JP3289124B2 - 自動車内装用プレコート表皮材 - Google Patents

自動車内装用プレコート表皮材

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JP3289124B2 JP14797895A JP14797895A JP3289124B2 JP 3289124 B2 JP3289124 B2 JP 3289124B2 JP 14797895 A JP14797895 A JP 14797895A JP 14797895 A JP14797895 A JP 14797895A JP 3289124 B2 JP3289124 B2 JP 3289124B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車内装材を製造す
るための接着工程を大幅に簡略化することを可能とした
自動車内装用プレコート表皮材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車には、ドア、インパネ等の内装材
が使用されている。これらの内装材は一般に表皮材と基
材から構成されており、両者の接着には通常溶剤形接着
剤を用い、基材の形状に表皮材を加熱成形しつつ接着さ
れる。ここで用いられる表皮材とは、ポリ塩化ビニル、
サーモプラスチックオレフィン等のプラスチックシート
や、トリコット、布、不織布等の繊維材料等の表層材に
対し、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン及
びこれらの共重合体を主成分として製造される発泡体を
ラミネート接着、熱融着等により積層してなる材料であ
る。表層被膜の厚さは0.5mmから1.5mm程度、
ポリオレフィン発泡体の厚さは1.5mmから3.0m
m程度のものが一般に用いられる。また、ここで用いら
れる基材とは、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレ
ン(ABS)、ポリプロピレン樹脂等の各種プラスチッ
クの射出成形品や、木材チップ、木質粉等を熱硬化樹脂
で熱プレス成形により固めた木質ボード等の成形品を意
味する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この際、溶剤形接着剤
はドアなどの成形基材に直接塗付し、乾燥後直ちに真空
成形工程に移される。接着剤は例えば、クロロプレンゴ
ム系、ニトリルゴム系、ウレタン系、アクリル系、ポリ
エステル系等が用いられている。こうした接着剤はスプ
レー塗付により使用されているが、飛散によるロスが多
いことや、塗付ムラが出やすいこと、有機溶剤の揮発に
よる人体への毒性等の問題があり、大きな問題となって
いた。しかし内装材が複雑な形状をしているため、スプ
レーする以外の良好な手段がなく、また、従来の接着剤
では、溶液を該成形基材に直接塗付しないと基材面への
良好な接着性が得られないという重大な問題があった。
このため接着剤の連続塗工が不可能で、成形された基材
ひとつひとつに塗付作業を行わなければならないのが現
状であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、接着剤を表皮
材上にプレコートすることによって接着工程を大幅に省
略することを可能とし、さらに上記の欠点を大幅に改良
できることを見いだしたものである。本発明は、官能基
を付与したスチレン共重合体と、アミン系架橋剤とを主
成分とする溶剤系接着剤を、ポリオレフィン発泡体層を
有する表皮材の、ポリオレフィン発泡体上にプライマー
を使用せずに、予め塗付し、この皮膜のゲル分率が5〜
50%であることを特徴とする自動車内装用プレコート
表皮材に関するものである。
【0005】本発明のプレコート表皮材によれば、表皮
材の加熱成形の際、同時にプレコートされた接着剤が軟
化した上で、表皮材と基材とを接着させることが出来
る。
【0006】本発明で用いるスチレン共重合体とは、ス
チレン・イソプレン・スチレン共重合体、スチレン・ブ
タジエン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・ブ
チレン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・プロ
ピレン・スチレン共重合体等である。ここでいう官能基
を有するスチレン共重合体とは、例えば、カルボキシル
基を有する共重合体等が知られているが、共重合体に、
溶液または乳化液中で官能基を付加反応させてもよい。
【0007】こうした付加反応については、(メタ)ア
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、サリチル酸、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロ
ピル、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルア
リルエーテル、アクリルアミド、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、(無水)フタル酸、ビニルアルコール
等をラジカル開始剤を用いて付加反応することで得るこ
とができる。共重合体を乳化させた乳化液中で同様に、
前記官能基等を反応させてもよい。
【0008】架橋剤は、前記官能基と反応しうるもので
あればよく、例えば活性水素を有する官能基であれば、
ポリイソシアネート、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、オ
キサゾリン等、あるいはグリシジル基であれば、ポリア
ミン、ジシアンジアミド、イミダゾール、尿素樹脂、ジ
アルデヒド、オキサゾリン等を用いることが可能であ
る。架橋剤は予め該接着剤を塗付し皮膜形成する必要が
あるため、後活性するように調整しておく必要があり、
接着剤のゲル分率にして5〜50%程度の範囲となるよ
うにするのが好ましい。ゲル分が5%より下回ると接着
剤の耐熱が不足して表皮材のはがれ等が起こり、50%
を超えると接着剤皮膜が強靭すぎて、基材への密着性が
得られなくなる。
【0009】基材への密着性を得るためには接着付与樹
脂の添加が好ましい。例えば、脂肪族系石油樹脂、芳香
族系石油樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹
脂、ロジン系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ア
クリル樹脂、ブチラール樹脂、塩素化オレフィン樹脂、
酢酸ビニル樹脂およびこれらの変性樹脂等から一種以上
を選択し、適量を配合することによって接着性を得るこ
とができる。好ましい配合部数は50重量部から150
重量部である。
【0010】この他に、安定剤、顔料、充填剤、ブロッ
キング防止剤等を必要に応じて添加することが可能であ
る。こうして得たプレコート接着剤を表皮材のポリオレ
フィン発泡体面に塗付するにあたっては、該表皮材製造
後、ナイフコーター、リバースコーター、グラビアコー
ター、カーテンコーター等を用いて直接塗付して乾燥し
てもよいし、また、離型紙上に塗付後、乾燥してから該
発泡体面に加熱転写してもよい。本発明は、このように
表皮材に連続塗工で接着剤層を設けることが出来るとい
う大きな利点を有している。
【0011】
【作用】プレコート接着剤を塗付して得た自動車内装用
プレコート表皮材は、所定の大きさに裁断し、真空成形
機に装着して直ちに成形が可能である。真空成形は、装
着されたプレコート表皮材を熱風乾燥または遠赤外線加
熱により加熱軟化させ、成形の凸型に装着してある予め
成形された基材の面から真空引きしながら、プレコート
表皮材の接着剤面を基材に密着させて接着するものであ
る。この際、基材は30℃から60℃程度に加熱されて
いるのがより好ましく、またプレコート表皮材は接着時
に100℃から140℃の範囲に加熱されていることが
必要である。さらに真空引き接着の際、表皮面から圧
空、凹型、メンブレン等で加圧する方法も一般的であり
好ましい結果が得られる。
【0012】
【実施例】次に、実施例及び比較例によって本発明をさ
らに詳細に説明し、これらの具体例の結果を表1として
示すが、本発明はこれらの例によって限定されるもので
はない。なお文中に部とあるのは全て重量部を示す。
【0013】(実施例1)スチレン・ブタジエン・スチ
レン共重合体(カリフレックスKX65;シェル化学社
製)100部を、トルエン300部に窒素置換したフラ
スコ内で80〜100℃で加熱撹拌し、溶解した後、ア
クリル酸20部をラジカル開始剤としてベンゾイルパー
オキサイド0.5部の溶解液を滴下してグラフト重合を
行った。フラスコ内は80〜100℃に保ったままで3
時間加熱撹拌し、停止剤としてハイドロキノン0.5部
を加えて反応を停止させた。放冷後、ロジン樹脂(スー
パーエステルA115;荒川化学社製)50部、石油樹
脂(アルコンP125;同)50部を加え溶解した。さ
らに安定剤(チヌビン326;住友バイエル社製)1部
を加え接着剤(I)を得た。接着剤(I)の固形分10
0重量部にオキサゾリン(1,3PBO;武田薬品工業
社製)固形分1部を加え、撹拌混合して自動車内装表皮
材(ポリ塩化ビニルシートからなる表面材と、ポリプロ
ピレンを主成分した20倍発泡体2mm厚のラミネート
品;オカモト社製)のポリプロピレン発泡体面上に、ナ
イフコーターを用いて塗付し、80℃に設定した乾燥炉
により2分間乾燥して80μmの接着剤塗膜を形成し
て、自動車内装用プレコート表皮材を得た。該プレコー
ト表皮材を表面温度140℃になるまで加熱し、真空成
形によって予め成形してあるポリプロピレン成形基材と
接着した。該接着剤はオキサゾリンによって硬化し、強
度が大で耐熱性に優れた最終接着が得られた。
【0014】(実施例2)実施例1と同様にして、スチ
レン・ブタジエン・スチレン共重合体(カリフレックス
KX65;シェル化学社製)80部、スチレン・エチレ
ン・ブチレンスチレン共重合体(クレイトンG165
0;シェル化学社製)20部にヒドロキシエチルアクリ
レート40部をグラフト重合した。放冷後、石油樹脂
(アルコンP125;荒川化学社製)80部、テルペン
樹脂(クリアロンP105;安原油脂工業社製)20部
を加え溶解した。さらに安定剤(チヌビン326;住友
バイエル社製)1部を加え接着剤(II)を得た。接着
剤(II)の固形分100重量部にポリイソシアネート
(コロネートL;日本ポリウレタン社製)固形分4部を
加え、撹拌混合した。該接着剤はポリイソシアネートに
よって硬化し、強度が大で耐熱性に優れた最終接着が得
られた。
【0015】(実施例3)実施例1と同様にして、スチ
レン・ブタジエン・スチレン共重合体(カリフレックス
KX65;シェル化学社製)50部、スチレン・イソプ
レン・プロピレンスチレン・スチレン共重合体(セプト
ン2063;クラレ社製)50部にグリシジルアクリレ
ート20部をグラフト重合した。放冷後、石油樹脂(ア
ルコンP125;荒川化学社製)100部を加え溶解し
た。さらに安定剤(チヌビン326;住友バイエル社
製)1部を加え接着剤(III)を得た。接着剤(II
I)の固形分100重量部にイミダゾール(キュアゾー
ル2PZ−CNS;四国化成工業社製)固形分1部を加
え、撹拌溶解した。該接着剤は硬化により、強度が大で
耐熱性に優れた最終接着が得られた。
【0016】
【比較例】
(比較例1)実施例1で得られる接着剤に架橋剤を添加
しないで、自動車内装用表皮材のポリプロピレン発泡体
面上にプレコートし、基材と貼合わせた。 (接着強度)基材と貼合わせた表皮材を25mm幅にカ
ットし、引張り速度200mm/分で各温度における1
80度はく離を行い、強度と破壊状態を試験した。20
℃雰囲気中でのはく離において表皮材の材質破壊が見ら
れたが、90℃雰囲気中でのはく離においては接着剤の
凝集破壊となり接着性が低下した。
【0017】(比較例2)実施例2で得られる接着剤に
官能基を付与しないで、自動車内装用表皮材のポリプロ
ピレン発泡体面上にプレコートし、基材と貼合わせた。 (接着強度)比較例1と同様にして、20℃はく離にお
いて表皮材の材質破壊が見られたが、90℃はく離にお
いては接着剤の凝集破壊となり接着性の低下が見られ
た。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、自動車内装材を製造
するための接着工程を大幅に簡略化することを可能とし
た自動車内装用プレコート表皮材は成形性が良好で、浮
きを生じない優れた接着性を示した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】官能基を付与したスチレン共重合体と、ア
    ミン系架橋剤とを主成分とする溶剤系接着剤を、ポリオ
    レフィン発泡体層を有する表皮材の、ポリオレフィン発
    泡体上にプライマーを使用せずに、予め塗付し、この皮
    膜のゲル分率が5〜50%であることを特徴とする自動
    車内装用プレコート表皮材。
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