JPH0593344A - 無撚無糊織物の製織方法 - Google Patents

無撚無糊織物の製織方法

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JPH0593344A
JPH0593344A JP3276113A JP27611391A JPH0593344A JP H0593344 A JPH0593344 A JP H0593344A JP 3276113 A JP3276113 A JP 3276113A JP 27611391 A JP27611391 A JP 27611391A JP H0593344 A JPH0593344 A JP H0593344A
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JP
Japan
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weft
yarn
warp
weaving
twisted
Prior art date
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Pending
Application number
JP3276113A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Taniguchi
勝敏 谷口
Tsuguo Fujiwara
嗣生 藤原
Shoji Makino
昭二 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 緯透けによる織物品位の低下が改善された無
撚無糊織物を、高速で製織することができるウオーター
ジェットルーム製織方法を提供すること 【構成】 経糸に無撚無糊のポリエステル交絡糸を用い
てウオータージェットルームで製織する際、緯糸として
300m/分における動摩擦係数F/鏡面μdが2.0
以下の糸条を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無撚無糊織物の製織方法
に関する。さらに詳しくは、緯透けによる織物品位の低
下が改善された無撚無糊織物の製織方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチフィラメント糸に流体を吹きつけ
て繊維間に交絡を付与せしめる交絡糸の製造方法は、米
国特許第3,563,021号明細書などによって知ら
れており、この交絡を撚糸や糊付けすることなく経糸に
用いて織物を製織することが行われている。織機が低速
の場合は、その方法で充分支障なく織物を製織すること
ができたが、最近のウオータージェットルームのように
織機の回転数が600rpm以上の高速になるに従い、
緯糸の密度斑による織物の品位が低下する問題が顕著に
なってきた。
【0003】この問題は、経糸に糊付糸を使用する場合
や、撚糸した糸条を使用する場合には、特に大きな問題
となることなく、無撚無糊のインターレース交絡糸を経
糸に使用してウオータージェットルームで高速製織する
場合に特有の問題である。
【0004】この問題をさらに詳しく述べると以下の通
りである。緯糸の密度斑による織物品位の低下の問題
は、緯糸の並び方の不均一さに基づくものであり、緯糸
間の間隙の大小により、織物の生地が透けてみえる現象
である(以下この現象を「緯透け」と称する)。
【0005】この現象は、緯糸の織幅全長で発生するも
のは稀であり、主としてウオータージェットノズル側か
らみて手前側織物の端から10〜50cmの部位に特定
的に発生しており、緯透けの長さは10〜40cm位に
わたる。この現象は、該部においてすべての緯糸にみら
れるものではなく、緯糸数本あるいは10数本に1ケ所
といったように、周期も長さもランダムに発生する。
【0006】この緯透けは、織物を染色しても消えるこ
とは少なく、品位の低下の主要因となっている。かかる
緯透けの発生機構は、各種要因調査の結果、下記のとお
りと推測される。
【0007】すなわち、緯糸がウオータージェットノズ
ルから水とともに噴出され、開口した経糸間に挿入され
たのち、綜絖の上下運動により経糸の開口が閉じながら
筬羽にて緯糸を打ち込む工程において、緯糸が経糸と擦
過しあう、あるいは緯糸が筬羽により擦過されるといっ
た現象が起こる。かかる擦過時に付加される摩擦抵抗
は、例えば経糸の開口、閉口タイミングの微妙な変動、
経糸の振動、あるいは筬羽の振動などにより変動するも
のであり、このため打ち込まれた緯糸の配列が乱れ、結
果として緯透けとなるものである。
【0008】これら緯透けの原因となる摩擦抵抗の変動
は、摩擦抵抗が大なるほど大きい。このため、緯透けを
解決するには緯糸と経糸あるいは筬羽との摩擦抵抗を低
減することが重要と判明した。
【0009】これら緯透けの原因となる各種の擦過によ
る摩擦抵抗は、製織の条件によっても大きく影響を受け
る。すなわち、経糸が糊付糸や撚糸された糸条の場合に
は、経糸を構成する各単糸が強く拘束、集束されている
ために緯糸との擦過抵抗が小さいのに対し、経糸がイン
ターレース交絡糸の場合には、交絡部以外は経糸を構成
する各単糸がバラけているため、緯糸との擦過抵抗が大
である。このために、経糸がインターレース糸の場合に
は緯透けが出やすい傾向にある。
【0010】また、織機の回転数が大なるに従って緯糸
の張力は大となるが、この張力が大きいほど経糸との擦
過抵抗が大となり、かつその変動も大きくなるために、
その結果として打ち込まれた緯糸の配列が乱れて緯透け
となり易くなるのである。
【0011】ところで、ウオータージェットノズルから
噴出される水は、高速で噴射されたのち、拡散しながら
反ノズル側へ進行していくが、その拡散はウオータージ
ェットノズルからみて手前側織物の端から約50〜60
cm位の所から大きくなり、該部から反ノズル側一帯の
経糸の水濡れが顕著となる。この経糸に付着した水は、
緯糸と経糸、あるいは緯糸と筬羽、さらには経糸と筬羽
の擦過時の潤滑剤として作用し、相互の擦過による摩擦
抵抗を減少させる作用があること、それ故に、ウオータ
ージェットノズル側からみて反ノズル側は、擦過による
摩擦抵抗は水の介在により低減される一方、水の介在し
ないノズル側部位の摩擦抵抗は大なることが調査の結果
判明した。
【0012】これらの諸要因により、緯透けは、ノズル
側特定部位に発生するものであることが解明された。
【0013】以上、無撚無糊のインターレース交絡糸を
経糸に用い、高速製織する場合の緯透けによる織物品位
の低下の問題とその原因を詳述した。
【0014】従来、かかるインターレース交絡糸を経糸
として用いた無撚無糊織物の製織方法を改善する方法と
しては、特開昭60−151336号公報、特開昭60
−252748号公報、特開昭61−19872号公報
などにおいて提案されている方法がある。これらの方法
によると、確かに製織性向上にかなりの効果が認められ
るが、緯透けによる織物品位の低下に対する解決には至
っていないのが現状である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、前記緯透けによる織
物品位の低下を解決し、高速で製織することができる製
織方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、無撚かつ無糊
のインターレース交絡付与されたポリエステルマルチフ
ィラメント糸条を経糸に用いてウオータージェットルー
ムで製織する方法において、300m/分における動摩
擦係数F/鏡面μdが2.0以下の緯糸を使用すること
を特徴とする無撚無糊織物の製織方法である。
【0017】本発明において織物を構成する経糸に用い
られるポリエステルマルチフィラメント糸条には、ポリ
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
が、強度、耐摩耗性、少ない水付着量で容易に水濡れ状
態になるなどの点から好適である。また、該糸条には交
絡処理が施された交絡糸を用いるが、この交絡糸として
は、従来公知のインターレース処理といわれる空気など
の流体吹きつけ処理によって行われ、それにより交絡数
が30〜60ケ/mの交絡糸を用いるのが製織性を満足
する点で好ましい。交絡数が少ないと、毛羽、ループな
どにより糸切れや開口不良が生じやすく、製織性が低下
する。一方、交絡数が多くなると、織物経糸に交絡部が
多く残存してイラツキが目立つようになり、品位が低下
する。
【0018】なお、前記好ましい範囲の交絡数は、特公
昭61−43464号公報に記載されている光電管式交
絡度測定装置によって測定される交絡数による。
【0019】本発明は、このような交絡糸を撚糸や糊付
けすることなく経糸として用い、緯糸として、300m
/分における動摩擦係数F/鏡面μdが2.0以下の糸
条を用いて製織するものである。
【0020】前項で詳述したように、緯透けは緯糸と経
糸や筬羽などとの擦過による摩擦抵抗が主因である。本
発明者らの検討によれば、ウオータージェットルームで
使用する緯糸として、300m/分における動摩擦係数
F/鏡面μdが2.0以下の糸条を用いることが、上記
摩擦抵抗を低減させるのに極めて有効であると判明した
のである。
【0021】ここで、300m/分における動摩擦係数
F/鏡面μdは、以下のようにして算出した指標をい
う。すなわち、摩擦体としてクロム鏡面ピン径5cmφ
を用い、巻き付角30°、糸条走行速度300m/分、
測定雰囲気温湿度25℃×60%RHの条件下で、T1
(摩擦体入側張力)20gで摩擦体を走行させて得られ
るT2 (摩擦体出側張力)を用いて下記の式から算出し
たものである。 F/鏡面μd=1/θln(T2 /T1 ) (ただし、θはラジアン角で本測定巻付角は1/3πで
ある)
【0022】ところで、ウオータージェットルーム製織
では、緯糸はウオータージェットノズルで打ち込まれる
際に、測長部、グリッパー、ウオータージェットノズ
ル、筬羽などで擦過されるが、これらは鏡面仕上げされ
た金属で作られている。本発明は、緯糸とこれらとの摩
擦抵抗を低減させることによって緯糸の打ち込みがスム
ースにできるようになり、緯糸の配列乱れが抑制できる
こと、そのためには緯糸の300m/分における動摩擦
係数F/鏡面μdを低減させることが重要であることを
見出したのである。
【0023】すなわち、300m/分における動摩擦係
数F/鏡面μdが2.0以下とすることが必要であり、
かくすることにより緯透けがみられず、織物品位が良好
となる。一方、300m/分における動摩擦係数F/鏡
面μdが2.0を超えると上記各部品との擦過抵抗が増
大し、緯透けが発生しはじめ、2.5以上では顕著とな
り、織物品位の低下が著しい。
【0024】かかる300m/分における動摩擦係数F
/鏡面μdは、主として緯糸糸条に付与される油剤の組
成を工夫することにより達成することができる。従来一
般に使用されている油剤の300m/分における動摩擦
係数F/鏡面μdは2.2〜2.5位である。
【0025】300m/分における動摩擦係数F/鏡面
μdが2.0以下となるような油剤組成としては、極圧
潤滑性が向上するような油剤が好ましく、例えば、平滑
剤としてヤシ油やトリメチロールプロパントリオレート
などのトリエステルなどを配合することが好ましい。乳
化剤としては、エチレンオキサイド付加硬化ヒマシ油エ
ーテルや芳香族エーテルなどの高配合系でも同様の効果
を奏することができる。油剤の糸条への付着量は特に限
定はないが、通常の0.04〜1.0重量%位で充分で
ある。
【0026】なお、実際の油剤の採用において、上記条
件を満足していることのほか、油剤として一般的に具備
していなければならない性能、例えば、製糸性、巻取り
パッケージからの解舒性、油剤の経時安定性などが良好
である油剤を使用すべきことは当然である。
【0027】
【作用】本発明の緯糸を用いると、緯糸とウオータージ
ェットルーム各部品との摩擦抵抗が低下する。その結
果、緯糸と経糸や筬羽との擦過による擦過抵抗が低下す
るため、緯糸の配列乱れ、すなわち緯透けが抑制され
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。な
お、製織結果の評価は下記の方法に従った。織物品位(W値) 織物(生機)の外観検査で緯糸の密度斑の程度により、
0 からW5 の0.5ピッチで格付けしたものであり、
0 は無欠点、W5 は欠点大である。判定 上記織物品位の評価において、W1.0 以下を織物品位合
格(○)と判定した。なお、×は不合格のものである。
【0029】実施例1〜4、比較例1〜4 50デニール/20フィラメントのポリエチレンテレフ
タレートマルチフィラメント糸条を、インターレース処
理のノズルに通して空気を吹きつけることにより、光電
管式交絡度測定装置で測定した交絡数が50ケ/mの交
絡糸を得た。
【0030】この交絡糸を無撚無糊の状態で経糸として
用い、かつ緯糸にはインターレース処理していない75
デニール/36フィラメントのポリエチレンテレフタレ
ートマルチフィラメント糸条を用い、経密度144本/
3.8cm、緯密度115本/3.8cmの密度でウオ
ータージェットルームで650rpmの回転数で平織組
織の織物を製織した。ここで、緯糸糸条としては表1記
載の、各種組成の油剤を付与し、各種の300m/分に
おける動摩擦係数F/鏡面μdを有する糸条を用いた。
製織結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】なお、製織性については、織機の停台、経
糸毛羽のいずれについても、比較例1〜4、実施例1〜
4のいずれも良好であった。
【0033】表1から明らかなように、300m/分に
おける動摩擦係数F/鏡面μdが2.0を超える場合
(比較例1〜4)には織物品位が不良となるが、F/鏡
面μdが2.0以下の場合(実施例1〜4)には織物品
位がいずれも良好となる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、無撚無糊のインターレ
ース交絡糸を経糸に用いて、高速でウオータージェット
ルーム製織しても、緯透けによる織物品位の低下がな
く、極めて高品位の織物を製織することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無撚かつ無糊のインターレース交絡付与
    されたポリエステルマルチフィラメント糸条を経糸に用
    いてウオータージェットルームで製織する方法におい
    て、300m/分における動摩擦係数F/鏡面μdが
    2.0以下の緯糸を使用することを特徴とする無撚無糊
    織物の製織方法。
JP3276113A 1991-09-30 1991-09-30 無撚無糊織物の製織方法 Pending JPH0593344A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49132393A (ja) * 1973-04-04 1974-12-19

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49132393A (ja) * 1973-04-04 1974-12-19

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19961210