JPH059416A - 磁性塗料組成物 - Google Patents

磁性塗料組成物

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JPH059416A
JPH059416A JP14586791A JP14586791A JPH059416A JP H059416 A JPH059416 A JP H059416A JP 14586791 A JP14586791 A JP 14586791A JP 14586791 A JP14586791 A JP 14586791A JP H059416 A JPH059416 A JP H059416A
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JP
Japan
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magnetic
weight
binder
magnetic coating
video tape
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Application number
JP14586791A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Oshima
信行 尾島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はビデオテープ等の磁気記録媒体に関
するもので、ドロップアウトの発生を抑制できる磁性塗
料組成物を提供することを目的とする。 【構成】 結合剤中に強磁性粉末を分散した磁性塗料
に、反応触媒としてイミダゾール誘導体を配合した磁性
塗料組成物である。 【効果】 硬化性に優れているため、走行による磁性層
の削れ、傷が無くドロップアウトの発生を有効に抑制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオテープ、オーディ
オテープあるいはコンピュータ用テープ等として用いら
れる磁性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から強磁性粉末を結合剤中に分散し
た磁性層を非磁性支持体上に設けた塗布型磁気記録媒体
がビデオテープ、オーディオテープ等として広く用いら
れている。これら、塗布型磁気記録媒体を作製するに
は、結合剤としては、従来公知の塩化ビニル系の共重合
体等と水酸基等の活性水素を有するポリウレタン樹脂の
混合物中に、微粒子強磁性粉末を分散させ、必要に応じ
てカーボンブラック研磨剤あるいは潤滑剤等の各種添加
剤を配合、分散したのち、硬化剤としてポリイソシアネ
ート化合物を配合して磁性塗料を作製し、これを非磁性
支持体、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム上
に塗布、配向、乾燥後、熱カレンダー処理による表面平
滑化を行なったのち、必要に応じて熱硬化させて磁性層
を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年高密度記録化即ち
高周波領域における電磁変換特性の向上に向けて、更に
微粒子の強磁性粉末を高充填化する方向にある。その結
果、結合剤が実質的に不足し、磁性粉と結合剤間の結着
力が弱まり、磁性層は基本的に脆くなる傾向にある。そ
の結果として例えばビデオテープでは、走行中の磁性層
の削れ、傷によるドロップアウトの発生を招いていた。
このような状況にあって本発明は、走行削れ、傷に起因
するドロップアウトの発生を有効に防止出来る強靱な磁
性層を得るための硬化性に優れた磁性塗料組成物を提供
することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、非磁性支持体上に、結合剤中に強磁性
粉末を分散した磁性層を形成するための磁性塗料であっ
て、前記磁性塗料中にイミダゾール誘導体を含むことを
特徴とする磁性塗料組成物である。
【0005】
【作用】本発明のイミダゾール誘導体を磁性層の結合剤
の反応触媒として用いることによって、結合剤中の水酸
基との架橋反応が促進され、磁性層が強靱となりビデオ
テープの走行中の削れ、傷の発生を防止することにな
り、ドロップアウトの発生を防止することが出来る。
【0006】
【実施例】以下に本発明を詳細に説明する。
【0007】イミダゾール誘導体は一般式が(化1)で
示されるものである。
【0008】
【化1】
【0009】(化1a)で示される化合物として種々の
ものが市販されており、例えば、四国化成工業(株)か
らキュアゾールORタイプとして、2MZ(R1 =R3
=R 4 =水素、R2 =メチル基)、2E4MZ(R1
4 =水素、R2 =エチル基、R3 =メチル基)、C11
Z(R1 =R3 =R4 =水素、R2 =ウンデシル
基)、C17 Z(R1=R3=R4=水素、R2=マルガリ
ル基)、2PZ(R1=R3=R4=水素、R2=フェニル
基)、2P4MZ(R1 =R4 =水素、R2 =フェニル
基、R3 =メチル基)、1B2MZ(R1 =ベンジル
基、R2 =メチル基、R3 =R4 =水素)、2EZ(R
1 =R3 =R4 =水素、R2 =エチル基)、2IZ(R
1 =R3=R4 =水素、R2 =イソプロピル基)等があ
り、キュアゾールCNタイプとして、2MZ-CN(R1
=シアノエチル基、R2 =メチル基、R3 =R4 =水
素)、2E4MZ-CN(R1 =シアノエチル基、R2
=エチル基、R3 =メチル基、R4 =水素)、2PZ-
CN(R1 =シアノエチル基、R2=フェニル基、R3 =
4 =水素)等がある。更にキュアゾールHZタイプと
して、2PHZ(R1 =シアノエチル基、R2 =フェニ
ル基、R3 =R4 =2-シアノエトキシメチル基)等が
ある。
【0010】また、上記イミダゾール化合物の有機酸塩
(化1b)も有効であり有機酸としては蟻酸(R5=水
素)、酢酸(R5=メチル基)、酪酸(R5=プロピル
基)等があるが、これらに限定するものではない。
【0011】使用するイミダゾール誘導体は磁性塗料に
使用する溶剤、例えば、MEK、トルエン、シクロヘキ
サノンの単独もしくは混合溶剤に溶け、また使用する結
合剤と相溶することが望ましい。また本発明のイミダゾ
ール誘導体は反応触媒として、結合剤に対し1〜5重量
%が適当である。
【0012】尚、本発明に使用される強磁性粉末は、特
に限定する必要はなく強磁性金属粉末、γ-Fe23
Fe34 、CO被着γ-Fe23 の他、バリウムフェラ
イト粉等を挙げることが出来る。また、本発明に使用さ
れる結合剤としては、従来公知の塩化ビニル/酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重
合体、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
ル/アクリロニトリル共重合体等の一種と水酸基等の活
性水素を有するポリウレタン樹脂の混合物が一般的であ
り、これに硬化剤としてポリイソシアネートを配合して
磁気塗料とする。
【0013】ここでポリイソシアネートは従来公知のト
リレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン(T
MP)アダクトが一般的であり、日本ポリウレタン工業
(株)のコロネートLが挙げられる。また、本発明にお
いて磁性塗料は、更に帯電防止剤としてカーボンブラッ
クや、潤滑剤としてステアリン酸、ミリスチン酸、オレ
イン酸、ステアリン酸-n-ブチル、ステアリン酸-ブト
キシエチルや、研磨剤としてα-Al23 、CrO2
の一般に用いられる添加剤を配合しても差し支えない。
【0014】得られた磁性塗料は非磁性支持体上に塗布
されるが、使用される非磁性支持体としてはポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリ
エステルフィルムが一般的であるが、これらに限定する
ものではない。
【0015】一般には、上記磁性塗料を非磁性支持体上
に塗布、配向、乾燥後、熱カレンダー処理により表面平
滑化を行って磁性層を形成させるが、本発明においては
上記磁性塗料中に、イミダゾール誘導体を配合して磁性
層を形成させる。更にまた、本発明において、支持体の
磁性層と反対側にバックコート層を設けてもよく、一般
に走行安定性を目的に設けられるものであり、研磨剤や
カーボンブラックを結合剤中に分散させたものが使用さ
れる。
【0016】結合剤として塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体とポリウレタン樹脂との混合物と微粒子強磁性粉、
カーボンブラック、研磨剤および潤滑剤を混練、分散し
たのち、硬化剤としてコロネートLを配合して従来の磁
性塗料とした。また、これに本発明のイミダゾール誘導
体を結合剤に対し3〜5重量%添加した磁性塗料を準備
し、それぞれの塗料安定性と塗膜の硬化性を比較検討し
た。塗料安定性の指標として塗料粘度と塗膜光沢の経時
変化を測定した。また、硬化性は塗膜を60℃24時間
硬化させた後、MEKに対する溶解剥離性で評価した。
これらの結果とこれらの磁性塗料を用いて得られたビデ
オテープの特性を(表1)に示す。
【0017】
【表1】
【0018】(表1)によれば、従来の磁性塗料を標準
塗料とした場合、塗料安定性は良いが硬化性は悪い。し
かし、本発明のイミダゾール誘導体、例えば2PZ-C
Nを標準塗料に配合したものは、粘度と光沢変化は標準
塗料と同等であり硬化性にも優れている。また、1B2
MZを配合したものは、粘度と光沢変化は大きいものも
硬化性は更に優れている。このように粘度と光沢変化の
大きいものでもイミダゾール誘導体を配合後、1時間以
内に塗布すれば全く問題はない。
【0019】実際に本発明のイミダゾール誘導体を配合
した磁性塗料組成物を用いて非磁性体上に塗布、配向、
乾燥、熱カレンダー処理した後、熱硬化して磁性層を形
成し、非磁性支持体の磁性層と反対側の面にバックコー
ト層を設けた後、1/2インチ幅にスリットしてビデオ
テープを作成すると、従来のものと比較して、走行中の
磁性層の削れ、傷の発生が無くドロップアウトの発生は
有効に抑制されている。
【0020】以下に具体的実施例を示し説明する。 (実施例1)下記組成で磁性塗料を調製した。
【0021】 強磁性粉末 100重量部 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(平均重合度300) 10重量部 ポリウレタン樹脂(重量平均分子量30000) 10重量部 α-Al23 9重量部 カーボンブラック 1重量部 ステアリン酸 2重量部 ミリスチン酸 1重量部 ステアリン酸-n-ブチル 1重量部 コロネートL(日本ポリウレタン工業(株)製) 4重量部 溶剤(MEK/トルエン/シクロヘキサノン 235重量部 =3/2/1、重量比) 尚、本実施例に用いた強磁性粉末は表面酸化されたFe
粉であり、比表面積:56m2 /g、抗磁力:1565
×103/(4π)A/m、飽和磁化:125emu/
gである。先ず、強磁性粉末に溶剤を20重量部添加し
てプラネタリーミキサーで湿潤、解砕した。これに塩化
ビニル/酢酸ビニル共重合体とポリウレタン樹脂をそれ
ぞれ10重量部配合して混練りを行った。更に、α-Al
23を9重量部、カーボンブラックを1重量部、溶剤
を215重量部配合し、サンドミルを用いて分散し磁性
塗料原液を作成した。得られた磁性塗料原液にステアリ
ン酸2重量部、ミリスチン酸1重量部、ステアリン酸-
n-ブチル1重量部を配合して、ディスパーで撹はん
し、コロネートL4重量部、2PZ-CN0.6重量部
を配合撹はんして磁性塗料を調製した。この磁性塗料を
グラビアロールを用いて厚さ10μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に塗布し、配向、乾燥、熱カレ
ンダー表面平滑化後、熱硬化して磁性層を形成し、反対
面にバックコート層を形成した後1/2インチ幅にスリ
ットしてビデオテープを作成した。
【0022】(実施例2) (実施例1)の2PZ-CNを0.8重量部に変えた以
外は(実施例1)と同様にしてビデオテープを作成し
た。
【0023】(実施例3) (実施例1)の2PZ-CNを1.0重量部に変えた以
外は(実施例1)と同様にしてビデオテープを作成し
た。
【0024】(実施例4) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部をC11 Z-C
N0.6重量部に変えた以外は(実施例1)と同様にし
てビデオテープを作成した。
【0025】(実施例5) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部を2PHZ-C
N0.6重量部に変えた以外は(実施例1)と同様にし
てビデオテープを作成した。
【0026】(実施例6) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部を1B2MZ
0.6重量部に変えた以外は(実施例1)と同様にして
ビデオテープを作成した。
【0027】(実施例7) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部を2E4MZ-
CN0.6重量部に変えた以外は(実施例1)と同様に
してビデオテープを作成した。
【0028】(実施例8) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部を2MZ-CN
0.6重量部に変えた以外は(実施例1)と同様にして
ビデオテープを作成した。
【0029】(実施例9) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部を2MZの酢
酸塩0.8重量部に変えた以外は(実施例1)と同様に
してビデオテープを作成した。
【0030】(実施例10) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部を2MZの酪
酸塩0.8重量部に変えた以外は(実施例1)と同様に
してビデオテープを作成した。
【0031】(実施例11) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部を2E4MZ
の酢酸塩0.8重量部に変えた以外は(実施例1)と同
様にしてビデオテープを作成した。
【0032】(比較例1) (実施例1)の2PZ-CN0.6重量部を除いた以外
は(実施例1)と同様にしてビデオテープを作成した。
【0033】尚、(表1)に示した磁性塗料およびビデ
オテープの諸特性は以下に従って評価した。
【0034】(1)光沢度:塗布用磁性塗料を調製直後
に、200μmのポリエステルフィルム上に、50μm
ギャップ付きドクターブレードを用いて塗膜を作成し、
グロスメーター(日本電色工業(株)製)を用いて入射
角、反射角ともに45°で測定し初期値とした。
【0035】(2)粘度:塗布用磁性塗料を調製直後に
B型回転粘度計を用いてし、これを初期値とした。
【0036】(3)硬化性:光沢度用の塗膜を60℃で
24時間乾燥オーブン中で硬化させた後、脱脂綿にME
Kを含ませ、100gの荷重で100回同一場所をラビ
ング後、塗膜の溶け出した程度を相対評価した。○:ほ
とんど溶けない、△:僅かに溶ける、×:完全に溶け
る。
【0037】(4)磁性層削れ、傷:VTR、AU−6
50(松下電器産業(株)製)を用いて、40℃、85
%RHの環境下で200回繰り返し走行させた後、磁性
層表面の削れ、傷付き具合いを光学顕微鏡(×50)で
観察した。
【0038】(5)ドロップアウト:23℃、60%R
Hの環境下で単一信号を記録し、ドロップアウトカウン
ターを用いて、15μ秒、16dBで1分当りで計測し
ながら30分間測定し、1分当りの平均値を取った。
【0039】
【発明の効果】以上の実施例の説明からも明らかなよう
に、本発明によるイミダゾール誘導体を、結合剤の反応
触媒成分として用いた磁性塗料組成物を用いたビデオテ
ープは、従来のものに比較して走行中の磁性層の削れ、
傷が無く、ドロップアウトの発生が著しく抑制された優
れた磁気記録媒体を実現することが出来る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 非磁性支持体上に、結合剤中に強磁性粉
    末を分散した磁性層を形成するための磁性塗料であっ
    て、前記磁性塗料中にイミダゾール誘導体を含むことを
    特徴とする磁性塗料組成物。
JP14586791A 1991-06-18 1991-06-18 磁性塗料組成物 Pending JPH059416A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002020686A (ja) * 2000-07-13 2002-01-23 Asahi Glass Co Ltd 二液型ポリウレタン系塗膜防水材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002020686A (ja) * 2000-07-13 2002-01-23 Asahi Glass Co Ltd 二液型ポリウレタン系塗膜防水材
JP4581195B2 (ja) * 2000-07-13 2010-11-17 旭硝子株式会社 二液型ポリウレタン系塗膜防水材

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