JP2745818B2 - スタンピングモールド用複合シート及びその成形品並びにその製造方法 - Google Patents

スタンピングモールド用複合シート及びその成形品並びにその製造方法

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JP2745818B2
JP2745818B2 JP2406901A JP40690190A JP2745818B2 JP 2745818 B2 JP2745818 B2 JP 2745818B2 JP 2406901 A JP2406901 A JP 2406901A JP 40690190 A JP40690190 A JP 40690190A JP 2745818 B2 JP2745818 B2 JP 2745818B2
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利治 中江
理 和田
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表皮材と架橋型ポリオレ
フィン系樹脂発泡体を貼合せ積層したことからなるスタ
ンピングモールド用複合シート、および該複合シートと
骨材用熱可塑性樹脂よりなるスタンピングモールド成形
品に関する。特に本発明のスタンピングモールド成形品
はインストルメントパネルやドアトリムなどの自動車の
内装材、またはビデオケースやカメラケース等のケース
材として好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】スタンピングモールド法とは、表皮材/
パッド材(発泡体)の積層材の骨材となるべき接触状態
にあるポリオレフィン系樹脂を配置もしくは射出して一
挙に加圧成形し所望の部品形状にする成形工法である。
【0003】スタンピングモールド用積層シートとして
は特公昭57−55067号公報、特公昭63−228
号公報に示されるように熱可塑性樹脂シートと発泡体を
飽和ポリエステル系やウレタン系の熱溶着性接着剤にイ
ソシアネート系の架橋剤を添加し、その接着剤を一方ま
たは両方に塗布した後加熱架橋後両材を貼合せする方法
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの公知
例においては、用いられる接着剤は有機溶媒型(トルエ
ン、酢酸エチル等)であるため、人体に対する悪影響や
大気汚染の原因となるなどの問題を抱えている。また、
これらの有機溶媒は引火性も有するので、接着剤の塗
布、貼合せ工程は防爆型設備を用いる必要があり、安全
性や費用の面で難点がある。
【0005】これらの問題点を解決するために有機溶媒
系に変わって水溶媒系の接着剤の開発が望まれている。
しかし、従来の水溶媒系接着剤及びその処理法では実用
に耐える接着強度は得られてはいない。
【0006】さらに、従来の接着剤、例えば特公昭57
−55067号公報や特公昭63−228号公報におい
て用いている飽和ポリエステル系またはウレタン系熱溶
着性接着剤にイソシアネート系の架橋剤を添加したもの
は伸び特性が悪く、展開率の大きい部分では接着剤層が
破壊を起こし剥がれるという欠点も有している。
【0007】本発明は上記の問題を解決するものであっ
て、有機溶媒による人体や大気への悪影響の問題や防爆
型設備が必要とされる難点を解消し、さらには接着層の
剥離の欠点も少ないスタンピングモールド用複合シート
の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のスタンピングモ
ールド用複合シートは、アクリル系またはウレタン系樹
脂を主成分とする樹脂の極性残基部分で次式に示される
構造により架橋された接着層を介して、25℃下の10
0%伸び時の応力が150kg/cm以下の表皮材と
平均ゲル分率が30〜75%である架橋型ポリオレフィ
ン系樹脂発泡体が積層されたこと、を特徴とする。
【0009】
【化2】
【0010】本発明におけるアクリル系樹脂とは、極性
官能基を有する公知のものが広く使用できる。特に限定
されるものではないが、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、メチルメタアクリレート、アクリル酸、スチレン、
2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、ブチルアクリ
レート、エチルアクリレート、アクリルアミドなどから
なるアクリル共重合ポリマ等があげられる。
【0011】本発明におけるウレタン系樹脂とは極性官
能基を有する公知のものが広く使用できる。特にカルボ
キシ基含有芳香族イソシアネ−ト系ポリエステル型水溶
性もしくは水分散性ウレタン樹脂が望ましい。特に限定
されるものではないが例えば特公昭42−224192
号公報、特公昭53−38760号公報、特開昭50−
126795号公報などに記載されているウレタン樹脂
が広く使用できる。
【0012】本発明における極性残基とは、該アクリル
系またはウレタン系樹脂に一般的に存在する極性官能基
の残基であり、例えば、次式で示すものがあげられる。
【0013】
【化3】
【0014】本発明における低分子架橋剤残基(R)と
は、4,4´−ビス(エチレンイミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタンまたは2,2−ビスヒドロキシメ
チル−ブタノール−トリス〔3−(1−アジリジニル)
プロピオネート〕のアジリジン環が開環し架橋した残基
であり、それぞれ(A)、(B)式で表される。
【0015】
【化4】
【0016】本発明のスタンピングモールド用複合シー
トは、表皮材と架橋型ポリオレフィン系樹脂発泡体との
互いに接合する対向面の少なくとも一方に活性水素を有
するエマルジョンに水分散化したアジリジン環化合物の
硬化剤が添加された水系接着剤を表面に塗布、乾燥し、
赤外線ヒーターで焼付けした後、両素材を加熱、圧着す
ることを基本とする製造方法により得られる
【0017】本発明で用いる活性水素を有するエマルジ
ョンとは、水酸基、カルボキシル基、アミノ基を有する
ウレタン系あるいはアクリル系のエマルジョンである。
【0018】ウレタン系エマルジョンはポリエステルを
イソシアネートで反応、高分子化したエマルジョンある
いは水分散体で、末端に水酸基、カルボキシル基を持っ
たものである。
【0019】アクリル系エマルジョンは常法により乳化
重合により得られるのもで、水酸基、カルボキシル基、
アミノ基を有するモノマーを共重合して導入するもので
ある。
【0020】これらウレタン系、アクリル系エマルジョ
ンは単独で用いても良く、乾燥性、密着性等の性能バラ
ンスを良くするため、任意に混合しても良い。
【0021】本発明の水分散化したアジリジン環化合物
とは、4,4´−ビス(エチレンイミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタン、2,2−ビスヒドロキシメチル
ブタノール−トリス〔3−(1−アジリジール)プロピ
オネート〕等があげられ、これらの少なくとも一種が硬
化剤として用いられる。
【0022】これらのアジリジン環化合物は水に不溶の
ため、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドに
溶解した後、少量の乳化剤をいれ、水の強制分散化した
ものが使用しやすい。エマルジョンと硬化剤の配合比率
は100:1〜100:20の範囲で良い。
【0023】本発明における架橋型ポリオレフィン系樹
脂発泡体とは、エチレンまたはブテンが0.5〜35
%、ランダムまたはブロックあるいはランダム−ブロッ
ク状に共重合されたポリプロピレン樹脂を用いるのが好
ましいが、密度0.897〜0.955g/ccでMI
が0.5〜55の範囲にある低密度、中密度、高密度の
α−オレフィンが共重合された直鎖状のポリエチレン樹
脂、ポリエチレン樹脂やエチレンとα−オレフィンの共
重合ポリエチレン樹脂、エチレンと酢酸ビニル、アクリ
ル酸、アクリル酸エステル等のモノマーが共重合された
ポリエチレン樹脂、またはそれらの混和物からなる発泡
体などで、放射線(電子線、α、β、γ線等)架橋法、
化学架橋法(ジクミルパーオキサイド等)及び紫外線架
橋法で架橋された発泡体であり、平均ゲル分率30〜7
5%、好ましくは40〜65%、見掛け密度(JIS
K6767)が0.5〜0.02g/cmで好ましく
は0.060〜0.040g/cmのものが好まし
い。
【0024】本発明における表皮材としては、天然、人
工の繊維を用いた布帛状物、ポリ塩化ビニル樹脂を主成
分としたシート、熱可塑性エラストマーシート、レザー
等を言う。
【0025】硬化剤を混入したエマルジョンはワイヤー
コーター、ドクターナイフ、ロールコーター、リバース
コーターを用いて発泡ポリプロピレンに5〜200g/
塗布する。塗布する場合、作業性を良くする上で、
エマルジョンの粘度を調整する必要があり、通常使用さ
れるポリカルボン酸ポリマー、カルボキシルメチルセル
ロース等の増粘剤が適当量使用できる。
【0026】焼き付け法としては赤外線による焼き付け
が効果的である。赤外線の平均波長は0.75〜100
0μm、望ましくは2〜14μmである。また接着剤を
塗布した表面温度は60℃〜該発泡体を構成する樹脂の
融点、好ましくは90〜140℃である。ここで、焼き
付け時の表面温度が60℃以下であったり、従来法のよ
うに焼き付けを行わなかったり、もしくは赤外線ヒータ
ー以外の乾燥機、例えば温風機で乾燥させたり、すると
十分な接着強度を得ることができず、界面剥離を起こ
す。一方、該発泡体を構成する樹脂の融点以上になると
発泡体の表面が荒れを起こすため製品価値がなくなる。
【0027】また、請求項記載のスタンピングモール
ド成形品の製造法により請求項2記載のスタンピングモ
ールド成形品が得られる。
【0028】本発明の骨材用熱可塑性樹脂としては、ポ
リプロピレン、エチレンまたはブテンのホモポリマー、
またはこれらがランダムまたはブロックあるいはランダ
ム−ブロック状に共重合された樹脂を用いるのが好まし
いが、低密度、中密度、高密度のα−オレフィンが共重
合された直鎖状のポリエチレン樹脂、ポリエチレン樹脂
やエチレンとα−オレフィンの共重合ポリエチレン樹
脂、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エ
ステル等のモノマーが共重合されたポリエチレン樹脂、
またはそれらの混和物、さらには、増量剤、増粘剤、染
料、酸化防止剤または安定剤などが添加されたものがあ
げられる。
【0029】スタンピングモールド法としては、例え
ば、下型と上型が配置されている圧縮成形機にあって、
下型に骨材となるべき溶融状態にある熱可塑性樹脂を配
置または射出し、その上に表皮材/パッド材の積層材、
ここでは本発明のスタンピングモールド用複合シートを
配置し所望の圧力を掛け積層材と骨材の貼合せと成形付
与をする方法などがあげられる。
【0030】次に本発明の製造方法の一態様について述
べる。ただし、本発明は以下の製造方法に限定されるも
のではない。
【0031】表皮材として100%伸び時の応力が13
5kg/cmであるポリ塩化ビニル樹脂シート(軟質
0.45mm)を、発泡体としてとゲル分率50%のポ
リオレフィン系樹脂発泡体(エチレン5%のランダム共
重合されたポリプロピレン樹脂82重量部と密度が0.
918g/cm、MIが8の直鎖状ポリエチレン樹脂
18重量部からなる発泡体)を用いる。活性水素を有す
るエマルジョン100重量部に水分散化したアジリジン
環化合物の硬化剤(ケミタイトDZ−22)が10重量
部添加された水系接着剤をまず該発泡体と該表皮材のお
互いが接合すべき面の少なくとも一方に50g/m
割合で塗布して接着層を形成する。
【0032】該接着層を乾燥した後、赤外線ヒーター
(インコーネル型)で表面温度100〜120℃の範囲
で焼き付けし、表皮材を80〜100℃に加熱しておき
両者を50〜100℃に加熱し圧着貼合せすることによ
り本発明スタンピングモールド用複合シートが得られ
る。。
【0033】さらに発泡体の面に対して、スタンピング
モールド法により、骨材となる熱可塑性樹脂を配置する
ことにより、本発明のスタンピングモールド成形品が得
られる。
【0034】本発明に用いる特性値の測定方法並びに評
価方法は次ぎの通りである。
【0035】1.変形時のパッド材の破壊、界面剥離性 本発明のスタンピングモールドのパッド材の破壊、界面
剥離の有無を調べ、 で表した。
【0036】2.コーナー部の皺 本発明のスタンピングモールドのパッド材のコーナー部
において、皺の有無を確認した。
【0037】 で表した。
【0038】3.R部の白化現象 本発明のスタンピングモールドのパッド材のR部におけ
る白化現象の有無を、勾配が90、60、45度の各場
合について調べた。
【0039】 で表した。
【0040】4.接着剤層の伸び率 本発明のスタンピングモールド用複合シ−トの中間材
料、すなわち本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体に本
発明の接着剤を塗布、焼き付けした材料を幅30mmの
短冊状に切断し、オートグラフで一方向に応力をかけ延
伸する。そのときに接着剤層膜が亀裂(破壊)を起こす
時点を接着剤の追従性の限界とし、そのときの伸び率を
パーセントで表した。なお温度に対する追従性はスタン
ピングモールド法では不要のため常温下(25℃)とし
た。
【0041】5.成形品のRと接着剤層膜の状態度 本発明のスタンピングモールドのパッド材のR部におけ
る接着剤層膜の状態を、勾配が90、60、45度の各
場合について調べた。
【0042】 で表した。
【0043】6.接着強度 本発明のスタンピングモールド用複合シートを幅25m
mのタンザク状に切断し、オートグラフで常温下(23
℃)と高温下(120℃)で180度法により接着強度
を測定した。
【0044】なお、接着性については で表わした。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0046】実施例1 水酸基とカルボキシル基を有する固形分45%のアクリ
ルエマルジョン100重量部、アジリジン環化合物“ケ
ミタイトDZ−22”(4,4´−ビス(エチレンイミ
ノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン:日本触媒化学
工業製)を10重量部混合し、増粘剤で粘度8000c
Pに調整したエマルジョン型の接着剤を、ゲル分率53
%、見掛密度0.067g/cmのポリプロピレン系
樹脂発泡体の一方の面にグラビアロール法で50g/m
の割合で塗布した。
【0047】接着剤層を乾燥し、赤外線ヒーターで焼き
付けした後、表面温度80℃に加熱された表皮材(ポリ
塩化ビニル樹脂シート、25℃の100%伸び時の応力
が100kg/cm、厚さ0.5mm)と圧着貼合せ
をした。
【0048】このスタンピングモールド用複合シートの
発泡体側に骨材となるべく溶融状態にある熱可塑性樹脂
(ポリプロピレン80%、増量剤20%)をスタンピン
グモールド法(350mm×350mmの正方形、一辺
の勾配90度、60度、45度の箱型のオス、メス型)
により成形した。すなわち、オス型の上に溶融状態の熱
可塑性樹脂を配置し、その上にパッド材面が樹脂に接す
る様態にスタンピングモールド用複合シートを配置し、
50tonの力で一挙に成形とパッド材/骨材の貼合せ
をした。このスタンピングモールド成形品の特性を測
定、評価した。結果を表1のAに示す。
【0049】実施例2 表皮材の軟質ポリ塩化ビニル樹脂シートの25℃下の1
00%伸び時の応力を145kg/cmとしたほかは
実施例1と同様にしてスタンピングモールド成形品を作
製し、評価した。結果を表1のAに示す。
【0050】比較例1 表皮材の軟質ポリ塩化ビニル樹脂シートの25℃下の1
00%伸び時の応力を159kg/cmとしたほかは
実施例1と同様にしてスタンピングモールド成形品を作
製し、評価した。結果を表1のAに示す。
【0051】比較例2 表皮材の軟質ポリ塩化ビニル樹脂シートの25℃下の1
00%伸び時の応力を170kg/cmとしたほかは
実施例1と同様にしてスタンピングモールド成形品を作
製し、評価した。結果を表1のAに示す。
【0052】実施例3 水酸基とカルボキシル基を有する固形分55%のウレタ
ン系エマルジョン40重量部とアクリルエマルジョン6
0重量部、アジリジン環化合物“ケミタイトDZ−2
2”(4,4´−ビス(エチレンイミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタン:日本触媒化学工業製)を10重
量部混合し、増粘剤で粘度10000cPに調整したエ
マルジョン型の接着剤を、ゲル分率54%、見掛密度
0.050g/cmのポリプロピレン系樹脂発泡体の
一方の面にドクターナイフ法で60g/mの割合で塗
布した。
【0053】接着剤層を乾燥し、赤外線ヒーターで焼き
付けした後、表面温度80℃加熱にされた表皮材(ポリ
塩化ビニル樹脂/ABS樹脂の混合軟質シート、25℃
の100%伸び時の応力が142kg/cm、厚さ
0.4mm)と圧着貼合せをした。
【0054】このスタンピングモールド用複合シートの
発泡体側に骨材となるべく溶融状態にある熱可塑性樹脂
(ポリプロピレン80%、増量剤20%)をスタンピン
グモールド法(350mm×350mmの正方形、一辺
の勾配90度、60度、45度の箱型のオス、メス型)
により成形した。すなわち、オス型の上に溶融状態の熱
可塑性樹脂を配置し、その上にパッド材面が樹脂に接す
る様態にスタンピングモールド用複合シートを配置し、
50tonの力で一挙に成形とパッド材/骨材の貼合せ
をした。
【0055】このスタンピングモールド成形品およびス
タンピングモールド用複合シートの特性を測定、評価し
た。結果を表1のBに示す。
【0056】比較例3 飽和ポリエステル系接着剤にイソシアネートを100:
10の割合で混合した接着剤を、ゲル分率54%、見掛
密度0.050g/cmのポリプロピレン系樹脂発泡
体の一方の面にドクターナイフ法で60g/mの割合
で塗布した。
【0057】接着剤層を乾燥し、赤外線ヒーターで焼き
付けした後、表面温度80℃加熱にされた表皮材(ポリ
塩化ビニル樹脂/ABS樹脂の混合軟質シート、25℃
の100%伸び時の応力が142kg/cm、厚さ
0.4mm)と圧着貼合せをした。
【0058】このスタンピングモールド用複合シートの
発泡体側に骨材となるべく溶融状態にある熱可塑性樹脂
(ポリプロピレン80%、増量剤20%)をスタンピン
グモールド法(350mm×350mmの正方形、一辺
の勾配90度、60度、45度の箱型のオス、メス型)
により成形した。すなわち、オス型の上に溶融状態の熱
可塑性樹脂を配置し、その上にパッド材面が樹脂に接す
る様態にスタンピングモールド用複合シートを配置し、
50tonの力で一挙に成形とパッド材/骨材の貼合せ
をした。
【0059】このスタンピングモールド成形品およびス
タンピングモールド用複合シートの特性を測定評価し
た。結果を表1のBに示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】表1のAに示したように本発明のスタン
ピングモールド成形品は、パッド材の破壊、界面剥がれ
もなく、コーナー部の皺やR部の白化現象もみられず、
優れた性能を示している。
【0062】また表1のBしたように、本発明のスタン
ピングモールド成形品の剥離強度は有機溶媒を用いた従
来品と同等である上に、本発明のスタンピングモールド
用複合シートの接着剤層の伸び率は従来品と較べて2倍
以上もあり、その結果成形による接着剤層の剥離もまっ
たく見られず、優れた性能を示している。
【0063】以上より、本発明により有機溶媒による人
体や大気への悪影響の問題や防爆型設備が必要とされる
難点を解消し、さらには接着層の剥離の欠点も少ないス
タンピングモールド用複合シートの提供が可能となっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/32 B32B 27/32 A (56)参考文献 特開 平4−208452(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系またはウレタン系樹脂を主成
    分とする樹脂の極性残基部分で次式に示される構造によ
    り架橋された接着層を介して、25℃下の100%伸び
    時の応力が150kg/cm2以下の表皮材と平均ゲル
    分率が30〜75%である架橋型ポリオレフィン系樹脂
    発泡体が積層されたことを特徴とするスタンピングモー
    ルド用複合シート。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスタンピングモールド用
    複合シートの発泡体側の面に骨材用熱可塑性樹脂が配置
    されたスタンピングモールド成形品。
  3. 【請求項3】 表皮材と架橋型ポリオレフィン系樹脂発
    泡体との互いに接合する対向面の少なくとも一方に活性
    水素を有するエマルジョンに水分散化したアジリジン環
    化合物の硬化剤が添加された水系接着剤を表面に塗布、
    乾燥し、赤外線ヒーターで焼付けした後、両素材を加
    熱、圧着し、さらに発泡体側の面に溶融状態にある骨材
    用熱可塑性樹脂を配置し、スタンピングモールド法によ
    り一体成形することを特徴とするスタンピングモールド
    成形品の製造方法。
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