JP3571463B2 - ユニット支持脚及びそれに用いる支持ボルト - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、ユニット支持脚及びそれに用いる支持ボルトに関し、特に集合住宅等の各種建物において既存の基礎床面との間に空間を形成して二重床を構築するのに好適に用いられるユニット支持脚及びそれに用いる支持ボルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような二重床を支持する装置としては、例えば特開平3−17348号や実開平4−116537号に、棒状脚部と該棒状脚部の上端部に上下調節可能に装着された受け板とからなるユニット支持脚により定尺の長方形及び/又は正方形の床パネルを支持する装置が開示されている。
従来知られているユニット支持脚の一例は図10に示すとおりであり、ゴム、合成樹脂等の比較的硬質の弾性材料からなる接床基台102と、該基台102に回動自在に立設された支持ボルト104と、外周略中央部に側方に突設された環状の支持部109を有するレベル調整用ナット108と、中央部に上記レベル調整用ナット108の上部が嵌合される挿入孔111を有する正方形又は長方形の支持板110とから構成されている。
【0003】
支持ボルト104は、下端から上方に所定距離離間した位置外周面に側方に突出する環状の鍔部105が一体に設けられ、かつ鍔部105より上部にはネジ部が形成され、また鍔部105より下方の基端部106は円形断面の丸棒部に形成されている。また支持ボルト104の頂端面には回転用工具先端を嵌め込むための溝部107が形成されている。そして、支持ボルト104の基端丸棒部106を上記接床基台102の中央孔103に嵌挿することにより、支持ボルト104は鍔部105を支持部として接床基台102に回動自在に立設された状態となる。一方、支持板110の挿入孔111上部は面取りされて拡開されている。上記レベル調整用ナット108は該支持板110の挿入孔111に嵌合され、次いでその上部を拡開し、支持板挿入孔111の面取り部112に部分的に埋没させることによって、支持板110に強固に取り付けられる。それと共に、レベル調整用ナット108の上部には接着剤溜り113が形成される。なお、接着剤が流れ易いようにレベル調整用ナット108の内周ネジ部又は支持ボルト104の外周ネジ部には長手方向に1本又は数本の溝が形成されている。
【0004】
このようにして支持板110の挿入孔111に嵌合されたレベル調整用ナット108に支持ボルト104のネジ部上端部をねじ込むことによって、図10に示すようにユニット支持脚101が組み立てられる。なお、支持板110の上面には両面粘着シート114が貼着されるか、又は接着層が形成されている。
このような構造のユニット支持脚101は、支持ボルト104の頂端面に設けられた溝部107にドライバー等の回転用工具の先端を嵌め込んで支持ボルト104を回転させることにより、施工の際には床パネルからの荷重が支持板110を介してレベル調整用ナット108に付加されてその回転が抑制されているため、レベル調整用ナット108が上下動し、支持板110により支持されている床パネルの床面レベルを調整することができる。
【0005】
以上のようにして組み立てられたユニット支持脚101を用いて二重床を構築する場合の施工例は、例えば図11に示すように、まず部屋壁又は間仕切121の所定の高さに沿って際根太(又は根太ユニット)122を設け、その上に床パネル123の一辺を支持する。際根太に接しない床パネル123の他の縁部は、所定のピッチで基礎床(コンクリートスラブ)120上に配置したユニット支持脚101に片持たせの状態で載せて取り付ける。ユニット支持脚101と床パネル123の取付は、ユニット支持脚101の支持板110上面に貼着した両面粘着シート114等を介して行い、床パネル敷設時に床パネル123を両面粘着シート114に圧着して仮固定しておく。ユニット支持脚101の支持板110の挿入孔111は床パネル123の縁部から露出した状態とし、この挿入孔111を通してドライバー等により支持ボルト104を回し、床パネル123のレベル(又は支持板110の上面位)を調節する。
【0006】
隣り合う床パネルも同様に、既に設置したユニット支持脚101上へ床パネル123のレベル調整ができる所定の間隙を開けて載せ、同様に他のユニット支持脚101を配置して取り付ける。このような作業を床パネルごと繰り返し、床パネルを所定面積施工し、床面レベルを調整した後、床パネル123からユニット支持脚101の支持板110に対して釘打ちし、床パネル123をユニット支持脚101に固定し、また接着剤溜り113から接着剤を注入し、レベル調整用ナット108と支持ボルト104との間を接着・固定する。その後、必要に応じて床パネル123の上に捨張り合板124を敷設するか、あるいは隣接する床パネル間の間隙を覆うように比較的剛性のある粘着テープを貼着した後、CFシート、絨毯、畳、木質フロアー材等の床仕上げ材(図示せず)を敷設し、作業を完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記したような従来のユニット支持脚101の場合、支持ボルト104はその下部の鍔部105と共に中実材から一体成形されているため、生産性が悪いと共に、コスト増大の大きな要因となっている。コストの面からは、床高が低い、即ち支持ボルト104の長さが短い場合にはそれ程大きな影響はないが、床高の高い二重床を施工する場合など、支持ボルト104の長さが長くなる程大きなコストアップの要因となっており、その対策が切実に求められている。
また、前記のようにして組み立てられたユニット支持脚101の基礎床120への固定は、従来、ユニット支持脚101の接床基台102の下面に接着剤を一個一個塗布して基礎床120の所定箇所に固着する方法が採用されているため、二重床の施工性が悪く、施工時間が長くなると共に施工コストも増大するなどの問題があった。
さらに中実材の支持ボルトを用いた場合、ゴム緩衝性の基台は介在しているものの、階上の床衝撃音や振動が階下に伝わり易く、特に集合住宅等においては遮音・制振効果のより一層の改善が求められている。
【0008】
従って、本発明の目的は、生産性良くかつ低コストで製造でき、しかも長さが長いにも拘らず充分な強度を有し、特に床高の高い二重床の施工に好適に用いることができる支持ボルト及びそれを用いたユニット支持脚を提供することにある。
さらに本発明の目的は、遮音・制振効果に優れた二重床を作業性、施工性良く構築できる安価なユニット支持脚及びそれに用いる支持ボルトを提供し、もって特に床高の高い二重床の施工コストの低減、工期の短縮化を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明によれば、接床基台と、該基台に回動自在に立設された支持ボルトと、該支持ボルトの上部に螺合されたレベル調整用ナットを介して高さ調整自在に装着された支持板とからなるユニット支持脚において、上記支持ボルトが、その下部に側方に拡張された鍔部が形成され、かつ該鍔部より上方の外周面にネジ部が形成されていると共に頂端部に回転工具用係合部が形成された、中央貫通孔を有する中空体から成り、上記接床基台が、上記支持ボルトの下部が挿入される垂直方向の貫通孔を有し、かつその下面に該貫通孔から外表面にかけて延在する溝が形成されていることを特徴とするユニット支持脚が提供される。
さらに本発明によれば、下部に側方に拡張された鍔部が形成され、かつ該鍔部より上方の外周面にネジ部が形成されていると共に頂端部に回転工具用係合部が形成された、中央貫通孔を有する中空体から成ることを特徴とするユニット支持脚用支持ボルトが提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係るユニット支持脚は、支持ボルトとして、下部に鍔部が座屈成形されていると共に該鍔部より上方の外周面にネジ部が形成された中空体(中空パイプ)を用いることを特徴としている。従って、その作製が容易であると共に、長さが長い支持ボルトも低コストで製造でき、特に床高の高い二重床の施工に好適に用いることができる。
ところで、支持ボルトの長さを長くするためには、従来の支持ボルトを中間部で切断し、その間を中空パイプで接続することも考えられる。しかしながら、中空パイプの両端に支持ボルトの上半部及び下半部を接合する場合、接合強度の点から、中空パイプの両端部内周に雌ネジを切り、一旦螺着した後に加締め、溶接等により固着する方法を採用する必要があるが、この方法の場合、支持ボルトの生産性が低下すると共に、中空パイプとボルト部分の接合箇所に応力集中が起こり、この部分で折損する恐れがある。これに対して、本発明の支持ボルトのように、中空パイプを素材として一体物として作製した場合、このような問題がなく、長さが長くても充分に高い強度を保持できる。また、二重床の床面荷重に耐える所定の強度を保持するためのコストは、従来の中実材の支持ボルトに比べて低くなる。
【0011】
好適な態様においては、前記接床基台は、前記支持ボルトの下部が挿入される垂直方向の貫通孔を有し、かつその下面に該貫通孔から外表面にかけて延在する溝が形成される。このような接床基台を有するユニット支持脚の場合、レベル調整用ナット上部に形成された接着剤溜りから接着剤を注入すると、接着剤はレベル調整用ナットと支持ボルトとの間に流入してその間を接着・固定するだけでなく、前記支持ボルトの中央貫通孔の中を流下して接床基台の下面に達し、該接床基台の下面に形成されている溝内に浸入して接床基台と基礎床との間も接着・固定する。従って、一回の接着剤注入作業によって、レベル調整用ナットと支持ボルトとの間の接着・固定と、接床基台と基礎床との間の接着・固定を同時に行うことができ、接着剤注入の作業性が格段に向上する。
また、接床基台の貫通孔とその下面に形成された溝はエア・クッションの役割を果たすので、床に加えられる衝撃を緩和し、遮音・制振効果に優れている。さらにまた、床衝撃音の伝播を防止する効果においては、従来の中実の支持ボルトに比べて本発明のような中空の支持ボルトの方が優れている。
【0012】
さらに、一旦組み込んだ支持ボルトが接床基台の貫通孔から外れたり、二重床構築後、地震の際の上下振動によって支持ボルトが接床基台の貫通孔から外れて二重床が倒壊する危険性を防止するために、前記支持ボルトの下端部に抜け止め用の係合手段を設けることが好ましい。
このような抜け止め用の係合手段としては任意の手段を採用できるが、例えば、接床基台の貫通孔を、上方から下方にかけて、支持ボルトの外径と略等しい内径の小径部と該小径部よりも大きい内径の大径部とからなる貫通孔とし、支持ボルトの下端を拡開して基台の上記大径部の小径部近傍に拡開部が位置するようにしたり、あるいは抜け止め用のEリング等を装着することができる。また、別の態様としては、前記支持ボルトの下端部に鍔部を形成し、接床基台内に該鍔部を受ける凹部を形成するようにする。
【0013】
【実施例】
以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ本発明についてさらに具体的に説明する。
図1及び図2は、本発明のユニット支持脚の一実施例の接床基台と支持ボルトの組立状態を示している。なお、支持ボルトの上部に螺合されるレベル調整用ナット及び該レベル調整用ナットが装着される支持板は、従来知られているユニット支持脚に使用されているものがすべて使用できるので、それらの図示及び説明は省略する。
【0014】
図1及び図2において、符号1は接床基台、10はこれに回動自在に立設された支持ボルトを示している。
接床基台1はゴム、合成樹脂等の比較的硬質の弾性材料から作製されて、コンクリートスラブの基礎床面にジャストフィットし、かつ防振の機能を果たすようにされている。そして、その中央部には支持ボルト10の下部の基端部13を挿入するための垂直方向の貫通孔2が形成されている。該貫通孔2は、上方から下方にかけて、支持ボルトの外径と略等しい内径の小径部3と該小径部3よりも大きい内径の大径部4とからなり、貫通孔2に段差部が形成されるように構成されている。また、接床基台1の下面には、上記貫通孔2から外表面にかけて延在する複数(図示の例では4個)の溝5が放射状(十文字状)に形成されている。
【0015】
一方、支持ボルト10は、中央貫通孔15を有する中空パイプから作製され、下端から上方に所定距離離間した位置外周面に側方に突出する環状の鍔部11が座屈成形され、接床基台1に対する荷重受面が大きくなるように構成されており、該鍔部11よりも上部にネジ部12が形成され、さらに支持ボルト10の頂端部には回転用工具(六角レンチ)先端を嵌め込むための係合部(六角頭部)14が成形されている。
そして、支持ボルト10の基端部13をワッシャ20を介して上記接床基台1の貫通孔2に嵌挿し、基端部13下端を拡開することにより、支持ボルト10は鍔部11を支持部として接床基台1に回動自在に立設された状態となり、また拡開された基端部13下端が基台1の貫通孔2の小径部3と大径部4の間の段差部に掛止されるため、接床基台1からの支持ボルト10の抜けが防止される。
【0016】
図3及び図4は、本発明のユニット支持脚の他の実施例の接床基台と支持ボルトの組立状態を示している。図3及び図4に示すユニット支持脚は、接床基台1aの貫通孔2aに、上方から下方にかけて、支持ボルトの外径と略等しい内径の小径部3aと該小径部3aよりも大きい内径の大径部4aが形成され、また接床基台1aの下面に、上記貫通孔2aから外表面にかけて延在する複数(図示の例では4個)の溝5aが放射状(十文字状)に形成されている点において前記実施例と同じである。
一方、支持ボルト10aは、下端から上方に所定距離離間した位置外周面に側方に突出する環状の鍔部11aが座屈成形されている点は前記実施例と同じであるが、その頂端部にドライバーの先端を嵌め込む係合部として溝部14aが形成され、また基端部13aの先端部にEリングを嵌め込むためのリング状溝16が形成されている点において前記実施例と異なる。
この実施例の場合、支持ボルト10aの基端部13aを接床基台1aの貫通孔2a内に挿入した後、リング状溝16にEリング21を嵌め込むことにより、接床基台1aから支持ボルト10aが抜け出ることが防止される。なお、支持ボルトの抜け止め手段としては、前記実施例のような手段に限定されることはなく、各種の手段が採用可能である。
【0017】
図5及び図6は、本発明のユニット支持脚の支持ボルトと接床基台の取付態様の別の実施例を示している。
この実施例の場合、接床基台1bの下面に貫通孔2bから外表面にかけて延在する4個の溝5bが放射状(十文字状)に形成されていることは前記した各実施例と同様であるが、その上部に内側に折曲した複数(図示の例では4個)の押え部6が突設され、該押え部6の内側に支持ボルト10bの鍔部11bを受ける凹部7が形成されている点において前記した各実施例とは異なる。
この実施例の場合、支持ボルト10bの下端部が座屈成形されて先端に鍔部11bが形成され、この鍔部11bを上記接床基台1bの凹部7に挿入、配座させることにより、支持ボルト10bが接床基台1bに回動自在に立設されると共に、上記押え部6により支持ボルト10bの接床基台1bからの抜けが防止される。
【0018】
前記いずれの実施例においても、支持ボルト10,10a,10bの中央貫通孔15,15a,15bと接床基台1,1a,1bの貫通孔2,2a,2bは連通しており、また接床基台1,1a,1bの貫通孔2,2a,2bと下面に形成された溝5,5a,5bも連通しているので、このようなユニット支持脚を用いて前記従来技術で説明したように床パネルの敷設及び床面レベルの調整を行った後、レベル調整用ナット上部に形成された接着剤溜りから接着剤を注入すると、接着剤はレベル調整用ナットと支持ボルトとの間に流入してその間を接着・固定するだけでなく、前記支持ボルト10,10a,10bの中央貫通孔15,15a,15bの中を流下して接床基台の下面に達し、該接床基台1,1a,1bの下面に形成されている溝5,5a,5b内に浸入して接床基台と基礎床との間も接着・固定する。従って、一回の接着剤注入作業によって、レベル調整用ナットと支持ボルトとの間の接着・固定と、接床基台と基礎床との間の接着・固定を同時に行うことができ、接着剤注入の作業性が格段に向上する。
また、接床基台1,1a,1bの貫通孔2,2a,2bとその下面に形成された溝5,5a,5bはエア・クッションの役割を果たすので、床に加えられる衝撃を緩和し、遮音・制振効果に優れている。
【0019】
次に、前記したような支持ボルト10,10a,10bの鍔部11,11a,11bの座屈成形の基本概念を図7乃至図9を参照して説明する。
図7に示す成形装置30において、符号31は台盤、40はパイプ把持装置、50はプレス装置、60は押え装置を示している。
まず、中空パイプの外周面所定範囲にネジ切りを行い、その一端に回転工具用の係合部を成形した素材70を、パイプ把持装置40の上部材41と下部材43の各々の溝部42,44により形成される貫通孔内に配置する。上部材41と下部材43の各溝部42,44の成形側端部近傍には各々突起状のストッパー45,46が突設されており、また上部材41はバネ47により下部材43に向けて押圧されており、パイプ素材70をしっかりと把持するように構成されている(図8参照)。次いで、押え装置60の押え部材61をガイドレール62上を移動させ、把持装置40の一端部に配置し、固定する。その後、プレス装置50の油圧シリンダ51を作動させ、その先端に取り付けられているパンチ52によりパイプ素材70の一端部を座屈成形し、前記図2及び図4に示すような鍔部を有する支持ボルトを成形する。この際、パイプ素材70は内側に座屈することはないが、プレスの方向性や鍔部の成形形状等の点から、パンチ52の先端にパイプ素材70内に挿入されるピン53を突設することが好ましい。
【0020】
図9は、図5に示すようなパイプ素材の先端に鍔部を座屈成形する場合の構成を示しており、成形装置の基本的な構成は前記の場合と同様であるので説明は省略する。
このようなパイプ端末成形装置としては市販の製品が使用可能であり、例えば(株)松村機械製作所製タイプHDB、HTB、(有)ディップ製DPMシリーズ等が挙げられる。また、成形順序としては、ネジ切り、回転工具用係合部成形後に鍔部成形を行ってもよく、あるいはその逆の順序でもよい。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るユニット支持脚は、中空パイプを素材として、下部に鍔部を座屈成形すると共に該鍔部より上方の外周面にネジ部を形成した支持ボルトを用いているため、その作製が容易であると共に、長さが長い支持ボルトも低コストで製造でき、特に床高の高い二重床の施工に好適に用いることができる。また、本発明の支持ボルトは中空パイプを素材として一体物として作製されているため、長さが長くても充分に高い強度を保持でき、二重床の床面荷重に耐える所定の強度を保持するためのコストは、従来の中実材の支持ボルトに比べて低くなる。さらに、接床基台の下面に外表面にかけて延在する溝はエア・クッションの役割を果たすので、床に加えられる衝撃を緩和し、遮音・制振効果に優れている。
【0022】
また、前記支持ボルトの下部が挿入される垂直方向の貫通孔を有し、かつその下面に該貫通孔から外表面にかけて延在する溝が形成された接床基台を有するユニット支持脚の場合、レベル調整用ナット上部に形成された接着剤溜りから接着剤を注入する一回の接着剤注入作業によって、レベル調整用ナットと支持ボルトとの間の接着・固定と、接床基台と基礎床との間の接着・固定を同時に行うことができ、接着剤注入の作業性が格段に向上する。
さらにまた、本発明のような中空の支持ボルトを用いたユニット支持脚は、従来の中実の支持ボルトを用いたユニット支持脚に比べて、床衝撃音の伝播を防止する効果において優れている。
さらにまた、前記支持ボルトの下端部に抜け止め用の係合手段を設けることにより、耐震性に優れた二重床構造を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るユニット支持脚の一実施例の接床基台と支持ボルトの組立状態を示す平面図である。
【図2】本発明に係るユニット支持脚の一実施例の接床基台と支持ボルトの組立状態を示す部分破断側面図である。
【図3】本発明に係るユニット支持脚の別の実施例の接床基台と支持ボルトの組立状態を示す平面図である。
【図4】本発明に係るユニット支持脚の別の実施例の接床基台と支持ボルトの組立状態を示す部分破断側面図である。
【図5】本発明に係るユニット支持脚のさらに別の実施例の接床基台と支持ボルトの取付部の状態を示す部分破断側面図である。
【図6】図5に示す接床基台の斜視図である。
【図7】本発明に係る支持ボルトの鍔部の座屈成形用の成形装置の一例を示す概略側面図である。
【図8】図7に示す成形装置による中空パイプの座屈成形の一例の概略説明図である。
【図9】図7に示す成形装置による中空パイプの座屈成形の別の例の概略説明図である。
【図10】従来のユニット支持脚の一例の部分断面側面図である。
【図11】従来のユニット支持脚を用いて二重床の床パネルまで施工した状態を示す破断斜視図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 接床基台
2,2a,2b 貫通孔
3,3a 小径部
4,4a 大径部
5,5a,5b 溝
10,10a,10b 支持ボルト
11,11a,11b 鍔部
12,12a ネジ部
14,14a 回転工具用係合部
15,15a,15b 中央貫通孔
101 ユニット支持脚
102 接床基台
108 レベル調整用ナット
110 支持板
113 接着剤溜り
120 基礎床(コンクリートスラブ)
123 床パネル
Claims (3)
- 接床基台と、該基台に回動自在に立設された支持ボルトと、該支持ボルトの上部に螺合されたレベル調整用ナットを介して高さ調整自在に装着された支持板とからなるユニット支持脚において、上記支持ボルトが、その下部に側方に拡張された鍔部が形成され、かつ該鍔部より上方の外周面にネジ部が形成されていると共に頂端部に回転工具用係合部が形成された、中央貫通孔を有する中空体から成り、上記接床基台が、上記支持ボルトの下部が挿入される垂直方向の貫通孔を有し、かつその下面に該貫通孔から外表面にかけて延在する溝が形成されていることを特徴とするユニット支持脚。
- 前記支持ボルトの下端部に抜け止め用の係合手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のユニット支持脚。
- 前記支持ボルトの下端部に鍔部が形成され、前記接床基台内に該鍔部を受ける凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のユニット支持脚。
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- 1996-05-22 JP JP14971896A patent/JP3571463B2/ja not_active Expired - Lifetime
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