JPH059099A - 結晶の成長方法 - Google Patents

結晶の成長方法

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JPH059099A
JPH059099A JP18416191A JP18416191A JPH059099A JP H059099 A JPH059099 A JP H059099A JP 18416191 A JP18416191 A JP 18416191A JP 18416191 A JP18416191 A JP 18416191A JP H059099 A JPH059099 A JP H059099A
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JP
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crystal
thin film
nucleation
amorphous thin
amorphous
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JP18416191A
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Hideya Kumomi
日出也 雲見
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 非晶質薄膜を、固相成長によって結晶化させ
る結晶の成長方法において、非晶質薄膜の内部の所望の
位置に設けた核形成領域にのみ、局所的に前記非晶質薄
膜表面からイオンを照射しながら熱処理を施すことによ
って、単一の結晶核を発生させ、この結晶核を種結晶と
して、これをさらに横方向成長させる。 【効果】 隣接する結晶粒との間の粒界位置と粒径の制
御された大粒径の結晶粒群からなる薄膜結晶が得られ、
高性能な素子を大面積に亘って形成できる結晶薄膜を提
供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶の成長方法に係
り、特に複数の薄膜結晶粒の核形成位置を制御して比較
的低温で形成し、隣接する結晶粒が相互に接する部分に
形成される粒界の位置、およびこの結晶粒の大きさが制
御された薄膜結晶の形成に適した結晶の成長方法に関す
る。
【0002】本発明は、例えば半導体集積回路等の電子
素子、光素子等に利用される薄膜結晶の製造に適用され
る。
【0003】
【従来の技術とその問題点】非晶質基体等の結晶性を有
さない基体上に形成された非晶質薄膜を、融点以下の温
度における熱処理によって、1μmを越える大粒径の多
結晶薄膜に固相成長させる結晶形成技術の分野におい
て、結晶粒径の分布および結晶粒界の位置を制御するた
めに、非晶質薄膜の内部で人工的に核形成位置を規定す
る方法が報告されている(H.Kumomi and T.Yonehara, E
xtended Abstract of the 8rh International Conferen
ce on Solid State Devices and Materials, 1159(199
0))。この方法の工程を図2を用いて説明する。先ず初
めに、非晶質SiO2表面を有する基体1上に、SiH4
ガスを用いたLPCVD法によって、膜厚1000Åの
非晶質Si薄膜2を堆積する[図2(a)]。次いで、
この非晶質Si薄膜全面に70keVのエネルギーに加
速されたSi+イオン3を4×1014cm-2のドーズで注
入し[図2(b)]、さらにフォトレジスト等のマスク
材4で被覆された核形成領域5を除いて、今度は2×1
15cm-2のドーズで注入する[図2(c)]。このよ
うに二段階に亘ってイオン注入が施された非晶質Si薄
膜を、N2雰囲気中において600℃で熱処理すると、
核形成領域5に優先的に単一の結晶核が形成される[図
2(d)]。そこで、多数の核形成領域5を適当な分布
密度で配しておけば、結晶核6から成長した結晶粒7
は、やがて隣接する結晶粒7’と接し、そこに結晶粒界
8を形成するので[図2(e)]、結果的に粒界位置お
よび結晶粒径の分布が制御されることになる。
【0004】以上説明した結晶成長方法におけるイオン
注入工程のうち、第二回目の注入は核形成領域5外の核
形成潜伏時間を延長し、核形成の選択性を与えるもので
ある。一方、第一回目の注入は、薄膜中の核形成頻度
を、有限な面積を有する核形成領域5の中で、単一の結
晶核が形成されるように調整する役割を持つ。ところ
が、第一回目のイオン注入は核形成頻度を調整する一方
で、若干ながらも核形成潜伏時間を延長する作用を持つ
ために、核形成領域内外での潜伏時間の差を短縮する方
向に働く。それ故、最終的に成長可能な最大の結晶粒
径、すなわち核形成領域間の距離は、その潜伏時間の差
に比例するので、ここに記載した従来技術では、粒径を
さらに拡大しようとした場合の不利は否めないのであ
る。
【0005】
【問題点を解決するための手段】そこで本発明は、非晶
質薄膜中のにおける結晶核形成および成長過程が、この
非晶質薄膜へのイオン照射によって促進されることを利
用し、薄膜の面内に局所的にイオンを照射しながら、こ
れを熱処理のみで結晶化させる場合の臨界温度以下でア
ニールすることによって、面内の特定の位置に単一の結
晶核を優先形成し、さらにそれら結晶核を周囲に横方向
成長させて、結晶粒との間の粒界位置の粒径の制御され
た、大粒径の結晶粒群からなる結晶薄膜を提供するもの
である。
【0006】すなわち本発明の結晶成長方法は、非晶質
薄膜を、固相成長によって結晶化させる結晶の成長方法
において、前記非晶質薄膜の内部の所望の位置に設けた
核形成領域にのみ、局所的に前記非晶質薄膜表面からイ
オンを照射しながら熱処理を施すことによって、単一の
結晶核を発生させる工程と、前記結晶核を種結晶とし
て、これをさらに横方向成長させる工程とを具備するこ
とを特徴とする。
【0007】以下に、本発明方法にしたがって結晶薄膜
を形成する工程を詳しく説明する:一般に、結晶性表面
を有さない下地基体上に形成された非晶質薄膜を、融点
以下の温度におけるアニールによって固相のまま結晶化
させ場合においても、有限の熱処理時間内に、自発的な
核形成を初端とする結晶化を観測するのに必要な最低限
の温度、すなわち臨界温度が存在する。例えばSiの場
合、臨界温度は500℃近傍ある。ところが、高エネル
ギーに加速されたイオンビームを照射しながら結晶化を
行なうと、臨界温度が著しく低下し、200℃でも結晶
化が生じるという実験結果が報告されている。本発明
は、この「イオンビーム誘起結晶化(Ion Beam Induced
Crystallization)」現象を巧みに利用し、非晶質薄膜
の面内の所望の位置に選択的に核形成を生じさせるもの
である。以下に、図1を用いてその工程を説明する。
【0008】初めに、基体1上に非晶質薄膜2を形成す
る[図1(a)]。非晶質薄膜2は、初めから非晶質状
態で堆積されたものでも、結晶状態で形成された後に非
晶質化したものでもよい。また、たとえ非晶質状態で堆
積されていても、これ以降の熱処理工程において高い核
形成頻度を示す場合は、この段階でイオン注入によって
低減すれば良い。次に、核形成領域3にのみ局所的に高
エネルギーのイオンビーム4を照射しながら、熱処理の
みで結晶化させる場合の臨界温度よりも十分低い温度で
アニールする[図1(b)]。局所的なイオンビームの
照射は、核形成領域3以外をマスク材で被覆しながらブ
ロードなビームを照射してもよいし、マスクレスで集束
イオンビームを用いてもよい。これによって、核形成領
域3に、イオンビームに誘起されて選択的に結晶核5が
形成されるばかりでなく、この結晶核5はイオンビーム
誘起エピタキシャル成長(Ion BeamInduced Epitaxial
Growth)によって、少なくとも核形成領域3の周縁まで
は横方向成長して結晶粒6となる[図1(c)]。その
一方で、選択的な核形成の過程を通じて、核形成領域3
以外の領域においては、臨界温度よりも十分低い温度に
露されるに過ぎないために、核形成潜伏時間の短縮はな
い。そこでさらに、結晶粒6を核形成領域3の外へと成
長させれば、やがては隣接する核形成領域3’から成長
してきた結晶粒6’と接し、結晶粒界7を構成する[図
1(d)]。結晶粒6を核形成領域3の外へと横方向成
長させる方法としては、熱処理温度はそのままにして、
イオンビーム4の照射領域を漸次拡大していってもよい
し、イオンビーム照射は打ち切って、熱処理温度を臨界
温度まで上昇させてもよい。
【0009】
【実施例】以下に、本発明による結晶成長方法をSi結
晶薄膜の成長に適用した実施例について述べる。
【0010】(第1実施例)初めに、4インチ径溶融石
英基体を460℃に保ち、この表面上に、Si26ガス
を用いたLPCVD法によって、非晶質Si薄膜を10
00Åの膜厚で堆積した。そしてこの上にさらに、常圧
CVD法によって、SiO2膜を1μmの膜厚まで堆積
し、このSiO2膜の5μm間隔の正方格子点に、通常
のフォトリングラフィー工程によるパターニングで1μ
m径の開口部を設け、非晶質Si薄膜表面を露出させ
た。
【0011】次に、基体温度を480℃に保ったまま、
600keVに加速されたKr+イオンを、2×1012
ions・cm-2sec-1のドーズレートで照射した。イオン照射
および熱処理を約5時間続けると、各SiO2開口部に
は、その領域をほぼ埋めるように単一の結晶粒が成長し
ていた。
【0012】そこで、SiO2を完全に除去した後に、
今度はイオン照射は行なわず、基体温度600℃におけ
る熱処理のみで、上記の配列した結晶粒を成長させた。
これを約50時間アニールしたところ、非晶質薄膜はほ
ぼ完全に結晶化し、粒径5μm前後の結晶粒が規則正し
く配列されていた。
【0013】(第2実施例)初めに、2インチ径Siウ
ェハーの表面に、熱酸化法によってSiO2膜を100
0Åの膜厚で形成し、このSiO2膜上に、LPCVD
法を用いて膜厚1000Åの多結晶Si膜を堆積した。
そしてこの多結晶Si膜を完全に非晶質化するために、
40keVに加速されたSi+イオンを5×1015 ions
・cm-2のドーズで注入した。
【0014】次に、基体温度を450℃に保持しなが
ら、320keVに加速されたSi2+の集束イオンビー
ムを、非晶質化されたSi薄膜の面内に走査した。但し
走査方法は、5μm間隔の正方格子点に位置する0.5
μm角の領域にのみ局所的にイオンビームが照射される
ようにし、また時間的な平均のドーズレートが4×10
12 ions・cm-1sec-1になるように調節した。イオン照射
および熱処理を約3時間続けると、イオンビームが照射
されていた各格子点には、照射領域をほぼ埋めるように
単一の結晶粒が成長していた。
【0015】イオン照射はここで打ち切り、基体温度を
590℃に上昇させてアニールを続けたところ、約80
時間で非晶質薄膜はほぼ完全に結晶化し、粒径5μm前
後の結晶粒が規則正しく配列されていた。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
非晶質薄膜中における結晶核形成および成長過程が、結
晶化の臨界温度以下での熱処理と同時に非晶質薄膜へイ
オンビームを照射することによって誘起される現象を利
用し、薄膜の面内に局所的にイオンビームを照射しなが
ら、薄膜を上記臨界温度以下でアニールすることによっ
て、特定の位置だけに人為的に単一の結晶核を優先形成
することが可能である。そしてこれによって、従来報告
されていた方法では短縮を余儀なくされていた、核形成
領域内外での核形成潜伏時間を延長し、選択形成される
結晶粒の粒径の拡大を可能とする。その結果、本発明に
よる薄膜結晶の形成方法は、隣接する結晶粒との間の粒
界位置と粒径の制御された大粒径の結晶粒群からなる薄
膜結晶が得られることから、バラツキの少ない高性能な
各種素子を大面積に亘って形成できる結晶薄膜を提供す
るという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による結晶薄膜の形成方法の工程を示す
断面図。
【図2】従来技術による結晶薄膜の形成方法の工程を示
す断面図。
【符号の説明】
1 基体 2 非晶質薄膜 3 核形成領域 4 照射イオンビーム 5 結晶核 6 結晶粒 7 結晶粒界

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 非晶質薄膜を、固相成長によって結晶化
    させる結晶の成長方法において、前記非晶質薄膜の内部
    の所望の位置に設けた核形成領域にのみ、局所的に前記
    非晶質薄膜表面からイオンを照射しながら熱処理を施す
    ことによって、単一の結晶核を発生させる工程と、前記
    結晶核を種結晶として、これをさらに横方向成長させる
    工程とを具備することを特徴とする結晶の成長方法。
JP18416191A 1991-06-28 1991-06-28 結晶の成長方法 Pending JPH059099A (ja)

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