JPH05271482A - ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂組成物

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JPH05271482A
JPH05271482A JP7419092A JP7419092A JPH05271482A JP H05271482 A JPH05271482 A JP H05271482A JP 7419092 A JP7419092 A JP 7419092A JP 7419092 A JP7419092 A JP 7419092A JP H05271482 A JPH05271482 A JP H05271482A
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polyolefin resin
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resin
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JP7419092A
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Eiji Tanaka
栄司 田中
Satoshi Kato
聡 加藤
Tadashi Inoue
忠 井上
Michio Kawai
道生 川井
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Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】結晶性ポリオレフィン[A](ポリプロピレ
ン)と非晶性のポリビニルシクロヘキサン系樹脂[B]
とからなり、かつ[A]と[B]との組成比が[A]/
[B]=95/5〜5/95(重量比)であることを特
徴とするポリオレフィン樹脂組成物。 【効果】本発明によれば、高い耐熱性、剛性、及び硬度
を有し、かつ成形収縮率が低い樹脂組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶性のポリオレフィ
ン樹脂と非晶性のポリビニルシクロヘキサン系樹脂とか
らなるポリオレフィン樹脂組成物に関する。詳しくは、
本発明は、耐熱性、剛性、硬度に優れ、かつ成形収縮率
の小さいポリオレフィン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリ3−メチ
ルブテン−1等結晶性のポリオレフィン樹脂は、耐薬品
性、電気絶縁性、耐候性、軽量性等に優れており、吸水
率も低いため、広汎な用途に使用されている。しかし、
成形収縮率が大きく、ガラス転位温度が比較的低いた
め、高荷重下での熱変形温度が低いという欠点がある。
また、用途によっては剛性、硬度が充分でなく、その改
良要求もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題の解決のため、結晶性ポリオレフィン樹脂の優れた
特性を維持したまま、耐熱性、剛性、硬度に優れ、かつ
成形収縮率の小さいポリオレフィン樹脂組成物を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、結晶性ポリオレフィン
樹脂と、非晶性のポリビニルシクロヘキサン系樹脂を含
む樹脂組成物が耐熱性、剛性、硬度、耐薬品性に優れ、
かつ成形収縮率が低いといった特性を有することを見出
し、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は、結
晶性ポリオレフィン[A]と非晶性のポリビニルシクロ
ヘキサン系樹脂[B]とからなり、かつ[A]と[B]
との組成比が[A]/[B]=95/5〜5/95(重
量比)であることを特徴とするポリオレフィン樹脂組成
物、に存する。
【0005】ビニルシクロヘキサン系樹脂を結晶性のポ
リオレフィンに配合した組成物に関しては、古くは、特
公昭45−32430に融点が342℃の結晶性ビニル
シクロヘキサン重合体を10重量%、プロピレン重合体
に配合した組成物がある。また、最近では、特開昭60
−139731等にアイソタクチックなビニルシクロヘ
キサン重合体を0.05〜10.000wtppm配合
したプロピレン重合体に関する記載がある。
【0006】更に、特開平1−131263には、シン
ジオタクチックポリスチレンの水素化物を0.0000
1〜10重量%配合したプロピレン重合体組成物が記載
されている。しかしながら本発明は、これら先行技術と
以下の点で異なる。即ち、本発明は、ビニルシクロヘキ
サン系樹脂として成型収縮率が小さく、剛性、硬度、高
温強度等が高い非晶性重合体を配合することにより、結
晶性ポリオレフィンの成型収縮率、剛性、硬度、高温で
の強度等の改良を図るものであるのに対し、先行技術
は、結晶性のビニルシクロヘキサン重合体を配合してプ
ロピレン重合体の結晶化核剤として作用させる事によ
り、プロピレン重合体自身の結晶化度を向上させるもの
である。その結果、剛性、硬度、高温での強度が向上す
るという点では、類似の効果が得られるという面もある
が、本発明は、成型収縮率の改良が顕著であるという点
で先行技術と大幅に異なる。(先行技術では、むしろ結
晶化度が高くなる事に伴い、成形収縮率が増大する。)
【0007】またその使用量についても、先行技術が核
剤としての使用を考えているので、実質的には0.1w
t%程度までであるのに対し、本発明では、アロイ材料
的な使用を考えているため、実質的にはビニルシクロヘ
キサン系重合体を5重量%以上、使用した時に効果が大
となる。また、特開昭63−120751には、下記一
般式
【0008】
【化1】
【0009】(式中、R1は水素原子又はアルキル基
を、R2は水素原子、アルキル基、アリール基又はハロ
ゲン原子表す。)で表わされるスチレン誘導体のラジカ
ル重合体又はアニオン重合体を水素添加した重合体
(A)を0.05〜10.000wtppm含有する事
を特徴とするポリプロピレン組成物に関する記載があ
る。同公報における重合体は、本発明と同じく非晶性の
ポリビニルシクロヘキサン系樹脂と定義されるものであ
るが、同公報におけるビニルシクロヘキサン系樹脂の使
用は、上述の結晶性ビニルシクロヘキサン系樹脂を用い
た場合と同様、結晶性ポリプロピレン重合体の核剤とし
ての使用を意図したものであり、その使用量は高々1
0,000wtppm、実質的には5,000wtpp
m未満と少ない。その結果、本発明に見られる様な剛性
や成型収縮率の顕著な改良が認められず、本発明とは本
質的に異なるものである。
【0010】次に本発明に係るポリオレフィン樹脂組成
物について具体的に説明する。本発明の結晶性のポリオ
レフィン樹脂[A]は、少なくとも一般式
【化2】CH2=CHR (式中、RはHまたは炭素数1〜30のアルキル基であ
る。)で表されるα−オレフィンを1成分とする重合体
であって、結晶性を有するものであり、具体的にはポリ
エチレン、エチレン・ブテン−1共重合体、エチレン・
3−メチルブテン−1共重合体、エチレン・4−メチル
ペンテン−1共重合体、エチレン・ヘキセン−1共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリ
ル酸共重合体およびその金属塩、ポリプロピレン、プロ
ピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共
重合体、ポリブテン−1、ブテン−1・エチレン共重合
体、ブテン−1・プロピレン共重合体、ブテン−1・4
−メチルペンテン−1共重合体、ポリ4−メチルペンテ
ン−1、ポリ3−メチルブテン−1などが挙げられ、ま
た、これらの重合体を混合して用いても良い。特に好ま
しいのは、ポリプロピレン及びプロピレンと他のオレフ
ィンの重合体等のプロピレンを主体とする重合体であ
る。
【0011】上記結晶性ポリオレフィン樹脂[A]の示
査走査型熱量計法によって測定した結晶化度は、10%
以上であることが望ましい。また該結晶性ポリオレフィ
ン樹脂[A]の135℃のデカリン中で測定した極限粘
度[η]は0.1〜5dl/gの範囲である。また該結
晶性ポリオレフィン樹脂[A]の熱変形温度(18.6
KG荷重)は、40℃以上、好ましくは50〜150℃
である。
【0012】本発明で用いられる非晶性のポリビニルシ
クロヘキサン系樹脂[B]は、重量平均分子量50,0
00〜400,000である後述のスチレン系重合体を
核水添して得られる。該スチレン系重合体の分子量が低
すぎると、機械的強度が低下する。このスチレン系重合
体としては、好ましくは、ビニル芳香族炭化水素を主体
とする重合体セグメント(以下、「Aセグメント」と略
称する。)と、少なくとも1種以上の共役ジエンを主体
とする重合体セグメント(以下、「Bセグメント」と略
称する。)とから成り、Aセグメントの含有量が20重
量%以上95重量%未満のビニル芳香族炭化水素ブロッ
ク共重合体(以下、単にブロック共重合体ということが
ある。)、或いはこの両者の配合物が用いられる。
【0013】衝撃強度が要求される用途には、[B]成
分として該ブロック共重合体の水素化物を用いるか、或
いはこのものとビニル芳香族炭化水素重合体水素化物と
の配合物を用いる事が好ましい。上述のビニル芳香族炭
化水素重合体またはブロック共重合体に用いられるビニ
ル芳香族炭化水素としては、スチレン、p−メチルスチ
レン、α−メチルスチレン等を挙げることができ、特に
代表的なものとしてスチレンが挙げられる。ビニル芳香
族炭化水素重合体としては、これらのビニル芳香族炭化
水素1種よりなる単独重合体或いは2種以上の共重合体
が挙げられる。
【0014】ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体
としては、上記ビニル芳香族炭化水素単独かまたは、こ
れと共重合可能な単量体との共重合体等が挙げられ、ビ
ニル芳香族炭化水素の特性が失なわれない範囲で共重合
して得られる共重合体を用いるのが好ましい。この様な
他の単量体としては、メトキシスチレン、t−ブトキシ
スチレン等のアルコキシスチレン、メチルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート等のメタクリル酸エ
ステル、エチルアクリレート等のメタクリル酸エステ
ル、無水マレイン酸、N−フェニルマレイミド等があげ
られる。
【0015】またブロック共重合体中の共役ジエンとし
ては1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,
3−ヘキサジエン等が挙げられ、特に、1,3−ブタジ
エン、イソプレンが一般的である。Aセグメント及びB
セグメントからなるブロック共重合体は、いわゆるリビ
ングアニオン重合と称せられる公知の方法、例えば有機
リチウム化合物を開始剤とし、ヘキサン、ヘプタンの様
な炭化水素溶媒中で重合する方法等により容易に得るこ
とができる。ポリビニルシクロヘキサン系樹脂として、
ブロック共重合体のみを用いる場合、ブロック共重合体
中のAセグメントの含有量は80重量%以上、95重量
%未満が好ましい。Aセグメントの含有量が80重量%
未満の場合には、水素付加後に得られる樹脂の耐熱性が
低下する。
【0016】また、ポリビニルシクロヘキサン系樹脂と
して、ビニル芳香族炭化水素重合体水素化物とブロック
共重合体水素化物とを配合して用いる場合、共役ジエン
成分を水素化して得られる成分の全配合物中の含有量を
20重量%以下とするのが好ましい。尚、ポリビニルシ
クロヘキサン系樹脂として上記配合物を用いる場合は、
未水添のビニル芳香族炭化水素共重合体とブロック共重
合体とを配合した後、水素化して用いることもできる。
【0017】ポリビニルシクロヘキサン系樹脂は、この
ようなスチレン系重合体を芳香族水素化能を有する水素
化触媒の存在下で、核水添して得ることができる。ここ
で使用される水素化触媒としては、例えばニッケル、コ
バルト、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム等の
金属またはその酸化物、塩、錯体及びこれらを活性炭、
ケイソウ土、アルミナ、SiO2等の担体に担持したも
の等が挙げられる。これらの中でも特にラネーニッケ
ル、安定化ニッケル及びルテニウム、パラジウムのカー
ボン又はSiO2担持触媒が、反応性や後処理の面から
好ましい。ビニル芳香族ブロック共重合体の水素化にお
いては、共役ジエン重合体セグメント中の二重結合は実
質的に100%水素化される。
【0018】核水添反応は、50〜250kg/cm2
の圧力、100〜200℃の温度下にて、溶媒としてシ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−オクタン、
デカリン、テトラリン、ナフサ等の飽和炭化水素系溶媒
或いは、THF等のエーテル系溶媒を用いて行なうのが
好ましい。同条件においては、ビニル芳香族ブロック共
重合体の水素化を行う場合、共役ジエン重合体セグメン
ト中の二重結合は、実質的に全て速やかに水素化され
る。
【0019】核水添反応による芳香族の核水添率は50
%以上が好ましい。核水添率が低すぎると、得られる樹
脂の耐熱性の低下等の問題があり好ましくない。なお、
本発明において、ポリビニルシクロヘキサン系樹脂
[B]の耐熱性としては、18.6kg荷重の熱変形温
度で100℃以上であることが好ましい。本発明で得ら
れるポリビニルシクロヘキサン系重合体は非晶性であ
る。すなわち、示差走査型熱量計(DSC)で測定した
場合、実質的に結晶融解ピークを示さない。
【0020】本発明において、以上の様にして得られる
重量平均分子量50,000〜400,000のポリビ
ニルシクロヘキサン系樹脂(配合物)を結晶性ポリオレ
フィンに配合し樹脂組成物を構成する。配合の組成比は
[A]結晶性ポリオレフィン[A]とポリビニルシクロ
ヘキサン系樹脂[B]との組成比が[A]/[B](重
量比)で95/5〜5/95、より好ましくは51/4
9〜95/5、特に好ましくは51/49〜90/10
とすると、耐熱性、剛性、硬度、成形収縮率等の物性に
おいて、より一層優れた樹脂組成物が得られる。
【0021】本発明の樹脂組成物は、上記[A]および
[B]成分の他に本発明の目的を損なわない範囲で、先
に上げたポリビニルシクロヘキサン系樹脂の原料として
上げられた、ビニル芳香族炭化水素重合体、ビニル芳香
族炭化水素重合体セグメントと共役ジエン重合体セグメ
ントからなるブロック共重合体の、共役ジエン重合体セ
グメントを水素化して得られる重合体、或いは、ポリフ
ェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリメチルメタ
クリレート等の非晶性重合体を配合する事が出来る。又
熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、滑剤、流動性改良
剤、顔料、などを配合することができる。たとえば、テ
トラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸アルキルエステル、2,2′−オキザミド
ビス[エチル−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどのフェノール系
酸化防止剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどの脂
肪酸金属塩、ジラウリルチオプロピオネート、ジステア
リルチオプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、トリフ
ェニルフォスファイト等のリン系酸化防止剤が挙げられ
る。
【0022】更に本発明のポリオレフィン樹脂組成物
は、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸カ
ルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カ
ルシウム、タルク、クレー、マイカ、ガラス繊維、ガラ
スフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモ
リロナイト、ベントナイト、ポリアミド繊維等の充填剤
を配合してもよい。
【0023】本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物の
製法としては、公知の方法が適用でき、結晶性ポリオレ
フィン樹脂[A]、ポリビニルシクロヘキサン系樹脂
[B]、および他の添加剤等を押出機、バンバリミキサ
ー等で機械的にブレンドする方法、あるいは各成分をヘ
キサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒に溶解し、溶
媒を除去する方法、等をあげることができる。本発明に
なるポリオレフィン樹脂組成物は、種々公知の方法で成
型できるが、特に射出成形法に適用した場合成形収縮率
が小さいという効果が顕著に発現する。
【0024】本発明になるポリオレフィン樹脂組成物
は、結晶性ポリオレフィン樹脂[A]に、熱変形温度、
硬度が高く、成形収縮率が小さいポリビニルシクロヘキ
サン系樹脂[B]を配合するため、結晶性ポリオレフィ
ン樹脂の諸特性を維持したまま、耐熱性、剛性、硬度に
優れ、かつ成形収縮率の小さいポリオレフィン樹脂組成
物が得られる。以上の特性から本発明のポリオレフィン
樹脂組成物は、結晶性ポリオレフィン樹脂の従来用途の
ほかに、耐熱性、耐傷性、寸法安定性などが要求される
分野に広く使用することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。なお、本発明における各種物性値の測定方法およ
び評価方法を次に示す。 (1) メルトフローインデックス(MFR) ASTM D1238に準じ所定の温度、荷重2.16
kgで測定した。 (2) 試験片の作成 日本製鋼所(株)製射出成形機J−28SAおよび所定
の試験片用金型を用い、以下の成形条件で成形した。試
験片は成形後室温で48時間放置後測定に供した。 成形条件:シリンダ温度260℃、金型温度60℃、射
出圧力一次/二次=15/12(kg/cm2 )、射出
速度最大、スクリュー回転数120rpm、サイクル
[(射出+保圧)/冷却]=5/30sec (3) 曲げ試験 試験片形状:60×10×2.5mm、スパン間距離4
0mm 試験速度:1mm/min 試験温度:23℃
【0026】(4) 熱変形温度(HDT) ASTM D648に準じて行った。 試験片形状:5×1/4×1/2tインチ 荷重:264psi (5) 鉛筆硬度 JIS K 5400に準じて23℃で測定した。 (6) Izod衝撃強度 ASTM D256に従って測定した。 (7) 成形収縮率 ASTM D955に準じ2mm厚、8cm角平板につ
いて測定した。
【0027】実施例−1 [A]成分として結晶性ポリプロピレン(三菱化成
(株)製4700JP;結晶化度61%.MFR(23
6℃)15/10min)のペレット3.5kg、
[B]成分としてスチレン単独重合体(三菱モンサント
化成社製YG−66、重量平均分子量20万)を核水素
化して得られたポリビニルシクロヘキサン樹脂(核水添
率100%、重量平均分子量18万)のペレット1.5
kgを充分混合した後、二軸押出機(池貝鉄工(株)
製、PCM36)によりシリンダ温度260℃で溶融ブ
レンドし、ペレタイザーにてペレット化した。得られた
ペレットを用いて前記の方法により試験片を作成し、物
性を評価した。尚、該ポリビニルシクロヘキサン樹脂を
DSCで測定したところ、結晶融解ピークは認められな
かった。各種物性の測定結果を表1に示す。
【0028】実施例−2 実施例−1において[B]成分として、アニオン重合法
により得られたスチレン−ブタジエンブロック共重合体
(重量平均分子量12.0万、ブタジエン含有量15重
量%)の核水素化ブロック共重合体(重量平均分子量1
1.4万、核水添率100%)を加えた以外は、実施例
1と同様の操作を行った。尚、該ブロック共重合体をD
SCで測定したところ、結晶融解ピークは認められなか
った。各種物性の測定結果を表1に示す。
【0029】実施例−3 実施例−1において、核水添率を85%とする以外は実
施例−1と同様に操作し、樹脂組成物を得た。結果を表
1に示す。 実施例−4 実施例−3において、[A]成分と[B]成分の比を、
8:2とする以外は実施例−3と同様に操作し、樹脂組
成物を得た。結果を表1に示す。 実施例−5 実施例−1において[A]成分として、4−メチルペン
テン−1重合体(三井石油科学社製、RT−18、結晶
化度40%、MFR(250℃、5kg荷重)=26g
/10min)を用い、混練温度、成形温度を290℃
とする以外は実施例−1と同様に操作し、樹脂組成物を
得た。結果を表1に示す。
【0030】比較例−1 実施例1で用いたポリプロピレン(4700T)の物性
を表−1に示す。 比較例−2 実施例5で用いた4−メチルペンテン−1重合体(RT
−18)の物性を表−1に示す。 比較例−3 実施例−1で、結晶性ポリプロピレンの量を5.0k
g、ポリビニルシクロヘキサン樹脂の量を5gとし、ポ
リビニルシクロヘキサンもポリプロピレンも粉末状でブ
レンドした以外は実施例−1と同様にペレット化及び成
型を行なった。ポリビニルシクロヘキサン樹脂の含有量
は1000ppmであった。結果を表1に示す。表−1
によれば、、剛性、耐熱性の改良結果はわずかであり、
成形収縮率はむしろ増加した。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、剛性、硬度に
優れ、かつ成形収縮率の小さいポリオレフィン樹脂組成
物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川井 道生 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性ポリオレフィン[A]と非晶性
    のポリビニルシクロヘキサン系樹脂[B]とからなり、
    かつ[A]と[B]との組成比が[A]/[B]=95
    /5〜5/95(重量比)であることを特徴とするポリ
    オレフィン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 非晶性のポリビニルシクロヘキサン系
    樹脂[B]がスチレン系重合体を核水添して得られるも
    のであることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィ
    ン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 スチレン系重合体がビニル芳香族炭化
    水素を主体とする重合セグメントと共役ジエンを主体と
    する重合セグメントとから成るブロック共重合体である
    か、或は、該ブロック共重合体とビニル芳香族炭化水素
    を主体とする重合体とからなる重合体組成物であること
    を特徴とする請求項2記載のポリオレフィン樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のポリオレフィン樹
    脂組成物からなる射出成型品。
JP7419092A 1992-03-30 1992-03-30 ポリオレフィン樹脂組成物 Pending JPH05271482A (ja)

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