JPH059351A - 環状オレフイン系樹脂組成物 - Google Patents

環状オレフイン系樹脂組成物

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JPH059351A
JPH059351A JP3329035A JP32903591A JPH059351A JP H059351 A JPH059351 A JP H059351A JP 3329035 A JP3329035 A JP 3329035A JP 32903591 A JP32903591 A JP 32903591A JP H059351 A JPH059351 A JP H059351A
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JP
Japan
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group
cyclic olefin
copolymer
ethylene
weight
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Application number
JP3329035A
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English (en)
Inventor
Hidenori Sakai
井 英 紀 酒
Kazuo Ishiwatari
渡 和 夫 石
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性、耐衝撃性、剛性、強度、成形性、耐傷
付性のバランスが優れ、しかも高い帯電防止効果を有す
る環状オレフィン系樹脂組成物を提供することを目的と
している。 【構成】環状オレフィン系樹脂組成物の一成分として、
帯電防止効果を有するアルキルスルホン酸ナトリウム塩
および/またはアルキルスルホン酸ホスホニウム塩を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、耐熱性、耐衝撃性、剛
性、強度、成形性、耐傷付性のバランスに優れ、しかも
高い帯電防止効果を有する環状オレフィン系樹脂組成物
に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】自動車、家電、OA機器、雑貨等
の用途における成形品の原料樹脂としては、従来、AB
S系樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹
脂)などが広く用いられてきた。ABS系樹脂は非晶性
であり、耐熱性、剛性、寸法精度等が優れているが、耐
光性に劣り、長期間の使用にあっては樹脂が劣化し、機
械強度が低下する問題がある。一方、耐光性の優れた樹
脂として結晶性ポリプロピレンなどが使用されている
が、ABS樹脂に比べ、耐熱性、剛性、寸法精度等が劣
るという問題点がある。
【0003】ところで、環内にエチレン性二重結合を有
する環状オレフィンは、重合性を有しており、たとえば
エチレンなどのα−オレフィンと反応して環状オレフィ
ン・α−オレフィンランダム共重合体が得られることが
知られている(特願昭60−26024号明細書参
照)。
【0004】このような環状オレフィン系ランダム共重
合体は、優れた耐熱性、剛性、耐傷付性を有しており、
この特長を生かすと、自動車、家電、OA機器、雑貨等
の成形用材料として好適な樹脂のひとつとなり得ると考
えられた。ところが環状オレフィン系ランダム共重合体
のみでは耐衝撃性が不充分であり、これを改良するた
め、既にゴム状弾性体との組成物が知られている(特開
平2−167318)。このような組成物からなる成形
体を、特にOA機器などの電子・電気部品として使用す
る場合には、その帯電性を如何にして低減するかという
技術的課題がクローズアップされる。従来の環状オレフ
ィン系樹脂組成物は、非晶性でありしかも高いガラス転
移点(Tg)を有する環状オレフィン系樹脂をベースポ
リマーとしているため、帯電防止剤を添加してもその効
果が充分に得られなかった。
【0005】本発明者らは、このような課題を解決すべ
く鋭意検討したところ、アルキルスルホン酸ナトリウム
塩や、アルキルスルホン酸ホスホニウム塩を帯電防止剤
として用いることにより、環状オレフィン系樹脂組成物
の帯電を効果的に防止できることを見出して本発明を完
成するに至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は上記のような課題に鑑みなされ
たものであって、耐熱性、耐衝撃性、剛性、強度、成形
性、耐傷付性のバランスが優れ、しかも高い帯電防止効
果を有する環状オレフィン系樹脂組成物を提供すること
を目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る環状オレフィン系樹脂組成
物は、(a)下記の群(イ)〜(ニ)よりなる群から選
ばれる少なくとも1種の環状オレフィン系重合体;10
0重量部と、(b)弾性率が0.1kg/cm2〜2000
0kg/cm2であり、ガラス転移点(Tg)が0℃以下、
結晶化度が30%以下であるゴム状弾性体;0.5〜5
0重量部と、(d)炭素数8〜22のアルキル基を有す
るアルキルスルホン酸ナトリウム塩および/または炭素
数8〜22のアルキル基を有するアルキルスルホン酸ホ
スホニウム塩;0.05〜5重量部とからなることを特
徴としている。 (イ)エチレンと次式[I]または[II]で表される
環状オレフィンとの共重合体であって、135℃のデカ
リン中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/
gの範囲にあり、軟化温度(TMA)が70℃以上であ
るエチレン・環状オレフィン系共重合体; (ロ)次式[I]または[II]で表される環状オレフィ
ンの開環重合体であって、135℃のデカリン中で測定
した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲にあ
り、軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレフ
ィン開環重合体; (ハ)次式[I]または[II]で表される環状オレフィ
ンの開環共重合体であって、135℃のデカリン中で測
定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲に
あり、軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレ
フィン開環共重合体; (ニ)上記(ロ)または(ハ)の水素添加物。
【0008】
【化3】
【0009】(式中、nは0または1であり、mは0ま
たは正の整数であり、qは0または1であり、R1〜R
18およびRa、Rbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子
もしくは基を表し、R15〜R18は、互いに結合して単環
または多環を形成していてもよく、かつ該単環または多
環が二重結合を有していてもよく、また、R15とR16
で、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成してい
てもよい)。
【0010】
【化4】
【0011】(式[II]中、rは0または1以上の整数
であり、sおよびtは、0、1または2であり、R1
15はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族
炭化水素基、芳香族炭化水素基、およびアルコキシ基よ
りなる群から選ばれる原子もしくは基を表し、R5(ま
たはR6)とR9(またはR7)とは、炭素数1〜3のア
ルキレン基を介して結合していてもよく、また何の基も
介さずに直接結合していてもよい。)なお、本発明に係
る環状オレフィン系樹脂組成物には必要に応じ、(c)
弾性率が1kg/cm2〜30000kg/cm2であり、ガラス
転移点(Tg)が0℃以下、結晶化度が30%以上であ
るポリエチレンもしくはエチレン・α−オレフィン系重
合体を0.5〜50重量部添加することもできる。
【0012】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る環状オレフィ
ン系樹脂組成物について具体的に説明する。本発明の環
状オレフィン系樹脂組成物は、環状オレフィン系重合体
(a)と、ゴム状弾性体(b)と、炭素数8〜22のア
ルキル基を有するアルキルスルホン酸ナトリウム塩およ
び/または炭素数8〜22のアルキル基を有するアルキ
ルスルホン酸ホスホニウム塩(d)とを必須成分とし、
必要に応じエチレン・α−オレフィン系重合体(c)と
からなる。
【0013】なお、本発明において重合体という場合に
は、重合体は、単独重合体および共重合体の両者を含む
概念で用いられる。以下、この環状オレフィン系重合体
(a)、ゴム状弾性体(b)、エチレン・α−オレフィ
ン系重合体(c)および炭素数8〜22のアルキル基を
有するアルキルスルホン酸ナトリウム塩および/または
炭素数8〜22のアルキル基を有するアルキルスルホン
酸ホスホニウム塩(d)について順次説明する。
【0014】環状オレフィン系重合体(a) 本発明で用いる環状オレフィン系重合体(a)として
は、以下(イ)〜(ニ)に挙げる重合体または共重合体
を例示することができる。 (イ)エチレンと、下記式[I]または[II]で表され
る環状オレフィンとの共重合体であるエチレン・環状オ
レフィン系共重合体、 (ロ)下記式[I]または[II]で表される環状オレフ
ィンの開環重合体、 (ハ)下記式[I]または[II]で表される環状オレフ
ィンの開環共重合体、 (ニ)上記(ロ)または(ハ)の水素添加物。
【0015】これらの重合体または共重合体は1種単独
で、または2種以上を組み合わせて用いることができ
る。そして上記のような環状オレフィン系重合体として
は、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が
0.05〜10dl/gの範囲にあり、軟化温度(TM
A)が70℃以上である環状オレフィン系重合体を用い
る。
【0016】
【化5】
【0017】(式[I]中、nは0または1であり、m
は0または正の整数であり、qは0または1であり、R
1〜R18およびRa、Rbは、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ば
れる原子もしくは基を表し、R15〜R18は、互いに結合
して単環または多環を形成していてもよく、かつ該単環
または多環が二重結合を有していてもよく、また、R15
とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形
成していてもよい)。
【0018】
【化6】
【0019】(式[II]中、rは0または1以上の整数
であり、sおよびtは、0、1または2であり、R1
15はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族
炭化水素基、芳香族炭化水素基、およびアルコキシ基よ
りなる群から選ばれる原子もしくは基を表し、R5(ま
たはR6)とR9(またはR7)とは、炭素数1〜3のア
ルキレン基を介して結合していてもよく、また何の基も
介さずに直接結合していてもよい。)ただし、上記式
[I]において、nは0または1であり、好ましくは0
である。また、mは0または正の整数であり、好ましく
は0〜3である。そして、qは0または1である。
【0020】また上記式[II]において、rは0または
1以上の整数であり、好ましくは0〜3の整数である。
そして、R1〜R18ならびにRaおよびRb(式
[I])、またはR1〜R15(式[II])は、それぞれ
独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基より
なる群から選ばれる原子もしくは基を表す。ここで、ハ
ロゲン原子としては、たとえば、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子およびヨウ素原子をあげることができる。
また、炭化水素基としては、それぞれ独立に、通常は炭
素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数3〜6のシク
ロアルキル基をあげることができ、アルキル基の具体的
な例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、
イソブチル基、アミル基をあげることができ、シクロア
ルキル基の具体的な例としては、シクロヘキシル基、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基を
あげることができる。
【0021】また上記式[II]において、R5(または
6)とR9(またはR7)とは、炭素数1〜3のアルキ
レン基を介して結合していてもよく、また何の基も介さ
ずに直接結合していてもよい。
【0022】なお、上記式[I]において、qが0の場
合は、qを用いて表される環は五員環を形成する。さら
に、上記式[I]において、R15〜R18は互いに結合し
て(共同して)単環または多環を形成していてもよく、
かつ該単環または多環が二重結合を有していてもよい。
このような単環または多環としては、以下に挙げる単環
または多環を例示することができる。さらに、これらの
環は、メチル基などの置換基を有していてもよい。
【0023】
【化7】
【0024】なお、上記式において、1および2を付し
て示した炭素原子は、式[I]においてR15〜R18で表
される基が結合している脂環構造の炭素原子を表す。ま
た、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデ
ン基を形成していてもよい。このようなアルキリデン基
は、通常は炭素原子数2〜4のアルキリデン基をあげる
ことができ、その具体的な例としては、エチリデン基、
プロピリデン基、イソプロピリデン基およびイソブチリ
デン基をあげることができる。
【0025】前記式[I]または[II]で表される環状
オレフィンは、シクロペンタジエン類と、相応するオレ
フィン類あるいは環状オレフィン類とをディールス・ア
ルダー反応により縮合させることにより容易に製造する
ことができる。
【0026】前記式[I]または[II]で表される環状
オレフィンとしては、具体的には、たとえば、ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体、テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン誘導
体、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.0
2,7.09,14]−4−ヘプタデセン誘導体、オクタシク
ロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.0
3,8.012, 17]−5−ドコセン誘導体、ペンタシクロ
[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデ
セン誘導体、ヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体、ヘ
プタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体、トリシクロ
[4.3.0.12,5]−3−デセン誘導体、トリシク
ロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン誘導体、ペ
ンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4
−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン
誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12
8,13]−3−ペンタデセン誘導体、ヘプタシクロ
[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7 .0
11,16]−4−エイコセン誘導体、ノナシクロ[10.
9.1.14,7.113,20.115,18.03,8.02,10.0
12 ,21 .014,19]−5−ペンタコセン誘導体、ペンタ
シクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−
ヘキサデセン誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.1
4,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘン
エイコセン誘導体、ノナシクロ[10.10.1.1
5,8.114,21.116,19.02,11.04,9.0 13,22 .0
15,20]−5−ヘキサコセン誘導体、5−フェニル−ビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−
5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5−ベンジル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン、5−トリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エン、5−(エチルフェニル)−ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−(イソプロピルフェニ
ル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、1,
4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオ
レン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10
a−ヘキサヒドロアントラセン、シクロペンタジエン−
アセナフチレン付加物、5−(α−ナフチル)−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(アントラセ
ニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなど
を挙げることができる。
【0027】以下にこのような化合物のさらに具体的な
例を示す。
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】
【0033】
【化13】
【0034】
【化14】
【0035】
【化15】
【0036】
【化16】
【0037】
【化17】
【0038】
【化18】
【0039】
【化19】
【0040】
【化20】
【0041】
【化21】
【0042】
【化22】
【0043】
【化23】
【0044】
【化24】
【0045】
【化25】
【0046】この上記のような環状オレフィン類とエチ
レンとの共重合体である環状オレフィン系ランダム共重
合体(イ)は、エチレンおよび前記環状オレフィンを必
須成分とするものであるが、該必須の二成分の他に本発
明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合
可能な不飽和単量体成分を含有していてもよい。任意に
共重合されていてもよい該不飽和単量体として、具体的
には、たとえば生成するランダム共重合体中のエチレン
成分単位と等モル未満の範囲のプロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセ
ン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコ
センなどの炭素原子数が3〜20のα−オレフィンなど
を例示することができる。
【0047】上記のような環状オレフィン系ランダム共
重合体(イ)では、エチレンに由来する繰り返し単位
は、40〜85モル%、好ましくは50〜75モル%の
範囲で存在しており、また該環状オレフィンに由来する
繰り返し単位は15〜60モル%、好ましくは25〜5
0モル%の範囲で存在しており、エチレンに由来する繰
り返し単位および該環状オレフィンに由来する繰り返し
単位は、ランダムに実質上線状に配列している。なお、
エチレン組成および環状オレフィン組成は13C−NMR
によって測定した。この環状オレフィン系ランダム共重
合体が実質上線状であり、ゲル状架橋構造を有していな
いことは、該共重合体が135℃のデカリン中に完全に
溶解することによって確認できる。
【0048】このような環状オレフィン系ランダム共重
合体(イ)の135℃のデカリン中で測定した極限粘度
[η]は、0.05〜10dl/g 、好ましくは0.08
〜5dl/g の範囲にある。
【0049】また環状オレフィン系ランダム共重合体
(イ)のサーマル・メカニカル・アナライザーで測定し
た軟化温度(TMA)は、70℃以上、好ましくは90
〜250℃、さらに好ましくは100〜200℃の範囲
にある。なお軟化温度(TMA)は、デュポン社製Ther
momechanical Analyser を用いて厚さ1mmのシートの熱
変形挙動により測定した。すなわちシート上に石英製針
をのせ、荷重49gをかけ、5℃/分で昇温していき、
針が0.635mm侵入した温度をTMAとした。また、
該環状オレフィン系ランダム共重合体のガラス転移温度
(Tg)は、通常50〜230℃、好ましくは70〜2
10℃の範囲にあることが望ましい。
【0050】また、この環状オレフィン系ランダム共重
合体(イ)のX線回折法によって測定した結晶化度は、
0〜10%、好ましくは0〜7%、とくに好ましくは0
〜5%の範囲である。
【0051】本発明では、環状オレフィン系重合体とし
て上記のような環状オレフィン系ランダム共重合体
(イ)の他に、式[I]または[II]で表わされる環状
オレフィンの開環重合体(ロ)、開環共重合体(ハ)ま
たはこれら(ロ)、(ハ)の水素添加物(ニ)を用いる
こともできる。
【0052】環状オレフィン系重合体(ロ)〜(ニ)
の、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]、
軟化点(TMA)、ガラス転移温度(Tg)および結晶
化度は、環状オレフィン系ランダム共重合体(イ)と同
様である。
【0053】本発明において用いる環状オレフィン系重
合体は、特開昭60−168708号公報、特開昭61
−120816号公報、特開昭61−115912号公
報、特開昭61−115916号公報、特開昭62−2
52406号公報、特開昭62−252407号公報、
特開昭61−271308号公報、特開昭61−272
216号公報などにおいて本出願人が提案した方法に従
い適宜条件を選択することにより、製造することができ
る。
【0054】このような環状オレフィン系ランダム共重
合体(イ)中において、前記式[I]または[II]で表
される環状オレフィンから導かれる構成単位(b)は下
記式[III ]または[IV]で表される構造の繰り返し単
位を形成していると考えられる。
【0055】
【化26】
【0056】(式[III ]中、m、n、qおよびR1
18ならびにRa、Rbは前記式[I]における定義と同
様である。)
【0057】
【化27】
【0058】(式[IV]中、r、s、tおよびR1〜R
15は前記式[II]における定義と同様である。)本発明
においては、前述したとおり、上記の環状オレフィン系
ランダム共重合体(イ)のほかに、同種または異種の環
状オレフィン単量体を開環して得られる環状オレフィン
開環重合体(ロ)、開環共重合体(ハ)またはそれらの
水素添加物(ニ)を用いることもできる。このような環
状オレフィン開環重合体(ロ)、開環共重合体(ハ)お
よびこれらの水素添加物(ニ)について、前記式[I]
で表される環状オレフィンを例にして説明すると、以下
に記載するように反応して開環(共)重合体およびこれ
らの水素添加物を構成していると考えられる。
【0059】
【化28】
【0060】
【化29】
【0061】
【化30】
【0062】このような重合体の例として、テトラシク
ロドデセンとノルボルネンおよびそれらの誘導体との開
環共重合体、およびその水素添加物をあげることができ
る。なお、本発明においては上記のような開環重合体、
開環共重合体、これらの水素添加物および環状オレフィ
ン系ランダム共重合体の一部が無水マレイン酸等の不飽
和カルボン酸等で変性されていてもよい。このような変
性物は、上記のような環状オレフィン系樹脂と、不飽和
カルボン酸、これらの無水物、および不飽和カルボン酸
のアルキルエステル等の誘導体とを反応させることによ
り製造することができる。なお、この場合の環状オレフ
ィン系樹脂の変性物中における変性剤から導かれる構成
単位の含有率は、通常は10モル%以下である。このよ
うな環状オレフィン系樹脂変性物は、所望の変性率にな
るように環状オレフィン系樹脂に変性剤を配合してグラ
フト重合させて製造することもできるし、予め高変性率
の変性物を調製し、次いでこの変性物と未変性の環状オ
レフィン系樹脂とを混合することによっても製造するこ
とができる。
【0063】本発明において、上記の開環重合体、開環
共重合体、これらの水素添加物および環状オレフィン系
ランダム共重合体ならびにその変性物は、単独で、ある
いは組み合わせて使用することができる。
【0064】さらに、本発明においては、上記のような
環状オレフィン系ランダム共重合体を製造するに際し
て、得られる重合体等の物性を損なわない範囲で、前記
式[I]または[II]で表される環状オレフィン以外の
環状オレフィンを重合させることもできる。このような
環状オレフィンとしては、たとえば、シクロブテン、シ
クロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシク
ロヘキセン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メ
チルブチル)−1−シクロヘキセン、2,3,3a ,7
a −テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、
3a ,5,6,7a −テトラヒドロ−4,7−メタノ−
1H−インデンなどをあげることができる。このような
他の環状オレフィンは単独で、あるいは組み合わせて使
用することができ、通常、0〜50モル%の量で用いら
れる。
【0065】また本発明においては、上記のような13
5℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.05
〜10dl/gの範囲にあり、軟化温度(TMA)が70
℃以上である環状オレフィン系重合体の他に、所望によ
り、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が
0.05〜5dl/gの範囲にあり、軟化温度(TMA)
が70℃未満である他の環状オレフィン系重合体を配合
して用いてもよい。
【0066】ゴム状弾性体(b) 本発明において使用されるゴム状弾性体(b)は、弾性
率が0.1kg/cm2〜20000kg/cm2であり、好まし
くは10kg/cm2〜15000kg/cm2であり、特に好ま
しくは10kg/cm2〜10000kg/cm2である。なお弾
性率は、試験片形状をASTM TYPE IVに準拠し、厚さを2
mmとし、チャック間を64mm、引張速度を50mm/分と
して測定された値である。
【0067】このようなゴム状弾性体(b)のガラス転
移温度(Tg)は、通常0℃以下、好ましくは−10℃
以下、さらに好ましくは−20℃以下の範囲内にある。
さらに、このゴム状弾性体(b)の135℃、デカリン
中で測定した極限粘度[η]は、0.01〜10dl/g
、好ましくは0.08〜7dl/gであることが望まし
い。さらに、このゴム状弾性体(b)のX線回折法によ
って測定した結晶化度は、通常、30%以下、好ましく
は20%以下であり、このゴム状弾性体(b)は、低結
晶性または非晶性であることが好ましい。
【0068】本発明で使用されるゴム状弾性体(b)と
しては、具体的には、エチレン・α−オレフィン共重合
体ゴム、プロピレン・α−オレフィン共重合体ゴムが例
示できる。上記のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴ
ムおよびプロピレン・α−オレフィン共重合体ゴムは単
独で使用することもできるし、さらに両者を組み合わせ
て使用することもできる。
【0069】上記のエチレン・α−オレフィン共重合体
ゴムを構成するα−オレフィンとしては、通常、炭素数
3〜20のα−オレフィン、たとえばプロピレン、1−
ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1
−ペンテン、1−オクテン、1−デセンおよびこれらの
混合物を挙げることができる。このうち特に炭素数3〜
10のα−オレフィンが好ましい。
【0070】またプロピレン・α−オレフィン共重合体
ゴムを構成するα−オレフィンとしては、通常、炭素数
4〜20のα−オレフィン、たとえば1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、
1−オクテン、1−デセンおよびこれらの混合物を挙げ
ることができる。このうち特に炭素数4〜10のα−オ
レフィンが好ましい。
【0071】なお、本発明で使用されるα−オレフィン
共重合体は、α−オレフィン共重合体の特性を損なわな
い範囲内で、ジエン化合物から誘導される成分単位等の
ようなα−オレフィンから誘導される成分単位以外の成
分単位を含んでいてもよい。例えば、本発明で使用され
るα−オレフィン共重合体に含まれることが許容される
成分単位としては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オ
クタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−
メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−
オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロヘキサ
ジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロイ
ンデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2
−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5
−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメ
チル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような
環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−
ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン
−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボ
ルナジエン等のジエン化合物から誘導される成分単位を
挙げることができる。このようなジエン成分は、単独で
あるいは組み合わせて使用できる。このようなジエン成
分の含有量は、通常は1〜20モル%、好ましくは2〜
15モル%である。
【0072】本発明で使用されるエチレン・α−オレフ
ィン共重合体においては、エチレンとα−オレフィンと
のモル比(エチレン/α−オレフィン)は、α−オレフ
ィンの種類によっても異なるが、一般に1/99〜99
/1、好ましくは30/70〜95/5である。
【0073】また本発明で使用されるプロピレン・α−
オレフィン共重合体においては、プロピレンとα−オレ
フィンとのモル比(プロピレン/α−オレフィン)は、
α−オレフィンの種類によっても異なるが、一般に30
/70〜95/5であることが好ましい。
【0074】本発明においては、上記のようなα−オレ
フィン共重合体の中でも、エチレン含有量30〜95モ
ル%、結晶化度10%以下のエチレン・プロピレンラン
ダム共重合体またはエチレン・α−オレフィンランダム
共重合体を使用することが特に好ましい。
【0075】さらに本発明で使用するゴム状弾性体
(b)としては、上記のようなα−オレフィン共重合体
を、不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性
したグラフト変性α−オレフィン共重合体も使用するこ
とができる。グラフト変性α−オレフィン共重合体は衝
撃強度等の機械的特性の改良効果に優れているので好ま
しい。
【0076】上記のグラフト変性α−オレフィン共重合
体を製造するために用いられるグラフトモノマーとして
は、不飽和カルボン酸またはその誘導体を使用すること
が好ましい。このような不飽和カルボン酸の例として
は、アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒド
ロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、ナジック酸(エンドシス−ビシクロ
[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン
酸)を挙げることができる。さらに、上記の不飽和カル
ボン酸の誘導体としては、不飽和カルボン酸無水物、不
飽和カルボン酸ハライド、不飽和カルボン酸アミド、不
飽和カルボン酸イミドおよび不飽和カルボン酸のエステ
ル化合物を挙げることができる。このような誘導体の具
体的な例としては、塩化マレニル、マレイミド、無水マ
レイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、
マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートを挙げるこ
とができる。
【0077】これらのグラフトモノマーは、単独で使用
することもできるし、組み合わせて使用することもでき
る。上記のようなグラフトモノマーのうちでは、不飽和
ジカルボン酸またはその酸無水物が好ましく、さらにマ
レイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無水物が特に好
ましい。
【0078】本発明で使用されるグラフト変性α−オレ
フィン共重合体は、例えば上記のようなグラフトモノマ
ーとα−オレフィン共重合体とを、従来公知の種々の方
法を採用して変性することにより製造することができ
る。たとえば、前記α−オレフィン共重合体を溶融さ
せ、グラフトモノマーを添加してグラフト重合させる方
法、あるいは溶媒に溶解させグラフトモノマーを添加し
てグラフト共重合させる方法がある。さらに、グラフト
変性α−オレフィン共重合体を製造する方法としては、
未変性α−オレフィン共重合体を所望のグラフト変性率
になるようにグラフトモノマーを配合して変性する方
法、予め高グラフト変性率のグラフト変性α−オレフィ
ン共重合体を調製し、この高変性率のα−オレフィン共
重合体を未変性α−オレフィン共重合体で希釈して所望
の変性率のグラフト変性α−オレフィン共重合体を製造
する方法がある。本発明においては、いずれの方法によ
り製造したグラフト変性オレフィン共重合体を使用する
こともできる。そして、本発明において使用されるグラ
フト変性α−オレフィン共重合体は、変性率が、通常
は、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜4重量%
の範囲内にある共重合体である。
【0079】このような反応は、前記グラフトモノマー
を効率よくグラフト共重合させるためには、ラジカル開
始剤の存在下に反応を実施することが好ましい。グラフ
ト反応は通常60〜350℃の温度で行なわれる。ラジ
カル開始剤の使用割合は、未変性α−オレフィン弾性共
重合体100重量部に対して通常0.001〜5重量部
の範囲である。
【0080】ラジカル開始剤としては、有機ペルオキシ
ド、有機ペルエステルが好ましく使用され、このようは
ラジカル開始剤の具体的な例としては、ベンゾイルペル
オキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミル
ペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシドベンゾエート)
ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ
イソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、te
rt−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘ
キサン、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチル
ペルフェニルアセテート、tert−ブチルペルイソブチレ
ート、tert−ブチルペル−sec −オクトエート、tert−
ブチルペルピバレート、クミルペルピバレートおよびte
rt−ブチルペルジエチルアセテートを挙げることができ
る。さらに本発明においてはラジカル開始剤としてアゾ
化合物を使用することもでき、このアゾ化合物の具体的
な例としては、アゾビスイソブチロニトリルおよびジメ
チルアゾイソブチレートを挙げることができる。
【0081】これらのうちでは、ラジカル開始剤とし
て、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、
ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ
イソプロピル)ベンゼン等のジアルキルペルオキシドが
好ましく用いられる。
【0082】本発明で使用されるグラフト変性α−オレ
フィン共重合体は、通常は、上述のグラフト変性エチレ
ン・α−オレフィン共重合体およびグラフト変性プロピ
レン・α−オレフィン共重合体を単独であるいは組み合
わせて使用するが、グラフト変性α−オレフィン弾性共
重合体の特性を損なわない範囲内で上記のグラフト変性
弾性共重合体が他の重合体あるいは共重合体あるいは他
のグラフト共重合体を含んでいてもよい。
【0083】本発明において、このような他の重合体あ
るいは共重合体の例としては、芳香族ビニル系炭化水素
・共役ジエン共重合体またはその水素化物を挙げること
ができる。具体的にはこのような芳香族ビニル系炭化水
素・共役ジエン共重合体またはその水素化物としては、
スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、スチレン・ブタジ
エン・スチレン共重合体ゴム、スチレン・イソプレンブ
ロック共重合体ゴム、スチレン・イソプレン・スチレン
ブロック共重合体ゴム、水添スチレン・ブタジエン・ス
チレンブロック共重合体ゴムおよび水添スチレン・イソ
プレン・スチレンブロック共重合体ゴムを挙げることが
できる。
【0084】本発明において、上記のようなゴム状弾性
体(b)は、前記環状オレフィン系重合体(a)100
重量部に対して0.5〜50重量部、好ましくは1〜4
0重量部の量で用いられる。
【0085】ポリエチレンもしくはエチレン・α−オレ
フィン共重合体 本発明において、必要に応じて使用されるポリエチレン
もしくはエチレン・α−オレフィン共重合体(c)は、
弾性率が1kg/cm2〜30000kg/cm2であり、好まし
くは10kg/cm2〜20000kg/cm2であり、特に好ま
しくは10kg/cm2〜15000kg/cm2である。
【0086】ポリエチレンもしくはエチレン・α−オレ
フィン共重合体(c)のガラス転移温度(Tg)は、通
常0℃以下の範囲にある。さらに、このポリエチレンも
しくはエチレン・α−オレフィン共重合体(c)の13
5℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.0
1〜10dl/g 、好ましくは0.08〜7dl/gである
ことが望ましい。さらに、このポリエチレンもしくはエ
チレン・α−オレフィン共重合体(c)のX線回折法に
よって測定した結晶化度は、30%以上である。
【0087】上記のうち、エチレン・α−オレフィン共
重合体を構成するα−オレフィンとしては、通常、炭素
数3〜20のα−オレフィン、たとえばプロピレン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンおよびこれら
の混合物を挙げることができる。このうち特に炭素数3
〜10のα−オレフィンが好ましい。
【0088】なお、上記ポリエチレンもしくはエチレン
・α−オレフィン共重合体(c)は、ポリエチレンもし
くはエチレン・α−オレフィン共重合体(c)の特性を
損なわない範囲内で、ジエン化合物から誘導される成分
単位等のようなα−オレフィンから誘導される成分単位
以外の成分単位を含んでいてもよい。例えば、本発明で
使用されるポリエチレンもしくはエチレン・α−オレフ
ィン共重合体(c)に含まれることが許容される成分単
位としては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジ
エン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル
−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタ
ジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエ
ン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデ
ン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イ
ソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル
−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状
非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノル
ボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5
−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナ
ジエン等のジエン化合物から誘導される成分単位を挙げ
ることができる。このようなジエン成分は、単独である
いは組み合わせて使用できる。このようなジエン成分の
含有量は、通常は1〜20モル%、好ましくは2〜15
モル%である。
【0089】本発明で使用されるエチレン・α−オレフ
ィン共重合体(c)においては、エチレンとα−オレフ
ィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)は、α−
オレフィンの種類によっても異なるが、一般に1/99
〜99/1、好ましくは50/50〜95/5である。
上記モル比は、α−オレフィンがプロピレンである場合
には、50/50〜90/10であることが好ましく、
α−オレフィンが炭素数4以上のα−オレフィンである
場合には80/20〜95/5であることが好ましい。
【0090】さらに本発明で使用するポリエチレンもし
くはエチレン・α−オレフィン共重合体(c)として
は、上記のようなポリエチレンもしくはα−オレフィン
共重合体を、不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラ
フト変性したグラフト変性ポリエチレンもしくはグラフ
ト変性エチレン・α−オレフィン共重合体も使用するこ
とができる。グラフト変性ポリエチレンもしくはグラフ
ト変性エチレン・α−オレフィン共重合体は衝撃強度等
の機械的特性の改良効果に優れているので好ましい。
【0091】上記のグラフト変性ポリエチレンもしくは
グラフト変性α−オレフィン共重合体を製造するために
用いられるグラフトモノマーとしては、前述した不飽和
カルボン酸またはその誘導体を使用することが好まし
い。
【0092】そして、本発明において好ましく使用され
るグラフト変性ポリエチレンもしくはグラフト変性エチ
レン・α−オレフィン共重合体は、変性率が、通常は、
0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜4重量%の範
囲内にある共重合体である。
【0093】このような反応は、前記グラフトモノマー
を効率よくグラフト共重合させるためには、ラジカル開
始剤の存在下に反応を実施することが好ましい。グラフ
ト反応は通常60〜350℃の温度で行なわれる。ラジ
カル開始剤の使用割合は、未変性ポリエチレンもしくは
未変性エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部
に対して通常0.001〜5重量部の範囲である。
【0094】ラジカル開始剤としては、有機ペルオキシ
ド、有機ペルエステルが好ましく使用され、このような
ラジカル開始剤の具体的な例としては、前述したゴム状
弾性体を製造する際に用いるラジカル開始剤と同様の物
を例示できる。
【0095】本発明で使用されるグラフト変性ポリエチ
レンもしくはグラフト変性エチレン・α−オレフィン共
重合体には、その特性を損なわない範囲内で上記のグラ
フト変性弾性共重合体が他の重合体あるいは共重合体あ
るいは他のグラフト共重合体を含んでいてもよい。
【0096】本発明において、このような他の重合体あ
るいは共重合体の例としては、芳香族ビニル系炭化水素
・共役ジエン共重合体またはその水素化物を挙げること
ができる。具体的には前述したゴム状弾性体に添加する
ことができる芳香族ビニル系炭化水素・共役ジエン共重
合体またはその水素化物を例示できる。
【0097】本発明に係る環状オレフィン系樹脂組成物
において、上記のようなポリエチレンもしくはエチレン
・α−オレフィン共重合体(c)は、前記(a)成分1
00重量部に対して0.5〜50重量部、好ましくは1
〜40重量部の量で用いられることが好ましい。アルキルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルスルホン酸
ホスホニウム塩(d) 本発明に係る環状オレフィン系樹脂組成物は、上記
(a)、(b)および必要に応じ(c)成分に加えて、
アルキルスルホン酸ナトリウム塩および/またはアルキ
ルスルホン酸ホスホニウム塩(d)が添加されてなる。
【0098】本発明で使用されるアルキルスルホン酸ナ
トリウム塩および/またはアルキルスルホン酸ホスホニ
ウム塩(d)は、炭素数8〜22、好ましくは10〜2
0、特に好ましくは12〜18のアルキル基を有する。
このようなアルキル基としては、具体的には、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデ
シル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基等の
直鎖アルキル基;メチルヘプチル基、メチルオクチル
基、メチルノニル基、メチルデシル基、メチルウンデシ
ル基、メチルドデシル基、メチルトリデシル基、メチル
テトラデシル基、メチルペンタデシル基、メチルヘキサ
デシル基、メチルヘプタデシル基、メチルオクタデシル
基、メチルノナデシル基、メチルイコシル基、メチルヘ
ンイコシル基等のメチル基を有する分枝アルキル基;エ
チルヘキシル基、エチルヘプチル基、エチルオクチル
基、エチルノニル基、エチルデシル基、エチルウンデシ
ル基、エチルドデシル基、エチルトリデシル基、エチル
テトラデシル基、エチルペンタデシル基、エチルヘキサ
デシル基、エチルヘプタデシル基、エチルオクタデシル
基、エチルノナデシル基、エチルイコシル基等のエチル
基を有する分枝アルキル基等を例示することができる。
【0099】上記のような炭素数8〜22のアルキル基
を有するアルキルスルホン酸ナトリウム塩としては、オ
クタンスルホン酸ナトリウム、ノナンスルホン酸ナトリ
ウム、デカンスルホン酸ナトリウム、ウンデカンスルホ
ン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、トリ
デカンスルホン酸ナトリウム、テトラデカンスルホン酸
ナトリウム、ペンタデカンスルホン酸ナトリウム、ヘキ
サデカンスルホン酸ナトリウム、ヘプタデカンスルホン
酸ナトリウム、オクタデカンスルホン酸ナトリウム、ノ
ナデカンスルホン酸ナトリウム、イコサンスルホン酸ナ
トリウム、ヘンイコサンスルホン酸ナトリウム、ドコサ
ンスルホン酸ナトリウム等の直鎖アルキルスルホン酸ナ
トリウム;メチルヘプタンスルホン酸ナトリウム、メチ
ルオクタンスルホン酸ナトリウム、メチルノナンスルホ
ン酸ナトリウム、メチルデカンスルホン酸ナトリウム、
メチルウンデカンスルホン酸ナトリウム、メチルドデカ
ンスルホン酸ナトリウム、メチルトリデカンスルホン酸
ナトリウム、メチルテトラデカンスルホン酸ナトリウ
ム、メチルペンタデカンスルホン酸ナトリウム、メチル
ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、メチルヘプタデカ
ンスルホン酸ナトリウム、メチルオクタデカンスルホン
酸ナトリウム、メチルノナデカンスルホン酸ナトリウ
ム、メチルイコサンスルホン酸ナトリウム、メチルヘン
イコサンスルホン酸ナトリウム;エチルヘキサンスルホ
ン酸ナトリウム、メチルヘプタンスルホン酸ナトリウ
ム、エチルオクタンスルホン酸ナトリウム、エチルノナ
ンスルホン酸ナトリウム、エチルデカンスルホン酸ナト
リウム、エチルウンデカンスルホン酸ナトリウム、エチ
ルドデカンスルホン酸ナトリウム、エチルトリデカンス
ルホン酸ナトリウム、エチルテトラデカンスルホン酸ナ
トリウム、エチルペンタデカンスルホン酸ナトリウム、
エチルヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、エチルヘプ
タデカンスルホン酸ナトリウム、エチルオクタデカンス
ルホン酸ナトリウム、エチルノナデカンスルホン酸ナト
リウム、エチルイコサンスルホン酸ナトリウム、エチル
ヘンイコサンスルホン酸ナトリウムを挙げることができ
る。
【0100】上記のような炭素数8〜22のアルキル基
を有するアルキルスルホン酸ホスホニウム塩としては、
オクタンスルホン酸ホスホニウム、ノナンスルホン酸ホ
スホニウム、デカンスルホン酸ホスホニウム、ウンデカ
ンスルホン酸ホスホニウム、ドデカンスルホン酸ホスホ
ニウム、トリデカンスルホン酸ホスホニウム、テトラデ
カンスルホン酸ホスホニウム、ペンタデカンスルホン酸
ホスホニウム、ヘキサデカンスルホン酸ホスホニウム、
ヘプタデカンスルホン酸ホスホニウム、オクタデカンス
ルホン酸ホスホニウム、ノナデカンスルホン酸ホスホニ
ウム、イコサンスルホン酸ホスホニウム、ヘンイコサン
スルホン酸ホスホニウム、ドコサンスルホン酸ホスホニ
ウム等の直鎖アルキルスルホン酸ホスホニウム;メチル
ヘプタンスルホン酸ホスホニウム、メチルオクタンスル
ホン酸ホスホニウム、メチルノナンスルホン酸ホスホニ
ウム、メチルデカンスルホン酸ホスホニウム、メチルウ
ンデカンスルホン酸ホスホニウム、メチルドデカンスル
ホン酸ホスホニウム、メチルトリデカンスルホン酸ホス
ホニウム、メチルテトラデカンスルホン酸ホスホニウ
ム、メチルペンタデカンスルホン酸ホスホニウム、メチ
ルヘキサデカンスルホン酸ホスホニウム、メチルヘプタ
デカンスルホン酸ホスホニウム、メチルオクタデカンス
ルホン酸ホスホニウム、メチルノナデカンスルホン酸ホ
スホニウム、メチルイコサンスルホン酸ホスホニウム、
メチルヘンイコサンスルホン酸ホスホニウム;エチルヘ
キサンスルホン酸ホスホニウム、メチルヘプタンスルホ
ン酸ホスホニウム、エチルオクタンスルホン酸ホスホニ
ウム、エチルノナンスルホン酸ホスホニウム、エチルデ
カンスルホン酸ホスホニウム、エチルウンデカンスルホ
ン酸ホスホニウム、エチルドデカンスルホン酸ホスホニ
ウム、エチルトリデカンスルホン酸ホスホニウム、エチ
ルテトラデカンスルホン酸ホスホニウム、エチルペンタ
デカンスルホン酸ホスホニウム、エチルヘキサデカンス
ルホン酸ホスホニウム、エチルヘプタデカンスルホン酸
ホスホニウム、エチルオクタデカンスルホン酸ホスホニ
ウム、エチルノナデカンスルホン酸ホスホニウム、エチ
ルイコサンスルホン酸ホスホニウム、エチルヘンイコサ
ンスルホン酸ホスホニウムを挙げることができる。
【0101】このようなアルキルスルホン酸塩(d)
は、前記環状オレフィン系重合体(a)100重量部に
対して、0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜2重
量部、特に好ましくは0.2〜1.5重量部の割合で用
いられる。
【0102】アルキルスルホン酸塩(d)を環状オレフ
ィン系樹脂組成物に添加することにより、得られる樹脂
組成物の帯電防止効果が向上する。その他の添加剤 本発明に係る環状オレフィン系樹脂組成物は、上記成分
を、後述するような適当な方法により接触することによ
り製造することができる。接触の際に、得られる樹脂組
成物の特性を損なわない範囲で、後述するような他の添
加剤を添加することができる。
【0103】〔 架 橋 剤 〕上記成分を接触する際
に、適当な架橋剤を添加することにより、樹脂成分相互
間で架橋を行なうことができる。この際に用いる架橋剤
としては、有機過酸化物、カチオン重合開始剤、アミノ
基含有化合物を好ましく用いることができる。
【0104】上記各成分を接触させる際に、架橋剤は上
記各成分の合計100重量部に対して0.01〜5重量
部、好ましくは0.05〜1重量部の量で用いられる。
接触の方法としては、公知の方法が適用でき、たとえば
各成分を同時に混合することができるが、各成分を混合
した後、架橋剤を混合する方法が好ましい。各成分に混
合した際、架橋剤も充分に混合されているのが好まし
い。
【0105】上記各成分を含む組成物は、各々の成分を
押出機でブレンドして製造する方法、あるいは各々の成
分を適当な溶媒、たとえばヘプタン、ヘキサン、デカ
ン、シクロヘキサンのような飽和炭化水素、トルエン、
ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素に充分溶解
または分散して行うブレンド法、さらには樹脂成分を別
個の重合器で合成して得られるポリマーを別の容器で
(d)成分とブレンドする方法などにより製造すること
ができる。こうして得られた組成物には、そのまま引続
いて架橋剤を加えてブレンドし、架橋生成物を得る。
【0106】架橋生成物は、架橋剤が分解または反応す
る温度で反応させることにより得ることができる。有機
過酸化物、カチオン重合開始剤、アミノ基含有化合物、
について具体的に例を挙げて説明する。
【0107】〔有機過酸化物〕上記有機過酸化物として
は、具体的には、メチルエチルケトンパーオキシド、シ
クロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド
類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン
等のパーオキシケタール類;t−ブチルヒドロパーオキ
シド、クメンヒドロパーオキシド、2,5−ジメチルヘ
キサン−2,5−ジヒドロキシパーオキシド、1,1,
3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキシド等のヒ
ドロパーオキシド類;ジ−t−ブチルパーオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキシ
ド類;ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシ
ド等のジアシルパーオキシド類;t−ブチルパーオキシ
アセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
キサン等のパーオキシエステル類等をあげることができ
る。このような有機過酸化物は1種単独で、または2種
以上を組み合わせて用いることができる。また上記の有
機過酸化物を用いる際には、ラジカル重合性の官能基を
分子内に2個以上有する化合物を併用することが好まし
い。ラジカル重合性の官能基を分子内に2個以上有する
化合物としては、たとえばジビニルベンゼン、アクリル
酸ビニル、メタクリル酸ビニル、トリアリールイソシア
ヌレート、ジアリールフタレート、エチレンジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリメタクリレートな
どをあげることができる。
【0108】〔カチオン重合開始剤〕上記カチオン重合
開始剤としては、「東村敏延著、講座重合反応論第3
巻”カチオン重合”、化学同人、1974年」の2章に
あげられている開始剤、すなわちプロトン酸、金属酸化
物、ハロゲン、ハロゲン化金属、有機金属化合物、安定
カチオンがあげられ、これらの中ではプロトン酸とハロ
ゲン化金属が好ましい。プロトン酸としては、具体的に
はH3PO3、H2SO4、HClO4、HCl、HBr、
CCl3CO2H、CHCl2CO2H、CF3CO2H、H
(CF26CO2H、ClSO3H、FSO3H、p−ト
ルエンスルホン酸、CF3SO3H、CH3COClO
4(過塩素酸アセチル)などを例示することができる。
またハロゲン化金属としては、Be,Mg,Zn,C
d,Hg,B,Al,Ga,Ti,Zr,Sn,P,S
b,Nb,Bi,Ta,U,Re,Fe等の金属のハロ
ゲン化物があげられ、これらの中では特にB,Al,T
i,Sn,Feのハロゲン化物が好ましい。具体的に
は、三フッ化ホウ素(BF3)、三フッ化ホウ素・ジエ
チルエーテル錯体(BF3O(C252)、三フッ化ホ
ウ素・フェノール錯体(BF 3・HOC65)、一般式
nAlX3-nで示される有機アルミニウム化合物(xは
塩素、臭素、ヨウ素、フッ素のいずれか、nは0≦n<
3を満足する値、Rはアルキル基を示す)、四塩化チタ
ン(TiCl4)、四塩化スズ(SnCl4)、三塩化鉄
(FeCl3)などがあげられる。
【0109】前記RnAlX3-nで示される有機アルミニ
ウム化合物としては、例えばジエチルアルミニウムクロ
リド、ジエチルアルミニウムプロミド、エチルアルミニ
ウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキプロミ
ド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウ
ムジプロミドなどがあげられる。組成物がRnAlX3 -n
になる限り、各種の有機アルミニウム化合物の混合物を
用いてもよい。
【0110】これらカチオン重合開始剤は1種単独で、
または2種以上を組み合わせて用いることができる。 〔アミノ基含有化合物〕アミノ基含有化合物としては、
分子内に少なくとも2個のアミノ基を有する化合物を使
用することができる。
【0111】このようなアミノ基含有化合物としては、
例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビ
スプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミ
ン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン、トリメ
チルヘキサメチレンジアミン、ジエチレングリコール、
ビスプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミ
ンなどの脂肪族アミン;メンセンジアミン、イソフォロ
ンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキ
シル)メタン、N−アミノエチルピペラジン、1,3−
ジアミノシクロヘキサンなどの脂環族アミン;メタキシ
リレンジアミンなどの脂肪芳香族アミン;o−、m−、
p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、
ジアミノジフェニルスルホン、2,4−ジアミノアニソ
ール、2,4−トルエンジアミン、2,4−ジアミノジ
フェニルアミン、4,4’−メチレンジアニリン、ジア
ミノジキシリルスルホンなどの芳香族アミン;3,9−
ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テト
ラスピロ[5,5]ウンデカンなどのビススピロ環ジア
ミンなどを挙げることができる。
【0112】このようなアミノ基含有化合物は1種単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。 〔安定剤その他〕また本発明に係る環状オレフィン系樹
脂組成物に、衝撃強度を向上させるためのゴム成分を配
合したり、耐熱安定剤、耐候安定剤、スリップ剤、アン
チブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然
油、合成油、ワックスなどを配合することができ、その
配合割合は適宜量である。たとえば、任意成分として配
合される安定剤として具体的には、テトラキス[メチレ
ン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン、β−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アル
キルエステル、2,2’−オキザミドビス[エチル−3
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)]プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、2−(2’−ヒドロキシ−3’−te
rt−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾールなどの耐候安定剤;ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステア
リン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、グリセリンモノ
ステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリン
ジステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレー
ト、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリ
スリトールトリステアレート等の多価アルコールの脂肪
酸エステルなどを挙げることができる。これらは単独で
配合してもよいが、組み合わせて配合してもよく、たと
えば、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ンとステアリン酸亜鉛およびグリセリンモノステアレー
トとの組合せ等を例示することができる。
【0113】〔充 填 剤〕本発明においては、本発明
の目的を損なわない範囲で、環状オレフィン系樹脂組成
物にシリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ド
ロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バ
リウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、
アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビー
ズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイ
ト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、
ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチレン繊維、ポリ
プロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等
の充填剤を配合してもよい。
【0114】〔その他の重合体〕上記のような環状オレ
フィン系樹脂組成物は、前述したように優れた特性を示
すが、本発明の樹脂組成物においては、樹脂組成物の特
性を損なわない範囲でさらに種々の重合体をブレンドす
ることができる。環状オレフィン系樹脂組成物にブレン
ドすることができる重合体としては以下の(1)〜(1
7)のものを例示することができる。
【0115】(1)1個または2個の不飽和結合を有す
る炭化水素から誘導される重合体 具体的には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポ
リブテン−1およびポリスチレンのようなポリオレフィ
ン。なおこれらのポリオレフィンは架橋構造を有しても
よい。
【0116】(2)ハロゲン含有ビニル重合体 具体的にはポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
フッ化ビニル、ポリクロロプレン、塩素化ゴムなど、 (3)α,β−不飽和酸とその誘導体から誘導される重
合体、具体的にはポリアクリレート、ポリメタクリレー
ト、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、また
は前記の重合体を構成するモノマーとの共重合体、たと
えばアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合
体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニ
トリル・スチレン・アクリル酸エステル共重合体など、 (4)不飽和アルコールおよびアミンまたはそのアシル
誘導体またはアセタールから誘導された重合体、具体的
にはポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステ
アリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸
ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレー
ト、ポリアリルメラミン、または前記重合体を構成する
モノマーとの共重合体、たとえばエチレン、酢酸ビニル
共重合体など、 (5)エポキシドから誘導された重合体、具体的にはポ
リエチレンオキシドまたはビスグリシジルエーテルから
誘導された重合体など、 (6)ポリアセタール、具体的にはポリオキシメチレ
ン、ポリオキシエチレン、コモノマーとしてエチレンオ
キシドを含むようなポリオキシメチレンなど、 (7)ポリフェニレンオキシド、 (8)ポリカーボネート、 (9)ポリスルフォン、 (10)ポリウレタンおよび尿素樹脂、 (11)ジアミンおよびジカルボン酸および/またはア
ミノカルボン酸または相応するラクタムから誘導された
ポリアミドおよびコポリアミド、具体的にはナイロン
6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12など、 (12)ジカルボン酸およびジアルコールおよび/また
はオキシカルボン酸または相応するラクトンから誘導さ
れたポリエステル、具体的にはポリエステルテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ1,4−ジメ
チロール・シクロヘキサンテレフタレートなど、 (13)アルデヒドとフェノール、尿素またはメラミン
から誘導された架橋構造を有した重合体、具体的には、
フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムアル
デヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂など、 (14)アルキッド樹脂、具体的にはグリセリン・フタ
ル酸樹脂など、 (15)飽和および不飽和ジカルボン酸と多価アルコー
ルとのコポリエステルから誘導され、架橋剤としてビニ
ル化合物を使用して得られる不飽和ポリエステル樹脂な
らびにハロゲン含有改質樹脂、 (16)天然重合体、具体的にはセルロース、ゴム、蛋
白質、あるいはそれらの誘導体たとえば酢酸セルロー
ス、プロピオン酸セルロース、セルロースエーテルな
ど、 (17)イソブチレンまたはイソブチレン・共役ジエン
からなる軟質重合体または共重合体 具体的には、ポリイソブチレンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ポリブタジエンゴム、イソブチレン・イソプレン共
重合体ゴムなどである。
【0117】環状オレフィン系樹脂組成物の製法 本発明に係る環状オレフィン系樹脂組成物の製法として
は、公知の方法が適用でき、前記各成分ならびに所望に
より添加される他の成分を押出機、ニーダー等で機械的
にブレンドする方法、あるいは各成分を適当な良溶媒、
たとえばヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒に
同時に溶解または分散し、またはそれぞれ別々に溶解ま
たは分散した後混合し、溶媒を除去する方法さらにはこ
れらの二つの方法を組み合わせて行う方法等を挙げるこ
とができる。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、耐衝撃性、剛
性、強度、成形性、耐傷付性のバランスに優れ、しかも
高い帯電防止効果を有する環状オレフィン系樹脂組成物
を提供することが可能になる。
【0119】また、本発明に係る環状オレフィン系樹脂
組成物は、上記のような特性に優れるだけでなく、各種
樹脂および金属等の異種材料に対する熱接着性に顕著に
優れているため、各種樹脂との積層体、金属被覆などの
用途に好適に使用することができる。具体的には、下記
(1)〜(3)に例示される自動車部品、機械ハウジン
グ、機械部品や、その他建材用ガスケット、土木または
建築用防水シート、工業用ホースもしくはチューブ類、
家電用ハウジング、鞄、スポーツ用品、事務用品などの
用途に広く利用することができる。
【0120】(1)自動車部品 インストウルメントパネル、コンソールボックス、ドア
トリム、ピラー、メータークラスター、コラムカバー、
グリルドアミラー、フェンダー、ボンネット、ラジエタ
ーグリル、サイドプロテクトモール、バンパー、ソフト
フェイシア、マッドガード、グラスランチャネル、ウイ
ンドシールドガスケット。
【0121】(2)機械ハウジング 工具(電動工具)、事務器(ワープロ、パソコン、複写
機、プリンター、FDD、CRT)、精密機器(カメ
ラ)、家電製品(電子レンジ、電気釜、冷蔵庫、ポッ
ト、掃除機)。
【0122】(3)機械部品 エアコン用シロッコファン。
【0123】
【実施例】以下本発明を実施例によって説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、
本発明において、帯電防止性の評価は下記のようにして
行なった。帯電防止性の測定(表面抵抗):タケダ理研
製TR−84型表面抵抗測定器を用いて温度23℃、湿
度65%で表面抵抗の経時変化を測定した。表面抵抗値
が小さいほど帯電防止性が高い。
【0124】
【実施例1】環状オレフィン系重合体(a)として、13
C−NMRで測定したエチレン含量が64モル%であ
り、260℃で測定したMFR(260℃)が35g/
10分であり、135℃のデカリン中で測定した極限粘
度[η]が0.47dl/gであり、軟化温度(TMA)
が150℃であり、ガラス転移点(Tg)が135℃で
あるエチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン(構造式:
【0125】
【化31】
【0126】以下TCD−3と略す)のランダム共重合
体のペレット4.25kgと、ゴム状弾性体(b)とし
て、エチレン・プロピレンゴム(エチレン含量=80モ
ル%、Tg=−50℃、MFR(230℃)=0.4g
/10分、極限粘度[η]=2.5dl/g)のペレット
0.75kgとを充分に混合してなる組成物に、(d)
成分としてアルキルスルホン酸ナトリウム(商品名:エ
レクトロストリッパーPC−2,花王(株)製)を40
g加え、押出機によりブレンドし、ペレット化した。
【0127】このペレットより12cm×10cm×2mmの
角板を射出成形機により成形して表面抵抗測定用試料と
した。この試料を室温で2日放置した後、上記の方法に
より表面抵抗値を測定した。また水洗後80℃で7日間
放置した後同様に表面抵抗値を測定した。
【0128】結果を表1に示す。
【0129】
【実施例2】(d)成分としてアルキルスルホン酸ホス
ホニウム(商品名:エレカット605,竹本油脂(株)
製)を40g用いた以外は実施例1と同様の操作を行な
った。
【0130】結果を表1に示す。
【0131】
【表1】
【0132】
【比較例1】(d)成分を添加しなかった以外は、実施
例1と同様の操作を行なった。結果を表1に示す。
【0133】
【実施例3】 エチレン・TCD−3共重合体(A):100重量部 (温度135゜Cのデカリン中で測定した極限粘度
[η]が0.60dl/g、荷重 2.16kg、温度2
60゜Cに於けるメルトフローレート7.6g/分、軟
化温度150゜C)と、 エチレン・プロピレン共重合体(B):12重量部 (エチレン含量80モル%、引張弾性率150kg/c
2、荷重2.16kg、温度230゜Cに於けるメル
トフローレート0.4g/10分、極限粘度[η]=
2.5dl/g、結晶化度0%、ガラス転移点 −50
℃)と、 エチレン−ブテン−1共重合体(C):11重量部 (引張弾性率5000kg/cm2、荷重2.16k
g、温度190゜Cに於けるメルトフローレート 20
g/10分、密度 0.920g/cm3、結晶化度4
0%)とを混合し、得られた混合物100重量部に、
2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキ
シ)ヘキシン−3を0.1重量部およびジビニルベンゼ
ンを0.3重量部添加して、2軸押出機により260゜
Cで混練し、部分架橋した。得られた樹脂混合物100
重量部に、帯電防止剤として炭素数14〜17のアルキ
ル基を有するアルキルスルホン酸ナトリウムの混合物
(商品名:エレクトロストリッパーPC2、花王(株)
製)1重量部を押出機によりブレンドしてペレット化し
た。
【0134】このペレットより12cm×10cm×2mmの
角板を射出成形機により成形して表面抵抗測定用試料と
した。この試料を室温で2日放置した後、上記の方法に
より表面抵抗値を測定した。また水洗後80℃で7日間
放置した後同様に表面抵抗値を測定した。
【0135】結果を表2に示す。
【0136】
【実施例4】アルキルスルホン酸ナトリウム混合物の添
加量を0.5重量部としたほかは、実施例3と同様に試
験した。結果を表2に示す。
【0137】
【比較例2】実施例3においてアルキルスルホン酸ナト
リウム混合物の代わりにドデシルアミンのエチレンオキ
サイド付加物(エレクトロストリッパーEA、花王
(株)製)を1重量部添加した他は、実施例3と同様に
試験した。結果を表2に示す。
【0138】
【比較例3】実施例3においてアルキルスルホン酸ナト
リウム混合物を添加しなかった他は、実施例3と同様に
試験した。結果を表2に示す。
【0139】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 23/18 23:02)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記の群(イ)〜(ニ)よりなる群
    から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン系重合
    体;100重量部と、 (b)弾性率が0.1kg/cm2〜20000kg/cm2であ
    り、ガラス転移点(Tg)が0℃以下、結晶化度が30
    %以下であるゴム状弾性体;0.5〜50重量部と、 (d)炭素数8〜22のアルキル基を有するアルキルス
    ルホン酸ナトリウム塩および/または炭素数8〜22の
    アルキル基を有するアルキルスルホン酸ホスホニウム
    塩;0.05〜5重量部とからなることを特徴とする環
    状オレフィン系樹脂組成物; (イ)エチレンと次式[I]または[II]で表される環
    状オレフィンとの共重合体であって、135℃のデカリ
    ン中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/g
    の範囲にあり、軟化温度(TMA)が70℃以上である
    エチレン・環状オレフィン系共重合体; (ロ)次式[I]または[II]で表される環状オレフィ
    ンの開環重合体であって、135 ℃のデカリン中で測
    定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲に
    あり、軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレ
    フィン開環重合体; (ハ)次式[I]または[II]で表される環状オレフィ
    ンの開環共重合体であって、135℃のデカリン中で測
    定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲に
    あり、軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレ
    フィン開環共重合体; (ニ)上記(ロ)または(ハ)の水素添加物。 【化1】 (式[I]中、nは0または1であり、mは0または正
    の整数であり、qは0または1であり、 R1〜R18およびRa、Rbは、それぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ば
    れる原子もしくは基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を形成し
    ていてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を有し
    ていてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリ
    デン基を形成していてもよい。) 【化2】 (式[II]中、rは0または1以上の整数であり、sお
    よびtは、0、1または2であり、R1〜R15はそれぞ
    れ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、
    芳香族炭化水素基、およびアルコキシ基よりなる群から
    選ばれる原子もしくは基を表し、R5(またはR6)とR
    9(またはR7)とは、炭素数1〜3のアルキレン基を介
    して結合していてもよく、また何の基も介さずに直接結
    合していてもよい。)
  2. 【請求項2】(a)下記の群(イ)〜(ニ)よりなる群
    から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン系重合
    体;100重量部と、 (b)弾性率が0.1kg/cm2〜20000kg/cm2であ
    り、ガラス転移点(Tg)が0℃以下、結晶化度が30
    %以下であるゴム状弾性体;0.5〜50重量部と、 (c)弾性率が1kg/cm2〜30000kg/cm2であり、
    ガラス転移点(Tg)が0℃以下、結晶化度が30%以
    上であるポリエチレンもしくはエチレン・α−オレフィ
    ン系重合体;0.5〜50重量部と、 (d)炭素数8〜22のアルキル基を有するアルキルス
    ルホン酸ナトリウム塩および/または炭素数8〜22の
    アルキル基を有するアルキルスルホン酸ホスホニウム
    塩;0.05〜5重量部とからなることを特徴とする環
    状オレフィン系樹脂組成物; (イ)エチレンと上式[I]または[II]で表される環
    状オレフィンとの共重合体であって、135℃のデカリ
    ン中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/g
    の範囲にあり、軟化温度(TMA)が70℃以上である
    エチレン・環状オレフィン系共重合体; (ロ)上式[I]または[II]で表される環状オレフィ
    ンの開環重合体であって、135 ℃のデカリン中で測
    定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲に
    あり、軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレ
    フィン開環重合体; (ハ)上式[I]または[II]で表される環状オレフィ
    ンの開環共重合体であって、135℃のデカリン中で測
    定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲に
    あり、軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレ
    フィン開環共重合体; (ニ)上記(ロ)または(ハ)の水素添加物。
  3. 【請求項3】前記(d)成分の含有量が、0.1〜2重
    量部であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    環状オレフィン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記(d)成分が、アルキルスルホン酸ナ
    トリウム塩およびアルキルスルホン酸ホスホニウム塩か
    らなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の環状オレフィ
    ン系樹脂組成物。
JP3329035A 1991-01-17 1991-12-12 環状オレフイン系樹脂組成物 Pending JPH059351A (ja)

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JP3-3743 1991-01-17
JP374391 1991-01-17

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