JPH0592305A - 表面被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具 - Google Patents
表面被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具Info
- Publication number
- JPH0592305A JPH0592305A JP27679191A JP27679191A JPH0592305A JP H0592305 A JPH0592305 A JP H0592305A JP 27679191 A JP27679191 A JP 27679191A JP 27679191 A JP27679191 A JP 27679191A JP H0592305 A JPH0592305 A JP H0592305A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting tool
- hard alloy
- super hard
- cutting
- artificial diamond
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面被覆ＷＣ基超硬合金製切削工具の人工ダ
イヤモンド被覆層の密着性を向上させる。 【構成】 ＷＣ基超硬合金基体の表面に、気相合成法に
よる人工ダイヤモンド被覆層を１〜２０μｍの平均層厚
で形成してなる表面被覆ＷＣ基超硬合金製切削工具にお
いて、上記人工ダイヤモンド被覆層が０．０５〜２重量
％のＢ成分を含有する。
イヤモンド被覆層の密着性を向上させる。 【構成】 ＷＣ基超硬合金基体の表面に、気相合成法に
よる人工ダイヤモンド被覆層を１〜２０μｍの平均層厚
で形成してなる表面被覆ＷＣ基超硬合金製切削工具にお
いて、上記人工ダイヤモンド被覆層が０．０５〜２重量
％のＢ成分を含有する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、人工ダイヤモンド被
覆層の基体表面に対する密着性のすぐれた表面被覆炭化
タングステン基超硬合金製切削工具に関するものであ
る。
覆層の基体表面に対する密着性のすぐれた表面被覆炭化
タングステン基超硬合金製切削工具に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、一般に、炭化タングステン（以
下、ＷＣで示す）基超硬合金基体の表面に、熱電子放射
法やマイクロ波法、さらに高周波プラズマ法などの気相
合成法を用いて、人工ダイヤモンド被覆層を１〜２０μ
ｍの平均層厚で形成してなる表面被覆ＷＣ基超硬合金製
切削工具が、ドリルやエンドミル、さらにスローアウェ
ィチップなどとして適用されている。
下、ＷＣで示す）基超硬合金基体の表面に、熱電子放射
法やマイクロ波法、さらに高周波プラズマ法などの気相
合成法を用いて、人工ダイヤモンド被覆層を１〜２０μ
ｍの平均層厚で形成してなる表面被覆ＷＣ基超硬合金製
切削工具が、ドリルやエンドミル、さらにスローアウェ
ィチップなどとして適用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の切削加工
の省力化に対する要求は厳しく、これに伴なって切削条
件は一段と苛酷さを増す傾向にあるが、上記人工ダイヤ
モンド被覆層形成の表面被覆ＷＣ基超硬合金製切削工具
を、例えば高送りあるいは高切込みの断続切削（フライ
ス切削）に用いた場合、人工ダイヤモンド被覆層の上記
基体表面に対する密着性が十分でないために剥離が発生
し易く、満足な切削性能を長期に亘って発揮することが
できないのが現状である。
の省力化に対する要求は厳しく、これに伴なって切削条
件は一段と苛酷さを増す傾向にあるが、上記人工ダイヤ
モンド被覆層形成の表面被覆ＷＣ基超硬合金製切削工具
を、例えば高送りあるいは高切込みの断続切削（フライ
ス切削）に用いた場合、人工ダイヤモンド被覆層の上記
基体表面に対する密着性が十分でないために剥離が発生
し易く、満足な切削性能を長期に亘って発揮することが
できないのが現状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、人工ダイヤモンド被覆層のＷＣ
基超硬合金基体に対する密着性のすぐれた表面被覆ＷＣ
基超硬合金製切削工具を開発すべく研究を行なった結
果、人工ダイヤモンド被覆層形成時に、反応ガス中にＢ
源を混入し、形成された人工ダイヤモンド被覆層中に
０．０５〜２重量％のＢを含有させると、この含有Ｂ成
分によって人工ダイヤモンド被覆層のＷＣ基超硬合金基
体に対する密着性が一段と向上するようになるという研
究結果を得たのである。
上述のような観点から、人工ダイヤモンド被覆層のＷＣ
基超硬合金基体に対する密着性のすぐれた表面被覆ＷＣ
基超硬合金製切削工具を開発すべく研究を行なった結
果、人工ダイヤモンド被覆層形成時に、反応ガス中にＢ
源を混入し、形成された人工ダイヤモンド被覆層中に
０．０５〜２重量％のＢを含有させると、この含有Ｂ成
分によって人工ダイヤモンド被覆層のＷＣ基超硬合金基
体に対する密着性が一段と向上するようになるという研
究結果を得たのである。
【０００５】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、ＷＣ基超硬合金基体の表面に、
Ｂ：０．０５〜２重量％を含有する人工ダイヤモンド被
覆層を１〜２０μｍの平均層厚で形成してなる表面被覆
ＷＣ基超硬合金製切削工具に特徴を有するものである。
なされたものであって、ＷＣ基超硬合金基体の表面に、
Ｂ：０．０５〜２重量％を含有する人工ダイヤモンド被
覆層を１〜２０μｍの平均層厚で形成してなる表面被覆
ＷＣ基超硬合金製切削工具に特徴を有するものである。
【０００６】なお、この発明の切削工具において、人工
ダイヤモンド被覆層中のＢ含有量を０．０５〜２重量％
と定めたのは、その含有量が０．０５重量％未満では所
望のすぐれた密着性を確保することができず、一方その
含有量が２重量％を越えるとダイヤモンド構造を確保す
ることができなくなるという理由にもとづくものであ
る。
ダイヤモンド被覆層中のＢ含有量を０．０５〜２重量％
と定めたのは、その含有量が０．０５重量％未満では所
望のすぐれた密着性を確保することができず、一方その
含有量が２重量％を越えるとダイヤモンド構造を確保す
ることができなくなるという理由にもとづくものであ
る。
【０００７】また、人工ダイヤモンド被覆層の平均層厚
さ１〜２０μｍとしたのは、その厚さが１μｍ未満では
所望の耐摩耗性向上効果が得られず、一方その厚さが２
０μｍ越えると、欠けやチッピングが発生し易くなると
いう理由によるものである。
さ１〜２０μｍとしたのは、その厚さが１μｍ未満では
所望の耐摩耗性向上効果が得られず、一方その厚さが２
０μｍ越えると、欠けやチッピングが発生し易くなると
いう理由によるものである。
【０００８】
【実施例】つぎに、この発明の切削工具を実施例により
具体的に説明する。基体として、Ｃｏ：６重量％、Ｗ
Ｃ：残りからなる組成、並びにＩＳＯ規格ＳＮＭＧ１２
０４０８に則した形状をもったＷＣ基超硬合金製スロー
アウェイチップを用意し、この基体の表面に、マイクロ
波プラズマ法を用い、 周波数：２．４５ＧＨｚ、 反応ガス組成：Ｈ2 −１〜２容量％ＣＨ4 −０．５〜２
０容量％Ｂ2 Ｈ6 、 基体温度：８００℃、 出力：６００Ｗ、 の条件で表１に示されるＢ含有量および厚さの人工ダイ
ヤモンド被覆層を形成することにより本発明表面被覆Ｗ
Ｃ基超硬合金製切削工具（以下、本発明切削工具とい
う）１〜７、および被覆層中にＢ成分を含有しない従来
表面被覆ＷＣ基超硬合金製切削工具（以下、従来切削工
具という）をそれぞれ製造した。
具体的に説明する。基体として、Ｃｏ：６重量％、Ｗ
Ｃ：残りからなる組成、並びにＩＳＯ規格ＳＮＭＧ１２
０４０８に則した形状をもったＷＣ基超硬合金製スロー
アウェイチップを用意し、この基体の表面に、マイクロ
波プラズマ法を用い、 周波数：２．４５ＧＨｚ、 反応ガス組成：Ｈ2 −１〜２容量％ＣＨ4 −０．５〜２
０容量％Ｂ2 Ｈ6 、 基体温度：８００℃、 出力：６００Ｗ、 の条件で表１に示されるＢ含有量および厚さの人工ダイ
ヤモンド被覆層を形成することにより本発明表面被覆Ｗ
Ｃ基超硬合金製切削工具（以下、本発明切削工具とい
う）１〜７、および被覆層中にＢ成分を含有しない従来
表面被覆ＷＣ基超硬合金製切削工具（以下、従来切削工
具という）をそれぞれ製造した。
【０００９】
【表１】
【００１０】ついで、この結果得られた各種の切削工具
について、 被削材：Ａｌ合金、 切削速度：５００ｍ／min 、 切込み：０．５mm、 送り：０．３mm／rev.、 の条件で高送りフライス切削（接続切削）試験を行な
い、切削寿命に至るまでの切削時間を測定した。この測
定結果を表１に示した。
について、 被削材：Ａｌ合金、 切削速度：５００ｍ／min 、 切込み：０．５mm、 送り：０．３mm／rev.、 の条件で高送りフライス切削（接続切削）試験を行な
い、切削寿命に至るまでの切削時間を測定した。この測
定結果を表１に示した。
【００１１】表１に示される結果から、本発明切削工具
１〜７は、いずれも人工ダイヤモンド被覆層中に含有す
るＢ成分によって、これの基体に対する密着性のすぐれ
たものになっているので、苛酷な条件下での切削でも、
すぐれた耐摩耗性を示すのに対して、従来切削工具は、
被覆層の基体に対する密着性が十分でないために、切削
開始後２０分で被覆層に剥離が発生し、使用寿命の短い
ものであることが明らかである。
１〜７は、いずれも人工ダイヤモンド被覆層中に含有す
るＢ成分によって、これの基体に対する密着性のすぐれ
たものになっているので、苛酷な条件下での切削でも、
すぐれた耐摩耗性を示すのに対して、従来切削工具は、
被覆層の基体に対する密着性が十分でないために、切削
開始後２０分で被覆層に剥離が発生し、使用寿命の短い
ものであることが明らかである。
【００１２】上述のように、この発明の表面被覆ＷＣ基
超硬合金製切削工具は、人工ダイヤモンド被覆層のＷＣ
基超硬合金基体に対する密着性がきわめて強固なものと
なっているので、例えば高送りや高切込みのフライス切
削などの苛酷な条件下での切削にも被覆層に剥離が発生
することがなく、すぐれた切削性能を著しく長期に亘っ
て発揮するのである。
超硬合金製切削工具は、人工ダイヤモンド被覆層のＷＣ
基超硬合金基体に対する密着性がきわめて強固なものと
なっているので、例えば高送りや高切込みのフライス切
削などの苛酷な条件下での切削にも被覆層に剥離が発生
することがなく、すぐれた切削性能を著しく長期に亘っ
て発揮するのである。
Claims (1)
- 【請求項１】 炭化タングステン基超硬合金基体の表面
に、Ｂ：０．０５〜２重量％を含有する人工ダイヤモン
ド被覆層を１〜２０μｍの平均層厚で形成してなる表面
被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27679191A JPH0592305A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 表面被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27679191A JPH0592305A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 表面被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0592305A true JPH0592305A (ja) | 1993-04-16 |
Family
ID=17574429
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27679191A Pending JPH0592305A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 表面被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0592305A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1995012009A1 (de) * | 1993-10-29 | 1995-05-04 | Balzers Aktiengesellschaft | Beschichteter körper, verfahren zu dessen herstellung sowie dessen verwendung |
| JP2006152422A (ja) * | 2004-12-01 | 2006-06-15 | Osg Corp | ボロンドープダイヤモンド被膜およびダイヤモンド被覆加工工具 |
| US7431988B2 (en) | 2004-12-01 | 2008-10-07 | Osg Corporation | Hard coating and machining tool disposed with hard coating |
| JP2009280421A (ja) * | 2008-05-20 | 2009-12-03 | Sadao Takeuchi | 高強度ダイヤモンド膜工具 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP27679191A patent/JPH0592305A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1995012009A1 (de) * | 1993-10-29 | 1995-05-04 | Balzers Aktiengesellschaft | Beschichteter körper, verfahren zu dessen herstellung sowie dessen verwendung |
| JP2006152422A (ja) * | 2004-12-01 | 2006-06-15 | Osg Corp | ボロンドープダイヤモンド被膜およびダイヤモンド被覆加工工具 |
| US7431988B2 (en) | 2004-12-01 | 2008-10-07 | Osg Corporation | Hard coating and machining tool disposed with hard coating |
| JP2009280421A (ja) * | 2008-05-20 | 2009-12-03 | Sadao Takeuchi | 高強度ダイヤモンド膜工具 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000627 |