JP2583184Y2 - ユニット支持脚 - Google Patents

ユニット支持脚

Info

Publication number
JP2583184Y2
JP2583184Y2 JP2310793U JP2310793U JP2583184Y2 JP 2583184 Y2 JP2583184 Y2 JP 2583184Y2 JP 2310793 U JP2310793 U JP 2310793U JP 2310793 U JP2310793 U JP 2310793U JP 2583184 Y2 JP2583184 Y2 JP 2583184Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
support bolt
floor
leg
bolt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2310793U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0676521U (ja
Inventor
弘明 平栗
Original Assignee
有限会社泰成電機工業
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社泰成電機工業 filed Critical 有限会社泰成電機工業
Priority to JP2310793U priority Critical patent/JP2583184Y2/ja
Publication of JPH0676521U publication Critical patent/JPH0676521U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2583184Y2 publication Critical patent/JP2583184Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、新築又は既築の各種建
物において既存の基礎床面との間に空間を形成して二重
床を構築する乾式置床工法に用いるユニット支持脚に関
する。
【0002】
【従来の技術】二重床は、木質系、金属系、コンクリー
ト系、珪酸カルシウム系などの材質で成形された複数枚
の床パネル(床板材)を、基礎床に配置した支持脚によ
って一定の高さに支持するようにして構築されており、
既存床面と二重床との間の空間は、給排水管、ガス管な
どの各種配管を通すための空間、電気用、通信用の配線
を通すための空間、冷暖房用の空間、床下に空調用ダク
トを設置するための空間、床下に保温材、防音材を敷設
するための空間などとして利用されたり、防音効果又は
保温効果を高めるための空調用ダクトなどとして利用さ
れている。
【0003】従来、このような二重床を支持する方式と
しては、各床パネルの四隅に穿設した挿入孔にレベル調
整用ナットを嵌挿し、これに支持脚の支持ボルトを螺合
して支持する独立支持脚方式、あるいはベース部材上に
立設された支持ボルト上端部に支持板を螺合した支持脚
を用い、1本の支持脚の支持板で4枚の床パネルの隅角
部を支持する共通支持脚方式などが知られている。例え
ば共通支持脚方式のユニット支持脚の一例は図15に示
すとおりであり、ゴム等の弾性材料からなる防振台座1
04に下端部が植設された支持ボルト103からなる脚
部材102と、外周下端部に突設された環状の支持部1
07を有するレベル調整用ナット106とから構成され
る。レベル調整用ナット106は、支持板108に穿設
された挿入孔109に嵌合して取り付けられ、あるいは
さらに支持部107上面にリング状の粘着シート(図示
せず)を貼着し、これを支持板108の挿入孔109周
囲下面に接着して取り付ける。このようにして支持板1
08の挿入孔109に嵌合されたレベル調整用ナット1
06に脚部材102の支持ボルト103がねじ込まれて
ユニット支持脚101が組み立てられる。なお、支持ボ
ルト103の上端面にはマイナス溝105(プラス溝で
もよい)が設けられており、該溝105にドライバー等
の回転用工具の先端を嵌め込んで支持ボルト103を回
転させることにより、レベル調整用ナット106が上下
動し、支持板108により支持されている床パネルの床
面レベルを調整することができる。
【0004】以上のようにして組み立てられたユニット
支持脚101を用いて二重床を構築する場合の施工例
は、例えば図16に示すように、まず部屋壁または間仕
切110の所定の高さに沿って際根太または根太ユニッ
ト111を設け、その上に床パネル112の一辺を支持
する。際根太に接しない床パネル112の他の縁部は、
約450mmのピッチで基礎床113上に配置したユニ
ット支持脚101に片持たせの状態で載せて取り付け
る。ユニット支持脚101と床パネル112の取付は、
ユニット支持脚の支持板上面に接着した粘着シート等を
介して行う。ユニット支持脚101の支持板108の挿
入孔109は床パネル112の縁部から露出した状態と
し、この挿入孔109を通して支持ボルト103を回
し、床パネル112のレベル(または支持板108の上
面位)を調節する。隣合う床パネルも同様に、既に設置
したユニット支持脚101上へ床パネル112のレベル
調整ができる所定の間隙を開けて載せ、同様に他のユニ
ット支持脚を配置して取り付ける。このような作業を床
パネルごと繰り返し、部屋の隅など定尺の床パネルが入
らない狭い箇所では、際根太を取付後、定尺板を加工
し、寸法を合わせて、適宜にユニット支持脚を配置して
床パネルを全体に敷き詰める。その後、必要に応じて床
パネルと床パネルの間の所定の間隙に床パネルと同じ厚
み、間隙と同寸法の埋込部材を床パネル下のユニット支
持脚101の支持板108を支持台として嵌め込み、止
めるか、あるいは床パネルの上に捨て張り合板を張った
後、CFシート、絨毯、畳、木質フロアー材等の床仕上
げ材を敷設し、作業を完了する。
【0005】一方、実開平2−143435号公報に
は、ベースプレートに直立固定した複数本の支持ボルト
に螺合したレベル調整用ナットをそれぞれ隣接する床パ
ネルの挿入孔に挿入し、各床パネルを上下調節自在に連
結・支持するユニット支持脚が記載されている。すなわ
ち、実開平2−143435号公報に記載の方式は、ベ
ースプレートに直立固定した複数本の支持ボルトにレベ
ル調整用ナットをねじ込み、このベースプレートを基礎
床の所定位置に設置し、上記レベル調整用ナットの上端
から中間の段階に至る差込部を床パネルに穿設されてい
る挿入孔へ差し込み、床パネルの下面を上記レベル調整
用ナットの段部で受け止めた状態において、床パネルの
挿入孔の上端側からドライバ−などの回転用工具の先端
をレベル調整用ナットの上端へ近付けていき、同ナット
の上端に設けられている溝などへ上記工具の先端を嵌め
込んで回すことにより、レベル調整用ナットを回転させ
つつ上下いずれかの方向へ移動させて、床パネルの高さ
を調整するものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】前記いずれの支持脚方
式においても、ユニット支持脚の支持ボルトとレベル調
整用ナットが床施工後確実に固定されないと、床面上で
の繰返し歩行等によって支持ボルトの回転に伴うレベル
調整の狂いや螺合部のガタを生じ、床落ち、床鳴り、床
パネル間の段差発生などの問題を生ずる。従って、脚部
材の支持ボルトとレベル調整用ナットは接着剤等で必ず
固定することが必要である。従来、脚部材の支持ボルト
とレベル調整用ナットの固定は、例えば図15に示すユ
ニット支持脚の場合、支持ボルト103の上端部に接着
剤を塗布した後、支持板108の挿入孔109に嵌合さ
れたレベル調整用ナット106に螺合していた。しかし
ながら、このような方法の場合、現場で各床パネル敷設
毎に上記作業と床面レベルの調整を同時に行わねばなら
ず、作業性、施工性が悪いという問題があり、また床面
レベルの調整精度も充分満足し得る程度に行うことは困
難であった。さらに、作業者の手や衣服、周囲に接着剤
が付着して汚すという問題があった。
【0007】上記のような問題を解消するため、本考案
者は床面レベル調整後に接着剤をレベル調整用ナットの
上部から注入する方法を考えた。しかしながら、この方
法の場合、接着剤は支持ボルトの頂部のみに溜まってレ
ベル調整用ナットの上部で硬化してしまい、ネジ部全体
に行き渡らず、その結果、充分な固定強度が得られない
という難点があった。また、上記のような問題の他に、
従来の支持ボルトは、ネジ加工を行った後に上端面の溝
加工を行って製造されている。そのため、溝加工がなさ
れていない不良品を生ずる可能性があり、また溝加工に
よって溝端縁にバリが生じ、これを除去する加工が必要
になるといった難点を有していた。
【0008】従って、本考案の目的は、前記のような従
来の問題を解決し、床面レベル調整後に脚部材の支持ボ
ルトとレベル調整用ナットを充分な接合強度で接着・固
定できる乾式置床工法に用いるユニット支持脚を提供す
ることにある。さらに本考案の目的は、脚部材の支持ボ
ルトをレベル調整用ナットに螺合して組み立てたユニッ
ト支持脚をそのまま用いて施工でき、また床面レベルを
高い精度で調整した後に接着剤を塗布することができ、
作業性、施工性に優れた乾式置床工法に用いるユニット
支持脚を提供することにある。本考案のさらに他の目的
は、支持ボルトの製造に従来のようなバリ除去加工を要
することなく、支持ボルトとレベル調整用ナットの組合
わせ態様を簡単な構造としても接着剤塗布作業性に優れ
るユニット支持脚を安価にかつ生産性よく提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本考案によれば、接床基台と、該基台に回動自在に
立設された支持ボルトと、該支持ボルトの上端部に螺合
して支持され、かつその胴部外周所定箇所に側方に突設
された支持部を有するレベル調整用ナットとからなるユ
ニット支持脚において、上記支持ボルトとして、その頂
部が略錐形状に形成されて外周に向って下降傾斜する面
を有し、かつ頂端面に回転用工具先端を嵌め込むための
溝部が形成された支持ボルトを用いると共に、上記レベ
ル調整用ナットとして、その内周ネジ部に軸線方向に1
本又は複数本の溝がネジ部上端から所定距離形成された
レベル調整用ナットを用い、上記支持ボルト頂部の錐形
状の傾斜面とレベル調整用ナットの内周部との間に空隙
部が形成されるように構成したことを特徴とするユニッ
ト支持脚が提供される。
【0010】
【考案の作用】本考案のユニット支持脚においては、支
持ボルトとして、その頂部が略錐形状に形成されて外周
に向って下降傾斜する面を有する支持ボルトを用いると
共に、レベル調整用ナットとして、その内周ネジ部に軸
線方向に1本又は複数本の溝がネジ部上端から所定距離
形成されたレベル調整用ナットを用いるため、上記支持
ボルトの上端部にレベル調整用ナットを螺合することに
より、上記支持ボルト頂部の錐形状の傾斜面とレベル調
整用ナットの内周部との間に空隙部が形成され、この空
隙部が接着剤溜りとして機能する。支持ボルトの上部か
らこの接着剤溜りに接着剤を注入することにより、接着
剤はレベル調整用ナットのネジ部に形成された上記溝を
通って流れるので流れ易くなり、ネジ部全体に充分に接
着剤が行き渡り、充分な固定強度が得られるようにな
る。従って、本考案のユニット支持脚を用いることによ
り、ユニット支持脚のレベル調整用ナットを床パネル又
は床パネルを支持する支持板の挿入孔に挿入もしくは嵌
合し、床パネルを直接又は支持板を介して支持した状態
に床パネルを敷設し、床面レベルを調整した後に、支持
ボルトとレベル調整用ナットの螺合部に上方から接着剤
を注入できるので、作業性及び施工性が良くなると共に
床面レベルの調整精度も高くなる。また、本考案のユニ
ット支持脚の支持ボルトは、その頂部が略錐形状に形成
され、かつ頂端面に回転用工具先端を嵌め込むための溝
部が形成された棒状体を予め金型成型によって成型し、
その後ネジ加工することによって製造されるので、従来
のように溝部端縁にバリを生ずることはなく、従ってバ
リ除去加工が不要となり、不良品の発生も殆んどなく、
生産性も向上する。
【0011】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ本
考案についてさらに詳細に説明する。図1は、本考案の
レベル調整用ナットを用いたユニット支持脚により床パ
ネル又は支持板を支持した状態を示す。脚部材1は、図
2に示すように、防振基台2とこれに立設された支持ボ
ルト4とから成り、支持ボルト4の上端部は、床パネル
又は支持板12の挿入孔13に嵌合されその外周下端部
に環状に突設された支持部11により床パネル又は支持
板12下面を支持するレベル調整用ナット10に螺合さ
れる。
【0012】上記支持ボルト4は、下端から上方に所定
距離離間した位置外周面に側方に突出する環状のフラン
ジ部5が一体に設けられ、それよりも上部にネジ部6が
形成され、またフランジ部5より下方の下端部は円形断
面の丸棒部7に形成されている。また、支持ボルト4の
頂部は略円錐形状(多角錐形状に形成してもよい)に形
成されて外周に向って下降傾斜する面8を有し、かつ頂
端面には回転用工具先端を嵌め込むための溝部9が形成
されている。一方、防振基台2はゴム、合成樹脂等の比
較的硬質の弾性材料から作製されており、その上面中央
部に上記丸棒部7に対応する径及びそれよりも長い深さ
を有する非貫通の挿入孔3が形成されている。該挿入孔
3に支持ボルト4の丸棒部7を嵌挿することにより、支
持ボルト4はフランジ部5を支持部として防振基台2に
回動自在に立設された状態となる。なお、支持ボルト4
の丸棒部7に潤滑剤を塗布して、防振基台2の挿入孔3
内で滑らかに回動できるようにすることもできる。上記
レベル調整用ナット10は、図3及び図4に示すよう
に、その内周ネジ部16に、ネジ山に垂直に2本の溝1
7が上端から下端まで各ネジ山を貫通して形成されてい
る。
【0013】前記脚部材1の支持ボルト4上端部をレベ
ル調整用ナット10に螺合すると、図1に示すように、
支持ボルト頂部の円錐形状の傾斜面8とレベル調整用ナ
ット10の内周ネジ部16との間に空隙部、即ち接着剤
溜り14が形成される。上記ユニット支持脚を用いて床
パネルを敷設し(レベル調整用ナット10が支持板に嵌
合される場合には、図14に示すように床パネルを敷設
する)、支持ボルト4の頂端面に形成された溝部9(図
示の例ではマイナス溝であるが、プラス溝や角型凹陥部
であってもよい)にドライバー等の回転用工具の先端を
嵌め込み、支持ボルト4を回転させることによって、そ
れに螺合されているレベル調整用ナット10を上下動さ
せ、床面レベルを調整した後、レベル調整用ナット10
の上部から接着剤15を注入すると、接着剤15は一旦
接着剤溜り14に溜まった後、レベル調整用ナット10
の溝17を通って流れ、支持ボルト4とレベル調整用ナ
ット10とが螺合しているネジ部全体に行き渡り、強固
に結合される。
【0014】図5は上記レベル調整用ナットの変形例を
示し、内周ネジ部16a及び溝17aの上端がレベル調
整用ナット10aの上端から所定距離だけ離間して位置
するように形成されている。このように、内周ネジ部1
6aの上部にネジ部未形成の内周部18を設けることに
より、支持ボルト4頂部の円錐形状の傾斜面8と該内周
部18との間に形成される接着剤溜りがより大きくな
り、接着剤を過剰に注入した時にレベル調整用ナット1
0aの上端から接着剤がこぼれるのを防止するのに有効
である。また、レベル調整用ナット10aの上端内周部
を面取りし、接着剤を注入し易くすることもできる。
【0015】図6及び図7はレベル調整用ナットの別の
実施例を示し、本例の場合、胴長のレベル調整用ナット
10bの略中央部外周に環状の支持部11が突設されて
おり、また内周ネジ部16bには長手方向に4本の溝1
7bが形成され、各溝17bは下端近傍までに止めて非
貫通の溝とされている。このように下端部が非貫通の溝
に形成することにより、接着剤を過剰に注入した時の接
着剤のタレを防止することができる。図8は上記レベル
調整用ナットの変形例を示し、内周ネジ部16c及び溝
17cが略下半部に形成され、レベル調整用ナット10
cの略上半部にネジ部未形成の内周部18aが形成され
ている点において上記図7に示すレベル調整用ナット1
0bとは異なる。図8に示すような長さのレベル調整用
ナットの場合、上半部に内周ネジ部を形成しなくとも支
持ボルトとの充分な結合強度が得られ、また床パネル又
は支持板の挿入孔に上半部を挿入し、内周ネジ部が形成
されていない上半部を押し拡げて略漏斗状に拡大し、床
パネル又は支持板の挿入孔に堅密に嵌合させる取付態様
も可能である。
【0016】図9及び図10は、ユニット支持脚の他の
実施例を示している。図9及び図10において、符号2
0は3枚の床パネル19を支持すると同時にそれらを連
結するためのユニット支持脚であり、該ユニット支持脚
20は、ベースプレート21と、該ベースプレート21
から直立するようにかつ回転自在に設けた3本の支持ボ
ルト4aと、該支持ボルト4aに螺合して付設されたレ
ベル調整用ナット10とから基本的に構成されており、
レベル調整用ナット10の胴部外周下端部には床パネル
支持用のフランジ状の支持部11が突設、形成されてお
り、またその内周ネジ部16には図3及び図4に示すよ
うにネジ山に垂直に2本の溝17が形成されている。
【0017】支持ボルト4aは、図10に示すように、
前記実施例と同様にその頂部は略円錐形状に形成されて
外周に向って下降傾斜する面8を有し、かつ頂端面には
ドライバーやレンチなど回転用工具の先端を嵌め込んで
回転させるための溝部9(図示のマイナス溝の他、プラ
ス溝や多角形凹陥部でもよい)が設けられている。ま
た、支持ボルト4aの頭部24端面にも、ベースプレー
ト21への取付けの際に支持ボルト4aが回転しないよ
うにドライバーなどの工具先端を嵌め込むためのプラス
溝25(マイナス溝等でもよい)が形成されている。
【0018】ユニット支持脚の組立ては、図10に示す
ように、ベースプレート21の底面側から支持ボルト4
aをベースプレートに3箇所形成された支持ボルト挿入
用孔22に挿入して、支持ボルトの頭部24が支持ボル
ト挿入用孔周囲に湾曲状に成形された支持ボルト頭部収
容部21a内に配置されるようにし、支持ボルト挿入用
孔22から突出された支持ボルト4aに板バネ座金26
をはめ、次いで支持ボルト固定ナット27を螺合させ、
図10に示すように、支持ボルト固定ナット27と支持
ボルト4aの頭部24とでベースプレート21の支持ボ
ルト挿入用孔22周囲部を挾持し、支持ボルト4aをベ
ースプレート21に対して回転可能な程度に締めつけ、
この状態で支持ボルト固定ナット27を支持ボルト4a
に、例えば支持ボルト固定ナット27をかしめたり、ま
たは支持ボルト4aに溶接(スポット溶接でよい)した
りして固定する。その後、レベル調整用ナット10を支
持ボルト4aの上端部に螺合する。なお、レベル調整用
ナット10の環状の支持部11の上面には、予めリング
状の両面粘着テープなどのクッション材28を貼着して
おいてもよい。
【0019】前記板バネ座金26としては、好適には図
11に示すような裁頭円錐形の座金26aを用いる。こ
の裁頭円錐形座金26aを用いることにより、裁頭円錐
形座金26aの弾性力により支持ボルト4aをベースプ
レート21に対してガタツキもなく取り付けることがで
きると共に、裁頭円錐形座金26aと支持ボルト固定ナ
ット27及び支持ボルト挿入用孔22周囲部との接触面
積が少ないため回転自在に取り付けることができる。な
お、上記裁頭円錐形座金26aに代えて、一箇所に切目
が入れられ、その切断箇所で若干ねじりを形成された板
バネ座金などを用いることもできる。また、これらの板
バネ座金に代えて又はそれらと共に、グリス等油脂含浸
ワッシャー又はナイロンワッシャー等の摩擦抵抗の少な
いワッシャーをユニット支持脚の回転接触部分に介在さ
せることもでき、あるいはまた回転接触部分にグリス等
を塗布して回転し易いようにすることもできる。
【0020】次に、以上のようにして、ベースプレート
21の各支持ボルト挿入用孔22に支持ボルト4aが回
転自在に取り付けられ、該支持ボルト4aの上端部に略
所定の高さになるようにレベル調整用ナット10が螺合
され組み立てられたユニット支持脚20を用いて二重床
を構築する例について説明する。まず、図12に示すよ
うに、基礎床の床面に各床パネルの寸法に合致する(一
辺が床パネルの短辺又は長辺の1/2に相当するよう
に)縦横の寸法線29,30を引く。この各寸法線2
9,30のうち、縦寸法線29と横寸法線30の交点上
には、レベル調整用ナット10を螺合した3本の支持ボ
ルト4aをベースプレート21に回転自在に取り付けた
ユニット支持脚20を、3本の支持ボルト立設位置が互
い違いになるように置き敷きし、あるいは接着剤等によ
り固定する。この場合、ベースプレート21の表面に描
かれた指示線23を縦横の寸法線29,30に合わせる
ことにより、基礎床上に各ユニット支持脚20の中心を
簡単かつ正確に位置決めできる。あるいはまた、別の方
法として、上記寸法線を引くことなく、床パネル19の
レベル調整用ナットの挿入孔31のピッチをゲージ代り
に利用して、ユニット支持脚20の位置を決めながら床
パネル19を置き敷いていくこともできる。この場合、
一通りのユニット支持脚20の位置を決め、その支持脚
20のレベル調整用ナット10が床パネル19の挿入孔
31に挿入するように床パネル19を配置し、その床パ
ネルの反対側の挿入孔31に次のユニット支持脚20の
レベル調整用ナット10を入れるようにして位置を決め
ていく。またこの際、ユニット支持脚20は基礎床の床
面に接着剤等で固定してもよいし、固定しなくてもよ
く、充分な強度が得られる。また、各寸法線29,30
のうち、それらの壁側端部及び基礎床の隅角部には、レ
ベル調整用ナット10を螺合した2本の支持ボルト4a
を図9に示すベースプレート21に取り付けたユニット
支持脚20a及び1本の支持ボルト4aを取り付けたユ
ニット支持脚20bを、ベースプレート21の指示線2
3を各寸法線29,30に合わせながら位置決めして置
き敷きし、あるいは接着剤等により固定する。
【0021】以上のようにして所定の位置に配置もしく
は固定された各ユニット支持脚20,20a,20bの
間に床パネル19を千鳥状に掛け渡し、床パネル19に
穿設されている挿入孔31に支持ボルト4a上端部に螺
合されているレベル調整用ナット10を差し込み、図9
及び図10に示すように床パネル19の下面をレベル調
整用ナット10の支持部11上面に貼着されたクッショ
ン材28で受け止め、支持固定する。なお、図9におい
ては、理解し易いように1枚の床パネルが敷設された状
態を示し、また左側の2本の支持ボルト4aにはレベル
調整用ナットが装着されておらず、右側の1本の支持ボ
ルト4aにのみレベル調整用ナット10が装着されてい
る状態を示している。各床パネル19を敷設した後、床
パネル19の挿入孔31の上方からドライバーなどの回
転用工具の先端を支持ボルト4aの上端に近付けてい
き、該支持ボルト4aの頂端面に設けられている溝部9
に上記工具の先端を嵌め込んで支持ボルト4aを回転さ
せる。その際、レベル調整用ナット10は、その支持部
11により床パネル19及びその上の作業者の荷重を支
持した状態であるためその回転が抑止されているので、
支持ボルト4aの回転によってレベル調整用ナット10
が上下いずれかの方向へ移動され、床パネルの高さを調
節することができる。以上のようにしてユニット支持脚
上に支持して床パネル19を敷設し、床面レベルの調整
を行った後、レベル調整用ナット10の上部から内周ネ
ジ部に接着剤を注入すると、接着剤は該内周ネジ部16
と支持ボルト4a頂部の円錐形状の傾斜面8との間に形
成される接着剤溜り14に一旦溜まった後、レベル調整
用ナット10の内周ネジ部16に形成された溝17(図
3及び図4参照)を通って流れ、ほぼ内周ネジ部16全
体に浸透し、レベル調整用ナット10と支持ボルト4a
とを強固に接合・固定することができる。なお、ベース
プレートに4本の支持ボルトを立設できるようにしたユ
ニット支持脚とし、該ユニット支持脚により4枚の床パ
ネルの隅角部を支持できるような構成とすることも可能
であるが、施工性やコストの面からは前記ユニット支持
脚20が有利である。
【0022】図13は、図9に示すユニット支持脚の変
形例を示す。図13に示す実施例の場合、図2に示す支
持ボルト4と同様に、支持ボルト4bの下端部近傍に側
方に突出する環状のフランジ部32が一体に形成され、
該フランジ部32より下方の端部は円形断面の丸棒部に
形成されている。この支持ボルト4bをベースプレート
21に取り付けるに際しては、まずベースプレート21
の支持ボルト挿入用孔22の部分に油脂を塗布し、支持
ボルト4bの下端部を支持ボルト挿入用孔22に挿入
し、次いで、この状態で支持ボルト4bのフランジ部3
2を適当な器具により固定した状態にし、支持ボルト4
bの下端をたたいて側方に拡張させる。このようにし
て、支持ボルト4bがベースプレート21に対して回転
可能な程度に支持ボルト4bの下端に拡張部33を形成
し、この拡張部33とフランジ部32との間にベースプ
レート21の支持ボルト挿入用孔22周囲部を挾持す
る。なお、グリース等の油脂は、支持ボルト4bをベー
スプレート21に取り付けた後に塗布してもよい。ある
いはまた、図14に示すように、ベースプレート21の
支持ボルト挿入用孔22周囲部と支持ボルト4b下端の
拡張部33との間(あるいはさらにフランジ部32との
間)に座金34を介挿するように構成してもよい。な
お、図13及び図14に示す支持ボルト4bの場合も、
その頂部は略円錐形状に形成されて外周に向って下降傾
斜する面を有し、かつ頂端面に回転用工具先端を嵌め込
むための溝部が形成されていることは、前記した各実施
例と同様である。
【0023】
【考案の効果】以上のように、本考案のユニット支持脚
によれば、以下のような効果・利点が得られる。 (イ)支持ボルトの上端部にレベル調整用ナットを螺合
することにより上記支持ボルト頂部の錐形状の傾斜面と
レベル調整用ナットの内周部との間に空隙部が形成さ
れ、この空隙部が接着剤溜りとして機能するので、レベ
ル調整用ナットに脚部材の支持ボルトを螺合した状態に
おいてレベル調整用ナットの上部からネジ部に接着剤を
注入することができ、また接着剤はレベル調整用ナット
のネジ部に形成された溝を通って流れるので流れ易くな
り、ほぼネジ部全体に浸透し、レベル調整用ナットと支
持ボルトとを強固に接合・固定することができる。 (ロ)また、支持ボルトとレベル調整用ナットが組み立
てられたユニット支持脚をそのまま用いて施工できるの
で、現場でのユニット支持脚組み立て工程が減ると共
に、床面レベル調整後に接着剤を注入・塗布することが
できるので作業性及び施工性が向上すると共に、床面レ
ベルの調整精度も高くなる。 (ハ)接着剤の注入工程が簡単であると共に、その際の
接着剤による被服・体の汚染もなくすることが可能にな
った。 (ニ)ユニット支持脚の支持ボルトは、その頂部が略錐
形状に形成され、かつ頂端面に回転用工具先端を嵌め込
むための溝部が形成された棒状体を予め金型成型によっ
て成型し、その後ネジ加工することによって製造される
ので、従来のように溝部端縁にバリを生ずることはな
く、従ってバリ除去加工が不要となり、不良品の発生も
殆んどなく、生産性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のユニット支持脚により床パネル又は支
持板を支持した状態を示す部分断面側面図である。
【図2】本考案のユニット支持脚の脚部材の一実施例を
示す部分断面側面図である。
【図3】本考案のユニット支持脚のレベル調整用ナット
の一実施例を示す平面図である。
【図4】図3に示すレベル調整用ナットの縦断面図であ
る。
【図5】図3に示すレベル調整用ナットの変形例の縦断
面図である。
【図6】レベル調整用ナットの他の実施例を示す平面図
である。
【図7】図6に示すレベル調整用ナットの縦断面図であ
る。
【図8】図6に示すレベル調整用ナットの変形例の縦断
面図である。
【図9】1枚の床パネルを支持した状態の本考案のユニ
ット支持脚の他の実施例を示す平面図である。
【図10】図9に示す1枚の床パネルを支持した状態の
ユニット支持脚のA−A線部分断面側面図である。
【図11】裁頭円錐形座金の縦断面図である。
【図12】基礎床にユニット支持脚及び床パネルを配置
した状態を部分的に床パネルを剥して示す配置図であ
る。
【図13】図9に示すユニット支持脚の変形例であり、
支持ボルトとベースプレートの取付け部を示す部分断面
図である。
【図14】図9に示すユニット支持脚の他の変形例であ
り、支持ボルトとベースプレートの取付け部を示す部分
断面図である。
【図15】従来の共通支持脚方式のユニット支持脚の分
解斜視図である。
【図16】従来の乾式置床工法により図15に示すユニ
ット支持脚を用いて床パネルまで施工した状態を示す破
断斜視図である。
【符号の説明】
1 脚部材、 2 防振基台、 4,4a 支持ボル
ト、 5,32 フランジ部、 8 円錐形状の傾斜
面、 9 溝部、 10 レベル調整用ナット、11
支持部、 12 床パネル又は支持板、 13 挿入
孔、 14 接着剤溜り、 15 接着剤、 16,1
6a,16b,16c 内周ネジ部、 17,17a,
17b,17c 溝、 18,18a ネジ部未形成の
内周部、 19 床パネル、 20,20a,20b
ユニット支持脚、 21 ベースプレート、 22 支
持ボルト挿入用孔、 23 指示線、 24 頭部、
25プラス溝、 26 板バネ座金、 26a 裁頭円
錐形座金、 27 支持ボルト固定ナット、 28 ク
ッション材、 29,30 寸法線、 31 挿入孔、
33 拡張部、 34 座金

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接床基台と、該基台に回動自在に立設さ
    れた支持ボルトと、該支持ボルトの上端部に螺合して支
    持され、かつその胴部外周所定箇所に側方に突設された
    支持部を有するレベル調整用ナットとからなるユニット
    支持脚において、上記支持ボルトとして、その頂部が略
    錐形状に形成されて外周に向って下降傾斜する面を有
    し、かつ頂端面に回転用工具先端を嵌め込むための溝部
    が形成された支持ボルトを用いると共に、上記レベル調
    整用ナットとして、その内周ネジ部に軸線方向に1本又
    は複数本の溝がネジ部上端から所定距離形成されたレベ
    ル調整用ナットを用い、上記支持ボルト頂部の錐形状の
    傾斜面とレベル調整用ナットの内周部との間に空隙部が
    形成されるように構成したことを特徴とするユニット支
    持脚。
JP2310793U 1993-04-08 1993-04-08 ユニット支持脚 Expired - Lifetime JP2583184Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2310793U JP2583184Y2 (ja) 1993-04-08 1993-04-08 ユニット支持脚

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2310793U JP2583184Y2 (ja) 1993-04-08 1993-04-08 ユニット支持脚

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0676521U JPH0676521U (ja) 1994-10-28
JP2583184Y2 true JP2583184Y2 (ja) 1998-10-15

Family

ID=12101253

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2310793U Expired - Lifetime JP2583184Y2 (ja) 1993-04-08 1993-04-08 ユニット支持脚

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2583184Y2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2797171B2 (ja) * 1994-01-28 1998-09-17 株式会社イトーキ フリ−アクセスフロアパネル用の脚ユニット
JP4055502B2 (ja) * 2002-07-19 2008-03-05 ヤマハ株式会社 防振支持具
JP2011047118A (ja) * 2009-08-25 2011-03-10 Nagawa:Kk 構造物用基礎およびその構築方法
JP6065334B2 (ja) * 2015-05-25 2017-01-25 株式会社ヒーローライフカンパニー 建物におけるフロアー用支持脚

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0676521U (ja) 1994-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2583184Y2 (ja) ユニット支持脚
JP2002081196A (ja) ユニット支持脚及びそれを用いた二重床の施工方法
KR20210053960A (ko) 특히 콘크리트 구조물에 의도된 결합된 앵커 및 패스너 조립체 및 이를 사용하는 방법
CN1089842C (zh) 组合式支承脚
JPH05340070A (ja) 乾式置床工法及びそれに用いるレベル調整用ナット
JP2572123Y2 (ja) 床板支持装置
JPH0142595Y2 (ja)
JP3789616B2 (ja) ユニット支持脚及びそれを用いた二重床の施工方法
JP2546207Y2 (ja) 床板支持装置
JPH0592328U (ja) 二重床用ユニット支持脚
JP3760018B2 (ja) ユニット支持脚及びそれに用いる支持補助具
JPH0237936Y2 (ja)
JP3571463B2 (ja) ユニット支持脚及びそれに用いる支持ボルト
JPH0227501B2 (ja)
JP3825872B2 (ja) 二重床用支持脚及びそれを用いた二重床の補強・補修方法
JP2839398B2 (ja) 床パネルの支持装置と該装置を用いた床パネルの施工方法
JP3493325B2 (ja) 床パネル支持脚装置におけるパネル隅部の連結装置
KR200264104Y1 (ko) 바닥판 지지장치
JPH0328099Y2 (ja)
JP3434002B2 (ja) ユニット支持脚及びそれを用いた二重床の施工方法
JP3592047B2 (ja) ユニット支持脚
JPS6246748Y2 (ja)
JP4825613B2 (ja) 高密度繊維板及び床構造
JP3025202B2 (ja) フロアーパネル敷設用架台
JPH0333879Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980616

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080807

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080807

Year of fee payment: 10