JPH0590090A - チツプ状固体電解コンデンサ - Google Patents
チツプ状固体電解コンデンサInfo
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- JPH0590090A JPH0590090A JP25108291A JP25108291A JPH0590090A JP H0590090 A JPH0590090 A JP H0590090A JP 25108291 A JP25108291 A JP 25108291A JP 25108291 A JP25108291 A JP 25108291A JP H0590090 A JPH0590090 A JP H0590090A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 生産性に優れ、かつ漏れ電流,Tanδ値の電
気特性の安定したものを得ることができ、さらには極性
判別も容易で、しかも陰極金属層の密着強度も優れてい
る小形のチップ状固体電解コンデンサを提供することを
目的とする。 【構成】 コンデンサ素子13における陰極層12の陽
極導出線11の引き出し面に対向する陰極面20及びこ
の陰極面20に隣接する周面21の一部に陰極導電体層
14を形成するとともに、外装樹脂層15の陰極導電体
層14表出側に形成され、かつ陰極導電体層14と接続
される陰極金属層16bを、外装樹脂層15の陰極側端
面に陰極導電体層14に達するように設けられた凹部2
3に沿わせて形成する。
気特性の安定したものを得ることができ、さらには極性
判別も容易で、しかも陰極金属層の密着強度も優れてい
る小形のチップ状固体電解コンデンサを提供することを
目的とする。 【構成】 コンデンサ素子13における陰極層12の陽
極導出線11の引き出し面に対向する陰極面20及びこ
の陰極面20に隣接する周面21の一部に陰極導電体層
14を形成するとともに、外装樹脂層15の陰極導電体
層14表出側に形成され、かつ陰極導電体層14と接続
される陰極金属層16bを、外装樹脂層15の陰極側端
面に陰極導電体層14に達するように設けられた凹部2
3に沿わせて形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチップ状固体電解コンデ
ンサに関するものである。
ンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のチップ状タンタル固体電解コンデ
ンサは図7に示すような構造となっていた。すなわち、
陽極導出線1を具備し、かつ弁作用金属であるタンタル
金属からなる多孔質の陽極体の表面に陽極酸化による誘
電体性酸化皮膜を形成し、この表面に二酸化マンガンな
どの電解質層を形成し、さらにカーボン層及び陰極層2
を順次積層形成することによりコンデンサ素子3を構成
し、このコンデンサ素子3は陽極導出線1の突出した先
端部1aと陰極層2の露出部2aを除いて外装樹脂層4
にて外装され、陽極導出線1の突出部1aを含む外装樹
脂層4の陽極導出線1の引き出し面とこの面に隣接する
周面に陽極金属層5を被覆形成するとともに、陰極層2
の露出部2aを含む外装樹脂層4の陰極側端部及びこの
面に隣接する周面に陰極金属層6を被覆形成していた。
ンサは図7に示すような構造となっていた。すなわち、
陽極導出線1を具備し、かつ弁作用金属であるタンタル
金属からなる多孔質の陽極体の表面に陽極酸化による誘
電体性酸化皮膜を形成し、この表面に二酸化マンガンな
どの電解質層を形成し、さらにカーボン層及び陰極層2
を順次積層形成することによりコンデンサ素子3を構成
し、このコンデンサ素子3は陽極導出線1の突出した先
端部1aと陰極層2の露出部2aを除いて外装樹脂層4
にて外装され、陽極導出線1の突出部1aを含む外装樹
脂層4の陽極導出線1の引き出し面とこの面に隣接する
周面に陽極金属層5を被覆形成するとともに、陰極層2
の露出部2aを含む外装樹脂層4の陰極側端部及びこの
面に隣接する周面に陰極金属層6を被覆形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成されたチップ状タンタル固体電解コンデンサで
は、コンデンサ素子3から引き出した陽極導出線1を水
平に保持してモールド成形する工程に於いて、前記コン
デンサ素子3の自重による垂れ下がりや成形に至る前工
程中の接触トラブル等により、前記陽極導出線1が湾曲
変形して、コンデンサ素子3の陽極導出線1の引き出し
面に対向する面及びこの面に隣接する周面を被覆した薄
い陰極層2が成形金型に接触するため、樹脂外装が十分
に行えず、その結果、前記薄い陰極層2の露出による外
観不具合が多発し、これを防ぐために、成形金型挿入精
度の改善が求められていた。また陰極側の外装周面を外
部に露出させるために、外装樹脂層4の一部をサンドブ
ラストにより除去する場合、陰極層2の露出状況を確認
しながら陰極層2を破壊させないように露出させなけれ
ばならないため、その工程が非常に難しいものとなって
生産性も悪くなっていた。さらに陰極層2は薄いため、
この陰極層2が破壊された場合は、コンデンサの漏れ電
流,Tanδ値を増大させるという問題につながってい
た。
うに構成されたチップ状タンタル固体電解コンデンサで
は、コンデンサ素子3から引き出した陽極導出線1を水
平に保持してモールド成形する工程に於いて、前記コン
デンサ素子3の自重による垂れ下がりや成形に至る前工
程中の接触トラブル等により、前記陽極導出線1が湾曲
変形して、コンデンサ素子3の陽極導出線1の引き出し
面に対向する面及びこの面に隣接する周面を被覆した薄
い陰極層2が成形金型に接触するため、樹脂外装が十分
に行えず、その結果、前記薄い陰極層2の露出による外
観不具合が多発し、これを防ぐために、成形金型挿入精
度の改善が求められていた。また陰極側の外装周面を外
部に露出させるために、外装樹脂層4の一部をサンドブ
ラストにより除去する場合、陰極層2の露出状況を確認
しながら陰極層2を破壊させないように露出させなけれ
ばならないため、その工程が非常に難しいものとなって
生産性も悪くなっていた。さらに陰極層2は薄いため、
この陰極層2が破壊された場合は、コンデンサの漏れ電
流,Tanδ値を増大させるという問題につながってい
た。
【0004】またこの種のチップ状タンタル固体電解コ
ンデンサは、形状的に小さいものであるため、極性判別
が難しく、さらには陰極金属層6の密着強度の点でも課
題を有していた。
ンデンサは、形状的に小さいものであるため、極性判別
が難しく、さらには陰極金属層6の密着強度の点でも課
題を有していた。
【0005】本発明はこのような問題点を解決するもの
で、生産性に優れ、かつ漏れ電流,Tanδ値の電気特性
の安定したものを得ることができ、さらには極性判別も
容易で、しかも陰極金属層の密着強度も優れている小形
のチップ状固体電解コンデンサを提供することを目的と
するものである。
で、生産性に優れ、かつ漏れ電流,Tanδ値の電気特性
の安定したものを得ることができ、さらには極性判別も
容易で、しかも陰極金属層の密着強度も優れている小形
のチップ状固体電解コンデンサを提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のチップ状固体電解コンデンサは、陽極導出線
の一端が表出するように陽極導出線を埋設した弁作用金
属からなる陽極体に誘電体性酸化皮膜,電解質層,陰極
層を形成して構成したコンデンサ素子と、前記陰極層に
おける陽極導出線の引き出し面に対向する面及びこの面
に隣接する周面の一部に設けた陰極導電体層と、前記コ
ンデンサ素子及び陰極導電体層の外表面を前記陽極導出
線の先端及び陰極導電体層の一部を除いて被覆する外装
樹脂層と、この外装樹脂層の陽極導出線表出側に形成さ
れ、かつ陽極導出線と接続される陽極金属層と、前記外
装樹脂層の陰極導電体層表出側に形成され、かつ陰極導
電体層と接続される陰極金属層とを有するとともに、前
記陰極金属層は外装樹脂層の陰極側端面に陰極導電体層
に達するように設けられた凹部に沿わせて形成したもの
である。
に本発明のチップ状固体電解コンデンサは、陽極導出線
の一端が表出するように陽極導出線を埋設した弁作用金
属からなる陽極体に誘電体性酸化皮膜,電解質層,陰極
層を形成して構成したコンデンサ素子と、前記陰極層に
おける陽極導出線の引き出し面に対向する面及びこの面
に隣接する周面の一部に設けた陰極導電体層と、前記コ
ンデンサ素子及び陰極導電体層の外表面を前記陽極導出
線の先端及び陰極導電体層の一部を除いて被覆する外装
樹脂層と、この外装樹脂層の陽極導出線表出側に形成さ
れ、かつ陽極導出線と接続される陽極金属層と、前記外
装樹脂層の陰極導電体層表出側に形成され、かつ陰極導
電体層と接続される陰極金属層とを有するとともに、前
記陰極金属層は外装樹脂層の陰極側端面に陰極導電体層
に達するように設けられた凹部に沿わせて形成したもの
である。
【0007】
【作用】上記構成によれば、コンデンサ素子を構成する
陰極層における陽極導出線の引き出し面に対向する面及
びこの面に隣接する周面の一部に陰極導電体層を設けて
いるため、コンデンサ素子が傾斜して挿入された場合で
も、前記陰極導電体層が成形金型の内壁に接触して前記
コンデンサ素子の傾斜を修正することになり、これによ
り、陰極側の外装周面を粗面化するためにサンドブラス
ト処理を行った場合でも陰極層が外装樹脂層から露出す
るという外観不良をなくすことができる。また、陰極導
出面を外部に表出させるために、外装樹脂層の陰極側端
面に陰極導電体層に達する凹部を設けているため、従来
のように陰極層を破壊させないように露出させるという
厳格な作業管理は不要となり、これにより、その生産性
を大幅に向上させることができるとともに、陰極層の損
傷ということもなくなるため、漏れ電流,Tanδ値の電
気特性も安定したものを得ることができる。
陰極層における陽極導出線の引き出し面に対向する面及
びこの面に隣接する周面の一部に陰極導電体層を設けて
いるため、コンデンサ素子が傾斜して挿入された場合で
も、前記陰極導電体層が成形金型の内壁に接触して前記
コンデンサ素子の傾斜を修正することになり、これによ
り、陰極側の外装周面を粗面化するためにサンドブラス
ト処理を行った場合でも陰極層が外装樹脂層から露出す
るという外観不良をなくすことができる。また、陰極導
出面を外部に表出させるために、外装樹脂層の陰極側端
面に陰極導電体層に達する凹部を設けているため、従来
のように陰極層を破壊させないように露出させるという
厳格な作業管理は不要となり、これにより、その生産性
を大幅に向上させることができるとともに、陰極層の損
傷ということもなくなるため、漏れ電流,Tanδ値の電
気特性も安定したものを得ることができる。
【0008】さらに前記外装樹脂層の陰極側端面に陰極
導電体層に達するように設けた凹部に沿わせて陰極金属
層を形成しているため、陰極金属層の密着強度も優れた
ものが得られるとともに、凹部の存在により極性判別も
容易に行えるものである。
導電体層に達するように設けた凹部に沿わせて陰極金属
層を形成しているため、陰極金属層の密着強度も優れた
ものが得られるとともに、凹部の存在により極性判別も
容易に行えるものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【0010】図1は本発明の一実施例におけるチップ状
タンタル固体電解コンデンサを示したもので、このチッ
プ状固体電解コンデンサは図1に示すように、陽極導出
線11を具備し、かつ陰極層12を形成したコンデンサ
素子13の陰極面20とこの面20に隣接する周面21
の一部に陰極導電体層14を構成し、そして前記陽極導
出線11の先端及び陰極導出面14aを除いて外装樹脂
層15により外装し、さらに陽極導出面11aとこの面
11aに隣接する外装周面22aには陽極金属層16a
と陽極側半田金属層17aを被覆形成し、一方、陽極導
出面11aと対向する陰極導出面14aとこの面14a
に隣接する外装周面22bには陰極金属層16bと陰極
側半田金属層17bを被覆形成している。
タンタル固体電解コンデンサを示したもので、このチッ
プ状固体電解コンデンサは図1に示すように、陽極導出
線11を具備し、かつ陰極層12を形成したコンデンサ
素子13の陰極面20とこの面20に隣接する周面21
の一部に陰極導電体層14を構成し、そして前記陽極導
出線11の先端及び陰極導出面14aを除いて外装樹脂
層15により外装し、さらに陽極導出面11aとこの面
11aに隣接する外装周面22aには陽極金属層16a
と陽極側半田金属層17aを被覆形成し、一方、陽極導
出面11aと対向する陰極導出面14aとこの面14a
に隣接する外装周面22bには陰極金属層16bと陰極
側半田金属層17bを被覆形成している。
【0011】図2は図1に示すチップ状タンタル固体電
解コンデンサの陰極層12を形成したコンデンサ素子1
3の陰極面20に陰極導電体層14を分厚く形成し、か
つ製品寸法となるように外装樹脂層15で外装した状態
を示したものである。
解コンデンサの陰極層12を形成したコンデンサ素子1
3の陰極面20に陰極導電体層14を分厚く形成し、か
つ製品寸法となるように外装樹脂層15で外装した状態
を示したものである。
【0012】次に、本発明の一実施例におけるチップ状
タンタル固体電解コンデンサの製造方法について説明す
る。
タンタル固体電解コンデンサの製造方法について説明す
る。
【0013】まず、図2に示される金属リボン19に接
続されたタンタル線からなる陽極導出線11の一端が表
出するように埋設した弁作用金属からなる多孔質の陽極
体に誘電体性酸化皮膜,電解質層,陰極層12を形成す
ることによりコンデンサ素子13を構成し、このコンデ
ンサ素子13に設けた陰極層12のうち、前記陽極導出
線11側と対向した陰極面20及びこの面20に隣接す
る周面21の一部に、銀粉体を主成分とする熱硬化性樹
脂からなる適正な粘度に保持したスラリー状の陰極導電
材料を浸漬により分厚く平面状に付着させ、恒温槽にて
乾燥硬化させることにより陰極導電体層14を形成し
た。そして前記陰極層12における陽極導出線11の引
き出し面と隣接する周面21の一部に形成される陰極導
電体層14の領域は、前記陰極層12における陽極導出
線11の引き出し面と隣接する周面21の長さに対して
1/2〜1/5の領域にした。なお、陰極導電材料はP
d,Ni,Cuのいずれか1種、またはこれらと銀を加
えた2〜3種よりなる複合金属粉体であってもよく、熱
硬化性樹脂は150℃〜180℃に加熱して硬化するも
のである。また、陰極導電材料は吸水性,吸湿性が小さ
く、かつ耐湿性の優れたものが望ましく、そしてこの陰
極導電材料は後述する陽極金属層16a,陰極金属層1
6bに使用する処理液がコンデンサ素子13の内部に浸
入しないものでなければならない。なお、この場合、N
i等の金属板よりなる金属材料であってもよい。またテ
フロン板18は上記電解質層形成時の陽極導出線11へ
の電解質付着を防止する絶縁板である。
続されたタンタル線からなる陽極導出線11の一端が表
出するように埋設した弁作用金属からなる多孔質の陽極
体に誘電体性酸化皮膜,電解質層,陰極層12を形成す
ることによりコンデンサ素子13を構成し、このコンデ
ンサ素子13に設けた陰極層12のうち、前記陽極導出
線11側と対向した陰極面20及びこの面20に隣接す
る周面21の一部に、銀粉体を主成分とする熱硬化性樹
脂からなる適正な粘度に保持したスラリー状の陰極導電
材料を浸漬により分厚く平面状に付着させ、恒温槽にて
乾燥硬化させることにより陰極導電体層14を形成し
た。そして前記陰極層12における陽極導出線11の引
き出し面と隣接する周面21の一部に形成される陰極導
電体層14の領域は、前記陰極層12における陽極導出
線11の引き出し面と隣接する周面21の長さに対して
1/2〜1/5の領域にした。なお、陰極導電材料はP
d,Ni,Cuのいずれか1種、またはこれらと銀を加
えた2〜3種よりなる複合金属粉体であってもよく、熱
硬化性樹脂は150℃〜180℃に加熱して硬化するも
のである。また、陰極導電材料は吸水性,吸湿性が小さ
く、かつ耐湿性の優れたものが望ましく、そしてこの陰
極導電材料は後述する陽極金属層16a,陰極金属層1
6bに使用する処理液がコンデンサ素子13の内部に浸
入しないものでなければならない。なお、この場合、N
i等の金属板よりなる金属材料であってもよい。またテ
フロン板18は上記電解質層形成時の陽極導出線11へ
の電解質付着を防止する絶縁板である。
【0014】前記陰極導電体層14を形成した後、陽極
導出線11が片側に引き出されるようにコンデンサ素子
13を金型にセットし、トランスファーモールド方式に
より、チップ状タンタル固体電解コンデンサの規格寸法
となるように外装樹脂層15を施した。この場合、コン
デンサ素子13は成形金型の中央にセットされるが、陽
極導出線11の湾曲や変形により、陰極導電体層14は
成形金型にほぼ接触した状態に配置され、外装樹脂層1
5の一部に陰極導電体層14が露出する場合もあり得
る。しかし薄い陰極層12は分厚い陰極導電体層14に
保護されているため、損傷を受けることはなくなり、ま
た、陽極導出線11の変形ストレスが解消されるため、
漏れ電流やTanδ値の特性を劣化させることもない。さ
らに陰極導電体層14以外での外観露出不具合もなくな
る。
導出線11が片側に引き出されるようにコンデンサ素子
13を金型にセットし、トランスファーモールド方式に
より、チップ状タンタル固体電解コンデンサの規格寸法
となるように外装樹脂層15を施した。この場合、コン
デンサ素子13は成形金型の中央にセットされるが、陽
極導出線11の湾曲や変形により、陰極導電体層14は
成形金型にほぼ接触した状態に配置され、外装樹脂層1
5の一部に陰極導電体層14が露出する場合もあり得
る。しかし薄い陰極層12は分厚い陰極導電体層14に
保護されているため、損傷を受けることはなくなり、ま
た、陽極導出線11の変形ストレスが解消されるため、
漏れ電流やTanδ値の特性を劣化させることもない。さ
らに陰極導電体層14以外での外観露出不具合もなくな
る。
【0015】次に陽極導出線11をカットして、外装樹
脂層15と面一の陽極導出線11の切断面を含む陽極導
出面11aを表出させる。一方、陽極導出面11aに対
向する陰極導出面14aは前記外装樹脂層15ととも
に、分厚い陰極導電体層14の一部を切除する。この場
合、分厚い陰極導電体層14が存在するため、従来のよ
うにスライスによる切断あるいは砥石による研削により
切除する場合に薄い陰極層20を破壊させないように露
出させるという厳格な管理は不要となり、その結果、生
産性を大幅に向上させることができるとともに、陰極層
20の損傷ということもなくなるため、漏れ電流やTan
δ値の電気特性不良はなくなる。したがって、次に陽極
外装周面22aと陰極外装周面22bを粗面化するため
に、サンドブラスト処理を行った場合でも陰極層20が
外装樹脂層15から露出するという外観不良をなくすこ
とができる。
脂層15と面一の陽極導出線11の切断面を含む陽極導
出面11aを表出させる。一方、陽極導出面11aに対
向する陰極導出面14aは前記外装樹脂層15ととも
に、分厚い陰極導電体層14の一部を切除する。この場
合、分厚い陰極導電体層14が存在するため、従来のよ
うにスライスによる切断あるいは砥石による研削により
切除する場合に薄い陰極層20を破壊させないように露
出させるという厳格な管理は不要となり、その結果、生
産性を大幅に向上させることができるとともに、陰極層
20の損傷ということもなくなるため、漏れ電流やTan
δ値の電気特性不良はなくなる。したがって、次に陽極
外装周面22aと陰極外装周面22bを粗面化するため
に、サンドブラスト処理を行った場合でも陰極層20が
外装樹脂層15から露出するという外観不良をなくすこ
とができる。
【0016】また前記外装樹脂層15には、陰極側端面
に前記陰極導電体層14に達するように凹部23を設け
ており、この凹部23の形状としては、図3に示すよう
な円形状、図4に示すようなスリット形状、図5に示す
ような円弧形状、図6に示すようなくさび一文字形状等
が考えられるもので、これらの凹部23を設けることに
より、切削形状による極性判別を容易に行うことができ
るとともに、この凹部23に沿わせてこの凹部23の表
面及び外装樹脂層15の陰極側表面に形成される陰極金
属層16bの密着強度も優れたものが得られるものであ
る。
に前記陰極導電体層14に達するように凹部23を設け
ており、この凹部23の形状としては、図3に示すよう
な円形状、図4に示すようなスリット形状、図5に示す
ような円弧形状、図6に示すようなくさび一文字形状等
が考えられるもので、これらの凹部23を設けることに
より、切削形状による極性判別を容易に行うことができ
るとともに、この凹部23に沿わせてこの凹部23の表
面及び外装樹脂層15の陰極側表面に形成される陰極金
属層16bの密着強度も優れたものが得られるものであ
る。
【0017】続いてアルカリ脱脂,化学エッチングをし
た後、触媒付与の前処理を行い、その後、Niの無電解
メッキにより、陽極外装周面22aと陰極外装周面22
bを含む外装樹脂層15と陽極導出面11a及び陰極導
出面14aの全面に金属層を形成する。この後、残すべ
き陽極導出面11aとこの面11aに隣接する陽極外装
周面22a及び陰極導出面14aとこの面14aに隣接
する陰極外装周面22bにレジスト材によりマスキング
を行い、露出部分の金属層を酸溶解させることにより、
外装樹脂層15の露出絶縁帯域を形成して両極を電気的
に完全に分離させる。続いてレジスト材をアルカリ溶解
にて除去する。これにより、外装樹脂層15の陽極導出
線11表出側に形成され、かつ陽極導出線11と接続さ
れる陽極金属層16aが形成されるとともに、陰極導電
体層14の表出側に形成され、かつ陰極導電体層14と
接続される陰極金属層16bが外装樹脂層15の陰極側
端面に形成された凹部23に沿わせて形成される。さら
に溶融半田浴の半田コーティングにより、陽極金属層1
6aには陽極側半田金属層17aが、一方、陰極金属層
16bには陰極側半田金属層17bがそれぞれ形成され
る。なお、半田金属層の形成は半田メッキによっても可
能である。次にエージング,表示,特性検査を経て完成
品となる。
た後、触媒付与の前処理を行い、その後、Niの無電解
メッキにより、陽極外装周面22aと陰極外装周面22
bを含む外装樹脂層15と陽極導出面11a及び陰極導
出面14aの全面に金属層を形成する。この後、残すべ
き陽極導出面11aとこの面11aに隣接する陽極外装
周面22a及び陰極導出面14aとこの面14aに隣接
する陰極外装周面22bにレジスト材によりマスキング
を行い、露出部分の金属層を酸溶解させることにより、
外装樹脂層15の露出絶縁帯域を形成して両極を電気的
に完全に分離させる。続いてレジスト材をアルカリ溶解
にて除去する。これにより、外装樹脂層15の陽極導出
線11表出側に形成され、かつ陽極導出線11と接続さ
れる陽極金属層16aが形成されるとともに、陰極導電
体層14の表出側に形成され、かつ陰極導電体層14と
接続される陰極金属層16bが外装樹脂層15の陰極側
端面に形成された凹部23に沿わせて形成される。さら
に溶融半田浴の半田コーティングにより、陽極金属層1
6aには陽極側半田金属層17aが、一方、陰極金属層
16bには陰極側半田金属層17bがそれぞれ形成され
る。なお、半田金属層の形成は半田メッキによっても可
能である。次にエージング,表示,特性検査を経て完成
品となる。
【0018】このように本発明の一実施例によれば、分
厚い陰極導電体層14が薄い陰極層12を保護している
ため、陰極層12が露出するという外観不良はなく、か
つ漏れ電流,Tanδ値の電気特性も優れたチップ状固体
電解コンデンサを効率よく生産することができる。
厚い陰極導電体層14が薄い陰極層12を保護している
ため、陰極層12が露出するという外観不良はなく、か
つ漏れ電流,Tanδ値の電気特性も優れたチップ状固体
電解コンデンサを効率よく生産することができる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、コンデン
サ素子を構成する陰極層における陽極導出線の引き出し
面に対向する面及びこの面に隣接する周面の一部に陰極
導電体層を設けているため、コンデンサ素子が傾斜して
挿入された場合でも、前記陰極導電体層が前記成形金型
の内壁に接触して前記コンデンサ素子の傾斜を修正する
ことになり、これにより、陰極側の外装周面を粗面化す
るためにサンドブラスト処理を行った場合でも陰極層が
外装樹脂層から露出するという外観不良をなくすことが
できる。また、陰極導出面を外部に表出させるために、
外装樹脂層の陰極側端面に陰極導電体層に達する凹部を
設けているため、従来のように陰極層を破壊させないよ
うに露出させるという厳格な作業管理は不要となり、こ
れにより、その生産性を大幅に向上させることができる
とともに、陰極層の損傷ということもなくなるため、漏
れ電流,Tanδ値の電気特性も安定したものを得ること
ができる。
サ素子を構成する陰極層における陽極導出線の引き出し
面に対向する面及びこの面に隣接する周面の一部に陰極
導電体層を設けているため、コンデンサ素子が傾斜して
挿入された場合でも、前記陰極導電体層が前記成形金型
の内壁に接触して前記コンデンサ素子の傾斜を修正する
ことになり、これにより、陰極側の外装周面を粗面化す
るためにサンドブラスト処理を行った場合でも陰極層が
外装樹脂層から露出するという外観不良をなくすことが
できる。また、陰極導出面を外部に表出させるために、
外装樹脂層の陰極側端面に陰極導電体層に達する凹部を
設けているため、従来のように陰極層を破壊させないよ
うに露出させるという厳格な作業管理は不要となり、こ
れにより、その生産性を大幅に向上させることができる
とともに、陰極層の損傷ということもなくなるため、漏
れ電流,Tanδ値の電気特性も安定したものを得ること
ができる。
【0020】さらに前記外装樹脂層の陰極側端面に陰極
導電体層に達するように設けた凹部に沿わせて陰極金属
層を形成しているため、陰極金属層の密着強度も優れた
ものが得られるとともに、凹部の存在により極性判別も
容易に行えるものである。
導電体層に達するように設けた凹部に沿わせて陰極金属
層を形成しているため、陰極金属層の密着強度も優れた
ものが得られるとともに、凹部の存在により極性判別も
容易に行えるものである。
【図1】本発明の一実施例を示すチップ状タンタル固体
電解コンデンサの断面図
電解コンデンサの断面図
【図2】同コンデンサにおけるコンデンサ素子の陰極面
に陰極導電体層を分厚く形成し、かつ製品寸法となるよ
うに外装樹脂層で外装した状態を示す断面図
に陰極導電体層を分厚く形成し、かつ製品寸法となるよ
うに外装樹脂層で外装した状態を示す断面図
【図3】同コンデンサの外装樹脂層に形成した凹部を円
形状に構成した状態の斜視図
形状に構成した状態の斜視図
【図4】同コンデンサの外装樹脂層に形成した凹部をス
リット形状に構成した状態の斜視図
リット形状に構成した状態の斜視図
【図5】同コンデンサの外装樹脂層に形成した凹部を円
弧形状に構成した状態の斜視図
弧形状に構成した状態の斜視図
【図6】同コンデンサの外装樹脂層に形成した凹部をく
さび一文字形状に構成した状態の斜視図
さび一文字形状に構成した状態の斜視図
【図7】従来のチップ状タンタル固体電解コンデンサの
断面図
断面図
11 陽極導出線 11a 陽極導出面 12 陰極層 13 コンデンサ素子 14 陰極導電体層 14a 陰極導出面 15 外装樹脂層 16a 陽極金属層 16b 陰極金属層 20 陰極面 21 周面 22b 陰極外装周面 23 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊田 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】陽極導出線の一端が表出するように陽極導
出線を埋設した弁作用金属からなる陽極体に誘電体性酸
化皮膜,電解質層,陰極層を形成して構成したコンデン
サ素子と、前記陰極層における陽極導出線の引き出し面
に対向する面及びこの面に隣接する周面の一部に設けた
陰極導電体層と、前記コンデンサ素子及び陰極導電体層
の外表面を前記陽極導出線の先端及び陰極導電体層の一
部を除いて被覆する外装樹脂層と、この外装樹脂層の陽
極導出線表出側に形成され、かつ陽極導出線と接続され
る陽極金属層と、前記外装樹脂層の陰極導電体層表出側
に形成され、かつ陰極導電体層と接続される陰極金属層
とを有するとともに、前記陰極金属層は外装樹脂層の陰
極側端面に陰極導電体層に達するように設けられた凹部
に沿わせて形成したチップ状固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25108291A JPH0590090A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | チツプ状固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25108291A JPH0590090A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | チツプ状固体電解コンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0590090A true JPH0590090A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17217375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25108291A Pending JPH0590090A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | チツプ状固体電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0590090A (ja) |
-
1991
- 1991-09-30 JP JP25108291A patent/JPH0590090A/ja active Pending
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