JPH058742B2 - - Google Patents

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JPH058742B2
JPH058742B2 JP21698684A JP21698684A JPH058742B2 JP H058742 B2 JPH058742 B2 JP H058742B2 JP 21698684 A JP21698684 A JP 21698684A JP 21698684 A JP21698684 A JP 21698684A JP H058742 B2 JPH058742 B2 JP H058742B2
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film
sheet
stretching
porous film
weight
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Shoji Kumazaki
Masami Yamaguchi
Minoru Kashino
Hiroshi Kamata
Ju Suzuki
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は親水化された多孔質フイルムまたはシ
ートに関する。更に詳しくはポリオレフイン樹
脂、充填剤、液状又はワツクス状の炭化水素重合
体からなる組成物から作られた親水性を有する多
孔質のフイルムまたはシートであつて、透湿度、
吸湿性に優れたものであり、衣料用、包装用、電
池セパレーター用、過材用、医療用等として好
適な多孔質のフイルムまたはシートに関するもの
である。 〔従来の技術〕 本発明者等は、衣料用、包装用、電池セパレー
タ用、過材用、医療用等に用いられる充填剤入
りポリオレフイン系多孔質フイルムまたはシート
の製造法について先に出願した(特願昭57−
172598、特願昭58−10232、特願昭58−14937)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかるに該多孔質フイルムまたはシートは良好
な透湿性を示すが吸湿性を殆ど示さず、電池セパ
レータ用、医療用等の吸湿性を有する方が望まし
い分野で用いるには必ずしも好ましくない。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は透湿性及び吸湿性の両性質に優れ
たフイルムを提供することを目的に鋭意検討を行
なつた結果、特殊の処理を施した多孔質フイルム
とすることにより目的を達成し本発明を完成する
に到つたものである。 即ち、本発明はポリオレフイン樹脂100重量部、
充填剤25〜400重量部、液状又はワツクス状の炭
化水素重合体1〜100重量部とからなる組成物を
溶融成形して未延伸フイルムまたはシートとし、
該未延伸フイルムまたはシートを少なくとも一軸
方向に延伸加工して得た多孔質フイルムまたはシ
ートであつて、該多孔質フイルムまたはシートは
界面活性剤と溶解性無機塩とで親水化処理されて
いることを特徴とする親水化された多孔質フイル
ムまたはシートに存する。 本発明で用いるポリオレフイン樹脂としては高
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレンが単独、あるいは二種類以上の
混合物として用いられ、更には高圧法低密度ポリ
エチレンが混合されてもよい。又、結晶性ポリプ
ピレンも用いられる。 充填剤としては、無機及び有機の充填剤が用い
られ、無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タ
ルク、クレー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸
マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、酸化
カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、ア
ルミナ、マイカ、アスベスト粉、ガラス粉、シラ
スバルーン、ゼオライト、珪酸白土等が使用さ
れ、有機充填剤としては、木粉、パルプ粉等のセ
ルロース系粉末等が使用される。これらは単独又
は混合して用いられる。充填剤の平均粒径として
は、30μ以下のものが好ましく、10μ以下のもの
が更に好ましく、5μ以下のものが最も好ましい。
粒径が大きすぎると延伸物の気孔の緻密性が悪く
なる。充填剤の表面処理は、樹脂への分散性、更
には延伸性の点で、実施されていることが好まし
く、脂肪酸又はその金属塩での処理が好ましい結
果を与える。 液状またはワツクス状の炭化水素重合体として
は、液状ポリブタジエン、液状ポリブテン、液状
ポリイソプレン、及びそれらの誘導体が用いられ
る。中でも水酸基末端液状ポリブタジエン、及び
その誘導体、例えば末端がイソシアネート変性、
無水マレイン酸変性、エポキシ変性等の液状物が
好ましく用いられる。更には、水酸基末端液状ポ
リブタジエンを水素添加したポリヒドロキシ飽和
炭化水素が良好な結果を示す。 該ポリヒドロキシ飽和炭化水素は、1分子当り
少くとも1.5個の水酸基を有する主鎖が飽和した
または大部分飽和した炭化水素系ポリマーであつ
て、400〜48000、好ましくは500〜20000の範囲の
数平均分子量(蒸気圧法による)をもつものが用
いられる。数平均分子量が小さすぎると耐候性が
十分でなく、また大きすぎると流動性が低下する
ため取り扱いが困難となる。1分子当りの平均水
酸基数は1.5以上、好ましくは1.8以上、とくに好
ましくは2.0〜5.0である。そして水酸基は主鎖の
末端、長鎖分岐の末端にあることが好ましい。 しかしてこのようなポリヒドロキシ飽和炭化水
素は、公知の方法、例えば過酸化水素等を重合開
始剤として、ブタジエン単独あるいは共重合性モ
ノマーとをラジカル重合して得られるブタジエン
系液状重合体を水素添加することによつて得られ
る。共重合モノマーとしてはイソプレン、クロロ
プレン、スチレン、メチル(メタ)アクリレー
ト、メチルビニルエーテル等が挙げられる。 水素添加はニツケル系触媒(例えば還元ニツケ
ル、ラネーニツケル)、コバルト系触媒、白金触
媒、パラジウム触媒、ロジウム触媒、ルテニウム
触媒、これらの混合又は合金系触媒を使用して通
常の方法で実施される。 末端に極性基のあるもののポリオレフイン樹
脂、充填剤系への導入は、両者の相溶性を向上さ
せる上で好ましい結果を与えるものと推定され
る。 又、ポリヒドロキシ飽和炭化水素を用いるとき
には、液状エポキシ樹脂あるいはエポキシ化植物
油の如きエポキシ基含有の液状有機化合物を併用
することも出来る。 該ポリオレフイン樹脂と充填剤及び液状、又は
ワツクス状の炭化水素重合体を配合してなる組成
物を溶融成形して得たフイルムまたはシートから
一軸延伸又は二軸延伸加工して多孔質フイルムま
たはシートを得る際のポリオレフイン樹脂と充填
剤及び液状又はワツクス状の炭化水素重合体の配
合割合はポリオレフイン樹脂100重量部に対して
充填剤25〜400重量部、液状又はワツクス状の炭
化水素重合体1〜100重量部である。 充填剤の割合が25重量部未満では延伸したフイ
ルムに気孔が充分形成されず、多孔化度合が低く
なる。 又、充填剤の配合割合が400重量部を越えると
混練性、分散性、フイルムまたはシートの成形性
が劣る。 液状、又はワツクス状の炭化水素重合体の割合
が100重量部を越えると、ポリオレフイン樹脂の
持つ特性が薄れ、満足な混練性、フイルムまたは
シートの成形性および延伸性を確保することが出
来ない。また、1重量部末満でもフイルムまたは
シートの成形性および延伸性で劣り、満足すべき
多孔化フイルムまたはシートが得られない。 フイルム又はシートの成形については、通常の
フイルム又はシートの成形装置及び成形方法に準
じて行えば良く、円形ダイによるインフレーシヨ
ン成形、TダイによるTダイ成形等を適宜採用す
れば良い。その選択は、次の延伸の方法により異
なる。 すなわち、一軸延伸の場合は、ロール延伸が通
常好んで採用されるが、チユーブラー延伸で、一
軸方向(引取方向)を強調させた形であつても良
い。 又、延伸は一段でも二段以上の多段でも差支え
ない。 通常、充填剤を含有したフイルムまたはシート
の多孔化が達成される延伸倍率は3.5〜6倍であ
るが、本発明のような組成物からなるフイルムま
たはシートの多孔化は延伸倍率1.2〜6倍と低倍
率でも達成される。しかし、多孔化とフイルム又
はシートの物性の異方性の低下の観点より、好ま
しくは1.5〜4倍が良い。 次に二軸延伸の場合を記す。 二軸延伸は、同時及び逐次延伸に於いて極めて
良好な延伸性を示す。 二軸延伸でも低倍率延伸が可能であり、少なく
共1方向が1.2倍で均一延伸と多孔化が達成され
る。これに伴い、表面強度が強い多孔性フイルム
を得る事が出来る。 通常、多孔化が達成され、かつ、均一延伸の可
能な延伸倍率は、少なく共1方向が1.2〜4.0倍で
ある。好ましくは1.2〜3.0倍が良い。 又、一軸共延伸二軸延伸后に熱処理を実施する
事により、フイルム精度を安定化する事が出来
る。又、公知のコロナ処理、フレーム処理等の表
面処理を施す事も出来る。 該ポリオレフイン樹脂、充填剤および液状又は
ワツクス状の炭化水素重合体を配合してなる組成
物を溶融成形した後、一軸延伸又は二軸延伸して
得た多孔質のフイルムまたはシートは界面活性剤
と潮解性無機塩とにより親水化処理される。 処理に用いられる界面活性剤は非イオン系界面
活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面
活性剤のいずれでもよく、またこれらの界面活性
剤の二種類以上の併用でもよい。 非イオン系界面活性剤としては、ポリオール脂
肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
等。 カチオン系界面活性剤としては第四級アンモニ
ウム塩、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ア
ルキルアミンオキシド等、アニオン系界面活性剤
としてはアルキルスルフオン酸塩、アルキルベン
ゼンスルフオン酸塩、アルキルナフタレンスルフ
オン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル
スルフオン酸エステル塩、ポリオキシエチレンア
ルキルスルフオン酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンアルキルアリルスルフオン酸エステル塩、ア
ルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリ
ン酸塩等が用いられる。 また、処理に用いられる潮解性無機塩として
は、周期率表第族、族金属のハロゲン化物が
好ましく、具体的には塩化リチウム、塩化カルシ
ウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛等が用いられ
る。なかでもアルカリ金属、アルカリ土類金属の
ハロゲン化物が好ましい。これらの潮解性無機塩
の二種類以上の併用でもよい。 多孔質フイルムまたはシートを、界面活性剤と
潮解性無機塩とで親水化処理する為には、先ず界
面活性剤で該多孔質フイルムまたはシートを処理
し、次いで潮解性無機塩で処理するか、又は界面
活性剤と潮解性無機塩とで一緒に処理することが
望ましい。 多孔質フイルムまたはシートを界面活性剤で処
理するには、例えば浸漬法、噴霧法等が用いられ
るが、通常、簡便な、界面活性剤と実質的に均一
混合する液体に界面活性剤を混合あるいは溶解
し、該溶液に多孔質フイルムまたはシートを浸漬
し、界面活性剤をフイルム又はシートに含浸させ
る浸漬法が用いられる。 界面活性剤と実質的に均一に混合する液体とし
ては、純水、更にはメチルアルコール、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル類等が挙げられる。またこれらの混合物も用い
ることが出来る。 更には、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ク
ロロホルム、アセトン、四塩化炭素など、あるい
はさらにこれらの混合物も用いることが出来る。 界面活性剤の濃度としては0.1重量%以上、さ
らには1重量%以上とすることが好ましい。界面
活性剤の濃度が0.1重量%未満であると、親水化
処理が可能であつても浸漬時間等の処理時間を長
くしなければならず好ましくない。 続いて、界面活性剤で処理された多孔質フイル
ムまたはシートを潮解性無機塩で処理する場合に
も、例えば浸漬法、噴霧法等が用いられるが、通
常、簡便な、潮解性無機塩と実質的に均一混合す
る液体に潮解性無機塩を混合あるいは溶解し、該
溶液に該フイルムまたはシートを浸漬し、潮解性
無機塩をフイルムまたはシートに含浸させる浸漬
法が用いられる。 潮解性無機塩と実質的に均一混合する液体とし
ては、純水、更にはメチルアルコール、エチルア
ルコール等のアルコール類等が挙げられる。ま
た、これらの混合物も用いることが出来る。 更にはアセトン、ジエチルエーテル、クロロホ
ルムなど、あるいはさらにはこれらの混合物も用
いることが出来る。 潮解性無機塩の濃度としては0.1重量%以上、
さらには0.5重量%以上とすることが好ましい。
潮解性無機塩の濃度が0.1重量%未満であると、
親水化処理が可能であつても浸漬時間等の処理時
間を長くする必要があり、好ましくない。 多孔質フイルムまたはシートを界面活性剤と潮
解性無機塩とで同時に親水化処理するにおいて
も、浸漬法、噴霧法等が用いられるが、通常は浸
漬法が用いられる。 界面活性剤と潮解性無機塩とを実質的に均一に
混合する液体としては、純水、更にはメチルアル
コール、エチルアルコール等のアルコール類等が
挙げられる。またこれらの混合物も用いることが
出来る。更にはアセトン、クロロホルムなど、あ
るいはさらにはこれらの混合物も用いることが出
来る。 多孔質フイルムまたはシートに公知のコロナ処
理、フレーム処理等の表面処理を施した後に界面
活性剤及び潮解性無機塩で処理することも出来
る。 本発明のフイルムは一定以上の透湿度および吸
湿度を有するものであり、透湿度が500g/m2
24hr以上、好ましくは1000g/m2・hr以上であ
り、吸湿率が0.3重量%以上である。 これらの要求特性を満たすフイルムは電池セパ
レーター用あるいは医療用等に好適に用いること
が出来るが、本発明で詳細に説明した範囲内で要
求に応じ適度な透湿度および吸湿率のものを選択
することが出来る。 〔実施例〕 次に本発明を実施例により更に具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。 参考例 1 (ポリヒドロキシ飽和炭化水素の製造) 容量10のオートクレーブに、市販の液状ポリ
ブタジエン〔日本曹達(株)製;G−2000、分子量
2000〕3Kg、シクロヘキサン3Kg及びカーボン担
持ルテニウム(5%)触媒(日本エンゲルハルト
社製)300gを仕込み、製精アルゴンガスで系内
を置換した後、高純度水素ガスをオートクレーブ
に供給し、同時に加熱を開始し、約30分を要して
定常条件(内温約100℃、内圧約50Kg/cm2)に到
達させた。 この条件に約15時間維持し、次いで水素化反応
を停止した。得られたポリマーは、ヨウ素価5
g/100g、水酸基価44KOHmg/gの液状のポリ
ヒドロキシ飽和炭化水素であつた。 実施例 1 メルト・インデツクスが1.0g/10分、密度が
0.918g/cm3である線状低密度ポリエチレン樹脂
〔NOVATEC−U、FW20G、三菱化成工業(株)〕
3.4Kgと炭酸カルシウム(平均粒径0.9μ、脂肪酸
処理)5.8Kgを、まずヘンシエルミキサー中で撹
拌混合し、次いでこれに参考例1で得たポリヒド
ロキシ飽和炭化水素0.8Kgを添加し、更に撹拌混
合を行ない、10Kgの混合物を得た。 該配合操作を10回実施し、最終的に100Kgの混
合物を得た。 なお、メルト・インデツクスはASTM D1238
−70により、190℃、荷重2.16Kgの時の樹脂の押
出量を示し、密度はASTM D1505に準拠し、密
度勾配管法により20℃で求めたものである。 かくして得られた混合物を、二軸混練機DSM
−65(日本製鋼所(株)製)により混練し、造粒した。
これを50mmφ押出機によりインフレーシヨン成形
し、厚さ120μのフイルムに製膜した。 ここで製膜条件は下記のとおりである。 押出機シリンダー温度:170−190−190℃ ヘツド、ダイス温度:190−190℃ ブロー比:2.7 折り径:635mm かくして得られたフイルムを、ロール延伸機に
より一軸延伸し、続いて、更に熱弛緩処理を行な
い、フイルム厚さ95μの多孔質フイルムを得た。 延伸及び熱弛緩条件は下記のとおりである。 延伸温度 70℃ 延伸倍率 2.3倍 熱弛緩温度 100℃ 熱弛緩率 13% 該多孔質フイルムをアニオン系界面活性剤のア
ルキルナフタレンスルホン酸ソーダー〔ペレツク
ス NBペースト、花王石鹸(株)〕の1%及び3%
水溶液に所定時間浸漬した後、風乾した。 次いで更に塩化リチウムの1%水溶液に所定時
間浸漬した後、風乾した。 この処理フイルムの透湿度及び吸湿率を表−1
に示すが比較例1に対し吸湿量が大巾に向上して
いることが判る。 尚、これらの測定方法は下記のとおりである。 (1) 透湿度(g/m2・24時間):JIS Z0208−
1976に準じ、温度30℃、相対湿度90%で測定し
た。 (2) 吸湿率(重量%):フイルムを塩化カルシウ
ムを入れたデシケーター中で24時間乾燥処理
(20℃の恒温室)後、20℃、相対湿度65%の条
件下で、24時間後の重量増加を測定、重量百分
率で示す。 比較例 1、2 実施例1において、ロール延伸機による一軸延
伸により得られたフイルム厚さ95μの多孔質フイ
ルム(比較例1)、更には該フイルムを実施例1
で用いた界面活性剤で、所定濃度の溶液に所定時
間浸漬処理后、風乾して得られたフイルム(比較
例2)である。 表−1に測定結果を示したが、透湿度は大きく
て良好なるものの、吸湿率が小さく、殆んど吸湿
性を示さないか又は不十分な吸湿性しか示さな
い。 比較例 3 実施例1において、ロール延伸機による一軸延
伸により得られたフイルム厚さ95μの多孔質フイ
ルムを用い、塩化リチウムの3wt%水溶液に10秒
間浸漬した後、風乾した。測定結果を表−1に示
すが吸湿率は0.1wt%以下と非常に小さいもので
あつた。
【表】
【表】 実施例 2 実施例1において、ロール延伸機による一軸延
伸により得られたフイルム厚さ95μの多孔質フイ
ルムを用い、実施例1で使用したアルキルナフタ
レンスルホン酸ソーダーと塩化リチウムの所定濃
度を共に溶解した溶液に所定時間浸漬した後、風
乾した。 この処理フイルムの透湿度及び吸湿率を表−2
に示す。
【表】 実施例 3 実施例1で使用したのと同じ線状低密度ポリエ
チレン樹脂3.06Kgと、メルト・インデツクスが
2.0g/10分、密度が0.924g/cm3の高圧法低密度
ポリエチレン〔NOVATEC−L、F150、三菱化
成工業(株)〕0.34Kg及び実施例1で用いたのと同じ
炭酸カルシウム5.9Kgを、まずヘンシエルミキサ
ー中で撹拌混合し、次いでこれに参考例1で得た
ポリヒドロキシ飽和炭化水素0.5Kgとエポキシ化
大豆油〔ADK Cizer C−130L、アデカ・アー
ガス化学(株)〕0.2Kgを添加し、更に撹拌混合を行
なつた。 次いで実施例1と全く同じ方法で混練造粒し
た。 続いて、インフレーシヨン成形により厚さ
110μのフイルムに製膜した。かくして得られた
フイルムをロール延伸機により一軸延伸を行な
い、フイルム厚さ87μの多孔質フイルムを得た。 製膜条件及び延伸、熱弛緩条件は実施例1と同
様である。 該多孔質フイルムを用い、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノラウレート〔レオドールTW−
L120、花王石鹸(株)〕と塩化リチウムの所定濃度
を共に溶解した水溶液に所定時間浸漬した後、風
乾した。 この処理フイルムの透湿度及び吸湿率を表−3
に示す。 比較例 4 実施例3において、ロール延伸機による一軸延
伸により得られたフイルム厚さ87μの多孔質フイ
ルムを、実施例3で用いたポリオキシエチレンソ
ルビタンモノラウレートの所定濃度の溶液に、所
定時間浸漬処理后、風乾した。得られた結果を表
−3に示したが、吸湿率が小さく、吸湿性に劣る
ものである。
【表】 実施例 4 実施例3において、ロール延伸機による一軸延
伸により得られたフイルム厚さ87μの多孔質フイ
ルムを用い、ラウリルトリメチルアンモニウムク
ロライド〔コータミン24P、花王石鹸(株)〕と塩化
リチウムの所定濃度を共に溶解した水溶液に所定
時間浸漬した後、風乾した。 また該多孔質フイルムを用い、実施例3で用い
たポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
と塩化カルシウムの所定濃度を共に溶解した水溶
液に所定時間浸漬した後、風乾した。 得られた結果を表−4に示す。 比較例 5 実施例3で用いた一軸延伸によるフイルム厚さ
87μの多孔質フイルムを、実施例4で用いたラウ
リルトリメチルアンモニウムクロライドの3Wt%
水溶液に10秒間浸漬した後、風乾した。結果を表
−4に示す。
【表】 実施例 5 実施例3に於て、線状低密度ポリエチレンを
3.42Kg、高圧法低密度ポリエチレンを0.38Kg、炭
酸カルシウムを5.6Kg、ポリヒドロキシ飽和炭化
水素を0.4Kg、エポキシ化大豆油を0.2Kgとした他
は全て実施例3と同様にして、インフレーシヨン
成形し厚さ115μのフイルムを得た。次いで該フ
イルムをロール延伸機により一軸延伸し、フイル
ム厚さ83μの多孔質フイルムを得た。 得られた多孔質フイルムを用い、実施例1で使
用したアルキルナフタレンスルホン酸ソーダーと
塩化リチウムの所定濃度を共に溶解した溶液に所
定時間浸漬した後で風乾した。 処理フイルムの透湿度及び吸湿率を表−5に示
した。 実施例 6 実施例1に於て、線状低密度ポリエチレンをメ
ルトインデツクス0.04g/10分、密度0.960g/
cm3の高密度ポリエチレン〔NOVATEC、ES300、
三菱化成工業(株)〕に変えた他は、全て実施例1と
同様にしてインフレーシヨン成形し、110μのフ
イルムを製膜した。 次に一軸延伸により、フイルム厚さ90μの多孔
質フイルムを得た。 該多孔質フイルムを用い、実施例1で使用した
アルキルナフタレンスルホン酸ソーダーと塩化リ
チウムの所定濃度を共に溶解した濃液に所定時間
浸漬した後、風乾した。 測定結果を表−5に示す。 実施例 7 実施例3に於て線状低密度ポリエチレンを3.9
Kg、高圧法低密度ポリエチレンを0.2Kg、炭酸カ
ルシウムを5.1Kg、ポリヒドロキシ飽和炭化水素
を0.6Kg、エポキシ化大豆油を0.2Kgとした他は全
て実施例と同様にしてインフレーシヨン成形し厚
さ120μのフイルムを得た。次いで該フイルムを
ロール延伸機により一軸延伸及び熱弛緩処理を実
施した。 延伸及び熱弛緩条件は下記のとおりである。 延伸温度 60℃ 延伸倍率 2.0倍 熱弛緩温度 100℃ 熱弛緩率 10% 続いて、該一軸延伸フイルムをテンター横延伸
機により横方向に延伸し、更に横方向に熱弛緩処
理した。 条件は下記のとおりである。 横延伸温度 95℃ 横延伸倍率 2.5倍 横方向熱弛緩温度 105℃ 横方向弛緩率 15% 得られたフイルムはフイルム厚み55μの多孔質
フイルムである。 該多孔質フイルムを用い、実施例3で使用した
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートと
塩化リチウムの所定濃度を共に溶解した水溶液に
所定時間浸漬した後で風乾した。この処理フイル
ムの透湿度及び吸湿率を表−5に示す。
〔発明の効果〕
本発明はフイルムまたはシートは透湿度、吸湿
性に優れたものであり、衣料用、包装用、電池セ
パレーター用、過材用、医療用等として用いて
大変効果的なものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリオレフイン樹脂100重量部に対して、充
    填剤25〜400重量部、液状又はワツクス状の炭化
    水素重合体1〜100重量部とからなる組成物を溶
    融成形して未延伸フイルムまたはシートとし、該
    未延伸フイルムまたはシートを少なくとも一軸方
    向に延伸加工して得た多孔質フイルムまたはシー
    トであつて、該多孔質フイルムまたはシートは界
    面活性剤と潮解性無機塩とで親水化処理されてい
    ることを特徴とする親水化された多孔質フイルム
    またはシート。 2 親水化処理により、透湿度500g/m224hr以
    上、吸湿率0.3重量%以上とされていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項に記載のフイルム
    またはシート。
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