JPH04353544A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

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JPH04353544A
JPH04353544A JP12768891A JP12768891A JPH04353544A JP H04353544 A JPH04353544 A JP H04353544A JP 12768891 A JP12768891 A JP 12768891A JP 12768891 A JP12768891 A JP 12768891A JP H04353544 A JPH04353544 A JP H04353544A
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JP
Japan
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cyclic olefin
polycarbonate resin
group
resin composition
ethylene
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Application number
JP12768891A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Aine
相 根  敏 裕
Yoichiro Tsuji
辻   洋一郎
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂と
、芳香族基を有する特定の環状オレフィン系樹脂とを含
むポリカーボネート樹脂組成物に関する。さらに詳しく
は本発明は、耐熱性、耐傷性、耐薬品性に優れ、かつ吸
水率および衝撃強度の厚み依存性ならびにノッチ感度が
小さく、機械的強度の大きなポリカーボネート樹脂組成
物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリカーボネート樹脂は耐熱性、
薄肉成形品の耐衝撃性に優れ、かつ成形収縮率も小さい
ため、広汎な用途に使用されている。しかしながら従来
のポリカーボネート樹脂には次のような問題がある。
【0003】i)衝撃強度の厚み依存性およびノッチ感
度が大きい。 ii)溶融粘度が高いため成形の際に樹脂が金型に粘着
し易く、成形性が良くない。
【0004】iii)一定応力、特に化学的雰囲気下で
の一定応力に対してクラック(ストレスクラック)を発
生し易い。 iv)耐薬品性が不充分である。
【0005】v)吸湿し易く、乾燥が不充分な状態で成
形すると加水分解し、物性の低下を起こす。 そこで、上記i)、ii)の問題点を解決するために、
ポリカーボネート樹脂にスチレン系樹脂がブレンドされ
ているが、スチレン系樹脂を配合することにより、耐熱
性が低下し、耐薬品性も不充分である。一方、ポリカー
ボネート樹脂に従来公知の結晶性ポリオレフィンをブレ
ンドすると、耐薬品性、吸湿性は改善されるが、耐熱性
、成形収縮率が低下するという問題がある。
【0006】ところで、環内にエチレン性二重結合を有
する環状オレフィンは、重合性を有しており、たとえば
エチレンと共重合して環状オレフィン・エチレン共重合
体が得られることが知られている(特開昭60−168
708号公報、特開昭63−243111号公報、特開
昭63−305111号公報、特開昭63−22301
3号公報および特開平1−185307号公報参照)。
【0007】このような環状オレフィン系樹脂は、光学
用材料として必要な透明性、耐水性および熱的特性を有
しているが、本発明者らがさらに研究を重ねた結果、環
状オレフィン系樹脂の中でも芳香族基を有する特定の環
状オレフィンから誘導される繰り返し単位を有する環状
オレフィン系樹脂(芳香族基含有環状オレフィン系樹脂
)をポリカーボネート樹脂に配合することにより、種々
の用途に使用可能なさらに優れた特性を有するポリカー
ボネート樹脂組成物を得ることができるとの知見を得た
【0008】
【発明の目的】本発明は、ポリカーボネート樹脂の優れ
た特性を維持したまま、耐熱性、耐傷性、耐薬品性に優
れ、かつ吸水率、衝撃強度の厚み依存性およびノッチ感
度が小さく、機械的強度の大きなポリカーボネート樹脂
組成物を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るポリカーボネート樹脂組成
物は、[A]ポリカーボネート樹脂と、[B]エチレン
と下記の式[I]で表される環状オレフィンとの共重合
体、環状オレフィンの開環重合体およびその水添物より
なる群から選ばれる135℃のデカリン中で測定した極
限粘度[η]が0.05〜10dl/g、軟化温度(T
MA)が0℃以上である環状オレフィン系樹脂とを、9
8/2〜2/98の範囲内の重量比([A]/[B])
で含むことを特徴としている。
【0010】
【化2】
【0011】・・・[I] ただし、上記式[I]において、pおよびqは0または
1以上の整数であり、mおよびnは0、1または2であ
り、R1〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭
化水素基およびアルコキシ基よりなる群から選ばれる原
子もしくは基を表し、R9とR13またはR10とR1
1とは直接あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介し
て結合していてもよく、また、n=m=0のときR15
とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環
または多環の芳香族環を形成していてもよい。
【0012】本発明に係るポリカーボネート樹脂組成物
は、ポリカーボネート樹脂[A]と特定の環状オレフィ
ン系樹脂[B](即ち、環状オレフィン系ランダム共重
合体、環状オレフィン開環重合体あるいはこの水添物)
とを含むため、耐熱性、耐傷性、耐薬品性に優れ、かつ
吸水率、衝撃強度の厚み依存性およびノッチ感度が小さ
く、機械的強度が大きいといった特性を有するようにな
る。すなわち、環状オレフィン系樹脂として特定の芳香
族基含有環状オレフィン系樹脂をポリカーボネート樹脂
に配合することにより、上記のような優れた特性を有す
るようになるのである。しかも、このような芳香族基含
有環状オレフィン系樹脂[B]を配合することによって
も、ポリカーボネート樹脂[A]の優れた特性が損なわ
れることはない。
【0013】
【発明の具体的説明】次に本発明に係るポリカーボネー
ト樹脂組成物について具体的に説明する。本発明に係る
ポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂
[A]と、エチレンと、上記の式[I]で表される環状
オレフィンとの共重合体である環状オレフィン系樹脂[
B]とからなる。
【0014】本発明のポリカーボネート樹脂組成物を構
成するポリカーボネート樹脂[A]は、下記式[i]で
表される構造の繰返し単位を有するポリカーボネート樹
脂である。
【0015】
【化3】
【0016】・・・[i] 上記式[i]において、sは正の整数であり、R20は
2価の脂肪族基または芳香族基を示す。
【0017】このようなポリカーボネート樹脂としては
、例えば式[i]のR20がビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、4,4’−ジヒドロキシフェニルエーテル、1
,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェ
ニルメタン、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン
、テトラブロムビスフェノールA、ジヒドロキシナフタ
レン、ヒドロキノンおよびレゾルシン等の二価フェノー
ル残基である芳香族ポリカーボネート(具体的例:ポリ
ジオキシジフェニル−2,2−プロパンカーボネート、
ポリジオキシジフェニルメタンカーボネート、ポリジオ
キシジフェニル−1,1−エタンカーボネート、ポリジ
オキシジフェニルエーテルカーボネート、ポリジオキシ
ジフェニル−1,1−シクロヘキサンカーボネート、ポ
リジオキシジフェニル−1−フェニルメタンカーボネー
ト、ポリオキシジフエニルスルホンカーボネート、ポリ
ジオキシジフエニル−2,2−テトラブロムプロパンカ
ーボネート、ポリジヒドロキシナフタレンカーボネート
、ポリジヒドロキシパラフェニルカーボネート、ポリジ
ヒドロキシメタフェニルカーボネート);R20がエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジヒドロキシ
シクロヘキサン、ジヒドロキシノルボルネン等の二価ア
ルコール残基である脂肪族ポリカーボネート(具体例:
ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネー
ト、ポリシクロヘキセンカーボネート、ポリノルボルネ
ンカーボネート);芳香族基と脂肪族基とのランダムま
たはブロック共重合体であるポリカーボネート;分子内
に上記のポリカーボネート構造とポリエステル構造とを
含むポリエステルポリカーボネートなどが挙げられる。
【0018】これらのポリカーボネート樹脂は1種単独
で、または2種以上を混合して使用することができる。 上記ポリカーボネート樹脂[A]の290℃、2.16
kg荷重で測定したメルトフローレートは通常は0.0
5〜200g/10分、好ましくは0.1〜100g/
10分である。
【0019】また、上記ポリカーボネート樹脂[A]の
20℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は通常は
0.05〜5dl/g、好ましくは0.1〜1dl/g
の範囲内にある。
【0020】さらに、上記ポリカーボネート樹脂[A]
のガラス転移温度(Tg)は通常は50〜250℃、好
ましくは100〜200℃の範囲内にある。次に本発明
のポリカーボネート樹脂組成物を構成する環状オレフィ
ン系樹脂[B]について説明する。
【0021】本発明のポリカーボネート樹脂組成物を構
成する環状オレフィン系樹脂[B]には、エチレンから
導かれる構成単位(a)と式[I]で表される環状オレ
フィンから導かれる構成単位(b)とがランダムに結合
している環状オレフィン系ランダム共重合体、式[I]
で表される環状オレフィンの開環重合体、およびこの開
環重合体の水添物がある。
【0022】この環状オレフィンは、次式[I]で表す
ことができる。
【0023】
【化4】
【0024】・・・[I] ただし、上記式[I]において、pは0または正の整数
であり、好ましくは0〜3である。また上記式[I]に
おいて、mおよびnは0、1または2である。また、q
は0または正の整数であり、好ましくは0または1であ
る。
【0025】そして、R1〜R19は、それぞれ独立に
、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群
から選ばれる原子もしくは基である。ここで、ハロゲン
原子としては、たとえば、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子およびヨウ素原子を挙げることができる。また、炭
化水素基の例としては、炭素原子数1〜10のアルキル
基、炭素原子数5〜15のシクロアルキル基、炭素数6
〜12の芳香族基を挙げることができる。そして、アル
キル基の具体的な例としては、メチル基、エチル基、イ
ソプロピル基、イソブチル基、n−アミル基、ネオペン
チル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル
基、2−エチルヘキシル基等を挙げることができ、シク
ロアルキル基の具体的な例としては、シクロヘキシル基
、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等
を挙げることができ、芳香族基の具体的な例としては、
フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等を挙げること
ができる。
【0026】また上記式[I]において、R9とR13
またはR10とR11とは、炭素数1〜3のアルキレン
基を介して結合していてもよく、また何の基も介さずに
直接結合していてもよい。
【0027】また、n=m=0のときR15とR12ま
たはR15とR19とは互いに結合して単環または多環
の芳香族環を形成していてもよい。この場合の好ましい
例としては、n=m=0のときR15とR12がさらに
芳香族環を形成している以下に記載する基を挙げること
ができる。
【0028】
【化5】
【0029】上記式において、qは式[I]におけるの
と同じ意味である。前記式[I]で表される環状オレフ
ィンとしては、具体的には、たとえば、
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】前記のような式[I]で表される環状オレ
フィンは、シクロペンタジエン類と、相応するオレフィ
ン類あるいは環状オレフィン類とをディールス・アルダ
ー反応により縮合させることにより容易に製造すること
ができる。
【0037】本発明に係る樹脂組成物を構成する環状オ
レフィン系樹脂[B]として使用される環状オレフィン
系ランダム共重合体には、エチレンから導かれる構成単
位(a)が通常は40〜97モル%、好ましくは50〜
95モル%の範囲で含まれており、上記環状オレフィン
から導かれる構成単位(b)は通常は3〜60モル%、
好ましくは5〜50モル%の範囲で含まれている。
【0038】環状オレフィン系ランダム共重合体中にお
いて、エチレンから誘導される繰り返し単位と、環状オ
レフィンから誘導される繰り返し単位とは、ランダムに
、かつ実質上線状に配列されている。この環状オレフィ
ン系ランダム共重合体が、実質上線状であり、かつゲル
状架橋を有していないことは、この共重合体が、135
℃のデカリンに完全に溶解することにより確認すること
ができる。
【0039】環状オレフィン系ランダム共重合体は、例
えば、エチレンと環状オレフィンとを、炭化水素媒体中
、炭化水素可溶性バナジウム化合物およびハロゲン含有
有機アルミニウム化合物とから形成される触媒の存在下
で重合させることにより製造することができる。
【0040】このような重合に際しては、例えば特開昭
60−168708号公報などに開示されている方法を
利用することができる。このような環状オレフィン系ラ
ンダム共重合体中において、例えば上記式[I]で表わ
される環状オレフィンの少なくとも一部は、次式[I−
A]で表わされる構造を有してエチレンから誘導される
繰り返し単位とランダムに結合しているものと考えられ
る。
【0041】
【化12】
【0042】・・・[I−A] ただし、上記式[I−A]において、R1〜R19、な
らびに、p、q、mおよびnは、式[I]におけるのと
同じ意味である。
【0043】環状オレフィン系ランダム共重合体は、エ
チレンから導かれる構成単位(a)、前記環状オレフィ
ンから導かれる構成単位(b)を必須構成単位としてる
が、この環状オレフィン系ランダム共重合体は、その特
性が損なわれない範囲内で、必要に応じて他の共重合可
能な不飽和単量体から導かれる構成単位を有していても
よい。必要に応じ添加され、共重合されていてもよい不
飽和単量体の例としては、具体的には、プロピレン、1
−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラ
デセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1
−エイコセンなどの炭素数3〜20のα−オレフィンな
どを例示することができる。これらの不飽和単量体から
導かれる構成単位は、生成するランダム共重合体中にお
けるエチレンから導かれる構成単位(a)に対して等モ
ル未満の範囲で含まれていてもよい。
【0044】さらに、上記のような環状オレフィン系ラ
ンダム共重合体は、この共重合体の物性を損なわない範
囲で、上記式[I]で表される環状オレフィン以外の環
状オレフィン(他の環状オレフィン)から導かれる構成
単位を有することもできる。このような環状オレフィン
としては、たとえば、シクロブテン、シクロペンテン、
シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロヘキセン、3
−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−
1−シクロヘキセン、2,3,3a,7a−テトラヒド
ロ−4,7−メタノ−1H−インデン、3a,5,6,
7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン
などのほかに;
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】
【化15】
【0048】
【化16】
【0049】
【化17】
【0050】
【化18】
【0051】
【化19】
【0052】
【化20】
【0053】
【化21】
【0054】
【化22】
【0055】
【化23】
【0056】
【化24】
【0057】
【化25】
【0058】
【化26】
【0059】
【化27】
【0060】このような他の環状オレフィンは、単独で
、あるいは組み合わせて使用することができ、通常、0
〜20モル%の量で用いられる。本発明で使用される環
状オレフィン系樹脂の内、環状オレフィン開環重合体に
は、上記式[I]で表される環状オレフィンの単独開環
重合体、および複数の環状オレフィンが共重合した開環
共重合体がある。
【0061】本発明で環状オレフィン系樹脂[B]とし
て使用される開環重合体は、上記のような環状オレフィ
ンを単独で、あるいは組み合わせて開環重合させること
により調製することができる。
【0062】すなわち、上記の式[I]で表わされる環
状オレフィンを開環重合触媒の存在下に開環重合させる
ことにより開環重合体が調製される。ここで使用される
開環重合触媒としては、例えば、ルテニウム、ロジウム
、オスミウム、インジウム、白金、モリブデンおよびタ
ングステン等の金属のハロゲン化物、これらの金属の硝
酸塩およびこれらの金属のアセチルアセトン化合物と、
アルコール類あるいはスズ化合物などの還元剤とからな
る触媒、ならびにチタン、バナジウム、ジルコニウム、
タングステンおよびモリブデン等の金属のハロゲン化合
物、これらの金属のアセチルアセトンと、金属アルミニ
ウム化合物とからなる触媒を挙げることができる。
【0063】なお、上記の開環重合体を調製するに際し
ては、環状オレフィン系樹脂の特性を損なわない範囲内
で上記の式[I]で表わされる環状オレフィンの他に、
さらに他の環状オレフィンを使用することができる。
【0064】ここで使用することができる他の環状オレ
フィンの例としては、シクロブテン、シクロペンテン、
シクロオクテン、シクロノネン、メチルシクロペンテン
、メチルシクロヘプテン、メチルシクロオクテン、メチ
ルシクロノネン、メチルシクロデセン、エチルシクロペ
ンテン、エチルシクロヘプテン、エチルシクロオクテン
、エチルシクロノネン、ジメチルシクロヘプテン、ジメ
チルシクロオクテン、ジメチルシクロノネン、ジメチル
シクロデセン、シクロオクタジエンおよびシクロデカジ
エンのような炭素原子数4以上の単核式オレフィンなら
びに、上記環状オレフィン系ランダム共重合体の説明の
際に例示した他の環状オレフィンを挙げることができる
。また、分子量調節剤として、プロピレン、1−ブテン
、1−ペンテン、1−ヘキセンなどのアルケンを共重合
成分として使用することができる。
【0065】このような開環重合体中において、例えば
上記式[I]で表わされる環状オレフィンの少なくとも
一部は、次式[I−B]で表わされる構造を有している
と考えられる。
【0066】
【化28】
【0067】・・・[I−B] ただし、上記式[I−B]において、R1〜R19、な
らびに、p、q、mおよびnは、式[I]におけるのと
同じ意味である。
【0068】本発明において環状オレフィン系樹脂[B
]として使用される開環重合体の水添物は、上記のよう
にして調製された環状オレフィン開環重合体を水素添加
することにより得られる。開環重合体の水素添加には、
水素添加触媒の存在下に行われる通常の水素添加法を採
用することができる。
【0069】ここで使用される水素添加触媒としては、
オレフィン化合物の水素添加の際に一般的に使用されて
いる不均一触媒、あるいは均一触媒などの水素添加触媒
を使用することができる。不均一触媒の具体的な例とし
ては、ニッケル、パラジウムおよび白金等の金属、なら
びにこれらの金属を、例えば、カーボン、シリカ、ケイ
ソウ土、アルミナおよび酸化チタンなどの担体に担持さ
せた固体触媒(例、ニッケル/シリカ、ニッケル/ケイ
ソウ土、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、
パラジウム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナ等)を
挙げることができる。また、均一触媒の例としては、周
期律表第VIII族の金属を基体とする触媒であり、こ
のような触媒の例としては、ナフテン酸コバルト/トリ
エチルアルミニウム、オクテン酸コバルト/n−ブチル
リチウム、ニッケルアセチルアセトネート/トリエチル
アルミニウムなどのニッケル化合物あるいはコバルト化
合物と周期律表第I〜III族金属とから形成される有
機金属化合物を挙げることができ、さらにRh化合物を
も使用することができる。
【0070】上記のような水素添加触媒を用いた水素添
加反応は、触媒の種類に応じて、不均一系及び均一系の
いずれの系で行うこともできる。そして、このような系
における反応条件は、通常は1〜150気圧の水素下に
、通常は0〜180℃、好ましくは20〜100℃の温
度に設定される。このような条件下における水素添加率
は、水素圧、反応温度、反応時間、触媒濃度等の条件を
適宜設定することにより調整することができるが、重合
体の主鎖中に存在する二重結合の内、通常は、50%以
上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以
上を水素添加する。
【0071】このような水素化開環重合体中において、
例えば上記式[I]で表わされる環状オレフィンの少な
くとも一部は、次式[I−C]で表わされる構造を有し
ていると考えられる。
【0072】
【化29】
【0073】・・・[I−C] ただし、上記式[I−C]において、R1〜R19、な
らびに、p、q、mおよびnは、式[I]におけるのと
同じ意味である。
【0074】なお、環状オレフィン系樹脂中において、
原料として使用された環状オレフィンが、例えば上記式
[I−A]、[I−B]および[I−C]で示す構造を
有することは、環状オレフィン系樹脂についての13C
−NMRの測定結果から確認することができる。
【0075】本発明の樹脂組成物を構成する環状オレフ
ィン系樹脂[B]の135℃のデカリン中で測定した極
限粘度[η]は、0.05〜10dl/gの範囲内にあ
り、さらに0.08〜5dl/gの範囲内にある環状オ
レフィン系樹脂が好ましい。
【0076】また、本発明の樹脂組成物を構成する環状
オレフィン系樹脂[B]のサーモ・メカニカル・アナラ
イザーで測定した軟化温度(TMA)は、0℃以上であ
り、さらに軟化温度(TMA)が10〜250℃、特に
10〜200℃の範囲にあるに環状オレフィン系樹脂[
B]が好ましく使用される。
【0077】また、本発明に係る樹脂組成物を構成する
環状オレフィン系樹脂[B]のDSCによるガラス転移
温度(Tg)は、通常−20〜230℃、好ましくは−
10〜210℃の範囲にある。さらに、この環状オレフ
ィン系樹脂[B]のX線回折法により決定される結晶化
度は、通常0〜40%、好ましくは0〜7%、とくに好
ましくは0〜5%にある。
【0078】なお、本発明においては上記のような環状
オレフィン系樹脂、特に環状オレフィン系ランダム共重
合体の一部が無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸ある
いはグリシジルアクリレート等で変性されていてもよい
。このような変性物は、上記のような環状オレフィン系
樹脂と、不飽和カルボン酸、これらの無水物、および不
飽和カルボン酸のアルキルエステルあるいは不飽和カル
ボン酸のグリシジルエステル等の誘導体とを反応させる
ことにより製造することができる。なお、この場合の環
状オレフィン系樹脂の変性物中における変性剤から導か
れる構成単位の含有率は、通常は0.001〜5重量%
以下である。このような環状オレフィン系樹脂の変性物
は、所望の変性率になるように環状オレフィン系樹脂に
変性剤を配合してグラフト重合させて製造することもで
きるし、予め高変性率の変性物を調製し、次いでこの変
性物と未変性の環状オレフィン系樹脂とを混合すること
によっても製造することができる。
【0079】本発明のポリカーボネート樹脂組成物中に
おいて、ポリカーボネート樹脂成分[A]と環状オレフ
イン系樹脂[B]とは、重量比で、98/2〜2/98
([A]成分/[B]成分)で含有されている。そして
、本発明においては、[A]成分/[B]成分の重量比
が、95/5〜5/95の範囲内にあることが好ましい
【0080】本発明のポリカーボネート樹脂組成物には
、上記[A]および[B]成分の他に、衝撃強度を向上
するためのゴム成分を配合したり、耐熱安定剤、耐候安
定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤
、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワック
スなどを配合することができ、その配合割合は適宜量で
ある。たとえば、任意成分として配合される安定剤とし
て具体的には、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステル、2,
2’−オキザミドビス[エチル−3(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートな
どのフェノール系酸化防止剤、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カ
ルシウムなどの脂肪酸金属塩、グリセリンモノステアレ
ート、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステア
レート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペン
タエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトー
ルトリステアレート等の多価アルコールの脂肪酸エステ
ルなどを挙げることができる。 これらは単独で配合してもよいが、組み合わせて配合し
てもよく、たとえば、テトラキス[メチレン−3(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]メタンとステアリン酸亜鉛およびグリセリン
モノステアレートとの組合せ等を例示することができる
【0081】本発明では特に、フェノール系酸化防止剤
および多価アルコールの脂肪酸エステルとを組み合わせ
て用いることが好ましく、該多価アルコールの脂肪酸エ
ステルは3価以上の多価アルコールのアルコール性水酸
基の一部がエステル化された多価アルコール脂肪酸エス
テルであることが好ましい。
【0082】このような多価アルコールの脂肪酸エステ
ルとしては、具体的には、グリセリンモノステアレート
、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノミリステ
ート、グリセリンモノパルミテート、グリセリンジステ
アレート、グリセリンジラウレート等のグリセリン脂肪
酸エステル、ペンタエリスリトールモノステアレート、
ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリ
トールジラウレート、ペンタエリスリトールジステアレ
ート、ペンタエリスリトールトリステアレート等のペン
タエリスリトールの脂肪酸エステルが用いられる。
【0083】このようなフェノール系酸化防止剤は、ポ
リカーボネート樹脂組成物100重量部に対して通常は
0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜3重量部
、さらに好ましくは0.1〜1重量部の量で用いられ、
また多価アルコールの脂肪酸エステルは該組成物100
重量部に対して通常は0.01〜10重量部、好ましく
は0.05〜3重量部の量で用いられる。
【0084】本発明のポリカーボネート樹脂組成物には
、本発明の目的を損なわない範囲で、シリカ、ケイ藻土
、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、
軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシ
ウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシ
ウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊
維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム
、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、ア
ルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ
素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ
エステル繊維およびポリアミド繊維等の充填剤を配合し
てもよい。
【0085】本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、
公知の方法を利用して製造することができる。例えば、
ポリカーボネート樹脂成分[A]および環状オレフィン
系樹脂[B]、ならびに所望により添加される他の成分
を、押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドする
方法、あるいは各成分を適当な良溶媒(例;ヘキサン、
ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ンおよびキシレン等の炭化水素溶媒)に同時に溶解し、
あるいは、それぞれ別々に溶解した溶液を調製した後混
合し、次いで溶媒を除去する方法、さらにはこれらの二
つの方法を組み合わせて行う方法等を挙げることができ
る。
【0086】本発明の組成物を構成する一成分である環
状オレフィン系樹脂[B]は、芳香族基を含有するため
、ポリカーボネート樹脂[A]との相溶性が非常に優れ
ている。
【0087】そして、この芳香族基を有する環状オレフ
ィン系樹脂[A]とポリカーボネート[B]とからなる
組成物は次に挙げるような特性を有している。すなわち
、通常のポリスチレンよりも高いTMA軟化温度を有す
る環状オレフィン系樹脂[B](一般にはTMA軟化温
度が70℃以上)を用いた場合の本発明のポリカーボネ
ート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂[A]と、ポ
リカーボネート樹脂[A]よりも吸水率が小さく、耐薬
品性に優れ、実質的に非晶質の芳香族基含有環状オレフ
ィン系樹脂[B]とを含有しているため、ポリカーボネ
ート樹脂と比較すると、耐熱性、耐傷性、耐薬品性、成
形性に優れ、かつ吸水率および衝撃強度の厚み依存性が
低くなり、さらにノッチ感度が小さなる。そして、この
ような組成物においては、ポリカーボネート樹脂の優れ
た特性が損なわれることがない。
【0088】また、TMA軟化温度が70℃以下の環状
オレフィン系樹脂[B]を用いた場合、本発明のポリカ
ーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂[A]
と比較すると、低い吸水率を示すとともに、耐薬品性に
優れている。すなわち、この組成物は靱性の良好な実質
的に非晶質の環状オレフィン系樹脂[B]を配合するた
め、ポリカーボネート樹脂と比較すると、耐薬品性、成
形性に優れ、かつ吸水率および衝撃強度の厚み依存性が
低くなり、さらにノッチ感度が小さくなりと共に、機械
的強度が大きくなる。そして、このような組成物におい
ては、ポリカーボネート樹脂の優れた特性が損なわれる
ことがない。
【0089】本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、
上記諸特性を有するので、従来のポリカーボネート樹脂
の用途の他にも、耐熱性、耐傷性、耐薬品性、低吸水率
、高衝撃強度などが要求される分野に広く使用すること
ができる。
【0090】用途の例をあげると、電動工具、OA機器
、カメラおよびポンプ等のハウジング類;シャーシ類;
精密機器部品;インストゥルメントパネル、ラジエター
グリル、クラスターグリル、コンソールボックス、ガー
ニッシュ、ホイルカバー、コラムカバー、フエンダー、
ボンネットおよびトランク等の自動車内外装材;シート
;コネクタ・コイルボビン・スイッチ等のケース、カバ
ー類;ボトル類;キャストフィルム、二軸延伸フィルム
および多層フィルム等のフィルム類、押出発泡体および
インジェクション発泡体など発泡体類が挙げられる。
【0091】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート樹脂組成物は
、[A]ポリカーボネート樹脂成分に[B]芳香族基を
含有する環状オレフィン系樹脂を配合したため、[A]
成分および[B]成分の相溶性が良好であり、しかも、
この組成物は、耐熱性、耐傷付性、耐薬品性、成形性に
優れ、かつ吸水率および衝撃強度の厚み依存性が低く、
さらにノッチ感度が小さく、機械的強度の大きくなる。
【0092】
【実施例】以下、本発明をさらに実施例によって説明す
るが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0093】なお、本発明における各種物性値の測定方
法および評価方法を次に示す。 (1)溶融流れ指数(MFRT) ASTM D1238に準じ所定の温度T℃、荷重2.
16kgで測定した。 (2)試験片の作成 東芝機械(株)製射出成形機IS−50EPNおよび所
定の試験片用金型を用い、以下の成形条件で成形した。 試験片は成形後、室温で48時間放置した後、測定した
【0094】成形条件:シリンダ温度220℃、金型温
度60℃、 射出圧力一次/二次=1000/800kg/cm2射
出速度(一次)30mm/sec、スクリュー回転数1
50rpm (3)曲げ試験 ASTM D790に準じて行なった。
【0095】試験片形状:5×1/2×1/8t イン
チ、スパン間距離51mm 試験速度:20mm/分 試験温度:23℃ (4)引張り試験 ASTM D638に準じて測定した。 (5)熱変形温度(HDT) ASTM D628に準じて測定した。
【0096】試験片形状:5×1/4×1/2t イン
チ荷重:264psi (6)軟化温度(TMA) デュポン社製Thermo Mechanical A
nalyzerを用いて厚さ1mmのシートの熱変形挙
動により測定した。すなわち、シート上に石英製針をの
せ、荷重49gを付加し、5℃/分の速度で昇温して、
石英製針がシートに0.635mm浸入した温度をTM
Aとした。 (7)ガラス転移温度(Tg)および融点(Tm)(D
SC法) SEIKO電子工業(株)製DSC−20を用いて昇温
速度10℃/分で測定した。 (8)ロックウェル硬度 ASTM D785に準じて23℃で測定した。 (9)鉛筆硬度 JIS K 5400に準じて23℃で測定した。 (10)吸水率 JIS K 7209 A法に準じて24時間後の値を
測定した。 (11)アイゾット衝撃試験 ASTM D256に準じて測定した。
【0097】試験片形状:5/2×1/8×1/2t 
インチ(ノッチ付) 試験温度:23℃ (12)相溶性 インジェクション成形した曲げ試験片の外観および破断
面の状態により判定した。
【0098】○:外観および破断面とも均一であった。 △:外観にやや流動ムラがあり、破断面がやや不均一で
あった。 ×:スキン層があり、破断面が層状に剥離した。
【0099】
【実施例1】[A]成分としてポリカーボネート樹脂(
三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロンS−2000,商品
名)のペレット2.0kg、[B]成分として1H−N
MRで測定したエチレン含有量が61.7モル%、MF
R260oCが15g/10分、135℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.61dl/g、TMAが
169℃、Tgが152℃(Tmは観測されず)のエチ
レンと1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒ
ドロフルオレン(以下「MTHF」と略す)とのランダ
ム共重合体(エチレン・MTHFランダム共重合体)の
ペレット2.0kgを充分混合した後、二軸押出機(池
貝鉄工(株)製、PCM 45)によりシリンダー温度
280℃で溶融ブレンドし、ペレタイザーにてペレット
化した。
【0100】得られたペレットを用いて前記の方法によ
り試験片を作成し、その物性を評価した。結果を表1に
示す。
【0101】
【実施例2、3】実施例1において、[A]成分と[B
]成分との配合量を表1に示すように変えた以外は同様
に操作して試験片を作成してその物性を測定した。
【0102】結果を表1に示す。
【0103】
【比較例1】実施例1において、[B]成分を使用せず
に、[A]成分として用いたユーピロン S−2000
のみを用いて実施例1と同様に操作して試験片を作成し
てその物性を測定した。
【0104】結果を表1に示す。
【0105】
【比較例2】実施例1において、[B]成分として、エ
チレン・MTHFランダム共重合体の代わりに、13C
−NMRで測定したエチレン含量が63.0モル%、M
FR260oCが33g/10分、135℃デカリン中
で測定した極限粘度[η]が0.49dl/g、TMA
が155℃、Tgが137℃(Tmは観測されず)のエ
チレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,
10]−3−ドデセン(略称TCD−3)とのランダム
共重合体(エチレン・TCD−3ランダム共重合体)を
用いた以外は実施例1と同様に操作して試験片を作成し
てその物性を測定した。
【0106】結果を表1に示す。
【0107】
【実施例4】実施例1で用いたエチレン・MTHFラン
ダム共重合体80重量部にエチレン・プロピレンランダ
ム共重合体(エチレン含有量:80モル%、MFR23
0oC:0.7g/10分、135℃デカリン中で測定
した極限粘度[η]:2.2dl/g、Tg:−54℃
)20重量部を二軸押出機(池貝鉄工(株)製、PCM
 45)により溶融ブレンドし、さらに、この樹脂1k
gに対して日本油脂(株)製パーヘキシン25Bを1g
、ジビニルベンゼンを3gの割合で添加し、充分混合し
た。この混合物を二軸押出機(池貝鉄工(株)製、PC
M 45)によりシリンダー温度230℃で溶融下反応
を行い、ペレタイザーにてペレット化した。得られた樹
脂を実施例1における[B]成分の代わりに用いた以外
は実施例1と同様に操作して試験片を作成してその物性
を測定した。
【0108】結果を表1に示す。
【0109】
【実施例5】実施例1で用いたエチレン・MTHF共重
合体の代わりに、エチレンと5−フェニル−ビシクロ[
2.2.1]ヘプト−2−エン(以下「PhBH」と略
す)とからなる共重合体(エチレン含量:87.8モル
%、PhBH含量:12.2モル%、極限粘度[η]:
0.67dl/g、MFR260oC:13g/10分
、TMA:23℃、Tg:2℃)を[B]成分として用
いた。この[B]成分と[A]成分の混合比(重量)を
20/80とした以外は実施例1と同様に操作して試験
片を作成してその物性を測定した。
【0110】結果を表1に示す。以上の結果より、[A
]成分と[B]成分とを配合した本発明のポリカーボネ
ート樹脂組成物は、[A]成分である従来のポリカーボ
ネート樹脂に比べて、機械的強度、熱変形温度、表面硬
度、吸水率などのバランスが良好な樹脂組成物となるこ
とがわかる。
【0111】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[A]ポリカーボネート樹脂と、[B]エ
    チレンと下記の式[I]で表される環状オレフィンとの
    共重合体、環状オレフィンの開環重合体およびその水添
    物よりなる群から選ばれる135℃のデカリン中で測定
    した極限粘度[η]が0.05〜10dl/g、軟化温
    度(TMA)が0℃以上である環状オレフィン系樹脂と
    を、98/2〜2/98の範囲内の重量比で含むことを
    特徴とするポリカーボネート樹脂組成物; 【化1】 ・・・[I] [式[I]中、pおよびqは0または1以上の整数であ
    り、mおよびnは0、1または2であり、R1〜R19
    はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化
    水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびア
    ルコキシ基よりなる群から選ばれる原子もしくは基を表
    し、R9とR13またはR10とR11とは直接あるい
    は炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していても
    よく、また、n=m=0のときR15とR12またはR
    15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳香
    族環を形成していてもよい]。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08311933A (ja) * 1995-05-22 1996-11-26 Saeki Kensetsu Kogyo Kk 水中作業機

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