JP3082159B2 - 耐熱材料 - Google Patents
耐熱材料Info
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Description
耐熱性、高剛性、外観の優れた耐熱材料に関する。
(メタセシス重合)させた重合体を水素添加(以下「水
添」という)して得られる熱安定性に優れた樹脂(水添
ノルボルネン系樹脂)は、例えば特開平1−240517号公
報などにおいて提案されている。この水添ノルボルネン
系樹脂は、耐熱性と耐光性(雨なしの紫外線による劣化
テスト)に優れているが、この樹脂組成物を電気・電子
およびOA機器などの機構部品として用いるのには、剛性
率が低く、実用に供しえない。そこで、剛性率を高める
ためにアスペクト比(平均長さl/平均径D)の大きな無
機質充填剤、例えばガラス繊維を含有させることが提案
されているが、外観が悪化し、そのため機構部品と外枠
との一体成形品用として用いることは不適当である。
で、耐熱性、高剛性、外観に優れた耐熱材料を提供する
ものである。
有する樹脂組成物100重量部に対し、(ロ)アスペクト
比l/D(ここで、lは平均長さ、Dは平均径を示す)が2
0未満の、ミルドグラス、タルク、炭酸カルシウム、金
属酸化物、複塩、シリカ、カオリン、ワラストナイト、
マイカ、カーボンブラック、硫化モリブデン、ガラス繊
維、炭化ケイ素ウィスカー、ボロン繊維、アスベスト繊
維およびカーボンファイバーの群から選ばれた少なくと
も1種の充填剤0.5〜200重量部を含有する耐熱材料を提
供するものである。
種のノルボルネン誘導体または該ノルボルネン誘導体と
共重合可能な不飽和環状化合物とを、メタセシス重合し
て得られる重合体を水添して得られる水添ノルボルネン
系樹脂。
炭素数1〜10の炭化水素基、XおよびYは水素原子、炭
素数1〜10の炭化水素基、 −(CH2)nCOOR1、 −(CH2)nOCOR1、−(CH2)nCN、 −(CH2)nCONR2R3、 −(CH2)nCOOZ、 −(CH2)nOCOZ、−(CH2)nOZ、 −(CH2)nW、またはXとYから構成された をであって、XおよびYの少なくとも一つは水素原子お
よび上記炭化水素基以外の基を示す。
基、Zは炭化水素基、WはSiR5 pD3-p(R5は炭素数1〜1
0の炭化水素基、Dは−OCOR5または−OR5、pは0〜3
の整数である)、nは0〜10の整数を示す。〕 まず、(イ)樹脂組成物を構成する(a)成分の水添
ノルボルネン系樹脂について説明すると、該樹脂を構成
する前記一般式(I)で表される化合物において、得ら
れる耐熱材料の耐熱性を高めるために、置換基Xおよび
Yの少なくとも1つは、水素原子および炭化水素基から
選ばれる基以外の基である。
1で表されるカルボン酸エステルであると、樹脂製造時
の水添工程で変化しないという点で好ましく、他の一方
が水素原子または炭化水素基であることが樹脂の吸水性
が高くならないという点で好ましい。
ル基のうち、nの小さいものほど水添ノルボルネン系樹
脂の耐熱性が高くなるので好ましく、特に式−(CH2)n
COOR1において、nが0であることが前記化合物を合成
する上で、また水添ノルボルネン系樹脂の安定性の面か
らみて好ましい。R1は、炭素数1〜20の脂肪族、脂環
族、または芳香族炭化水素基であるが、炭素数の大きい
ものほど得られる水添ノルボルネン系樹脂の吸水性が低
くなる点では好ましいが、熱分解性は一般に炭素数が大
きくなるほど高くなるので、該樹脂の特徴を最大限に生
かすには、炭素数1〜4の鎖状炭化水素基、炭素数5以
上の脂環式炭化水素基、またはフェニル基、置換フェニ
ル基が好ましく、さらには8−メチル−8−メトキシカ
ルボニルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ドデ
センが好ましい。
使用し、共重合体とすることもできる。
シクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ドデセンと5−メチ
ル−5−メトキシカルボニルビシクロ〔2.2.1〕−2−
ヘプテンを共重合することもできる。この組み合わせ
は、5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ〔2.
2.1〕−2−ヘプテンが、8−メチル−8−メトキシカ
ルボニルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ドデ
セン製造の中間体として得られるため特に好ましい。
他の単量体としては、シクロペンテン、シクロヘキセ
ン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ペンタシクロ
〔6.5.1.13,6.09,7.09,13〕−11−ペンタデセンなどの
シクロアルカン、またそのアルキル置換体を挙げること
ができる。
れる化合物との共重合体を得る場合、該化合物が少ない
と、最終的に得られる樹脂は高い耐熱性を持つことがで
きないため、一般式(I)で表される化合物の割合は、
50モル%以上、好ましくは70モル%以上、より好ましく
は80モル%以上である。
ブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共
重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合
体、ポリノルボルネンなどの主鎖に炭素−炭素二重結合
を含んだ不飽和炭化水素系重合体の存在下に行うことも
でき、この場合、得られる水添ノルボルネン系樹脂は、
特に耐衝撃性が高い。これらの不飽和炭化水素系重合体
のうち、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体が、透明な耐熱材料を得やすいので好
ましい。この場合、スチレンとジエンの共重合体は、ラ
ンダム共重合体であっても、ブロック共重合体であって
もよい。不飽和炭化水素系重合体存在下の重合の際、該
重合体は、一般式(I)で表される化合物に対し、1〜
50重量%、好ましくは3〜40重量%、さらに好ましくは
5〜30重量%使用される。
i、MoおよびReの化合物から選ばれた少なくとも1種の
化合物と、(d)周期率表I A、II A、II B、III A、IV
AあるいはIV B族元素の化合物で少なくとも1つの該元
素−炭素結合あるいは該元素−水素結合を有するものか
ら選ばれた少なくとも1種の組み合わせからなる触媒を
用いて行われるが、触媒活性を高める前記(c)〜
(d)成分に、(e)添加剤を加えたものであってもよ
い。
物の代表例としては、WCl6、TiCl4、MoCl5、ReOCl3など
が挙げられる。
l、(C2H5)2AlCl、LiHなどが挙げられる。
ヒド類、ケトン類、アミン類などが好適に用いられる。
で(c):(d)が1:1〜1:50、好ましくは1:2〜1:30の
範囲で用いられる。
(e):(c)が0.005:1〜10:1、好ましくは0.05:1〜
2:1の範囲で用いられる。
類によっても調整できるが、より好ましくは、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテンなどのα−オレフィン類などを反応
系に共存させ、その量を変えることで調整するのがよ
い。
〔η〕inh(クロロホルム中、30℃、濃度0.5g/dl)で0.
2〜5.0のものが好ましい。
通常の方法で行われる。この水添反応で使用される触媒
は、通常のオレフィン性化合物の水添反応に使用される
ものが使用できる。
ネニウム、ロジウム、ニッケルなどの触媒物質を、カー
ボン、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体に担持さ
せた固体触媒などが挙げられる。特に、パラジウムをシ
リカ・マグネシア担体に担持させた触媒が、活性、寿命
の点から好ましい。
ノセンジクロリド、コバルトアセチルアセトナートなど
の有機溶媒可溶のニッケル、コバルト、チタン、バナジ
ウム化合物と、トリエチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリドな
どの有機アルミニウム、またはブチルリチウムなどの有
機リチウムとを組み合わせた触媒を使用することができ
る。
ジウムなどの貴金属錯体触媒も使用できる。
の水素ガス雰囲気下、温度は0〜200℃、好ましくは20
〜180℃で行うことができる。水添率は、60MHz NMRで
測定し、δ=4.5〜6.0ppmの範囲のピークの水添反応に
よる減少から計算して、通常、50%以上、好ましくは70
%以上、さらに好ましくは80%以上、特に好ましくは90
%以上であり、50%未満では、水添ノルボルネン系樹脂
の熱安定性に問題が生じることがあり好ましくない。
ゲル含有量は1重量%以下、好ましくは0.1重量%以
下、水分含有量は300ppm以下、好ましくは100ppm以下、
ハロゲン含有量は50ppm以下、好ましくは20ppm以下であ
る。
成分のほかに、(b)ゴム質重合体および/または前記
(a)成分以外の熱可塑性樹脂(以下「(b)成分」と
いう)が添加されていてもよい。
℃以下の重合体であって、通常のゴム状重合体および熱
可塑性エラストマーが含まれる。
レフィン系ゴム質重合体;エチレン−α−オレフィン−
ポリエン共重合ゴム;エチレン−メチルメタクリレー
ト、エチレン−ブチルアクリレートなどのエチレンと不
飽和カルボン酸エステルとの共重合体;エチレン−酢酸
ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合;アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリ
ルなどのアクリル酸アルキルエステルの重合体;ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンまた
はスチレン−イソプレンのランダム共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソプレ
ン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキル
エステル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエ
ン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリロニ
トリル−スチレン共重合体などのジエン系ゴム;ブチレ
ン−イソプレン共重合体などが挙げられ、これらは単独
あるいは併用することができる。
ルベンゼンなどの公知の架橋剤を使用して架橋させたも
のであってもよい。
ニー粘度(ML1+4、100℃)が5〜200であることが好ま
しい。
トマーとしては、例えばスチレン−ブタジエンブロック
共重合体、水添スチレン−ブタジエンブロック共重合
体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン
−イソプレンブロック共重合体、水添スチレン−イソプ
レンブロック共重合体などの芳香族ビニル−共役ジエン
系ブロック共重合体、低結晶性ポリブタジエン樹脂、エ
チレン−プロピレンエラストマー、スチレングラフト−
エチレン−プロピレンエラストマー、熱可塑性ポリエス
テルエラストマー、エチレン系アイオノマー樹脂などを
挙げることができる。
得るために好ましいゴム質重合体としては、水添スチレ
ン−ブタジエンの、ランダム共重合体、ブロック共重合
体またはブロック−ランダム共重合体であって、スチレ
ン含有量が20〜45重量%のもの、ブタジエンとアクリル
酸エステルの共重合体であって、しかもブタジエンとア
クリル酸エステルの重量比が10〜90:90〜10であるも
の、ならびにこれらの100重量部にスチレンおよび/ま
たはアクリロニトリルが0〜30重量%の割合で共重合さ
れたもの、およびその水添物を挙げることができる。
相溶性を向上させる目的で、エポキシ基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基、アミノ基、酸無水物基、オキサゾ
リン基などの特定の官能基によって変性されたものであ
ってもよい。
を含有させることにより、最終的に得られる耐熱材料は
さらに優れた耐衝撃性を付与することができる。
ルネン系樹脂以外の熱可塑性樹脂であってガラス転移温
度が25℃以上の重合体であり、非晶質ポリマー、結晶性
ポリマー、液晶ポリマーなどが含まれる。(b)熱可塑
性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン系樹脂、ゴム
強化スチレン系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルスル
ホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂などを挙
げることができる。
てはポリプロピレンなどを挙げることができ、ゴム強化
スチレン系樹脂としてはABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、M
BS樹脂、さらには該ABS樹脂とMBS樹脂においてブタジエ
ン系ゴムに代えて芳香族ビニル−共役ジエンのブロック
共重合体の水添物を用いた樹脂などを挙げることがで
き、さらにスチレン系樹脂としてはポリスチレン、ポリ
クロルスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−メタクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ス
チレン−α−メチルスチレン共重合体、スチレン−α−
メチルスチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル−メタクリ
ル酸メチル共重合体などを挙げることができ、これらは
1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
を含有させることにより、得られる耐熱材料は、高い流
動性と優れた成形加工性を有するものとなる。
割合は50重量%以上、好ましくは60重量%以上、さらに
好ましくは70重量%以上であり、従って(b)成分の割
合は50重量%以下である。
満では、得られる耐熱材料の耐熱性が低下する。
アスペクト比(平均長さl/平均径D)が20以下、好まし
くは10以下、さらに好ましくは8〜1である。(ロ)充
填剤のアスペクト比が20を超えると、耐熱性、剛性率は
高くなるが、外観と成形加工性が悪化する。
250μm以下、好ましくは200μm以下、平均径が40μm
以下、好ましくは30μm以下程度である。また、(ロ)
充填剤が粉末状の場合には、平均粒径が100μm以下、
好ましくは60μm以下程度である。
であり、ミルドグラス、タルク、炭酸カルシウム、金属
酸化物(亜鉛華、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化チタ
ン、アルミナ、三酸化アンチモンなど)、複塩(ミョウ
バン、粘土)、シリカ、カオリン、ワラストナイト、マ
イカ、カーボンブラック、硫化モリブデン、アスペクト
比が20以下の、ガラス繊維、炭化ケイ素ウィスカー、ボ
ロン繊維、アスベスト繊維、およびカーボンファイバー
の群から選ばれた少なくとも1種である。
部に対し、0.5〜200重量部、好ましくは5〜150重量
部、さらに好ましくは10〜100重量部である。(ロ)充
填剤が0.5重量部未満では耐熱性、剛性率があまり高く
ならず、一方200重量部を超えると耐熱性、剛性率は高
くなるが、外観と成形加工性が悪くなる。
(ロ)充填剤から構成されるが、そのほか必要に応じて
通常用いられる添加剤が配合されていてもよい。
t−ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチル
シクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,2−メ
チレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、トリス(ジ−ノニルフェニルホスファイト);紫
外線吸収剤、例えばp−t−ブチルフェニルサリシレー
ト、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェ
ノン、2−(2′−ジヒドロキシ−4′−m−オクトキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール;滑剤、例えばパラフ
ィンワックス、シリコーンオイル、ステアリン酸、硬化
油、ステアロアミド、メチレンビスステアロアミド、m
−ブチルステアレート、ケトンワックス、オクチルアル
コール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド;難燃
剤、例えば酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、ホウ
酸亜鉛、塩素化パラフィン、テトラブロモブタン、ヘキ
サブロモベンゼン、テトラブロモビスフェノールA;帯電
防止剤、例えばステアロアミドプロピルジメチル−β−
ヒドロキシエチル、アンモニウムトレート;着色剤、例
えば酸化チタン、カーボンブラック;顔料などが挙げら
れる。
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロール
などの混合機を用い、(イ)樹脂組成物および(ロ)充
填剤、さらに必要に応じて使用される添加剤を混合する
ことによって得られる。
ーで各成分を混合したのち、押し出し機を用い、240〜3
60℃で溶融混練りして造粒物を得る方法、さらに簡便な
方法としては、各成分を、直接、成形機内で溶融混練り
してペレットを得る方法などが挙げられる。
ば射出成形法、圧縮成形法、押し出し成形法、ブロー成
形法などの公知の成形手段を適用して成形品とされる。
系樹脂を主成分とする樹脂組成物に、アスペクト比が20
以下の充填剤が配合されているため、耐熱性、高剛性で
あるほか、外観性および成形加工性に優れている。
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中、部および%は、特に断らないかぎ
り重量基準である。
いものを○、悪いものを×と判定した。
験片の表面の平均粗さを求めた。
/2″の厚みの試験片で測定した。
D790に準じて曲げ弾性率を測定した。
メルトフローレート(MFR)を測定した。
(I)で表される特定単量体、すなわち8−メチル−8
−カルボキシメチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕
−3−ドデセン500gと、1,2−ジクロロエタン2,000ml
と、分子量調節剤である1−ヘキセン3.8gと、触媒とし
て六塩化タングステンの濃度0.05モル/のクロロベン
ゼン溶液91.6mlと、パラアルデヒドの濃度0.1モル/
の1,2−ジクロロエタン溶液68.7mlと、トリイソブチル
アルミニウムの濃度0.5モル/のトルエン溶液37mlと
を加え、60℃で10時間反応させることにより、固有粘度
〔η〕inhが0.56dl/g(クロロホルム中、30℃、濃度0.5
g/dl)の重合体450gを得た。
し、高圧反応器に仕込み、水添触媒としてパラジウム濃
度が5%のパラジウム−アルミナ触媒45gを加え、水素
ガスを圧力が100kg/cm2になるように仕込んで、150℃で
5時間水添反応させた。水添反応後、触媒をろ別し、溶
液を塩酸酸性の大過剰量のメタノール中に注いで、水添
ノルボルネン系樹脂(a)−1を得た。
質上100%、屈折率(nD 25)は1.511であった。
ロヘキサン2,500gとスチレン100gとを仕込んだのち、テ
トラヒドロフラン9.8gおよびn−ブチルリチウム0.2gを
加え、50℃で等温重合を行った(第1段重合)。
−ブタン325gとスチレン75gの混合物を10分間あたり75g
の割合で連続的に添加しながら、70℃で重合を行った
(第2段重合)。
のち、反応液を70℃に冷却し、n−ブチルリチウム0.6g
と、2,6−t−ブチルクレゾール0.6gと、ビス(シクロ
ペンタジエニル)チタニウムジクロリド0.28gと、ジエ
チルアルミニウム1.1gとを加え、水素ガスを1.0kg/cm2
の圧力に保ちながら、1時間水素化反応させた。
取り出したのち、スチームストリッピングで脱溶媒し、
120℃のロールで乾燥して、次のような水素化ブロック
共重合体(b)−1を得た。
(%) 20 ブロック共重合体中のブタジエン部分のビニル結合含
量(%) 40 水添率(%) 98 分子量(×104) 16 メルトフローレート(230℃、5kg、単位=g/10分) 屈折率(nD 25) 1.515 (b)−2;ポリプロピレン(三菱油化(株)製、BC−
8)を用いた。
充填剤を二軸押し出し機(池貝鉄工(株)製、PCR45)
を用いて約300℃で混練りし、ペレットを作製した。こ
のペレットを、射出成形機(東芝機械(株)製、IS 12
5A)を用いて、射出成形温度300℃で試験片(5インチ
×3/2インチ×1/8インチ)を作製し物性を測定した。
例1〜12)は、いずれも外観が良好で、耐熱性、剛性、
流動性に優れている。
いない場合であり、耐熱性、剛性に劣る。
場合であり、外観、流動性に劣る。
が20を超える長繊維グラスを配合した場合であり、外観
および流動性に劣る。
水添ノルボルネン系樹脂の配合量が該(イ)樹脂組成物
中50重量%未満の場合であり、耐熱性に劣る。
を主成分とする樹脂組成物に、(ロ)アスペクト比の小
さい特定の充填剤を配合したものであるため、耐熱性、
剛性率が高く、かつ外観性および成形加工性に優れてい
る。
外枠との一体成形品用として用いることができ、成形加
工メーカーの生産性向上に大きく寄与することができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】(イ)下記(a)成分50〜100重量%を含
有する樹脂組成物100重量部に対し、(ロ)アスペクト
比l/D(ここで、lは平均長さ、Dは平均径を示す)が2
0未満の、ミルドグラス、タルク、炭酸カルシウム、金
属酸化物、複塩、シリカ、カオリン、ワラストナイト、
マイカ、カーボンブラック、硫化モリブデン、ガラス繊
維、炭化ケイ素ウィスカー、ボロン繊維、アスベスト繊
維およびカーボンファイバーの群から選ばれた少なくと
も1種の充填剤0.5〜200重量部を含有する耐熱材料。 (a)成分;下記一般式(I)で表される少なくとも1
種のノルボルネン誘導体または該ノルボルネン誘導体と
共重合可能な不飽和環状化合物とを、メタセシス重合し
て得られる重合体を水添して得られる水添ノルボルネン
系樹脂。 〔式中、mは0または1、AおよびBは水素原子または
炭素数1〜10の炭化水素基、XおよびYは水素原子、炭
素数1〜10の炭化水素基、 −(CH2)nCOOR1、 −(CH2)nOCOR1、−(CH2)nCN、 −(CH2)nCONR2R3、 −(CH2)nCOOZ、 −(CH2)nOCOZ、−(CH2)nOZ、 −(CH2)nW、またはXとYから構成された であって、XおよびYの少なくとも一つは水素原子およ
び上記炭化水素基以外の基を示す。 なお、R1、R2、R3およびR4は炭素数1〜20の炭化水素
基、Zは炭化水素基、WはSiR5 pD3-p(R5は炭素数1〜1
0の炭化水素基、Dは−OCOR5または−OR5、pは0〜3
の整数である)、nは0〜10の整数を示す。〕
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JP (1) | JP3082159B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008138041A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Nippon Zeon Co Ltd | ノルボルネン系開環重合体水素化物および板状フィラーを含有する樹脂組成物、並びに成形体 |
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JPH04183744A (ja) | 1992-06-30 |
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