JP2915942B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は塩化ビニル系樹脂組成物に係り、特に、環状
オレフィン系重合体を含有させることによって、熱変形
温度を高めてその成形品の改善を図った塩化ビニル系樹
脂組成物に関する。
発明の技術的背景 ポリ塩化ビニル、塩化ビニルを主体とする他のモノマ
ーとの共重合体、あるいはハロゲン化ポリ塩化ビニルな
どの塩化ビニル樹脂誘導体等の塩化ビニル系樹脂(以
下、これ等を単に塩化ビニル系樹脂という)は、優れた
耐傷性、難燃性、耐薬品性、電気特性を有し、成形収縮
率が少ないこと等から、各種成形品の素材として使用さ
れている。このような成形品の素材は、電気アイロンの
水タンク、電子レンジ用品、プリント基板、導電性シー
ト、およびヘルメット等の特殊な環境下で用いられるも
のにも使用されている。
しかしながら、このような従来の塩化ビニル系樹脂
は、難燃性、耐薬品性、成形収縮率が少ないこと等に優
れているものの、熱変形温度が低いため、その成形品の
用途よ制限されるという問題点があった。
発明の目的 本発明は、従来の塩化ビニル系樹脂組成物の特性、即
ち難燃性、成形収縮率の優れた特性を維持しつつ、熱変
形温度を高めた塩化ビニル系樹脂組成物を提供すること
を目的としている。
発明の概要 本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物は、 [A]塩化ビニル系樹脂と、 [C]エチレンと下記の式[I]で表される環状オレ
フィンとの付加重合により得られる共重合体であり、13
5℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10d
l/g、ガラス転移温度(Tg)が70℃以上である環状オレ
フィン系ランダム共重合体とを配合してなることを特徴
としている。
(式中、nは0または1であり、mは0または整数であ
って、 R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子もしく
は基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を形成し
ていてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を有し
ていてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデ
ン基を形成していてもよい)。
本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル
系樹脂[A]と、特定の環状オレフィン系ランダム共重
合体[C]とを配合してなるため、難燃性、成形収縮率
の優れた特性を維持しつつ、熱変形温度を高め、可塑化
および分解温度を向上させることが可能になる。
しかも、このような環状オレフィン系ランダム共重合
体[C]を配合することによっては、塩化ビニル系樹脂
[A]の優れた特性が損なわれることはない。
発明の具体的な説明 次に本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物について具
体的に説明する。
本発明は、環状オレフィン系ランダム共重合体
[C]、さらには必要に応じて環状オレフィン開環重合
体、開環共重合体またはその水素添加物[B](以下、
[B]および[C]を総称して、環状オレフィン系重合
体と呼ぶこともある)を、塩化ビニル系樹脂[A]に配
合することにより、熱変形温度が極めて高められるとい
う知見に基づくものである。
本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物は、 塩化ビニル系樹脂[A]と、エチレンと下記の式
[I]で表される環状オレフィンとの共重合体である環
状オレフィン系ランダム共重合体[C]とを配合してな
ることを特徴としている。
(式中、nは0または1であり、mは0または正の整
数であって、 R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子もしく
は基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を形成し
ていてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を有し
ていてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデ
ン基を形成していてもよい)。
環状オレフィン系重合体を配合した塩化ビニル系樹脂
組成物、従来、単独で使用される塩化ビニル系樹脂に比
べて、難燃性等を維持しながら熱変形温度(HDT)が高
められる。たとえば、後述する実施例1〜3と、比較例
1とを比べると、比較例1は塩化ビニル樹脂を単独で使
用しているため、環状オレフィン系共重合体を配合した
実施例1〜3に比べて熱変形温度が低いことがわかる。
また、実施例は比較例と同様に引張り破断強度および難
燃性に優れ、その物性が維持されることがわかる。
なお、ここで、塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニ
ルに限るものではない。塩化ビニルを主体とする他の重
合性単量体、たとえば、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等
との共重合体や、エチレン・酢酸ビニル共重合体等への
塩化ビニルのグラフト物、およびポリ塩化ビニルを塩素
化した塩素化塩化ビニル樹脂等の誘導体を含有するもの
である。
塩化ビニル系樹脂 本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物に使用される塩
化ビニル系樹脂[A]は、主にポリ塩化ビニルである
が、これに限るものではない。塩化ビニルと他の重合性
単量体との共重合体であってもよく、また塩化ビニルか
ら誘導される変性物であってもよい。
塩化ビニルの共重合体としては、塩化ビニル・酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、
塩化ビニル・アクリル酸またはメタクリル酸、あるいは
これ等のエステル共重合体、塩化ビニル・マレイン酸、
あるいはこれらのエステル共重合体、塩化ビニル・アク
リロニトリル共重合体、および塩化ビニル・エチレン、
プロピレン等のオレフィンとのランダム共重合体があげ
られる。
また、塩化ビニルグラフト化物としては、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ブタジエン・アクリル酸エステル
共重合体等への塩化ビニルのグラフト化物があげられ
る。
さらに、上記、にあげた物への、スチレン・メタ
クリル酸エステル等のビニルモノマーのグラフト化物が
あげられる。
また、ポリ塩化ビニルから誘導される変性物として
は、ポリ塩化ビニルに塩素化処理をした塩素化塩化ビニ
ル樹脂等があげられる。
上記塩化ビニル系樹脂[A]の190℃、2.16kg荷重で
のメルトフローレートは1〜100g/10min、好ましくは、
5〜50g/10minである。
上記塩化ビニル系樹脂[A]の平均重合度は300〜400
0、好ましくは400〜3000の範囲である。
また上記塩化ビニル系樹脂[A]の18.6Kg荷重での熱
変形温度は40〜90℃、好ましくは50〜80℃の範囲にある
ことが望ましい。
また上記塩化ビニル系樹脂[A]のガラス転移温度
(Tg)は40〜90℃、好ましくは50〜80℃の範囲にあるこ
とが望ましい。
塩化ビニル系樹脂に配合される環状オレフィン系重合体 本発明における塩化ビニル系樹脂組成物に使用される
環状オレフィン系重合体は、[C]前記式[I]で表さ
れる環状オレフィンとエチレンとの付加重合により得ら
れる環状オレフィン系ランダム共重合体である。また、
本発明においては、必要に応じ、この[C]環状オレフ
ィン系ランダム共重合体とともに、[B]前記式[I]
で表される環状オレフィンの開環重合体、開環共重合体
およびその水素添加物を併用することもできる。
ただし、前記式[I]において、nは0または1であ
る。また、mは0または正の整数であり、好ましくは0
〜3である。
そして、R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハ
ロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原
子もしくは基を表す。ここで、ハロゲン原子としては、
たとえば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ
素原子をあげることができる。また、炭化水素基として
は、それぞれ独立に、通常は炭素原子数1〜10のアルキ
ル基、炭素原子数5〜15のシクロアルキル基をあげるこ
とができ、アルキル基の具体的な例としては、メチル
基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、n−ア
ミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチ
ル基、n−デシル基、2−エチルヘキシル基等をあげる
ことができ、シクロアルキル基の具体的な例としては、
シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシ
クロヘキシル基等をあげることができる。
また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデ
ン基を形成していてもよい。このようなアルキリデン基
は、通常は炭素原子数2〜10のアルキリデン基をあげる
ことができ、その具体的な例としては、エチリデン基、
プロピリデン基およびイソプロピリデン基、ブチリデン
基、イソブチリデン基等をあげることができる。
さらに上記式[I]においてR15〜R18は、互いに結合
して(共同して)単環または多環を形成していてもよ
く、かつ該単環または多環が二重結合を有していてもよ
い。
前記式[I]で表される環状オレフィンは、シクロペ
ンタジエン類と、相応するオレフィン類であるいは環状
オレフィン類とをディールス・アルダー反応により縮合
させることにより容易に製造することができる。
前記式[I]で表される環状オレフィンとしては、具
体的には、たとえば、 などのようなビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン誘導
体; などのテトラシクロ[4,5,0,12.5,17.10]−3デドセン
誘導体; などのヘキサシクロ[6,6,1,13.6,110.13,02.7,09.14
−4−ヘプタデセン誘導体; などのオスタシクロ[8,8,0,12.9,14,7,111.18,113.16,
03.8,012.17]−5−ドコセン誘導体; などのペンタシクロ[6,6,1,13.6,02.7,09.14]−4−
ヘキサデセン誘導体; などのヘプタシクロ−5−イコセン誘導体あるいはヘプ
タシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体; などのトリシクロ[4,3,0,12.5]−3−デセン誘導体; などのトリシクロ[4,4,0,12.5]−3−ウンデセン誘導
体; などのペンタシクロ[6,5,1,13.6,0.2.7,09,13]−4−
ペンタデセン誘導体; などのジエン化合物; などのペンタシクロ[4,7,0,12.5,08.13,19.12]−3−
ペンタデセン誘導体; などのヘプタシクロ[7,8,0,13.6,02.7,110.17,011.16,
112.15]−4−エイコセン誘導体; などのノナシクロ[9,10,1,14.7,03.8,02.10,012.21,1
13.20,014.19,115.18]−5−ペンタコセン誘導体等を
挙げることができる。
次に、本発明に係る樹脂組成物に使用される [C]環状オレフィン系ランダム共重合体、ならびに、
本発明で必要に応じて使用される[B]環状オレフィン
開環重合体、開環共重合体およびその水素添加物につい
て以下に詳細に説明する。
[B]環状オレフィン開環重合体、開環共重合体および
その水素添加物 本発明において必要に応じて使用される環状オレフィ
ン開環重合体および開環共重合体は、前記式[I]で表
される環状オレフィンを、たとえば、ルテニウム、ロジ
ウム、パラジウム、オスミウム、インジウムあるいは白
金等の金属のハロゲン化物、小酸塩またはアセチルアセ
トン化合物などと、アルコール等の還元剤とからなる触
媒の存在下に開環重合させることのより得られる。これ
らは、環状オレフィン単独重合体あるいは共重合体であ
ってもよい。たとえば、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン類とを重合させたも
の、および前記のナフタレン類とノルボルネン(たとえ
ば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン)とを共重合
させたものをあげることができる。
このような環状オレフィン開環重合体および開環共重
合体は、公知の方法で容易に残留している二重結合を水
素添加触媒の存在下で水素添加することができ、水素添
加物はより耐熱安定性、耐候性に優れた成形素材を提供
する。
この場合に使用される水素添加触媒としては、オレフ
ィン類の水素化に際して一般に使用されている不均一系
触媒または均一系触媒を使用することができる。
このような不均一系触媒としては、ニッケル、パラジ
ウム、白金またはこれらの金属をカーボン、シリカケイ
ソウ土、アルミナ、酸化チタン等の担体に担持させた触
媒を挙げることができ、具体的な例としては、ニッケル
/シリカ、ニッケル/ケイソウ土、パラジウム/カーボ
ン、パラジウム/シリカ、パラジウム/ケイソウ土、パ
ラジウム/アルミナを挙げることができる。
また、均一系触媒としては、周期律第VIII族の金属を
基体とする触媒を挙げることができ、具体的な例として
は、ナフテン酸ニッケル/トリエチルアミン、ナフテン
酸n−ブチルリチウム、ニッケルアセチルアセトネート
/トリエチルアルミニウムなどのNiあるいはCo化合物と
周期律第I〜III族金属の有機金属化合物からなる触
媒、さらにRh化合物等を挙げることができる。
水素添加反応は、触媒の種類により均一系あるいは不
均一系で行なうことができる。
このような水素添加の際の水素ガスの圧力は、通常は
1〜150気圧、反応温度は、通常は0〜100℃、好ましく
は20〜100℃の範囲内に設定される。
水素添加率は、水素圧、反応温度、反応時間、触媒濃
度等を変えることにより任意に調整することができる
が、本発明で使用される水素添加物としては、重合体あ
るいは共重合体中に存在する二重結合の50%以上が水素
添加されていることが好ましく、特に80%以上、さらに
90%以上が水素添加されていることが好ましい。特に水
添率が90%を超える水素添加物は、水添前の樹脂と比較
に対して、異なるレンジの溶解度係数(SP)を示すよう
になり、このような樹脂を用いることにより、耐溶剤の
優れた樹脂組成物を得ることができる。
さらに、本発明においては、上記のような開環重合
体、開環共重合体あるいは水素添加物を製造するに際し
て、得られる重合体等を特性を損なわない範囲内で、上
記の式[I]で表わされる環状オレフィン以外の環状オ
レフィンを重合させることもできる。このような環状オ
レフィンとしては、たとえば、 シクロブテン、 シクロペンテン、 シクロヘキセン、 3,4−ジメチルシクロヘキセン、 3−メチルシクロヘキセン、 2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、 2,3,3a,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデ
ン、 3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデ
ンなどを挙げることができる。このような他の環状オレ
フィンは単独で、あるいは組合わせて使用することがで
き、通常、0〜20モル%の量で用いられる。
上記のようにして、開環重合あるいは開環共重合を行
なうことにより、例えば、式[I]で表される環状オレ
フィンは、開環して少なくともその一部は、次式[II]
で表される構造を有しているものと考えられる。
ただし、上記式[II]において、m、n、およびR1
R18は、前記式[I]と同じ意味である。
また二重結合に水素添加して製造された水素添加物
は、例えば次式[III]で表されるような構造を有して
いると考えられる。
ただし、上記式[III]において、m、nおよびR1〜R
18は、前記式[I]と同じ意味である。
なお、本発明においては、開環重合体および開環共重
合体と、水素添加物とは、それぞれ個別に使用すること
もできるし両者を組み合わせて使用することもできる。
また、これらの開環重合体、開環共重合体および水素添
加物は、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸等で変性
されていてもよい。
[C]環状オレフィン系ランダム共重合体 本発明に係る樹脂組成物に配合される環状オレフィン
系ランダム共重合体[C]は、エチレンから導かれる構
成単位および前記環状オレフィンから導かれる構成単位
を必須構成単位としているが、これら必須2構成単位の
他に本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他
の共重合可能な、不飽和単量体成分を含有していてもよ
い。必要に応じ添加され、共重合されていてもよい不飽
和単量体単位として具体的には、プロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセ
ン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコ
センなどがあげられる。これらの中では炭素原子数3〜
20のα−オレフィンが好ましい。また、ノルボルネン、
エンチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の
環状オレフィン、環状ジエンを使用することもできる。
これらの不飽和単量体成分は、生成するランダム共重合
体中におけるエチレンから導かれる構成単位に対して等
モル未満の範囲で含まれていてもよい。
本発明に係る樹脂組成物を構成する環状オレフィン系
ランダム共重合体[C]中において、エチレンから導か
れる構成単位は、40〜85モル%、好ましくは50〜75モル
%の範囲で含まれていることが望ましい。また環状オレ
フィンから導かれる構成単位は15〜60モル%、好ましく
は25〜50モル%の範囲で含まれることが望ましい。本発
明においては、エチレンから導かれる構成単位および環
状オレフィンから導かれる構成単位がランダムに配列
し、実質上線状の環状オレフィン系ランダム共重合体が
形成されている。上記環状オレフィン系ランダム共重合
体が実質上線状であり、ゲル状架橋構造を有していない
ことは、同共重合体が135℃のデカリン中に完全に溶解
することによって確認できる。
本発明に係る樹脂組成物を構成する環状オレフィン系
ランダム共重合体[C]の135℃のデカリン中で測定し
た極限粘度[η]は0.05〜10 dl/g、好ましくは0.08〜5
dl/gの範囲である。
また本発明に係る樹脂組成物を構成する環状オレフィ
ン系ランダム共重合体[C]としては、サーモ・メカニ
カル・アナライザーで測定した軟化温度(TMA)が70℃
以上、好ましくは90〜250℃、さらに好ましくは100〜20
0℃の範囲にあることが望ましい。
また本発明に係る樹脂組成物を構成する環状オレフィ
ン系ランダム共重合体[C]のガラス転移温度(Tg)は
通常50〜230℃、好ましくは70〜210℃の範囲にあること
が望ましい。
また本発明に係る樹脂組成物を構成する環状オレフィ
ン系ランダム共重合体[C]のX線回折分析法により決
定される結晶化度は0〜10%、好ましくは0〜7%、と
くに好ましくは0〜5%にあることが望ましい。
本発明に係る樹脂組成物を構成する環状オレフィン系
ランダム共重合体[C]としては、上記範囲の物性を有
する共重合体のみを用いてもよいが、上記範囲外の共重
合体が一部含まれていてもよく、この場合、環状オレフ
ィン系ランダム共重合体[C]全体としての物性値が上
記範囲内に含まれていればよい。
このような環状オレフィン系ランダム共重合体[C]
は、エチレンと、環状オレフィンと、所望により他のα
−オレフィンとを、炭化水素溶媒中、炭化水素可溶性バ
ナジウム化合物およびハロゲン含有有機アルミニウム化
合物とから形成される触媒の存在下で重合させることに
より製造することができる。
ここで使用される炭化水素溶媒としては、たとえば脂
肪族炭化水素、脂環族炭化水素および芳香族炭化水素等
を使用することができる。さらに環状オレフィン系樹脂
の調製の際に使用した単量体のうちで反応温度において
液体である化合物を反応溶媒として用いることもでき
る。これらの溶媒は単独で、あるいは組合わせて使用す
ることができる。
この反応で触媒として用いられるバナジウム化合物と
しては、 式 VO(OR)aVbあるいは 式 V(OR)Χで表わされる化合物を挙げること
ができる。
上記の式において、Rは炭化水素基であり、0≦a≦
3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d
≦4、3≦c+d≦4である。
これらのバナジウム化合物としては、具体的には、 VOCl3、 VO(OC2H5)Cl2、 VO(OC2H52Cl、 VO(O−iso−C3H7)Cl2、 VO(O−n−C4H9)Cl2、 VO(OC2H5、 VOBr2、 VCl4、 VOCl2、 VO(O−n−C4H9、 VCl3・2OC8H17OH などが用いられる。これらのバナジウム化合物は単独
で、あるいは組合わせて使用することができる。
このようなバナジウム化合物は、上記式で表わされる
バナジウム化合物と電子供与体との付加物であってもよ
い。
また、上記バナジウム化合物と付加物を形成する電子
供与体の例としては、アルコール、フェノール類、ケト
ン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸または無機酸のエ
ステル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アルコキシシ
ラン等の含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニト
リル、イソシアネート等の含窒素電子供与体をあげるこ
とができる。
上記のようなバナジウム化合物とともに触媒として用
いられる有機アルミニウム化合物としては、分子内に少
なくとも1個のAl−炭素結合を有する化合物を用いるこ
とができる。
本発明で使用することができる有機アルミニウム化合
物の例としては、 式R19 eAl(OR20fHgXh (式中R19およびR20は、1〜15個、好ましくは1〜4個
の炭素原子を含む炭化水素基で互いに同一でも異なって
いてもよい。Χはハロゲン、eは0≦e≦3、fは0≦
f<3、gは0≦g<3、hは0≦h<3であって、し
かもe+f+g+h=3である)で表わされる有機アル
ミニウム化合物、 式M1AlR21 4 (式中M1はLi、Na、Kであり、R21は1〜15個、好まし
くは1〜4個の炭素原子を含む炭化水素基で互いに同一
でも異なっていてもよい。)で表わされる第I族金属と
アルミニウムとの錯アルキル化物、などを挙げることが
できる。
上記のバナジウム化合物の反応系における濃度は、バ
ナジウムウ化合物は、バナジウム原子として、通常は、
0.01〜5グラム原子/リットル、好ましくは0.05〜3グ
ラム原子/リットルの量で用いられる。また、有機アル
ミニウム化合物は、重合反応系内のバナジウム原子に対
するアルミニウム原子の比(Al/V)が2以上、好ましく
は2〜50、特に好ましくは3〜20となるような量で用い
られる。
本発明に係る樹脂組成物を構成する環状オレフィン系
ランダム共重合体[C]は、たとえば、特開昭60−1687
08号公報、特開昭61−120816号公報、特開昭61−115912
号公報、特開昭61−115916号公報、特開昭61−271308号
公報、特開昭61−272216号公報、特開昭62−252406号公
報、特開昭62−252407号公報などのおいて本出願人が提
案した方法にしたがい適宜条件を選択することにより、
製造することができる。
このような環状オレフィン系ランダム共重合体[C]
中において、前記式[I]で表される環状オレフィンか
ら導かれる構成単位は下記式[IV]で表せられる構造の
繰り返し単位を形成していると考えられる。
(式中、n、mおよびR1〜R18は前記式[I]における
定義と同様である。) なお、本発明においては上記のような環状オレフィン
開環重合体、開環共重合体またはその水素添加物
[B]、あるいは環状オレフィン系ランダム共重合体
[C](上記[B]、[C]を総称して環状オレフィン
系重合体と略記する)の一部が無水マレイン酸等の不飽
和カルボン酸等で変性されていてもよい。このような変
性物は、上記のような環状オレフィン系重合体と、不飽
和カルボン酸、これらの無水物、および不飽和カルボン
酸のアルキルエステル等の誘導体とを反応させることに
より製造することができる。なお、この場合の変性され
た環状オレフィン系重合体中における変性剤から誘導さ
れる成分単位の含有率は、通常は0.001〜5重量%以下
である。このような変性環状オレフィン系重合体は、所
望の変性率になるように環状オレフィン重合体に変性剤
を配合してグラフト重合させて製造することもできる
し、予め高変性率の変性物を調製し、次いでこの変性物
と未変性の環状オレフィン系重合体とを混合することに
よっても製造することができる。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物中において環状オレ
フィン開環重合体、開環共重合体またはその水素添加物
[B]および環状オレフィン系ランダム共重合体[C]
を併用する場合、これらの合計重量[B]+[C]と、
塩化ビニル系樹脂[A]との配合重量比は、([B]+
[C])/[A](重量比)で98/2〜2/98、好ましくは
95/5〜5/95である。上記[B]成分を使用しない場合に
は、環状オレフィン系ランダム共重合体[C]と塩化ビ
ニル系樹脂[A]との配合量比は、[C]/[A](重
量比)で98/2〜2/98、好ましくは95/5〜5/95である。
その他の添加物 本発明の樹脂組成物には、上記[A]、[B]および
[C]成分の他に、衝撃強度を向上させるためのゴム成
分を配合したり、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止
剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑
剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックスなどを配合
することができ、その配合割合は適宜量である。たとえ
ば、任意成分として配合される安定剤として具体的に
は、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、
β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸アルキルエステル、2,2′−オキザミ
ドビス[エチル−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)]プロピオネートなどのフェノール系
酸化防止剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどの脂肪
酸金属塩、グリセリンモノステアレート、グリセリンモ
ノラウレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリ
スリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジ
ステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート
等の多価アルコールの脂肪酸エステルなどを挙げること
ができる。これらは単独で配合してもよいが、組み合わ
せて配合してもよく、たとえば、テトラキス[メチレン
−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)]プロピオネート]メタンとステアリン酸亜鉛およ
びグリセリンモノステアレートとの組合せ等を例示する
ことができる。
本発明では特に、フェノール系酸化防止剤および多価
アルコールの脂肪酸エステルとを組み合わせて用いるこ
とが好ましく、該多価アルコールの脂肪酸エステルは3
価値以上の多価アルコールのアルコール性水酸基の一部
がエステル化された多価アルコール脂肪酸エステルであ
ることが好ましい。
このような多価アルコールの脂肪酸エステルとして
は、具体的には、グリセリンモノステアレート、グリセ
リンモノラウレート、グリセリンモノミリステート、グ
リセリンモノパルミテート、グリセリンジステアレー
ト、グリセリンジラウレート等のグリセリン脂肪酸エス
テル、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタ
エリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトール
ジラウレート、ペンタエリスリトールジステアレート、
ペンタエリスリトールトリステアレート等のペンタエリ
スリトールの脂肪酸エステルが用いられる。
このようなフェノール系酸化防止剤は、塩化ビニル系
樹脂組成物100重量部に対して0.01〜10重量部好ましく
は0.05〜3重量部さらに好ましくは0.1〜1重量部の量
で用いられ、また多価アルコールの脂肪酸エステルは該
組成物100重量部に対して0.01〜10重量部好ましくは0.0
5〜3重量部の量で用いられる。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、本発明の目的
を損なわない範囲で、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸
化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸
マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸
カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、
クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレ
ーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナ
イト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、
硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエ
チレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、
ポリアミド繊維等の充填剤を配合してもよい。
本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物の製法として
は、公知の方法が適用でき、 塩化ビニル系樹脂[A]、環状オレフィン系ランダム
共重合体[C]、および必要に応じ環状オレフィン開環
重合体、開環共重合体またはその水素添加物[B]、な
らびに、 所望により添加される他の成分を押出機、ニーダー等
で機械的にブレンドする方法、あるいは各成分を適当な
良溶媒、たとえばヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素
溶媒に同時に溶解し、またはそれぞれ別々に溶解した後
混合し、溶媒を除去する方法さらにはこれらの二つの方
法を組み合わせて行う方法等を挙げることができる。
上記製法により得られる塩化ビニル系樹脂組成物は、
塩化ビニル系樹脂成分[A]に、熱変形温度、鉛筆硬度
が高く、成形収縮率が小さい環状オレフィン系ランダム
共重合体[C]を配合するために、塩化ビニル系樹脂の
諸特性を維持したまま、熱変形温度が高い塩化ビニル系
樹脂組成物が得られる。
本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物は、上記諸特性
を有するので、従来の塩化ビニル樹脂の用途の他にも、
耐熱性が要求される分野に広く使用することができる。
成形品 本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物による成形品
は、耐熱性、耐熱老化性、機械的性質、誘電特性、耐薬
品性、耐溶剤性に優れたバランスを有しており、具体的
な成形品としては、次のものが挙げられる。
自動車部品 インストゥルメントパネル、コンソールボックス、メ
ータークラスター、コラムカバー、グリルドアミラー、
フェンダー、ボンネット、ラジエターグリル。
機械ハウジング 工具(電動工具)、事務器(ワープロ、パソコン、複
写機、プリンター、FDD、CRT)、精密機器(カメラ)、
家電製品(電子レンジ、電気釜、冷蔵庫、ポット、掃除
機)。
機械部品 エアコン用シロッコファン。
本発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物からの成形品の
成形方法は、例えば、単軸押出器、ベント式押出機、二
本スクリュー押出機、円錐型二本スクリュー押出機、コ
ニーダー、プラティフィケーター、ミクストルーダー、
二軸コニカルスクリュー押出機、遊星ねじ押出機、歯車
型押出機、スクリューレス押出機等を用いて押出成形、
射出成形、ブロー成形、回転成形等を行うことができ
る。
発明の効果 以上説明したように本発明に係る塩化ビニル系樹脂組
成物は、塩化ビニル系樹脂に環状オレフィン系ランダム
共重合体[C]を配合したので、ポリ塩化ビニルの特性
を失うことなく、難燃性、耐薬品性と共に耐熱性が要求
される成形品として適用できる塩化ビニル系樹脂組成物
を提供することができる。
[実施例] 以下、本発明をさらに実施例によって説明するが本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、本発明における各種物性値の測定方法および評
価方法を次に示す。
(1)試験片の作成 東芝機械(株)製射出成形機IS−35Pおよび所定の試
験片用金型を用い、以下の成形条件で成形した。試験片
は成形後、室温で48時間放置した後、測定した。
成形条件:シリンダ温度220℃、金型温度60℃、射出圧
力一次/二次=1000/800kg/cm2射出速度(一次)30mm/s
ec、スクリュー回転数150rpm、 サイクル[(射出+保圧)/冷却]=7/15sec (2)溶融流れ指数(MFRT) ASTM D1238に準じ所定の温度T℃、荷重2.16kgで測定
した。
(3)引張り試験 ASTM D638に準じて行った。
試験片形状:ASTM−TYPE IV 厚さ2mm 試験速度 :50mm/min 試験温度 :23℃ (4)熱変形温度(HDT) ASTM D648に準じて行った。
試験片形状:5×1/4×1/2t インチ 荷 重:264psi (5)軟化温度(TMA) デュポン社製Thermo Mechanical Analyzerを用いて厚
さ1mmのシートの熱変形挙動により測定した。すなわ
ち、シート上に石英製針をのせ、荷重49gをかけ、5℃/
min速度で昇温していき、針が0.635mm浸入した温度をTM
Aとした。
(6)ガラス転移温度(Tg) SEIKO電子工業(株)製DSC−20を用いて昇温速度10℃
/分で測定した。
(7)難燃性 UL−94の試験方法に準じて測定した。
試験片厚さ:1/8インチ 実施例1 ポリ塩化ビニル(重合度720、MFR190=360g/10min、
ガラス転移温度Tg=68℃)100重量部に安定剤として三
塩基性硫酸鉛3重量部、ステアリン酸鉛1重量部を添加
して得られたパウダー3kgに対して、環状オレフィン系
重合体成分として、エチレンと1,4,5,8−ジメタノ−1,
2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン 以下DMONと略す)とのランダム共重合体(13C−NRMで測
定したエチレン含量が62mol%で、MFR260が35g/分、135
℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.47dl/g、
軟化温度(TMA)が148℃、ガラス転移温度Tgが137℃の
共重合体)100重量部に安定剤としてテトラキス[メチ
レン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]メタン0.5重量部を添加した
もののペレット1kgを混合した後、二軸押出機(池貝鉄
工(株)製PCM45)によりシリンダ温度170℃で溶融ブレ
ンドし、ペレタイザーにてペレット化した。得られたペ
レットを用いて前記の方法で試験片を作成して、その物
性の測定を行った。
その結果を表1に示した。
実施例2 実施例1と同様なポリ塩化ビニルのパウダーと実施例
1と同様の環状オレフィン系共重合体のペレットとの配
合重量比(ポリ塩化ビニル/共重合体)を1/1に変える
以外、実施例1と同様に溶融ブレンドし試験片を作成し
て、その物性の測定を行った。
その結果を表1に示した。
実施例3 実施例1と同様なポリ塩化ビニルのパウダーと実施例
1と同様の環状オレフィン系共重合体のペレットとの配
合重量比(ポリ塩化ビニル/共重合体)を1/1に変え、
混合ペレット100重量部に対して難燃助剤として三酸化
アンチモン15重量部およびポリテトラフルオロエチレン
パウダー1重量部を加える以外は、実施例1と同様に溶
融ブレンドし試験片を作成して、その物性の測定を行っ
た。
その結果を表1に示した。
比較例1 実施例1と同様のポリ塩化ビニルのみを用いて試験片
を作成して、その物性の測定を行った。
その結果を表1に示した。
実施例4 実施例1のポリ塩化ビニルに代えて酢酸ビニル含量5m
ol%の塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(重合度750、M
FR190=370g/10min、ガラス転移温度Tg=58℃)のパウ
ダー3kgを使用し、これに実施例1と同様な環状オレフ
ィン系共重合体のペレット1kgを混合し、実施例1と同
様な方法で試験片を作成して、その物性の測定を行っ
た。
その結果を表1に示した。
比較例2 実施例4に使用した塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体
のみについて物性を測定し、その結果を表1に示した。
実施例5 実施例1と同様なポリ塩化ビニルのパウダー3kgに対
して環状オレフィン系重合体成分として、エチレンとDM
ONとのランダム共重合体(13C−NMRで測定したエチレン
含量が71mol%で、MFR260が20g/分、135℃のデカリン中
で測定した極限粘度[η]が0.6dl/g、軟化温度(TMA)
が115℃、ガラス転移温度Tgが98℃の共重合体)のペレ
ット1kgを混合し、実施例1と同様な方法で試験片を作
成して、その物性の測定を行った。
その結果を表1に示した。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[A]塩化ビニル系樹脂と、 [C]エチレンと下記の式[I]で表される環状オレフ
    ィンとの付加重合により得られる共重合体であり、135
    ℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10dl
    /g、ガラス転移温度(Tg)が70℃以上である環状オレフ
    ィン系ランダム共重合体とを配合してなることを特徴と
    する塩化ビニル系樹脂組成物。 (式中、nは0または1であり、mは0または正の整数
    であって、 R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子
    および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子もしくは
    基を表し、 R15〜R18は、互いに結合した単環または多環を形成して
    いてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を有して
    いてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン
    基を形成していてもよい)。
  2. 【請求項2】前記環状オレフィン系ランダム共重合体
    [C]と塩化ビニル系樹脂[A]との配合重量比が
    [C]/[A](重量比)で98/2〜2/98であることを特
    徴とする請求項第1項に記載の塩化ビニル系樹脂組成
    物。
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