JPH0796548A - 車両用複合パネルの製造方法 - Google Patents

車両用複合パネルの製造方法

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JPH0796548A
JPH0796548A JP24274993A JP24274993A JPH0796548A JP H0796548 A JPH0796548 A JP H0796548A JP 24274993 A JP24274993 A JP 24274993A JP 24274993 A JP24274993 A JP 24274993A JP H0796548 A JPH0796548 A JP H0796548A
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JP
Japan
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adhesive
composite panel
vehicle
skin material
base material
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Application number
JP24274993A
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English (en)
Inventor
Koichi Mochizuki
幸一 望月
Satoshi Kusuda
智 楠田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP24274993A priority Critical patent/JPH0796548A/ja
Publication of JPH0796548A publication Critical patent/JPH0796548A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、溶剤の揮散のない水系接着剤で、
且つ硬化剤を必要としない一液型接着剤を用いて、十分
な接着強度と優れた耐熱性、耐水性、耐久性等を有する
車両用複合パネルを製造する方法を提供することを目的
とする。 【構成】 内装材基材に表皮材を貼り合わせてなる車両
用複合パネルを製造する方法であって、内装材基材及び
表皮材の双方もしくはどちらか一方に、フタル酸系ポリ
エステルウレタン樹脂を主成分とする水系接着剤を塗
布、乾燥させ、内装材基材と表皮材とを常温接着もしく
は加熱接着することを特徴とする車両用複合パネルの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に自動車の内装材と
して好適な車両用複合パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車内装材に対しては、従来より、防
音性、断熱性、衝撃吸収性等の機能面で優れていること
は勿論のこと、装飾的にも優れたものであることが要求
されている。そこでこれらの要求性能を満たす自動車内
装材として、内装材基材に表皮材を貼り合わせてなる複
合パネルが多く用いられている。
【0003】上記内装材基材としては、例えば、繊維
屑、ガラス繊維、無機充填材等に尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたもの
や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、A
BS樹脂等の熱可塑性樹脂単独からなるもの、もしくは
これらの熱可塑性樹脂を繊維屑、ガラス繊維、無機充填
材等に含浸させたもの等が用いられている。
【0004】また、表皮材としては、ポリウレタン、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等のプラスチ
ック発泡体や、布、ニット、塩化ビニル、熱可塑性エラ
ストマー等からなるシート類、もしくはこれらの積層体
を接着剤を用いて貼り合わせたもの等が用いられてい
る。
【0005】このような表皮材を内装材基材に貼り合わ
せるのに用いられる接着剤には、初期接着性、耐熱性、
耐久性等の諸性能が要求されることから、クロロプレン
系溶剤型接着剤にイソシアネート等の硬化剤を添加した
ものや、ウレタン系溶剤型もしくはエマルジョン型(水
系)接着剤にイソシアネート、アジリジン等の硬化剤を
添加した所謂二液型接着剤が一般的に用いられている
(特開平3−170580号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な二液型接着剤を用いると、作業中に硬化剤の混合ミス
が起こったり、硬化剤混合から塗布迄の使用可能時間
(可使時間)に制約があったり、塗布から接着迄の接着
可能時間(オープンタイム)が限られていたり、作業性
が劣るという問題がある。
【0007】本発明は、上記の点に鑑み、溶剤の揮散の
ない水系接着剤で、且つ硬化剤を必要としない一液型接
着剤を用いて、十分な接着強度と優れた耐熱性、耐水
性、耐久性等を有する車両用複合パネルを製造する方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の複合パネルの製
造方法は、内装材基材及び表皮材の双方もしくはどちら
か一方に、フタル酸系ポリエステルウレタン樹脂を主成
分とする水系接着剤を塗布、乾燥させ、常温接着もしく
は加熱接着することを特徴とし、そのことにより、上記
目的が達成される。
【0009】本発明の接着剤の主成分として用いられる
フタル酸系ポリエステルウレタン樹脂とは、分子鎖中に
ウレタン結合を有するエラストマーであり、フタル酸系
多塩基酸と二価アルコールとの縮合反応によって得られ
る飽和ポリエステル樹脂の活性水酸基と、ジイソシアネ
ート化合物のイソシアネート基とを、ほぼ当量で反応さ
せて得られる線状高分子からなる樹脂である。
【0010】フタル酸系多塩基酸としては、フタル酸、
テレフタル酸、イソフタル酸等を用いるのが必須であ
る。
【0011】二価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール等が好適に用いられるが、中でも、1,4−ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオールを用いたものは、
接着直後の初期凝集力に優れているため、特に好適に多
用される。
【0012】また、ジイソシアネート化合物としては、
トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、キシリ
レンジイソシアネート(XDI)、シクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート等が好適に用いられる。
【0013】本発明に使用するフタル酸系ポリエステル
ウレタン樹脂を主成分とする水系接着剤は、例えば、水
に分散したディスパージョンとして供給される。
【0014】即ち、上記フタル酸系ポリエステルウレタ
ン樹脂は、主鎖又は側鎖にスルフォン基、カルボキシル
基、水酸基等の親水基を導入し、場合によっては、乳化
剤、界面活性剤等を用いて、水中に懸濁させて使用に供
される。
【0015】本発明に使用されるフタル酸系ポリエステ
ルウレタン樹脂は、60〜150℃の範囲の軟化点を有
するものが好ましく、特に80〜110℃の範囲の軟化
点を有するものがより好ましい。
【0016】軟化点が60℃未満であると、接着剤の耐
熱性が低くなり、逆に軟化点が150℃を超えると、接
着時の再活性温度が上昇して、接着不良の原因となりが
ちだからである。
【0017】本発明の接着剤には、上記した成分以外に
必要に応じて、ゴムラテックスや合成樹脂エマルジョン
等を併用しても良いし、又、無機充填材、着色剤、安定
剤あるいはその他の各種添加剤を配合しても良い。
【0018】特に、自動車内装用複合パネルの製造ライ
ンのようにラインスピードの速い製造ラインで用いられ
る接着剤には優れた初期接着力や初期凝集力が要求され
るが、このような場合、前記フタル酸系ポリエステルウ
レタン樹脂を主成分とする水系接着剤とスチレン−ブタ
ジエン共重合体系ゴムラテックス(以下、「SBRラテ
ックス」と記す)を併用すると効果的である。
【0019】SBRラテックスを併用することにより、
ブタジエン骨格の有するゴム弾性、柔軟性等により優れ
た初期接着力が得られると共に、スチレン骨格の有する
擬似架橋性により優れた初期凝集力や耐熱性が得られ
る。又、SBRラテックスは一般に固形分50%前後と
高濃度であるにもかかわらず低粘度であるので接着剤の
塗工適性も向上する。
【0020】上記SBRラテックスは、スチレンモノマ
ーとブタジエンモノマーとを常法により乳化共重合して
得られる。本発明にSBRラテックスを用いる場合、そ
の種類は特に限定されるものではないが、接着力向上効
果、コロイド的安定性等を考慮すると結合スチレン量2
0〜40%程度のSBRラテックスが好ましく、なかで
もメタアクリル酸、アジピン酸、イタコン酸、フマル酸
などのカルボン酸とスチレン及びブタジエンを共重合し
て得られるカルボキシル基変性SBRラテックスが特に
好ましい。
【0021】フタル酸系ポリエステルウレタン樹脂を主
成分とする水系接着剤に対するSBRラテックスの配合
量は、特に限定されるものではないが、固形分でフタル
酸系ポリエステルウレタン樹脂100重量部に対しSB
R20〜200重量部程度が好ましく、なかでも50〜
150重量部程度がより好ましい。
【0022】固形分でフタル酸系ポリエステルウレタン
樹脂100重量部に対するSBRの配合量が20重量部
程度未満であると初期接着力や初期凝集力の向上効果が
乏しく、逆に、フタル酸系ポリエステルウレタン樹脂1
00重量部に対するSBRの配合量が200重量部程度
を超えると耐熱性、耐水性、耐久性等が低下する。
【0023】本発明における接着方法の一例としては、
例えば、前記接着剤を、接着すべき内装材基材の表面と
表皮材の表面の両方に塗布、乾燥させ、その直後または
一定期間放置後、内装材基材及び表皮材の両方またはど
ちらか一方を加熱して貼り合わせ、圧着する方法が挙げ
られる。
【0024】また、別の接着方法として、前記接着剤
を、接着すべき内装材基材の表面と表皮材の表面のどち
らか一方に塗布、乾燥させ、その直後または一定期間放
置後、内装材基材及び表皮材の両方またはどちらか一方
を加熱して貼り合わせ、圧着する方法もある。この方法
の場合、接着剤を塗布しない方の材料の表面には、予
め、ウレタン系プライマー等で前処理を施しておくのが
有効である。
【0025】本発明に使用される内装材基材としては、
例えば、繊維屑、ガラス繊維、無機充填材等に、尿素樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を
含浸させたものや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂単独からなる
もの、もしくはこれらの熱可塑性樹脂を繊維屑、ガラス
繊維、無機充填材等に含浸させたもの等が用いられる。
【0026】また、本発明の請求項2に記載の発明に用
いられる内装材基材は、熱可塑性樹脂フィルム又はシー
トと不織布を熱溶融してなる積層体である。該熱可塑性
樹脂フィルム又はシートとしては、ポリエチレンやポリ
プロピレン等が好適に用いられ、不織布としては、合成
繊維やガラス繊維等が好適に用いられる。
【0027】また、本発明に使用される表皮材として
は、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩
化ビニル等のプラスチック発泡体や、布、ニット、塩化
ビニル、熱可塑性エラストマー等からなるシート類もし
くはこれらの積層体を接着剤を用いて貼り合わせたもの
等が用いられる。
【0028】上記表皮材として、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン系発泡体を使用する場合に
は、接着面を、そのまま、もしくはコロナ放電処理した
後、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、塩素化ポリプロピレ
ン、クロロプレンゴム等を主成分とするプライマーで前
処理するのが好ましい。
【0029】
【作用】本発明の製造方法による車両用複合パネルは、
内装材基材と表皮材とを、フタル酸系ポリエステルウレ
タン樹脂を主成分とする接着剤で接着して得られるもの
であり、十分な接着強度と優れた耐熱性、耐水性、耐久
性等を有し、特に自動車の内装材として好適なものであ
る。
【0030】また、該フタル酸系ポリエステルウレタン
樹脂を主成分とする接着剤は、水系の一液型接着剤であ
るので、溶剤による引火や環境汚染の危険性が無く、且
つ二液型接着剤の場合に起こりうる作業中の硬化剤の混
合ミスや、可使時間、オープンタイム等の制約も無く、
作業性に優れたものである。
【0031】
【実施例】本発明をさらに詳しく説明するため、以下に
実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量部」
を意味する。
【0032】(実施例1)
【0033】(1)一液型水系接着剤の調整 フタル酸系ポリエステルウレタン樹脂エマルジョン「デ
ィスパコ−ルU−42」(組成「オルトフタル酸/ヘキ
サンジオール/ヘキサメチレンジイソシアネート」、固
形分50%、住友バイエルウレタン社製)100部に対
し、増粘剤として「ボーチゲルL−75」(固形分10
0%、ヘキストジャパン社製、)の10%水溶液を2部
攪拌混合して、一液型の水系接着剤を得た。
【0034】 (2)接着剤が塗布された内装材基材の作成 長さ60mm、直径13μmのガラス繊維のからなるチ
ョップドストランドと、6デニール、50mmカットの
ポリエチレン繊維とを、重量比で2:1の割合で混繊し
てなる綿状物に、20箇所/cm2 でニードルパンチを
施し、厚さ9mm、密度500g/m2 の不織布を得
た。
【0035】得られた不織布の両面に、厚み150μm
のポリエチレンシートを積層し、更に、このポリエチレ
ンシートのそれぞれ外側に、厚さ600μmのガラス繊
維強化ポリテトラフルオロエチレンシートを積層し、こ
の積層体を200℃で3分間加熱し、200℃に加熱さ
れたロール間隔1.3mmのロールに5cm/秒の速度
で通すことにより加圧した。次に、200℃の状態でガ
ラス繊維強化ポリテトラフルオロエチレンシートを両側
から0.5mm/秒の速度で真空吸引して、両側のガラ
ス繊維強化ポリテトラフルオロエチレンシートの間を8
mmまで拡開させ、次いで、3分間空冷した後、ガラス
繊維強化ポリテトラフルオロエチレンシートを剥離して
複合材料を得た。
【0036】得られた複合材料を200℃で2分間加熱
した後、30℃の金型で1分間圧縮し、厚さ3mmの内
装材基材を得た。
【0037】得られた内装材基材の片側表面に、上記一
液型の水系接着剤を100g/m2の塗布量でスプレー
塗布し、80℃で3分間乾燥して、接着剤が塗布された
内装材基材を得た。
【0038】(3)接着剤が塗布された表皮材の作成 ニットからなる装飾シートを積層したポリエチレン樹脂
発泡体のポリエチレン樹脂面に、接着性向上のためコロ
ナ放電処理を行った。次いで、コロナ放電処理面に、上
記一液型の水系接着剤を20g/m2 の塗布量でグラビ
アコーターで塗布し、60℃で3分間乾燥して、接着剤
が塗布された表皮材を得た。
【0039】(4)車両用複合パネルの作成 上記内装材基材及び表皮材を、接着剤塗布後、常温で1
0日間放置した後、接着剤が塗布された内装材基材を9
0℃に加熱したものに、接着剤が塗布された表皮材を1
20℃で10秒間加熱したものを重ね合わせ、冷却プレ
スで0.2kg/cm2 の圧力で20秒間圧締して、車
両用複合パネルを得た。
【0040】(5)評価 得られた車両用複合パネルの初期クリープ性、熱時クリ
ープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離強度を次の方
法で評価した結果は表1に示すとおりであった。
【0041】初期クリープ性:冷却プレスで0.2k
g/cm2 の圧力で20秒間圧締し、除圧した直後の車
両用複合パネルを100mm×25mmに裁断して試験
片とし、20℃の雰囲気中において、表皮材の一端に2
00gの分銅を垂下することにより試験片の長さ方向
(100mm方向)に負荷をかけ、24時間経過後の剥
離長さ(初期クリープ性、単位mm)を測定した。この
とき、分銅のつかみ代は、20mmであるため有効測定
長は80mmであった。
【0042】熱時クリープ性:得られた車両用複合パ
ネルを20℃で2日間養生後、100mm×25mmに
裁断して試験片とし、90℃の雰囲気中において、表皮
材の一端に100gの分銅を垂下し、上記初期クリープ
性と同様にして熱時クリープ性(単位mm)を測定し
た。
【0043】常態剥離強度:得られた車両用複合パネ
ルを20℃で2日間養生後、100mm×25mmに裁
断して試験片とし、20℃の雰囲気中で、オートグラフ
を用いて、200mm/分の引張り速度で180゜剥離
強度を測定するとともに、表皮材の樹脂発泡体の破壊状
態を観察した。
【0044】湿熱劣化後剥離強度:得られた車両用複
合パネルを20℃で2日間養生後、100mm×25m
mに裁断して試験片とし、50℃−95%RHの雰囲気
中に400時間放置した。次いで20℃の雰囲気中に2
4時間放置した後、同雰囲気中で、オートグラフを用い
て、200mm/分の引張り速度で180゜剥離強度を
測定するとともに、表皮材の樹脂発泡体の破壊状態を観
察した。
【0045】(実施例2)
【0046】厚さ150μmのポリエチレンシートにコ
ロナ放電処理を行い、コロナ放電処理面に、実施例1と
同様の接着剤を50g/m2 の塗布量でバーコーターで
塗布し、60℃で5分間乾燥して、接着剤が塗布された
ポリエチレンシートを得た。
【0047】実施例1の内装材基材に用いたのと同様の
不織布の片面に、上記接着剤が塗布されたポリエチレン
シートを接着剤が外側になるように積層し、不織布のも
う一方の片面に、厚さ150μmのポリエチレンシート
を積層し、更に、この接着剤が塗布されたポリエチレン
シート及びポリエチレンシートのそれぞれ外側に、厚さ
600μmのガラス繊維強化ポリテトラフルオロエチレ
ンシートを積層し、この積層体を200℃で3分間加熱
し、200℃に加熱したロール間隔1.3mmのロール
に5cm/秒の速度で通すことにより加圧した。次に、
200℃の状態でガラス繊維強化ポリテトラフルオロエ
チレンシートを両側から0.5mm/秒の速度で真空吸
引して、両側のガラス繊維強化ポリテトラフルオロエチ
レンシートの間を8mmまで拡開させ、次いで、3分間
空冷した後、ガラス繊維強化ポリテトラフルオロエチレ
ンシートを剥離して複合材料を得た。
【0048】得られた複合材料を200℃で2分間加熱
した後、30℃の金型で1分間圧縮し、厚さ3mmの片
面に接着剤が塗布された内装材基材を得た。
【0049】上記内装材基材を使用したこと以外は、実
施例1と同様にして車両用複合パネルを得た。
【0050】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0051】(実施例3)
【0052】塩化ビニルシートを積層したポリプロピレ
ン樹脂発泡体のポリプロピレン樹脂面にコロナ放電処理
を行った。次いで、コロナ放電処理面に、実施例1と同
様の接着剤を20g/m2 の塗布量でグラビアコーター
で塗布し、60℃で3分間乾燥して、接着剤が塗布され
た表皮材を得た。
【0053】一方、木質内装材基材(ウッドチップ)の
片側表面に、実施例1と同様の接着剤を100g/m2
の塗布量でスプレー塗布し、80℃で3分間乾燥して、
接着剤が塗布された内装材基材を得た。
【0054】得られた接着剤が塗布された表皮材及び接
着剤が塗布された内装材基材を用いて、下記条件で、直
ちに接着作業を行った。
【0055】接着剤が塗布された内装材基材を60℃に
加熱したものに、接着剤が塗布された表皮材を150℃
で10秒間加熱したものを重ね合わせ、冷却プレスで
0.2kg/cm2 の圧力で20秒間圧締して、車両用
複合パネルを得た。
【0056】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0057】(実施例4)
【0058】塩化ビニルシートを積層したポリプロピレ
ン樹脂発泡体のポリプロピレン樹脂面にコロナ放電処理
を行った。次いで、熱可塑性ポリエステル系ポリウレタ
ン樹脂のメチルエチルケトン溶液「パンデックスTIN
−1」(固形分20%、大日本インキ化学工業社製)1
00部に対し、硬化剤として、ポリメリックMDI「ス
ミジュール44V−20」(固形分100%、住友バイ
エルウレタン社製)5部を攪拌混合したものを、プライ
マーとして、コロナ放電処理面に、塗布量20g/m2
でグラビアロールで塗布乾燥し、常温で10日間硬化養
生して、プライマーが塗布された表皮材を得た。
【0059】上記プライマーが塗布された表皮材を用い
たこと以外は、実施例3と同様にして車両用複合パネル
を得た。
【0060】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0061】(実施例5)
【0062】フタル酸系ポリエステルウレタン樹脂エマ
ルジョン「ディスパコールU−42」(固形分50%、
住友バイエルウレタン社製)50部に対し、カルボキシ
ル基変性SBRラテックス「SBラテックスL−731
0」(固形分50%、旭化成工業社製)50部を攪拌混
合して一液型の水系接着剤を得た。
【0063】上記で得られた一液型の水系接着剤を用い
たこと以外は実施例1と同様にして車両用複合パネルを
得た。
【0064】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0065】(実施例6)
【0066】実施例5で用いたのと同様の接着剤を用い
たこと以外は実施例2と同様にして車両用複合パネルを
得た。
【0067】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0068】(実施例7)
【0069】実施例5で用いたのと同様の接着剤を用
い、実施例3と同様にして接着剤が塗布された表皮材及
び接着剤が塗布された内装材基材を得た。
【0070】得られた接着剤が塗布された表皮材及び接
着剤が塗布された内装材基材を用いて、下記条件で、直
ちに接着作業を行った。
【0071】接着剤が塗布された内装材基材を60℃に
加熱したものに、接着剤が塗布された表皮材を150℃
で5秒間加熱したものを重ね合わせ、冷却プレスで0.
2kg/cm2 の圧力で10秒間圧締して、車両用複合
パネルを得た。
【0072】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0073】(実施例8)
【0074】実施例4と同様にしてプライマーが塗布さ
れた表皮材を得た。一方、実施例5で用いたのと同様の
接着剤を用いたこと以外は実施例3と同様にして接着剤
が塗布された内装材基材を得た。
【0075】得られたプライマーが塗布された表皮材及
び接着剤が塗布された内装材基材を用いて、下記条件
で、直ちに接着作業を行った。
【0076】接着剤が塗布された内装材基材を60℃に
加熱したものに、プライマーが塗布された表皮材を15
0℃で5秒間加熱したものを重ね合わせ、冷却プレスで
0.2kg/cm2 の圧力で10秒間圧締して、車両用
複合パネルを得た。
【0077】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0078】(比較例1)
【0079】アジピン酸系ポリエステルウレタン樹脂エ
マルジョン「ディスパコールKA8464」(組成「ア
ジピン酸/ブタンジオール/ヘキサメチレンジイソシア
ネート、固形分40%、住友バイエルウレタン社製)1
00部に対して、増粘剤として「ボーチゲルL−75」
の10%水溶液を1部攪拌混合して、一液型の水系接着
剤を得た。
【0080】得られた一液型の水系接着剤を用いたこと
以外は、実施例1と同様にして車両用複合パネルを得
た。
【0081】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0082】(比較例2)
【0083】比較例1の一液型水系接着剤を用いたこと
以外は、実施例2と同様にして車両用複合パネルを得
た。
【0084】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0085】(比較例3)
【0086】比較例1の一液型水系接着剤を用いたこと
以外は、実施例3と同様にして車両用複合パネルを得
た。
【0087】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0088】(比較例4)
【0089】比較例1の一液型水系接着剤を用いたこと
以外は、実施例4と同様にして車両用複合パネルを得
た。
【0090】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0091】(比較例5)
【0092】アジピン酸系ポリエステルウレタン樹脂エ
マルジョン「ディスパコールKA8464」100部に
対し、増粘剤として「ボーチゲルL−75」の10%水
溶液を1部攪拌混合して、接着剤の主剤を得た。
【0093】一方、脂肪族イソシアネートのトリマーを
変性して水分散性とした化合物「イソシアネート♯07
72」(固形分100%、住友バイエルウレタン社製)
を、上記主剤に対する硬化剤として、二液型の水系接着
剤を準備した。
【0094】上記二液型の水系接着剤の主剤100部に
対して、硬化剤3部を添加混合したものを接着剤として
用いたこと以外は、実施例1と同様にして車両用複合パ
ネルを得た。
【0095】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0096】(比較例6)
【0097】比較例5で用いたのと同様の二液型水系接
着剤を用いたこと以外は、実施例2と同様にして車両用
複合パネルを得た。
【0098】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0099】(比較例7)
【0100】接着剤としてカルボキシル基変性SBRラ
テックス「SBラテックスL−7310」を用いたこと
以外は、実施例3と同様にして車両用複合パネルを得
た。
【0101】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0102】(比較例8)
【0103】比較例7で用いたのと同様の接着剤を用い
たこと以外は、実施例4と同様にして車両用複合パネル
を得た。
【0104】得られた車両用複合パネルの初期クリープ
性、熱時クリープ性、常態剥離強度及び湿熱劣化後剥離
強度を実施例1と同様にして評価した結果は表1に示す
とおりであった。
【0105】
【表1】
【0106】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の車両用複合
パネルの製造方法にあっては、一液型の水系接着剤を用
いるので、溶剤による引火や環境汚染の危険性が無く、
二液型接着剤の場合に起こりうる作業中の硬化剤の混合
ミスや可使時間の制約も無い。また、接着剤を塗布した
内装材基材及び/又は表皮材を、接着作業時まで保管し
ておく事が出来るので、生産工程での作業性の大幅な改
善と、低コスト化が可能となる。更に、本発明の製造方
法によって得られる複合パネルは、十分な接着強度、耐
熱性、耐水性、耐久性等を有しているので、自動車など
の車両用内装材として優れたものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内装材基材に表皮材を貼り合わせてなる
    車両用複合パネルを製造する方法であって、内装材基材
    及び表皮材の双方もしくはどちらか一方に、フタル酸系
    ポリエステルウレタン樹脂を主成分とする水系接着剤を
    塗布、乾燥させ、内装材基材と表皮材とを常温接着もし
    くは加熱接着することを特徴とする車両用複合パネルの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 内装材基材に表皮材を貼り合わせてなる
    車両用複合パネルを製造する方法であって、フタル酸系
    ポリエステルウレタン樹脂を主成分とする水系接着剤が
    塗布されてなる熱可塑性樹脂フィルム又はシートが接着
    剤層が外側になるようにして不織布に熱溶融されてなる
    内装材基材と、フタル酸系ポリエステルウレタン樹脂を
    主成分とする水系接着剤を塗布、乾燥させた表皮材とを
    常温接着もしくは加熱接着することを特徴とする車両用
    複合パネルの製造方法。
JP24274993A 1993-09-29 1993-09-29 車両用複合パネルの製造方法 Pending JPH0796548A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012006273A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Ashimori Industry Co Ltd 管路の内張り材及び管路の内張り方法

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JP2012006273A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Ashimori Industry Co Ltd 管路の内張り材及び管路の内張り方法

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