JP3822732B2 - 断熱二重床の施工方法並びにそれに用いる断熱二重床ユニット及び断熱材付き床パネル - Google Patents
断熱二重床の施工方法並びにそれに用いる断熱二重床ユニット及び断熱材付き床パネル Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、戸建住宅、集合住宅等の各種建物において既存の基礎床面との間に空間を形成して断熱二重床を施工する方法並びにそれに用いる断熱二重床ユニット及び断熱材付き床パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
二重床は、複数枚の床パネル(床板材)を、基礎床に配置した複数の支持脚によって一定の高さに支持するようにして構築されており、例えば特開平3−17348号や実開平4−116537号に、棒状脚部と該棒状脚部の上端部に上下調節可能に装着された受け板とからなるユニット支持脚群と、定尺の長方形及び/又は正方形の床パネル群とを組み合わせて用いる乾式二重床の施工方法が開示されている。
従来知られているユニット支持脚の一例は図19に示すとおりであり、ゴム、合成樹脂等の比較的硬質の弾性材料からなる接床基台102と該基台102に回動自在に立設された支持ボルト104とからなる棒状脚部と、外周略中央部に側方に突設された環状の支持部109を有するレベル調整用ナット108と、中央部に上記レベル調整用ナット108の上部が嵌合される挿入孔111を有する正方形又は長方形の支持板110とから構成されている。
【0003】
支持ボルト104は、下端から上方に所定距離離間した位置外周面に側方に突出する環状の鍔部105が一体に設けられ、かつ鍔部105より上部にはネジ部が形成され、また支持ボルト104の頂端面には回転用工具先端を嵌め込むための溝部107が形成されている。そして、支持ボルト104の基端丸棒部106を上記接床基台102の中央孔103に嵌挿することにより、支持ボルト104は鍔部105を支持部として接床基台102に回動自在に立設された状態となる。なお、鍔部105と接床基台102上面との間にはワッシャを介在させてもよい。一方、レベル調整用ナット108は支持板110の挿入孔111に嵌合され、その上部を拡開することによって、支持板110に強固に取り付けられる。それと共に、レベル調整用ナット108の上部には接着剤溜り113が形成される。このようにして支持板110の挿入孔111に嵌合されたレベル調整用ナット108に支持ボルト104のネジ部上端部をねじ込むことによって、図19に示すようにユニット支持脚101が組み立てられる。
このような構造のユニット支持脚101は、支持ボルト104の頂端面の溝部107にドライバー等の回転用工具の先端を嵌め込んで支持ボルト104を回転させることにより、レベル調整用ナット108が上下動し、支持板110により支持されている床パネルの床面レベルを調整することができる。
【0004】
以上のようにして組み立てられたユニット支持脚101を用いて二重床を構築する場合の施工例は、例えば図20に示すように、まず部屋壁又は間仕切121の所定の高さに沿って際根太(又は根太ユニット)122を設け、その上に床パネル123の一辺を支持する。際根太に接しない床パネル123の他の端縁部は、所定のピッチで基礎床(コンクリートスラブ)120上に配置したユニット支持脚101に片持たせの状態で載せて取り付ける。ユニット支持脚101と床パネル123の取付は、ユニット支持脚101の支持板110上面に貼着した両面粘着シート112等を介して行い、床パネル敷設時に床パネル123を両面粘着シート112に圧着して仮固定しておく。ユニット支持脚101の支持板110の挿入孔111は床パネル123の端縁部から露出した状態とし、この挿入孔111を通してドライバー等により支持ボルト104を回し、床パネル123のレベル(又は支持板110の上面位)を調節する。
【0005】
隣合う床パネルも同様に、既に設置したユニット支持脚101上へ床パネル123のレベル調整ができる所定の間隙を開けて載せ、同様に他のユニット支持脚101を配置して取り付ける。このような作業を床パネルごと繰り返し、床パネルを所定面積施工し、必要に応じて床面レベルを調整した後、床パネル123からユニット支持脚101の支持板110に対して釘打ちし、床パネル123をユニット支持脚101に固定し、また支持ボルト104上部の接着剤溜り113から接着剤を注入し、レベル調整用ナット108と支持ボルト104との間を接着・固定する。その後、必要に応じて床パネル123の上に捨張り合板124を敷設するか、あるいは隣接する床パネル間の間隙を覆うように比較的剛性のある粘着テープを貼着した後、CFシート、絨毯、畳、木質フロアー材、タイルカーペット等の床仕上げ材(図示せず)を敷設し、作業を完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように施工することによって二重床が構築されるが、近年、屋内の断熱性や遮音性の改善が求められており、床にも断熱性及び遮音性を付与するために、床構造にグラスウール、押出しポリスチレンフォーム、ビーズ法ポリスチレンフォーム、発泡ウレタン等の断熱・遮音材を設けることが提案されている。例えば、本出願人も、ユニット支持脚の支持板上に根太材及び断熱材を配置し、その上に床パネルを載置する施工例を既に提案している(特開平7−305442号)。しかしながら、この方法の場合、例えばユニット支持脚上にその支持板より幅狭の根太材を配置し、根太間に断熱材を架け渡して配置した後、床パネルを敷設するものであるが、二重床の施工に根太材が必要となり、施工性や施工コストの点で難点がある。
【0007】
一方、断熱材一体型のパネル材としては、実開平3−25707号に、断熱材からなる芯材の少なくとも一側面に構造用積層材を張り合わせた耐力パネル構造が提案されている。この耐力パネル構造は、家屋の壁板に用いることを主目的としているが、床板にも採用できると教示されている。
しかしながら、断熱性、遮音性は、床下全体に断熱・遮音材を設けることで発揮され、前記のようなユニット支持脚により床パネル端縁部を支持する構造の二重床のように隣接する床パネル間に間隙があると、その効果は著しく減少してしまう。
【0008】
従って、本発明の目的は、断熱性及び遮音性に優れ、前記したようなユニット支持脚により容易に敷設することができる断熱二重床の施工方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、このような断熱性及び遮音性に優れた断熱二重床を極めて簡単にかつ施工性良く構築できる断熱二重床ユニット及び断熱材付き床パネルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の一つの側面によれば、断熱二重床の施工方法が提供される。その一つの態様は、接床基台に回動自在に立設された支持ボルトの上部に高さ調整自在に装着された支持板を有する複数のユニット支持脚を、基礎床の床面上に床パネルの形状に応じた所定のピッチで配置し、床パネルをその端縁部が上記ユニット支持脚の支持板により支持されるように架け渡して所定の高さレベルに敷設する二重床の床下地の施工に際して、床パネルの敷設に先立って、ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に上記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に上記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有する板状の断熱材を、上記凹部がユニット支持脚の支持板と嵌め合わされるように架け渡して配置し、その後、上記断熱材の上に床パネルをその端縁部が上記ユニット支持脚の支持板によりその上の断熱材部分を介して支持されるように敷設することを特徴としている。
好適には、上記断熱材を隣合う断熱材と接するように配置し、また上記床パネルを隣合う床パネルとの間に所定の間隙があくように敷設した後、この間隙部にプラスチック発泡体を充填する。
【0010】
別の態様の施工方法は、前記したような二重床の床下地の施工に際して、前記床パネルとして、ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に前記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に前記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有する板状の断熱材を、上記凹部が露出するように床パネルの下面に取り付けた断熱材付き床パネルを用い、該断熱材付き床パネルを、上記凹部がユニット支持脚の支持板と嵌め合わされるように架け渡して配置し、床パネルの端縁部が上記ユニット支持脚の支持板により上記凹部の断熱材部分を介して支持されるように敷設することを特徴としている。
この施工方法の場合にも、好適には、上記断熱材付き床パネルは、断熱材の切欠き部の大きさと等しいか又は若干大きな幅の辺縁部が床パネルの辺縁から拡張するような寸法関係を有し、該断熱材付き床パネルを断熱材の辺縁部同士が接するように配置した後、隣合う床パネル間に形成される間隙部にプラスチック発泡体を充填する。
【0011】
本発明の他の側面によれば、前記のような断熱二重床の施工に用いる断熱二重床ユニットも提供される。この断熱二重床ユニットは、(A)接床基台と、該基台に回動自在に立設された支持ボルトと、該支持ボルトの上部に螺合されたレベル調整用ナットを介して高さ調整自在に装着された支持板とからなるユニット支持脚と、(B)床パネルと、(C)ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に上記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に上記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有すると共に、上記床パネルの寸法に対して、断熱材の切欠き部の大きさと等しいか又は若干大きな幅の辺縁部が床パネルの辺縁から拡張するような寸法関係を有する板状の断熱材とから構成されることを特徴としている。上記床パネルと断熱材は別体であってもよく、あるいは、上記断熱材が、その凹部が露出するように床パネルの一方の平面に予め取り付けられた一体型のものでもよい。
【0012】
本発明のさらに他の側面によれば、前記のような一体型の断熱材付き床パネルも提供される。すなわち、接床基台に回動自在に立設された支持ボルトの上部に高さ調整自在に装着された支持板を有する複数のユニット支持脚により支持されて断熱二重床を構築するために用いる断熱材付き床パネルであって、床パネルと、上記ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に上記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に上記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有する板状の断熱材とからなり、上記床パネルの寸法に対して、上記断熱材はその切欠き部の大きさと等しいか又は若干大きな幅の辺縁部が床パネルの辺縁から拡張するような寸法関係を有し、該断熱材をその凹部が露出するように床パネルの一方の平面に取り付けてなる断熱材付き床パネルが提供される。
【0013】
断熱材の床パネルへの取り付けは種々の態様で行うことができ、例えば、接着剤や両面粘着テープ等による接合、ステープル(断面コ字形釘)等の固定具や、ワッシャー、L型金具等の固定補助具と組み合わせた釘等の適当な固定具による固定など、適当な方法を採用できる。
また、所定形状の型枠に床パネルを固定し、次いで該型枠内にプラスチック発泡体の原料を注入し、発泡・成形させることにより、床パネルとプラスチック発泡体とを一体的に形成させる方法も採用できる。このように型枠と床パネルで囲まれた空間に注入されて発泡した発泡体は、型枠内の隅々まで充填され、発泡硬化時に発泡圧と共に強い付着力を生ずるので、発泡体と床パネルが強固に一体化された床パネルが得られる。このとき、前記断熱材の凹部に相当する部分の発泡は抑制され、発泡倍率の低い、即ち密度が比較的高い高硬度の発泡体となるので、荷重がかかる床パネルとユニット支持脚の支持板との間に挟持される発泡体部分(断熱材部分)の収縮を低く抑えることができる。なお、上記高硬度発泡体部分の硬度や剛性は、密度や充填剤添加等によって調整でき、例えば断熱材がポリウレタン発泡体の場合、ポリイソシアナートやポリオールの構造(種類)、発泡剤の種類や発泡倍率、充填剤の種類や配合量等によって所望の硬度を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明による断熱二重床の施工は、基本的には、前記したような複数のユニット支持脚群と長方形及び/又は正方形の床パネル群を用い、所定のピッチで基礎床面上に配置された相対するユニット支持脚の支持板間(壁又は間仕切り際においてはユニット支持脚の支持板と際根太又は根太ユニットの根太部材との間)に断熱材及び床パネルを架け渡して所定の高さレベルに敷設し、二重床の床下地を施工する際に、床パネルとユニット支持脚の支持板との間に断熱材が介在するように、特にユニット支持脚の支持ボルトの上にレベル調整可能なように形成される回転用工具挿入用の僅かな孔部を除き、敷設される床パネルの下に全面に断熱材が配設されるように、断熱材及び床パネルを敷設することを特徴とするものである。このように、床パネルの下に断熱材を隙間なく配設することにより、断熱・保温性や遮音性は格段に向上する。また、床面レベル調整後、隣合う床パネル間の間隙にプラスチック発泡体を充填することにより、上記特性はさらに向上する。
【0015】
さらに本発明によれば、前記のような断熱性、遮音性に優れた断熱二重床を構築するために、ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に前記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に前記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有する板状の断熱材を用い、上記凹部がユニット支持脚の支持板と嵌め合わされるように架け渡して配置し、床パネルの端縁部が上記ユニット支持脚の支持板により上記凹部の断熱材部分を介して支持されるように敷設するものである。この時、上記凹部は断熱材敷設時の位置決めガイドとして作用するので、断熱材を極めて簡単に、かつ施工性良く敷設することができると共に、ユニット支持脚の設置位置のピッチがずれることもない。特に断熱材を床パネルに予め取り付けた断熱材付き床パネルの場合、コスト的には若干増大するが、取扱い性、作業性に優れ、断熱二重床の施工性は格段に向上するので全体的な施工コストの増大は抑制できる。また、ユニット支持脚の支持板上面に粘着層を設け、この粘着層によって断熱材の凹部を支持板に接着することにより、断熱材又は断熱材付き床パネルの配置ずれを生ずることがなく、施工性がさらに向上する。
【0016】
前記断熱材としては、充分な耐久性や断熱性、遮音性を示すような半硬質又は硬質プラスチック発泡体であれば全て使用でき、好ましくは独立気泡型又は半独立気泡型の発泡ウレタンや、ビーズ法ポリスチレンフォーム、押出しポリスチレンフォームなどが好適に使用でき、特に強度及び遮音性の点からは発泡ウレタンが好ましい。このようなプラスチック発泡体は、かなり強い圧縮強さを有すると共に、断熱性、遮音性の他、防虫性、耐候性等にも優れ、また吸湿性が無く、長期にわたってそれらの性質はほとんど変化しない。また、軽量であり、切断、穴あけ等の加工もし易いので、取扱い性の点からも有利である。このような断熱材を床パネルの下に取り付けることにより、断熱性、遮音性に優れた断熱材付き床パネルとなる。
本発明の施工方法により構築される断熱二重床においては、床パネルとユニット支持脚の支持板との間に断熱材が介在し、また断熱材上面と床パネル下面との間がほぼ全体的に密接した状態にあるため、子供の飛び跳ね、重量物の落下等により床パネルに衝撃が加わっても、床パネルの振動をその下に密接して配置されている断熱材によって吸収することができ、床衝撃音の階下や隣室への伝播を効果的に防止することができる。
【0017】
なお、ユニット支持脚の支持ボルトは、中実の支持ボルト及び中空パイプから作製された中空支持ボルトのいずれも用いることができる。中空支持ボルトは、長さが長くなる程、中実の支持ボルトに比べて安価に製造することができ、床高の高い戸建住宅の断熱床施工の場合に特に有利に用いることができ、また床衝撃音の伝播抑制の点においても有利である。
特に前記ユニット支持脚として、垂直方向の貫通孔を有する接床基台と、該基台にその貫通孔と中央貫通孔が連通するように回動自在に立設された中空の支持ボルトと、該支持ボルトの上部に螺合されたレベル調整用ナットを介して高さ調整自在に装着された支持板とを備えたユニット支持脚を用いた場合、上記レベル調整用ナットの上方から接着剤を注入する一回の接着剤注入作業により、レベル調整用ナットと支持ボルトとの間、支持ボルト下端部と接床基台との間、及び接床基台と基礎床との間を同時に接着することができるので、作業性がかなり向上し、またユニット支持脚が基礎床上に堅固に設置されるので、施工された断熱二重床の安定性も向上する。
【0018】
【実施例】
以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ本発明についてさらに具体的に説明する。
図1は、本発明の断熱二重床の施工に用いる断熱材の一実施例、図2は床パネルの配置形態を示している。
図1に示す断熱材1は、ユニット支持脚の設置位置に対応する長辺側端縁部の所定箇所に支持ボルトの半径と略等しいか又は若干大きな切欠き部2を有し、かつ該切欠き部2の周囲にユニット支持脚の支持板の形状の半分に相当する形状の凹部3を有する。断熱材1のサイズは、図2に示す配置形態からわかるように、使用する床パネル123の寸法に対して、断熱材1の切欠き部2の大きさと等しいか又は若干大きな幅の辺縁部が床パネル123の四方の辺縁から拡張するような寸法関係を有する。なお、切欠き部2の形状は、図示のような半円形状に限られず、支持ボルトが露出すればよく、矩形など任意の形状に形成できる。
【0019】
なお、断熱材1の角部以外の短辺側の辺縁部はユニット支持脚により支持されるものではないため、上記切欠き部2を形成する必要はないが、幅広い床パネルを用いて短辺側の辺縁部もユニット支持脚により支持されるようにする場合には、上記と同様に切欠き部を形成すればよい。
また、壁際又は間仕切り際に設置する断熱材の場合、際根太又は根太ユニットの根太部材に接する断熱材の辺縁部下面に長手方向に延在する段差部を設ければよい。
【0020】
図3は、図1に示す断熱材1を用いて施工した断熱二重床の一実施例を示している。図中、符号10はユニット支持脚を示し、その基本的な構成においては図19に示す従来公知のものとほぼ同様であり、ゴム、合成樹脂等の比較的硬質、低反撥弾性の弾性材料からなる防振性の接床基台20に鍔部31を支持部として回動自在に立設された金属製の中実の支持ボルト30からなる脚部材と、外周に突設された環状の支持部41を有するレベル調整用ナット40が中央部挿入孔に嵌合して取り付けられた正方形又は長方形の支持板50とから構成される。
断熱二重床の施工に際しては、まず上記のような複数のユニット支持脚10を、必要に応じて接床基台20の下面に接着剤を塗布しながら、基礎床120の床面上に床パネル123の形状に応じた所定のピッチP(図2参照)で配置し、前記断熱材1を、図4に示すように、その凹部3をユニット支持脚10の支持板50に嵌め合わせながら、かつ断熱材1の端面が既に設置した断熱材1の端面と突き当たるように掛け渡して配置する。断熱材1の凹部3は、支持板50の上面の粘着層60に圧着して仮固定する。この際、断熱材1の凹部3は支持板の位置決めガイドとして働くので、ユニット支持脚10の設置位置のピッチPがずれることはなく、配置ずれを生ずることなく断熱材1を敷設できる。
【0021】
上記のようにして断熱材1を敷設した状態では、隣合う断熱材1の突き合わされた端面間には対向する一対の切欠き部2から形成される孔が形成され、この孔を通してドライバー等の回転用工具先端を挿入し、支持ボルト30を回してレベル調整を行うことが可能であり、また、この孔の部分を除く床面全面に断熱材を敷設することが可能となる。
このようにして所定面積だけ断熱材1を敷設した後、その上に従来と同様にして図2に示すような配置形態に床パネル123を敷設する。断熱材1に対する床パネル123の寸法関係は、断熱材1の切欠き部2の内側に床パネル123の各辺縁が接するような大きさ、即ち、断熱材1の切欠き部2の大きさと略等しい幅の辺縁部が床パネルの辺縁から拡張するような寸法関係となっている。その後、従来と同様に床面レベルの調整を行った後、床パネル123をユニット支持脚10の支持板50に対して釘打ち、ビス止め等により固定する。あるいは、床パネル123を支持板50に対して釘打ち等により固定した後、床面レベルの調整を行ってもよい。次いで、レベル調整用ナット40の上部の接着剤溜りから接着剤を注入してレベル調整用ナット40と支持ボルト30を接着・固定する。
【0022】
その後、好ましくは、隣合う床パネル123間の間隙W(図2参照)にポリウレタン発泡体70を注入発泡して充填することにより、図3に示すような形態の断熱二重床が構築される。充填用プラスチック発泡体としても、押出しポリスチレンフォーム、発泡ウレタン等を好適に使用できるが、特に発泡ウレタンが好ましく、発泡射出機等を用いて床パネル間の間隙にウレタンを注入し、これを瞬時に発泡・充填させる注入発泡法により、床パネル間の間隙に発泡ウレタンを作業性良く充填させることができる。その後、必要に応じて、敷設した床全面にベニヤ板、木質繊維板等の捨張り材、制振・遮音性シート、面状ヒーター等を敷設した後、合成樹脂製クッションシート、絨毯、畳、タイルカーペット、フローリング(突板張り合板)、木質系化粧板等の床仕上げ材を施工する。なお、床パネル間の間隙Wへの発泡体注入は省略してもよいが、隣接する床パネル123間の間隙Wにポリウレタン発泡体70が存在することにより、断熱性及び遮音性に一層優れた二重床となる。
【0023】
図5は、本発明の断熱材付き床パネルの一実施例を示し、裏側(断熱材側)から見た図を示しており、また図6はその平面図を示している。
この実施例の断熱材付き床パネル5は、前記図1に示す断熱材1を、床パネル123の裏面に、凹部3が露出するように、即ち凹部3が形成されていない面が接するように一体的に取り付けたものであり、取付手段としては前記したような種々の手段を採用できる。また、この断熱材付き床パネル5の場合にも、断熱材1と床パネル123の寸法関係は、断熱材1の切欠き部2の大きさと等しいか又は若干大きな幅の辺縁部が床パネル123の辺縁部から拡張するような寸法関係となっている。
この断熱材付き床パネル5を用いて断熱二重床を施工する場合、断熱材と床パネルが一体的に取扱われること以外は、前記実施例の場合と同様である。すなわち、上記断熱材付き床パネル5を、上記凹部3がユニット支持脚の支持板と嵌め合わされるように架け渡して配置し、支持板上面の粘着層により仮固定し、床パネルの端縁部がユニット支持脚の支持板により断熱材部分(凹部3の部分)を介して支持されるように敷設する工程が一回の作業により行われること以外、前記実施例の場合と同様である。
【0024】
図7及び図8は、ユニット支持脚の制振・遮音性に優れた接床基台と支持ボルトの取付状態を示しており、図7は部分破断側面図、図8は底面図を示している。
この実施例の接床基台20aは、上面中央部に支持ボルトの基端部を挿入するための非貫通の中央孔21aを有することは前記図3に示す接床基台20と同様であるが、その下面には同心円状に複数(図示の例では4個)の環状突起22aが形成されている。
【0025】
一方、支持ボルト30aは、下端から上方に所定距離離間した位置外周面に側方に突出する環状の鍔部31aが一体に設けられ、それよりも上部にネジ部が形成され、また鍔部31aより下方の基端部32は円形断面の丸棒部に形成されており、該基端部32の下端には膨出部33が形成されている。そして、支持ボルト30aの基端部32を上記接床基台20aの中央孔21aにワッシャ39を介して嵌挿することにより、支持ボルト30aは鍔部31aを支持部として接床基台20aに回動自在に立設された状態となる。また、支持ボルト30aの基端部32の下端に形成された膨出部33により、一旦支持ボルト30aの基端部32が接床基台20aの中央孔21aに嵌挿された後は、容易に抜け出ることはない。なお、基端部32の長さは接床基台20aの中央孔21aの深さよりも浅く、その下方に空気室Sが形成されるような長さにしてある。このように基端部32の下部に空気室Sを設けることにより、空気室Sがエアークッションとして機能し、防振効果がさらに向上するが、空気室を設けないようにしても構わない。また、接床基台20aの中央孔21a内面にはグリース等の潤滑剤を塗布し、支持ボルト30aの回動が滑らかに行えるようにし、また空気室Sを気密状態に封止することが好ましい。
【0026】
図9及び図10は、他の実施例の接床基台20bを示している。この接床基台20bの場合、その下面に、中央孔21bの軸心を中心に対称的に4個の略半球状の突起22bが円周に沿って突設されている点において、前記図7及び図8に示す接床基台の実施例と異なる。
接床基台の下面に前記のような環状突起22aや半球状突起22bなどの複数の突起を形成することにより、基礎床面との接地面積が小さくなり、支持ボルトを介して受けた荷重が分散し、適度の弾性(沈み込み)を示すことにより、床衝撃音、特に重量床衝撃音の低減効果が得られる。このような突起の高さは2〜4mm程度が好ましい。突起の高さが低過ぎると床衝撃音低減効果が弱く、一方、高過ぎると床の沈み込みが大きくなり、安定した歩行感が得られなかったり、床面に段差が生じ易くなるなどの要因となるため好ましくない。
【0027】
図11は、中空支持ボルトを備えたユニット支持脚を用いて施工した断熱二重床の実施例を示しており、特に戸建住宅の断熱床の施工など、床高の高い断熱二重床の施工に好適に用いることができる。
このユニット支持脚10aの接床基台20cは、大径の円形基部23と該基部23の略中央部に突設された受け部24とから成り、これらを中心部で貫通する垂直方向の貫通孔21cが形成されている。そして、上記受け部24の貫通孔21cの周囲には、支持ボルト30bの下端部に形成された鍔部31bを挿入するための環状の凹部25が上方に開口するように形成され、該凹部25の内壁部27は上記貫通孔21cを囲繞する円筒状になっている。また、受け部24の内側上端縁には内側に若干突出した係合部26が形成され、この係合部26は支持ボルト30bの鍔部31bを凹部25内に押え、支持ボルト30bの鍔部31bが凹部25から抜け出ないように作用する。さらに、接床基台20cの円形基部23の下面には、上記貫通孔21cから側面にかけて延在する複数(図示の例では4個)の溝28が放射状(図示の例では十文字状)に形成されている。
【0028】
一方、支持ボルト30bは、中央貫通孔35を有する金属製中空パイプから作製され、下端部に側方に突出する環状の鍔部31bが座屈成形されていると共に、上部にはネジ部34が形成され、さらに上端部にはネジ部34の直径よりも小さな直径の円筒部にさらに絞り成形されて回転工具用係合部36が形成されている。
回転工具用係合部36は、図12に示すように、円筒状に絞り成形され、頂端面に対向する一対の溝部37が形成されたものであり(十文字状に溝部37を形成してもよい)、該溝部37にマイナスのドライバーの先端を嵌め込み、支持ボルト30bを回転させるように構成したものであるが、図13に示すように回転工具用係合部36aの外周面及び内周面を六角状に絞り成形したり、図14に示すように回転工具用係合部36bの内周面が六角状となるように絞り成形し、六角レンチ等の回転用工具の先端を嵌め込めるようにすることもできる。これらの場合、頂端面の溝部37は形成しても形成しなくてもよいが、形成した場合には六角レンチとドライバーの両方が使用可能となる。
【0029】
レベル調整用ナット40aは、図15及び図16に示すように、上記支持ボルト30bのネジ部34の径と対応する内径の内周ネジ部44を有する雌ネジ部42と、該雌ネジ部42の内径よりも大きな内径の上部の円筒部43とから成り、該円筒部43の略中間部に側方に突出する環状の支持部41aが座屈成形により形成されている。また、雌ネジ部42の内周ネジ部44には、ネジ山を切断するように軸線方向に1本又は複数本(図示の例では2本)の溝45が形成されている。なお、図示の例では溝45は内周ネジ部44の上端から下方の所定位置までネジ山の一部を切断するように形成されているが、内周ネジ部44の上端から下端にかけて貫通した溝を形成してもよい。但し、レベル調整用ナット40a内に注入する接着剤のタレを防止するためには、溝の長さを内周ネジ部44の上端から下端近傍までに止めて、図15に示すような非貫通の溝45とすることが好ましい。また、レベル調整用ナット40aの溝45に代えて、あるいはそれに加えて、支持ボルト30bのネジ部34の上端部に軸線方向に溝を形成してもよい。
【0030】
上記レベル調整用ナット40aの支持板50への取付けは従来通りでよい。すなわち、パーティクルボード、木質繊維板、木材等から作製された正方形又は長方形の支持板50の挿入孔51上部は面取りされて拡開され、挿入孔51を除く支持板50の上面全面には粘着層60が形成されている。上記レベル調整用ナット40aはその支持部41aが支持板50の下面に当接するまで該支持板50の挿入孔51に嵌合され、次いでその上部を拡開することにより、あるいはさらに支持板挿入孔51の面取り部52に部分的に埋没させることによって、支持板50に強固に取り付けられる。それと共に、レベル調整用ナット40aの上部には接着剤溜り53が形成される。なお、支持ボルト30bの上端部の回転工具用係合部36は、ネジ部34よりも小さな直径となるように絞り成形せず、図19に示す従来の回転工具用係合部の場合と同様に単に頂端面に溝部を形成するだけでもよいが、図11に示すように絞り成形によって回転工具用係合部36の外形寸法をネジ部34の直径よりも小さくした方が、接着剤溜り53がより大きな空間となり、接着剤注入作業が容易となるので好ましい。また、図11及び図15に示すように、レベル調整用ナット40aの円筒部43の内径を雌ネジ部42の内径よりも大きくすることにより、注入した接着剤が支持ボルト30bのネジ部34とレベル調整用ナット40aの雌ネジ部42の螺合部にスムーズに浸透し易くなるので好ましい。
【0031】
上記のように支持板50に装着されたレベル調整用ナット40aの雌ネジ部42を、下端鍔部31bが接床基台20cの凹部25内に回動自在に嵌め込まれた支持ボルト30bのネジ部34上部に螺合することにより、図11に示すようにユニット支持脚10aが組み立てられる。
このようにして組み立てられたユニット支持脚10aを用い、その支持板50によって断熱材1及び床パネル123を支持した状態に断熱二重床の施工を行う方法は、図3を参照して説明した前記実施例の施工方法と同様であり、その説明は省略する。但し、図11に示すユニット支持脚10aを用いた場合、支持ボルト31bの中央貫通孔35と接床基台20cの貫通孔21cは連通しており、また接床基台20cの貫通孔21cと下面に形成された溝28も連通しているので、レベル調整用ナット40a上部に形成された接着剤溜り53から接着剤を注入すると、接着剤はレベル調整用ナット40aと支持ボルト30bとの間に流入してその間を接着・固定するだけでなく、支持ボルト30bの中央貫通孔35の中を流下して接床基台20cの下面に達し、該接床基台20cの下面に形成されている溝28内に浸入して接床基台20cと基礎床120との間も接着・固定する。従って、一回の接着剤注入作業によって、レベル調整用ナットと支持ボルトとの間の接着・固定と、接床基台と基礎床との間、さらには支持ボルトとの間の接着・固定を同時に行うことができ、接着剤注入の作業性が格段に向上する。
また、接床基台20cの貫通孔21cとその下面に形成された溝28はエア・クッションの役割を果たすので、基礎床120に加えられる衝撃を緩和し、遮音・制振効果に優れている。
【0032】
図17はレベル調整用ナットの他の変形例を示し、床高の低いユニット支持脚の場合に好適に用いることができる。この実施例のレベル調整用ナット40bの場合、雌ネジ部46の下端部に側方に突出する環状の支持部41bが一体成形され、また、雌ネジ部46の上部に内径が雌ネジ部46の内径よりも大きく外径が同一の円筒部47が形成されている点において、前記図15及び図16に示すレベル調整用ナット40aと異なる。このような態様においても、レベル調整用ナット40bの上部により大きな空間の接着剤溜りを形成することができる。なお、雌ネジ部46の内周ネジ部44の上端から下方所定位置まで軸線方向に1本又は複数本(図示の例では2本)の溝45を形成する点、及び支持板への装着態様は、図15及び図16に示す実施例と同様である。
【0033】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は、床パネルとユニット支持脚の支持板との間に断熱材が介在するように、特にユニット支持脚の支持ボルトの上にレベル調整可能なように形成される回転用工具挿入用の僅かな孔部を除き、敷設される床パネルの下に全面に断熱材が配設されるように、断熱材及び床パネルを敷設することをその本質的な特徴としており、前記実施例に限定されるものではなく、各種の設計変更が可能である。例えば、図11に示す中空支持ボルトを備えたユニット支持脚を用いた場合に、図18に示すように、貫通孔21cや内壁部27及び下面の溝28を形成していない接床基台20dを用いることもできる。また、ユニット支持脚や断熱材としても従来公知の各種のものを使用することができ、さらに断熱材の凹部の形状等も使用するユニット支持脚の支持板の形状に応じて任意に変えることができる。
【0034】
さらに、図1に示す断熱材1及び図5及び図6に示す断熱材付き床パネル5の場合には、床パネルの4辺から断熱材の4辺が拡張するように構成されているが、床パネルの対向する長辺側辺縁から断熱材の長辺側辺縁部が拡張し、短辺側辺縁同士は同一端面を有するように構成してもよい。あるいはまた、床パネルの直交する一方の2辺から断熱材の2辺が拡張し、他方の直交する2辺は断熱材の辺縁と同一端面を有するようにしてもよい。この場合、床パネルの辺縁から拡張する断熱材の辺縁部に支持ボルトの直径と略等しいか又は若干大きな切欠き部を形成し、該切欠き部の周囲に支持板の形状の略半分よりも若干大きな形状の凹部を形成し、断熱材の拡張していない他方の辺縁部には支持板の形状の略半分よりも若干小さな形状の凹部を形成すればよい。断熱材の対向する辺縁部に沿って上部段差部及び下部段差部をそれぞれ設け、隣接する断熱材を突き合わせたときにこれらの段差部が相互に重なるような構造にしたり、あるいは一方の端面にさねを、他方の端面に溝を形成してさね断ぎ構造となるようにすることもできる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明による断熱二重床の施工は、床パネルとユニット支持脚の支持板との間に断熱材が介在するように、床パネルの下に断熱材を隙間なく配設するものであるため、断熱・保温性や遮音性に極めて優れている。また、床面レベル調整後、隣合う床パネル間の間隙にプラスチック発泡体を充填することにより、断熱性や遮音性はさらに優れたものとなる。
さらに本発明によれば、断熱材の凹部がユニット支持脚の支持板と嵌め合わされるように架け渡して配置するものであり、この時、上記凹部は断熱材敷設時の位置決めガイドとして作用するので、断熱材又は断熱材付き床パネルを極めて簡単に、かつ施工性良く敷設することができると共に、ユニット支持脚の設置位置のピッチがずれることもない。また、ユニット支持脚の支持板上面に粘着層を設け、この粘着層によって断熱材の凹部を支持板に接着することにより、断熱材又は断熱材付き床パネルの配置ずれを生ずることがなく、施工性がさらに向上する。
また、本発明の断熱材付き床パネルは、その構造、組立が簡単であり、比較的安価に作製することができ、しかもユニット支持脚への取付けも極めて簡単である。
さらに、本発明の断熱二重床の施工方法によれば、従来のユニット支持脚と床パネルの組み合わせによる二重床の施工方法の利点、即ち、施工性、安定性、低施工コスト等の利点をそのまま保持して、断熱・保温性や遮音性に優れた断熱二重床を施工性良く構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱材の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す断熱材と床パネルの配置態様の一実施例を示す部分平面図である。
【図3】図1に示す断熱材を用いて施工した断熱二重床の一実施例を示す部分縦断側面図である。
【図4】図1に示す断熱材のユニット支持脚の支持板への取付態様を示す部分断面斜視図である。
【図5】本発明の断熱材付き床パネルの一実施例を裏面から見た斜視図である。
【図6】図5に示す断熱材付き床パネルの平面図である。
【図7】ユニット支持脚の別の実施例の接床基台と支持ボルトの取付状態を示す部分断面側面図である。
【図8】図7に示す接床基台の底面図である。
【図9】さらに別の実施例の接床基台を示す部分断面側面図である。
【図10】図9に示す接床基台の底面図である。
【図11】中空支持ボルトを備えたユニット支持脚を用いて断熱材及び床パネルを敷設した状態を示す部分縦断側面図である。
【図12】図11に示す支持ボルトの平面図である。
【図13】支持ボルトの回転工具用係合部の他の実施例を示す平面図である。
【図14】支持ボルトの回転工具用係合部のさらに他の実施例を示す平面図である。
【図15】図11に示すレベル調整用ナットを示す部分破断側面図である。
【図16】図15のB−B線矢視断面図である。
【図17】レベル調整用ナットの他の実施例を示す部分破断側面図である。
【図18】中空支持ボルトと接床基台の別の実施例の取付態様を示す部分破断側面図である。
【図19】従来のユニット支持脚の一例を示す部分断面側面図である。
【図20】従来のユニット支持脚を用いて床パネルまで施工した状態を示す破断斜視図である。
【符号の説明】
1 断熱材、2 切欠き部、3 凹部、5 断熱材付き床パネル、10,10a,101 ユニット支持脚、20,20a,20b,20c,20d,102接床基台、30,30a,30b,104 支持ボルト、31,31a,31b,105 鍔部、40,40a,40b,108 レベル調整用ナット、41,41a,41b,109 支持部、50,110 支持板、60 粘着層、120 基礎床(コンクリートスラブ)、123 床パネル
Claims (10)
- 接床基台に回動自在に立設された支持ボルトの上部に高さ調整自在に装着された支持板を有する複数のユニット支持脚を、基礎床の床面上に床パネルの形状に応じた所定のピッチで配置し、床パネルをその端縁部が上記ユニット支持脚の支持板により支持されるように架け渡して所定の高さレベルに敷設する二重床の床下地の施工に際して、床パネルの敷設に先立って、ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に上記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に上記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有する板状の断熱材を、上記凹部がユニット支持脚の支持板と嵌め合わされるように架け渡して配置し、その後、上記断熱材の上に床パネルをその端縁部が上記ユニット支持脚の支持板によりその上の断熱材部分を介して支持されるように敷設することを特徴とする断熱二重床の施工方法。
- 前記断熱材を隣合う断熱材と接するように配置し、また前記床パネルを隣合う床パネルとの間に所定の間隙があくように敷設した後、この間隙部にプラスチック発泡体を充填することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 接床基台に回動自在に立設された支持ボルトの上部に高さ調整自在に装着された支持板を有する複数のユニット支持脚を、基礎床の床面上に床パネルの形状に応じた所定のピッチで配置し、床パネルをその端縁部が上記ユニット支持脚の支持板により支持されるように架け渡して所定の高さレベルに敷設する二重床の床下地の施工に際して、上記床パネルとして、ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に上記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に上記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有する板状の断熱材を、上記凹部が露出するように床パネルの下面に取り付けた断熱材付き床パネルを用い、該断熱材付き床パネルを、上記凹部がユニット支持脚の支持板と嵌め合わされるように架け渡して配置し、床パネルの端縁部が上記ユニット支持脚の支持板により上記凹部の断熱材部分を介して支持されるように敷設することを特徴とする断熱二重床の施工方法。
- 前記断熱材付き床パネルは、断熱材の切欠き部の大きさと等しいか又は若干大きな幅の辺縁部が床パネルの辺縁から拡張するような寸法関係を有し、該断熱材付き床パネルを断熱材の辺縁部同士が接するように配置した後、隣合う床パネル間に形成される間隙部にプラスチック発泡体を充填することを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 前記支持板の上面に粘着層が形成されたユニット支持脚を用い、断熱材の凹部と支持板を上記粘着層により接着することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ユニット支持脚として、垂直方向の貫通孔を有する接床基台と、該基台にその貫通孔と中央貫通孔が連通するように回動自在に立設された中空の支持ボルトと、該支持ボルトの上部に螺合されたレベル調整用ナットを介して高さ調整自在に装着された支持板とを備えたユニット支持脚を用い、上記レベル調整用ナットの上方から接着剤を注入してレベル調整用ナットと支持ボルトとの間、支持ボルト下端部と接床基台との間、及び接床基台と基礎床との間を接着することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
- (A)接床基台と、該基台に回動自在に立設された支持ボルトと、該支持ボルトの上部に螺合されたレベル調整用ナットを介して高さ調整自在に装着された支持板とからなるユニット支持脚と、(B)床パネルと、(C)ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に上記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に上記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有すると共に、上記床パネルの寸法に対して、断熱材の切欠き部の大きさと等しいか又は若干大きな幅の辺縁部が床パネルの辺縁から拡張するような寸法関係を有する板状の断熱材とから構成されることを特徴とする断熱二重床ユニット。
- 前記断熱材が、その凹部が露出するように床パネルの一方の平面に予め取り付けられていることを特徴とする請求項7に記載の断熱二重床ユニット。
- 前記ユニット支持脚の支持ボルトが中空の支持ボルトからなることを特徴とする請求項7又は8に記載の断熱二重床ユニット。
- 接床基台に回動自在に立設された支持ボルトの上部に高さ調整自在に装着された支持板を有する複数のユニット支持脚により支持されて断熱二重床を構築するために用いる断熱材付き床パネルであって、床パネルと、上記ユニット支持脚の設置位置に対応する端縁部に上記支持ボルトの半径と略等しいか又は大きな切欠き部を有し、かつ該切欠き部の周囲に上記支持板の形状の略半分に相当する形状の凹部を有する板状の断熱材とからなり、上記床パネルの寸法に対して、上記断熱材はその切欠き部の大きさと等しいか又は若干大きな幅の辺縁部が床パネルの辺縁から拡張するような寸法関係を有し、該断熱材をその凹部が露出するように床パネルの一方の平面に取り付けてなる断熱材付き床パネル。
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