JPH0595835A - 電気貯湯容器 - Google Patents

電気貯湯容器

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JPH0595835A
JPH0595835A JP3257674A JP25767491A JPH0595835A JP H0595835 A JPH0595835 A JP H0595835A JP 3257674 A JP3257674 A JP 3257674A JP 25767491 A JP25767491 A JP 25767491A JP H0595835 A JPH0595835 A JP H0595835A
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Takeshi Matsumoto
武司 松本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋が急速に閉じられたときに転倒時止水弁が
弁口に圧接されて閉じ状態になっても、内圧の逃げによ
ってこれを解消することができ、この内圧を逃がす通路
を通じて内容液が器体転倒時に流出するようなことも防
止できるようにする。 【構成】 器体1の蓋に蒸気を外部に逃がす蒸気通路8
7を持ち、この蒸気通路87の途中の弁室91に器体1
の転倒時に弁室91の流出側弁口301を閉止する転倒
時止水弁92を収容した電気貯湯容器において、前記蒸
気通路87の弁口301より下流側に、器体1が転倒し
たとき蒸気通路87を通じて流出しようとする内容液
を、器体1の転倒方向に応じて溜め込む溜り部93を形
成するとともに、前記弁室91の弁口301を迂回して
器体1の内圧を蒸気通路87の前記溜り部93に逃がす
迂回通気路302を、内容液を溜め込む溜り空間を持っ
て設けたことを特徴とする電気貯湯容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内容液をヒータにより加
熱して貯留する電気ポット等の電気貯湯容器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近時の電気ポットは通常、例えば水を入
れたときや、水を多量に補給したとき等の内容液が保温
温度よりも低い場合に、自動的に内容液を沸騰させた
後、所定温度に保温し、また保温中でも沸騰操作された
場合に内容液を沸騰させるようになっている。
【0003】内容液が沸騰されるとき多量の蒸気が発生
するし、保温中でも幾分か蒸気が発生して内圧が上昇
し、内容液が注出路を通じて押し出されてしまう原因と
なる。
【0004】このため図6に示す先行例のように器体の
蓋aに前記蒸気を外部に逃がす蒸気通路bを設けること
が行われている。
【0005】蒸気通路bは特別な場合を除いて、例えば
内容液を加圧して注出するタイプの電気ポットにおいて
内容液を注出するときの加圧の逃げとなる場合を除い
て、常時機能している必要がある。
【0006】このため蒸気通路bは前記特別な場合を除
いて開かれたままであるので、器体が転倒することがあ
ると、蒸気通路bを通じて内容液が流出し、まわりを濡
らしてしまうし、内容液が熱湯の場合は危険でもある。
【0007】これを解消するのに、蒸気通路bの途中に
図6に示すような転倒時止水弁cが設けられている。転
倒時止水弁cは通常、自重により弁室dの下に落ち着い
ていて、弁室dの上部に蒸気通路bの下流側に向け開口
された弁口eを開いた状態にあり、蒸気通路bを通じた
蒸気の流出を可能にしているが、器体が転倒すると、弁
室d内の弁ガイドfによる案内と、蒸気通路bを通じて
流出しようとする内容液の動圧とによって弁口eに押し
付けられてこれを閉じ、内容液のそれ以上の流出を防止
する。
【0008】当初、この転倒時の止水が充分であるよう
に、転倒時止水弁cの閉止時、弁口eと密接して弁口e
を密閉できるようにしていた。
【0009】ところが、蓋を急速に閉めた場合等に転倒
時止水弁cが勝手に閉じて安定してしまうことがときと
してある。このようなとき蒸気の流出を妨げて内圧が異
常に上昇し、内容液が勝手に押し出されてしまったりす
る。
【0010】これは、蓋を急速に閉めると転倒時止水弁
cが慣性や風圧にて弁口eに押し当てられて密着し、蓋
が閉じた後の内圧の急激な上昇によって前記密着状態に
安定してしまうことが原因と考えられる。
【0011】そこで従来、図6に示すように弁口eの一
部に切欠きgを設けて通気を図り、転倒時止水弁cが弁
口eに密着されるようなことを回避できるようにした。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記従来の改良
では、器体が転倒したとき、蒸気通路bを通じて流出し
ようとする内容液は、前記切欠きgを通じて弁室dの下
流側に流れ出てしまい、外部に漏れ出ることがときとし
てある。
【0013】このような内容液の流出があっても、蓋内
に内容液を加圧注出するためのベローズポンプが設けら
れるタイプの電気ポットでは、前記流出しようとする内
容液をベローズポンプ内の大きなスペース内に流れ込ま
せることにより、内容液の外部への流出を充分に遅らせ
て、外部に流出するまでに器体を起こす等の措置ができ
るようにしたものも提供されている。
【0014】しかしこのようなタイプ以外の電気ポッ
ト、例えば小さな電動ポンプを器体の側に備えて内容液
を加圧ないしは非加圧方式にて注出するようなタイプの
電気ポット等では、蓋内にベローズポンプのような大き
な溜り部を設けることはないので、前記問題は解消され
ない。大きな溜り部を設けることは電気ポット等を徒に
大型化してしまうことになる。
【0015】本発明は、ベローズポンプを有しない小さ
な蓋を設けるものであっても、前記のような問題を解消
することができる電気貯湯容器を提供することを課題と
するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課
題を達成するために、器体の蓋に蒸気を外部に逃がす蒸
気通路を持ち、この蒸気通路の途中の弁室に器体の転倒
時に弁室の流出側弁口を閉止する転倒時止水弁を収容し
た電気貯湯容器において、前記蒸気通路の弁口より下流
側に、器体が転倒したとき蒸気通路を通じて流出しよう
とする内容液を、器体の転倒方向に応じて溜め込む溜り
部を形成するとともに、前記弁室の弁口を迂回して器体
の内圧を蒸気通路の前記溜り部に逃がす迂回通気路を、
内容液を溜め込む溜り空間を持って設けたことを特徴と
するものである。
【0017】迂回通気路の溜り部への連絡口を、弁室の
弁口が溜り部に開口している位置から遠い位置に開口す
るようにすることができるし、溜り部側に突出するよう
に形成することもできる。
【0018】溜り部側の迂回通気路の連絡口と対向する
対向壁部に、前記連絡口を受け入れる凹部を形成するこ
ともできる。
【0019】溜り部の外部への流出口は、溜り部内に前
記迂回通気路の連絡口とは逆向きに突出して並ぶように
することもできる。
【0020】
【作用】本発明の上記構成では、蓋が急速に閉じられて
転倒時止水弁が風圧等によって弁室の弁口に密接させら
れてこれを閉じても、弁室の弁口を迂回して蒸気通路の
弁室より下流側に至る迂回通気路があり、器体の内圧
を、蒸気通路の下流側にスムーズに抜けさせ外部に逃げ
るようにするので、内圧が前記転倒時止水弁を閉じ状態
に安定させるように働くのを防止することができ、転倒
時止水弁は蓋が閉じられた後自重等により開き状態に復
帰する。
【0021】したがって、転倒時止水弁は器体が正立し
た通常状態にある限り開き状態を維持し、器体内で発生
する蒸気が蒸気通路を通じて外部に流出するのを保証す
ることができ、内圧が異常に上昇するようなことを確実
に防止することができる。
【0022】一方器体が転倒すると、転倒時止水弁は弁
室の弁口を閉じるので、内容液が蒸気通路の弁室から下
流側へ直接流出するのを阻止することができ、内容液は
迂回通気路を通って蒸気通路の弁口より下流側に至ろう
とするが、迂回通気路が持っている溜り空間に、流出し
ようとする内容液を一旦溜め込むので、内容液が前記下
流側に流出するのを遅らせることができるし、蒸気通路
の弁室より下流側の溜り部は前記迂回通気路から流出し
てくる内容液を、器体が転倒して転倒時止水弁が閉じる
までに蒸気通路の弁口を通じて流出してきた内容液とと
もに、一旦溜込んでから、オーバーフローするまで以降
への流出を遅らせることができる。
【0023】迂回通気路の溜り部への連絡口を、弁室の
弁口が溜り部に開口している位置から遠い位置に開口す
るようにすると、迂回通気路を蓋のかさ張りなしに前記
遠い分だけ長く形成して内容液の流出を遅らせることが
できる。
【0024】迂回通気路の溜り部への連絡口を、溜り部
側に突出するように形成すると、蓋のかさ張りなしに前
記突出分だけ迂回通気路をさらに長くして内容液の流出
を遅らせることができる。
【0025】溜り部側の迂回通気路の連絡口と対向する
対向壁部に、前記連絡口を受け入れる凹部を形成してお
くと、この連絡口と凹部との間に、連絡口から溜り部に
至る迂回路を形成して、その迂回分だけ内容液の流出を
さらに遅くすることができる。
【0026】溜り部の外部への流出口を、溜り部内に前
記迂回通気路の連絡口とは逆向きに突出して互いに並ぶ
ようにしておくと、連絡口からでた内容液が流出口に短
絡的に流出するのを防止し、溜り部からのオーバーフロ
ーによってしか流出口に流れ出ないようにすることがで
きる。
【0027】
【実施例】以下本発明の実施例につき図を参照して詳細
に説明する。
【0028】図1〜図3の本発明の第1の実施例は、湯
沸かし可能でかつ非加圧タイプの電動ポンプによって内
容液を注出する電気ポットの場合を示している。
【0029】図1に示すように、内容器2を外装ケース
3内に収容して器体1を構成している。内容器2は外装
ケース3の上端に無理嵌めした合成樹脂製の肩部材4に
よって上端フランジを受けられている。
【0030】そして外装ケース3の下端には合成樹脂製
の底環5が当てがわれ、この底環5と前記内容器2の底
部とを図示しない連結金具によって連結し外装ケース
3、内容器2および底環5の相互を一体化している。底
環5の開口には底蓋10が自身に設けられている複数の
爪の嵌め合わせと一箇所でのビス止めにて取付られてい
る。
【0031】底蓋10の下面外周部には、それに設けら
れた複数の爪によって回転座体9が回転可能に嵌め付け
られ、器体1を定置したとき回転座体9上で器体3を回
転させられるようになっている。
【0032】内容器2の底部には内容液を注出する注出
路11が接続されている。この注出路11は内容器2と
外装ケース3との間の空間で、肩部材4の前部に設けら
れた嘴状突出部12内にまで立ち上がり、この部分でU
字状に屈曲して吐出口19が下向きに開口している。
【0033】注出路11の内容器2よりも下になった部
分には、注出路11に流入する内容液を前記吐出口19
に送り出す注出ポンプ13が設けられ、モータによって
駆動するようにしている。
【0034】前記吐出口19から吐出される内容液は一
旦大気に開放された後、前記嘴状突出部12の下側に当
てがい外装ケース3の前部に取付た下カバー15に一体
成形された注液ガイド16に受けられ、注液ガイド16
に案内されて注液される。
【0035】また注出路11の立ち上がり部は内容器2
と同じ液位となるのを利用して液量を静電容量方式やフ
ォトセンサ方式で検出する液量検出部21が設けられて
いる。注出路11の屈曲部のすぐ上流側には転倒時止水
弁22が設けられている。内容器2の底部の下面には底
面ヒータ61b、61cが当てがわれている。
【0036】底面ヒータ61b、61cは湯沸かしヒー
タと保温ヒータとであり、環状のマイカ板に線条の底面
ヒータ61b、61cのそれぞれを交互に巻付けてマイ
カ板間に挟み付け、ケースに収容したものである。
【0037】内容器2の底部下には金具23を利用して
遮熱板24がビス止めされ、この遮熱板24と、底面ヒ
ータ61b、61cの裏面に当てがった熱伝導板202
との間に押さえばね28を挟み込み、これによって底面
ヒータ61b、61cを内容器2の底部下面に押し当
て、また熱伝導板202を内容器2の底部に圧接させて
いる。遮熱板24の一部に前記注出ポンプ13が取付け
られている。
【0038】底面ヒータ61b、61cの中央の透孔に
は内容液の温度を感知する温度センサ33が設けられ、
遮熱壁34によって底面ヒータ61b、61cから熱的
に隔絶され、底面ヒータ61b、61cの熱影響なしに
内容器2の温度を正確に検出できるようにしている。
【0039】底環5には回路収容ボックス41が下向き
に開口して設けられている。これにより回路収容ボック
ス41に収容される回路基板48が上方からの漏水に対
する防水がなされる。
【0040】器体1の上端には器体蓋62が設けられて
いる。器体蓋62はその後部で肩部材4にヒンジピン6
3によって開閉可能に枢着されている。この枢着は肩部
材4に着脱自在に嵌め合わせた軸受部材64に対して行
い、軸受部材64の着脱によって器体蓋62を着脱でき
るようにしている。これによって器体1内の洗浄や、内
容液の給排が容易となる。
【0041】軸受部材64は肩部材4の凹部65内に上
方より挿入され、器体蓋62を開き方向に付勢するよう
にヒンジピン63の回りに働かせたばね68の一端68
aが凹部65内に設けられている係止部66に弾性的に
係合することにより、軸受部材64を装着状態に確実に
係止する。
【0042】これを解除するには、器体蓋62を前記ば
ね68の付勢力が働く所定の開放位置からさらに開き方
向に回動すると、この動きにばね68の一端68aが追
従して、前記係止部66から外れるので、この状態にて
軸受部材64を器体蓋62とともに持ち上げればよい。
【0043】器体蓋62の自由端部には、肩部材14の
係止部71にばね72の付勢によって弾性係合し、器体
蓋62を閉じ状態に係止するロック部材69が設けられ
ている。
【0044】ロック部材69は器体蓋62の裏板82上
面に形成された突起83によって進退を案内される。
【0045】ロック部材69の斜面75には、器体蓋6
2内の軸受150に対し軸76によって後部を枢着され
たロック解除レバー77の先端部の突起72が当接して
いる。
【0046】このロック解除レバー77は前記ロック部
材69がばね71によって前記係合位置に進出されてい
るとき、前記斜面75によって突起78を介し上方に押
上げられていて、先端部の操作部79が器体蓋62の上
面開口81から器体蓋62の表面と面一な状態に露出し
ている。
【0047】この状態で操作部79が押し下げられると
ロック解除レバー77は反時計方向に回動され突起78
によってロック部材69の斜面75を押動し、ロック部
材69をばね68に抗して後退させ前記係止部72との
係合を外す。
【0048】このため器体蓋62の閉じ状態へのロック
が解除される。このロック解除が完了する時点では、ロ
ック解除レバー77と器体蓋62との間にはロックを解
除する方向の遊びがあり、器体蓋62はロック解除レバ
ー77が押圧操作から解放されているかどうかに係わり
なく前記ばね68によって開き方向に少し回動される。
【0049】これによってロック部材69は前記係止部
71の位置から上方に少しずらされるので、前記ロック
解除とともに操作部79から手を離す自然な操作によっ
て、ロック部材69が再度係止部72に係合するような
ことなしに、器体蓋62がばね68によって自動的に全
開状態まで開かれるようにしている。
【0050】ロック解除レバー77には安全部材114
が働かされている。安全部材114は器体蓋62にロッ
ク解除レバー77の長手方向にスライドできるように支
持されている。
【0051】そして操作部114aによりスライド操作
されると、係止部114bがロック解除レバー77の先
端部の下に進退され、先端部の下に進入しているときロ
ック解除レバー77の可動を阻止し、不用意なロック解
除が行われないようにしている。
【0052】器体蓋62の裏板82の下面には内容器2
の後部を閉じる金属製の内蓋85が当てがわれ、ビス8
0にてビス止めされている。内蓋85の外周と裏板82
との間には内容器2の口縁に対向するシールパッキング
86が挟持されており、器体蓋62が閉じられると内蓋
85はこのシールパッキング86部で内容器2の口縁に
接し、内容器2を閉じる。
【0053】内蓋85と裏板82との間には内容器2内
で発生する蒸気を外部に逃がす蒸気通路87が設けられ
ている。蒸気通路87は内蓋85に内容器2側への開口
88を持ち、器体蓋62の後部側の上面に外部への開口
89を持っている。
【0054】開口88の内側には弁室91が設けられ、
これに器体1が転倒したときに閉じる転倒時止水弁92
が設けられている。
【0055】この弁室91の直ぐ下流側には器体蓋62
の上部にまで達する広い空間を持った溜り部93が設け
られ、器体1が前後、左右の何れかに転倒して内容液が
前記転倒時止水弁92によっても止められずに蒸気通路
87を通じて流出しようとするとき、この流出しようと
する内容液を溜り部93に溜め込み、内容液が溢れ出る
まで下流側への流出を抑え、また防止するようにしてい
る。
【0056】これにより内容液の外部への流出が抑制さ
れ、外部に流出するまでに器体1を正常な状態に戻す時
間的な余裕を充分に与えることができる。
【0057】このために溜り部93から下流側への流出
口94の通路断面積を小さくし、かつこの流出口94に
対し溜り部93の形状を器体1の前後、左右の方向と、
器体蓋62の上面側とに拡がりを持つようにするなど種
々の工夫がなされる。
【0058】なお本実施例では弁室91の上部に溜り部
93に通じるように開口している弁口301を下向きの
筒形状とし、全周において転倒時止水弁92の上端面と
密接し、転倒時止水弁92が閉じ状態のとき、弁口30
1を通じた内容液の流出を完全に阻止できるようにして
ある。
【0059】このため器体蓋62が急速に閉じられ、そ
のときの慣性や風圧等によって転倒時止水弁92が弁口
301に圧接されるようなことがあると、弁口301を
閉じてしまい、器体蓋62が閉じられたときの器体1の
急激な内圧上昇によって前記閉じ状態のままにされてし
まうことがある。
【0060】このような状態では、内容液から発生する
蒸気の逃げ場がなく、内圧が異常に上昇し、内容液が注
出路11を通じて押し出されてしまう事態を招く。
【0061】そこでこれを解消するのに、弁室91の前
記弁口301を迂回して溜り部93に至る迂回通気路3
02を図1に示すような内容液の溜り空間309を一部
ないしは全体がなすように形成してある。
【0062】これにより転倒時止水弁92が閉じ状態に
なっても、器体1の内圧は弁室91から前記迂回通気路
302を経て溜り部93に至り、外部に逃げることがで
きるので、内圧が転倒時止水弁92を閉じ状態に保持す
るよう作用するのを防止することができ、閉じ状態にな
った転倒時止水弁92は自重によって開き状態に難なく
戻れる。
【0063】したがって器体蓋62が急速に閉じられて
転倒時止水弁92が一旦閉じ状態になっても、直ぐに開
き状態に戻ることになり、保温中であるときは勿論、蒸
気が多量に発生する沸騰時であっても、蒸気を確実にか
つ充分に排出することができ、内圧が異常に上昇するよ
うなことを回避することができる。
【0064】そして器体1が転倒したとき、転倒時止水
弁92が閉じても、前記迂回通気路302を通じて内容
液が流出しようとする。
【0065】しかし迂回通気路302は、前記のように
溜り空間309を持っているので、流出しようとする内
容液を一旦溜め込んだ後に、蒸気通路87の弁口301
より下流側の前記溜り部93に流れ出るようにするの
で、溜り部93への内容液の流出を遅らせるように制限
することができ、しかも溜り部93でも転倒時止水弁9
2が閉じるまでに弁口301を通じて溜り部94に流出
した内容液とともに前記のように外部への流出をおくら
せられるので、内容液が外部に流出するまでに器体1を
起こすと云った措置を充分な時間的余裕のもとに講じら
れるようにすることができる。
【0066】なお前記溜り部93は、図1〜図3に示す
ように、裏板82に下向きに一体形成された凹部82a
と、この凹部82aの開口に嵌め付けた蓋板303とで
形成してあり、双方の間は蓋板303の外周に装着した
シールパッキング304によってシールしてある。
【0067】蓋板303は周壁303bの上端に漏斗状
部303aを形成され、この漏斗状部303aの最低位
に、溜り部93のほぼ中央に形成されている流出口94
と少し軸線がずれて位置するように前記弁口301が設
けられている。
【0068】これにより溜り部93に流入した内容液等
は、器体1を正立状態にしたとき弁口301から弁室9
1を経て内容器2内に流下できるようになる。
【0069】弁室91は蓋板303の弁口301のまわ
りに2分して形成された一対の筒状壁305と、この筒
状壁305の下半部に下方から嵌め合わせたキャップ3
06とで形成され、前記一対の筒状壁305およびキャ
ップ306の相互間に、弁室91と迂回通気路302と
の連絡口307を形成している。
【0070】蓋板303の周壁303bと弁室91と、
内蓋85との相互間が前記迂回通気路302の溜り空間
309をなしており、この迂回通気路302の溜り空間
309を蓋板303の下面に形成した区画リブ308に
よって多数の分割室309aに区画している。
【0071】これによって迂回通気路302に入った内
容液は、溜り空間309の各分割室309aと内蓋85
との間の隙間を通じて各分割室309aに順次遠回りし
て流れ込みながら溜り部93との連絡口311に至り、
溜り部93に流入するようにしてある。
【0072】したがって迂回通気路302はそれ自体の
通路として多数の溜り部と迂回路とを経て連絡口311
に至るようになっている上、連絡口311は図2、図3
に示すように弁口301からより遠い位置になるように
設けてある。
【0073】これにより、迂回通気路302に入った内
容液の溜り部93への流入をさらに遅くすることがで
き、器体1が転倒したときの措置にさらに時間的な余裕
ができる。
【0074】なお図に示す188は弁室91の底部に設
けた流入側の開口である。
【0075】前記回路基板48に装備された制御回路1
00はマイクロコンピュータ101を利用したものであ
る。嘴状突出部12の上面には操作パネル201が設け
られている。
【0076】図4、図5は本発明の第2の実施例を示
し、迂回通気路302から溜り部93への連絡口311
が溜り部93側へ上方に向け突出するようにした点で第
1の実施例と異なっている。
【0077】これにより連絡口311が溜り部93側に
突出している分だけ迂回通気路302を長く形成するこ
とができ、内容液の流出をさらに遅らせることができ
る。
【0078】また溜り部93の天井壁312の連絡口3
11と対向する部分には、連絡口311の先端部を受け
入れる凹部313が形成され、ここでも連絡口311か
ら溜り部93へ流入する内容液を迂回させる通路をな
し、溜り部93への流入を遅らせられるようにしてあ
る。
【0079】さらに連絡口307と流出口94とは互い
に逆向きに突出して並んでいるので、連絡口307から
溜り部93に流入する内容液が直接流出口94に流れ出
るようなことを阻止するので、連絡口307から溜り部
93に流入する内容液は溜り部93からオーバフローし
てしか流出口94へは流れ出ないようにすることができ
る。
【0080】したがってこれらによっても内容液が外部
に流れ出るのを遅くすることができる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、蓋が急速に閉じられて
転倒時止水弁が風圧等によって弁室の弁口に密接させら
れてこれを閉じても、弁室の弁口を迂回して蒸気通路の
弁室より下流側に至る迂回通気路があり、器体の内圧
を、蒸気通路の下流側にスムーズに抜けて外部に逃げ、
内圧が前記転倒時止水弁を閉じ状態に安定させるように
働くことはなく、転倒時止水弁は蓋が閉じられた後自重
等により開き状態に復帰するので、転倒時止水弁は器体
が正立した通常状態にある限り開き状態を維持し、器体
内で発生する蒸気が蒸気通路を通じて外部に流出するの
を保証し、内圧が異常に上昇するようなことを確実に防
止することができ、内容液が不用意に流出されるような
ことが回避される。
【0082】一方器体が転倒すると、転倒時止水弁は弁
室の弁口を閉じることにより、内容液が蒸気通路の弁室
から下流側へ直接流出するのを阻止し、このため、内容
液は迂回通気路を通って蒸気通路の弁口より下流側に至
ろうとするが、迂回通気路が持っている溜り空間に、流
出しようとする内容液を一旦溜め込むので、内容液が前
記下流側に流出するのを遅らせることができるし、蒸気
通路の弁室より下流側の溜り部は前記迂回通気路から流
出してくる内容液を、器体が転倒して転倒時止水弁が閉
じるまでに蒸気通路の弁口を通じて流出してきた内容液
とともに、一旦溜込んでから、オーバーフローするまで
以降への流出を遅らせることができるので、内容液が迂
回通気路を通じて外部まで流出するのを充分に遅らせ
て、内容液が外部に流出するまでに器体を起こすと云っ
た措置を慌てずに確実に行える時間的余裕を使用者に与
えることができる。
【0083】蒸気通路の弁室より下流側が器体の転倒方
向に応じて流出しようとする内容液を溜め込む溜り部に
形成しておくと、器体の転倒時に前記迂回通気路を経て
少量ずつ遅れながら流出してくる内容液をこの溜り部に
溜め込み、オーバーフローするまで以降への流出をさら
に遅らせるので、転倒時の措置にさらに有利なものとす
ることができる。
【0084】迂回通気路の溜り部への連絡口を、弁室の
弁口が溜り部に開口している位置から遠い位置に開口す
るようにすると、迂回通気路を蓋のかさ張りなしに前記
遠い分だけ長く形成して内容液の流出を遅らせることが
でき、蓋の大型化なしに転倒時の措置にさらに有利なも
のとすることができる。
【0085】迂回通気路の溜り部への連絡口を、溜り部
側に突出するように形成すると、蓋のかさ張りなしに前
記突出分だけ迂回通気路をさらに長くして内容液の流出
を遅らせ、転倒時の措置に有利にすることができる。
【0086】溜り部側の迂回通気路の連絡口と対向する
対向壁部に、前記連絡口を受け入れる凹部を形成してお
くと、この連絡口と凹部との間に、連絡口から溜り部に
至る迂回路を形成してこの分だけ内容液の流出をさらに
遅らせ、転倒時の措置に有利にすることができる。
【0087】溜り部の外部への流出口を、溜り部内に前
記迂回通気路の連絡口とは逆向きに突出して互いに並ぶ
ようにしておくと、連絡口からでた内容液が流出口に短
絡的に流出するのを防止し、溜り部からのオーバーフロ
ーによってしか流出口に流れ出ないようにし、転倒時の
措置に有利にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す電気ポットの縦断
面図である。
【図2】図1の電気ポットの平面図である。
【図3】図1の電気ポットの蓋部を示す一部の分解斜視
図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す電気ポットの蓋部
の断面図である。
【図5】図4の電気ポットの蓋部を示す一部の分解斜視
図である。
【図6】従来の電気ポットの蓋部を示す一部の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 器体 2 内容器 62 器体蓋 87 蒸気通路 88、89 開口 91 弁室 92 転倒時止水弁 93 溜り部 94 流出口 301 弁口 302 迂回通気路 307 連絡口 311 連絡口 312 天井壁 313 凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 器体の蓋に蒸気を外部に逃がす蒸気通路
    を持ち、この蒸気通路の途中の弁室に器体の転倒時に弁
    室の流出側弁口を閉止する転倒時止水弁を収容した電気
    貯湯容器において、 前記蒸気通路の弁口より下流側に、器体が転倒したとき
    蒸気通路を通じて流出しようとする内容液を、器体の転
    倒方向に応じて溜め込む溜り部を形成するとともに、前
    記弁室の弁口を迂回して器体の内圧を蒸気通路の前記溜
    り部に逃がす迂回通気路を、内容液を溜め込む溜り空間
    を持って設けたことを特徴とする電気貯湯容器。
  2. 【請求項2】 迂回通気路の溜り部への連絡口を、弁室
    の弁口が溜り部に開口している位置から遠い位置に開口
    するようにした請求項1記載の電気貯湯容器。
  3. 【請求項3】 迂回通気路の溜り部への連絡口は、溜り
    部側に突出するように形成されている請求項2記載の電
    気貯湯容器。
  4. 【請求項4】 溜り部側の迂回通気路の連絡口と対向す
    る対向壁部に、前記連絡口を遊びを持って受け入れる凹
    部を形成している請求項3記載の電気貯湯容器。
  5. 【請求項5】 溜り部の外部への流出口は、溜り部内に
    前記迂回通気路の連絡口とは逆向きに突出して互いに並
    ぶようにした請求項1〜4の何れかに記載の電気貯湯容
    器。
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