JPH06224085A - チップ状固体電解コンデンサ - Google Patents

チップ状固体電解コンデンサ

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JPH06224085A
JPH06224085A JP5011294A JP1129493A JPH06224085A JP H06224085 A JPH06224085 A JP H06224085A JP 5011294 A JP5011294 A JP 5011294A JP 1129493 A JP1129493 A JP 1129493A JP H06224085 A JPH06224085 A JP H06224085A
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JP
Japan
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cathode
layer
anode
capacitor
anode lead
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Pending
Application number
JP5011294A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Hasegawa
信男 長谷川
Sumio Nishiyama
澄夫 西山
Takashi Ida
隆 伊田
Masakazu Nakagaki
正和 中垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂材料を有効に活用することにより、材料
コストを下げ、生産性に優れ、かつ品質を大幅に向上さ
せることができる小形のチップ状固体電解コンデンサを
提供することを目的とするものである。 【構成】 一端が表出するように陽極導出線11を埋設
した弁作用金属からなる陽極体に誘電体性酸化皮膜、電
解質層、陰極層12を形成して構成したコンデンサ素子
13を備え、このコンデンサ素子13に陰極導電体層1
4からなる陰極部を設け、前記コンデンサ素子13及び
陰極部の外表面を前記陽極導出線11の先端及び陰極部
の一部を除いてインジェクションモールドにより被覆す
る外装樹脂層15を形成することにより、樹脂材料の使
用効率向上による材料のコスト低減、成形サイクル時間
短縮による生産性の向上、熱ストレスの軽減と安定した
成形条件による維持管理でコンデンサの漏れ電流、Ta
nδ値等の電気特性の劣化を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電子機器に利用され
るチップ状固体電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のチップ状固体電解コンデ
ンサの成形金型内の配置は図3に示すような構造となっ
ていた。すなわち、陽極導出線1とテフロン板2を具備
し、かつ弁作用金属であるタンタル金属からなる多孔質
の陽極体の表面に陽極酸化による誘電体性酸化皮膜を形
成し、この表面に二酸化マンガンなどの電解質層を形成
し、さらにカーボン層及び陰極層を順次積層形成し、陽
極導出線1の引き出し面に対向する面及びこの面に隣接
する周面の一部に設けた陰極層の突出部または陰極導電
体層4とからなるコンデンサ素子3を構成し、このコン
デンサ素子3は陽極導出線1を除いてトランスファーモ
ールド方式により樹脂にてカル部6からランナー部7を
通って供給され成形される外装樹脂層5により外装され
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにトランスファーモールド方式により外装されたチッ
プ状固体電解コンデンサでは、ショット毎にプランジャ
ーより金型に押し込まれたカル部6とカル部6に連結し
たランナー部7及びコンデンサ素子3を外装した外装樹
脂層5が硬化した状態で、金型から取り出されたため、
製品として有効に使用される外装樹脂層5は14〜15
%と低く、成形樹脂の大部分を占めるカル部6とランナ
ー部7は廃棄されていた。したがって有限なる資源が大
量の廃棄物と化して材料コストにはねかえり、さらには
樹脂材料投入、加熱流動加圧充填、硬化、取り出しのサ
イクルに長時間を有することによる生産性に対する改善
が求められていた。これらはコンデンサ素子が高温度の
金型内に長く保持されることにより、コンデンサの漏れ
電流、Tanδ値を増大させるという問題につながって
いた。
【0004】本発明はこのような問題点を解決するもの
で、樹脂材料を有効に活用することにより、材料コスト
を下げ、生産性に優れ、かつ品質を大幅に向上させるこ
とができる小形のチップ状固体電解コンデンサを提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のチップ状固体電解コンデンサは陽極導出線の
一端が表出するように陽極導出線を埋設した弁作用金属
からなる陽極体に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層
を形成して構成したコンデンサ素子と、前記陽極導出線
の引き出し面に対向する面及びこの面に隣接する周面の
一部に設けた陰極層の突出部または陰極導電体層からな
る陰極部と、前記コンデンサ素子及び陰極部の外表面を
前記陽極導出線の先端及び陰極部の一部を除いてインジ
ェクションモールドにより被履する外装樹脂層と、この
外装樹脂層の陽極導出線の表出側に形成されかつ陽極導
出線と接続される陽極金属層と、前記外装樹脂層の陰極
部の表出側に形成されかつ陰極部と接続される陰極金属
層とを備えた構成としたものである。
【0006】
【作用】上記インジェクションモールド方式によれば、
熱硬化性樹脂材料を用いて公知の熱可塑性樹脂成形条件
と同じように作業できる。すなわち、成形金型の樹脂流
動領域内で、ランナー部の大部分とカル部分の樹脂予熱
により軟化流動状態に保持されている熱硬化性樹脂材料
はインジェクションモールドにより成形金型の樹脂硬化
領域内に流入して硬化し、コンデンサ素子の外装樹脂層
を構成する。硬化廃棄樹脂量は僅かに残ったゲートラン
ナー部分のみに大幅に減少し、かつ僅かに残ったゲート
ランナー部分も充填材として再利用できることからほぼ
完全にコンデンサの外装樹脂として有効に活用され、材
料コストが大幅に低減できる。また瞬時コンデンサ素子
を外装するため成形サイクルが速くなり、生産性が大幅
に向上し、熱ストレスのかかる高温度の金型内にコンデ
ンサ素子を保持される時間も短くなり、安定した成形条
件で維持管理が容易にできるため、コンデンサの漏れ電
流、Tanδ値等の電気特性の劣化を抑えることができ
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0008】図1は本発明の一実施例におけるチップ状
固体電解コンデンサを示したもので、このチップ状固体
電解コンデンサは図1に示すように陽極導出線11を具
備しかつ、陰極層12を形成したコンデンサ素子13の
陰極面20とこの陰極面20に隣接する周面21の一部
に陰極導電体層14を形成し、そして前記陽極導出線1
1の先端及び陰極導出面14aを除いて外装樹脂層15
により外装し、さらに陽極導出面11aとこの陽極導出
面11aに隣接する外装周面22aには陽極金属層16
aと陽極半田金属層17aを被覆形成し、一方、陽極導
出面11aと対向する陰極導出面14aとこの面14a
に隣接する外装周面22bには陰極金属層16bと陰極
半田金属層17bを被覆形成している。図2は図1に示
すチップ状固体電解コンデンサのインジェクション成形
金型内におけるコンデンサ素子13と樹脂の配置状態を
示したものである。
【0009】次に本発明の一実施例におけるチップ状固
体電解コンデンサの製造方法について説明する。まず、
タンクルからなる陽極導出線11の一端が表出するよう
に埋設した弁作用金属からなる多孔質の陽極体に、誘電
体性酸化皮膜、電解質層、陰極層12を形成したコンデ
ンサ素子13を構成し、このコンデンサ素子13の周面
に設けた陰極層12のうち、前記陽極導出線11側と対
向した陰極面20及びこの陰極面20に隣接する周面2
1の一部に銀粉体を主成分とする熱硬化性樹脂からなる
適正な粘度に保持したスラリー状の陰極導電材料を浸漬
により分厚く凸状に付着させ、恒温槽にて乾燥硬化させ
ることにより陰極導電体層14を形成した。そして前記
陰極層12における陰極導出線11の引き出し面と隣接
する周面21の一部に形成される陰極導電体層14の領
域は、前記陰極層12における陽極導出線11の引き出
し面と隣接する周面21の長さに対して1/2〜1/5
の領域にした。
【0010】なお、陰極導電材料はPd,Ni,Cuの
いずれか一種、またはこれらと銀を加えた2〜3種より
なる複合金属粉体であってもよく、熱硬化性樹脂は15
0℃〜180℃に加熱して硬化するものである。また、
陰極導電材料は吸水性、吸湿性が小さく、かつ耐湿性の
優れたものが望ましく、そしてこの陰極導電材料は後述
する陽極金属層16a、陰極金属層16bに使用する処
理液がコンデンサ素子13の内部に侵入しないものでな
ければならない。なお、この場合、Ni等の金属板より
なる金属材料であってもよい。またテフロン板18は上
記電解質層形成時の陽極導出線11への電解質付着を防
止する絶縁板である。
【0011】前記陰極導電体層14を形成した後、陽極
導出線11が片側に引き出されるように図2に示すよう
にコンデンサ素子13を成形金型にセットし、インジェ
クションモールド方式により外装樹脂層15を施した。
この場合、コンデンサ素子13は成形金型の中央にセッ
トされるが、この部分は成形金型の樹脂硬化領域23に
あり、ゲート部の樹脂24と共に外装樹脂層15を成形
金型より樹脂硬化物として取り出すことができる。
【0012】一方軟化流動状態に保持された成形金型の
樹脂流動領域25の樹脂温度は80〜120℃に保持さ
れ硬化することはなく、外装樹脂層15を成形金型より
樹脂硬化物として取り出す時は成形圧を制御することに
より樹脂硬化領域23に流出することはない。このよう
に樹脂流動領域25の軟化流動樹脂26は従来のカル部
及びランナーの大部分に相当するため、廃棄することな
く次の外装樹脂層15に使用される。ゲート部の樹脂2
4は粉砕して充填材として再利用できるため、樹脂の使
用効率はほぼ100%に近づく。ここに用いるインジェ
クション樹脂としてはジアリルフタレート系で充填材と
しては硝子繊維が樹脂強度を向上させるために適してい
る。また成形金型の樹脂硬化領域23のみで短いため成
形サイクルも短縮され生産性が向上する。高温の成形金
型内でのコンデンサ素子13の保持時間が短く熱ストレ
スも軽減され、漏れ電流やTanδ値の特性不良が少な
くなる。
【0013】次に陽極導出線11と共に外装樹脂層15
の一部を切除して、外装樹脂層15と面一の陽極導出線
11の切断面を含む陽極導出面11aを表出させる。一
方、陽極導出面11aに対向する陰極導出面14aは、
前記外装樹脂層15とともに分厚い陰極導電体層14の
一部を切除してチップ状固体電解コンデンサの規格寸法
にする。
【0014】次に陽極外装周面22a、陰極外装周面2
2bを粗面化するために、サンドブラスト処理を施し、
続いてアルカリ脱脂、化学エッチングをした後に触媒付
与の前処理を施し、その後、Niの無電解メッキにより
陽極外装周面22aと陰極外装周面22bを含む外装樹
脂層15と陽極導出面11a及び陰極導出面14aの全
面に金属層を形成する。その後、残すべき陽極導出面1
1aとこの陽極導出面11aに隣接する陽極外装周面2
2a及び陰極導出面14aとこの陰極導出面14aに隣
接する陰極外装周面22bにレジスト材によりマスキン
グを行い、露出部分の金属層を酸溶解させることによ
り、外装樹脂層15の露出絶縁帯域を形成して両端を電
気的に完全に分離させる。
【0015】続いてレジスト材をアルカリ溶解にて除去
する。これにより、外装樹脂層15の陽極導出線11表
出側に形成され、かつ陽極導出線11と接続される陽極
金属層16aが形成されるとともに陰極導電体層14の
表出側に形成され、かつ陰極導電体層14と接続される
陰極金属層16bが形成される。さらに溶融半田浴の半
田コーティングにより陽極金属層16aには陽極側半田
金属層17aが、一方、陰極金属層16bには陰極側半
田金属層17bがそれぞれ形成される。なお、半田金属
層の形成は半田メッキによっても可能である。次にエー
ジング、表示、特性検査を経て完成品となる。
【0016】以上のように本実施例によれば樹脂材料を
有効に活用することにより、材料コストを下げ、かつ品
質を大幅に向上させたチップ状固体電解コンデンサを効
率よく生産することができる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明のインジェクション
モールドによる外装樹脂層を備えたチップ状固体電解コ
ンデンサによれば、熱硬化性樹脂材料を用いて公知の熱
可塑性樹脂成形条件と同じように作業できる。すなわ
ち、成形金型の樹脂流動領域内で、ランナー部の大部分
とカル部分の樹脂予熱により軟化流動状態に保持されて
いる熱硬化性樹脂材料はインジェクションモールドによ
り成形金型の樹脂硬化領域内に流入して硬化し、コンデ
ンサ素子の外装樹脂層を構成する。硬化廃棄樹脂量は僅
かに残ったゲートランナー部分のみに大幅に減少し、か
つ僅かに残ったゲートランナー部分も充填材として再利
用できることからほぼ完全にコンデンサの外装樹脂とし
て有効に活用され、材料コストが大幅に低減できる。ま
た、瞬時コンデンサ素子を外装するため成形サイクルが
速くなり、生産性が大幅に向上し、熱ストレスのかかる
高温度の金型内にコンデンサ素子を保持される時間も短
くなり、安定した成形条件で維持管理が容易にできるた
め、コンデンサの漏れ電流、Tanδ値等の電気特性の
劣化を抑えることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるチップ状固体電解コ
ンデンサの断面の概略図
【図2】図1に示すチップ状固体電解コンデンサの成形
金型内の配置の概略図
【図3】従来のチップ状固体電解コンデンサの断面図
【符号の説明】
11 陽極導出線 11a 陽極導出面 12 陰極層 13 コンデンサ素子 14 陰極導電体層 14a 陰極導出面 15 外装樹脂層 16a 陽極金属層 16b 陰極金属層 17a 陽極半田金属層 17b 陰極半田金属層 18 テフロン板 19 金属リボン 20 陰極面 21 周面 22a 陽極外装周面 22b 陰極外装周面 23 樹脂硬化領域 24 ゲートランナー 25 樹脂軟化流動領域 26 軟化流動樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中垣 正和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極導出線の一端が表出するように陽極
    導出線を埋設した弁作用金属からなる陽極体に誘電体性
    酸化皮膜、電解質層、陰極層を形成して構成したコンデ
    ンサ素子と、前記陽極導出線の引き出し面に対向する面
    及びこの面に隣接する周面の一部に設けた陰極層の突出
    部または陰極導電体層からなる陰極部と、前記コンデン
    サ素子及び陰極部の外表面を前記陽極導出線の先端及び
    陰極部の一部を除いてインジェクションモールドにより
    被覆する外装樹脂層と、この外装樹脂層の陽極導出線の
    表出側に形成されかつ陽極導出線と接続される陽極金属
    層と、前記外装樹脂層の陰極部の表出側に形成されかつ
    陰極部と接続される陰極金属層とを備えたチップ状固体
    電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 硬化済み外装樹脂の一部を充填材として
    樹脂原料に混合し外装樹脂層として再利用した請求項1
    記載のチップ状固体電解コンデンサ。
JP5011294A 1993-01-27 1993-01-27 チップ状固体電解コンデンサ Pending JPH06224085A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100917027B1 (ko) * 2007-12-17 2009-09-10 삼성전기주식회사 고체 전해 콘덴서 및 그 제조방법
CN111383844A (zh) * 2018-12-26 2020-07-07 株式会社村田制作所 电解电容器

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US7969710B2 (en) 2007-12-17 2011-06-28 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Solid electrolytic capacitor and method of manufacturing the same
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