JPH06100704A - 粒状重合体の製造方法 - Google Patents
粒状重合体の製造方法Info
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- JPH06100704A JPH06100704A JP27514492A JP27514492A JPH06100704A JP H06100704 A JPH06100704 A JP H06100704A JP 27514492 A JP27514492 A JP 27514492A JP 27514492 A JP27514492 A JP 27514492A JP H06100704 A JPH06100704 A JP H06100704A
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Abstract
ることなく、加熱着色もなく、耐熱水性にも優れ、より
取扱い性に優れた重合体の凝固物を重合体ラテックスか
ら製造できるようにする。 【構成】 重合体ラテックスを凍結し、得られる重合体
ラテックスの凍結物を液状化してスラリーとし、このス
ラリーを熱処理する。その後、遠心分離機などで脱水・
洗浄し、更に乾燥する。重合体ラテックスとしては乳化
重合により得られたものを使用することが好ましい。熱
処理はスラリーを40℃〜100℃の温度に加熱するこ
とにより行う。また、−70℃〜0℃の温度で凍結させ
る。この場合、4cm/hr以下の凍結速度で重合体ラ
テックスを凍結させる。
Description
ら粒状の重合体を得るための新規な製造方法に関する。
より詳しくは、乳化重合により得られる重合体ラテック
スから、取扱い性に優れた顆粒状重合体を得るための製
造方法に関する。
して乳化重合法が広く利用されている。この乳化重合法
においては、まず微細な重合体粒子が溶媒の中に乳化し
たラテックスが得られる。一方、天然ゴムなどの天然高
分子もラテックスとして得られる場合が多い。このよう
なラテックス(以下、重合体ラテックスと称する)の使
用態様としては、それ自身を塗料のバインダーやラテッ
クス接着剤として使用する場合を除き、通常、重合体ラ
テックスの凝固重合体としてから使用することが主流で
ある。このような凝固重合体を得るためには、重合体ラ
テックスの乳化状態を破壊して微細な重合体粒子を凝集
させ、ある程度の大きさの粒状の重合体の凝固物とする
凝固工程、重合体の凝固物から水分を除去する脱水工
程、更に脱水した重合体の凝固物を乾燥するための乾燥
工程を順次施して製品とすることが行われている。
られる重合体の凝固物の大きさや形状、嵩比重などの諸
性質を決定する重要な工程である。また、この工程で決
定する重合体の凝固物の大きさや形状、嵩比重などの諸
性質は、重合体の凝固物をその後の工程に供する際の取
扱い性、即ち脱水性や洗浄性、廃水の濁度、乾燥時及び
輸送時の微粉末化による作業環境への汚染性及び粉塵爆
発の危険性、熱可塑性樹脂とブレンドする際の混合性、
押出し機によるペレット成型或いはシート成型の際の押
出し安定性、粉体流動性等に大きく影響を及ぼすことが
広く認識されている。従って、従来より重合体ラテック
スを凝固させる様々な方法が提案されている。
ム、塩化アルミニウム、硫酸マグネシウム等の無機塩を
重合体ラテックスに添加する方法、硫酸等の鉱酸を添加
する方法あるいは粉霧乾燥する方法などが知られてい
る。しかしながら、これらの方法から得られる重合体の
凝固物は微粉末状となり、そのため取扱い性が低下し、
生産性の低下や成型加工性の低下をきたすなどの問題が
あった。更に、得られた凝固物から成型加工されたもの
は、加熱着色しやすいために光学特性が不十分となりや
すく、また、耐熱水性も不十分で熱水に浸漬した場合に
は白化しやすいという問題があった。
の凝固液に重合体ラテックスを細管から吐出させる方法
(特開昭60−15407号公報)や高分子凝集剤を重
合体ラテックスに添加する方法(特開昭60−1207
01号公報)などが提案されている。しかしながら、こ
れらの方法においても、基本的には凝固剤や凝集剤を重
合体ラテックスへ添加することが不可欠なため、得られ
る重合体の凝固物の中にこれらの凝固剤や凝集剤が侠雑
物として混入し、初期の品質の製品が得られなくなると
いう問題があった。また、凝固処理や廃水処理の際には
pH調整などの繁雑な操作が必要となるなどの問題もあ
った。更に、得られる重合体の形状は軽石状の凝集物で
あり、その見かけ比重も実用上好ましい範囲よりも小さ
なものであり、そのため得られる重合体が処理条件によ
っては崩れて微粉化するという問題があった。
集剤を添加することなく、前述の問題を解決する方法と
して、重合体ラテックスを凍結固化させた後に融解さ
せ、凍結固化物が消失した時点で得られる重合体を含有
するスラリーを脱水、洗浄することにより、加熱着色も
なく、取扱い性に優れ、耐熱水性に優れた重合体の凝固
物を製造する方法が提案されている(特願平3−155
604号)。
3−155604号に開示の方法では、重合体の凝集物
の凝集力が未だ十分とはいえず、遠心分離などの際に微
細化してフィルターの目詰まりが生じる場合があるとい
う問題があった。
解決しようとするものであり、重合体ラテックスに凝固
剤や凝集剤を添加することなく、加熱着色もなく、耐熱
水性にも優れ、実用上十分に高い見かけ比重を有し、よ
り取扱い性に優れた重合体の凝固物、特に顆粒状の凝固
物を重合体ラテックスから製造できるようにすることを
目的とする。
テックスを凍結し、得られる凍結物を液状化した後に得
られる重合体を含有するスラリーに対して、更に所定の
温度に加熱処理を施すことにより、上述の目的が達成で
きることを見出し、この発明を完成させるに至った。
結し、得られる凍結固化物を融解させてスラリーとし、
このスラリーを熱処理することを特徴とする粒状重合体
の製造方法を提供する。
スは、約0.01〜1μm程度の粒子径の微細な高分子
粒子が水などの分散媒にコロイド状に分散した乳濁液で
あり、例えば乳化重合法により相当するモノマーから直
接製造された重合体ラテックス、天然ゴムラテックスな
どのような植物の代謝作用による天然の重合体ラテック
ス、乳化重合法以外の懸濁重合法などから得られる固形
重合体を水性分散媒に乳化分散させた合成の重合体ラテ
ックスなどを使用することができる。中でも、高品質の
重合体が求められる場合の多い乳化重合による重合体ラ
テックスを使用することが好ましい。
ラテックスの例としては、表1に示すモノマー群から選
択された少なくとも1種のモノマーを含むモノマー組成
物を乳化重合法により単独重合、共重合或いはグラフト
重合させることにより得られる重合体ラテックスを上げ
ることができる。また、このような重合体ラテックスの
数種をブレンドすることにより得られる混合ラテックス
も挙げられる。中でも光学特性に優れた重合体が得られ
る点から、メタクリル酸エステルを必須成分とする重合
体ラテックスを好ましく使用することができる。
分とする重合体ラテックスの例としては、アクリル酸ア
ルキルエステル類含有ゴム層とメタクリル酸アルキルエ
ステル類含有樹脂層とから構成される多層構造グラフト
重合体ラテックス、ジエン系ゴム層とメタクリル酸アル
キルエステル類含有樹脂層とから構成される多層構造グ
ラフト重合体ラテックス、メタクリル酸アルキルエステ
ルからなる重合体ラテックス、又はこれらの重合体ラテ
ックスを任意の割合で混合した混合ラテックスを挙げる
ことができる。
合、乳化重合の際に使用する分散媒、重合開始剤、乳化
剤、連鎖移動剤等の添加物の種類や量、温度などの乳化
重合条件には特に限定はなく、従来から広く実施されて
いるような乳化重合条件を適用することができる。
これと低級アルコールとの混合溶媒を使用することがで
きる。
ムなどの無機過酸化物、過硫酸アンモニウム−酸性亜硫
酸ナトリウムなどの水溶性レドックス系開始剤、クメン
ハイドロパーオキサイド−ナトリウムホルムアルデヒド
スルホキシレート系油溶性レドックス系開始剤を使用す
ることができる。
等のカルボン酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸など
のスルホン酸類、ラウリル硫酸ナトリウムなどの硫酸エ
ステル類、モノ−n−スブチルフェニルペンタオキシエ
チレンリン酸ナトリウムなどのリン酸塩類等のアニオン
界面活性剤を好ましく使用することができる。
は、n−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類を
使用することができる。
は、上述したような重合体ラテックスを先ず凍結する。
凍結することにより重合体ラテックスの乳化状態を破壊
し、重合体ラテックスの水などの分散媒成分を凍結させ
て凍結分散媒相を生成させ、また、凍結分散媒相の生成
に伴い重合体ラテックス中に存在していた約0.01〜
1μm程度の大きさの重合体微粒子を凝集させて重合体
凝集物相を形成する。このとき、凍結分散媒相と重合体
凝集物相とは一般に層状となり、重合体凝集物相は約十
数μm〜数千μmの粒径を有する板状の疑似結晶固形物
相となる。
る方法としては公知の凍結方法を適用することができ、
例えば空気凍結法、接触凍結法、浸漬凍結法、噴霧凍結
法などを適用することができる。
スの成分組成や量、また含まれる重合体の種類などによ
り異なるが、一般には−70℃〜0℃、好ましくは−5
0〜−5℃である。−70℃より低い場合には特別な冷
却設備が必要となり製造コストの上昇を招き、また0℃
を超えると水性分散媒が凍結しない。
を及ぼすことに鑑み、十分な大きさと強度とを有する重
合体凝集物相を形成することにより、得られる重合体の
取扱い性や押出し安定性をより向上させるためには、凍
結速度を遅くすることが好ましい。しかし、凍結速度を
過度に遅くすると生産性上問題がある。従って、凍結速
度を、重合体ラテックスの最も温度低下の早い部分が0
℃になった時から、最も温度低下の遅い部分が−5℃に
なるのに要した時間(t)で、温度低下の最も早い部分
と温度低下の最も遅い部分との距離(cm)を除した関
数として定義した場合に、好ましくは4cm/hr以
下、より好ましくは3〜0.50cm/hrの凍結速度
とする。
合体ラテックスの量などにより異なるが、一般には1〜
60分である。
し、スラリーとする。液状化の方法としては、重合体の
凝集物を破壊しないような任意の方法を適用することが
でき、例えば凍結物を加熱により融解させたり、或いは
水に投入し必要に応じて加熱溶解させたりする方法を例
示することができる。この発明においては、局部的過熱
を避けることができ、また、重合体粒子の洗浄も同時に
できるという点から、水の中に凍結物を投入して、必要
に応じて加熱溶解する方法を好ましく適用することがで
きる。この場合、新たに必要となる水の量には特に限定
はないが、後処理の繁雑さを避ける意味で、スラリー中
の重合体濃度が5〜40重量%、好ましくは6〜30重
量%となるように水を使用する量ことが好ましい。
を熱処理する。熱処理することによる作用は明確ではな
いが、凍結した重合体凝集物中の重合体微粒子間の凝集
力を向上させ、特に取扱い性に優れた粒状(顆粒状)の
重合体とすることができると考えられる。
℃、好ましくは50〜90℃の温度である。40℃未満
では、凝集した重合体粒子間の凝集力を十分に向上させ
ることができないために、粒子同士の衝突や容器壁への
衝突、遠心分離時の遠心力などにより容易に微粉末化
し、一方、100℃を超えると取扱い性に優れた粒状重
合体粒子が得難いために好ましくない。
などにより異なるが、一般には1〜60分である。
り、例えばスラリーを遠心分離装置に投入して脱水、洗
浄し更に熱風により乾燥することにより粒状重合体を得
ることができる。
れる粒状重合体は、一般に顆粒状となっており、そのた
め脱水性や廃水の透明性などの取扱い性も良好である。
また、その製造時に凝固剤や凝集剤を使用していないの
で、加熱着色もなく、耐熱水性にも優れた高品質のもの
である。また、本発明の粒状重合体の見かけ比重は0.
35g/cm3以上、好ましくは0.40g/cm3以
上である。
平均粒子径)は、凍結、液状化及び熱処理等の条件によ
り変化させることが可能であるが、取扱い性の点から粒
状重合体の大きさ(重量平均粒子径)を、一般には10
0〜2000μm、好ましくは200〜1000μmと
することが好ましい。100μmを下回ると粒状重合体
の脱水性などが低下し、一方、2000μmを超えると
砕けやすくなり微粉末化の問題が生ずる。
状重合体は、形状が顆粒状であるために、他の熱可塑性
樹脂と混合してペレットやシートに押出し成型する際
に、容易に且つ均一に混合することができ、更に押出し
安定性も優れたものとなる。
合体ラテックスを凍結して乳化状態を破壊して重合体を
凝集させているので、凝固剤や凝集剤が不必要となる。
従って、得られる粒状重合体を、加熱着色もなく、耐熱
水性にも優れた高品質のものとすることが可能となる。
更に、重合体を凝集した後に液状化してスラリーとし、
これを熱処理しているので、凝集した重合体の粒子間の
凝集力を向上させ、得られる重合体の見かけ比重を実用
上好ましい数値とすることが可能となる。
する。なお、実施例及び比較例において「%」は重量%
である。
反応容器に、イオン交換水(93kg)、ステアリン酸
ナトリウム(28g)、メタクリル酸メチル(14k
g)及びメタクリル酸アリル(0.028kg)を投入
して撹拌し、更に10%過硫酸ナトリウム水溶液(14
0g)を添加し、撹拌しながら70℃に昇温し、その状
態を90分間保持して乳化重合させた。反応液はラテッ
クスとなった。
トリウム水溶液(180g)を更に添加した後に、アク
リル酸ブチル(15kg)、スチレン(3kg)及びメ
タクリル酸アリル(0.36kg)からなるモノマー混
合物を60分間に亘って滴下し、その後60分間撹拌を
続けてグラフト重合を行った。
0g)を添加し、ついでメタクリル酸メチル(7.6k
g)及びアクリル酸メチル(0.4kg)からなるモノ
マー混合物を30分間に亘って滴下し、その後60分間
撹拌を続けて更にグラフト重合を行い三層構造の重合体
のラテックスを得た。このラテックスは、メタクリル酸
メチル54%、アクリル酸ブチル37.5%、アクリル
酸メチル1%、メタクリル酸アリル1%及びスチレン
7.5%からなる重合体を30%含有する水性ラテック
スであった。
ンレス製の容器に入れ、それを−40℃のフレーザーで
6時間かけて凍結した。この場合の凍結速度は4cm/
hrであった。
トを供えた溶解槽に40kgのイオン交換水を仕込み、
50℃に加熱してから、凍結したラテックス(40k
g)を投入して溶解させスラリーとした。なお、凍結し
たラテックスが溶解している間は、スラリーの温度は1
0℃以上にならなかった。
スラリーとした後に、更にこのスラリーを70℃に加熱
し、この温度に撹拌しながら30分間保持して熱処理を
行った。この時点で重合体の凝集物は手で潰すことがで
きない程度に凝集しており、微粉末化しにくいものであ
った。
離機(1600rpm、10分間)で脱水し、更に、イ
オン交換水で洗浄し、再び脱水した。この際の脱水性及
び廃水の透明性は非常に良好であった。また、遠心分離
機で処理した際に、顆粒状重合体が微粉末化せず、従っ
てフィルターの目詰まりも生じず、取扱い性に優れてい
た。
環式乾燥機で乾燥して重量平均粒子径350μm、見か
け比重0.45g/cm3の顆粒状重合体を得た。乾燥
の際にも、この顆粒状重合体は微粉末化することもな
く、従って粉塵爆発の危険性もなかった。
ル樹脂(パラペットEH、株式会社クラレ製)との1:
1混合をヘンシェルミキサーにより行ったところ、容易
に且つ均一に混合することできた。また、微粉が生ずる
こともなかった。更に、この混合物を40mmφのシー
ト押出し機により、シリンダー温度240℃でシート押
出しを行ったところ、サージングを起こさず良好な押出
安定性を示した。
(800g)、アクリル酸ブチル(17.6kg)及び
ブタジエン(12.8kg)を投入して撹拌し、更にク
メンパーハイドロオキサイド80g、硫酸鉄2g及びロ
ンガリット6gを添加し、撹拌しながら60℃の温度に
昇温し、その状態を8時間保持して乳化重合させた。反
応液はラテックスとなった。
チル(9.6kg)及びアクリル酸メチル(0.2k
g)からなるモノマー混合物を120分間に亘って滴下
し、その後120分間撹拌を続けてグラフト重合を行
い、二層構造の重合体のラテックスを得た。このラテッ
クスは、アクリル酸ブチル44%、ブタジエン32%、
メタクリル酸メチル24%及びアクリル酸エチル0.5
%からなる重合体を30%含有する水性ラテックスであ
った。
様の手段により顆粒状の重合体を製造した。その結果、
得られた顆粒状重合体の遠心分離機による脱水性、洗浄
性及び循環式乾燥機の耐汚染性は良好であり、また、そ
の重量平均粒子径は410μm、見かけ比重0.40g
/cm3であった。また、この顆粒状重合体を実施例1
と同様な条件でシート押出したところ実施例1と同様な
結果を得た。
(800g)、メタクリル酸メチル(39.2kg)及
びアクリル酸メチル(800g)を投入して撹拌し、更
に10%過硫酸ナトリウム水溶液(40g)を添加し、
撹拌しながら70℃の温度に昇温し、その状態を60分
間保持して乳化重合させた。反応液はラテックスとなっ
た。
8%及びアクリル酸エチル2%を含有する重合体の水性
ラテックスであった。
様の手段により顆粒状の重合体を製造した。その結果、
得られた顆粒状重合体の遠心分離機による脱水性、洗浄
性及び循環式乾燥機の耐汚染性は良好であり、また、そ
の重量平均粒子径は360μm、見かけ比重0.65g
/cm3であった。また、この顆粒状重合体を40mm
φのペレット押出し機により、シリンダー温度240℃
でペレット押出しを行ったところ、サージングを起こさ
ず良好な押出安定性を示した。
クスとを1:1の割合でブレンドした混合ラテックスか
ら、実施例1と同様の手段により顆粒状の重合体を製造
した。その結果、得られた顆粒状重合体の遠心分離機に
よる脱水性、洗浄性及び循環式乾燥機の耐汚染性は良好
であり、また、その重量平均粒子径は380μm、見か
け比重0.60g/cm3であった。
な条件でペレット押出したところ実施例3と同様な結果
を得た。
(800g)及びブタジエン(24kg)を投入して撹
拌し、更にクメンパーハイドロオキサイド80g、硫酸
鉄2g及びロンガリット6gを添加し、撹拌しながら6
0℃の温度に昇温し、その状態を6時間保持して乳化重
合させた。反応液はラテックスとなった。
g)、アクリロニトリル(6kg)及びメタクリル酸メ
チル(4kg)からなるモノマー混合物を120分間に
亘って滴下し、その後120分間撹拌を続けてグラフト
重合を行い、二層構造の重合体のラテックスを得た。こ
のラテックスは、ブタジエン60%、メタクリル酸メチ
ル10%、アクリロニトリル15%及びスチレン15%
からなる重合体を30%含有する水性ラテックスであっ
た。
様の手段により顆粒状の重合体を製造した。その結果、
得られた顆粒状重合体の遠心分離機による脱水性、洗浄
性及び循環式乾燥機の耐汚染性は良好であり、また、そ
の重量平均粒子径は400μm、見かけ比重0.3g/
cm3以下であった。また、この顆粒状重合体を実施例
3と同様な条件でペレット押出したところ実施例3と同
様な結果を得た。
アルミニウム水溶液を添加し、70℃温度で塩析凝集さ
せた。凝集物に対して、70℃の温水を用いてデカンテ
ーション法による洗浄を3回行った。その後実施例1と
同様な条件により遠心分離したところ、フィルターが目
詰まりを起こしてしまった。凝集スラリーの一部を真空
乾燥してその粒子径を調べたところ、重量平均粒径は2
0μm以下、見かけ比重0.3g/cm3以下の微細な
重合体であった。この微細な重合体を用いて実施例1と
同様にしてアクリル樹脂との混合性と押出し安定性を調
べたところ、混合は均一に実施できたが、粉末がかなり
の程度で飛散してしまった。また、実施例1と同様にシ
ート押出しを行ったところわずかにサージングが生じ、
押出し安定性に欠けるものであった。
重合体ラテックスを得た。この重合体ラテックスについ
て熱処理を実施することなく、遠心分離機により脱水、
洗浄を行ったところ、実施例1に比べ脱水性と洗浄性に
劣っていた。なお、スラリーの状態の重合体粒子は簡単
に手で崩すことができるぐらいに脆いものであった。ま
た、実施例1と同様にアクリル樹脂と混合し、シート押
出しを行ったところ、サージングが発生し、押出し安定
性は低いものであった。
凝固剤や凝集剤を添加することなく、加熱着色もなく、
耐熱水性にも優れ、より取扱い性に優れた重合体の凝固
物を重合体ラテックスから製造できた。
Claims (6)
- 【請求項1】 重合体ラテックスを凍結し、得られる重
合体ラテックスの凍結物を液状化してスラリーとし、こ
のスラリーを熱処理することを特徴とする粒状重合体の
製造方法。 - 【請求項2】 重合体ラテックスが乳化重合により得ら
れたものである請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 スラリーを40℃〜100℃の温度に加
熱することにより熱処理する請求項1または2記載の製
造方法。 - 【請求項4】 重合体ラテックスを−70℃〜0℃の温
度で凍結させる請求項1〜3のいずれかに記載の製造方
法。 - 【請求項5】 重合体ラテックスがメタクリル酸エステ
ルを必須成分とする重合体のラテックスである請求項2
記載の製造方法。 - 【請求項6】 粒状重合体の見かけ比重が0.35g/
cm3以上である請求項1〜5のいずれかに記載の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27514492A JP2890387B2 (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 顆粒状重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27514492A JP2890387B2 (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 顆粒状重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06100704A true JPH06100704A (ja) | 1994-04-12 |
JP2890387B2 JP2890387B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=17551299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27514492A Expired - Lifetime JP2890387B2 (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | 顆粒状重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2890387B2 (ja) |
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