JPH0587189A - 振動吸収装置 - Google Patents

振動吸収装置

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JPH0587189A
JPH0587189A JP3247533A JP24753391A JPH0587189A JP H0587189 A JPH0587189 A JP H0587189A JP 3247533 A JP3247533 A JP 3247533A JP 24753391 A JP24753391 A JP 24753391A JP H0587189 A JPH0587189 A JP H0587189A
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JP
Japan
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bellows
piezoelectric element
diaphragm
displacement
holder
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JP3247533A
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English (en)
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Shigeki Yoshioka
茂樹 吉岡
Masahiro Tsukamoto
雅裕 塚本
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0587189A publication Critical patent/JPH0587189A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/26Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B06GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS IN GENERAL
    • B06BMETHODS OR APPARATUS FOR GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS OF INFRASONIC, SONIC, OR ULTRASONIC FREQUENCY, e.g. FOR PERFORMING MECHANICAL WORK IN GENERAL
    • B06B1/00Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
    • B06B1/02Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy
    • B06B1/06Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction
    • B06B1/0607Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements
    • B06B1/0611Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements in a pile
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/08Non-electric sound-amplifying devices, e.g. non-electric megaphones
    • GPHYSICS
    • G12INSTRUMENT DETAILS
    • G12BCONSTRUCTIONAL DETAILS OF INSTRUMENTS, OR COMPARABLE DETAILS OF OTHER APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 【目的】圧電素子の電圧−歪特性を利用し、防振効果が
優れ、信頼性と作業性の向上に好適な振動吸収装置を提
供する。 【構成】電圧印加による圧電素子1の歪をダイヤフラム
ホルダ2、ダイヤフラム3、流動媒体10、ベローズ1
1を介して伝達する変位拡大機構20と、防振ゴム6を
並列に配設する構成を有するエンジンマウント用振動吸
収装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子による電圧−
歪特性を利用した振動吸収装置に係り、特に自動車のエ
ンジンを車体に防振的に支持するエンジンマウント装置
及びその応用技術に関する。
【0002】
【従来の技術】上記従来技術のエンジンマウント装置と
しては、特開昭59−23139号、特開昭59−23
140号、及び特開平1−114522号公報に開示さ
れているが、例えば図12に示すように、圧電素子51
は防振ゴム52と直列にフランジ53、54、54を介
して配列してなり、これを取付ボルト56によってエン
ジンと車体の間に固定される構造であって、電圧を印加
することによって圧電素子51が矢印P方向に伸長し、
圧電素子51と直列に設けた防振ゴム52との協同作用
によって車体をエンジンの振動から防護する構造であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
に示す従来技術のエンジンマウント装置は、能動的な制
振手段としての圧電素子を、受動的な制振手段としての
防振ゴムと直列に配置した構造であるため、圧電素子の
もつ能動的振動防止機能が防振ゴによって吸収され防振
効果が小さくなるという問題点があった。さらにまた、 1)車室内のこもり音や加速時に発生する騒音の原因と
なるエンジンの振動変位は100μm程度あり、通常、
歪が0.1%以下の圧電素子を使用すると全長が10c
m以上必要になるため大きな車両スペースを要し搭載が
困難になる。
【0004】2)圧電素子に付加される引張方向及びせ
ん断方向の応力により圧電素子が破損するおそれがあ
る。
【0005】3)エンジンの静荷重により圧電素子に過
大の圧縮応力が付加され圧電素子の機能が減退すること
がある。
【0006】などの付随的な問題点があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決しエンジンマ
ウント用に好適で防振性能が優れており、しかも作業性
の高い振動吸収装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術にお
ける高周波電圧印加による圧電素子を用いた微小歪検知
機能が、圧電素子と直列に配設された防振ゴムによって
制振効果が相殺される点を改善することに着目したもの
であり、圧電素子と直列に設けたダイヤフラムとベロー
ズの組合わせからなる媒体室に流動媒体を密封し、ダイ
ヤフラムとベローズとの受圧面積差に比例して圧電素子
の変位を増幅する変位拡大機構をフランジと取付部材に
接続すると共に、圧電素子の変位拡大機構と並列に弾性
部材を配設する着想から得られたものであって、上記課
題を解決するための手段は特許請求の範囲に記載されて
いる。すなわち、本発明の目的は、振動体と基台との間
に介装され前記振動体からの振動を緩和する振動吸収装
置において、印加電圧に対応して圧電素子に生ずる歪を
流動媒体を介して伝達する変位吸収手段と、付加荷重に
対して弾性変形する弾性部材とを有し、前記変位吸収手
段と前記弾性部材とを並列に配設した振動吸収装置であ
って、前記変位吸収手段は、前記圧電素子の変位を伝達
するダイヤフラムホルダと、前記ダイヤフラムホルダに
支持されたダイヤフラムと、前記ダイヤフラム面に対向
して配設したベローズホルダと、前記ベローズホルダに
接続したベローズと、前記ダイヤフラムホルダ、前記ダ
イヤフラム、前記ベローズホルダ、及び前記ベローズに
よって仕切られた媒体室と、前記媒体室内に密封した流
動媒体とを有し、前記ダイヤフラムの外径と前記ベロー
ズの平均径との相違により前記圧電素子の歪を増幅する
変位拡大機構を備えると共に、前記振動体と前記基台間
の圧縮方向に対する位置規制手段を有する振動吸収装置
によって達成される。
【0009】
【作用】上記の構成により、圧電素子のもつ能動的振動
防止機能が防振ゴムによって吸収されることなく優れた
防振効果が得られ、圧電素子の位置決め作業が容易にな
ると共に引張応力やせん断応力に対する保護が容易にな
る。具体的には、 (1)車室内のこもり音や加速時騒音の原因となる振動
を消去するに十分な100μm程度の変位をコンパクト
なエンジンマウント装置で発生させることができる。
【0010】(2)積層圧電素子に引張応力やせん断応
力が加わっても圧電素子が破損されない。
【0011】(3)エンジンの静荷重を防振ゴムと圧電
素子とで分担することにより、圧電素子に適正な荷重が
付加され、またベローズの耐久性も向上する。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面と共に説明する。 〔第1実施例〕以下、本発明を図面に基づいて説明す
る。図1は、本発明に係る振動吸収装置をエンジンマウ
ント装置に適用した一実施例を示す図である。まず、構
成を説明すると、振動吸収機構は、フランジ5と取付部
材4の間に挾まれて構成されておりフランジ5と取付部
材4には各々取付用ボルト21、22が設けられてい
る。フランジ5は、取付用ボルト22によって振動源で
あるエンジン側に連結され、取付部材4は取付用ボルト
21によって車体側に連結され、これによりエンジン
は、取付部材4とフランジ5に設けた圧電素子1と変位
拡大機構20を介して車体により支持される。
【0013】次に圧電素子1と変位拡大機構20の内部
機構について説明する。圧電素子1は、取付部材4の内
側中心に固定されている。圧電素子1は、PZT(鉛・
ジルコネート・タイタネート)等の圧電セラミックスの
薄板と電極材料を交互に積層したもので、板厚方向に分
極され板面間に印加される直流電圧に応じて発生する歪
により板厚を増大する方向に伸長する。伸長量は長さ2
0mmの素子について10μm程度である。圧電素子1
は、ダイヤフラムホルダ2によって表面を覆われ、圧電
素子1と直列に接続される変位拡大機構20内の流動媒
体10と隔離されている。変位拡大機構20は、ベロー
ズ11、ベローズホルダ7、ダイヤフラム3、ダイヤフ
ラムホルダ2によって構成され、これらに囲まれた部分
に流動媒体10が密封されている。流動媒体10にはシ
リコン油、グリセリン油のような熱膨張率の小さい油の
使用が好ましい。ベローズ11はフランジ5に接する側
は閉底面を形成しており、他端側は開放されたままベロ
ーズホルダ7に溶接などの手段により固着されている。
【0014】ダイヤフラム3はりん青銅板などの弾性材
で形成されており、外縁部は溶接などの手段によりでベ
ローズホルダ7の内側に固定されている。ダイヤフラム
ホルダ2は圧電素子1を覆い、鍔の部分はダイヤフラム
3と対接している。ベローズ11、ベローズホルダ7、
ダイヤフラム3、ダイヤフラムホルダ2によって囲まれ
た媒体室9内に流動媒体10を注入したのち、ダイヤフ
ラムホルダ2にボール14を圧入することによって流動
媒体10を媒体室9内に密封する。
【0015】防振ゴム6は、フランジ5、取付部材4に
挾着され、かつ、圧電素子1および変位拡大機構20の
外周を囲んで変位拡大機構20と並列に配設されてい
る。
【0016】さらに、アクティブ制振機構は、図示しな
いエンジンのクランク角センサからの出力を整形するク
ランク角信号30、クランク角信号30から圧電素子制
御信号31を発動させる制御回路および圧電素子制御信
号31によって、圧電素子1を増幅駆動する高速電力増
幅器32によって構成される。
【0017】次に作用を説明する。いま、圧電素子1に
高速電力増幅器32から駆動電圧を印加すると、駆動電
圧に応じて圧電素子1が伸張し、この圧電素子1の伸長
に伴いベローズホルダ2およびダイヤフラム3が矢印A
方向に移動する。この時ダイヤフラム3とベローズホル
ダ7に囲まれた部分の体積が減少するため、体積減少分
の流動媒体10がベローズ11内に流入する。従ってベ
ローズ11内の体積が拡大することによりベローズ11
が伸張して、フランジ5、取付部材4間の間隔長が拡大
する。いま、ダイヤフラム3の外径(ベローズホルダ7
の内径)よりも、ベローズ11の平均径(外径+内径の
1/2)を小さくすると、ダイヤフラム3とベローズ1
1の面積の比だけ圧電素子1の変位は拡大される。例え
ば、ダイヤフラムの径が30mm、ベローズの径9.5
mmとすると、面積比は約10対1となり、圧電素子1
が10μm変位した時にベローズは約100μm伸張す
る。本実施例システムは車室内のこもり音および加速時
騒音発生の原因となるエンジン振動の制振を目的として
いるが、こもり音および加速時騒音発生の原因となるエ
ンジン振動は、最大変位が約100μm程度であるた
め、エンジン振動を制振するには、エンジンマウントに
逆位相の100μm程度の振動変位を付加する必要があ
り従って変位拡大機構20の拡大率も10倍程度あれば
よい。
【0018】図2はクランク角とエンジン振動および圧
電素子伸張量の変位を示す特性図である。エンジンの振
動は、ハイパスフィルタを通して、こもり音および加速
時騒音の原因となる比較的高周波の振動を抽出したもの
であって、振動はエンジン回転のクランク角に対応した
2次振動(エンジン1回転につき2回)が主になってい
る。従って該振動に逆位相の変位をエンジンマウントで
発生させれば制振されることになる。つまり、エンジン
のクランク角を検出し、該クランク角に対応して圧電素
子1を制御すればよい。
【0019】図1に示すエンジンのクランク角信号30
を検出し、クランク角に対応して図2のパターンのよう
な圧電素子制御信号31を発生させ、該信号を高速電力
増幅器32によって圧電素子1を駆動する電力に増幅す
る。圧電素子1は高速電力増幅器32の駆動電圧によっ
て図2のパターンで伸縮動作を行ない、エンジン振動と
逆位相の変位をするため制振されるものである。また、
振動の振幅は、エンジンの回転数によっても異なるの
で、エンジン回転数に応じて圧電素子1の変位量を制御
することにより一層高い制御効果が得られる。
【0020】また、防振ゴム6はアイドル振動やシェイ
ク等の比較的低い周波数の振動を低減させる。さらに、
エンジンの静荷重は、防振ゴム6と圧電素子1および変
位拡大機構20で分担するので、圧電素子1には最適な
電圧−変位特性が得られるような適正荷重が付加され
る。これにより、ベローズ11内圧力の高圧によるベロ
ーズ11の疲労を回避し長寿命化を図ることができる。
【0021】また、エンジンマウントのフランジ5、取
付部材4間に発生する引張またはせん断応力に対して
も、変位拡大機構20内の流動媒体10およびベローズ
11による緩衝作用により圧電素子1の損傷を防止する
ことが可能である。
【0022】以上説明してきたように、上記実施例によ
れば、積層された圧電素子1と直列に、ダイヤフラム3
とベローズ11の組合わせによる媒体室9内に流動媒体
10を密封し、ダイヤフラム3とベローズ11の受圧面
積に比例して圧電素子1の変位を増幅する変位拡大機構
20と、防振ゴム6とを並列に配設する構成としたた
め、圧電素子のもつ能動的振動防止機能が防振ゴムによ
って吸収されることなく優れた防振効果が得られ、さら
に、 (1)車室内のこもり音や加速時騒音の原因となる振動
を消去するに十分な100μm程度の変位をコンパクト
なエンジンマウント装置で発生させることができる。
【0023】(2)積層圧電素子に引張応力やせん断応
力が加わっても圧電素子1が破損されない。
【0024】(3)エンジンの静荷重を防振ゴム6と圧
電素子1とで分担することにより、圧電素子1に適正な
荷重が付加され、またベローズ11の耐久性も向上す
る。
【0025】という効果が得られる。
【0026】〔第2実施例〕図3は本発明の第2実施例
を示す図で、第1実施例における変位拡大機構20の部
分のみを示している。ベローズホルダ7は上部ベローズ
ホルダ7aと下部ベローズホルダ7bからなり、フラン
ジ5と上部ベローズホルダ7aとはベローズ11を介し
て接続されている。圧電素子1の上面はダイヤフラムホ
ルダ2の底面と密着しており、また下面は取付部材4に
固定されており、取付部材4は下部ベローズホルダ7b
と螺合し、さらにロックナット12で回り止めされてい
る。リード線1aから電圧を印加すると圧電素子1は図
3の矢印A方向に伸長し、これに伴ってダイヤフラムホ
ルダ2も矢印A方向に変位する。
【0027】一方、ダイヤフラムホルダ2は円筒孔2b
を有し、円筒孔2b内に位置規制ロッド8を嵌装したの
ち固定されている。ダイヤフラムホルダ2とダイヤフラ
ム3とは円形溝2aを介して係合されている。ダイヤフ
ラム3の外縁部は上部ベローズホルダ7aと下部ベロー
ズホルダ7bの間に装着され、ベローズホルダ7の内部
空間は、ダイヤフラム3によっての上側の媒体室9と下
側の空室15と分離されており、圧電素子1の上下方向
の変位に伴いダイヤフラムホルダ2を介してダイヤフラ
ム3が弾性変形するように構成されている。媒体室9に
は注入口13から流動媒体10が注入されたのちボール
14を圧入して密封し、ベローズ11の一端は上部ベロ
ーズホルダ7aに、他端はフランジ5に接続されてい
る。フランジ5は、流動媒体10の圧力によりベローズ
11の伸縮と共に矢印A方向または矢印Aと反対の方向
に変位する。
【0028】位置規制ロッド8は、一端がダイヤフラム
ホルダ2の円筒孔2bに嵌装され他端はダイヤフラム3
とベローズ11の初期状態、すなわち、撓んでいない状
態にあるとき、フランジ5に軽く接触して、いわゆる零
タッチの状態となるように調整して固定されている。上
記調整のための組付け手順は以下の通りである。
【0029】(a)下部ベローズホルダ7bに、ダイヤ
フラム3、ダイヤフラムホルダ2、ベローズ11を取り
付ける。
【0030】(b)上部ベローズホルダ7aの上面7d
と、フランジ5の上面5aとの平行間隔を確保する位置
決め治具を用い、ベローズ11の初期状態におけるフラ
ンジ5とベローズ11とのラップ量を調整し両者を溶接
する。
【0031】(c)位置決め治具を固定したまま、ダイ
ヤフラムホルダ2の円筒孔2aから位置規制ロッド8を
挿入し、ダイヤフラム3が撓んでいない状態で位置規制
ロッド8の先端をフランジ5の下面5bに接触させ、円
筒孔2aの内側に位置規制ロッド8をロウ付けする。
【0032】(d)位置決め治具を固定したまま、注入
口13を通じて減圧し媒体室9内の空気を抜いた後に流
動媒体10を注入し、ボール14を圧入して媒体室9を
密封する。
【0033】(e)位置決め治具を固定したまま、圧電
素子1と取付部材4を所定の位置に取付けロックナット
12でロックする。
【0034】上記の組付け手順(a)〜(d)によっ
て、「ダイヤフラム3、ベローズ11とも撓みのない状
態を維持したまま位置規制ロッド8がフランジ5に当接
する」条件が満たされ、フランジ5の位置を規制するこ
とにより、ダイヤフラムホルダ2を下側から押しても、
ダイヤフラム3が変形せず流体の圧力が上昇することは
ない。そのあと(e)を実施し圧電素子1を組付ける
が、前記所定の位置とは、製造バラツキ、加工精度など
を考慮し、圧電素子1、ダイヤフラムホルダ2、取付部
材4がそれぞれ密着した位置を意味する。従来はこのダ
イヤフラムホルダ2の位置決めは困難であり、従って圧
電素子1の位置決めも困難であったが、本実施例によ
り、圧電素子1の位置決めは自動的にかつ安定的にダイ
ヤフラムホルダ2に当接させることにより、効率的な位
置決め作業を実現することができる。すなわち、取付部
材4の締結トルクを適正値に管理すれば足りるものであ
る。したがって、圧電素子1の位置決め作業が容易にな
り生産性の向上と品質の安定化を図ることができる。
【0035】また、組み立て後、位置決め治具を取外し
て作動させる段階においては、フランジ5の変位はダイ
ヤフラムホルダ2の変位より大きく拡大されるため、位
置規制ロッド8とフランジ5は接触位置から離されるよ
うになり、位置規制ロッド8が圧電素子1の動作時に障
害を及ぼすことはない。
【0036】一方、予想外に大きな外力がフランジ5に
対して作用した場合は、従来、流動媒体10の圧力が上
昇しベローズ11が破壊する恐れがあり、また受圧面積
比で拡大された力が圧電素子1に付加されるため、圧電
素子1が破壊する可能性もあったが、本実施例は位置規
制ロッド8により流動媒体10の圧力は上昇せず、動作
力の拡大もない。したがって、過大外力によってベロー
ズ11、圧電素子1が破壊するおそれは極めて低くな
る。さらに、本実施例のように、ダイヤフラムホルダ2
の円筒孔2aに位置規制ロッド8を挿入しロウ付けする
構成により、ベローズ11、ダイヤフラム3などの薄板
構造部品に対する熱影響を低減することができ、位置決
めの精度を高めることができる。
【0037】〔第3実施例〕図4は本発明の第3の実施
例を示す図である。本実施例では、圧電素子1の位置規
制ロッド8に代えて筒状位置規制ロッド16を設けたも
のである。これによって、第1実施例に比べて圧電素子
1の外径が小さくなり、これにより発生伸長力は小さく
なるが変位長さを大きくすることができる。したがっ
て、圧電素子1の変位量、すなわち、検出変位量を大き
くすることができ、また機構全体の高さを低くすること
ができる。
【0038】〔第4実施例〕図5は本発明の第4実施例
を示す図である。本実施例では、フランジ17の高さ寸
法をベローズ11の高さ寸法と概ね等しくし、ベローズ
11の中立状態の時に上部ベローズホルダ7aの上面と
フランジ17とが当接するように構成したものである。
したがって、第2実施例では位置決め治具を使用してフ
ランジ5とベローズ11との溶接位置決めを行なった
が、本実施例では単にフランジ17を上部ベローズホル
ダ7aに当接させる操作のみで位置決め治具は必要でな
い。また以後の組み立て移行時においても、上記当接状
態を保持していればよく組立て作業が一層容易になる。
さらに、フランジ17上面に不測の過大荷重が付加され
ても、本実施例では圧電素子1に何等影響を及ぼすこと
はない。
【0039】上記第2〜第4実施例による変位拡大機構
20では、圧電素子1によって駆動される端面と、変位
を取り出す端面とが、所定の間隔以下にならないように
位置規制ロッド8、筒形位置規制ロッド16を設けるこ
とにより、圧電素子1の位置決めが容易に実施され、生
産性の向上と品質の安定化を図ることができ、さらに不
測の過大荷重の付加に対してベローズ11、圧電素子1
を破損事故から防止することができる。
【0040】〔第5実施例〕第5実施例は、圧電アクチ
ュエータ変位拡大装置に対する適用例であって、図6に
示すように、ベローズ11、ベローズホルダ7、ダイヤ
フラム3、ダイヤフラムホルダ2、プランジャ18によ
って構成され、これらに囲まれた媒体室9に流動媒体1
0が密封されている。圧電素子1は、取付部材4とダイ
ヤフラムホルダ2によって固定されている。電圧の印加
により圧電素子1が伸張すると、ダイヤフラムホルダ2
が押圧力を受けてダイヤフラム3が変形するが流動媒体
10の体積は不変であるからベローズ11は収縮しプラ
ンジャ18が圧電素子1の伸張方向と同方向に移動す
る。このときプランジャ18の移動量は、圧電素子1の
伸長量よりもベローズ11とダイヤフラム3の面積比だ
け拡大されるように構成されている。本実施例は、温度
上昇により流動媒体10は膨張し体積が増加するがベロ
ーズ11の先端部の変位は温度変化による変動が大き
く、本機構を油圧開閉弁やリレー等に適用するとき、圧
電素子1は、電圧の印加と無関係に環境温度の変化によ
って開閉する弊害の防止手段として、変位拡大機構20
の一部に、形状記憶合金を使用した温度補償部材19を
介挿したものである。
【0041】図6において、温度変化による密封油の膨
張ないし収縮でベローズの変位が変動するのを抑えるた
め、変位増幅機構20のベローズホルダ7の一部に所定
の厚さの形状記憶合金からなる温度補償部材19を挿入
している。温度補償部材19は、図7に示すような形状
記憶合金(Ni−Ti合金)を、それぞれ変態温度約1
0℃毎にずらして積層したもので、Ti−50at%
(原子%)Ni合金はNi量が0.1at%変化すると
変態温度は約10℃変化する。これらの形状記憶合金の
それぞれは真空中で500℃−30分間の熱処理を施し
た後、水焼き入れし、さらに可逆形状記憶効果を与える
ために矢印Q−Q方向に3%の変形を与え、その後、変
態温度以上の熱を与え回復させるという形状記憶処理を
行ったものである。この動作を30〜40回繰り返す
と、それぞれの形状記憶合金は前記変形方向に対して温
度変化に対応してそれぞれの高さの約0.2%の可逆形
状記憶効果を示すようになる。このようにして得られた
形状記憶合金を積層して一つの温度補償部材とみなすと
図8に示すような熱膨張変化を示し、ステンレス合金と
比較してはるかに膨張率は大きくなり、200×10~6
/℃になる。
【0042】次にこの形状記憶合金をベローズホルダ7
の一部に温度補償部材19として使った変位拡大機構2
0の設計例を示す。封入する油(通常シリコン油を用い
る)の初期体積をV、温度上昇をΔt、シリコン油の体
積膨張率をβとすると、シリコン油の体積増加分ΔVは ΔV=β×V×Δt …(1) で表わされる。
【0043】β=1.05×10~3/℃ V=1.6(cm3) Δt=100(℃)としてこれらを(1)式に代入する
と ΔV=1.05×10~3×1.6×100=0.168(cm3) となりシリコン油の体積が0.168cm3増加する。
【0044】一方、ベローズ11の平均径を0.9cm
とすると、ベローズ11の有効断面積Aは0.64cm
3となる。従って、温度が100℃上昇した場合のベロ
ーズ11の変位増加分Ltは Lt=ΔV/A=0.168(cm3)/0.64(cm2) =0.26(cm)=2600(μm) となる。
【0045】一方、圧電素子1は、縦、横、高さがそれ
ぞれ10×10×18(mm)で高さ方向に負の線膨張
率α=−6.0×10~6/℃の積層圧電セラミックスを
使っている。従って、圧電素子の高さLをとすると圧電
素子が100℃上昇した時の変位減少分ΔLは ΔL=α×L×Δt =−6.0×10~6/(℃)×18(mm)×100(℃) =0.01(mm)=10(μm) 変位拡大機構20の変位拡大率Zを10倍とすると、圧
電素子が100℃上昇した場合のベローズ11の変位減
少分Lpは Lp=Z×ΔL =10×10(μm)=100(μm)となる。
【0046】従って変位拡大機構20が100℃上昇し
た場合のベローズ11およびプランジャ18の変位増加
分は、シリコン油の膨張による変位増加分2600μm
から圧電素子1の収縮による変位減少分100μmを差
し引いた値2500μmとなる。故に2500μmの変
位増加を零にしなければならない。
【0047】ダイヤフラム3の取付け面Dから圧電素子
1下端Eまでのベローズホルダ7bの長さをLKとする
と、LKは100℃の温度上昇に対して、ベローズ変位
増加分/変位拡大率すなわち2500/10=250
(μm)伸張すれば、相対的に圧電素子が250μm収
縮することとなり、変位拡大率が10倍なので、結果的
にはベローズ変位が2500μm減少することになる。
従ってシリコン油の膨張による変位増加分に対して相殺
し、ベローズ変位は温度上昇に影響されないことにな
る。
【0048】さらに実際にはLKの伸張分250μmは
変位拡大機構20の変位増加となるので、これを考慮し
て、250μm以上伸張させなければならない。
【0049】下部ベローズホルダ7bの一部に形状記憶
合金を使わずに全てステンレスで構成したとすると次式
が成り立つ。
【0050】 γ×Δt×LK×Z=ベローズの変位増加分+γ×Δt×LK …(2) ただし γ:ステンレスの線膨張率 Z:変位拡大率 Δt:温度上昇 γ=7×10~6/℃ Δt=100℃ Z=10 ベローズの変位増大分=2.5(mm)をそれぞれ(2)
式に代入すると (7×10~6×100×9)LK=2.5 故に LK=397(mm) 従って、下部ベローズホルダ7bの材質をステンレスと
して温度補償しようとすると高さが397mmにもなっ
てしまい、圧電素子1およびベローズ11の長さに対し
て非常に長く、装置全体も大きくなってしまうので現実
的ではない。
【0051】次に下部ベローズホルダ7bを全て形状記
憶合金を使用したとすると δ×Δt×LK×Z=ベローズの変位増加分+δ×Δt
×LK δ:形状記憶合金の線膨張率=200×10~6/℃代入
すると (200×10~6×100×9)LK=2.5 故に LK=13.8(mm) 下部ベローズホルダ7bの材質を全て形状記憶合金で構
成すると、形状記憶合金の長さは僅かに13.8mmと
なり、圧電素子1およびベローズ11の長さに対して下
部ベローズホルダ7bの方が短くなってしまい構成が不
可能となる。
【0052】そこで、ステンレス製下部ベローズホルダ
7bの一部に形状記憶合金を介挿することにより、圧電
素子1およびベローズ11の長さと同じにすることがで
き、装置全体を最小にすることができる。
【0053】圧電素子1とベローズ11の長さの和をL
Q、ステンレスおよび形状記憶合金で構成される下部ベ
ローズホルダ7bの線膨張率をεとすると次式が成り立
つ。
【0054】ε×Δt×LQ×Z=ベローズの変位増加
分+ε×Δt×LQQ=圧電素子長18(mm)+ベローズ長(8mm)=2
6(mm)を代入すると ε×100×26×9=2.5 故に ε=107×10~6/℃ すなわち下部ベローズホルダ7bの線膨張率εは107
×10~6/℃となる。
【0055】次に下部ベローズホルダ7bを構成するス
テンレスと形状記憶合金の長さの割合を求める。ステン
レス:形状記憶合金=x:1−xとおくと次式が成り立
つ。
【0056】ε=γ×x+δ×(1−x) ここで ε:下部ベローズホルダ7bの線膨張率1
07×10~6 γ:ステンレスの線膨張率7×10~6 δ:形状記憶合金の線膨張率200×10~6を代入する
と 107×10~6=7×10~6x+200×10~6(1−
x) 故にx=0.48となる。すなわち、ステンレスの長さ
48%、形状記憶合金の長さが52%のとき最適な値と
なる。
【0057】以上説明してきたように、変位拡大機構2
0の下部ベローズホルダ7bをステンレスと形状記憶合
金とで構成することにより、装置内のシリコン油の温度
変化に関係なく、ベローズ11の変位を一定に保つと共
に、変位拡大機構20を小型・軽量化することができ
る。
【0058】本実施例の場合、シリコン油の熱膨張およ
び圧電素子1の熱収縮を考慮しているが、さらにダイヤ
フラムホルダ2の熱膨張を考慮するとさらによい。
【0059】また、下部ベローズホルダ7bの材質はス
テンレスに限ることなく、ニッケル、鉄、黄銅等の金属
による構造部材の使用が可能である。
【0060】〔第6実施例〕図9は圧電アクチュエータ
変位拡大装置に適用した他の実施例を示す図であって、
この場合には下部ベローズホルダ7bの高さを設計する
際に圧電素子1の長さのみを考慮すればよく、第5実施
例の場合のようにベローズ11の長さを考慮しなくとも
よい。
【0061】第5、第6実施例によれば、下部ベローズ
ホルダ7bの一部に、温度補償部材19として形状記憶
合金を介挿する構成としたため、温度変化による変位拡
大機構20内の油の膨張によるベローズ11の伸長変位
を補償して、温度による影響を受けないようにすると共
に、装置全体の小型・軽量化を図ることができるという
効果が得られる。
【0062】〔第7実施例〕図10は圧電アクチュエー
タ変位拡大装置に適用した別の実施例を示す図である。
まず構成を説明すると、図6、図9の実施例とは圧電素
子1の支持機構を異にし圧電素子1は、ベローズホルダ
ベース7c、取付部材4、ベローズホルダベース7cと
取付部材4との間に介挿される所定の長さの形状記憶合
金からなる温度補償部材19およびベローズホルダベー
ス7cと温度補償部材19をボルトなど締結手段によっ
て結合されている。温度補償部材19として使用する形
状記憶合金の組成、処理、及び圧電素子支持機構の一部
に温度補償部材19として使った圧電アクチュエータ変
位拡大装置の設計例については第5実施例に準ずる。
【0063】ベローズ11の変位増加分と装置全体の長
さLKの熱膨張分を補償するように、ダイヤフラム3と
圧電素子1の上端面Eとの距離が熱膨張によって (ベローズの変位増加分+装置全体の変位増加)/変位拡大率 …(3) の長さだけ伸びればよいことになる。従って、図10に
おいて温度補償部材19を形成する形状記憶合金が熱膨
張によって伸張すると、圧電素子1の底面Fが押し下げ
られダイヤフラム3との距離が増加する。
【0064】さらに、ダイヤフラム3の取り付け部Dと
形状記憶合金10の上面Eとの距離をLlとすると、熱
膨張によってLlも若干増加し、さらにダイヤフラム3
と圧電素子1の距離が増加する。これら形状記憶合金1
0と下部ベローズホルダ7bの長さLlの熱膨張による
変位増加分が(3)式を満足すれば完全に補償される。
【0065】次に補償するための設計例を示す。
【0066】上述したように補償するためには次に示す
(4)式が成り立つ。
【0067】 δ×Δt×Lm×Z+γ×Δt×Ll×Z=ベローズの変位増加分 +γ×Δt×Lk …(4) δ:形状記憶合金の線膨張率200×10~6/℃ γ:ステンレスの線膨張率7×10~6/℃ Z:変位拡大率10 Δt:温度上昇100℃ Ll:ダイヤフラム取り付け部Dと形状記憶合金10の
上面Eとの距離15mm Lk:装置全体の長さ30mm (下部ベローズホルダ7bとベローズホルダベース7c
の合計寸法) Lm:形状記憶合金の長さ これらの数値を(4)式に代入して形状記憶合金の長さ
mを求めると、 200×10~6×100×Lm×10+7×10~6×100×15×10 =2.5+7×10~6×100×30 0.2Lm+0.105=2.5+0.021 故にLm=12(mm) となり、形状記憶合金の長さLmは12mmとなる。
【0068】以上説明してきたように、変位拡大機構の
圧電素子支持機構の一部に形状記憶合金からなる温度補
償部材を適用することにより、装置内のシリコン油の温
度変化に関係なく、ベローズ3の変位を一定に保つこと
ができ、また装置の大きさを小型、軽量にすることがで
きる。本実施例の場合、シリコン油の熱膨張および圧電
素子の熱収縮を考慮しているが、さらにダイヤフラムホ
ルダ2の熱膨張を考慮して補正すればさらによい。
【0069】また、下部ベローズホルダ7b、ベローズ
ホルダベース7cの材質はステンレスに限ることなく、
ニッケル、鉄、黄銅等の金属による構造部材でもよい。
【0070】〔第8実施例〕図11は圧電アクチュエー
タ変位拡大装置に適用したさらに別の実施例を示す図で
ある。本実施例の場合には、下部ベローズホルダ7b、
ベローズホルダベース7cの長さを設計する際に圧電素
子1の長さのみを考慮すればよく、第7実施例のように
ベローズ11の長さを考慮しなくともよい。
【0071】本実施例によれば、その構成を変位拡大機
構20内の圧電素子支持機構の一部に形状記憶合金で構
成された温度補償部材19を介挿する構成としたため、
温度変化による装置内の流動媒体10の膨張によるベロ
ーズ11の変位変化を補償して温度変化の影響を受けな
いようにし、なおかつ装置全体の小型、軽量化を図るこ
とができるという効果が得られる。
【0072】
【発明の効果】上記各実施例から明らかなように、本発
明の実施により圧電素子のもつ能動的振動防止機能が防
振ゴムによって吸収されることなく、防振ゴムの受動的
な防振機能と相俟って振動吸収効果の優れたエンジンマ
ウント装置が得られ、また、圧電素子の位置決め作業が
容易になり生産性の向上と品質の安定化に顕著な効果を
奏すると共に、引張応力やせん断応力に対して圧電素子
が保護され、ベローズの耐久性も向上するなど信頼性の
高い振動吸収装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動吸収装置に係る第1実施例を示す
断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の作用特性図(クランク角
とエンジン振動および圧電素子伸張量の変位を示す特性
図)である。
【図3】本発明の振動吸収装置に係る第2実施例を示す
断面図である。
【図4】本発明の振動吸収装置に係る第3実施例を示す
断面図である。
【図5】本発明の振動吸収装置に係る第4実施例を示す
断面図である。
【図6】本発明の振動吸収装置に係る第5実施例を示す
断面図である。
【図7】本発明のベローズホルダに温度補償部材として
使用する形状記憶合金の実施例を示す斜視図である。
【図8】図7に示す温度補償部材の温度と熱膨張率の変
化を示す特性図である。
【図9】本発明の振動吸収装置に係る第6実施例を示す
断面図である。
【図10】本発明の振動吸収装置に係る第7実施例を示
す断面図である。
【図11】本発明の振動吸収装置に係る第8実施例を示
す断面図である。
【図12】従来の振動吸収装置としてエンジンマウント
装置を示す図である。
【符号の説明】
1、51 圧電素子 2 ダイヤフラムホルダ 3 ダイヤフラム 4 取付部材 5、17、53、54、55 フランジ 6、52 防振ゴム 7 ベローズホルダ 8 位置規制ロッド 9 媒体室 10 流動媒体 11 ベローズ 12 ロックナット 13 注入口 14 ボール 15 空室 16 筒形位置規制ロッド 18 プランジャ 19 温度補償部材 20 変位拡大機構 30 エンジンのクランク角信号 31 圧電素子制御信号 32 高速電力増幅器 56 取付ボルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体と基台との間に介装され前記振動
    体からの振動を緩和する振動吸収装置において、 印加電圧に対応して圧電素子に生ずる歪を流動媒体を介
    して伝達する変位吸収手段と、 付加荷重に対して弾性変形する弾性部材とを有し、 前記変位吸収手段と前記弾性部材とを並列に配設したこ
    とを特徴とする振動吸収装置。
  2. 【請求項2】 前記変位吸収手段は、 前記圧電素子の変位を伝達するダイヤフラムホルダと、 前記ダイヤフラムホルダに支持されたダイヤフラムと、 前記ダイヤフラム面に対向して配設したベローズホルダ
    と、 前記ベローズホルダに接続したベローズと、 前記ダイヤフラムホルダ、前記ダイヤフラム、前記ベロ
    ーズホルダ、及び前記ベローズによって仕切られた媒体
    室と、 前記媒体室内に密封した流動媒体とを有し、 前記ダイヤフラムの外径と前記ベローズの平均径との相
    違により前記圧電素子の歪を増幅する変位拡大機構を備
    えることを特徴とする請求項1記載の振動吸収装置。
  3. 【請求項3】 前記変位拡大機構は、前記振動体と前記
    基台間の圧縮方向に対する位置規制手段を有することを
    特徴とする請求項2記載の振動吸収装置。
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