JPH0588630B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、例えば、リズム体操等の体の動き
に合わせて楽音発生を制御する楽音制御装置に関
する。

「従来の技術」 従来、リズム体操等の体の動きに合わせて楽音
を制御する器具として、リズムステイツクが案出
されている。このリズムステイツクは、腕の振り
上げ角度に対応した信号を出力する角度検出手段
を具備している。そして、角度検出手段の出力信
号に基づいて、制御信号発生手段が楽音制御信号
を発生する。これにより、腕の振り上げ角度に応
じて楽音発生を制御することができるので、ステ
イツクを手で握り、そして、手を自在に動かすと
手の動きに応じて、例えば、音等が変化する楽音
を発生することが可能となる。

上述したリズムステイツクの外観を第４図に示
し、楽音発生回路の電気的構成を第６図に示す。
第４図において、リズムステイツク１は、円柱状
に形成され、一端部に握り部１ａが形成されてい
る。ステイツク１は、先端部の内部に、第５図に
示すような角度センサ２が取り付けられている。
角度センサ２は、基板２ａにあらかじめ定められ
た角度で４個の水銀スイツチ３，４，５，６が固
定されてなるものであり、基板２ａの方向を示す
直線Ｇが鉛直線となく角度に対応して水銀スイツ
チ３、４，５，６の内のいずれか１つまたは複数
がオンとなるものである。この場合、基板２ａは
鉛直線を含む平面内に位置している必要がある。
水銀スイツチ３，４，５，６の各々の電極３ａ，
３ｂ，４ａ，４ｂ，５ａ，５ｂ，６ａ，６ｂが、
第６図の楽音発生制御回路７にリード線３ｃ，４
ｃ，５ｃ，６ｃを介して接続されている。楽音発
生制御回路７は、水銀スイツチ３〜６のオン／オ
フ状態に基づいてセンサ２の鉛直線に対する角
度、すなわち、操作者Ｈの腕の鉛直線に対する角
度を検出し、この検出結果を角度データKDとし
て逐次楽温信号形成回路８へ出力する。楽温信号
形成回路８は、角度データKDに対応する音等の
楽温信号を形成し、スピーカSPへ出力する。こ
れにおり、操作者Ｈの腕の振り上げ角度に応じた
音等の楽音がスピーカSPから発生する。

「発明が解決しようとする問題点」 ところで、上述した角度センサ２を取り付けた
従来のリズムステイツク１を用いた場合、腕をゆ
つくり振り上げると角度を正しく検出できるが、
激しく腕を振ると角度を正しく検出できなくな
る。このような場合、激しい腕の動きを検出する
ためのセンサとして、例えば、印加された加速度
に応じたレベルの信号を出力する加速度センサを
用いた方が好ましい。ところが、角度センサの出
力特性と加速度センサの出力特性とは互いに異な
る場合がある。このような場合、例えば、角度セ
ンサの出力に応じて楽温制御する楽音発生装置に
加速度センサの出力を与えると、出力特性の違い
により処理することができないことも起こり得
る。

そこで、こうした弊害に対処するためには、セ
ンサ種類毎に対応する楽音制御回路を設けてお
き、使用するセンサに応じてこれらを使い分ける
ことが考えられる。

しかしながら、このようにすると、楽音発生装
置自体の回路規模が増大して構成の複雑化を招致
する上、センサ種類を変える度に楽音制御回路を
使い分ける操作が必要になり、極めて煩雑な手間
となる。さらに、こうした使い分けを行うと、実
際に使用されているセンサの種類に適合しない演
奏操作（制御態様）を行つてしまつたり、そのセ
ンサに適合しない楽音制御回路を用いたりして誤
動作させ易いという問題もある。

この発明は、上述した事情に鑑みてなされたも
ので、１つの楽音発生装置に対して複数種類の動
作検出手段（センサ）を使用することができる楽
音制御装置を提供することにある。

「問題点を解決するための手段」 この発明は、楽音発生装置の発生楽音を制御す
る楽音制御装置において、操作者の動きを検出す
る動作検出手段を有し、この動作検出手段の検出
結果と共に、前記動作検出手段の種類を識別する
識別情報を出力する検出部材と、前記検出部材か
ら出力された識別情報に基づいて前記動作検出手
段の種類を判別し、該判別結果と前記検出結果と
に応じて前記楽音発生装置を制御する制御信号を
発生する制御手段とを具備することを特徴として
いる。

「作用」 上記構成によれば、検出部材が操作者の動きに
応じた検出結果と、この検出結果を発生する動作
検出手段の種類を識別する識別情報とを出力し、
制御手段が前記識別情報に基づいて動作検出手段
の種類を判別し、該判別結果と前記検出結果とに
応じて楽音発生装置を制御する。

「実施例」 以下、図面を参照してこの発明の一実施例につ
いて説明する。尚、従来の技術の第４図，第５図
及び第６図において説明したものと同一の部材に
ついては、同一の符号を付してその説明を省略す
る。第１図は同実施例において用いられるリズム
ステイツク１を示す図であり、このステイツク１
の握り部１ａの近くには、後述する楽音発生制御
回路１８に接続される押しボタンスイツチ９が取
り付けられている。また、ステイツク１の先端部
１ｃは、第２図に示すように細長のキヤツプ状に
形成され、ねじによつてステイツク１の胴部１ｂ
と接続される。この先端部１ｃの内部にはセンサ
基板１０が、また、胴部１ｂの内部にはインタフ
エース基板１１が納められており、インタフエー
ス基板１１に取り付けられたコネクタ１１ａにセ
ンサ基板１０のカードエツジ１２が差し込まれて
いる。カードエツジ１２の表面には、第２図に示
すように、電源端子１２ａと、アナログ信号を出
力するアナログ出力端子１２ｂと、デイジタル信
号を出力するデイジタル出力端子１２ｃと、後述
する識別データSDを出力する識別データ出力端
子２ｄとが形成されている。上記センサ基板１０
には、第３図で述べた角度センサ２と、識別符号
発生器１３とが取り付けられている。角度センサ
２は、水銀スイツチ３〜６のオン／オフ状態を示
すデータHDを出力するように結線されている。
また、識別符号発生器１３は、３個のデイツプス
イツチによつて構成されるもので、センサ基板１
０に取り付けられているセンサの種類を識別する
ための識別データSD（この場合、角度センサ２を
示すデータSD）を出力する。上に述べた角度セ
ンサ２の出力データHDがカードエツジ１２のデ
イジタル出力端子１２ｃへ、また、識別符号発生
器１３の識別データSDが識別データ出力端子１
２ｄへ各々供給され、コネクタ１１ａを介して基
板１１に設けられているインタフエース回路１４
（第３図参照）のセレクタ１５へ供給される。尚、
上述した例では、角度センサ２を取り付けたセン
サ基板１０をコネクタ１１ａに差し込んだが、加
速度センサを取り付けたセンサ基板１６（第３図
参照）を差し込むこともできる。このセンサ基板
１６には、角度センサ２の代わりに加速度センサ
が取り付けられている。加速度センサは、ピエゾ
プラスチツクフイルム等の圧電素子で形成されて
おり、所定方向の加速度を印加されると、加速度
に対応するレベルの信号Sgを発生する。この信
号Sgがカードエツジのアナログ出力端子を介し
てインタフエース回路１４のＡ／Ｄコンバータ１
７へ、また、識別データSD（加速度センサを示す
データSD）がデイジタル出力端子を介してセレ
クタ１５へ各々供給される。Ａ／Ｄコンバータ１
７は、信号SgのレベルをデイジタルデータGDに
変換し、セクレタ１５へ供給する。セレクタ１５
は、データHDあるいはデータGD，識別データ
SDを入力し、データSDに応じたデータHD，GD
のいずれか一方を選択し、データDDとして楽音
発生制御回路１８へ出力する。楽音発生制御回路
１８は、上述したスイツチ９の操作状態を調べ、
スイツチ９がオン状態であることを検出すると、
入力されたデータDDがどのセンサから得られた
ものか識別データSDに基づいて判別し、その判
別結果及びデータDDに応じた音高コードKCを
作成し、楽音信号形成回路１９へ出力する。楽音
信号形成回路１９は、音高コードKCを入力し、
コードKCに応じた音高の楽音信号を形成し、ス
ピーカSPを駆動する。

次に、上述した実施例の動作について説明す
る。まず、操作者Ｈが、ステイツク１にセンサ基
板１０を取り付け、スイツチ９を押しながらステ
イツク１を握つた腕を振り上げると、楽音発生制
御回路１８は、スイツチ９オンを受けてデータ
SDの値を調べ、データDD（データHD）が入力
されたことを検出すると、データHDに応じて音
高コードKCを作成し、楽音信号形成回路１９へ
出力する。これにより、操作者Ｈの腕の振り上げ
角度に応じた音高の楽音がスピーカSPから発生
する。

次に、操作者Ｈが、ステイツク１にセンサ基板
１６を取り付け、上に述べたようにして腕を所定
方向に振ると、楽音発生制御回路１８は、上と同
じようにしてデータSDの値を調べ、データDD
（加速度センサによるデータGD）が入力された
ことを検出すると、データGDに応じて音高コー
ドKCを作成し、楽音信号形成回路１９へ出力す
る。これにより、操作者Ｈが腕を所定方向に振る
勢いに応じた音高の楽音がスピーカSPから発生
する。

尚、上記実施例では、ステイツク１にセンサ基
板１０あるいはセンサ基板１６を取り付けたが、
ステイツク１に取り付けられるセンサ基板の種類
はそれらにのみ限定されるものではない。また、
センサ基板１０に角度センサ２及び識別符号発生
器１３を取り付けたが、センサ基板１０に取り付
けられる部品類はそれらにのみ限定されるもので
はない。また、センサ基板１０にカードエツジ１
２を設けてセンサ出力を取り出すようにしたが、
センサ基板１０から出力を取り出す形態はカード
エツジ１２にのみ限定されるものではない。ま
た、ステイツク１にセンサ基板１０あるいはセン
サ基板１６を取り付けたが、ステイツク１にセン
サ類を取り付ける形態としては基板にのみ限定さ
れるものではない。また、ステイツク１のインタ
フエース基板１１上にインタフエース回路１４を
設けたが、インタフエース回路１４は必ずしもイ
ンタフエース基板１１上に設けられるものではな
い。また、上記実施例では、セレクタ１５の出力
データDDに応じた楽音の音高を制御したが、こ
れに代えて出力データDDに応じた楽音の音色，
音量等を制御するようにしてもよい。

「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、検出
部材が操作者の動きに応じた検出結果と、この検
出結果を発生する動作検出手段の種類を識別する
識別情報とを出力し、制御手段が前記識別情報に
基づいて動作検出手段の種類を判別し、該判別結
果と前記検出結果とに応じた楽音発生装置を制御
するので、１つの楽音発生装置に対して複数種類
の動作検出手段を使用できる。この結果、楽音発
生装置の構成を簡単化でき、また、使用する動作
検出手段に合わせて楽音制御回路を使い分ける手
間を省略することできる。さらに、従来の誤動作
も回避することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例において用いられ
るリズムステイツク１を示す図、第２図はリズム
ステイツク１の先端付近の縦断面図、第３図は同
実施例の楽音発生動作を説明するための回路図、
第４図は従来の技術において用いられるリズムス
テイツク１を示す図、第５図は角度センサ２を示
す図、第６図は従来の技術の楽音発生動作を説明
するための回路図である。 １……リズムステイツク、２……角度センサ、
１０，１６……センサ基板、１３……識別符号発
生器、１４……インタフエース回路、１５……セ
レクタ、１７……Ａ／Ｄコンバータ、１８……楽
音発生制御回路、１９……楽音信号形成回路、
HD，SD，GD，DD……データ、Sg……信号、
KC……音高コード、Ｈ……操作者。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 楽音発生装置の発生楽音を制御する楽音制御
   装置において、 操作者の動きを検出する動作検出手段を有し、
   この動作検出手段の検出結果と共に、前記動作検
   出手段の種類を識別する識別情報を出力する検出
   部材と、 前記検出部材から出力された識別情報に基づい
   て前記動作検出手段の種類を判別し、該判別結果
   を前記検出結果とに応じて前記楽音発生装置を制
   御する制御信号を発生する制御手段と を具備することを特徴とする楽音制御装置。