP2000358673 A JP 2000358673A JP 2002161163 A JP2002161163 A JP 2002161163A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acrylonitrile
- expandable
- resin particle
- styrene resin
- molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
却期間を短縮できる発泡性アクリロニトリル・スチレン
樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品を提供する。 【解決手段】 樹脂粒子に対して3〜15重量%の発泡
剤を含む発泡性樹脂粒子であって、当該樹脂粒子を構成
する単量体成分が、アクリロニトリル10〜50重量%
及びスチレン50〜90重量%からなり、当該樹脂粒子
の表面又は表面付近に発泡性樹脂粒子に対して0.01
〜0.2重量%のアセチル化モノグリセライドが添加さ
れ被覆された発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒
子並びにこの発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒
子を予備発泡、成形して得られる発泡成形品。
Description
る成形時間の短縮、特に冷却時間を短縮できる発泡性ア
クリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発
泡成形品に関する。
リスチレンと比較して、耐薬品性、耐油性、機械強度、
耐熱性等に優れることが知られており、発泡成形材料の
分野においてもこの特長を活かし、従来発泡性ポリスチ
レン樹脂粒子では使用不可能であった耐油性、機械的強
度、耐熱性等が要求される用途への使用が期待されてい
る。発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子の成形
加工は、一般の発泡性スチレン樹脂粒子と同様に、予備
発泡および成形工程により行われる。この成形加工で
は、冷却に長時間を要する。特に現在普及している成形
機の大半を占める、減圧下で冷却する成形方法を採用し
た成形機においては、冷却時間は成形時間全体の50〜
90%を占める。すなわち、冷却時間を短くすること
は、成形時間を短縮することになり、短時間当たりの成
形回数が多くなり生産性が向上する。
スチレン樹脂粒子は、発泡性スチレン樹脂粒子と比較
し、発泡剤の保持性に優れる。そのため、成形加工にお
いて、冷却時間が長くなり、生産性が低下する傾向にあ
る。従来、冷却時間を短くする方法は、ある種の添加剤
を被覆する方法が多く提案されており、例えば、脂肪酸
グリセライドを発泡性スチレン系樹脂に被覆する方法
(特開昭57−165135号公報)、融点が40〜7
0℃のパラフィンワックスを水性エマルジョンとして発
泡性スチレン系樹脂に被覆する方法(特開昭60−19
5135号公報)などが知られている。
は、発泡性スチレン系樹脂において、アクリロニトリル
を含まないかあるいは、アクリロニトリル単量体の組成
比が、10重量%未満の場合は、冷却時間を短縮できる
効果が得られるが、本発明で構成されるアクリロニトリ
ル単量体の組成比が、10重量%以上の場合では、冷却
時間を短縮する効果が非常に小さく、また機械的強度も
低下する。そこで、本発明は、発泡性アクリロニトリル
・スチレン樹脂の発泡成形において、機械的強度を低下
させずに成形時間特に冷却時間を短縮できる発泡性アク
リロニトリル・スチレン樹脂粒子を提供する。
して3〜15重量%の発泡剤を含む発泡性樹脂粒子であ
って、当該樹脂粒子を構成する単量体成分が、アクリロ
ニトリル10〜50重量%及びスチレン50〜90重量
%からなり、当該樹脂粒子の表面又は表面付近に発泡性
樹脂粒子に対して0.01〜0.2重量%のアセチル化
モノグリセライドが添加され、被覆された発泡性アクリ
ロニトリル・スチレン樹脂粒子並びにこの発泡性アクリ
ロニトリル・スチレン樹脂粒子を予備発泡、成形して得
られる発泡成形品に関する。
リル・スチレン樹脂粒子及びその発泡成形品の実施の形
態について説明する。本発明において製造される発泡性
アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子を構成する単量体
成分は、アクリロニトリルが10〜50重量%及びスチ
レンが50〜90重量%であって、当該樹脂の表面又は
表面付近にアセチル化モノグリセライドが被覆されるこ
とにより発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子の
発泡成形において、大幅に成形時間が短縮される。本発
明におけるアクリロニトリル及びスチレンは、得られる
樹脂の耐油性、機械強度、着色、成形加工性等からの上
記の割合とされる。本発明に用いるアセチル化モノグリ
セライドは、一般式(1)
はアセチル基である)で示される。アセチル化モノグリ
セライドの添加被覆量は、未被覆の発泡性アクリロニト
リル・スチレン樹脂粒子に対して、0.01〜0.2重
量%とされ、0.02〜0.1重量%が冷却時間短縮の
効果の面で好ましい。被覆量が、0.01重量%未満で
は、十分な冷却時間短縮の効果が得られず、0.2重量
%を越えて被覆しても、冷却時間短縮の効果は、変わら
ない。
発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子は、アクリ
ロニトリル10〜50重量%及びスチレン50〜90重
量%で構成され、懸濁重合法で製造される。本発明にお
ける発泡剤としては、発泡性ポリスチレン樹脂粒子の製
造にごく一般的に使用されているブタン、プロパン、ペ
ンタン等が使用され、使用量は樹脂粒子に対して3〜1
5重量%であり、好ましくは3〜10重量%である。発
泡剤の量が3重量%未満では発泡性を付与することは困
難であり、15重量%を越えても、発泡性への効果は変
わらず不経済である。
リセライドのほかに、発泡性ポリスチレン樹脂粒子に使
用されるものを併用してもよく、例えばブロッキング防
止剤としてジンクステアレート、アミド化合物、シリコ
ーン類、静電防止剤等があげられる。被覆剤の発泡性樹
脂粒子への被覆は、ヘンシェルミキサー、レディゲミキ
サー等によって行うことができる。
ン樹脂粒子の発泡は、水蒸気、熱風、熱水等により行わ
れる。その方法は一般に行われるスチレン系樹脂の発泡
方法が適用できる。本発明の発泡性アクリロニトリル・
スチレン樹脂粒子の発泡倍率は、低倍率から高倍率ま
で、任意に選択することができる。本発明の発泡性アク
リロニトリル・スチレン樹脂粒子から得られる発泡成形
品の用途としては、エンジン用部品、エンジン類等の重
量物用梱包材等がある。
るが、本発明はこれらにより制限されるものではない。 〔実施例1〕攪拌機が付属した16リットルのオートク
レーブに、脱イオン水6000g、リン酸三カルシウム
7.5g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.
18gを仕込み、200回転/分で撹拌しながら仕込ん
だ。続いてスチレン4320g、アクリロニトリル16
80g、ラウロイルパーオキサイド42.0g、ジ−t
−ブチルパーオキシトリメチルシクロヘキサン3.0
g、α−メチルスチレンダイマー12.0gを仕込み、
仕込み完了後68℃まで昇温した。昇温完了後、3時
間、4時間後にそれぞれリン酸三カルシウム20gを追
加した。引き続き、68℃で5時間保温した後、60分
かけて105℃まで昇温し、3時間保温し、重合を完結
させた。
トクレーブに圧入し、8時間保温した後、室温まで冷却
し、重合、発泡剤の含浸工程を終了した。取り出したス
ラリーを洗浄、脱水、乾燥した後、12メッシュ通過、
22メッシュ残で分級し、得られた発泡性樹脂粒子40
00gに対して、アセチル化モノグリセライド(理研ビ
タミン(株)商品名:リケマールPL−002、グリセ
リンジアセトモノラウレート)0.04重量%及びステ
アリン酸亜鉛0.15重量%を添加して表面を被覆し、
発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子を得た。得
られた樹脂粒子を、嵩倍数40ml/gに予備発泡し、
約18時間熟成後、ダイセン工業製成形機VS−500
を用い成形圧力0.9kg/cm2で成形し、成形品肉
厚50mmの成形品を得た。
モノグリセライド(理研ビタミン(株)商品名:リケマ
ールPL−200)の添加量を0.08重量%とした以
外は実施例1と同様に行った。
モノグリセライドを被覆しなかった以外は実施例1と同
様に行った。 〔比較例2〕実施例1のうち、アセチル化モノグリセラ
イドの代わりにステアリン酸モノグリセライド(理研ビ
タミン(株)商品名:リケマールS−200P)を0.
08重量%添加した以外は実施例1と同様に行った。
泡性樹脂粒子を用いた発泡成形品の評価結果を表1に示
した。表1に示した特性評価方法は以下の通りである。
成形時の冷却時間は、加熱終了後から、成形品面圧が、
0.0MPaに下がるまでに要した時間を測定した。強
度は、嵩密度25kg/m3の成形品をJIS−A−9
511に準じて曲げ強度を測定した。
できる発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子およ
びこれを用いた機械強度に優れた発泡成形品が得られ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 樹脂粒子に対して3〜15重量%の発泡
剤を含む発泡性樹脂粒子であって、当該樹脂粒子を構成
する単量体成分が、アクリロニトリル10〜50重量%
及びスチレン50〜90重量%からなり、当該樹脂粒子
の表面又は表面付近に発泡性樹脂粒子に対して0.01
〜0.2重量%のアセチル化モノグリセライドが添加さ
れ被覆された発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒
子。 - 【請求項2】 請求項1記載の発泡性アクリロニトリル
・スチレン樹脂粒子を予備発泡、成形して得られる発泡
成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000358673A JP2002161163A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000358673A JP2002161163A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002161163A true JP2002161163A (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=18830532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000358673A Pending JP2002161163A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002161163A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009051871A (ja) * | 2007-08-23 | 2009-03-12 | Kaneka Corp | 耐熱性熱可塑性樹脂発泡体、及びその製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02504040A (ja) * | 1988-02-25 | 1990-11-22 | スカット、ペイパ、カムパニ | 最短成形時間の短かい新規粒子状発泡性スチレンポリマー及びその製造方法 |
JPH047341A (ja) * | 1990-04-25 | 1992-01-10 | Dainippon Ink & Chem Inc | 発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法 |
JPH05200892A (ja) * | 1992-01-28 | 1993-08-10 | Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd | 多孔質構造体の製造方法 |
JPH06100723A (ja) * | 1992-09-21 | 1994-04-12 | Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd | 高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子 |
-
2000
- 2000-11-27 JP JP2000358673A patent/JP2002161163A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02504040A (ja) * | 1988-02-25 | 1990-11-22 | スカット、ペイパ、カムパニ | 最短成形時間の短かい新規粒子状発泡性スチレンポリマー及びその製造方法 |
JPH047341A (ja) * | 1990-04-25 | 1992-01-10 | Dainippon Ink & Chem Inc | 発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法 |
JPH05200892A (ja) * | 1992-01-28 | 1993-08-10 | Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd | 多孔質構造体の製造方法 |
JPH06100723A (ja) * | 1992-09-21 | 1994-04-12 | Mitsubishi Yuka Badische Co Ltd | 高発泡可能な発泡性スチレン系樹脂粒子 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009051871A (ja) * | 2007-08-23 | 2009-03-12 | Kaneka Corp | 耐熱性熱可塑性樹脂発泡体、及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3886154B2 (ja) | 発泡性ポリスチレンビーズ | |
CN100467499C (zh) | 制备膨胀性聚苯乙烯树脂的方法及膨胀性聚苯乙烯树脂组合物 | |
JP2002161163A (ja) | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 | |
JP7455934B2 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子およびその利用 | |
JPH11255945A (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子およびその製造方法 | |
JPH05262909A (ja) | 耐熱性発泡体の製造方法 | |
JPH0234641A (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造方法 | |
JP4653321B2 (ja) | 発泡性ゴム変性アクリロニトリル・スチレン系樹脂粒子、その製造法及び発泡成形体 | |
JPH0742362B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造方法 | |
JP3060839B2 (ja) | 発泡性合成樹脂粒子およびその成形品 | |
JP2002097296A (ja) | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 | |
JP2001164025A (ja) | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 | |
JP3955783B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法とその発泡性スチレン系樹脂粒子 | |
KR970010471B1 (ko) | 성형시간이 단축된 미립상 발포성 스티렌 중합체 및 이의 제조방법 | |
JPH11228728A (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造法 | |
US5286756A (en) | Expandable styrene polymers having a first coating containing bisamides | |
JP5666796B2 (ja) | スチレン系重合体粒子の製造方法 | |
JPH11228729A (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 | |
JP3962936B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子及び発泡成形品 | |
EP0764186A1 (en) | Coating composition for expandable beads | |
JP2009149826A (ja) | 発泡性アクリロニトリル・スチレン樹脂粒子及び発泡成形品 | |
JP2001164023A (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子及びこれを用いた発泡成形品 | |
JP4424637B2 (ja) | 発泡性樹脂粒子及び発泡成形品 | |
JPH10273550A (ja) | 発泡性樹脂粒子、その製造法及び発泡成型品 | |
JP3962937B2 (ja) | 発泡性スチレン系樹脂粒子及び発泡成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071119 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071212 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20080521 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20080703 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100806 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100818 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101208 |