JPH0584859A - 車輌用内装材及びその製造方法 - Google Patents

車輌用内装材及びその製造方法

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JPH0584859A
JPH0584859A JP3247650A JP24765091A JPH0584859A JP H0584859 A JPH0584859 A JP H0584859A JP 3247650 A JP3247650 A JP 3247650A JP 24765091 A JP24765091 A JP 24765091A JP H0584859 A JPH0584859 A JP H0584859A
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adhesive
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俊二 大久保
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利治 中江
Osamu Wada
理 和田
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂発泡体と表皮材との剥がれが生じにく
い、水系接着剤を用いた車輌用内装材を提供する。 【構成】 車輌用内装材1は、架橋型ポリオレフィン系
樹脂発泡体2と、それに積層された表皮材3とから主に
構成されており、樹脂発泡体2と表皮材3とは接着剤層
4により接着されている。接着剤層4は、エポキシ系硬
化剤により硬化された水系接着剤からなり、樹脂発泡体
2及び/または表皮材3に予め焼き付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輌用内装材及びその
製造方法、特に、樹脂発泡体に表皮材が積層された車輌
用内装材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車のドアトリムや天井等
の内装材は、樹脂発泡体製のパッドと、それに積層され
た表皮材とから主に構成されている。この種の車輌用内
装材は、たとえば真空成型等により、ドアトリムや天井
等の所望の形状に成型され得る。
【0003】上述の車輌用内装材では、パッドと表皮材
とは接着剤により接着されている。接着剤としては、イ
ソシアネート系架橋剤を含む有機溶媒型の接着剤が用い
られている(たとえば特公昭57−55067号、特公
昭63−228号)。ところが、有機溶媒型の接着剤を
用いると、揮発溶媒による環境汚染のおそれがあり、ま
た内装材の製造装置に防爆型設備等の安全設備が必要に
なる。そこで、車輌用内装材では、有機溶媒型の接着剤
に代えて水系の接着剤が採用され始めている。たとえ
ば、特公昭63−33518号には、アジリジン化合物
を架橋剤として用いた水系接着剤が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の水系接着剤
を用いた車輌用内装材では、樹脂発泡体製のパッドと表
皮材との接着強度が充分ではなく、パッドと表皮材との
剥がれが生じやすい。特に、車輌用内装材を複雑な形状
に深絞り成型したり高温下に置くと、パッドと表皮材と
が剥離しやすい。
【0005】第1の発明の目的は、樹脂発泡体と表皮材
との剥がれが生じにくい、水系接着剤を用いた車輌用内
装材を提供することにある。第2の発明の目的は、車輌
への取り付けが容易でありかつ樹脂発泡体と表皮材との
剥がれが生じにくい、水系接着剤を用いた車輌用内装材
を提供することにある。
【0006】第3の発明の目的は、第1または第2の発
明に係る車輌用内装材の製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る車輌用
内装材は、架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体と、架橋
型ポリオレフィン系樹脂発泡体に積層された表皮材と、
架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体と表皮材とを接着す
るための接着剤層とを備えている。接着剤層は、エポキ
シ系硬化剤により硬化された水系接着剤からなり、架橋
型ポリオレフィン系樹脂発泡体及び/または表皮材に予
め焼き付けられている。
【0008】第2の発明に係る車輌用内装材は、車輌に
取り付け可能なものである。この車輌用内装材は、架橋
型ポリオレフィン系樹脂発泡体と、架橋型ポリオレフィ
ン系樹脂発泡体に積層された表皮材と、架橋型ポリオレ
フィン系樹脂発泡体と表皮材とを接着するための第1の
接着剤層と、架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体に形成
されかつ架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体を車輌に固
定するための第2の接着剤層とを備えている。第1の接
着剤層は、エポキシ系硬化剤により硬化された水系接着
剤からなりかつ架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体及び
/または表皮材に予め焼き付けられている。また、第2
の接着剤層は、エポキシ系硬化剤により硬化された水系
接着剤からなりかつ架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体
に予め焼き付けられている。
【0009】第3の発明に係る車輌用内装材の製造方法
は、次の工程を含んでいる。 ◎ 架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体及び/または表
皮材にエポキシ系硬化剤を含む水系接着剤を塗布して乾
燥する工程。 ◎ 水系接着剤を加熱して架橋型ポリオレフィン系樹脂
発泡体及び/または表皮材に焼き付け、接着剤層を形成
する工程。 ◎ 架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体と表皮材とを接
着剤層を介して積層し、加熱圧着する工程。
【0010】*******車輌用内装材 図1は、第1の発明に係る車輌用内装材1の一例の縦断
面部分図である。図において、車輌用内装材1は、シー
ト状の樹脂発泡体2と、樹脂発泡体2に積層された表皮
材3と、樹脂発泡体2と表皮材3とを接着するための接
着剤層4とから主に構成されている。この車輌用内装材
1では、接着剤層4が樹脂発泡体2及び/または表皮材
3に焼き付けられている。
【0011】第2の発明に係る車輌用内装材1aは、第
1の発明に係る車輌用内装材1と同じく樹脂発泡体2
と、表皮材3と、樹脂発泡体2と表皮材3とを接着する
ための第1接着剤層4aとを備えており、さらに第2接
着剤層5を備えている。第2接着剤層5は、樹脂発泡体
2の図下面に配置されている。この車輌用内装材1aで
は、第1の接着剤層4が樹脂発泡体2及び/または表皮
材3に焼き付けられている。また、第2の接着剤層5は
樹脂発泡体2に焼き付けられている。架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体 本発明で用いられる架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体
を構成するポリオレフィン系樹脂は、たとえばポリエチ
レン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のオレフィンの重
合体である。ポリエチレン系樹脂としては、たとえばエ
チレンの単独重合体の他、エチレン以外のオレフィン、
酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル等が共重
合されたポリエチレン樹脂が例示できる。なお、エチレ
ンの単独重合体は、密度が0.897〜0.955g/
cm3 でありかつメルトインデックスが0.5〜55の
ものが好ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、プロ
ピレンの単独重合体の他、プロピレンとαオレフィン等
との共重合体が例示できる。
【0012】ポリオレフィン系樹脂として最も好ましい
のは、エチレンまたはブテンが0.5〜35モル%共重
合されたポリプロピレン系樹脂である。このポリプロピ
レン系樹脂は、ランダム、ブロックまたはランダムブロ
ックのいずれの共重合体でもよい。上述の各種ポリオレ
フィン系樹脂は、それぞれ単独で用いられてもよいし、
2種以上併用されてもよい。
【0013】本発明で用いられる架橋型ポリオレフィン
系樹脂発泡体は、上述のポリオレフィン系樹脂が、電子
線,α線,β線,γ線等の放射線照射により架橋したも
の、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物により化学的
に架橋したもの、又は紫外線照射により架橋したものを
発泡させたものである。この発泡体は、ゲル分率が5〜
75(より好ましくは30〜55%)、見かけ密度が
0.5〜0.020g/cm3 (より好ましくは0.1
0〜0.050g/cm3 )のものが好ましい。
【0014】架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体の厚み
は、通常1.0〜10.0mmに設定される。この厚み
は、本発明の内装材を用いる部位に応じて適宜設定され
得る。表皮材 本発明で用いられる表皮材は、上述の架橋型ポリオレフ
ィン系樹脂発泡体の表面を美装するものである。表皮材
としては、天然繊維または合成繊維を用いた布帛状物、
ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とする合成樹脂シート、熱
可塑性エラストマーシート、レザー等が例示できる。こ
れらの表皮材は、内装材の使用部位に応じて適宜選択さ
れ得る。
【0015】表皮材の厚みは、通常0.2〜1.0mm
程度に設定される。接着剤層 本発明で用いられる接着剤層は、エポキシ系硬化剤を含
む水系接着剤からなるものである。水系接着剤として
は、極性基を有する、アクリル系樹脂またはウレタン系
樹脂のエマルジョンが例示できる。
【0016】アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂が有
する極性基とは、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂が一
般に有している極性官能基であり、次の式で示すものが
例示できる。
【0017】
【化1】
【0018】前記極性基を有するアクリル系樹脂として
は、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタアク
リレート、アクリル酸、スチレン、2−ヒドロキシエチ
ルメタアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアク
リレート、アクリルアミド等からなるアクリル共重合体
が例示できる。これらのアクリル系樹脂のエマルジョン
は、たとえば上述のアクリル系樹脂を常法により乳化重
合すると得られる。
【0019】前記極性基を有するウレタン系樹脂は、ポ
リエステル,ポリエーテルまたはポリエーテルエステル
等の前記極性基を有する化合物と、ポリイソシアネート
とからなるウレタン樹脂である。前記ポリエステルとし
ては、アジピン酸,コハク酸,無水マレイン酸,セバシ
ン酸等の多価の飽和または不飽和カルボン酸またはこれ
らの酸無水物等と、エチレングリコール,プロピレング
リコール,テトラメチレングリコール,トリメチロール
プロパン,1,6−ヘキサンジオール,1,4−ブタン
ジオール等の多価の飽和のアルコール類、比較的低分子
量のポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコー
ル,ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレン
グリコール類、またはこれらの混合物とから得られる縮
合生成物が例示できる。前記ポリエーテルとしては、エ
チレンオキシド,プロピレンオキシド等のアルキレンオ
キシド類、スチレンオキシド,エピクロルヒドリン等の
重合生成物、及びこれらのランダムまたはブロック共重
合体や多価アルコールへの付加重合物等が例示できる。
前記ポリエーテルエステルとしては、前記ポリエステル
類にエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド等のエ
ポキシ化合物を付加させたものが例示できる。
【0020】前記ポリイソシアネートとしては、トリレ
ンジイソシアネート及びこの異性体,4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート
類、キシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソ
シアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート,2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等
の脂肪族ジイソシアネート類、及び前記ジイソシアネー
ト類にトリメチロールプロパン等を予め付加させたポリ
イソシアネート類等が例示できる。これらのポリイソシ
アネートは、それぞれ単独で用いられてもよいし、2種
以上混合して用いられてもよい。
【0021】前記ウレタン系樹脂のエマルジョンは、前
記ウレタン樹脂を乳化剤を用いて水中に分散すると得ら
れる。なお、ウレタン系樹脂の場合は、エマルジョンで
はなく、水性ウレタン樹脂が用いられてもよい。水性ウ
レタン樹脂は、分子末端に水酸基またはカルボキシル基
を有するものである。その他、分子末端がイソシアネー
ト基で終了するよう原料配分を調節し、このイソシーネ
ート基を重亜硫酸塩基類等の塩類でブロックして水性化
されものが用いられてもよい。
【0022】なお、上述のアクリル系接着剤またはウレ
タン系接着剤は、それぞれ単独で用いられてもよいし、
2種以上が混合して用いられてもよい。アクリル系接着
剤及びウレタン系接着剤を混合して用いると、接着剤の
乾燥性や密着性等が適宜調節できる。上述の水系接着剤
に含まれるエポキシ系硬化剤は、水溶性のエポキシ化合
物または水分散化されたエポキシ化合物である。このよ
うなエポキシ化合物としては、たとえば、ソルビトール
ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシ
ジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエ
ーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリ
グリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリ
メチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペン
チルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、1,8−ビス(N,N−ジ
グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,
N’,N”−テトラグリシジル−m−キシレンジアミ
ン、グリシジルメタアクリレートを共重合したアクリル
系ポリマー等のグリシジル基を2個以上有する化合物が
挙げられる。これらの化合物のうち、水に不溶性のもの
は、乳化剤を用いて水中に乳化分散すると使用できる。
【0023】エポキシ系硬化剤は、上述のアクリル系樹
脂またはウレタン系樹脂と次の,及びの架橋構造
を形成し得る。なお、次の架橋構造中、Poly.は高
分子鎖を表している。 樹脂が水酸基を有する場合。
【0024】
【化2】
【0025】樹脂がカルボキシル基を有する場合。
【0026】
【化3】
【0027】樹脂がアミノ基を有する場合。
【0028】
【化4】
【0029】なお、上述の水系接着剤(A)と上述のエ
ポキシ系硬化剤(B)との配合比率(A:B)は、固形
分比で100:1〜100:20、さらに100:5〜
100:15が好ましい。車輌用内装材の製造方法 まず、上述の架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体及び表
皮材を用意する。そして、発泡体及び/または表皮材の
接合面に、上述の硬化剤が添加された上述の水系接着剤
を塗布する。水系接着剤の塗布は、ワイヤーコーター、
ドクターナイフ、ロールコーター及びリバースコーター
等を用いて行われる。塗布量は、通常、5〜200g/
2 に設定される。なお、水系接着剤の塗布時には、作
業性を向上するために、粘度を8000〜12000c
pに調整するのが好ましい。このような粘度の調整に
は、たとえばポリカルボン酸ポリマー、カルボキシメチ
ルセルロース等の増粘剤が用いられる。
【0030】次に、塗布された水系接着剤を乾燥した
後、この接着剤を塗布面に焼き付ける。これにより、発
泡体及び/又は表皮材には接着剤層が形成される。水系
接着剤の焼き付け処理を行わない場合や、水系接着剤を
温風機等を用いて乾燥させただけの場合は、発泡体と表
皮材との充分な接着強度が得られない。焼き付け処理
は、赤外線ヒータによるのが好ましい。この場合、赤外
線の平均波長は、0.75〜1000μmが好ましく、
2〜14μmがさらに好ましい。
【0031】水系接着剤を発泡体に塗布した場合、その
焼き付け温度は、表面温度が70〜150℃になるよう
設定するのが好ましい。焼き付け時の表面温度が70℃
未満の場合は、発泡体と表皮材との充分な接着強度が得
られない。逆に、150℃を超えると、発泡体の表面荒
れが起こりやすく、製品価値が低下してしまう。次に、
発泡体と表皮材とを接着剤層を介して積層する。そし
て、両者を50〜100℃に加熱して圧着すると、第1
の発明に係る車輌用内装材が得られる。
【0032】第2の発明に係る車輌用内装材は、上述の
ようにして得られた第1の発明の車輌用内装材の発泡体
側に更に接着剤層を形成すると製造できる。この接着剤
層は、上述の水系接着剤を所定の塗布量で塗布し、乾燥
した後に赤外線ヒータを用いて同様に焼き付け処理する
と形成できる。車輌用内装材の利用方法 第1及び第2の発明の車輌用内装材は、たとえば真空成
型により、インストルメントパネル、ドアトリムまたは
天井等の内装材形状に成型される。そして、自動車のド
アや天井等の構造部位に取り付けられる。第2の発明に
係る車輌用内装材は、発泡体に形成された接着剤層のた
め、容易に取り付けできる。
【0033】第1及び第2の発明で得られた車輌用内装
材では、上述のように発泡体と表皮材とを接着する接着
剤層が水系接着剤からなり、しかもその接着剤層が発泡
体及び/または表皮材に焼き付けられているので、発泡
体と表皮材との接着強度は良好である。このため、第1
及び第2の発明の車輌用内装材は、真空成型等により複
雑な形状に成型された場合や高温下に置かれた場合で
も、発泡体と表皮材との界面で剥離しにくい。
【0034】
【実施例】実施例1〜3 水酸基とカルボキシル基とを有しかつ固形分が45%で
平均分子量が20万のウレタン系エマルジョン(BW−
210:東レ(株)製)50重量部と、水酸基とカルボ
キシル基とを有しかつ固形分が45%で平均分子量が7
0万のアクリル系エマルジョン(BW−210−1:東
レ(株)製)50重量部と、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル(デナコールEx−313:ナガセ化成
(株)製)10重量部とを混合し、水系接着剤を製造し
た。そして、この水系接着剤に増粘剤(ビスサーフF:
花王(株)製)を加えて粘度を9500cpsに調整し
た。
【0035】得られた水系接着剤を、表1に示す見かけ
密度の板状ポリプロピレン系樹脂発泡体の一方の主面に
グラビアロール法により50g/m2 塗布した。そし
て、塗布した水系接着剤を、乾燥した後に7μmの赤外
線ヒータを用いて焼き付け処理した。焼き付け処理時の
発泡体表面温度は、80℃に設定した。次に、発泡体に
形成された接着剤層面にポリ塩化ビニル樹脂とABS樹
脂との混合樹脂シート(厚み0.7mm)を積層し、こ
のシートを100℃に加熱しながら圧着して車輌用内装
材を得た。比較例1 水系接着剤に代えて一般的に使用される溶媒型のポリエ
ステル系接着剤100重量部にイソシアネート系硬化剤
を10重量部混合した接着剤を用い、実施例1と同様の
車輌用内装材を作成した。実施例4,5 水酸基とカルボキシル基とを有しかつ固形分が50重量
%のウレタン系エマルジョン(BW−210:東レ
(株)製)40重量部と、実施例1〜3で用いたアクリ
ル系エマルジョン(BW−210−1:東レ(株)製)
60重量部と、ソルビトールポリグリシジルエーテル
(デナコールEx−614:ナガセ化成(株)製)10
重量部とを混合し、水系接着剤を製造した。そして、こ
の水系接着剤に増粘剤としてビスサーフF(商品名:花
王(株)製)を加え、粘度を8000cpsに調整し
た。
【0036】得られた水系接着剤を表1に示す見かけ密
度の板状ポリプロピレン系樹脂発泡体の一方の主面にド
クターナイフ法により50g/m2 塗布した。そして、
この接着剤を乾燥し、7μmの赤外線ヒータを用いて焼
き付け処理した。次に、発泡体に形成された接着剤層上
に100℃に加熱された軟質ポリ塩化ビニル樹脂シート
(厚み0.45mm)を積層して圧着し、車輌用内装材
を作成した。比較例2 水系接着剤を一般的に使用されている溶媒型のウレタン
系接着剤とイソシアネート系硬化剤とを混合したものに
代え、実施例1と同様の車輌用内装材を製造した。実施例6〜9、比較例3〜5 水酸基とカルボキシル基とを有しかつ固形分が50重量
%のウレタン系エマルジョン(アニオン系BW−21
0:東レ(株)製)100重量部と、グリセロールポリ
グリシジルエーテル(デナコールEx−313:ナガセ
化成(株)製)10重量部とを混合し、水系接着剤を製
造した。
【0037】得られた水系接着剤を、見かけ密度が0.
056g/cm3でゲル分率が43%の板状ポリプロピ
レン系樹脂発泡体にグラビアロール法により約70g/
2 塗布した。そして、塗布した接着剤を乾燥した後、
この接着剤を波長が0.75μm〜20μmの赤外線ヒ
ータを用いて表2に示す表面温度で焼き付けた。次に、
焼き付けられた接着剤層にポリ塩化ビニルシート(厚み
0.45mm)を積層して100℃に加熱しながら圧着
し、車輌用内装材を得た。評価 実施例1〜5及び比較例1,2で得られた車輌用内装材
について、発泡体と表皮材との接着性及び成型性を調べ
た。一方、実施例6〜9及び比較例3〜5については、
接着性のみ調べた。試験方法は次の通りである。結果を
表1及び表2に示す。 接着強度試験 車輌用内装材を幅が25mmの短冊状に切断し、試料片
を作成した。この試料片について、オートグラフを用い
て常温(23℃)と高温(120℃)とで180°剥離
試験を行った。評価基準は次の通りである。 ○:剥離試験後の発泡体が、材質破壊を生じていた。 ×:界面で剥離した。 成型性 接着強度試験で用いたのと同様の試験片を用意し、この
試験片を160〜180℃に加熱した。そして、加熱さ
れた試料片を、直径(D)が50mmで深さ(H)が変
更可能な雌型の金型を用いて真空成型し、成型された試
験片の状況を調べた。評価の基準は次の通りである。 ○:成型品に破損は生じず、また発泡体と表皮材との界
面に剥離が生じなかった。 ×:発泡体の一部に破損が生じた。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1から明らかなように、水系接着剤を用
いた本発明の実施例では、溶媒型の接着剤を用いた比較
例と同様の接着強度及び成型性が得られた。また、表2
から明らかなように、水系接着剤の焼き付け処理時の発
泡体の温度が適当でない場合には、発泡体と表皮材との
接着強度に満足な結果が得られなかった。
【0041】
【発明の効果】第1の発明に係る車輌用内装材では、接
着剤層が水系接着剤からなるにも拘らず、その接着剤層
が架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体及び/または表皮
材に焼き付けられているので、発泡体と表皮材との剥が
れが生じにくい。第2の発明に係る車輌用内装材は、車
輌に固定するための第2の接着剤層を備えているので、
第1の発明の効果に加えて車輌への取り付けが容易であ
る。
【0042】第3の発明によれば、第1または第2の発
明に係る車輌用内装材が効率良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一例の縦断面部分図。
【図2】第2の発明の一例の縦断面部分図。
【符号の説明】
1,1a 車輌用内装材 2 樹脂発泡体 3 表皮材 4,4a,5 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:58 4F (72)発明者 東郷 優之 東京都中央区日本橋室町2丁目2番1号 東レ株式会社東京事業場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体と、 前記架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体に積層された表
    皮材と、 前記架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体と前記表皮材と
    を接着するための接着剤層とを備え、 前記接着剤層は、エポキシ系硬化剤により硬化された水
    系接着剤からなり、前記架橋型ポリオレフィン系樹脂発
    泡体及び/または前記表皮材に予め焼き付けられてい
    る、車輌用内装材。
  2. 【請求項2】車輌に取り付け可能な車輌用内装材であっ
    て、 架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体と、 前記架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体に積層された表
    皮材と、 前記架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体と前記表皮材と
    を接着するための第1の接着剤層と、 前記架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体に形成された、
    前記架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体を前記車輌に固
    定するための第2の接着剤層とを備え、 前記第1の接着剤層は、エポキシ系硬化剤により硬化さ
    れた水系接着剤からなりかつ前記架橋型ポリオレフィン
    系樹脂発泡体及び/または前記表皮材に予め焼き付けら
    れており、前記第2の接着剤層は、エポキシ系硬化剤に
    より硬化された水系接着剤からなりかつ前記架橋型ポリ
    オレフィン系樹脂発泡体に予め焼き付けられている、車
    輌用内装材。
  3. 【請求項3】架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体及び/
    または表皮材にエポキシ系硬化剤を含む水系接着剤を塗
    布して乾燥する工程と、 前記水系接着剤を加熱して前記架橋型ポリオレフィン系
    樹脂発泡体及び/または前記表皮材に焼き付け、接着剤
    層を形成する工程と、 前記架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体と前記表皮材と
    を前記接着剤層を介して積層し、加熱圧着する工程と、
    を含む車輌内装材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008506803A (ja) * 2004-07-13 2008-03-06 ハンツマン・アドヴァンスト・マテリアルズ・(スイッツランド)・ゲーエムベーハー 難燃性組成物
KR101310388B1 (ko) * 2011-04-25 2013-09-23 엔브이에이치코리아(주) 수분산형 접착제가 적용된 자동차용 천정재
JP2016030532A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 豊田合成株式会社 車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法及び車両用内装パネル

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