JPH0584261B2 - - Google Patents
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- JPH0584261B2 JPH0584261B2 JP59107428A JP10742884A JPH0584261B2 JP H0584261 B2 JPH0584261 B2 JP H0584261B2 JP 59107428 A JP59107428 A JP 59107428A JP 10742884 A JP10742884 A JP 10742884A JP H0584261 B2 JPH0584261 B2 JP H0584261B2
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- speed
- wheel speed
- wheels
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60T—VEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
- B60T8/00—Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
- B60T8/32—Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
- B60T8/58—Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration responsive to speed and another condition or to plural speed conditions
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Regulating Braking Force (AREA)
- Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、複数の車輪の制動液圧を独立に制御
するアンチスキツド制御装置に関し、特に少なく
とも2つの車輪速の内の高い方を選択して他の車
輪の制動液圧を制御する所謂セレクトハイ方式を
とるアンチスキツド制御装置に関する。 (従来技術) 従来、左右前輪及び左右後輪の制動液圧を独立
に制御するアンチスキツド制御装置では、左右前
輪については各車輪速に基づいた比較演算により
独立に前輪左右の制動液圧を制御し、一方、後輪
については、左右前輪の車輪速のうちの高い方の
車輪速を選択し、高い方の前輪車輪速に基づいた
比較演算で後輪の制動液圧を制御するセレクトハ
イ方式を採用している(特公昭41−17082号等)。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、セレクトハイ方式を取る従来の
4輪アンチスキツド制御装置にあつては、旋回走
行時に内輪差により前輪の車輪速に対し後輪の車
輪速が所定速度だけ低くなる関係にあるため、旋
回中は後輪が見掛け上スリツプ状態にあるものと
みなされる。特に内輪差による速度差は車速が変
わつても一定であるため、低速旋回時には内輪差
によるスリツプの割合が大きくなり、旋回中のア
ンチスキツド制御では、後輪のスリツプ率が実際
より大きめとなり、制動により車輪速が低下する
につれてスリツプ率を押えるように制動液圧の減
圧割合が多くなるため、制動性能が低下して制動
停止距離が伸びてしまうという問題点があつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、このような従来の問題点に鑑みてな
されたもので、複数の車輪毎に制動液圧を独立に
制御する制御手段を有し、左右前輪の内の高い方
の車輪速を選択し、この高い方の車輪速またはこ
の車輪速に基づく制御量を用いて後輪の制動液圧
の制御モードを比較演算するアンチスキツド制御
装置において、前記選択された高い方の車輪速ま
たは制御量に、旋回時の内輪差による前輪と後輪
の車輪速の差分を修正するための所定量の補正を
行ない、この補正された制動量に基づいて後輪の
制動液圧を制御する手段を設けたものである。 (実施例) 第1図は本発明のシステム構成を液圧系統と共
に示した説明図である。 まず、構成を説明すると、1a,1b及び1c
はアンチスキツド制御回路であり、アンチスキツ
ド制御回路1aは右前輪FRについて設けられ、
またアンチスキツド制御回路1bは左前輪FLに
ついて設けられ、更にアンチスキツド制御回路1
cは左右後輪RR及びRLについて共通に設けられ
る。右前輪FR及び左前輪FLには車輪の回転に比
例した交流信号等を出力する車輪速センサ2a,
2bが設けられ、車輪速センサ2a及び2bの各
出力はアンチスキツド制御回路1a,1bに入力
されている。また左右後輪RR,RLについては右
後輪RRに示す様に1つの車輪速センサ2cが設
けられ、この車輪速センサ2cとしては左右後輪
RR及びRLに対し動力を伝達するプロペラシヤフ
ト等に設けられる。 次に、液圧系統を右前輪FRを代表して説明す
ると、アンチスキツド制御回路1aの制御信号に
より開閉駆動される流入弁(以下EV弁という)
4aと流出弁(以下AV弁という)5aが設けら
れ、マスタシリンダ3からの液圧をEV弁4aに
流入するとともにEV弁の出口をAV弁の入口に
接続し、EV弁4aとAV弁5aの間を右前輪FR
のホイールシリンダ6aに接続している。AV弁
5aの出口は液回収用の液圧ポンプ7aに接続さ
れ、液圧ポンプ7aの入口側にはアキユームレー
タ8aが接続され、液圧ポンプ7aの出口はチエ
ツク弁9aを介してマスタシリンダ3側に接続さ
れている。 この様な液圧系統による制動液圧の制御は、ア
ンチスキツド制御回路1aからのEV信号、AV
信号及びMR信号のそれぞれにより行なわれ、急
制動によりアンチスキツド制御が開始されると、
MR信号によりアンチスキツド制御中にわたつて
液圧ポンプ7aが駆動され、制動液圧の増圧モー
ドではEV=AV=Lレベルとなることで、EV弁
4aが開、AV弁5aが閉となり、マスタシリン
ダ3からの制動液圧をEV弁4aを介してホイー
ルシリンダ6aに供給する。また制動液圧の減圧
モードでは、EV=AV=Hレベルとなり、EV弁
4aが閉、AV弁5aが開となり、ホイールシリ
ンダ6aの制動液圧をAV弁5aを介してマスタ
シリンダ3側に回収する。更に保持モードにおい
てはEV=Hレベル、AV=Lレベルとなること
で、EV弁4a及びAV弁5aが共に閉じ、ホイ
ールシリンダ6aに制動液圧を封じ込める。 この様な液圧系統は左前輪FL及び左右後輪RR
及びRLについても同様に構成される。尚、マス
タシリンダ3としては2系統のマスタシリンダを
使用しており、左右前輪FR,FLと左右後輪RR,
RLに対し、独立した制動液圧を供給している。
また各液圧系統について液圧ポンプ7a,7b,
7cを独立に示しているが、実際には単一のポン
プモータにより3台の液圧ポンプ7a〜7cを駆
動する様にし、ポンプモータに対するMR信号と
してはアンチスキツド制御回路1a〜1cからの
3つのMR信号をオアゲートで取りまとめてポン
プモータを駆動すれば良い。 次に第1図の実施例において、左右前輪FR及
びFLについては、車輪速センサ2a,2bで検
出した車輪速に基づいてアンチスキツド制御回路
1a,1bで個別に制動液圧を制御しているが、
後輪のアンチスキツド制御回路1cについては前
輪のアンチスキツド制御回路1aまたは1bで演
算された擬似車速Vc1,VC2の高い方をセレクト
ハイスイツチ10で選択して擬似車速VC3として
後輪のアンチスキツド制御回路1cに供給してお
り、後輪の制動液圧はセレクトハイされた前輪の
擬似車速VC1またはVc2に基づいて行なわれる。 第2図は第1図の実施例における右前輪FRの
アンチスキツド制御回路1aの一実施例を示した
回路ブロツク図である。尚、左後輪のアンチスキ
ツド制御回路1bも同じ回路構成をとる。 第2図において、11は車輪速検出回路であ
り、車輪速センサ2aからの車輪の回転数に比例
した周波数の交流信号をF−V変換して電圧信号
としての車輪速信号VWを検出する。12は加減
速度検出回路であり、車輪速VWの微分により加
減速度αWを検出する。13は擬似車速検出回路
であり、車輪速VWに基づいて車速を近似した擬
似車速VCを発生する。 この擬似車速検出回路13は比較器13aで設
定減速度b1が検出される毎に行なわれる。14
は目標車輪速発生回路であり、擬似車速Vcに路
面との摩擦係数が最大となるスリツプ率を与える
係数、例えば0.85を掛け合わせた値を目標車輪速
Viとして発生する。 15,16,17は比較器であり、比較器15
は目標車輪速Viと車輪速VWとの比較によりスリ
ツプ率を検出する。比較器16は加減速度αWと
設定加速度a1とを比較し、設定加速度a1を検
出する。更に比較器17は加減速度αWと設定減
速度b1を比較し、設定減速度b1を検出する。 比較器15と16の出力はアンドゲート18に
入力され、比較器16側は反転入力とされてお
り、アンドゲート18の出力がAV信号としてバ
ツフアアンプ19を介してAV弁5aに与えられ
る。また比較器16,17の出力は、オアゲート
20に入力され、オアゲート20にはアンドゲー
ト18からのAV信号も入力されており、このオ
アゲート20の出力がEV信号として、バツフア
アンプ21を介してEV弁4aに与えられる。こ
の比較器15〜17、アンドゲート18及びオア
ゲート20で成る論理演算回路は次表−1に示す
制御モードを与えるEV及びAV信号を作り出し
ており、更に次表−2に示す加減速度αWとスリ
ツプ率λで定まる制御モードを与える。
するアンチスキツド制御装置に関し、特に少なく
とも2つの車輪速の内の高い方を選択して他の車
輪の制動液圧を制御する所謂セレクトハイ方式を
とるアンチスキツド制御装置に関する。 (従来技術) 従来、左右前輪及び左右後輪の制動液圧を独立
に制御するアンチスキツド制御装置では、左右前
輪については各車輪速に基づいた比較演算により
独立に前輪左右の制動液圧を制御し、一方、後輪
については、左右前輪の車輪速のうちの高い方の
車輪速を選択し、高い方の前輪車輪速に基づいた
比較演算で後輪の制動液圧を制御するセレクトハ
イ方式を採用している(特公昭41−17082号等)。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、セレクトハイ方式を取る従来の
4輪アンチスキツド制御装置にあつては、旋回走
行時に内輪差により前輪の車輪速に対し後輪の車
輪速が所定速度だけ低くなる関係にあるため、旋
回中は後輪が見掛け上スリツプ状態にあるものと
みなされる。特に内輪差による速度差は車速が変
わつても一定であるため、低速旋回時には内輪差
によるスリツプの割合が大きくなり、旋回中のア
ンチスキツド制御では、後輪のスリツプ率が実際
より大きめとなり、制動により車輪速が低下する
につれてスリツプ率を押えるように制動液圧の減
圧割合が多くなるため、制動性能が低下して制動
停止距離が伸びてしまうという問題点があつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、このような従来の問題点に鑑みてな
されたもので、複数の車輪毎に制動液圧を独立に
制御する制御手段を有し、左右前輪の内の高い方
の車輪速を選択し、この高い方の車輪速またはこ
の車輪速に基づく制御量を用いて後輪の制動液圧
の制御モードを比較演算するアンチスキツド制御
装置において、前記選択された高い方の車輪速ま
たは制御量に、旋回時の内輪差による前輪と後輪
の車輪速の差分を修正するための所定量の補正を
行ない、この補正された制動量に基づいて後輪の
制動液圧を制御する手段を設けたものである。 (実施例) 第1図は本発明のシステム構成を液圧系統と共
に示した説明図である。 まず、構成を説明すると、1a,1b及び1c
はアンチスキツド制御回路であり、アンチスキツ
ド制御回路1aは右前輪FRについて設けられ、
またアンチスキツド制御回路1bは左前輪FLに
ついて設けられ、更にアンチスキツド制御回路1
cは左右後輪RR及びRLについて共通に設けられ
る。右前輪FR及び左前輪FLには車輪の回転に比
例した交流信号等を出力する車輪速センサ2a,
2bが設けられ、車輪速センサ2a及び2bの各
出力はアンチスキツド制御回路1a,1bに入力
されている。また左右後輪RR,RLについては右
後輪RRに示す様に1つの車輪速センサ2cが設
けられ、この車輪速センサ2cとしては左右後輪
RR及びRLに対し動力を伝達するプロペラシヤフ
ト等に設けられる。 次に、液圧系統を右前輪FRを代表して説明す
ると、アンチスキツド制御回路1aの制御信号に
より開閉駆動される流入弁(以下EV弁という)
4aと流出弁(以下AV弁という)5aが設けら
れ、マスタシリンダ3からの液圧をEV弁4aに
流入するとともにEV弁の出口をAV弁の入口に
接続し、EV弁4aとAV弁5aの間を右前輪FR
のホイールシリンダ6aに接続している。AV弁
5aの出口は液回収用の液圧ポンプ7aに接続さ
れ、液圧ポンプ7aの入口側にはアキユームレー
タ8aが接続され、液圧ポンプ7aの出口はチエ
ツク弁9aを介してマスタシリンダ3側に接続さ
れている。 この様な液圧系統による制動液圧の制御は、ア
ンチスキツド制御回路1aからのEV信号、AV
信号及びMR信号のそれぞれにより行なわれ、急
制動によりアンチスキツド制御が開始されると、
MR信号によりアンチスキツド制御中にわたつて
液圧ポンプ7aが駆動され、制動液圧の増圧モー
ドではEV=AV=Lレベルとなることで、EV弁
4aが開、AV弁5aが閉となり、マスタシリン
ダ3からの制動液圧をEV弁4aを介してホイー
ルシリンダ6aに供給する。また制動液圧の減圧
モードでは、EV=AV=Hレベルとなり、EV弁
4aが閉、AV弁5aが開となり、ホイールシリ
ンダ6aの制動液圧をAV弁5aを介してマスタ
シリンダ3側に回収する。更に保持モードにおい
てはEV=Hレベル、AV=Lレベルとなること
で、EV弁4a及びAV弁5aが共に閉じ、ホイ
ールシリンダ6aに制動液圧を封じ込める。 この様な液圧系統は左前輪FL及び左右後輪RR
及びRLについても同様に構成される。尚、マス
タシリンダ3としては2系統のマスタシリンダを
使用しており、左右前輪FR,FLと左右後輪RR,
RLに対し、独立した制動液圧を供給している。
また各液圧系統について液圧ポンプ7a,7b,
7cを独立に示しているが、実際には単一のポン
プモータにより3台の液圧ポンプ7a〜7cを駆
動する様にし、ポンプモータに対するMR信号と
してはアンチスキツド制御回路1a〜1cからの
3つのMR信号をオアゲートで取りまとめてポン
プモータを駆動すれば良い。 次に第1図の実施例において、左右前輪FR及
びFLについては、車輪速センサ2a,2bで検
出した車輪速に基づいてアンチスキツド制御回路
1a,1bで個別に制動液圧を制御しているが、
後輪のアンチスキツド制御回路1cについては前
輪のアンチスキツド制御回路1aまたは1bで演
算された擬似車速Vc1,VC2の高い方をセレクト
ハイスイツチ10で選択して擬似車速VC3として
後輪のアンチスキツド制御回路1cに供給してお
り、後輪の制動液圧はセレクトハイされた前輪の
擬似車速VC1またはVc2に基づいて行なわれる。 第2図は第1図の実施例における右前輪FRの
アンチスキツド制御回路1aの一実施例を示した
回路ブロツク図である。尚、左後輪のアンチスキ
ツド制御回路1bも同じ回路構成をとる。 第2図において、11は車輪速検出回路であ
り、車輪速センサ2aからの車輪の回転数に比例
した周波数の交流信号をF−V変換して電圧信号
としての車輪速信号VWを検出する。12は加減
速度検出回路であり、車輪速VWの微分により加
減速度αWを検出する。13は擬似車速検出回路
であり、車輪速VWに基づいて車速を近似した擬
似車速VCを発生する。 この擬似車速検出回路13は比較器13aで設
定減速度b1が検出される毎に行なわれる。14
は目標車輪速発生回路であり、擬似車速Vcに路
面との摩擦係数が最大となるスリツプ率を与える
係数、例えば0.85を掛け合わせた値を目標車輪速
Viとして発生する。 15,16,17は比較器であり、比較器15
は目標車輪速Viと車輪速VWとの比較によりスリ
ツプ率を検出する。比較器16は加減速度αWと
設定加速度a1とを比較し、設定加速度a1を検
出する。更に比較器17は加減速度αWと設定減
速度b1を比較し、設定減速度b1を検出する。 比較器15と16の出力はアンドゲート18に
入力され、比較器16側は反転入力とされてお
り、アンドゲート18の出力がAV信号としてバ
ツフアアンプ19を介してAV弁5aに与えられ
る。また比較器16,17の出力は、オアゲート
20に入力され、オアゲート20にはアンドゲー
ト18からのAV信号も入力されており、このオ
アゲート20の出力がEV信号として、バツフア
アンプ21を介してEV弁4aに与えられる。こ
の比較器15〜17、アンドゲート18及びオア
ゲート20で成る論理演算回路は次表−1に示す
制御モードを与えるEV及びAV信号を作り出し
ており、更に次表−2に示す加減速度αWとスリ
ツプ率λで定まる制御モードを与える。
【表】
【表】
λ
22は液圧ポンプ駆動用のリトリガタイマであ
り、アンドゲート18からのAV信号をトリガ信
号として入力しており、AV信号のHレベルへの
立ち上がりで起動して、一定時間、例えば2秒間
出力を生じ、この2秒間の間に再度AV信号がH
レベルに立ち上がると、リトリガされてタイマ出
力を継続する。 リトリガタイマ22の設定時間はアンチスキツ
ド制御サイクルの一周期を超える時間に設定され
ていることから、アンチスキツド制御中にわたつ
てタイマ出力が継続し、ポンプモータ23により
液圧ポンプ7aを駆動する。 更に、擬似車速VCを検出する擬似車速検出回
路13からは第1図に示したセレクトハイスイツ
チ10に対し、擬似車速VC1が出力されている。 第3図は第2図における擬似車速検出回路13
の一実施例を示した回路ブロツク図であり、設定
減速度b1が得られた時の車輪速の値を順次結ん
だ直線の傾きを持つ擬似車速VCを作り出す様に
している。 第3図において、24,25,26及び27は
サンプルホールド回路であり、サンプルホールド
回路24,26には車輪速Vwが入力され、また
サンプルホールド回路25,27にはカウンタ2
8の出力が入力され、カウンタ28はアンチスキ
ツド制御を開始した時から、クロツクパルスを計
数して時間の経過に比例した時間信号tを出力す
る。サンプルホールド回路24,25はアンドゲ
ート29とインバータ30によりb1信号及び
MR信号に基づいて第一回目に設定減速度b1が
得られた時の車輪速VWをサンプルホールド回路
24で初期値VOとしてサンプルホールドし、ま
たサンプルホールド回路25で設定減速度b1が
得られた時の時間を初期値TOとしてサンプルホ
ールドする。即ち、アンチスキツド制御が開始さ
れた直後には第2図に示したリトリガタイマ22
からのMR信号はLレベルにあることから、イン
バータ30のHレベル出力でアンドゲート29が
許容状態にあり、この状態で設定減速度b1が得
られると、b1信号がHレベルとなつてサンプル
ホールド回路24,25に初期値VO及び初期値
TOのサンプルホールドを行なわせる。次に、2
サイクル目で設定減速度b1が得られた時には
MR信号がHレベルにあるため、インバータ30
によりアンドゲート29が禁止状態となり、2回
目以降に設定減速度b1が得られた時のサンプル
ホールド回路24,25の動作を禁止し、初期値
VO及びTOをホールドさせる。 一方、サンプルホールド回路26,27は設定
減速度b1が得られる毎にb1信号によつて車輪
速VWをVb、及び時間をTbとしてサンプルホール
ドしている。 31は減算器であり、サンプルホールド回路2
4と26の出力に基づいて速度差(Vp−Vb)を
演算する。32も減算器であり、サンプルホール
ド回路25と27の出力に基づいて経過時間
(Tb−Tp)を計算する。33は割算器であり、減
算器31の出力、即ち経過時間で割算し、2つの
設定減速度b1が得られた時の車輪速を結んだ直
線の傾きAbを Ab=(Vp−Vb)/(Tb−Tp) として計算する。 34は切換スイツチであり、割算器33の出力
Abと、設定器35の出力Apを切り換えている。
即ち割算器33で計算される傾きAbは2回目の
設定減速度b1が得られた時に始めて計算できる
ものであるから、2回目の設定減速度b1が得ら
れるまでは設定器35に固定的に設定した傾き
Apを使用する様にしている。この切換スイツチ
34の切換えはアンドゲート36とRS−FF37
による2サイクル目の検出出力で行なわれる。即
ち、設定減速度b1が最初に得られた第1サイク
ル目ではMR信号がLレベルでアンドゲート36
が禁止状態にあるため、RS−FF37はb1信号
が得られても、リセツト状態にあり、切換スイツ
チ34を図示の様に設定器35側へ切り換えてい
る。次に2サイクル目でb1が得られた時には、
既にMR信号がHレベルに切り換わつてアンドゲ
ート36が許容状態にあるため、2サイクル目の
設定減速度b1の検出で得られたb1信号がRS
−FF37をセツトし、Q=Hレベルとなること
で切換スイツチ34を割算器33側へ切り換え
る。 38は乗算器であり、切換スイツチ34を介し
て得られた傾きApまたはAbに時間を掛け合わせ、
時間の経過とともに傾きApまたはAbで増加する
出力を作り出す。このため乗算器には減算器39
で設定減速度b1が得られた時からの経過時間(t
−Tb)が与えられている。即ち、サンプルホー
ルド回路27で設定減速度b1が得られた時の時
間Tbがホールドされており、一方、カウンタ2
8からは時間の経過に伴なつて増加する時間信号
tが出力されていることから、設定減速度b1が
得られた時からの経過時間を(t−Tb)として
出力する。 乗算器38の出力は減算器40に与えられ、減
算器40にサンプルホールド回路26から設定減
速度b1が得られた時にホールドした車輪速Vb
が与えられており、サンプルホールド回路26の
車輪速Vbから乗算器38の出力を引くことによ
り、即ち Vc=Vb−A×(t−Tb) の計算を以つて擬似車速Vc1を発生する。 減算器40の出力はセレクトハイスイツチ41
の一方の切換接点に接続され、他方の切換接点に
は車輪速Vwが与えられており、擬似車速Vcと車
輪速Vwの内の高い方を選択して次段の乗算器4
2に出力する。乗算器42はセレクトハイスイツ
チ41を介して得られた擬似車速Vcまたは車輪
速VWに旋回時の内輪差に基づいて予め定めた係
数R(但し、1R>0)を掛け合わせ Vc1=R・Vc1 となる後輪セレクトハイ制御のため擬似車速Vc1
を出力する。 尚、減算器40の出力はそのまま第2図に示し
た目標車輪速発生回路14に対し、擬似車速Vc
として出力される。 この様に第2図及び第3図に示したアンチスキ
ツド制御回路は、第1図における左前輪FLのア
ンチスキツド制御回路1bについても全く同様に
構成されている。 第4図は第1図の実施例における後輪用のアン
チスキツド制御回路1cの一実施例を示した回路
ブロツク図である。 この第4図に示す後輪用のアンチスキツド制御
回路も基本的には第2図に示した前輪用のアンチ
スキツド制御回路1a,1bと同じであるため、
各回路要素については同一番号に符号cを付加し
て示す。即ち、第4図に示す後輪用のアンチスキ
ツド制御回路と第2図に示した前輪用のアンチス
キツド制御回路との相違点は、前輪回路における
擬似車速検出回路13及び比較器14が取り除か
れており、第1図に示したセレクトハイスイツチ
10の出力を目標車輪速発生回路14cに与える
様にしている。 次に上記の実施例の動作を第5図のタイムチヤ
ートを参照して説明する。 尚、第5図のタイムチヤートは左右前輪の車輪
速のうち右前輪FRの車輪速がハイセレクトされ
た場合を例にとるものとする。 今、時刻tpで急制動を行なつたとすると、ブレ
ーキペダルの踏込みによるブレーキスイツチによ
り第3図に示したカウンタ28の計数動作が開始
され、制動液圧の増圧による車輪速の低下により
時刻tlで第1サイクル目の設定減速度b1が得ら
れる。このように最初の設定減速度b1が得られ
ると、第3図におけるサンプルホールド回路24
〜27のそれぞれが動作し、サンプルホールド回
路24及び26で時刻tlにおける車輪速をVpとし
てサンプルホールドし、またサンプルホールド回
路25及び27で時刻tlでの時間Tpがサンプルホ
ールドされる。また、第1サイクル目ではRS−
FFの出力QがLレベルにあることから、切替ス
イツチ34が設定器35側に切り替わつており、
設定器35による固定的な傾きApが乗算器38
に与えられ、減算器39より出力される経過時間
(t−Tb)との掛け算を実行し、減算器40より
時刻t1で設定減速度b1が得られたときの車輪速
Vpを初期値として傾きApとなる擬似車速Vcを減
算器40より発生する。この減算器40の出力は
セレクトハイスイツチ41で選択されて乗算器4
2に与えられ、乗算器42で所定の係数R、例え
ばR=0.85を掛け合せ、破線で示す擬似車速R・
Vc1を、第1図に示したセレクトハイスイツチ1
0に出力し、左前輪からの擬似車速Vc2より大き
いことを前提に後輪のアンチスキツド制御回路1
cに供給される。 次に、2サイクル目の時刻t2で再び設定減速度
b1が得られると、このときMR信号はHレベル
となつてポンプモータの駆動が行なわれているた
め、第3図におけるサンプルホールド回路25及
び27のみがサンプル動作を行ない、時刻t2の車
輪速Vb1及び時間Tb1をサンプルホールドする。
また、MR信号がHレベルとなることでRS−FF
37がセツトされ、切替スイツチ34が割算器3
3側に切り替わつている。従つて、切替スイツチ
34からは減算器31の速度差(Vp−Vb1)を減
算器32の時間差(Tb1−Tp)で割算した傾き
Ab1が出力されて乗算器38に与えられ、減算器
40は時刻t2の車輪速Vb1を初期値として傾きAb1
で時間の経過と共に減少する擬似車速Vc1を発生
する。 尚、時刻tlからt2の間で減算器40からの擬似
車速Vc1より車輪速Vwが大きくなつたときには、
セレクトハイスイツチ41が切り替わつて車輪速
Vwをそのまま乗算器42に出力している。 このように、第2サイクル目で減算器40より
出力された擬似車速Vc1はセレクトハイスイツチ
41を介して乗算器42で所定の係数Rが掛け合
され、第5図のタイムチヤートに破線で示す擬似
車速R・Vc1としてセレクトハイされた後、後輪
のアンチスキツド制御に用いられる。以下、所定
減速度が得られる毎に同様な擬似車速の発生を繰
り返す。一方、第2図に示したアンチスキツド制
御回路による制動液圧の減圧制御は、前記表−2
に示した加減速度αwとスリツプ率λに基づいた
EV及びAV信号の発生により行なわれ、EV及び
AVの信号レベルにより前記表−1に示した制動
液圧の増圧、減圧、保持が繰り返される。更に、
アンチスキツド制御の終了時においては、AV信
号のHレベルへの立ち上がりで、第2図に示した
リトリガタイマ22の最後のリトリガが行なわ
れ、このリトリガから所定時間、例えば2秒経過
後にタイマ出力がなくなつてポンプモータを停止
させる。 第6図は本発明の他の実施例を示した回路ブロ
ツク図であり、第3図に示した擬似車速検出回路
における出力側の回路ブロツクAを変形したもの
であり、他の回路構成は上記の実施例と同じであ
る。 即ち、第6図の実施例においては、減算器40
で得られた擬似車速Vcをセレクトハイスイツチ
41を介して乗算器42に入力すると共に、比較
器50に入力して速度閾値Vth、例えばVth=50
Km/hと比較し、比較器50の出力で切替スイツ
チ52を切り替えて乗算器42の出力と擬似車速
Vc1のいずれか一方を取り出すようにしたことを
特徴とする。 即ち、第7図のグラフに示すように閾値速度
Vth以下では内輪差に基づいた係数R=0.85を使
用し、閾値速度Vthより大きいときには係数R=
1.0として内輪差による補正を行なわないように
している。 これは、低速時には、高速時に比べて内輪差が
かなり大となるような小さい半径で旋回可能であ
り、このため内輪差によるスリツプの影響は速度
が低いほど大きくなるためであり、逆に高速時に
は内輪差が問題となる程度の小さい半径では旋回
不可能であり、このため速度が大きいときには内
輪差による制御量の補正を行わないようにしたも
のである。 即ち、内輪差によるスリツプの影響は速度が低
いほど大きくなり、速度が高いときにはほとんど
影響がないため、係数Rを閾値速度Vthを境に切
り替えるようにしたものである。 第8図は本発明の他の実施例を示したもので、
同じく第3図の擬似車速検出回路における回路ブ
ロツクAの部分を変形しており、内輪差に応じて
擬似車速Vcを修正する乗算器52として、 Vc1=Vc×(1−R×1/Vc) の演算機能をもたせたことを特徴とする。即ち、
第9図に示すように係数R=0.85とした場合、擬
似車速Vcの増加に応じて擬似車速Vcの修正係数
(1−R/Vc)が1に近づくようになり、擬似車速 Vcの増加に応じて連続的に変化する修正係数を
作り出すことができる。 (発明の効果) 以上説明してきたように本発明によれば、複数
の車輪毎に制動液圧を独立に制御する制御手段を
有し、左右前輪の内の高い方の車輪速またはこの
車輪速に基づく制御量を用いて後輪の制動液圧の
制御モードを比較演算するアンチスキツド制御装
置において、前記選択された高い方の車輪速また
は制御量に、旋回時の内輪差による前輪と後輪の
車輪速の差分を修正するための所定量の補正を行
ない、この補正された制御量に基づいて後輪の制
動液圧を制御する手段を設けたため、旋回制動時
においてセレクトハイされた車輪または車輪速に
基づいた制御量によりアンチスキツドの制御演算
を実行しても、内輪差に基づくスリツプ率の修正
が施されているため、実際のスリツプ率に対し比
較演算におけるスリツプ率が大きくなつて、液圧
制御における減圧モードの割合が増えてしまうこ
とを防止でき、セレクトハイ方式にあつても旋回
制動時における制動停止距離が延びてしまうこと
を確実に防止できる。
22は液圧ポンプ駆動用のリトリガタイマであ
り、アンドゲート18からのAV信号をトリガ信
号として入力しており、AV信号のHレベルへの
立ち上がりで起動して、一定時間、例えば2秒間
出力を生じ、この2秒間の間に再度AV信号がH
レベルに立ち上がると、リトリガされてタイマ出
力を継続する。 リトリガタイマ22の設定時間はアンチスキツ
ド制御サイクルの一周期を超える時間に設定され
ていることから、アンチスキツド制御中にわたつ
てタイマ出力が継続し、ポンプモータ23により
液圧ポンプ7aを駆動する。 更に、擬似車速VCを検出する擬似車速検出回
路13からは第1図に示したセレクトハイスイツ
チ10に対し、擬似車速VC1が出力されている。 第3図は第2図における擬似車速検出回路13
の一実施例を示した回路ブロツク図であり、設定
減速度b1が得られた時の車輪速の値を順次結ん
だ直線の傾きを持つ擬似車速VCを作り出す様に
している。 第3図において、24,25,26及び27は
サンプルホールド回路であり、サンプルホールド
回路24,26には車輪速Vwが入力され、また
サンプルホールド回路25,27にはカウンタ2
8の出力が入力され、カウンタ28はアンチスキ
ツド制御を開始した時から、クロツクパルスを計
数して時間の経過に比例した時間信号tを出力す
る。サンプルホールド回路24,25はアンドゲ
ート29とインバータ30によりb1信号及び
MR信号に基づいて第一回目に設定減速度b1が
得られた時の車輪速VWをサンプルホールド回路
24で初期値VOとしてサンプルホールドし、ま
たサンプルホールド回路25で設定減速度b1が
得られた時の時間を初期値TOとしてサンプルホ
ールドする。即ち、アンチスキツド制御が開始さ
れた直後には第2図に示したリトリガタイマ22
からのMR信号はLレベルにあることから、イン
バータ30のHレベル出力でアンドゲート29が
許容状態にあり、この状態で設定減速度b1が得
られると、b1信号がHレベルとなつてサンプル
ホールド回路24,25に初期値VO及び初期値
TOのサンプルホールドを行なわせる。次に、2
サイクル目で設定減速度b1が得られた時には
MR信号がHレベルにあるため、インバータ30
によりアンドゲート29が禁止状態となり、2回
目以降に設定減速度b1が得られた時のサンプル
ホールド回路24,25の動作を禁止し、初期値
VO及びTOをホールドさせる。 一方、サンプルホールド回路26,27は設定
減速度b1が得られる毎にb1信号によつて車輪
速VWをVb、及び時間をTbとしてサンプルホール
ドしている。 31は減算器であり、サンプルホールド回路2
4と26の出力に基づいて速度差(Vp−Vb)を
演算する。32も減算器であり、サンプルホール
ド回路25と27の出力に基づいて経過時間
(Tb−Tp)を計算する。33は割算器であり、減
算器31の出力、即ち経過時間で割算し、2つの
設定減速度b1が得られた時の車輪速を結んだ直
線の傾きAbを Ab=(Vp−Vb)/(Tb−Tp) として計算する。 34は切換スイツチであり、割算器33の出力
Abと、設定器35の出力Apを切り換えている。
即ち割算器33で計算される傾きAbは2回目の
設定減速度b1が得られた時に始めて計算できる
ものであるから、2回目の設定減速度b1が得ら
れるまでは設定器35に固定的に設定した傾き
Apを使用する様にしている。この切換スイツチ
34の切換えはアンドゲート36とRS−FF37
による2サイクル目の検出出力で行なわれる。即
ち、設定減速度b1が最初に得られた第1サイク
ル目ではMR信号がLレベルでアンドゲート36
が禁止状態にあるため、RS−FF37はb1信号
が得られても、リセツト状態にあり、切換スイツ
チ34を図示の様に設定器35側へ切り換えてい
る。次に2サイクル目でb1が得られた時には、
既にMR信号がHレベルに切り換わつてアンドゲ
ート36が許容状態にあるため、2サイクル目の
設定減速度b1の検出で得られたb1信号がRS
−FF37をセツトし、Q=Hレベルとなること
で切換スイツチ34を割算器33側へ切り換え
る。 38は乗算器であり、切換スイツチ34を介し
て得られた傾きApまたはAbに時間を掛け合わせ、
時間の経過とともに傾きApまたはAbで増加する
出力を作り出す。このため乗算器には減算器39
で設定減速度b1が得られた時からの経過時間(t
−Tb)が与えられている。即ち、サンプルホー
ルド回路27で設定減速度b1が得られた時の時
間Tbがホールドされており、一方、カウンタ2
8からは時間の経過に伴なつて増加する時間信号
tが出力されていることから、設定減速度b1が
得られた時からの経過時間を(t−Tb)として
出力する。 乗算器38の出力は減算器40に与えられ、減
算器40にサンプルホールド回路26から設定減
速度b1が得られた時にホールドした車輪速Vb
が与えられており、サンプルホールド回路26の
車輪速Vbから乗算器38の出力を引くことによ
り、即ち Vc=Vb−A×(t−Tb) の計算を以つて擬似車速Vc1を発生する。 減算器40の出力はセレクトハイスイツチ41
の一方の切換接点に接続され、他方の切換接点に
は車輪速Vwが与えられており、擬似車速Vcと車
輪速Vwの内の高い方を選択して次段の乗算器4
2に出力する。乗算器42はセレクトハイスイツ
チ41を介して得られた擬似車速Vcまたは車輪
速VWに旋回時の内輪差に基づいて予め定めた係
数R(但し、1R>0)を掛け合わせ Vc1=R・Vc1 となる後輪セレクトハイ制御のため擬似車速Vc1
を出力する。 尚、減算器40の出力はそのまま第2図に示し
た目標車輪速発生回路14に対し、擬似車速Vc
として出力される。 この様に第2図及び第3図に示したアンチスキ
ツド制御回路は、第1図における左前輪FLのア
ンチスキツド制御回路1bについても全く同様に
構成されている。 第4図は第1図の実施例における後輪用のアン
チスキツド制御回路1cの一実施例を示した回路
ブロツク図である。 この第4図に示す後輪用のアンチスキツド制御
回路も基本的には第2図に示した前輪用のアンチ
スキツド制御回路1a,1bと同じであるため、
各回路要素については同一番号に符号cを付加し
て示す。即ち、第4図に示す後輪用のアンチスキ
ツド制御回路と第2図に示した前輪用のアンチス
キツド制御回路との相違点は、前輪回路における
擬似車速検出回路13及び比較器14が取り除か
れており、第1図に示したセレクトハイスイツチ
10の出力を目標車輪速発生回路14cに与える
様にしている。 次に上記の実施例の動作を第5図のタイムチヤ
ートを参照して説明する。 尚、第5図のタイムチヤートは左右前輪の車輪
速のうち右前輪FRの車輪速がハイセレクトされ
た場合を例にとるものとする。 今、時刻tpで急制動を行なつたとすると、ブレ
ーキペダルの踏込みによるブレーキスイツチによ
り第3図に示したカウンタ28の計数動作が開始
され、制動液圧の増圧による車輪速の低下により
時刻tlで第1サイクル目の設定減速度b1が得ら
れる。このように最初の設定減速度b1が得られ
ると、第3図におけるサンプルホールド回路24
〜27のそれぞれが動作し、サンプルホールド回
路24及び26で時刻tlにおける車輪速をVpとし
てサンプルホールドし、またサンプルホールド回
路25及び27で時刻tlでの時間Tpがサンプルホ
ールドされる。また、第1サイクル目ではRS−
FFの出力QがLレベルにあることから、切替ス
イツチ34が設定器35側に切り替わつており、
設定器35による固定的な傾きApが乗算器38
に与えられ、減算器39より出力される経過時間
(t−Tb)との掛け算を実行し、減算器40より
時刻t1で設定減速度b1が得られたときの車輪速
Vpを初期値として傾きApとなる擬似車速Vcを減
算器40より発生する。この減算器40の出力は
セレクトハイスイツチ41で選択されて乗算器4
2に与えられ、乗算器42で所定の係数R、例え
ばR=0.85を掛け合せ、破線で示す擬似車速R・
Vc1を、第1図に示したセレクトハイスイツチ1
0に出力し、左前輪からの擬似車速Vc2より大き
いことを前提に後輪のアンチスキツド制御回路1
cに供給される。 次に、2サイクル目の時刻t2で再び設定減速度
b1が得られると、このときMR信号はHレベル
となつてポンプモータの駆動が行なわれているた
め、第3図におけるサンプルホールド回路25及
び27のみがサンプル動作を行ない、時刻t2の車
輪速Vb1及び時間Tb1をサンプルホールドする。
また、MR信号がHレベルとなることでRS−FF
37がセツトされ、切替スイツチ34が割算器3
3側に切り替わつている。従つて、切替スイツチ
34からは減算器31の速度差(Vp−Vb1)を減
算器32の時間差(Tb1−Tp)で割算した傾き
Ab1が出力されて乗算器38に与えられ、減算器
40は時刻t2の車輪速Vb1を初期値として傾きAb1
で時間の経過と共に減少する擬似車速Vc1を発生
する。 尚、時刻tlからt2の間で減算器40からの擬似
車速Vc1より車輪速Vwが大きくなつたときには、
セレクトハイスイツチ41が切り替わつて車輪速
Vwをそのまま乗算器42に出力している。 このように、第2サイクル目で減算器40より
出力された擬似車速Vc1はセレクトハイスイツチ
41を介して乗算器42で所定の係数Rが掛け合
され、第5図のタイムチヤートに破線で示す擬似
車速R・Vc1としてセレクトハイされた後、後輪
のアンチスキツド制御に用いられる。以下、所定
減速度が得られる毎に同様な擬似車速の発生を繰
り返す。一方、第2図に示したアンチスキツド制
御回路による制動液圧の減圧制御は、前記表−2
に示した加減速度αwとスリツプ率λに基づいた
EV及びAV信号の発生により行なわれ、EV及び
AVの信号レベルにより前記表−1に示した制動
液圧の増圧、減圧、保持が繰り返される。更に、
アンチスキツド制御の終了時においては、AV信
号のHレベルへの立ち上がりで、第2図に示した
リトリガタイマ22の最後のリトリガが行なわ
れ、このリトリガから所定時間、例えば2秒経過
後にタイマ出力がなくなつてポンプモータを停止
させる。 第6図は本発明の他の実施例を示した回路ブロ
ツク図であり、第3図に示した擬似車速検出回路
における出力側の回路ブロツクAを変形したもの
であり、他の回路構成は上記の実施例と同じであ
る。 即ち、第6図の実施例においては、減算器40
で得られた擬似車速Vcをセレクトハイスイツチ
41を介して乗算器42に入力すると共に、比較
器50に入力して速度閾値Vth、例えばVth=50
Km/hと比較し、比較器50の出力で切替スイツ
チ52を切り替えて乗算器42の出力と擬似車速
Vc1のいずれか一方を取り出すようにしたことを
特徴とする。 即ち、第7図のグラフに示すように閾値速度
Vth以下では内輪差に基づいた係数R=0.85を使
用し、閾値速度Vthより大きいときには係数R=
1.0として内輪差による補正を行なわないように
している。 これは、低速時には、高速時に比べて内輪差が
かなり大となるような小さい半径で旋回可能であ
り、このため内輪差によるスリツプの影響は速度
が低いほど大きくなるためであり、逆に高速時に
は内輪差が問題となる程度の小さい半径では旋回
不可能であり、このため速度が大きいときには内
輪差による制御量の補正を行わないようにしたも
のである。 即ち、内輪差によるスリツプの影響は速度が低
いほど大きくなり、速度が高いときにはほとんど
影響がないため、係数Rを閾値速度Vthを境に切
り替えるようにしたものである。 第8図は本発明の他の実施例を示したもので、
同じく第3図の擬似車速検出回路における回路ブ
ロツクAの部分を変形しており、内輪差に応じて
擬似車速Vcを修正する乗算器52として、 Vc1=Vc×(1−R×1/Vc) の演算機能をもたせたことを特徴とする。即ち、
第9図に示すように係数R=0.85とした場合、擬
似車速Vcの増加に応じて擬似車速Vcの修正係数
(1−R/Vc)が1に近づくようになり、擬似車速 Vcの増加に応じて連続的に変化する修正係数を
作り出すことができる。 (発明の効果) 以上説明してきたように本発明によれば、複数
の車輪毎に制動液圧を独立に制御する制御手段を
有し、左右前輪の内の高い方の車輪速またはこの
車輪速に基づく制御量を用いて後輪の制動液圧の
制御モードを比較演算するアンチスキツド制御装
置において、前記選択された高い方の車輪速また
は制御量に、旋回時の内輪差による前輪と後輪の
車輪速の差分を修正するための所定量の補正を行
ない、この補正された制御量に基づいて後輪の制
動液圧を制御する手段を設けたため、旋回制動時
においてセレクトハイされた車輪または車輪速に
基づいた制御量によりアンチスキツドの制御演算
を実行しても、内輪差に基づくスリツプ率の修正
が施されているため、実際のスリツプ率に対し比
較演算におけるスリツプ率が大きくなつて、液圧
制御における減圧モードの割合が増えてしまうこ
とを防止でき、セレクトハイ方式にあつても旋回
制動時における制動停止距離が延びてしまうこと
を確実に防止できる。
第1図は本発明のシステム構成を液圧系統と共
に示した説明図、第2図は第1図の前輪側アンチ
スキツド制御回路の一実施例を示した回路ブロツ
ク図、第3図は第2図における擬似車速検出回路
の一実施例を示した回路ブロツク図、第4図は後
輪側アンチスキツド制御回路の一実施例を示した
回路ブロツク図、第5図は本発明の制御動作を示
したタイムチヤート図、第6図は本発明の他の実
施例を示した回路ブロツク図、第7図は第6図の
実施例による修正特性を示したグラフ図、第8図
は本発明の他の実施例を示した回路ブロツク図、
第9図は第8図の実施例による修正特性を示した
グラフ図である。 1a,1b,1c……アンチスキツド制御回
路、2a,2b,2c……車輪速センサ、3……
マスタシリンダ、4a,4b,4c……流入弁
(EV弁)、5a,5b,5c……流出弁(AV
弁)、6a,6b,6c……ホイールシリンダ、
7a,7b,7c……液圧ポンプ、8a,8b,
8c……アキユームレータ、9a,9b,9c…
…チエツク弁、10,41……セレクトハイスイ
ツチ、11……車輪速検出回路、12……加減速
度検出回路、13……擬似車速検出回路、14…
…目標車輪速発生回路、13a,15,16,1
7……比較器、18,29,36……アンドゲー
ト、19,21……バツフアアンプ、20……オ
アゲート、22……リトリガタイマ、23……ポ
ンプモータ、24,25,26,27……サンプ
ルホールド回路、28……カウンタ、30……イ
ンバータ、31,32,39,40……減算器、
33……割算器、34,52……切替スイツチ、
35……設定器、37……RS−FF、38,42
……乗算器。
に示した説明図、第2図は第1図の前輪側アンチ
スキツド制御回路の一実施例を示した回路ブロツ
ク図、第3図は第2図における擬似車速検出回路
の一実施例を示した回路ブロツク図、第4図は後
輪側アンチスキツド制御回路の一実施例を示した
回路ブロツク図、第5図は本発明の制御動作を示
したタイムチヤート図、第6図は本発明の他の実
施例を示した回路ブロツク図、第7図は第6図の
実施例による修正特性を示したグラフ図、第8図
は本発明の他の実施例を示した回路ブロツク図、
第9図は第8図の実施例による修正特性を示した
グラフ図である。 1a,1b,1c……アンチスキツド制御回
路、2a,2b,2c……車輪速センサ、3……
マスタシリンダ、4a,4b,4c……流入弁
(EV弁)、5a,5b,5c……流出弁(AV
弁)、6a,6b,6c……ホイールシリンダ、
7a,7b,7c……液圧ポンプ、8a,8b,
8c……アキユームレータ、9a,9b,9c…
…チエツク弁、10,41……セレクトハイスイ
ツチ、11……車輪速検出回路、12……加減速
度検出回路、13……擬似車速検出回路、14…
…目標車輪速発生回路、13a,15,16,1
7……比較器、18,29,36……アンドゲー
ト、19,21……バツフアアンプ、20……オ
アゲート、22……リトリガタイマ、23……ポ
ンプモータ、24,25,26,27……サンプ
ルホールド回路、28……カウンタ、30……イ
ンバータ、31,32,39,40……減算器、
33……割算器、34,52……切替スイツチ、
35……設定器、37……RS−FF、38,42
……乗算器。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 複数の車輪毎に制動液圧を独立に制御する制
御手段を有し、左右前輪の内の高い方の車輪速を
選択し、この高い方の車輪速またはこの車輪速に
基づく制御量を用いて後輪の制動液圧の制御モー
ドを比較演算するアンチスキツド制御装置におい
て、 前記選択された高い方の車輪速または制御量
に、旋回時の内輪差による前輪と後輪の車輪速の
差分を修正するための所定量の補正を行ない、こ
の補正された制御量に基づいて後輪の制動液圧を
制御する手段を設けたことを特徴とするアンチス
キツド制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10742884A JPS60252057A (ja) | 1984-05-29 | 1984-05-29 | アンチスキツド制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10742884A JPS60252057A (ja) | 1984-05-29 | 1984-05-29 | アンチスキツド制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60252057A JPS60252057A (ja) | 1985-12-12 |
JPH0584261B2 true JPH0584261B2 (ja) | 1993-12-01 |
Family
ID=14458893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10742884A Granted JPS60252057A (ja) | 1984-05-29 | 1984-05-29 | アンチスキツド制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60252057A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0741823B2 (ja) * | 1986-08-27 | 1995-05-10 | 日本電装株式会社 | 車輪スリツプ制御装置 |
JP2902409B2 (ja) * | 1989-05-23 | 1999-06-07 | 株式会社デンソー | アンチスキッド制御装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5690754A (en) * | 1979-12-26 | 1981-07-23 | Nissan Motor Co Ltd | Anti-skid control device |
JPS5690756A (en) * | 1979-12-26 | 1981-07-23 | Nissan Motor Co Ltd | Anti-skid control device |
JPS5833562A (ja) * | 1982-02-18 | 1983-02-26 | Honda Motor Co Ltd | アンチロツク制動装置 |
-
1984
- 1984-05-29 JP JP10742884A patent/JPS60252057A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5690754A (en) * | 1979-12-26 | 1981-07-23 | Nissan Motor Co Ltd | Anti-skid control device |
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JPS5833562A (ja) * | 1982-02-18 | 1983-02-26 | Honda Motor Co Ltd | アンチロツク制動装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60252057A (ja) | 1985-12-12 |
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