JP2001295451A - 二重床構造及び間仕切り又は重量載置物の施工方法 - Google Patents

二重床構造及び間仕切り又は重量載置物の施工方法

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JP2001295451A
JP2001295451A JP2000115404A JP2000115404A JP2001295451A JP 2001295451 A JP2001295451 A JP 2001295451A JP 2000115404 A JP2000115404 A JP 2000115404A JP 2000115404 A JP2000115404 A JP 2000115404A JP 2001295451 A JP2001295451 A JP 2001295451A
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English (en)
Inventor
Shigeyuki Murata
茂幸 村田
Kazuharu Horiuchi
一治 堀内
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Mitsui Construction Co Ltd
Taisei Electronic Industries Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
Taisei Electronic Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床先行工法によって間仕切りを施工したり重
量物を載置しても床衝撃音遮断性能の悪化や床の沈み込
みもなく、安定して支持できる遮音性能に優れた二重床
構造及び施工法を提供する。 【解決手段】 複数の支持脚2により床構成部材7、8
が基礎床面1上所定の高さ位置に支持されて床が形成さ
れた二重床構造において、床構成部材に形成された開口
部9から高さ調整自在な補強用支持脚10を挿入して設
置し、間仕切り20又は重量載置物からなる被支持物が
床構成部材と直接接触していない状態に支持する。被支
持物が間仕切りの場合、巾木23の可撓性張り出し片2
4の下端縁が床構成部材の表面に接触するように、間仕
切りの下辺部に貼着する。好適な態様によれば、上記開
口部と補強用支持脚及び/又は被支持物との間の空隙部
に遮音性もしくは防振性材料が装填される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集合住宅等の各種
建物において、乾式二重床工法における床施工後に間仕
切りや重量載置物等を施工、支持した二重床構造に関す
る。本発明はまた、床先行工法において間仕切りや重量
載置物等を任意の位置に簡単に、かつ床衝撃音遮断性能
の悪化や床の沈み込みもなく施工できる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の床は乾式(遮音)二重床工
法により施工されるケースが増大している。その内装工
事を含めた施工工程の順序は、通常、間仕切りを施工し
た後、床を施工する工程順になつていることが殆どであ
り、これを「間仕切り(壁)先行工法」という。しかし
ながら、間仕切りをコンクリートスラブ等の基礎床上に
設置した後に二重床を施工する工程順の場合、先に施工
された間仕切りにより区画された比較的狭い空間で二重
床を施工しなければならず、施工性に劣るという問題が
あった。また、設置された間仕切りの所定高さに沿って
際根太又は根太ユニットを設け、これを間仕切りパネル
に釘等により固定した後、支持脚の受け板により床パネ
ルの縁部を支持しながら敷設して二重床の床下地を構築
するものであるため、床衝撃音が間仕切りを介して隣の
部屋に伝播し易く、また集合住宅の場合には階下へも伝
播し易くなり、遮音性の点でも問題があった。さらに、
一旦施工された後で間仕切り設置位置を変更することは
極めて困難であり、部屋区画の設計変更の融通性の点で
も不都合であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような問題に鑑
み、内装工事の合理化や高精度化、及び間仕切り設置位
置の設計変更の融通性を実現し得る工法として、「床先
行工法」という工法の確立が急がれている。この工法
は、先に一戸分の床面積全面に二重床を施工した後に、
その床上に間仕切り(壁)を施工するという工程順序の
工法であり、最近唱えられている「SI(スケルトン・
インフィル)住宅」の考え方及び内装構造に大変マッチ
した工法と言える。床先行工法の重要なポイントとし
て、間仕切り設置箇所の床下に補強用支持脚を設置する
点が挙げられる。また、これが床先行工法の床施工の中
で最も面倒な施工であると言える。
【0004】床先行工法について簡単に説明すると、ま
ず、床を施工する前に、基礎床面上の間仕切り設置箇所
に墨打ちを行ない、次いで、床を施工している途中で、
間仕切り設置位置(間仕切りの墨打ち箇所)に必ず補強
用支持脚を設置しながら床施工を同時に行なう工法であ
る。しかしながら、埃があるコンクリートスラブ等の基
礎床面に墨を打つことは大変な作業であり、しかも、通
常のピッチでの支持脚配置位置以外の間仕切り設置箇所
にわざわざ補強用支持脚を配置しなければならない。ま
た、二重床を施工した床面には、補強用支持脚の配置位
置の目印は無いため、どの位置に補強用支持脚が配置さ
れているかを知覚するには長年の経験と熟練を要してい
た。そのため、二重床の施工性が悪く、施工の長期化、
施工コストの増加につながっており、これが床先行工法
の普及を阻む大きな原因となっていた。
【0005】また、従来の補強用支持脚は、床パネル支
持用の支持脚と同様、支持ボルトの上部ネジ部にレベル
調整用ナットを介して受け板が高さ調整自在に装着され
ているが、支持ボルトの下端部は、間仕切り設置による
変位を少なくするために、床パネル支持用の支持脚に比
べて硬質の弾性ゴム製台座に回動自在に立設された構造
を有するため、最近問題となっている床衝撃音の遮断性
能の点においても充分に満足し得るものではなかった。
すなわち、間仕切りは、比較的硬質のゴム製台座を備え
た補強用支持脚により床構成部材を介して立設されてい
るため、床衝撃音(振動)が補強用支持脚を介してコン
クリートスラブ等の基礎床に伝達し、階下へ伝播し易く
なり、また、床構成部材上に直に設置されている間仕切
りを介して隣室に伝播し易くなり、床衝撃音遮断性能を
悪化させるという問題があった。
【0006】前記のような間仕切り施工上の問題だけで
なく、二重床構造においては重量載置物の配置による床
の沈み込みも無視できない問題となつている。すなわ
ち、従来の二重床構造においては、タンス、冷蔵庫、食
器棚等の重量載置物がどの位置に配置されるか予め決ま
っておらず、居住者が入居した後に決めるため、支持脚
は一定のピッチで配設されている。そのため、重量物が
載置された箇所の支持脚の弾性台座の変形が大きくな
り、この床部分に沈み込みが生じてしまう。これを解消
するために補強用支持脚を入れようとしても、一旦二重
床が施工されてしまった後ではその作業は極めて大変で
ある。
【0007】従って、本発明の目的は、前記したような
従来の間仕切り施工や重量物載置上の問題を解消し、床
先行工法によって間仕切りを施工したり重量物を載置し
ても床衝撃音遮断性能の悪化や床の沈み込みもなく、安
定して支持できる遮音性能に優れた二重床構造を提供す
ることにある。さらに本発明の目的は、床先行工法にお
いて間仕切りや重量載置物等を任意の位置に簡単に、か
つ床衝撃音遮断性能の悪化や床の沈み込みもなく、施工
性良く低コストで施工できる方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、複数の支持脚により床構成部材が
基礎床面上所定の高さ位置に支持されて床が形成された
二重床構造において、間仕切り又は重量載置物からなる
被支持物が床構成部材と直接接触していない状態に高さ
調整自在な補強用支持脚により支持されていることを特
徴とする二重床構造が提供される。好適な態様によれ
ば、床構成部材に補強用支持脚挿通用の開口部が形成さ
れ、該開口部と補強用支持脚及び/又は被支持物との間
の空隙部に遮音性もしくは防振性材料が装填されてい
る。また、前記被支持物が間仕切りの場合、間仕切りの
下辺部に、可撓性の張り出し片を有する巾木が貼着さ
れ、該巾木の張り出し片が床構成部材の表面に接触して
いる。
【0009】さらに本発明によれば、複数の支持脚によ
り床構成部材が基礎床面上所定の高さ位置に支持されて
床が形成されように二重床を敷設した後、上記床構成部
材に補強用支持脚挿通用の開口部を形成し、該開口部か
ら間仕切り又は重量載置物からなる被支持物を支持する
ための高さ調整自在な補強用支持脚を挿入して基礎床面
上に設置し、上記被支持物を床構成部材と直接接触しな
い状態に上記補強用支持脚に載置し、支持することを特
徴とする間仕切り又は重量載置物の施工方法が提供され
る。好適な態様においては、補強用支持脚の支持面が二
重床の床上面より高くなるように高さ調整を行ない、補
強用支持脚挿通用の開口部と補強用支持脚及び/又は被
支持物との間の空隙部に遮音性もしくは防振性材料を装
填する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の二重床構造の特徴は、高
さ調整自在な補強用支持脚及びそれにより支持される間
仕切り、重量載置物等の被支持物を、二重床の床構成部
材(床下地パネル、捨て張り合板、床仕上げ材等)と実
質的に接触しないように構築した点にある。すなわち、
複数の支持脚により床構成部材が基礎床面上所定の高さ
位置に支持されて床が形成された二重床構造において、
間仕切り又は重量載置物からなる被支持物が床構成部材
と直接接触していない状態に補強用支持脚により支持さ
れていることを特徴としている。このように、補強用支
持脚及びそれにより支持される被支持物と、二重床の床
構成部材(床下地パネル、捨て張り合板、床仕上げ材
等)との直接接触状態を遮断することにより、床衝撃音
(振動)が補強用支持脚を介してコンクリートスラブ等
の基礎床及び階下に伝播したり、間仕切りを介して隣室
に伝播することがなく、床衝撃音の問題を大幅に緩和で
きると共に、間仕切り設置位置や重量物載置位置の床の
沈み込みを生じることもない。
【0011】また、前記のような二重床構造を採用する
ことにより、床先行工法により、床施工後に簡単に間仕
切りの施工や重量物の補強支持が可能になる。すなわ
ち、本発明の施工方法は、二重床を敷設した後、床構成
部材に補強用支持脚挿通用の開口部を形成し、該開口部
から間仕切り、重量載置物等の被支持物を支持するため
の高さ調整自在な補強用支持脚を挿入して基礎床面上に
設置し、上記被支持物を床構成部材と直接接触しない状
態に(例えば、補強用支持脚の支持面が二重床の床上面
より高くなるように高さ調整を行なうことにより)、上
記補強用支持脚に載置し、支持することを特徴としてい
る。上記開口部は、間仕切り設置位置や重量物配置位置
に正確にかつ簡単に形成できるので、間仕切りの設置や
重量物の配置を安定して施工性良く行なうことができ
る。
【0012】また、床構成部材に形成した開口部と補強
用支持脚及び/又は被支持物との間の空隙部に、遮音性
もしくは防振性材料を装填すれば、床衝撃音遮断性能が
より一層向上する。さらに、被支持物が間仕切りの場
合、間仕切りの下辺部に、可撓性の張り出し片を有する
巾木を貼着し、該巾木の張り出し片が床構成部材の表面
に接触するように構成すれば、床衝撃音遮断性能を損な
うことなく、床構成部材の開口部と補強用支持脚及び/
又は被支持物との間の空隙部に埃が溜まるのを効果的に
防止できると共に、意匠性も向上する。
【0013】本発明を適用できる二重床は特定の構造の
ものに限定されるものではなく、従来公知の全ての二重
床に適用可能であるが、それらの中でも、床衝撃音遮断
性能に優れた乾式二重床構造、例えば、支持ボルトの上
部ネジ部にレベル調整用ナットを介して受け板を高さ調
整自在に装着し、かつ支持ボルトの下端部は弾性ゴム製
台座に回動自在に立設された構造を有するユニット支持
脚群と、正方形及び/又は長方形の床パネル群とを組み
合せて用いて床パネルの敷設を行う乾式二重床構造に特
に好適に適用できる。また、本発明に用いる補強用支持
脚は、上記二重床の施工に用いる通常の支持脚をそのま
ま用いることができ、あるいは補強用支持脚自体には振
動防止機能を考慮する必要がないので(間仕切り自体又
は重量載置物自体からは衝撃音は発生しないため)若干
改良して用いることができ、補強用支持脚使用によるコ
ストアップは抑えることができる。
【0014】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ、
本発明についてさらに詳細に説明する。図1は、乾式置
床工法により構築された二重床構造に、本発明に従って
間仕切りを施工した一実施例を示している。二重床は、
図1及び図2に示すように、基礎床面1上に所定のピッ
チで配置されたユニット支持脚2の受け板6上面に、隣
接する各床パネル7の縁部を片持たせの状態で載置し、
所定の間隙Sを開けて接着剤、釘等により固定して構築
されている。ユニット支持脚2は、例えば弾性ゴム製の
台座3に回動自在に植設された支持ボルト4と、環状の
支持部を有するレベル調整用ナット5と、中央部に挿入
孔を有し、かつ上面に粘着シート(図示せず)が貼着さ
れた受け板6とから構成される。受け板6に穿設された
挿入孔(図示せず)に嵌合して取り付けられたレベル調
整用ナット5に支持ボルト4のネジ部がねじ込まれ、ユ
ニット支持脚2が組み立てられる。なお、支持ボルト4
の上端面にはマイナス溝(プラス溝や多角形凹陥部でも
よい)が設けられており、該溝にドライバー等の回転用
工具の先端を嵌め込んで支持ボルト4を回転させること
により、レベル調整用ナット5及びそれが嵌合された受
け板6が上下動し、受け板6により支持されている床パ
ネル7及びその上に敷設された床仕上げ材8(CFシー
ト、絨毯、畳、木質フロアー材等)の床面レベルを調整
することができる。
【0015】二重床施工後、間仕切り20の施工におい
ては、図1及び図3に示すように、床構成部材(床パネ
ル7及び床仕上げ材8)に間仕切り設置ラインAに沿っ
て所定のピッチで補強用支持脚挿入用の孔(開口部)9
をあける。孔9の数は間仕切りを支持するに最低限必要
な数以上とする。孔9の直径Dは、補強用支持脚10の
接床基台11の直径よりも大きくする必要があるが、好
ましくは設置する間仕切り20の厚さWよりも小さくな
るようにする。なお、隣接する床パネル間のラインに沿
って間仕切りを設置する場合には、床パネルの相対する
辺縁部に切欠き部を形成し、孔状の開口部が形成される
ようにすればよい。次いで、図1及び図3に示すよう
に、上記孔9に補強用支持脚10を挿入し、基礎床面1
上に設置した後、それらの支持板14のレベル調整を行
なう。補強用支持脚としては、二重床の施工に通常使用
される支持脚(前記したようなユニット支持脚2)でも
よく、あるいは若干改良した支持脚でもよい。また、必
要に応じて、補強用支持脚10の接床基台11の下面を
基礎床面1に接着固定する。
【0016】次に、補強用支持脚10の支持板14に木
製、金属製等のライナー21を接着剤、釘、ビス等で固
定した後、その上に間仕切りの軸部材を立設・施工し、
最後にボード22をビス等で固定して間仕切り下地を完
成させる。このとき、ボード22は床構成部材(床パネ
ル7及び床仕上げ材8)と接触しない状態とする。その
後、必要に応じて、ボード22の下辺部に、巾木、好ま
しくは図4に示すような可撓性の張り出し片24(ベ
ロ)を有する巾木23を用い、張り出し片24の下端縁
部が床仕上げ材8の表面に接触した状態に貼着する。こ
のような張り出し片24はプラスチックから巾木23と
一体成形によって形成することもできるし、あるいはプ
ラスチック、木、金属等から作製された巾木23にラミ
ネートして形成することもできる。
【0017】図5は、本発明に用いる補強用支持脚の好
適な実施例を示している。この補強用支持脚10におい
て、接床基台11には支持ボルト12の下端拡張部12
aを収容するための環状溝状の凹部11aが形成されて
おり、かつその中心部には垂直方向に貫通した孔部15
が形成されている。さらに、接床基台11の下面には、
上記孔部15の内周面下端から外表面にかけて延在する
複数(図示の例では4個)の溝部16が放射状(十文字
状)に形成されている。なお、接床基台11は、間仕切
り20自体からは振動は生じないため、必ずしも弾性ゴ
ム製とする必要はなく、金属、プラスチック等から作製
してもよい。
【0018】一方、上部にネジ部が形成された支持ボル
ト12は、中心貫通孔17を有する中空パイプから作製
され、下端部には側方に膨出する環状の拡張部12aが
座屈成形されている。また、支持ボルト12の頂端部に
回転用工具先端を嵌め込むためのマイナス溝(プラス溝
や多角形凹陥部でもよい)からなる係合部18が形成さ
れていることは、通常の前記したユニット支持脚2と同
様である。そして、支持ボルト12の下端拡張部12a
を上記接床基台11の凹部11aに挿入、配座させるこ
とにより、支持ボルト12が接床基台11に回動自在に
立設されると共に、接床基台11からの抜けが防止され
る。
【0019】支持板14は、パーティクルボード、積層
合板、木質繊維板、プラスチック、金属等から作製する
ことができ、その中央貫通孔上部は面取りされて拡開さ
れている。レベル調整用ナット13は該支持板14の中
央貫通孔に嵌合され、次いでその上部を拡開し、あるい
は支持板14が木製の場合にはさらに貫通孔面取り部に
部分的に埋没させることによって、支持板14に強固に
取り付けられる。それと共に、レベル調整用ナット13
の上部には接着剤溜り19が形成される。このようにし
て支持板14の貫通孔に嵌合されたレベル調整用ナット
13に、支持ボルト12のネジ部上端部をねじ込むこと
によって、図5に示すように補強用支持脚10が組み立
てられる。なお、支持板14の高さレベルは、支持ボル
ト12の上端面に形成された係合部(溝)18にドライ
バー等の回転用工具の先端を嵌め込んで支持ボルト12
を回転させることにより調整できる。
【0020】前記図5に示す補強用支持脚10では、支
持ボルト12の中心貫通孔17と接床基台11の孔部1
5は連通しており、また接床基台11の孔部15と下面
に形成された溝部16も連通しているので、このような
補強用支持脚10を用いて先に説明したように二重床の
開口部9から挿入して基礎床面1上に設置し、レベル調
整を行った後、レベル調整用ナット13上部に形成され
た接着剤溜り19から接着剤を注入すると、接着剤はレ
ベル調整用ナット13と支持ボルト12との間に流入し
てその間を接着・固定するだけでなく、支持ボルト12
の中心貫通孔17の中を流下して接床基台11の下面に
達し、該接床基台11の下面に形成されている溝部16
内に浸入して接床基台11と基礎床面1との間も接着・
固定する。従って、一回の接着剤注入作業によって、レ
ベル調整用ナットと支持ボルトとの間の接着・固定と、
接床基台と基礎床との間の接着・固定を同時に行うこと
ができ、接着剤注入の作業性が格段に向上する。
【0021】図6は、補強用支持脚の設置態様の一変更
例を示している。この例においては、床パネル7の開口
部9と補強用支持脚10との間の空隙部にゴム等の防振
性もしくは遮音性の材料からなる弾性充填材25が装填
されている。このように弾性充填材25によって開口部
9内に補強用支持脚10の上部を固定(振れ止め)する
ことにより、間仕切り20の施工を安定して行なうこと
ができる。
【0022】一方、図7は、前記図6と同様に床パネル
7の開口部9と補強用支持脚10との間の空隙部にゴム
等の防振性もしくは遮音性の材料からなる弾性充填材2
5が装填されていると共に、間仕切り20a下端面との
間にも、グラスウール、プラスチック発泡体、ポリエス
テル中空繊維等のプラスチック中空繊維などからなる遮
音性材料26が装填されて、間仕切り20aを介しての
床衝撃音の隣室への伝播を効果的に防止するように構成
されている。なお、本実施例では、補強用支持脚10の
支持板14が間仕切り20aのライナーを兼ねている。
従って、ボード22はレベル調整された補強用支持脚1
0の支持板14に直に取り付けられる。
【0023】前記した各実施例では、補強用支持脚10
の支持板14に固定したライナー21又は補強用支持脚
10の支持板14の上に間仕切りの軸部材を立設・施工
し、最後にボード22を施工して間仕切り下地を完成さ
せる例を示しているが、間仕切りユニットを用いてもよ
い。その一例を図8に示す。図8に示す間仕切りユニッ
ト20bは、上部枠部材27、ライナー(下部枠部材)
21及び縦枠部材(図示せず)からなる枠体の両側面に
ボード22が固着された構造を有し、上部枠部材27に
は支持ボルト29の下端部を挿入するためのボルト挿入
孔28が穿設されている。なお、このボルト挿入孔28
は間仕切りユニット20bの幅に応じて1個又は複数個
設ける。一方、支持ボルト29の上端部にはフランジ状
の天井押圧部材30が装着されている。なお、天井押圧
部材30の形状は図示のものに限られず、支持ボルト2
9の径より拡大されて天井にピッタリとフィットして押
圧できるような押圧部材であれば全て使用できる。
【0024】支持ボルト29の間仕切りユニット20b
上端面から上方に突出している部分は調整ナット31を
回すことによって延長できる。従って、この間仕切りユ
ニット20bの施工に際しては、前記補強用支持脚10
の支持板14上に立設した状態で調整ナット31を回
し、支持ボルト29頂部の天井押圧部材30を天井に押
圧せしめることにより固定する。なお、その後必要に応
じて間仕切りユニット20bの側端面下端部から釘等を
支持板14まで貫通するように打ち付けたり、あるいは
予め間仕切りユニット20bのライナー21下端面に接
着剤を塗布しておくことにより、より強固に固定するこ
ともできる。このようにして、作業性よく間仕切り施工
を行えると共に、間仕切りユニットも上記補強用支持脚
10により支持され、強度の高い間仕切りが完成する。
【0025】また、本発明は間仕切り施工のみに限定さ
れるものではなく、例えば、タンス、冷蔵庫、食器棚等
の重量物の載置にも応用できる。その一例を図9に示
す。この場合、重量載置物32の形状、大きさ等に応じ
て所定数の孔(開口部)9を床構成部材7、8に開け、
前記したような補強用支持脚10を設置し、その支持板
14により支持すればよい。この場合にも、重量載置物
32は床構成部材(床パネル7及び床仕上げ材8)と接
触しない状態とする。また、前記間仕切り施工の場合と
同様に、床開口部と補強用支持脚との間の空隙部に前記
したような弾性充填材や遮音性材料を装填することもで
きる。
【0026】以上、本発明による間仕切りの施工及び重
量物の載置について実施例に基づき具体的に説明した
が、本発明は前記した実施例に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、
また前記した各構成態様を組み合わせて実施することも
できる。なお、間仕切り設置箇所や重量物の載置箇所の
変更に際しては、床には必要最小限の比較的小さな開口
部が形成されているため、補強用支持脚を取り外した箇
所にはそのまま床仕上げ材を施工したり、あるいは必要
に応じて捨て張り材を敷設した後に床仕上げ材を施工す
ることにより、簡単に補修できる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば以下のよ
うな効果・利点が得られる。 (イ)補強用支持脚及びそれにより支持される被支持物
と、二重床の床構成部材との直接接触状態が遮断されて
いるため、床衝撃音(振動)が補強用支持脚を介してコ
ンクリートスラブ等の基礎床及び階下に伝播したり、間
仕切りを介して隣室に伝播することがなく、床衝撃音の
問題を大幅に緩和できると共に、間仕切り設置位置や重
量物載置位置の床の沈み込みを生じることもない。 (ロ)二重床に形成する開口部は、間仕切り設置位置や
重量物配置位置に正確にかつ簡単に形成できるので、間
仕切りの設置や重量物の配置を安定して施工性良く行な
うことができる。
【0028】(ハ)二重床に形成した開口部と補強用支
持脚及び/又は被支持物との間の空隙部に遮音性もしく
は防振性材料を装填すれば、床衝撃音遮断性能がより一
層向上する。 (ニ)被支持物が間仕切りの場合、間仕切りの下辺部
に、巾木の可撓性張り出し片が床構成部材の表面に接触
するように貼着すれば、床衝撃音遮断性能を損なうこと
なく、二重床の開口部と補強用支持脚及び/又は被支持
物との間の空隙部に埃が溜まるのを効果的に防止できる
と共に、意匠性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による間仕切り施工の一実施例を示す部
分縦断側面面図である。
【図2】本発明による間仕切り施工の一実施例を示し、
床開口部を形成した状態の部分平面図である。
【図3】本発明による間仕切り施工の一実施例を示し、
床開口部に補強用支持脚を設置した状態の部分平面図で
ある。
【図4】間仕切りに用いる巾木の一実施例を示す部分斜
視図である。
【図5】本発明に用いる補強用支持脚の一実施例を示す
部分縦断面図である。
【図6】補強用支持脚の設置態様の他の実施例を示す部
分縦断側面図である。
【図7】補強用支持脚の設置態様の別の実施例を示す部
分縦断側面図である。
【図8】本発明に用いる間仕切りユニットの一実施例を
示す部分縦断面図である。
【図9】本発明による重量物載置の施工例を示す部分縦
断側面図である。
【符号の説明】
1 基礎床面 7 床パネル 8 床仕上げ材 9 孔(開口部) 10 補強用支持脚 11 接床基台 12 支持ボルト 13 レベル調整用ナット 14 支持板 20,20a 間仕切り 20b 間仕切りユニット 23 巾木 25 弾性充填材 26 遮音性材料

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の支持脚により床構成部材が基礎床
    面上所定の高さ位置に支持されて床が形成された二重床
    構造において、間仕切り又は重量載置物からなる被支持
    物が床構成部材と直接接触していない状態に高さ調整自
    在な補強用支持脚により支持されていることを特徴とす
    る二重床構造。
  2. 【請求項2】 前記床構成部材に補強用支持脚挿通用の
    開口部が形成され、該開口部と補強用支持脚及び/又は
    被支持物との間の空隙部に遮音性もしくは防振性材料が
    装填されていることを特徴とする請求項1に記載の二重
    床構造。
  3. 【請求項3】 前記被支持物が間仕切りであって、該間
    仕切りの下辺部に、可撓性の張り出し片を有する巾木が
    貼着され、該巾木の張り出し片が床構成部材の表面に接
    触していることを特徴とする請求項1又は2に記載の二
    重床構造。
  4. 【請求項4】 複数の支持脚により床構成部材が基礎床
    面上所定の高さ位置に支持されて床が形成されように二
    重床を敷設した後、上記床構成部材に補強用支持脚挿通
    用の開口部を形成し、該開口部から間仕切り又は重量載
    置物からなる被支持物を支持するための高さ調整自在な
    補強用支持脚を挿入して基礎床面上に設置し、上記被支
    持物を床構成部材と直接接触しない状態に上記補強用支
    持脚に載置し、支持することを特徴とする間仕切り又は
    重量載置物の施工方法。
  5. 【請求項5】 前記補強用支持脚の支持面が二重床の床
    上面より高くなるように高さ調整を行ない、補強用支持
    脚挿通用の開口部と補強用支持脚及び/又は被支持物と
    の間の空隙部に遮音性もしくは防振性材料を装填するこ
    とを特徴とする請求項4に記載の施工方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002285666A (ja) * 2001-03-23 2002-10-03 Daiken Trade & Ind Co Ltd 間仕切り壁用支持脚及び間仕切り壁の取付構造並びに間仕切り壁の施工方法
WO2004042172A1 (ja) * 2002-11-05 2004-05-21 Kabushiki Kaisha Metal Fit 建築物の内装構造及び内装方法
JP2015151827A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 トヨタホーム株式会社 建物設備設置構造
JP2017110332A (ja) * 2015-12-14 2017-06-22 淡路技建株式会社 二重床の追加施工用支持脚及び二重床構造、その追加施工方法

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