JPH0586826U - パレット装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は一般にフォークリフトと称されてい
る昇降運搬車を用いパレット装置に物品を載置して昇降
運搬するとき、特に円筒状の物品を安全確実にパレット
装置上に保持するようにした。 【構成】 前記昇降運搬車に設けた昇降リフトの腕をパ
レット装置に装着したとき、パレット装置より可動物品
止部材が、前記パレット装置の上面に突出し、一方パレ
ット装置に設けた第２物品止部材と共に円筒状の物品を
確実に保持するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般にフォークリフトと称されている物品を昇降又は運搬する運搬 車を用い、物品を確実に昇降又は搬送するため物品を載置するためのパレット装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来物品を昇降又は運搬する運搬車には物品を昇降するために突出した腕を有 する昇降リフトが前記運搬車の前部に設けられている。前記腕は複数本の腕で構 成されているため、前記腕上にパレット装置を設け、該パレット装置上に物品を 載置して、物品の昇降、運搬を行なう方がより安全で、且つ大量の物品を一度に 運搬することが可能である。このようなパレット装置は、通常、上面部が平坦か 、多少の凹凸が形成された形状のものが多く、角形の物品であれば、前記のよう に安全且つ大量の物品を確実に載置して昇降、運搬させることが可能である。し かるに上記のようなパレット装置は角形の物品であれば極めて能率よく作業を行 なうことが可能であるが例えば円筒形又は断面が楕円形の筒状物等を載置した場 合は非常に不安定であり、何等かの保持手段がなければ物品がパレット装置より 落下してしまう。しかしパレット装置に前記円筒形の物品を載置する毎に例えば バンド等で物品を固定していたのでは、作業性が悪く、非能率的である等の欠点 がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上のように本考案はパレット装置の従来の欠点を改善することにある。即ち 、円筒形又は断面が楕円形の物品をパレット装置に載置した際前記のようにパレ ット装置より物品が落下するのを防止するためのバンド等の固定具を準備する必 要もなく、パレット装置を使用して前記昇降リフトを用いて物品を昇降、運搬す る時には確実に落下を防止できるパレット装置を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために本考案におけるパレット装置は、昇降運搬手段に 設けた昇降リフトを使用して物品を載置し、搬送するパレット装置において、 前記パレット装置内に前記昇降リフトの一部を挿入出来る挿入孔と、該挿入孔内 に突出すると共に、前記昇降リフトの挿入により、前記パレット装置の上部に突 出する可動物品止部材と、該可動物品止部材が前記パレット装置の上部に突出し た時、前記可動物品止部材と対抗した位置で前記パレット装置の上面に固定した 第２物品止部材とを設けた事を特徴とするパレット装置により達成するものであ る。

【０００５】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。図１は通常フォークリフトと称して いる昇降運搬車１にパレット装置２を保持して昇降運搬するための昇降リフト３ が前部に設けられている。そして該昇降リフト３より略水平方向に突出した複数 本の腕３ａ，３ｂより構成され、該腕３ａ，３ｂをパレット装置２に形成された 挿入孔に挿入し、パレット装置２を保持するようになっている。そしてパレット 装置２上に昇降又は運搬すべき物品４を載置し、作業を行なう。図２はパレット 装置２の構成を示す。図２に示す如く、パレット装置２には上板21と下板22より なり、該上板21と下板22は夫々側板23，24により固定され、上板21と下板22間に は間隙25が形成されている。間隙25には前記上板21と下板22間に固定するように 設けた補強部材26，27が前記側板23，24に沿って並行して設けられている。そし て前記側板23，24と補強部材26，27間には前記昇降リフト３の腕３ａ，３ｂが挿 入できる長手の挿入孔25ａ，25ｂが形成されている。28は前腕３ａ，３ｂが長手 の挿入孔25ａ，25ｂに挿入できる方向に対し、直角方向に位置した断面三角状の 可動物品止部材で、図示のように支軸28ａ，28ｂにより矢示方に上下動できるよ うにパレット装置２に設けられている。29は前記可動物品止部材28と並設し、パ レット装置２の上板21上に固定された第２物品止部材で、前記可動物品止部材28 側に傾斜面29ａが形成されている。又第２物品止部材29は図示のようにボルトナ ットＢ１，Ｂ２により上板21と着脱自在に設けてもよい。又パレット装置２の一 端には傾斜部２ａが形成され、特に円筒状物品をころがしながらパレット装置２ 上に移動させる場合、便利のように構成している。

【０００６】 図２（ａ），（ｂ）は昇降リフト３の腕３ａ，３ｂをパレット装置２の挿入孔 25ａ，25ｂに挿入前と挿入後を示すもので、図３（ａ）はパレット装置２を床面 等に置き今円筒状の物品４を傾斜部２ａよりパレット装置２の上板21上に載置す る。この時には可動物品止部材28は上板21面と水平状態を保持するように前記間 隙25と挿入孔25ａ，25ｂ内に落下しており、物品４の載置作用を矢示の方向で行 なうことができる。そして物品４を第２物品止部材29の傾斜面29ａで止め、指先 等で保持している。次に前記昇降運搬車１を前進させ挿入孔25ａ，25ｂより昇降 リフト３の腕３ａ，３ｂを挿入した状態を図３（ｂ）に示す。腕３ａ，３ｂの挿 入作業に従って腕３ａ，３ｂ先端が下方に落下している可動物品止部材28の一側 面を押圧するためパレット装置の上部に押上げられ、図示のように円筒状物品４ の他方を保持するため、該物品４は完全にパレット装置２上に落下しないように 保持して載置される。この状態で昇降リフト３を上昇させ、又運搬可能となる。 そして所定の位置迄物品４を運搬し、昇降リフト３の腕３ａ，３ｂを挿入孔25ａ ，25ｂより引抜けば、可動物品止部材28は自重で下方、即ち間隙25と挿入孔25ａ ，25ｂ内に落下し、図３（ａ）の状態に復帰する。そして物品４をパレット装置 ２より引降すことができる。前記可動物品止部材28は自重で落下するが、落下動 作を確実にするため、スプリング等の復帰部材を設けてもよい。又可動物品止部 28は上板21に蝶番で設けてもよい。又パレット装置２は木材を裁断して製作して いるが、例えば樹脂材、又は金属板を裁断して組立て、製作してもよいことは勿 論である。

【０００７】 図４はパレット装置２の他の実施例を示す。即ち前記可動物品止部材28は図２ の如く全巾にわたって設ける必要がなく、長い円筒状の物品であれば、図示のよ うに分割した可動物品止部材30，31のように構成する。即ち昇降リフト３の腕３ ａ，３ｂに対向した部分のみに可動物品止部材30，31を設けることでも充分物品 ４の保持作用を有するものである。従って並設した第２物品止部材29も第２物品 部材32，33のように構成してもよい。更に可動物品止部材30，31は夫々独立した 可動部材でもよい。

【０００８】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【０００９】 請求項１のパレット装置において、とくに円筒状の物品４をパレット装置２上 に載置する場合は一方の可動物品止部材28をパレット装置２内に降下させておき 、物品４を一方側より簡単に移動載置することができ、昇降リフト３を可動する とき又は運搬するときは昇降リフト３の腕３ａ，３ｂの作用で可動物品止部材28 を自動的に上昇させて物品４をパレット装置２上に安全確実に保持させることが できる。

【００１０】 請求項２のパレット装置において、パレット装置を軽量に製作することができ ると共に接着、釘打の可能で製作も容易である。

【００１１】 請求項３のパレット装置において特に重量の円筒状物品４をパレット装置２上 に載置する場合傾斜部２ａを利用することにより載置作業が極めて容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】昇降運搬車の昇降リフトとパレット装置を示す
側面図。

【図２】パレット装置の斜視図。

【図３】パレット装置に物品を載置した状態を示す要部
断面図。

【図４】パレット装置の他の実施例を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 昇降運搬車 ２ パレット装置 ３ 昇降リフト ３ａ，３ｂ 腕 ４ 物品 21 上板 22 下板 23，24 側板 28，30，31 可動物品止部材 29，32，33 第２物品止部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 金子 三郎 東京都日野市さくら町１番地コニカ株式会 社内 (72)考案者 小日向 圀彦 東京都日野市さくら町１番地コニカ株式会 社内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降運搬手段に設けた昇降リフトを使用
   して物品を載置し、搬送するパレット装置において、 前記パレット装置内に前記昇降リフトの一部を挿入出来
   る挿入孔と、該挿入孔内に突出すると共に、前記昇降リ
   フトの挿入により、前記パレット装置の上部に突出する
   可動物品止部材と、該可動物品止部材が前記パレット装
   置の上部に突出した時、前記可動物品止部材と対抗した
   位置で前記パレット装置の上面に固定した第２物品止部
   材とを設けた事を特徴とするパレット装置。
2. 【請求項２】 前記パレット装置は木材により構成され
   ていることを特徴とする請求項１記載のパレット装置。
3. 【請求項３】 前記パレット装置において、前記パレッ
   ト装置の一端に傾斜部を有することを特徴とする請求項
   １記載のパレット装置。