JPH0592328U - 二重床用ユニット支持脚 - Google Patents

二重床用ユニット支持脚

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JPH0592328U
JPH0592328U JP3887892U JP3887892U JPH0592328U JP H0592328 U JPH0592328 U JP H0592328U JP 3887892 U JP3887892 U JP 3887892U JP 3887892 U JP3887892 U JP 3887892U JP H0592328 U JPH0592328 U JP H0592328U
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Inventor
弘明 平栗
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有限会社泰成電機工業
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 比較的小さな力で床面レベルの高さ調節が可
能であり、しかも調節できる高さの範囲が大きな二重床
用ユニット支持脚を提供する。 【構成】 ベースプレート3の支持ボルト挿入用孔7に
その周囲部の底面側に形成された凹陥部に支持ボルト4
の頭部12が配置されるように支持ボルト4を挿入し、
該支持ボルト4に板バネ座金14を介して支持ボルト固
定ナット15を螺合させて支持ボルト4をベースプレー
ト3に対して回転可能な程度に締め付け、この状態で支
持ボルト固定ナット15を支持ボルト4に固定する。支
持ボルト4に螺合して付設されたレベル調整ナット5の
支持部6で床パネル2を支持した状態で、ドライバーの
先端を支持ボルト4の上端面に形成された溝11に嵌め
込んで支持ボルト4を回転させることによってレベル調
整ナット5及びそれにより支持される床パネル2を上下
させ、床面レベルの上下調節を行う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、新築又は既築の各種建物において既存床面との間に空間を形成する 二重床を構築するのに使用するユニット支持脚に関する。
【0002】
【従来の技術】
二重床は、木質系、金属系、コンクリ−ト系、珪酸カルシウム系などの材質で 成形された複数枚の床パネル(床板材)を、基礎床に配置した支持脚によって一 定の高さに支持するようにして構築されており、既存床面と二重床との間の空間 は、給排水管、ガス管などの各種配管を通すための空間、電気用、通信用の配線 を通すための空間、冷暖房用の空間、床下に空調用ダクトを設置するための空間 、床下に保温材、防音材を敷設するための空間などとして利用されたり、防音効 果又は保温効果を高めるための空調用ダクトなどとして利用されている。
【0003】 従来、このような二重床を支持する方式としては、床パネルの支持脚を共通の 固定部材に載置・固定する固定脚による置き敷き方式や複数の脚部材を一体的に 構成した一体型支持脚体又は複数のスペ−サ−上に床パネルを載置する置き敷き 方式、又は根太ユニットを用いる根太方式、各床パネルの四隅に支持脚を固定し たものを用いる独立脚方式、あるいはさらにベ−ス部材に固定された支持ボルト 上端部に支持板を螺合した支持脚を用い、1本の支持脚の支持板で4枚の床パネ ルの隅角部を支持する共通支持脚方式が知られている。
【0004】 ところで、基礎床面のレベルは一定ではないため、各床パネル敷設後に床面の 高さを調節する必要がある。しかしながら、前記置き敷き方式や根太方式及び独 立脚方式の場合、床面レベルの調節は可能ではあるが、根太方式の場合はレベル 調節が面倒であるし、また独立脚方式の場合は各床パネルが連結されないので床 としては不安定になる。さらに、いずれの方式も、床パネル敷設後に十分に満足 し得る床面レベルの調節は困難であり、また作業性も悪く非能率的である。一方 、共通支持脚方式の場合は、床面レベルの調節は可能ではあるが、調節できる高 さの範囲が小さく、また調節に大きな力を要するという欠点があった。
【0005】 上記共通支持脚方式における床面レベルの調節範囲が小さいという欠点を解消 する方法として、実開平2−143435号公報にはレベル調整用ナットを用い る方式が提案されている。すなわち、上記公報に記載の方式は、ベ−スプレ−ト に直立固定したねじボルトにレベル調整用ナットをねじ込み、このベ−スプレ− トを基礎床の所定位置に設置し、上記レベル調整用ナットの上端から中間の段階 に至る差込部を床パネルに穿設されている差込孔へ差し込み、床パネルの下面を 上記レベル調整用ナットの段部で受け止めた状態において、床パネルの差込孔の 上端側からドライバ−などの回転用工具の先端をレベル調整用ナットの上端へ近 づけていき、同ナットの上端に設けられている溝などへ上記工具の先端をはめ込 んで回すことにより、レベル調整用ナットを回転させつつ上下いずれかの方向へ 移動させて、床パネルの高さを調整するものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記実開平2−143435号公報に記載の方式の場合、ベ−スプレ−トに直 立固定されたねじボルトにレベル調整用ナットをねじ込み、該レベル調整用ナッ トの段部で床パネルを支持した状態で、レベル調整用ナットを回転させながら上 下いずれかの方向に移動させ、床パネルの高さを調節するものである。 従って、床パネル敷設後に作業者が床パネル上に乗って床面レベルを調節する 際に、レベル調整用ナットに直接荷重がかかり、しかもレベル調整用ナットを単 に回転させるだけでなくその回転によって上下移動させるものであるため、レベ ル調節に極めて大きな力を必要とし、大変な作業となり、また作業性も悪いとい う難点があった。
【0007】 従って、本考案の目的は、比較的小さな力で床面レベルの高さ調節が可能であ り、しかも調節できる高さの範囲が大きな二重床用ユニット支持脚を提供するこ とにある。 さらに本考案の目的は、床パネルの敷設の前後に拘らず床パネルの上からでも 下からでも床パネルの高さを自由に、しかも安定して調節できる二重床用ユニッ ト支持脚を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案によれば、ベ−スプレ−トと、該ベ−スプ レ−トから直立するようにかつ回転自在に設けた1本または複数本の支持ボルト と、該支持ボルトに螺合して付設され、その胴部外周所定箇所に床パネル支持用 の支持部が突設された胴長のレベル調整ナットとから成り、該レベル調整ナット の支持部で床パネルを支持した状態で、上記支持ボルトを回転させることによっ てレベル調整ナット及びその支持部により支持される床パネルを上下させ、床面 レベルの上下調節を行い得るように構成したことを特徴とする二重床用ユニット 支持脚が提供される。支持ボルトの回転は、例えば支持ボルトの上端面に溝など 回転用工具の係合部を設け、該係合部にドライバ−などの回転用工具の先端を嵌 め込んで回転させることにより行う。
【0009】 本考案の好適な態様によれば、支持ボルトをベ−スプレ−トに安定かつ回転自 在に取り付けるために、ベ−スプレ−トに設けた支持ボルト挿入用孔周囲部をそ の底面側に凹陥部が形成されるように湾曲状に成形し、該凹陥部に支持ボルトの 頭部が配置されるように支持ボルト挿入用孔に支持ボルトを挿入し、該支持ボル ト挿入用孔から上方に突出した支持ボルトに支持ボルト固定ナットを螺合させ、 該支持ボルト固定ナットと支持ボルトの頭部とでベ−スプレ−トの支持ボルト挿 入用孔周囲部を挟持し、支持ボルトをベ−スプレ−トに対して回転可能な程度に 締め付け、この状態で支持ボルト固定ナットを支持ボルトに固定する。
【0010】 本考案のさらに好適な態様においては、支持ボルトの回転を滑らかにするため に、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボルト固定ナット及び/ 又は支持ボルトの頭部との間にグリス等油脂含浸ワッシャ−又は摩擦抵抗の少な いワッシャ−を配設するか、あるいはまた、支持ボルトの回転を滑らかにすると 共にガタツキを抑えるために、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部と支 持ボルト固定ナット及び/又は支持ボルトの頭部との間に板バネ座金を配設する 。また、床面レベルの高さ調節の際のレベル調整ナットの回転をより確実に抑え るために、レベル調整ナットの支持部上面にクッション材を配置することもでき る。
【0011】
【考案の作用】
本考案の二重床用ユニット支持脚は、ベ−スプレ−トから直立するようにかつ 回転自在に設けた支持ボルトに、予めレベル調整ナットを略所定の高さになるよ うに螺合し、この状態で基礎床の所定位置に設置する。次いで、床パネルに穿設 されている挿入孔にレベル調整ナットが挿入されるように順次床パネルを敷設し 、レベル調整ナットの横方向に突設された支持部で床パネルを支持した状態とす る。この状態において、床パネルの挿入孔の上方からドライバーなどの回転用工 具の先端を支持ボルトの上端に近付けていき、該支持ボルトの上端面に設けられ ている溝などの係合部に上記工具の先端を嵌め込んで支持ボルトを回転させる。 その際、レベル調整ナットは、その支持部により床パネル及びその上の作業者の 荷重を支持した状態であるためその回転が抑止されているので、支持ボルトの回 転によってレベル調整ナットが上下いずれかの方向へ移動され、床パネルの高さ を調節することができる。
【0012】 従来のレベル調整用ナットを回転させながら上下いずれかの方向に移動させ、 床パネルの高さを調節する方式の場合、床パネル敷設後に作業者が床パネル上に 乗って床面レベルを調節する際に、レベル調整用ナットに直接荷重がかかり、し かもレベル調整用ナットを単に回転させるだけでなくその回転によって上下移動 させるものであるため、レベル調節に極めて大きな力を必要とし、また作業性も 悪くなるが、本考案のユニット支持脚を用いてレベル調節を行う場合、支持ボル トは回転するのみで上下には動かないため、上記の場合よりも回転させるための 力が少なくて良く、作業性が向上する。
【0013】 なお、本考案のユニット支持脚を用いてレベル調節を行う場合、上記のように 床パネルの上からだけでなく、床パネルの下から高さを調節することもできる。 この場合、高さ調節しようとする床パネルに隣接して敷設されている床パネルを はずしてつくった開口部、又は隣接させる床パネルの敷設前に開口している開口 部からスパナ、レンチなどの回転用工具を調節しようとする床パネルの下へ挿入 し、該工具で支持ボルトに固定されている支持ボルト固定ナットを回して支持ボ ルトを回転させることにより、レベル調整ナットを上下いずれかの方向へ移動さ せて床パネルの高さを調節する。
【0014】 本考案の二重床用ユニット支持脚においては、1本または複数本の支持ボルト がベースプレ−トから直立するようにかつ回転自在に設けられ、例えばその好適 な態様においては、支持ボルトをベ−スプレ−トに安定かつ回転自在に取り付け るために、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部の底面側に湾曲状に成形 された凹陥部に支持ボルトの頭部が配置されるように支持ボルト挿入用孔に支持 ボルトを挿入し、該支持ボルト挿入用孔から上方に突出した支持ボルトに支持ボ ルト固定ナットを螺合させ、該支持ボルト固定ナットと支持ボルトの頭部とでベ −スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部を挟持し、支持ボルトをベ−スプレ− トに対して回転可能な程度に締め付け、この状態で支持ボルト固定ナットを支持 ボルトに固定する。しかしながら、支持ボルトをナット等でベースプレートにそ のまま固定すると、締めすぎれば回転しなくなり、逆にゆるく固定すると、回転 はするが支持ボルトとベースプレートとの間にガタツキを生じ易くなり、その調 節が難しい。このような場合、ベースプレートの支持ボルト挿入用孔周囲部と支 持ボルト固定ナット及び/又は支持ボルトの頭部との間に板バネ座金、例えば裁 頭円錐形状の座金を配設することにより、支持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボル ト固定ナット及び/又は支持ボルト頭部との間の接触面積を減らして支持ボルト の回転を助けると共に、板バネ座金のバネ性を利用して支持ボルトとベースプレ ートのガタツキを抑えることができる。 また、金属同士が接触している場合そのままでは回転しにくいが、ベ−スプレ −トの支持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボルト固定ナット及び/又は支持ボルト の頭部との間にグリス等油脂含浸ワッシャ−又はナイロンワッシャー等摩擦抵抗 の少ないワッシャ−を配設するか、あるいはグリス等を回転部に塗布することに より回転し易いようにすることができる。
【0015】
【実施例】
以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ本考案についてさらに詳細に説明す る。 図1及び図2において、符号1は4枚の床パネル2を支持すると同時にそれら を連結するためのユニット支持脚であり、該ユニット支持脚1は、ベースプレー ト3と、該ベースプレート3から直立するようにかつ回転自在に設けた4本の支 持ボルト4と、該支持ボルト4に螺合して付設された胴長のレベル調整ナット5 とから基本的に構成されており、レベル調整ナット5の胴部外周下端部には床パ ネル支持用のフランジ状の支持部6が突設、形成されている。
【0016】 ベースプレート3には、図3乃至図5に示すように、縦横の中心線より両側へ 等間隔をおいた四隅角部の位置に支持ボルト挿入用孔7が4個対称的に穿設され ており、また中心位置には位置決め用の透孔8が穿設されている。なお、この透 孔8は、床面にユニット支持脚を接着剤で固定する際、ベースプレート凹部に入 る接着剤の余分な量をはみ出させるための孔としても利用できる。支持ボルト挿 入用孔7の周囲部は、その底面側に凹陥部9が形成されるように湾曲して成形さ れており、また各支持ボルト挿入用孔7を結ぶ線分の部分も凸条10に湾曲成形 されて強度的に増強されている。 一方、支持ボルト4は図6乃至図8に示すように構成されており、その上端面 にはドライバーやレンチなど回転用工具の先端を嵌め込んで回転させるためのマ イナス溝(プラス溝や多角形凹陥部でもよい)からなる係合部11が設けられて いる。また、支持ボルト4の頭部12端面にも、ベースプレートへの取付けの際 に支持ボルト4が回転しないようにドライバーなどの工具先端を嵌め込むための プラス溝13(マイナス溝等でもよい)が形成されている。
【0017】 ユニット支持脚の組立ては、図9に示すように、ベースプレート3の底面側か ら支持ボルト4をベースプレートの支持ボルト挿入用孔7に挿入して、支持ボル トの頭部12が支持ボルト挿入用孔周囲部底面側に湾曲状に成形された凹陥部9 (図5参照)に配置されるようにし、支持ボルト挿入用孔7から突出された支持 ボルト4に板バネ座金14をはめ、次いで支持ボルト固定ナット15を螺合させ 、図2に示すように、支持ボルト固定ナット15と支持ボルト4の頭部12とで ベースプレート3の支持ボルト挿入用孔7周囲部を挾持し、支持ボルト4をベー スプレート3に対して回転可能な程度に締めつけ、この状態で支持ボルト固定ナ ット15を支持ボルト4に、例えば支持ボルト固定ナット15をかしめたり、ま たは支持ボルト4に溶接(スポット溶接でよい)したりして固定する。その後、 レベル調整ナット5を支持ボルト4の上端部に螺合する。なお、レベル調整ナッ ト5のリング状の支持部6の上面には、予めリング状の両面粘着テープなどのク ッション材16を貼着しておいてもよい。
【0018】 前記板バネ座金14としては、好適には図11に示すような裁頭円錐形の座金 14aを用いる。この裁頭円錐形座金14aを用いて支持ボルト4をベースプレ ート3に取り付けた態様を図10に示す。支持ボルト固定ナット15を支持ボル ト4の頭部12に向ってねじ込んでいくと、裁頭円錐形座金14aが多少変形し てその弾性力によりベースプレート3の支持ボルト挿入用孔7周囲部を支持ボル ト4の頭部12に圧接した状態に締め付ける。従って、上記裁頭円錐形座金14 aの弾性力により支持ボルト4をベースプレート3に対してガタツキもなく取り 付けることができると共に、裁頭円錐形座金14aと支持ボルト固定ナット15 及び支持ボルト挿入用孔7周囲部との接触面積が少ないため回転自在に取り付け ることができる。この状態で、支持ボルト固定ナット15を支持ボルト4に対し てかしめ、スポット溶接等適宜の手段により固定する。支持ボルト4を回転させ ると、それに固定された支持ボルト固定ナット15も共に回転する。 なお、上記裁頭円錐形座金14aに代えて、一箇所に切目が入れられ、その切 断箇所で若干ねじりを形成された板バネ座金などを用いることもできる。また、 これらの板バネ座金に代えて又はそれらと共に、グリス等油脂含浸ワッシャー又 はナイロンワッシャー等の摩擦抵抗の少ないワッシャーをユニット支持脚の回転 接触部分に介在させることもでき、あるいはまた回転接触部分にグリス等を塗布 して回転し易いようにすることもできる。
【0019】 図12は2本の支持ボルトを取り付けるためのベースプレートの例を示し、該 ベースプレート3aには2個の支持ボルト挿入用孔7が中心の透孔8に対して対 称的に穿設されている。なお、支持ボルト挿入用孔7周囲部の底面側が支持ボル ト4の頭部12が配置される凹陥部9が形成されるように湾曲状に成形され、ま た各支持ボルト挿入用孔7を結ぶ線分の箇所に補強用の凸条10が成形されてい ることは、図3乃至図5に示すベースプレート3と同様である。
【0020】 次に、以上のようにして、ベースプレート3の各支持ボルト挿入用孔7に支持 ボルト4が回転自在に取り付けられ、該支持ボルト4の上端部に略所定の高さに なるようにレベル調整ナット5が螺合され組み立てられたユニット支持脚を用い て二重床を構築する例について説明する。 まず、図13に示すように、基礎床17の床面に各床パネルの寸法に合致する 縦横の寸法線18,19を引く。この各寸法線18,19のうち、縦寸法線18 と横寸法線19の交点上にはレベル調整ナット5を螺合した4本の支持ボルト4 をベースプレート3に回転自在に取り付けたユニット支持脚1を置き敷きし、あ るいは各種釘、木ねじ、接着剤等により固定する。この場合、ベースプレート3 の中心位置の透孔8を縦横の寸法線18,19の交点に合わせることにより、基 礎床17上で各ユニット支持脚1の中心を簡単かつ正確に位置決めできる。ある いはまた、ベースプレート3の各支持ボルト挿入用孔7の間の中央部4箇所にさ らに4個の透孔(図示せず)を形成し、これら4個の透孔を縦横の寸法線18, 19に合わせることにより、さらに正確に位置決めを行うこともできる。あるい はまた、別の方法として、上記寸法線を引くことなく、床パネル2のレベル調整 ナットの挿入孔21のピッチをゲージ代りに利用して、ユニット支持脚1の位置 を決めながら床パネル2を置き敷いていくこともできる。この場合、一通りのユ ニット支持脚1の位置を決め、その支持脚1のレベル調整ナット5が床パネル2 の挿入孔21に挿入するように床パネル2を配置し、その床パネルの反対側の挿 入孔21に次のユニット支持脚1のレベル調整ナット5を入れるようにして位置 を決めていく。またこの際、ユニット支持脚1は基礎床17の床面に接着剤等で 固定してもよいし、固定しなくてもよく、充分な強度が得られる。 また、各寸法線18,19のうち、それらの壁側端部及び基礎床17の隅角部 には、レベル調整ナット5を螺合した2本の支持ボルト4を図12に示すベース プレート3aに取り付けたユニット支持脚20を、ベースプレート3aの透孔8 を各寸法線18,19に合わせながら位置決めして置き敷きし、あるいは各種釘 、木ねじ、接着剤等により固定する。
【0021】 以上のようにして配置もしくは固定された各ユニット支持脚1,20の間に床 パネル2を掛け渡し、床パネル2の隅角部に穿設されている挿入孔21に支持ボ ルト4上端部に螺合されているレベル調整ナット5を差し込み、図1及び図2に 示すように床パネル2の下面をレベル調整ナット5の支持部6上面に貼着された クッション材16で受け止め、支持固定する。なお、図1においては、理解し易 いように1枚の床パネルが敷設された状態を示し、また左側の2本の支持ボルト 4にはレベル調整ナットが装置されておらず、右側の2本の支持ボルト4にのみ レベル調整ナット5が装置されている状態を示している。以上の作業を繰り返し 、各床パネル2を敷設した後、床パネル2の挿入孔21の上方からドライバーな どの回転用工具の先端を支持ボルト4の上端に近付けていき、該支持ボルト4の 上端面に設けられている溝などの係合部11に上記工具の先端を嵌め込んで支持 ボルト4を回転させる。その際、レベル調整ナット5は、その支持部6により床 パネル2及びその上の作業者の荷重を支持した状態であるためその回転が抑止さ れているので、支持ボルト4の回転によってレベル調整ナット5が上下いずれか の方向へ移動され、床パネルの高さを調節することができる。
【0022】 なお、上記床パネル2の敷設作業において、隣接する床パネル同志に板厚の差 があって、レベル調整ナット5の上端が板厚の薄い方の床パネル2の上面より突 出する場合には、上記板厚の差を解消する厚さのワッシャー(図示せず)をレベ ル調整ナット5の支持部6上に介在させ、レベル調整ナット5の突出部を挿入孔 21内へ引き込めるように調整することもできる。また、基礎床17上に段差が ある場合にも、支持ボルト4の溝などの係合部11にドライバーなどの回転用工 具の先端を嵌め込んで回すか、支持ボルト4に固定された支持ボルト固定ナット 15をスパナなどで回すかして、レベル調整ナット5を上下方向に適宜移動させ 、床パネル2が水平になるように調整する。
【0023】 図14乃至図19はレベル調整ナットの幾つかの変形例を示す。図14及び図 15に示すレベル調整ナット22の場合、その下端部近傍に支持部23が突設さ れている。一方、図16及び図17に示すレベル調整ナット24の場合には略中 央部に、図18及び図19に示すレベル調整ナット25の場合には中央からやや 下端部寄りに支持部23が突設されており、該支持部23を境として上下いずれ の部分を上にして用いることもできる。特に図18及び図19に示すレベル調整 ナットの場合には上下部の長さが異なり、床パネルの板厚に合わせて上下部いず れかの部分を上にして用いることができる。また、図14及び図15に示すレベ ル調整ナット22の場合にはその上端面に、図16乃至図19に示すレベル調整 ナット24,25の場合にはそれらの上下端面にドライバーなどの回転用工具の 先端を嵌め込むための溝26が形成されており、床パネル敷設時にこれらレベル 調整ナット自体を回転させてその高さを予め所定のレベルに調節できる構造とな っている。
【0024】 図20は本考案のユニット支持脚を用いて二重床を構築する他の例を示すもの で、前記のように各床パネル2を敷設し支持ボルト4を回転させて床パネル2の 高さを調節した後、レベル調整ナット5に上方から締付け板部28を有するねじ 込みキャップ27をねじ込み、該ねじ込みキャップ27の締付け板部28とレベ ル調整ナット5の支持部6とで床パネル2の挿入孔21周囲部を締め付け固定す ると共に、床パネル2の挿入孔21を閉塞するキャップとして用いる。なお、図 2に示す構築例においては、単に床パネル2の挿入孔21に嵌合するキャップ又 はレベル調整ナット5にねじ込むボルト付きキャップとして構成し、床パネル2 の挿入孔21を閉塞するだけでもよい。
【0025】
【考案の効果】
本考案によれば、以上のように構成したことにより、以下のような効果・利点 が得られる。 (イ)本考案のユニット支持脚は、支持ボルト上端部に螺合されたレベル調整 ナットの支持部で床パネルを支持した状態で、上記支持ボルトを回転させること によってレベル調整ナット及びその支持部により支持される床パネルを上下させ 、床面レベルの上下調節を行うことができる。従って、本考案のユニット支持脚 を用いてレベル調節を行う場合、支持ボルトは回転するのみで上下には動かない ため、レベル調整ナットを回転させると同時に上下動させる場合よりも支持ボル トを回転させるための力が少なくて良く、作業性が向上する。 (ロ)また、床パネルの取付高さを、床パネルの敷設の前後に拘わらず床パネ ルの上からでも下からでも調整でき、各床パネルごとに単独でレベル調整が可能 であり、高い施工精度を得ることができ、しかも各床パネルを安定に連結し、支 持することができる。
【0026】 (ハ)また、請求項2に記載のように、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔 周囲部の底面側に湾曲状に成形した凹陥部に支持ボルトの頭部が配置されるよう に支持ボルト挿入用孔に支持ボルトを挿入し、該支持ボルト挿入用孔から上方に 突出した支持ボルトに支持ボルト固定ナットを螺合させ、該支持ボルト固定ナッ トと支持ボルトの頭部とでベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部を挟持し 、支持ボルトをベ−スプレ−トに対して回転可能な程度に締め付け、この状態で 支持ボルト固定ナットを支持ボルトに固定することにより、支持ボルトをベース プレートに安定かつ回転自在に取り付けることができる。 この場合、請求項4に記載のように、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周 囲部と支持ボルト固定ナット及び/又は支持ボルトの頭部との間に板バネ座金、 例えば裁頭円錐形状の座金を配設することにより、支持ボルト挿入用孔周囲部と 支持ボルト固定ナット及び/又は支持ボルトの頭部との間の接触面積を減らして 支持ボルトの回転を助けると共に、板バネ座金のバネ性を利用して支持ボルトと ベースプレートのガタツキを抑えることができる。また、請求項3に記載のよう に、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボルト固定ナット及び/ 又は支持ボルトの頭部との間にグリス等油脂含浸ワッシャ−又は摩擦抵抗の少な いワッシャ−を配設することにより、支持ボルトの回転をより滑らかに行うこと ができる。
【0027】 (ニ)さらに、請求項5に記載のように、レベル調整ナットの支持部上面にク ッション材を配置することにより、レベル調節の際のレベル調整ナットの回転を より確実に抑えることができると共に、床パネル敷設後歩行時の衝撃荷重を緩和 する効果が得られる。 (ホ)その他、適当な長さのレベル調整ナットを用いることにより、支持ボル トを交換せずに床パネルの高さを自由に調節することができ、しかも従来のユニ ット支持脚に比し、調整できる範囲の高さを一段と拡大できる。また、床パネル の挿入孔とレベル調整ナットの間の隙間を微小にできるため、仕上がりを良好に することができるなどの利点を有する。
【提出日】平成5年6月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、新築又は既築の各種建物において既存床面との間に空間を形成する 二重床を構築するのに使用するユニット支持脚に関する。
【0002】
【従来の技術】
二重床は、木質系、金属系、コンクリ−ト系、珪酸カルシウム系などの材質で 成形された複数枚の床パネル(床板材)を、基礎床に配置した支持脚によって一 定の高さに支持するようにして構築されており、既存床面と二重床との間の空間 は、給排水管、ガス管などの各種配管を通すための空間、電気用、通信用の配線 を通すための空間、冷暖房用の空間、床下に空調用ダクトを設置するための空間 、床下に保温材、防音材を敷設するための空間などとして利用されたり、防音効 果又は保温効果を高めるための空調用ダクトなどとして利用されている。
【0003】 従来、このような二重床を支持する方式としては、床パネルの支持脚を共通の 固定部材に載置・固定する固定脚による置き敷き方式や複数の脚部材を一体的に 構成した一体型支持脚体又は複数のスペ−サ−上に床パネルを載置する置き敷き 方式、又は根太ユニットを用いる根太方式、各床パネルの四隅に支持脚を固定し たものを用いる独立脚方式、あるいはさらにベ−ス部材に固定された支持ボルト 上端部に支持板を螺合した支持脚を用い、1本の支持脚の支持板で4枚の床パネ ルの隅角部を支持する共通支持脚方式が知られている。
【0004】 ところで、基礎床面のレベルは一定ではないため、各床パネル敷設後に床面の 高さを調節する必要がある。しかしながら、前記置き敷き方式や根太方式及び独 立脚方式の場合、床面レベルの調節は可能ではあるが、根太方式の場合はレベル 調節が面倒であるし、また独立脚方式の場合は各床パネルが連結されないので床 としては不安定になる。さらに、いずれの方式も、床パネル敷設後に十分に満足 し得る床面レベルの調節は困難であり、また作業性も悪く非能率的である。一方 、共通支持脚方式の場合は、床面レベルの調節は可能ではあるが、調節できる高 さの範囲が小さく、また調節に大きな力を要するという欠点があった。
【0005】 上記共通支持脚方式における床面レベルの調節範囲が小さいという欠点を解消 する方法として、実開平2−143435号公報にはレベル調整用ナットを用い る方式が提案されている。すなわち、上記公報に記載の方式は、ベ−スプレ−ト に直立固定したねじボルトにレベル調整用ナットをねじ込み、このベ−スプレ− トを基礎床の所定位置に設置し、上記レベル調整用ナットの上端から中間の段階 に至る差込部を床パネルに穿設されている差込孔へ差し込み、床パネルの下面を 上記レベル調整用ナットの段部で受け止めた状態において、床パネルの差込孔の 上端側からドライバ−などの回転用工具の先端をレベル調整用ナットの上端へ近 づけていき、同ナットの上端に設けられている溝などへ上記工具の先端をはめ込 んで回すことにより、レベル調整用ナットを回転させつつ上下いずれかの方向へ 移動させて、床パネルの高さを調整するものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記実開平2−143435号公報に記載の方式の場合、ベ−スプレ−トに直 立固定されたねじボルトにレベル調整用ナットをねじ込み、該レベル調整用ナッ トの段部で床パネルを支持した状態で、レベル調整用ナットを回転させながら上 下いずれかの方向に移動させ、床パネルの高さを調節するものである。 従って、床パネル敷設後に作業者が床パネル上に乗って床面レベルを調節する 際に、レベル調整用ナットに直接荷重がかかり、しかもレベル調整用ナットを単 に回転させるだけでなくその回転によって上下移動させるものであるため、レベ ル調節に極めて大きな力を必要とし、大変な作業となり、また作業性も悪いとい う難点があった。
【0007】 従って、本考案の目的は、比較的小さな力で床面レベルの高さ調節が可能であ り、しかも調節できる高さの範囲が大きな二重床用ユニット支持脚を提供するこ とにある。 さらに本考案の目的は、床パネルの敷設の前後に拘らず床パネルの上からでも 下からでも床パネルの高さを自由に、しかも安定して調節できる二重床用ユニッ ト支持脚を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案によれば、ベ−スプレ−トと、該ベ−スプ レ−トから直立するようにかつ回転自在に設けた1本または複数本の支持ボルト と、該支持ボルトに螺合して付設され、その胴部外周所定箇所に床パネル支持用 の支持部が突設された胴長のレベル調整ナットとから成り、該レベル調整ナット の支持部で床パネルを支持した状態で、上記支持ボルトを回転させることによっ てレベル調整ナット及びその支持部により支持される床パネルを上下させ、床面 レベルの上下調節を行い得るように構成したことを特徴とする二重床用ユニット 支持脚が提供される。支持ボルトの回転は、例えば支持ボルトの上端面に溝など 回転用工具の係合部を設け、該係合部にドライバ−などの回転用工具の先端を嵌 め込んで回転させることにより行う。
0009】 本考案の好適な態様によれば、支持ボルトをベ−スプレ−トに安定かつ回転自 在に取り付けるために、ベ−スプレ−トに設けた支持ボルト挿入用孔周囲部をそ の底面側に凹陥部が形成されるように湾曲状に成形し、該凹陥部に支持ボルトの 側方に拡張した頭部が位置するようにし、該頭部とその上方所定位置で支持ボル トに設けられた固定環状部との間で上記ベースプレートの支持ボルト挿入用孔周 囲部を支持ボルトが回転可能な程度に挟持し、支持ボルトをベースプレートに回 転自在に立設する。例えば、具体的な一形態においては、上記ベースプレートの 凹陥部に支持ボルトの頭部が配置されるように支持ボルト挿入用孔に支持ボルト を挿入し、該支持ボルト挿入用孔から上方に突出した支持ボルトに支持ボルト固 定ナットを螺合させ、該支持ボルト固定ナットと支持ボルトの頭部とでベ−スプ レ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部を挟持し、支持ボルトをベ−スプレ−トに対 して回転可能な程度に締め付け、この状態で支持ボルト固定ナットを支持ボルト に固定する。
0010】 本考案のさらに好適な態様においては、支持ボルトの回転を滑らかにするため に、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボルトの固定環状部(支 持ボルト固定ナット)及び/又は支持ボルトの頭部との間にグリス等油脂含浸ワ ッシャ−又は摩擦抵抗の少ないワッシャ−を配設するか、あるいはまた、支持ボ ルトの回転を滑らかにすると共にガタツキを抑えるために、ベ−スプレ−トの支 持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボルトの固定環状部(支持ボルト固定ナット)及 び/又は支持ボルトの頭部との間に板バネ座金を配設する。また、床面レベルの 高さ調節の際のレベル調整ナットの回転をより確実に抑えるために、レベル調整 ナットの支持部上面にクッション材を配置することもできる。
【0011】
【考案の作用】
本考案の二重床用ユニット支持脚は、ベ−スプレ−トから直立するようにかつ 回転自在に設けた支持ボルトに、予めレベル調整ナットを略所定の高さになるよ うに螺合し、この状態で基礎床の所定位置に設置する。次いで、床パネルに穿設 されている挿入孔にレベル調整ナットが挿入されるように順次床パネルを敷設し 、レベル調整ナットの横方向に突設された支持部で床パネルを支持した状態とす る。この状態において、床パネルの挿入孔の上方からドライバーなどの回転用工 具の先端を支持ボルトの上端に近付けていき、該支持ボルトの上端面に設けられ ている溝などの係合部に上記工具の先端を嵌め込んで支持ボルトを回転させる。 その際、レベル調整ナットは、その支持部により床パネル及びその上の作業者の 荷重を支持した状態であるためその回転が抑止されているので、支持ボルトの回 転によってレベル調整ナットが上下いずれかの方向へ移動され、床パネルの高さ を調節することができる。
【0012】 従来のレベル調整用ナットを回転させながら上下いずれかの方向に移動させ、 床パネルの高さを調節する方式の場合、床パネル敷設後に作業者が床パネル上に 乗って床面レベルを調節する際に、レベル調整用ナットに直接荷重がかかり、し かもレベル調整用ナットを単に回転させるだけでなくその回転によって上下移動 させるものであるため、レベル調節に極めて大きな力を必要とし、また作業性も 悪くなるが、本考案のユニット支持脚を用いてレベル調節を行う場合、支持ボル トは回転するのみで上下には動かないため、上記の場合よりも回転させるための 力が少なくて良く、作業性が向上する。
0013】 なお、本考案のユニット支持脚を用いてレベル調節を行う場合、上記のように 床パネルの上からだけでなく、床パネルの下から高さを調節することもできる。 この場合、高さ調節しようとする床パネルに隣接して敷設されている床パネルを はずしてつくった開口部、又は隣接させる床パネルの敷設前に開口している開口 部からスパナ、レンチなどの回転用工具を調節しようとする床パネルの下へ挿入 し、該工具で支持ボルトに固定されている支持ボルト固定ナット(もしくは固定 環状部)を回して支持ボルトを回転させることにより、レベル調整ナットを上下 いずれかの方向へ移動させて床パネルの高さを調節する。
0014】 本考案の二重床用ユニット支持脚においては、1本または複数本の支持ボルト がベースプレ−トから直立するようにかつ回転自在に設けられ、例えばその好適 な一具体的形態においては、支持ボルトをベ−スプレ−トに安定かつ回転自在に 取り付けるために、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部の底面側に湾曲 状に成形された凹陥部に支持ボルトの頭部が配置されるように支持ボルト挿入用 孔に支持ボルトを挿入し、該支持ボルト挿入用孔から上方に突出した支持ボルト に支持ボルト固定ナットを螺合させ、該支持ボルト固定ナットと支持ボルトの頭 部とでベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部を挟持し、支持ボルトをベ− スプレ−トに対して回転可能な程度に締め付け、この状態で支持ボルト固定ナッ トを支持ボルトに固定する。 しかしながら、支持ボルトをナット等でベースプレートにそのまま固定すると 、締めすぎれば回転しなくなり、逆にゆるく固定すると、回転はするが支持ボル トとベースプレートとの間にガタツキを生じ易くなり、その調節が難しい。この ような場合、ベースプレートの支持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボルト固定ナッ ト(固定環状部)及び/又は支持ボルトの頭部との間に板バネ座金、例えば裁頭 円錐形状の座金を配設することにより、支持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボルト 固定ナット(固定環状部)及び/又は支持ボルト頭部との間の接触面積を減らし て支持ボルトの回転を助けると共に、板バネ座金のバネ性を利用して支持ボルト とベースプレートのガタツキを抑えることができる。 また、金属同士が接触している場合そのままでは回転しにくいが、ベ−スプレ −トの支持ボルト挿入用孔周囲部と支持ボルト固定ナット(固定環状部)及び/ 又は支持ボルトの頭部との間にグリス等油脂含浸ワッシャ−又はナイロンワッシ ャー等摩擦抵抗の少ないワッシャ−を配設するか、あるいはグリス等を回転部に 塗布することにより回転し易いようにすることができる。
【0015】
【実施例】
以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ本考案についてさらに詳細に説明す る。 図1及び図2において、符号1は4枚の床パネル2を支持すると同時にそれら を連結するためのユニット支持脚であり、該ユニット支持脚1は、ベースプレー ト3と、該ベースプレート3から直立するようにかつ回転自在に設けた4本の支 持ボルト4と、該支持ボルト4に螺合して付設された胴長のレベル調整ナット5 とから基本的に構成されており、レベル調整ナット5の胴部外周下端部には床パ ネル支持用のフランジ状の支持部6が突設、形成されている。
【0016】 ベースプレート3には、図3乃至図5に示すように、縦横の中心線より両側へ 等間隔をおいた四隅角部の位置に支持ボルト挿入用孔7が4個対称的に穿設され ており、また中心位置には位置決め用の透孔8が穿設されている。なお、この透 孔8は、床面にユニット支持脚を接着剤で固定する際、ベースプレート凹部に入 る接着剤の余分な量をはみ出させるための孔としても利用できる。支持ボルト挿 入用孔7の周囲部は、その底面側に凹陥部9が形成されるように湾曲して成形さ れており、また各支持ボルト挿入用孔7を結ぶ線分の部分も凸条10に湾曲成形 されて強度的に増強されている。 一方、支持ボルト4は図6乃至図8に示すように構成されており、その上端面 にはドライバーやレンチなど回転用工具の先端を嵌め込んで回転させるためのマ イナス溝(プラス溝や多角形凹陥部でもよい)からなる係合部11が設けられて いる。また、支持ボルト4の頭部12端面にも、ベースプレートへの取付けの際 に支持ボルト4が回転しないようにドライバーなどの工具先端を嵌め込むための プラス溝13(マイナス溝等でもよい)が形成されている。
【0017】 ユニット支持脚の組立ては、図9に示すように、ベースプレート3の底面側か ら支持ボルト4をベースプレートの支持ボルト挿入用孔7に挿入して、支持ボル トの頭部12が支持ボルト挿入用孔周囲部底面側に湾曲状に成形された凹陥部9 (図5参照)に配置されるようにし、支持ボルト挿入用孔7から突出された支持 ボルト4に板バネ座金14をはめ、次いで支持ボルト固定ナット15を螺合させ 、図2に示すように、支持ボルト固定ナット15と支持ボルト4の頭部12とで ベースプレート3の支持ボルト挿入用孔7周囲部を挾持し、支持ボルト4をベー スプレート3に対して回転可能な程度に締めつけ、この状態で支持ボルト固定ナ ット15を支持ボルト4に、例えば支持ボルト固定ナット15をかしめたり、ま たは支持ボルト4に溶接(スポット溶接でよい)したりして固定する。その後、 レベル調整ナット5を支持ボルト4の上端部に螺合する。なお、レベル調整ナッ ト5のリング状の支持部6の上面には、予めリング状の両面粘着テープなどのク ッション材16を貼着しておいてもよい。
0018】 前記板バネ座金14としては、好適には図11に示すような裁頭円錐形の座金 14aを用いる。この裁頭円錐形座金14aを用いて支持ボルト4をベースプレ ート3に取り付ける態様を図10に示す。支持ボルト固定ナット15を支持ボル ト4の頭部12に向ってねじ込んでいくと、裁頭円錐形座金14aが多少変形し てその弾性力によりベースプレート3の支持ボルト挿入用孔7周囲部を支持ボル ト4の頭部12に圧接した状態に締め付ける。従って、上記裁頭円錐形座金14 aの弾性力により支持ボルト4をベースプレート3に対してガタツキもなく取り 付けることができると共に、裁頭円錐形座金14aと支持ボルト固定ナット15 及び支持ボルト挿入用孔7周囲部との接触面積が少ないため回転自在に取り付け ることができる。この状態で、支持ボルト固定ナット15を支持ボルト4に対し てかしめ、スポット溶接等適宜の手段により固定する。支持ボルト4を回転させ ると、それに固定された支持ボルト固定ナット15も共に回転する。 なお、上記裁頭円錐形座金14aに代えて、一箇所に切目が入れられ、その切 断箇所で若干ねじりを形成された板バネ座金などを用いることもできる。また、 これらの板バネ座金に代えて又はそれらと共に、グリス等油脂含浸ワッシャー又 はナイロンワッシャー等の摩擦抵抗の少ないワッシャーをユニット支持脚の回転 接触部分に介在させることもでき、あるいはまた回転接触部分にグリス等を塗布 して回転し易いようにすることもできる。
【0019】 図12は2本の支持ボルトを取り付けるためのベースプレートの例を示し、該 ベースプレート3aには2個の支持ボルト挿入用孔7が中心の透孔8に対して対 称的に穿設されている。なお、支持ボルト挿入用孔7周囲部の底面側が支持ボル ト4の頭部12が配置される凹陥部9が形成されるように湾曲状に成形され、ま た各支持ボルト挿入用孔7を結ぶ線分の箇所に補強用の凸条10が成形されてい ることは、図3乃至図5に示すベースプレート3と同様である。
【0020】 次に、以上のようにして、ベースプレート3の各支持ボルト挿入用孔7に支持 ボルト4が回転自在に取り付けられ、該支持ボルト4の上端部に略所定の高さに なるようにレベル調整ナット5が螺合され組み立てられたユニット支持脚を用い て二重床を構築する例について説明する。 まず、図13に示すように、基礎床17の床面に各床パネルの寸法に合致する 縦横の寸法線18,19を引く。この各寸法線18,19のうち、縦寸法線18 と横寸法線19の交点上にはレベル調整ナット5を螺合した4本の支持ボルト4 をベースプレート3に回転自在に取り付けたユニット支持脚1を置き敷きし、あ るいは各種釘、木ねじ、接着剤等により固定する。この場合、ベースプレート3 の中心位置の透孔8を縦横の寸法線18,19の交点に合わせることにより、基 礎床17上で各ユニット支持脚1の中心を簡単かつ正確に位置決めできる。ある いはまた、ベースプレート3の各支持ボルト挿入用孔7の間の中央部4箇所にさ らに4個の透孔(図示せず)を形成し、これら4個の透孔を縦横の寸法線18, 19に合わせることにより、さらに正確に位置決めを行うこともできる。あるい はまた、別の方法として、上記寸法線を引くことなく、床パネル2のレベル調整 ナットの挿入孔21のピッチをゲージ代りに利用して、ユニット支持脚1の位置 を決めながら床パネル2を置き敷いていくこともできる。この場合、一通りのユ ニット支持脚1の位置を決め、その支持脚1のレベル調整ナット5が床パネル2 の挿入孔21に挿入するように床パネル2を配置し、その床パネルの反対側の挿 入孔21に次のユニット支持脚1のレベル調整ナット5を入れるようにして位置 を決めていく。またこの際、ユニット支持脚1は基礎床17の床面に接着剤等で 固定してもよいし、固定しなくてもよく、充分な強度が得られる。 また、各寸法線18,19のうち、それらの壁側端部及び基礎床17の隅角部 には、レベル調整ナット5を螺合した2本の支持ボルト4を図12に示すベース プレート3aに取り付けたユニット支持脚20を、ベースプレート3aの透孔8 を各寸法線18,19に合わせながら位置決めして置き敷きし、あるいは各種釘 、木ねじ、接着剤等により固定する。
【0021】 以上のようにして配置もしくは固定された各ユニット支持脚1,20の間に床 パネル2を掛け渡し、床パネル2の隅角部に穿設されている挿入孔21に支持ボ ルト4上端部に螺合されているレベル調整ナット5を差し込み、図1及び図2に 示すように床パネル2の下面をレベル調整ナット5の支持部6上面に貼着された クッション材16で受け止め、支持固定する。なお、図1においては、理解し易 いように1枚の床パネルが敷設された状態を示し、また左側の2本の支持ボルト 4にはレベル調整ナットが装置されておらず、右側の2本の支持ボルト4にのみ レベル調整ナット5が装置されている状態を示している。以上の作業を繰り返し 、各床パネル2を敷設した後、床パネル2の挿入孔21の上方からドライバーな どの回転用工具の先端を支持ボルト4の上端に近付けていき、該支持ボルト4の 上端面に設けられている溝などの係合部11に上記工具の先端を嵌め込んで支持 ボルト4を回転させる。その際、レベル調整ナット5は、その支持部6により床 パネル2及びその上の作業者の荷重を支持した状態であるためその回転が抑止さ れているので、支持ボルト4の回転によってレベル調整ナット5が上下いずれか の方向へ移動され、床パネルの高さを調節することができる。
【0022】 なお、上記床パネル2の敷設作業において、隣接する床パネル同志に板厚の差 があって、レベル調整ナット5の上端が板厚の薄い方の床パネル2の上面より突 出する場合には、上記板厚の差を解消する厚さのワッシャー(図示せず)をレベ ル調整ナット5の支持部6上に介在させ、レベル調整ナット5の突出部を挿入孔 21内へ引き込めるように調整することもできる。また、基礎床17上に段差が ある場合にも、支持ボルト4の溝などの係合部11にドライバーなどの回転用工 具の先端を嵌め込んで回すか、支持ボルト4に固定された支持ボルト固定ナット 15をスパナなどで回すかして、レベル調整ナット5を上下方向に適宜移動させ 、床パネル2が水平になるように調整する。
【0023】 図14乃至図19はレベル調整ナットの幾つかの変形例を示す。図14及び図 15に示すレベル調整ナット22の場合、その下端部近傍に支持部23が突設さ れている。一方、図16及び図17に示すレベル調整ナット24の場合には略中 央部に、図18及び図19に示すレベル調整ナット25の場合には中央からやや 下端部寄りに支持部23が突設されており、該支持部23を境として上下いずれ の部分を上にして用いることもできる。特に図18及び図19に示すレベル調整 ナットの場合には上下部の長さが異なり、床パネルの板厚に合わせて上下部いず れかの部分を上にして用いることができる。また、図14及び図15に示すレベ ル調整ナット22の場合にはその上端面に、図16乃至図19に示すレベル調整 ナット24,25の場合にはそれらの上下端面にドライバーなどの回転用工具の 先端を嵌め込むための溝26が形成されており、床パネル敷設時にこれらレベル 調整ナット自体を回転させてその高さを予め所定のレベルに調節できる構造とな っている。
【0024】 図20は本考案のユニット支持脚を用いて二重床を構築する他の例を示すもの で、前記のように各床パネル2を敷設し支持ボルト4を回転させて床パネル2の 高さを調節した後、レベル調整ナット5に上方から締付け板部28を有するねじ 込みキャップ27をねじ込み、該ねじ込みキャップ27の締付け板部28とレベ ル調整ナット5の支持部6とで床パネル2の挿入孔21周囲部を締め付け固定す ると共に、床パネル2の挿入孔21を閉塞するキャップとして用いる。なお、図 2に示す構築例においては、単に床パネル2の挿入孔21に嵌合するキャップ又 はレベル調整ナット5にねじ込むボルト付きキャップとして構成し、床パネル2 の挿入孔21を閉塞するだけでもよい。
0025】 図21及び図22は、ユニット支持脚の他の実施例を示している。 図21及び図22において、符号30は3枚の床パネル44を支持すると同時 にそれらを連結するためのユニット支持脚であり、該ユニット支持脚30は、ベ ースプレート31と、該ベースプレート31から直立するようにかつ回転自在に 設けた3本の支持ボルト34と、該支持ボルト34に螺合して付設されたレベル 調整ナット41とから基本的に構成されており、レベル調整ナット41の胴部外 周下端部には前記実施例と同様に床パネル支持用のフランジ状の支持部42が突 設、形成され、該支持部42上面にはリング状の両面粘着テープなどのクッショ ン材43が貼着されている。 なお、図21においては、理解し易いように図面上右側に1枚の床パネル44 が敷設され、また左側の2本の支持ボルト34にはレベル調整ナットが装着され ていない状態を示している。
0026】 この実施例のベースプレート31の表面には、前記実施例における位置決め用 の透孔に代えて、左右及び上下の各中心線上の端縁部に4個の指示線33が描か れており、また図面左半分に上下対称に2個、右半分に左右中心線上に1個、計 3個の支持ボルト挿入用孔39が穿設され、該支持ボルト挿入用孔39の周囲は 底面側に凹陥部32aが形成されるように上方に湾曲成形されて湾曲部32が形 成されている。 一方、支持ボルト34の上端面には前記実施例と同様にマイナス溝からなる回 転用工具先端部嵌合用の係合部35が形成されているが、支持ボルト34の下端 部近傍には側方に突出するフランジ状の固定環状部36が一体に形成され、該固 定環状部36より下方の端部は円形断面の丸棒部37に形成されている。この支 持ボルト34をベースプレート31に取り付けるに際しては、まずベースプレー ト31の支持ボルト挿入用孔39の部分に必要に応じて油脂を塗布し、支持ボル ト34の丸棒部37を支持ボルト挿入用孔39に挿入し、次いで、この状態で支 持ボルト34の固定環状部36を適当な器具により固定した状態にし、丸棒部3 7先端部に座金40を嵌めた後、丸棒部37の先端をたたいて側方に拡張させる 。このようにして、支持ボルト34がベースプレート31に対して回転可能な程 度に支持ボルト34の丸棒部37先端に拡張された頭部38を形成し、この頭部 38と固定環状部36との間にベースプレート31の支持ボルト挿入用孔39周 囲部を挟持する。なお、グリース等の油脂は、支持ボルト34をベースプレート 31に取り付けた後に塗布してもよい。あるいはまた、ベースプレート31の支 持ボルト挿入用孔39周囲部と支持ボルト34の固定環状部36との間に座金を 介挿するように構成してもよい。
0027】 この実施例のユニット支持脚30を用いて二重床を構築する例について説明す ると、まず、図23に示すように、基礎床17の床面に引かれた各寸法線18, 19のうち、縦寸法線18と横寸法線19の交点上には、レベル調整ナット41 を螺合した3本の支持ボルト34をベースプレート31に回転自在に取り付けた ユニット支持脚30を、3本の支持ボルト立設位置が互い違いになるように置き 敷きし、あるいは接着剤等により固定する。この場合、ベースプレート31の表 面に描かれた指示線33を縦横の寸法線18,19に合わせることにより、基礎 床上に各ユニット支持脚30の中心を簡単かつ正確に位置決めできる。あるいは また、前記図13について説明したように、別の方法として、上記寸法線を引く ことなく、床パネル44のレベル調整ナットの挿入孔45のピッチをゲージ代り に利用して、ユニット支持脚30の位置を決めながら床パネル44を置き敷いて いくこともできる。 また、各寸法線18,19のうち、それらの壁側端部及び基礎床の隅角部には 、レベル調整ナット41を螺合した2本の支持ボルト34をベースプレート31 に取り付けたユニット支持脚47及び1本の支持ボルト34を取り付けたユニッ ト支持脚48,49を、ベースプレートの指示線33を各寸法線18,19に合 わせながら位置決めして置き敷きし、あるいは接着剤等により固定する。
0028】 以上のようにして所定の位置に配置もしくは固定された各ユニット支持脚30 ,47〜49の間に長方形の床パネル44を千鳥状に掛け渡し、床パネル44に 穿設されている挿入孔45に支持ボルト34上端部に螺合されているレベル調整 ナット41を差し込み、図22に示すように床パネル44の下面をレベル調整ナ ット41の支持部42上面に貼着されたクッション材43で受け止め、支持固定 する。 その後、前記した実施例と同様にして床パネル44の高さを調節した後、CF シート、絨毯、木質フロアー材等の床仕上げ材46を敷設する。 この実施例においては、図1乃至図13に示す実施例に比べて、ユニット支持 脚1個当りの支持ボルトの本数及び単位敷設面積当りの床パネルの枚数が少なく て済むため、レベル調整工数及び床パネル穴明け加工数が減り、施工性に優れ、 コストダウンを図ることができると共に、基礎床にかかる総重量も減少する。
0029
【考案の効果】
本考案によれば、以上のように構成したことにより、以下のような効果・利点 が得られる。 (イ)本考案のユニット支持脚は、支持ボルト上端部に螺合されたレベル調整 ナットの支持部で床パネルを支持した状態で、上記支持ボルトを回転させること によってレベル調整ナット及びその支持部により支持される床パネルを上下させ 、床面レベルの上下調節を行うことができる。従って、本考案のユニット支持脚 を用いてレベル調節を行う場合、支持ボルトは回転するのみで上下には動かない ため、レベル調整ナットを回転させると同時に上下動させる場合よりも支持ボル トを回転させるための力が少なくて良く、作業性が向上する。 (ロ)また、床パネルの取付高さを、床パネルの敷設の前後に拘わらず床パネ ルの上からでも下からでも調整でき、各床パネルごとに単独でレベル調整が可能 であり、高い施工精度を得ることができ、しかも各床パネルを安定に連結し、支 持することができる。
0030】 (ハ)また、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部の底面側に湾曲状に 成形した凹陥部に支持ボルトの側方に拡張した頭部が位置するようにし、該頭部 とその上方所定位置で支持ボルトに設けられた固定環状部との間で上記ベースプ レートの支持ボルト挿入用孔周囲部を支持ボルトが回転可能な程度に挟持し、あ るいはまた、上記凹陥部に支持ボルトの頭部が配置されるように支持ボルト挿入 用孔に支持ボルトを挿入し、該支持ボルト挿入用孔から上方に突出した支持ボル トに支持ボルト固定ナットを螺合させ、該支持ボルト固定ナットと支持ボルトの 頭部とでベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部を挟持し、支持ボルトをベ −スプレ−トに対して回転可能な程度に締め付け、この状態で支持ボルト固定ナ ットを支持ボルトに固定することにより、支持ボルトをベースプレートに安定か つ回転自在に取り付けることができる。 この場合、ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周囲部と固定環状部(支持ボ ルト固定ナット)及び/又は支持ボルトの頭部との間に板バネ座金、例えば裁頭 円錐形状の座金を配設することにより、支持ボルト挿入用孔周囲部と固定環状部 (支持ボルト固定ナット)及び/又は支持ボルトの頭部との間の接触面積を減ら して支持ボルトの回転を助けると共に、板バネ座金のバネ性を利用して支持ボル トとベースプレートのガタツキを抑えることができる。また、ベ−スプレ−トの 支持ボルト挿入用孔周囲部と固定環状部(支持ボルト固定ナット)及び/又は支 持ボルトの頭部との間にグリス等油脂含浸ワッシャ−又は摩擦抵抗の少ないワッ シャ−を配設することにより、支持ボルトの回転をより滑らかに行うことができ る。
0031】 (ニ)さらに、レベル調整ナットの支持部上面にクッション材を配置すること により、レベル調節の際のレベル調整ナットの回転をより確実に抑えることがで きると共に、床パネル敷設後歩行時の衝撃荷重を緩和する効果が得られる。 (ホ)その他、適当な長さのレベル調整ナットを用いることにより、支持ボル トを交換せずに床パネルの高さを自由に調節することができ、しかも従来のユニ ット支持脚に比し、調整できる範囲の高さを一段と拡大できる。また、床パネル の挿入孔とレベル調整ナットの間の隙間を微小にできるため、仕上がりを良好に することができるなどの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】1枚の床パネルを支持した状態の本考案のユニ
ット支持脚の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示す1枚の床パネルを支持した状態のユ
ニット支持脚の部分縦断面図である。
【図3】ベースプレートの一実施例を示す平面図であ
る。
【図4】図3に示すベースプレートのIV−IV線縦断面図
である。
【図5】図3に示すベースプレートのV−V線縦断面図
である。
【図6】図7に示す支持ボルトの平面図である。
【図7】支持ボルトの一実施例を示す正面図である。
【図8】図7に示す支持ボルトの底面図である。
【図9】本考案のユニット支持脚の一実施例を示す分解
斜視図である。
【図10】本考案のユニット支持脚の支持ボルトとベー
スプレートの取付けの一構成例を示す部分縦断面図であ
る。
【図11】裁頭円錐形座金の縦断面図である。
【図12】ベースプレートの他の実施例を示す平面図で
ある。
【図13】基礎床にユニット支持脚及び床パネルを配置
した状態を部分的に床パネルを剥して示す配置図であ
る。
【図14】レベル調整ナットの一実施例を示す部分縦断
面図である。
【図15】図14に示すレベル調整ナットの平面図であ
る。
【図16】レベル調整ナットの他の実施例を示す部分縦
断面図である。
【図17】図16に示すレベル調整ナットの平面図であ
る。
【図18】レベル調整ナットのさらに他の実施例を示す
部分縦断面図である。
【図19】図18に示すレベル調整ナットの平面図であ
る。
【図20】本考案のユニット支持脚を用いて二重床を構
築した他の例を示す部分縦断面図である。
【符号の説明】
1,20 ユニット支持脚、2 床パネル、3,3a
ベースプレート、4支持ボルト、5,22,24,25
レベル調整ナット、6,23 支持部、7支持ボルト
挿入用孔、8 透孔、9 凹陥部、10 凸条、11
係合部、12 頭部、13 プラス溝、14 板バネ座
金、14a 裁頭円錐形座金、15支持ボルト固定ナッ
ト、16 クッション材、17 基礎床、18,19
寸法線、21 挿入孔、26 溝、27 ねじ込みキャ
ップ、28 締付け板部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月25日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 1枚の床パネルを支持した状態の本考案のユ
ニット支持脚の一実施例を示す平面図である。
【図2】 図1に示す1枚の床パネルを支持した状態の
ユニット支持脚の部分縦断面図である。
【図3】 ベースプレートの一実施例を示す平面図であ
る。
【図4】 図3に示すベースプレートのIV−IV線縦断面
図である。
【図5】 図3に示すベースプレートのV−V線縦断面
図である。
【図6】 図7に示す支持ボルトの平面図である。
【図7】 支持ボルトの一実施例を示す正面図である。
【図8】 図7に示す支持ボルトの底面図である。
【図9】 本考案のユニット支持脚の一実施例を示す分
解斜視図である。
【図10】 本考案のユニット支持脚の支持ボルトとベ
ースプレートの取付けの一構成例を示す部分縦断面図で
ある。
【図11】 裁頭円錐形座金の縦断面図である。
【図12】 ベースプレートの他の実施例を示す平面図
である。
【図13】 基礎床にユニット支持脚及び床パネルを配
置した状態を部分的に床パネルを剥して示す配置図であ
る。
【図14】 レベル調整ナットの一実施例を示す部分縦
断面図である。
【図15】 図14に示すレベル調整ナットの平面図で
ある。
【図16】 レベル調整ナットの他の実施例を示す部分
縦断面図である。
【図17】 図16に示すレベル調整ナットの平面図で
ある。
【図18】 レベル調整ナットのさらに他の実施例を示
す部分縦断面図である。
【図19】 図18に示すレベル調整ナットの平面図で
ある。
【図20】 本考案のユニット支持脚を用いて二重床を
構築した他の例を示す部分縦断面図である。
【図21】 1枚の床パネルを支持した状態の本考案の
ユニット支持脚の他の実施例を示す平面図である。
【図22】 図21に示すユニット支持脚により床パネ
ルを支持した状態を示す部分縦断面図である。
【図23】 図21に示すユニット支持脚を用いて床パ
ネルを配置した状態を部分的に床パネルを剥して示す配
置図である。
【符号の説明】 1,20,30,47,48,49 ユニット支持脚、
2,44 床パネル、3,3a,31 ベースプレー
ト、4,34 支持ボルト、5,22,24,25,4
1 レベル調整ナット、6,23,42 支持部、7,
39 支持ボルト挿入用孔、8 透孔、9,32a 凹
陥部、10 凸条、11,35 係合部、12,38
頭部、13 プラス溝、14 板バネ座金、14a 裁
頭円錐形座金、15 支持ボルト固定ナット、16,4
3 クッション材、17 基礎床、18,19 寸法
線、21,45 挿入孔、26 溝、27 ねじ込みキ
ャップ、28 締付け板部、36 固定環状部、37
丸棒部、40 座金
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】追加
【補正内容】
【図21】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】追加
【補正内容】
【図22】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図23
【補正方法】追加
【補正内容】
【図23】

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベ−スプレ−トと、該ベ−スプレ−トか
    ら直立するようにかつ回転自在に設けた1本又は複数本
    の支持ボルトと、該支持ボルトに螺合して付設され、そ
    の胴部外周所定箇所に床パネル支持用の支持部が突設さ
    れた胴長のレベル調整ナットとから成り、支持ボルトの
    上端面に溝など回転用工具の係合部を設け、レベル調整
    ナットの支持部で床パネルを支持した状態で、上記支持
    ボルトを回転させることによってレベル調整ナット及び
    その支持部により支持される床パネルを上下させ、床面
    レベルの上下調節を行い得るように構成したことを特徴
    とする二重床用ユニット支持脚。
  2. 【請求項2】 ベ−スプレ−トに設けた支持ボルト挿入
    用孔周囲部をその底面側に凹陥部が形成されるように湾
    曲状に成形し、該凹陥部に支持ボルトの頭部が配置され
    るように支持ボルト挿入用孔に支持ボルトを挿入し、該
    支持ボルト挿入用孔から上方に突出した支持ボルトに支
    持ボルト固定ナットを螺合させ、該支持ボルト固定ナッ
    トと支持ボルトの頭部とでベ−スプレ−トの支持ボルト
    挿入用孔周囲部を挟持し、支持ボルトをベ−スプレ−ト
    に対して回転可能な程度に締め付け、この状態で支持ボ
    ルト固定ナットを支持ボルトに固定してなることを特徴
    とする請求項1に記載の二重床用ユニット支持脚。
  3. 【請求項3】 ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周
    囲部と支持ボルト固定ナット及び/又は支持ボルトの頭
    部との間にグリス等油脂含浸ワッシャ−又は摩擦抵抗の
    少ないワッシャ−を配設したことを特徴とする請求項2
    に記載の二重床用ユニット支持脚。
  4. 【請求項4】 ベ−スプレ−トの支持ボルト挿入用孔周
    囲部と支持ボルト固定ナット及び/又は支持ボルトの頭
    部との間に板バネ座金を配設したことを特徴とする請求
    項2又は3に記載の二重床用ユニット支持脚。
  5. 【請求項5】 レベル調整ナットの支持部上面にクッシ
    ョン材を配置したことを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか1項に記載の二重床用ユニット支持脚。
JP3887892U 1992-05-15 1992-05-15 二重床用ユニット支持脚 Pending JPH0592328U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07217171A (ja) * 1994-01-28 1995-08-15 Itoki Co Ltd フリ−アクセスフロアパネル用の脚ユニット
JP2004293288A (ja) * 2003-03-13 2004-10-21 Matsushita Electric Works Ltd 床配線システム
CN105466554A (zh) * 2015-12-25 2016-04-06 中电投工程研究检测评定中心 竖向结构构件振动检测装置

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