JP2795517B2 - 水素化開環重合体組成物およびその用途 - Google Patents

水素化開環重合体組成物およびその用途

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JP2795517B2 JP2073122A JP7312290A JP2795517B2 JP 2795517 B2 JP2795517 B2 JP 2795517B2 JP 2073122 A JP2073122 A JP 2073122A JP 7312290 A JP7312290 A JP 7312290A JP 2795517 B2 JP2795517 B2 JP 2795517B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は透明性、耐熱性、耐湿性、耐薬品性などの特
性に優れた成形体を形成することができる樹脂組成物な
らびにこの樹脂組成物から形成された情報記録媒体用基
板および光学材料に関する。
発明の技術的背景 透明性に優れた合成樹脂としては、従来からポリカー
ボネート、ポリメタクリル酸メチルおよびポリエチレン
テレフタレートなどが知られている。
このような優れた透明性を有する樹脂の内、たとえば
ポリカーボネートは、優れた透明性を有していると共
に、耐熱性、耐熱老化性および耐衝撃性にも優れている
が、耐約品性についてはそれほど良好であるとは言い難
く、特に強アルカリによって比較的容易に侵食される。
また、ポリメタクリル酸メチルは、酢酸エチル、トル
エンあるいはアセトン等によって侵食されるばかりでな
く、エーテル中に浸漬しただけでも膨潤する、さらに耐
熱性もそれほど良好ではない。
さらに、ポリエチレンテレフタレートは、耐熱性ある
いは機械的強度等の特性に関しては優れているものの、
強酸あるいはアルカリに対する耐性が低く、これらの薬
品によって加水分解しやすい。
このように一般に透明性に優れている樹脂に関して詳
細に検討してみると、透明性とそれ以外の特性とのバラ
ンスにおいて満足できるものは少ない。
一方、汎用樹脂として広く使用されている樹脂として
ポリオレフィンがある。このポリオレフィンは、耐薬品
性、耐溶剤性、機械的強度に関しては優れているが、反
面、耐熱性に関しては充分な特性を有しているとは言い
難い。さらに、このようなポリオレフィンは、結晶性の
樹脂であるため、本質的には透明性に劣る。一般に、ポ
リオレフィンの透明性を改善する方法としては、ポリオ
レフィンに造核剤を添加して結晶構造を微細化する方
法、あるいは溶融状態にあるポリオレフィンを急冷して
結晶の成長を阻止する方法などが採られている。しか
し、このような方法を利用したとしても充分な透明性を
有する成形体は得にくいばかりでなく、逆に造核剤のよ
うな第三成分を添加することによって、ポリオレフィン
が本質的に有している優れた特性が損なわれる虞があ
る。また、上記の急冷法を採用する場合には、装置が大
掛かりになるためコスト的に不利であると共に、結晶化
度の低下に伴って剛性等の特性が低下する虞がある。ま
た、このようなポリオレィンは、基本骨格中に極性基を
有していないので、たとえばこのようなポリオレフィン
を用いて情報記録媒体用基板あるいは光学材料などを製
造する場合に、他の部材と良好に接着することができな
いことがある。
ところで、上記のような樹脂とは異なる樹脂として、
エチレンと嵩高なモノマーとの共重合体が既に知られて
いる。たとえば米国特許公報第2,883,372号には、エチ
レンと2,3−ジヒドロキシジシクロペンタジエンとの共
重合体が開示されている。このような共重合体は、剛性
と透明性とのバランスが良好であるが、ガラス転移温度
が100℃程度であり、上述のポリオレフィンと同様に、
充分な耐熱性を有しているとは言えない。また、エチレ
ンと5−エチリデン−2−ノルボルネンとの共重合体も
同様な傾向を有している。
また、特公昭46−14910号公報には、1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンの単
独重合体が開示されている。また、特開昭68−127728号
公報には、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オ
クタヒドロナフタレンの単独重合体、およびこの環状オ
レフィンとノルボルネンタイプのコポリマーとの共重合
体が開示されている。
しかしながら、これらの重合体は、いずれも環状オレ
フィンの開環重合体であり、この開環重合反応において
は、得られる開環重合体の主鎖中に二重結合が残存す
る。このような開環重合体は、残存する二重結合のため
に、耐熱性及び耐熱老化性が充分に向上しない。
本出願人は、エチレンと特定の環状オレフィンとから
形成される環状オレフィン系ランダム共重合体について
種々の提案を行っている。たとえば特開昭60−168708号
公報並びに特願昭59−220550号、同59−236828号、同59
−236829号および同59−242336号等明細書等である。こ
れらの公報あるいは明細書に記載されている環状オレフ
ィン系ランダム共重合体は、優れた透明性を有すると共
に、耐熱性、耐熱老化性、耐薬品性、耐溶剤性、誘電特
性および機械的特性等の諸特性にも優れている。さら
に、この環状オレフィン系ランダム共重合体は、一種の
ポリオレフィンであるにも拘らず、種々の材質の機材と
の接着性にも優れている。従って、この環状オレフィン
系ランダム共重合体は、情報記録媒体基板形成用の樹
脂、あるいは光学ファイバーなどの光学材料を形成する
ための樹脂として基本的に適した特性を有している。
上記のように環状オレフィン系ランダム共重合体は、
基本的に光学部材を形成するための樹脂として好適な特
性を有しているが、さらに詳細に検討してみると、たと
えば、情報記録媒体用基板を形成するためにこの環状オ
レフィン系ランダム共重合体を使用する場合、環状オレ
フィン系ランダム共重合体から形成された基板とこの基
板上に付設された情報記録膜との密着性が必ずしも良好
であるとは言えない面があり、たとえば苛酷な条件で上
記のような情報記録媒体を使用するような用途において
は、基板と情報記録膜との密着性をさらに向上させる必
要性が生ずることが予測される。
このような状況下に、本出願人は、軟化温度の異なる
二種類の環状オレフィン系ランダム共重合体を特定の割
合で配合することにより、基板と情報記録膜との密着性
が向上するとの新たな知見に基づいて、新規な樹脂組成
物について既に出願している(特願昭62−106354号明細
書参照)。
すなわち、改質材として、軟化温度が一定以下の環状
オレフィン系ランダム共重合体(軟質環状オレフィン系
ランダム共重合体)を配合することにより、環状オレフ
ィン系ランダム共重合体組成物から形成される基板に対
する情報記録膜の密着性が向上する。
そして、本発明者は、上記の環状オレフィン系の樹脂
を含む樹脂組成物についてさらに検討を重ねた結果、環
状オレフィンの開環重合体に水素添加することにより得
られる水添開環(共)重合体を用いることにより、基板
と情報記録膜との密着性がさらに向上するとの知見を得
た。
発明の目的 本発明は、上記のような背景に基づいてなされたもの
であって、本発明は透明性に優れると共に、機械的特
性、耐熱性、耐熱老化性等の諸特性に優れた成形体を形
成し得る新規な樹脂組成物を提供することを目的として
いる。
さらに、本発明は、上記のような特性を有する樹脂組
成物から形成される情報記録媒体用基板を提供すること
を目的としている。
また、本発明は、上記のような特性を有する樹脂組成
物から形成される光学材料を提供することを目的として
いる。
発明の概要 本発明に係る第1の水素化開環重合体組成物は、 (A)次式[I]および/または[II]で表される環
状オレフィンから形成される開環重合体の水素添加物で
あって、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]
が、0.05〜10dl/gの範囲内にあり、軟化温度(TMA)が7
0℃以上である水素化開環重合体、 および (B)エチレンと次式[I]および/または[II]で
表される環状オレフィンとから形成される共重合体であ
って、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が
0.01〜5dl/gの範囲内にあり、軟化温度(TMA)が70℃未
満である環状オレフィン系ランダム共重合体、 からなる水素化開環重合体組成物であり、 かつ、該組成物中における該水素化開環重合体と該環
状オレフィン系ランダム共重合体との重量比が100:0.1
〜100:5の範囲内にあることを特徴としている。
ただし、上記式[I]において、nは0または1であ
り、mは0または正の整数であり、 R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子もしく
は基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環の基を形
成していてもよく、かつ該単環または多環の基が二重結
合を有していてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデ
ン基を形成していてもよい。
ただし、上記式[II]において、pは、0または1以
上の整数であり、qおよびrはそれぞれ独立に0、1ま
たは2であり、R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素
基およびアルコキシ基よりなる群から選ばれる原子もし
くは基を表し、さらに、R7〜R15は、互いに結合して、
単環または多環の基を形成していてもよく、かつ該単環
あるいは多環の基が二重結合を有していてもよく、さら
に、R5およびR6の内の少なくともいずれか一方と、R9
よびR7の内の少なくともいずれか一方とが、直接、ある
いは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していて
もよい。
また、本発明に係る第2の水素化開環重合体組成物
は、 (A)上記式[I]および/または[II]で表される
環状オレフィンから形成される開環重合体の水素添加物
であって、135℃のデカリン中で測定した極限粘度
[η]が、0.05〜10dl/gの範囲内にあり、軟化温度(TM
A)が70℃以上である水素化開環重合体、 および (C)上記式[I]および/または[II]で表される
環状オレフィンと次式[III]で表される環状オレフィ
ンとから形成される共重合体を水素添加することにより
得られる水素化開環共重合体共重合体であって、135℃
のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.01〜5dl/g
の範囲内にあり、軟化温度(TMA)が70℃未満である水
素化開環共重合体、 からなる水素化開環重合体組成物であり、 かつ、該組成物中における該水素化開環重合体と該環
状オレフィン系ランダム共重合体との重量比が100:0.1
〜100:5の範囲内にあることを特徴としている。
ただし、上記式[III]において、R1及びR2は、それ
ぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子及び炭化水素基よ
りなる群から選ばれる原子もしくは基を表し、nは、3
以上の整数である。
さらに、本発明に係る情報記録媒体用基板および光学
部材は、上記の第1あるいは第2の樹脂組成物からなる
ことを特徴としている。
本発明に係る第1および第2の水素化開環重合体組成
物は、上記のように特定の環状オレフィンを開環重合す
ることにより形成される開環(共)重合体を水素添加し
て得られる水素化開環重合体を使用しているため、環状
オレフィン系の樹脂が本質的に有している優れた透明性
を損なうことなく、成形体の耐熱性および耐熱老化性を
向上されることができる。
従って、上記第1および/または第2の水素化開環重
合体組成物から形成された情報記録媒体用基板および光
学部材は、高い透明性を有していると共に、耐熱性およ
び耐熱老化性にも優れており、さらに情報記録膜との密
着性も良好である。
発明の具体的説明 次に本発明について具体的に説明する。
まず、本発明に係る第1の水素化開環重合体組成物に
ついて説明する。
本発明に係る第1の水素化開環重合体組成物は、特定
の水素化開環重合体(A)と、特定の環状オレフィン系
ランダム共重合体(B)とからなる。
本発明において使用される水素化開環重合体(A)
は、式[I]および/または[II]で表される環状オレ
フィンから形成される開環重合体に水素添加をすること
により形成される重合体である。
上記開環重合体を調製する際に使用される環状オレフ
ィンは、次式[I]あるいは[II]で表すことができ
る。
ただし、上記式[I]において、nは0または1であ
り、mは0または正の整数を表す。
また、R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子
もしくは基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環の基を形
成していてもよく、かつ該単環または多環の基が二重結
合を有していてもよい。
さらに、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリ
デン基を形成していてもよい。
ただし、上記式[II]において、pは、0または1以
上の整数であり、qおよびrはそれぞれ独立に0、1ま
たは2である。
また、R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基および
アルコキシ基よりなる群から選ばれる原子もしくは基を
表し、さらに、R7〜R15は、互いに結合して、単環また
は多環の基を形成していてもよく、かつ該単環あるいは
多環の基が二重結合を有していてもよい。
さらに、R5およびR6の内の少なくともいずれか一方
と、R9およびR7の内の少なくともいずれか一方とが、直
接、あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合
していてもよい。
上記式[I]あるいは式[II]で表わされる環状オレ
フィンは、シクロペンタジエン類と対応するオレフィン
類、あるいは環状オレフィン類とをディールス・アルダ
ー反応により縮合させることにより容易に製造すること
ができる。
本発明において使用される上記式[I]および[II]
で表わされる環状オレフィンとしては、具体的には、 ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン誘導体、 テトラシクロ[4,4,0,12.5,17.10]−3−ドデセン誘
導体、 ヘキサシクロ[6,6,1,13.6,110.13,02.7,09.14]−4
−ヘプタデンセン誘導体、 オクタシクロ[8,8,0,12.9,14.7,111.18,113.16,
03.8,012.17]−5−ドコセン誘導体、 ペンタシクロ[6,6,1,13.6,02.7,09.14]−4−ヘキ
サデセン誘導体、 ヘプタシクロ−5−イコセン誘導体、 ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体、 トリシクロ[4,3,0,12.5]−3−デセン誘導体、 トリシクロ[4,3,0,12.5]−3−ウンデセン誘導体、 ペンタシクロ[6,5,1,13.6,02.7,09.13]−4−ペン
タデセン誘導体、 ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、 ペンタシクロ[4,7,0,12.5,08.13,19.12]−3−ペン
タデセン誘導体、 ペンタシクロ[7,8,0,13.6,02.7,110.17,011.16,1
12.15]−4−エイコセン誘導体、 および ノナシクロ[9,10,1,1,4.7,03.8,02.10,012.21,1
13.20,014.19,115.18]−5−ペンタコセン誘導体など
を挙げることができる。
以下にこのような化合物の具体的な例を示す。
などのようなビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン誘導
体; などのテトラシクロ[4,4,0,12.5,17.10]−3−ドデセ
ン誘導体; などのヘキサシクロ[6,6,1,13.6,110.13,02.7,09.14
−4−ヘプタデセン誘導体; などのオクタシクロ[8,8,0,12.9,14.7,111.18,113.16,
03.8,012.17]−5−ドコセン誘導体; などのペンタシクロ[6,6,1,13.6,02.7,09.14]−4−
ヘキサデセン誘導体; などのヘプタシクロ−5−イコセン誘導体あるいはヘプ
タシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体; などのトリシクロ[4,3,0,12.5]−3−デセン誘導体; などのトリシクロ[4,4,0,12.5]−3−ウンデセン誘導
体; などのペンタシクロ[6,5,1,13.6,02.7,09.13]−4−
ペンタデセン誘導体; などのジエン化合物; などのペンタシクロ[4,7,0,12.5,08.13,19.12]−3−
ペンタデセン誘導体; などのヘプタシクロ[7,8,0,13.6,02.7,010.17,011.16,
112.15]−4−エイコセン誘導体; などのノナシクロ[9,10,1,14.7,03.8,02.10,012.21,1
13.20,014.19,115.18]−5−ペンタコセン誘導体を挙
げることができる。
そして、本発明においては、さらに環状オレフィンと
して、たとえば、 を挙げることができる。
本発明で使用される開環重合体は、上記のような環状
オレフィンを単独で、或いは組み合わせて開環重合させ
ることにより調製することができる。
すなわち、上記の式[I]および/または[II]で表
される環状オレフィンを開環重合触媒の存在下に開環重
合させることにより開環重合体が調製される。ここで使
用される開環重合触媒としては、例えば、ルテニウム、
ロジウム、オスミウム、インジウム、白金、モリブデン
およびタングステン等の金属のハロゲン化物、これらの
金属の硝酸塩およびこれらの金属のアセチルアセトン化
合物と、アルコール類あるいはスズ化合物などの還元剤
とからなる触媒、ならびにチタン、バナジウム、ジルコ
ニウム、タングステンおよびモリブデン等の金属のハロ
ゲン化合物、これらの金属のアセチルアセトンと、金属
アルミニウム化合物とからなる触媒を挙げることができ
る。
なお、上記の開環重合体を調製するに際しては、本発
明の組成物の特性を損なわない範囲内で上記の式[I]
あるいは式[II]で表される環状オレフィンの他に、さ
らに他の環状オレフィンを使用することができる。
ここで使用することができる他の環状オレフィンの例
としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオク
テン、シクロノネン、メチルシクロペンテン、メチルシ
クロヘプテン、メチルシクロオクテン、メチルシクロノ
ネン、メチルシクロデセン、エチルシクロペンテン、エ
チルシクロヘプテン、エチルシクロオクテン、エチルシ
クロノネン、ジメチルシクロヘプテン、ジメチルシクロ
オクテン、ジメチルシクロノネン、ジメチルシクロデセ
ン、シクロオクタジエンおよびシクロデカジエンのよう
な炭素原子数4以上の単核式オレフィンを挙げることが
できる。
本発明において使用される水素化開環重合体(A)
は、上記のようにして調製された環状オレフィン開環重
合体を水素添加することにより得られる。開環重合体の
水素添加には、水素添加触媒の存在下に通常の水素添加
法を採用することができる。
ここで使用される水素添加触媒としては、オレフィン
化合物の水素添加の際に一般的に使用されている不均一
触媒、あるいは均一触媒などの水素添加触媒を使用する
ことができる。不均一触媒の具体的な例としては、ニッ
ケル、パラジウムおよび白金等の金属、ならびにこれら
の金属を、例えば、カーボン、シリカ、ケイソウ土、ア
ルミナおよび酸化チタンなどの担体に担持させた固体触
媒(例、ニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ土、パ
ラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジウム
/ケイソウ土、パラジウム/アルミナ等)を挙げること
ができる。また、均一触媒の例としては、周期律表第VI
II族の金属を基体とする触媒であり、このような触媒の
例としては、ナフテン酸コバルト/トリエチルアルミニ
ウム、オクテン酸コバルト/n−ブチルリチウム、ニッケ
ルアセチルアセトネート/トリエチルアルミニウムなど
のニッケル化合物あるいはコバルト化合物と周期律表第
I〜III族金属とから形成される有機金属化合物を挙げ
ることができ、さらにRh化合物をも使用することができ
る。
上記のような水素添加触媒を用いた水素添加反応は、
触媒の種類に応じて、不均一系及び均一系のいずれの系
で行うこともできる。そして、このような系における反
応条件は、通常は1〜150気圧の水素圧下に、通常は0
〜180℃、好ましくは20〜100℃の温度に設定される。こ
のような条件下における水素添加率は、水素圧、反応温
度、反応時間、触媒濃度等の条件を適宜設定することに
より調整することができるが、重合体の主鎖中に存在す
る二重結合の内、通常は、50%以上、好ましくは80%以
上、さらに好ましくは90%以上が水素添加されている重
合体を使用することが好ましい。
そして、本発明においては、130℃のデカリン中で測
定した極限粘度[η]が0.05〜0dl/g、好ましくは0.08
〜5dl/gの範囲内にある水素化開環重合体(A)が使用
される。
さらに、本発明においては、サーモ・メカニカル・ア
ナライザーで測定した軟化点(TMA)が、70℃以上、好
ましくは70〜300℃、さらに好ましくは100〜250℃の範
囲内にある水素化開環重合体(A)が使用される。
また、この水素化開環重合体(A)のガラス転移温度
(Tg)は、通常50〜250℃、好ましくは70〜230℃の範囲
内にある。
さらに、X線回折法により測定したこの水素化開環重
合体(A)の結晶化度は、通常0〜10%、好ましくは0
〜7%、特に好ましくは0〜5%の範囲内にある。
このような水素化開環重合体(A)中において、例え
ば上記式[I]で表される環状オレフィンの少なくとも
一部は、次式[I−b]で表される構造を有していると
考えられる。
ただし、上記式[I−b]において、R1〜R18並びに
mおよびnは、式[I]におけるのと同じ意味である。
本発明に係る第1の水素化開環重合体組成物は、上記
の水素化開環重合体(A)と、環状オレフィン系ランダ
ム共重合体(B)とからなる。
本発明において使用される環状オレフィン系ランダム
共重合体(B)は、エチレンと上記式[I]および/ま
たは[II]で表される環状オレフィンとから形成される
共重合体である。
本発明で環状オレフィン系ランダム共重合体は、上記
の式[I]あるいは、式[II]で表される環状オレフィ
ンと、エチレンとの付加重合体である。
この環状オレフィン系ランダム共重合体において、エ
チレンから誘導される繰り返し単位/環状オレフィンか
ら誘導される繰り返し単位は、通常10/90〜95/5、好ま
しくは50/50〜90/10の範囲内のモル比で結合している。
環状オレフィン系ランダム共重合体は、例えば、エチ
レンと環状オレフィンとを、炭化水素媒体中、炭化水素
可溶性バナジウム化合物およびハロゲン含有有機アルミ
ニウム化合物とから形成される触媒の存在下で重合させ
ることにより製造することができる。
このような重合方法はすでに公知であり、特開昭60−
168708号公報などに提案されている。
このような環状オレフィン系ランダム共重合体中にお
いて、例えば上記式[I]で表される環状オレフィンの
少なくとも一部は、次式[I−C]で表される構造を有
してエチレンから誘導される繰り返し単位とランダムに
結合しているものと考えられる。
ただし、上記式[I−C]において、R1〜R18並びに
mおよびnは、式[I]におけるのと同じ意味である。
環状オレフィン系ランダム共重合体(B)中におい
て、エチレンから誘導される繰り返し単位と、環状オレ
フィンから誘導される繰り返し単位とは、ランダムに、
かつ実質上線状に配列されている。この環状オレフィン
系ランダム共重合体が、実質上線上であり、かつゲル状
架橋を有していないことは、この共重合体が、135℃の
デカリンに完全に溶解することにより確認することがで
きる。
本発明で使用される上記環状オレフィン系ランダム共
重合体(B)においては、重合体の性質を損なわない範
囲で環状オレフィン成分とエチレン成分の他に、α−オ
レフィン(第3モノマー)または上記式[I]あるいは
[II]で表される環状オレフィン以外の環状オレフィン
(他の環状オレフィン)を加えて付加重合させることに
より得られる重合体を使用することもできる。
ここで使用されるα−オレフィンは、直鎖状であって
も分岐鎖状であってもよく、このようなα−オレフィン
の例としては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセ
ン、1−オクタデセンおよび1−エイコセンのような炭
素原子数3〜20のα−オレフィンを挙げることができ
る。これらの中でも、炭素原子数3〜15、特に3〜10の
α−オレフィンを使用することが好ましい。
また、ここで使用される「他の環状オレフィン」は、
式[I]、[II]で表される環状オレフィンを除く、不
飽和多環式炭化水素化合物を含む広い概念で示される。
より具体的には、他の環状オレフィンの例としては、
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4
−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセ
ン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、
スチレン、α−メチルスチレンおよび3a,5,6,7a−テト
ラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどを挙げるこ
とができる。
なお、他の環状オレフィンが、分子内に二個以上の二
重結合を有している場合、耐候性を向上させる目的で付
加重合に使用されずに残存している二重結合を水素添加
することもできる。
例えば、上記のようにして付加重合を行い、必要によ
り水素添加を行うことにより、本発明で使用される環状
オレフィン系ランダム共重合体の沃素価を通常5以下、
その多くは1以下二する事ができる。
環状オレフィン系ランダム共重合体中において、原料
として使用された環状オレフィンが、例えば上記式[I
−C]で示す構造を有することは、環状オレフィン系ラ
ンダム共重合体についての13C−NMRの測定結果から確認
することができる。このような環状オレフィン系ランダ
ム共重合体は化学的に安定な構造であり、耐熱老化性に
優れた重合体となる。
以上詳述した環状オレフィン系ランダム共重合体
(B)の135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]
は、0.01〜5dl/gの範囲内にある。そして、本発明にお
いては、極限粘度[η]が、特に0.05〜2dl/gの範囲内
にある環状オレフィン系ランダム共重合体を使用するこ
とが好ましい。
さらに、本発明においては、軟化温度(TMA)は、70
℃未満である。そして、本発明においては、軟化温度
(TMA)が、特に0〜60℃の範囲内にある環状オレフィ
ン系ランダム共重合体を使用することが好ましい。
そして、これらの環状オレフィン系ランダム共重合体
は、一般に非晶性または低結晶性であり、好ましくは非
晶性であり、したがって透明性が良好である。具体的に
は、これらの環状オレフィン系樹脂についてX線による
結晶化度を測定すると、結晶化度が0〜10%、好ましく
は0〜7%、特に好ましくは0〜5%の範囲内にある。
このような環状オレフィン系重合体のガラス転移温度
(Tg)は、通常は−50〜50℃の範囲内、多くの場合−40
〜40℃の範囲内に測定される。
また熱分解温度は、通常は350〜420℃、多くが370〜4
00℃の範囲内にある。
機械的性質として曲げ弾性率は、通常は、1×104
5×104kg/cm2の範囲内にあり、曲げ強度は、通常は300
〜1500kg/cm2の範囲内にある。
密度は、通常は0.86〜1.10g/cm3、その多くが0.88〜
1.08g/cm3の範囲内にある。また屈折率(ASTM D542)
は、通常は1.47〜1.58、多くが1.48〜1.56の範囲内であ
り、実質的に非結晶性であるので霞度(ヘイズ:ASTM D1
003)が通常20%以下、多くが10%以下である。
電気的性質として、ASTM D150で測定した誘電率(1K
Hz)は、通常は1.5〜3.0、多くは1.9〜2.6、誘電正接
は、通常は、9×10-4〜8×10-5、多くは3×10-4〜9
×10-5の範囲内にある。
本発明に係る第1の水素化開環重合体組成物は、上記
の水素化開環重合体(A)と環状オレフィン系ランダム
共重合体(B)とを、100:0.1〜100:5の重量比で含有し
ている。特に本発明に係る第1の水素化開環重合体組成
物は、水素化開環重合体(A)と環状オレフィン系ラン
ダム共重合体(B)とを、100:0.3〜100:0.4の重量比で
含有しているものであることが好ましく、この重量比を
100:0.8〜100:3の範囲内にすることが特に好ましい。
上記のような割合で水素化開環重合体(A)と環状オ
レフィン系ランダム共重合体(B)とを配合することに
より、本発明の樹脂組成物を用いて形成される成形体、
例えば情報記録媒体基板は、優れた透明性を有するとと
共に、成形体の耐熱性および耐熱老化性が向上する。
次に本発明に係る第2の水素化開環重合体組成物につ
いて説明する。
本発明に係る第2の水素化開環重合体組成物は、上記
第1の水素化開環重合体組成物の調製の際に用いた水素
化開環重合体(A)と、 上記[I]および/または[II]で表される環状オレ
フィンと次式[III]で表される環状オレフィンとから
形成される開環重合体を水素添加することにより得られ
る水素化開環共重合体(C)とからなる。
ただし、上記式[III]において、R1及びR2は、それ
ぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子及び炭化水素基よ
りなる群から選ばれる原子もしくは基を表す。ここでハ
ロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
およびヨウ素原子を挙げることができ、これらハロゲン
原子の中では、塩素原子が好ましい。また、炭化水素基
としては、通常は炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10
の炭化水素基を表し、これら炭化水素基は、脂肪族炭化
水素基、芳香族炭化水素基、脂環族炭化水素基のいずれ
であってもよい。
さらに上記式[III]において、nは、3以上の整
数、好ましくは3〜12の整数を表す。
このような式[III]で表される環状オレフィンの例
としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘ
プテン、シクロオクテン、シクロノネン、シクロデセ
ン、シクロドデセン、メチルシクロペンテン、メチルシ
クロヘプテン、メチルシクロオクテン、メチルシクロノ
ネン、メチルシクロデセン、エチルシクロペンテン、エ
チルシクロヘプテン、エチルシクロオクテン、エチルシ
クロノネン、ジメチルシクロヘプテン、ジメチルシクロ
オクテン、ジメチルシクロノネンおよびジメチルシクロ
デセン、を挙げることができる。
ここで調製される開環重合体において、式[I]ある
いは[II]で表される環状オレフィンから誘導される繰
り返し単位/式[III]で表される環状オレフィンから
誘導される繰り返し単位は、通常10/90〜90/10、好まし
くは50/50〜75/25の範囲内のモル比で結合している。
上記の式[III]で表される環状オレフィンと式
[I]あるいは[II]で表される環状オレフィンとは、
例えば開環重合触媒の存在下に開環重合させることによ
り調製することができる。ここで使用される開環重合触
媒としては、前述の水素化開環重合体(A)の調製の際
に掲げた開環重合触媒を使用することができる。
水素化開環共重合体(C)は、上述のようにして調製
された開環共重合体を水素添加することにより調製され
る。
開環共重合体の水素添加には、水素添加触媒の存在下
に通常の水素添加法を採用することができる。
ここで使用される水素添加触媒としては、前掲の水素
化開環重合体(A)を調製する際に使用した不均一触
媒、あるいは均一触媒などの水素添加触媒を使用するこ
とができる。
上記のような水素添加触媒を用いた水素添加反応は、
触媒の種類に応じて、不均一系及び均一系のいずれの系
で行うこともできる。そして、このような系における反
応条件は、通常は1〜150気圧の水素圧下に、0〜180
℃、好ましくは20〜100℃の温度に設定される。このよ
うな条件下における水素添加率は、水素圧、反応温度、
反応時間、触媒濃度等の条件を適宜設定することにより
調整することができるが、共重合体の主鎖中に存在する
二重結合の内、通常は、50%以上、好ましくは80%以
上、さらに好ましくは90%以上が水素添加されている重
合体を使用することが好ましい。
そして、本発明においては、130℃のデカリン中で測
定した極限粘度[η]が0.01〜5dl/g、好ましくは0.05
〜2dl/gの範囲内にある水素化開環共重合体(C)が使
用される。
さらに、本発明においては、サーモ・メカニカル・ア
ナライザーで測定した軟化点(TMA)が、70℃未満、好
ましくは−0〜60℃の範囲内にある水素化開環共重合体
(C)が使用される。
また、この水素化開環共重合体(C)のガラス転移温
度(Tg)は、通常−50〜50℃、好ましくは−40〜40℃の
範囲内にある。
さらに、X線回折法により測定したこの水素化開環重
合体(A)の結晶化度は、通常0〜10%、好ましくは0
〜7%、特に好ましくは0〜5%の範囲内にある。
本発明に係る第2の水素化開環重合体組成物は、上記
の水素化開環重合体(A)と水素化開環共重合体(C)
とを、100:0.1〜100:5の重量比で含有している。特に本
発明に係る第1の水素化開環重合体組成物は、水素化開
環重合体(A)と水素化開環共重合体(C)とを、100:
0.3〜100:4の重量比で含有しているものであることが好
ましく、この重量比を100:0.8〜100:3の範囲内にするこ
とが特に好ましい。
上記のような割合で水素化開環重合体(A)と水素化
開環共重合体(C)とを配合することにより、本発明の
樹脂組成物を用いて形成される成形体、例えば情報記録
媒体用基板は、優れた透明性を有するとと共に、成形体
の耐熱性および耐熱老化性が向上市、さらに基板と記録
膜との密着性も良好になる。
本発明に係る第1および第2の水素化開環重合体組成
物は、水素化開環重合体(A)と、環状オレフィン系ラ
ンダム共重合体(B)または水素化開環共重合体(C)
とを種々の方法を採用して混合することにより製造する
ことができる。殊に、水素化開環重合体(A)と、環状
オレフィン系ランダム共重合体(B)または水素化開環
共重合体(C)とを、例えばシクロヘキサンなどの良溶
媒に溶解した後、溶液状態で重合体を混合し、次いでこ
の混合溶液をアセトンのような貧溶媒中に投入して重合
体組成物を析出させ、析出した重合体組成物をペレタイ
ズする方法を採用することにより組成物の均一性が向上
する。
本発明に係る水素化開環重合体組成物には、さらに耐
熱老化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤など通常の樹脂組
成物に配合される種々の添加剤を単独であるいは組み合
わせて配合することができる。
本発明に係る情報記録媒体用基板は、上記のような第
1の水素化開環重合体組成物および/または第2の水素
化開環重合体組成物から形成されている。本発明の情報
記録媒体用基板は、上記の第1あるいは第2の水素化開
環重合体組成物を、単独で、あるいは組み合わせて用い
て形成することもできるし、またこれらの組成物に他の
樹脂を配合することもできる。
また、本発明の情報記録媒体用基板の形状に特に制限
はなく、例えば二枚の基板を空気層を介して配置した所
謂エアーサンドイッチ型など種々の形態にすることがで
きる。
本発明に係る光学用部材は、上記のような第1の水素
化開環重合体組成物および/または第2の水素化開環重
合体組成物から形成されている。本発明の光学用部材
は、上記の第1あるいは第2の水素化開環重合体組成物
を、単独で、あるいは組み合わせて用いて形成すること
もできるし、またこれらの組成物に他の樹脂を配合する
こともできる。
また、本発明の光学用部材の形状に特に制限はなく、
例えば光学レンズ、光ファイバー等として使用すること
ができる。
本発明の情報記録媒体用基板および光学用部材は、本
発明に係る水素化開環重合体組成物を射出成形法、押し
出し成形法など公知の方法を採用して所望の形状に成形
することにより製造することができる。
発明の効果 本発明に係る第1および第2の水素化開環重合体組成
物は、上記のように特定の環状オレフィンを開環重合す
ることにより形成される開環(共)重合体を水素添加し
て得られる水素化開環重合体を使用しているため、環状
オレフィン系の樹脂が本質的に有している優れた透明性
を損なうことなく、成形体の耐熱性および耐熱老化性を
向上させることができる。
従って、上記第1および/または第2の水素化開環重
合体組成物から形成された情報記録媒体用基板および光
学部材は、高い透明性を有していると共に、耐熱性およ
び耐熱老化性にも優れている。
実施例 次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明は、これら実施例によって限定的に解釈されるべきで
はない。
本発明における各種物性値の測定方法および評価方法
を以下に記載する。
(1)軟化温度(TMA) デュポン社製Thermo Mechanical Analyserを用いて厚
さ1mmのシートについての熱変形挙動を測定した。すな
わち、シート上に石英製の針をのせ、この針に49gの加
重をかけながらシートを5℃/分の昇温速度で加熱して
針が0.635mm侵入した温度をTMAとした。
(2)情報記録膜と基板との密着性 表面に情報記録膜を積層した基板を恒温恒湿槽(タバ
イ社製、PL−3G)を用いて、85℃、85%相対湿度下で一
週間放置した。
一週間経過後、ただちに金属顕微鏡を用いて記録膜の
表面状態並びに記録膜と基板との密着性を観察した(倍
率100〜400倍)。
重合例1 (軟化温度が70℃以上の水素化開環重合体(A)の合
成) [開環重合体の合成] 2のフラスコにトルエン1400ml、テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデセン−3(以下TCD−3と記載
することもある)186ml、2−ノルボルネン(以下NBと
記載することもある)14ml及び1−ヘキセン1.0mlなら
びに0.2mmolのWCl6およびタトラフェニルスズを入れ、5
0℃で2時間重合させた。
次いで、重合液を大量のメタノール中に投入し、生成
した重合体を析出した。析出した重合体をメタノールお
よびアセトンでそれぞれ3回づつ洗浄した後、80℃で一
晩乾燥させ、196gの重合体を得た。
この重合体の30℃のトルエン中で測定した極限粘度
[η]は0.48dl/g、13C−NMRにより測定したNB単位含有
率は10モル%であった。
[開環重合体の水素添加反応] 上記のようにして得られた開環重合体20gを250mlのテ
トラヒドロフランに溶解した溶液を調製して容量1の
オートクレーブに装入した。シリカ50gに対して1gの割
合でPdを担持させた触媒1gを上記オートクレーブに入
れ、このオートクレーブ内に水素ガスを導入して50Kg/c
m2Gに加圧した後、50℃に昇温して15時間撹拌を続け
た。
15時間経過後、得られたスラリーから重合体を濾別
し、次いでこの重合体をシクロヘキサンに溶解して触媒
を濾別した。
こうして得られたシクロヘキサン溶液からシクロヘキ
サンを除去し、得られた重合体を100℃で一昼夜乾燥し
た。
得られた重合体の水素添加率は、98%であった。
得られた重合体のパーキンスリマー社製DSCによって1
0℃/分の昇温速度条件で測定したガラス転移温度(T
g)は、155℃であり、TMA軟化点は、169℃であった。ま
た135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.4
6dl/gであった。
重合例2 (軟化温度が70℃未満の環状オレフィン系ランダム共重
合体(B)の合成) 撹拌翼を備えた2のガラス製重合器を用いて、連続
的に、エチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
ドデセン−3(TCD−3)とを供給して両者の共重合反
応を行った。すなわち、重合器上部からTCD−3のシク
ロヘキサン溶液を、重合器内におけるTCD−3濃度が23g
/の濃度になるように供給した。別に、触媒としてVO
(OC2H5)Cl2のシクロヘキサン溶液を重合器内のバナジ
ウム濃度が0.7mmol/になるように、更にエチルアルミ
ニウムセスキクロリド(Al(C2H51.5Cl1.5)のシクロ
ヘキサン溶液を、重合器内におけるアルミニウム濃度が
5.6mmol/になるようにそれぞれを重合器内に連続的に
供給した。
さらに、重合器上部からエチレンを毎時140、水素
を毎時13、窒素を毎時25の速度で供給した。
共重合反応は、重合器外部に取り付けられたジャケッ
トに冷媒を循環させることにより、反応液を10℃に冷却
して行った。
上記反応条件で共重合を行うことにより、エチレン・
TCD−3ランダム共重合体を含む重合体反応混合物が得
られた。重合器下部から抜きだした重合液に、イソプロ
ピルアルコールを少量添加して重合反応を停止させた。
重合液量に対して約3倍量のアセトンを充填してある
家庭用ミキサーに、ミキサーを回転させながら上記重合
反応液を投入して重合反応により生成した重合体を析出
させた。析出した重合体を濾過して採取した。
上記のようにして採取した重合体を、ポリマー濃度が
約50g/になるようにアセトン中に分散させ、この分散
液をアセトンの沸点で約2時間処理した。上記のように
して処理した後、重合体を濾別し、得られた重合体を18
0℃の温度で12時間減圧乾燥した。
上記のようにして得られたエチレン・TCD−3共重合
体(B)について13C−NMRで測定したところ、エチレン
組成は89mol%であり、135℃のデカリン中で測定した極
限粘度[η]は0.44dl/gであり、軟化温度(TMA)は39
℃であった。
重合例3 (軟化温度が70℃未満の水素化開環重合体(C)の合
成) [開環樹剛体の合成] TCD−3とシクロペンテンとの開環共重合反応を以下
の条件で行った。
撹拌翼を備えた容量3のガラス製重合器にトルエン
を1600ml、TCD−3を350ml、シクロペンテンを571ml、
1−ヘキセンを9ml、六塩化タングステンを3.2g、およ
びテトラフェニルスズを3.44g加え、40℃で2時間重合
を行った。得られた反応液を塩酸水で洗浄した後、この
反応液を多量のメタノール中に投入して開環重合体を析
出させた。
得られた開環共重合体の30℃のトルエン中で測定した
極限粘度[η]は0.48dl/gであり、13C−NMRの測定結果
から求めたTCD−3単位の含有率は45モル%であった。
[水素添加反応] 上記のようにして得られた開環共重合体を用いて以下
に記載する条件で水素添加反応を行った。
上記のようにして得られた開環共重合体10gを100mlの
テトラヒドロフランに溶解した溶液及びPdをシリカに1.
8重量%の割合で担持した水素添加触媒1gをステンレス
製のオートクレーブに入れ、次いで水素を50kg/cm2Gの
圧力になるように導入して50℃で2時間反応を行った。
得られた反応液から溶媒を留去した後、残留物をシク
ロヘキサンに溶解し、次いでこの溶液を多量のメタノー
ル中に投入して生成した水素化開環共重合体を再沈さ
せ、次いでこの水素化開環共重合体を濾別し、得られた
共重合体を一昼夜乾燥させた。
得られた水素化開環共重合体の物性は次の通りであ
る。
・組成: TCD−3単位/シクロペンテン単位=45/55 ・水素添加率:97% ・極限粘度[η]:0.40dl/g (130℃デカリン中で測定) ・TMA軟化点:33℃ 実施例1 重合例1で合成した共重合体(A)400gおよび重合例
2で合成した共重合体(B)4gを、8のシクロヘキサ
ン中に投入し(重量比(A)/(B)=100/1)、充分
撹拌しながら約50℃の温度で共重合体を溶解させた。
次いで得られた均一溶液を24のトルエン中に投入し
て、共重合体(A)と(B)とのブレンド物を析出させ
た。析出したブレンド物を濾取し、120℃の温度で減圧
下に一昼夜乾燥させた。
得られたブレンド物の総重量に対して、0.5重量%の
テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、0.
05重量%のステアリン酸亜鉛及び0.5重量%のグリセリ
ンモノステアレートを安定剤として配合し、直径20mmの
押出機(L/D=20)を用いて23℃の温度でペレタイズし
た後、押し出し成形機(東芝機械(株)製、IS−50)を
用いて厚さ1mm、直径80mmのディスク板を成形した。な
お、このディスク板は両面とも鏡面仕上げしてある。
得られたディスク板をフレオンTF(三井デュポンフロ
ロケミカル(株)製)を用いて超音波洗浄した後、スパ
ッタリング法を採用してSi3N4/TbFeCo/Si3N4の三層構造
を有する情報記録膜を形成した。なお、スパッタリング
に際してはプレスパッタリング等の前処理は行わなかっ
た。形成された情報記録膜において、それぞれの層の厚
さが500オングストロームであった。
こうして形成された情報記録膜を金属顕微鏡で観察し
たところ、成膜状態は良好であった。
上記のようにして情報記録膜が形成されたディスク基
板を湿度85%RH、温度85℃の恒温恒湿槽に入れ170時間
放置した。
170時間経過後、ディスク板を恒温恒湿槽からとりだ
し、金属顕微鏡で情報記録膜の状態を観察したところ、
試験前後で情報記録膜の外観に変化は見られなかった。
また、ディスク板に対する情報記録膜の密着性も良好で
あった。
比較例1 実施例1において、ディスク板を構成する樹脂として
共重合体(B)を使用せずに、重合例1で合成した共重
合体(A)だけを使用した以外は実施例1と同様にして
ディスク板を調製し、このディスク板上に情報記録膜を
付設した。
情報記録膜が付設されたディスク板について実施例1
と同様にして試験を行った後、情報記録膜を観察したと
ころ、表2に示すように基板表面近くに異物が存在する
部分があり、またディスク板を洗浄する際の液ダレ部分
に記録膜の剥離部分が観察された。
比較例2 実施例1において、共重合体(A)と(B)との配合
比率を100/10にした以外は同様にしてブレンド物を調製
し、このブレンド物を用いた以外は実施例1と同様にし
てディスク板を製造し、このディスク板上に情報記録膜
を付設した。
情報記録膜が付設されたディスク板について実施例1
と同様にして情報記録膜の状態を観察したところ、膜の
状態は良好であり、試験前後で膜の状態に変化はみられ
なかった。しかしながら、ディスク板自体の透明性が悪
く、このディスク板を情報記録媒体用の基板として使用
するのは困難であった。
実施例2〜7 実施例1において、重合例1及び2に記載した方法に
準じて合成した共重合体(A)および(B)を表1に記
載した配合比率で混合したブレンド物を用いた以外は同
様にして組成物を調製し、この組成物を用いてディスク
板を製造し、この基板上に情報記録膜を付設した。
情報記録膜が付設されたディスク板について実施例1
と同様に試験を行い、その結果を表2に記載する。
実施例8 実施例1において、重合例2で合成した共重合体
(B)の代わりに、重合例3で合成した共重合体(C)
を用いた以外は同様にして組成物を調製し、この組成物
を用いてディスク板を製造し、この基板上に情報記録膜
を付設した。
情報記録膜が付設されたディスク板について実施例1
と同様に試験を行い、その結果を表2に記載する。
実施例9〜11 実施例1、3および5において、情報記録膜としてSi
3N4/TbFeCo/Si3N4の代わりに、Si3N4膜(厚さ500オング
ストローム)を付設した以外は同様に操作した。
情報記録膜が付設されたディスク板について実施例1
と同様に金属顕微鏡で記録膜を観察したところ、膜の密
着性は良好であった。
実施例12及び13 実施例3および6において、情報記録膜としてSi3N4/
TbFeCo/Si3N4の代わりに、上着法を利用して厚さ100オ
ングストロームのAl上着膜を付設した以外は同様に操作
した。
この情報記録膜が付設されたディスク板について実施
例1と同様に金属顕微鏡で記録膜を観察したところ、記
録膜であるAlと基板との密着性は良好であった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08G 61/08 C08G 61/08 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 65/00 C08L 45/00 C08L 23/00 - 23/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)次式[I]および/または[II]で
    表される環状オレフィンから形成される開環重合体の水
    素添加物であって、135℃のデカリン中で測定した極限
    粘度[η]が、0.05〜10dl/gの範囲内にあり、軟化温度
    (TMA)が70℃以上である水素化開環重合体、 および (B)エチレンと次式[I]および/または[II]で表
    される環状オレフィンとから形成される共重合体であっ
    て、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.0
    1〜5dl/gの範囲内にあり、軟化温度(TMA)が70℃未満
    である環状オレフィン系ランダム共重合体、 からなる水素化開環重合体組成物であり、 かつ、該組成物中における該水素化開環重合体と該環状
    オレフィン系ランダム共重合体との重量比が100:0.1〜1
    00:5の範囲内にあることを特徴とする水素化開環重合体
    組成物; (ただし、上記式[I]において、nは0または1であ
    り、mは0または正の整数であり、 R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子
    および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子もしくは
    基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環の基を形成
    していてもよく、かつ該単環または多環の基が二重結合
    を有していてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン
    基を形成していてもよい)、 (ただし、上記式[II]において、pは、0または1以
    上の整数であり、qおよびrはそれぞれ独立に0、1ま
    たは2であり、R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素
    基およびアルコキシ基よりなる群から選ばれる原子もし
    くは基を表し、さらに、R7〜R15は、互いに結合して、
    単環または多環の基を形成していてもよく、かつ該単環
    あるいは多環の基が二重結合を有していてもよく、さら
    に、R5およびR6の内の少なくともいずれか一方と、R9
    よびR7の内の少なくともいずれか一方とが、直接、ある
    いは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していて
    もよい)。
  2. 【請求項2】(A)次式[I]および/または[II]で
    表される環状オレフィンから形成される開環重合体の水
    素添加物であって、135℃のデカリン中で測定した極限
    粘度[η]が、0.05〜10dl/gの範囲内にあり、軟化温度
    (TMA)が70℃以上である水素化開環重合体、 および (C)次式[I]および/または[II]で表される環状
    オレフィンと次式[III]で表される環状オレフィンと
    から形成される共重合体を水素添加することにより得ら
    れる水素化開環共重合体であって、135℃のデカリン中
    で測定した極限粘度[η]が0.01〜5dl/gの範囲内にあ
    り、軟化温度(TMA)が70℃未満である水素化開環共重
    合体、 からなる水素化開環重合体組成物であり、 かつ、該組成物中における該水素化開環重合体と該環状
    オレフィン系ランダム共重合体との重量比が100:0.1〜1
    00:5の範囲内にあることを特徴とする水素化開環重合体
    組成物; (ただし、上記式[I]において、nは0または1であ
    り、mは0または正の整数であり、 R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子
    および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子もしくは
    基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環の基を形成
    していてもよく、かつ該単環または多環の基が二重結合
    を有していてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン
    基を形成していてもよい)、 (ただし、上記式[II]において、pは、0または1以
    上の整数であり、qおよびrはそれぞれ独立に0、1ま
    たは2であり、R1〜R15は、それぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素
    基およびアルコキシ基よりなる群から選ばれる原子もし
    くは基を表し、さらに、R7〜R15は、互いに結合して、
    単環または多環の基を形成していてもよく、かつ該単環
    あるいは多環の基が二重結合を有していてもよく、さら
    に、R5およびR6の内の少なくともいずれか一方と、R9
    よびR7の内の少なくともいずれか一方とが、直接、ある
    いは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していて
    もよい)、 (ただし、上記式[III]において、R1及びR2は、それ
    ぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子及び炭化水素基よ
    りなる群から選ばれる原子もしくは基を表し、nは、3
    以上の整数である)。
  3. 【請求項3】請求項第1項もしくは第2項記載の組成物
    から形成されていることを特徴とする情報記録媒体用基
    板。
  4. 【請求項4】請求項第1項もしくは第2項記載の組成物
    から形成されていることを特徴とする光学材料。
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