JPH0584260A - 皮膚貼付薬シート - Google Patents

皮膚貼付薬シート

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JPH0584260A
JPH0584260A JP3041875A JP4187591A JPH0584260A JP H0584260 A JPH0584260 A JP H0584260A JP 3041875 A JP3041875 A JP 3041875A JP 4187591 A JP4187591 A JP 4187591A JP H0584260 A JPH0584260 A JP H0584260A
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skin patch
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Hiroyuki Sato
弘幸 佐藤
Masaki Nakahara
正貴 中原
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】基材シートとしてポリエチレンテレフタレート
フイルムを含み、このフイルム上に薬剤を含む粘着剤が
強固に接着されており、しかも、表面が温かい触感を有
し、違和感がなく、風合や皮膚の適合性等にすぐれる粘
着性皮膚貼付薬シートを提供する。 【構成】繊維シートと厚さ10μm以下のポリエチレン
テレフタレートフイルムとが接着されてなる基材シート
のポリエチレンテレフタレートフイルムの表面に、(a)
飽和ポリエステル樹脂からなる第1のプライマー層、及
び(b) 末端が水酸基であるポリウレタン100重量部に
対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体50〜200重
量部及び塩化ゴム50〜200重量部からなる樹脂組成
物と、無水シリカ微粉末20〜35重量%を含有する第
2のプライマー層がこの順序にて積層接着され、更に、
この第2のプライマー層の上に薬剤を含有するスチレン
−ジエン−スチレンブロツク共重合体からなる粘着剤層
が積層接着されていることを特徴とする皮膚貼付薬シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚貼付薬シート、即
ち、プラスターに関し、詳しくは、薬剤を含む粘着剤が
ポリエチレンテレフタレートフイルム上に強固に接着さ
れており、しかも、表面が温かい触感を有し、違和感が
なく、風合や皮膚の適合性等にすぐれる粘着性皮膚貼付
薬シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、皮膚刺激剤や消炎鎮痛剤
等の薬剤を含有する粘着剤を基材シート上に積層してな
る粘着性皮膚貼付薬シートが医療用途に使用されてい
る。このような貼付薬においては、例えば、特開昭54
−138124号公報に記載されているように、貼付薬
を皮膚に貼付した際に良好な粘着性、皮膚への適合性及
適度の弾性を有するのみならず、剥離時に皮膚に刺激を
与えず、容易に剥離し得るところから、粘着剤としては
ジエン系共重合体、特に、ジエン系ブロツク共重合体が
好適であることが知られている。
【0003】一方、上記のような貼付薬においては、そ
の基材シートとしては、薬剤のバリヤー性にすぐれると
ころから、ポリエチレンテレフタレートフイルムやアル
ミニウム箔を用いたものが知られているが、いずれも表
面が冷たく感じられ、触感や風合が悪い。しかも、特
に、貼付薬においては、粘着剤としてのジエン系ブロツ
ク共重合体が薬剤と共に可塑剤としての高級脂肪酸や流
動パラフイン等を含有するために、これら基材との親和
性が非常に乏しい。その結果、ジエン系ブロツク共重合
体からなる粘着剤を上記したような基材上に単に直接に
塗布して貼付薬とした場合、粘着剤の基材シートに対す
る接着性が著しく劣る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の皮膚
貼付薬シートにおける上記した問題を解決するためにな
されたものであつて、基材としてポリエチレンテレフタ
レートフイルムを用いながら、薬剤を含む粘着剤がこの
基材に強固に接着されており、しかも、薬剤を含む粘着
剤が基材に強固に接着されており、更に、表面が温かい
触感を有し、違和感がなく、風合や皮膚の適合性等にす
ぐれる粘着性皮膚貼付薬シートを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による皮膚貼付薬
シートは、繊維シートと厚さ10μm以下のポリエチレ
ンテレフタレートフイルムとが接着されてなる基材シー
トのポリエチレンテレフタレートフイルムの表面に、
(a) 飽和ポリエステル樹脂からなる第1のプライマー
層、及び(b) 末端が水酸基であるポリウレタン100重
量部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体50〜2
00重量部及び塩化ゴム50〜200重量部からなる樹
脂組成物と、無水シリカ微粉末20〜35重量%を含有
する第2のプライマー層がこの順序にて積層接着され、
更に、この第2のプライマー層の上に薬剤を含有するス
チレン−ジエン−スチレンブロツク共重合体からなる粘
着剤層が積層接着されていることを特徴とする。
【0006】本発明において、基材シートは、繊維シー
トとポリエチレンテレフタレートフイルムとが接着され
てなり、このポリエチレンテレフタレートフイルムは、
厚さが10μm以下であることが必要である。ポリエチ
レンテレフタレートフイルムの厚さが10μmを越える
ときは、得られる貼付薬シートが硬く、皮膚へのなじみ
が著しく悪い。特に、3〜5μmの厚さを有するポリエ
チレンテレフタレートフイルムが好適に用いられる。
【0007】更に、ポリエチレンテレフタレートフイル
ムは、破断強度(縦方向)が25〜35Kgf/平方ミリ
メートル、2%(縦方向)モジユラス(引張強さ)が7.
5〜9.5Kgf/平方ミリメートルにあるのが好ましい。
従つて、例えば、厚さ3.5μm、破断強度29.4Kgf/
平方ミリメートル、2%モジユラス8.6Kgf/平方ミリ
メートルであるポリエチレンテレフタレートフイルムを
好適に用いることができる。
【0008】他方、かかるポリエチレンテレフタレート
フイルムに接着される繊維シートとしては、織布、編
布、不織布又は合成皮革が好ましく用いられる。これら
のなかでは、柔らかく、温かい触感を有し、更に、風合
にすぐれるところから、不織布が特に好ましく、また、
織布のうち、起毛布が好ましく用いられる。ポリエチレ
ンテレフタレートフイルムにかかる繊維シートを接着す
るには、特に限定されるものではないが、例えば、ウレ
タン系接着剤が好適に用いられる。
【0009】本発明においては、上記したような基材シ
ートのポリエチレンテレフタレート上に二層のプライマ
ー層が積層接着され、その上に薬剤を含有するスチレン
−ジエン−スチレンブロツク共重合体からなる粘着剤層
が積層接着される。上記ポリエチレンテレフタレートフ
イルム上に施される第1のプライマー層は、飽和ポリエ
ステル樹脂からなる。飽和ポリエステル樹脂は、芳香族
ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸、イソフタル酸
等、又はこれらの混合物)又はこれら芳香族ジカルボン
酸と脂肪族ジカルボン酸(例えば、アジピン酸、セバチ
ン酸等、又はこれらの混合物)との混合物と、飽和脂肪
族ジオール(例えば、エチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール等、又は
これら混合物)とを常法に従つて縮合重合させることに
よつて得ることができ、特に、かかる飽和ポリエステル
樹脂は、15000〜20000の範囲の分子量を有す
ることが好ましい。このような飽和ポリエステル樹脂は
市販されており、本発明においては、かかる市販品を好
適に用いることができる。
【0010】かかる飽和ポリエステル樹脂を適宜の有機
溶剤(例えば、トルエン)に溶解してプライマーを調製
し、これをポリエチレンテレフタレートフイルム表面に
塗布し、乾燥することによつて、第1のプライマー層を
形成することができる。次に、第2のプライマー層は、
末端が水酸基であるポリウレタン100重量部に対し
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体50〜200重量部
及び塩化ゴム50〜200重量部からなる樹脂組成物
と、この樹脂組成物に基づいて無水シリカ微粉末10〜
20重量%を含有する。
【0011】上記した末端が水酸基であるポリウレタン
は、例えば、分子量1000〜3000のジオールとジ
イソシアネートとをイソシアネート基/水酸基モル比1.
5〜2.0にて反応させて、末端がイソシアネート基であ
るウレタンプレポリマーを得、次いで、かかるウレタン
プレポリマーに対して、鎖延長剤としての低分子量のポ
リオールを水酸基/イソシアネート基モル比1.4〜2.0
にて反応させることによつて得ることができる。その分
子量は、30000〜80000の範囲が好適である。
【0012】上記分子量1000〜3000のジオール
としては、ポリエステルジオールやポリエーテルジオー
ルが好ましく用いられる。ポリエステルジオールは、例
えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコー
ル類と、アジピン酸、セバチン酸等の飽和ジカルボン
酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸、フ
タル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸又はその
無水物等とを反応させて得られる線状ポリエステルジオ
ールが好ましく用いられる。更に、カプロラクトン、メ
チルカプロラクトン等のラクトン類をグリコール類にて
開環重合させて得られるポリエステルジオールも好まし
く用いられる。
【0013】また、ポリエーテルジオールは、エチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロロヒドリ
ン、オキサシクロブタン、テトラヒドロフラン等の環状
エーテル化合物の開環重合又は共重合によつて得られる
ものが好ましく用いられる。ポリウレタンの調製におい
て、用いる前記ジオールの分子量が余りに高いときは、
得られるポリウレタンに前記したエチレン−酢酸ビニル
共重合体、塩化ゴム及び無水シリカ微粉末を有機溶剤に
加えて得られる第2のプライマーが高すぎる粘度を有す
ることとなつて、塗布に困難を生じる。
【0014】前記ジイソシアネートは、特に限定される
ものではなく、トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフ
エニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート等が適宜に
用いられる。鎖延長剤としての低分子量グリコールとし
ては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール等が好ましく用いられる。
【0015】本発明においては、このように、末端が水
酸基であるポリウレタンを含む第2のプライマー層を用
いることによつて、前述した第1のプライマー層と後述
する粘着剤層との間に強力な接着を達成することができ
る。塩化ゴムは、よく知られているように、天然ゴムを
塩素化して得られるゴムであつて、分子量約5000〜
100000、塩素含有量65重量%以上を有するもの
である。
【0016】シリカ微粉末は、高純度のシリカからなる
粒径10〜100mμ程度のものが好ましく用いられ
る。粒径が10mμよりも小さいときは、得られる第2
のプライマーの粘度が高すぎて、塗布が困難であり、他
方、100mμを超えるときは、プライマーにおける分
散が不均一となつて、やはり塗布に困難を生じる。本発
明において、第2のプライマー層は、上記したようなポ
リウレタン100重量部に対して、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体50〜200重量部及び塩化ゴム50〜20
0重量部を含有すると共に、第2のプライマー層中、無
水シリカ微粉末20〜35重量%を含有する。
【0017】このような第2のプライマーにおいて、前
記ポリウレタンが接着剤の主成分をなすが、ポリウレタ
ン単独では接着力が不足する。そこで、ポリウレタンに
エチレン−酢酸ビニル共重合体を配合することによつ
て、接着力を高めることができる。エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体における酢酸ビニル含有量は、70〜90%
の範囲が好適であり、平均重合度は1500〜4000
の範囲が好適である。
【0018】しかし、ポリウレタンとエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体は相互に相溶性が悪いので、更に、これに
塩化ゴムを配合することによつて、相溶性を高めると共
に、得られるプライマーの接着力をも向上させることが
できる。第2のプライマーにおける上記した各成分の配
合割合は、プライマーの接着力及び相溶性を最善とする
ために選択されたものである。
【0019】第2のプライマーに配合されるシリカ微粉
末は、形成されるプライマー層のブロツキング性を低減
させ、基材シートにプライマー層を施した後、ロールと
したときに、その展開を容易にする。しかし、過多に配
合するときは、得られるプライマーの粘度を著しく高く
し、塗布を困難にすると共に、プライマーの接着力をも
低下させる。
【0020】上記したようなポリウレタン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体及び塩化ゴムを適宜の有機溶剤(例
えば、トルエン)に溶解させ、これにシリカ微粉末を分
散させることによつて、第2のプライマーを得ることが
できる。このような第2のプライマーを前述した飽和ポ
リエステル樹脂からなる第1のプライマー層上に塗布
し、乾燥することによつて、第2のプライマー層を形成
することができる。
【0021】本発明においては、第1のプライマー層は
厚みが1〜5μmの範囲がよく、第2のプライマー層
は、厚みが5〜20μmの範囲が好ましい。それぞれの
プライマー層の厚みが余りに薄いときは、目的とする強
固な接着力を得ることができず、他方、余りに厚いとき
は、プライマー層が硬く、得られる皮膚貼付薬シートに
必要とされる柔軟性を損なうので好ましくない。
【0022】以上のようにして、基材シートのポリエチ
レンテレフタレート表面に第1及び第2のプライマー層
を形成した後、この第2のプライマー層の上に薬剤を含
有するスチレン−ジエン−スチレンブロツキング共重合
体からなる粘着剤の層を設けることによつて、この粘着
剤層が基材シートに強固に接着された粘着性の皮膚貼付
薬シートを得ることができる。
【0023】本発明において粘着剤を構成するスチレン
−ジエン−スチレンブロツク共重合体は、具体例とし
て、スチレン−ブタジエン−スチレンブロツク共重合体
及びスチレン−イソプレン−スチレンブロツク共重合体
を挙げることができる。これらスチレン−ジエン−スチ
レンブロツク共重合体は、粘着剤として単独又は混合物
として用いられてもよく、又はこれらブロツク共重合体
と共に可塑剤、粘着付与樹脂、充填剤、老化防止剤等を
含有する組成物として用いられてもよい。
【0024】かかるスチレン−ジエン−スチレンブロツ
ク共重合体は、例えば、前記した特開昭54−1381
24号公報に詳細に記載されているように既に知られて
いる。Aをスチレンからなるガラス状或いは硬質の非弾
性熱可塑性重合体のブロツクとし、Bをブタジエン又は
イソプレンのような共役ジエンの弾性重合体のブロツク
とするとき、A−B−Aの構造を有するブロツク共重合
体であつて、ブロツクAが全重合体重量の10〜50重
量%を占める。このようなスチレン−ブタジエン−スチ
レンブロツク共重合体はカリフレツクスTR−110
1、TR−1102等として、また、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロツク共重合体はカリフレツクスTR
−1107(いずれもシエル化学(株)製)として市販さ
れており、入手することができる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の粘着性皮膚貼付
薬シートによれば、ポリエチレンテレフタレートフイル
ムに繊維シートを接着して基材シートとし、かかる基材
シートのポリエチレンテレフタレートの表面に第1及び
第2のプライマー層を順次に積層接着し、その上に薬剤
を含むスチレン−ジエン−スチレンブロツク共重合体か
らなる粘着剤層を積層接着してなるものである。
【0026】ここに、ポリエチレンテレフタレートフイ
ルムは、薬剤や粘着剤の拡散透過に対してほぼ完璧なバ
リヤー層として機能するので、薬剤がl−メントールや
サリチル酸エステル類のように拡散浸透性の強い場合で
あつても、薬剤が貼付薬の表面に拡散浸透することがな
く、また、粘着剤の拡散透過も阻止される。更に、第1
のプライマー層がポリエチレンテレフタレートフイルム
に強固に接着し、第2のプライマー層が薬剤を含むスチ
レン−ジエン−スチレンブロツク共重合体からなる粘着
剤層に強固に接着しているので、貼付薬シートを皮膚か
ら剥がすときに、粘着剤が皮膚に残ることがない。
【0027】しかも、ポリエチレンテレフタレートフイ
ルムは、表層として、柔軟で温かく、触感のよい繊維シ
ートを有するから、皮膚貼付薬シートとして不可欠であ
る風合や皮膚の適合性等にすぐれ、更に、表面のべたつ
きもないので、使用感にすぐれるものである。また、基
材シートを製造した後、これをロールに巻いたとき、基
材シート間のブロツキングがなく、巻き戻し、即ち、展
開が容易である。
【0028】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。第1のプライマーの調製 飽和ポリエステル樹脂は、東洋紡(株)製バイロン20
SS(固形分20%)を用いた。第2のプライマーの調製 第2のプライマーは、ポリウレタンとして大日本インキ
化学工業(株)製クリスボン4005(末端水酸基ポリ
ウレタン、粘度20〜4ポイズ(125℃)、分子量約
50000、ポリエステル系ポリウレタン溶液、固形分
25%)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA樹
脂)として日本合成化学工業(株)製ソアレツクスS4
305(濃度40%)又はソアレツクスE−830、及
び塩化ゴムとして旭電化(株)製アデカ塩化ゴムCR−
10、40又は50をそれぞれ用い、トルエン/メチル
イソブチルケトン(MEK)(重量比1/1)に30重
量%濃度に溶解させた。
【0029】この溶液にシリカ微粉末として、日本アエ
ロジル(株)製アエロジル130(粒径16mμ)又は
200(粒径12mμ)を所定量と溶剤の少量を加え、
均一に攪拌して、第2のプライマーを調製した。 実施例1〜4基材シートの調製 厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフイルム上に
ウレタン系二液型接着剤(大日本インキ化学工業(株)
製クリスボンNT150)をグラビアコーターにてウエ
ツト目付量12g/平方メートルにて塗布した後、12
0℃で90秒間加熱乾燥させ、これに表1に示す繊維シ
ートを貼り合わせて、巻取つた。プライマー層の積層形成 次いで、上記のようにして得られた基材シートのポリエ
チレンテレフタレートフイルムの表面に前述した第1の
プライマーをグラビアコーターにてウエツト目付け量1
0g/平方メートルにて塗布し、120℃で60秒間加
熱乾燥させて、厚み2μmの第1のプライマー層を形成
し、次いで、その上に前述した第2のプライマーをグラ
ビアコーターにてウエツト目付け量12g/平方メート
ルにて塗布し、120℃で90秒間加熱乾燥させて、厚
み3μmの第2のプライマー層を形成し、巻取つた。皮膚貼付薬シートの製造 スチレン−イソプレン−スチレンブロツク共重合体(シ
エル化学製カリフレツクスTR−1107)30重量
部、テルペン系樹脂(安原化学製YSレジン)35重量
部、流動パラフイン10重量部、サリチル酸メチル6重
量部、l−メントール3重量部及びd−カンフル1重量
部を混合して、薬剤を含有する粘着剤とした。
【0030】この粘着剤を離型紙に塗布し、前記プライ
マー層を積層形成した基材シートを展開して、プライマ
ー層に張り合わせて、皮膚貼付薬シートを得た。 比較例1〜4基材シートの調製 ポリ塩化ビニル(平均重合度1300) 100 重量部 可塑剤(ポリエステル系、分子量2600) 55 重量部 安定剤(Ca−Zn系) 1.5重量部 からなる組成物をカレンダー法にて厚さ70μmのフイ
ルムに成形した。
【0031】厚さ5μmのポリエチレンテレフタレート
フイルム上にウレタン系二液型接着剤(大日本インキ化
学工業(株)製クリスボンNT150)をグラビアコー
ターにてウエツト目付量12g/平方メートルにて塗布
した後、120℃で90秒間加熱乾燥させ、これに上記
ポリ塩化ビニル樹脂フイルムを貼り合わせて、基材シー
トを得た。プライマー層の積層形成 次いで、上記のようにして得られた基材シートのポリエ
チレンテレフタレートフイルムの表面に前述した第1の
プライマーをグラビアコーターにてウエツト目付け量1
2g/平方メートルにて塗布し、120℃で60秒間加
熱乾燥させて、厚み3μmの第1のプライマー層を形成
し、次いで、その上に前述した第2のプライマーをグラ
ビアコーターにてウエツト目付け量12g/平方メート
ルにて塗布し、120℃で60秒間加熱乾燥させて、厚
み3μmの第2のプライマー層を形成し、巻取つた。皮膚貼付薬シートの製造 前記と同じ粘着剤を離型紙に塗布し、前記プライマー層
を積層形成した基材シートを展開して、プライマー層に
張り合わせて、皮膚貼付薬シートを得た。
【0032】但し、比較例2においては、プライマー層
を設けることなく、ポリエチレンテレフタレートフイル
ムに直接にポリ塩化ビニル樹脂フイルムを接着し、比較
例3においては、ポリエチレンテレフタレートフイルム
に表層としてのポリ塩化ビニル樹脂フイルムを接着せ
ず、また、比較例3においては、ポリエチレンテレフタ
レートに直接に薬剤層を積層した。以上のようにして得
られたそれぞれの貼付薬シートについて、次の試験を行
なつた。結果を表1及び表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】風合及び外観 風合は官能試験により、また、外観は目視により、◎は
非常によい、○はよい、△はやや悪い、×は非常に悪い
として評価した。展開力 プライマー層を設けた幅36cmの基材シートを相互に積
層し、40℃で1週間放置した後、200mm/分の速度
で相互に剥離したときの剥離力をオートグラフにて測定
した。粘着剤と基材シートとの接着性 前述したようにして製造した皮膚貼付薬シートから離型
紙を剥離し、粘着剤層をベークライト板にローラで貼着
し、24時間後にベークライト板から皮膚貼付薬シート
を剥離し、粘着剤のベークライト板への糊残りの有無を
調べた。○は糊残りなし、△は一部、糊残りがあつた、
×は糊残りが顕著であつた、を示す。総合評価 以上の試験結果を総合的に評価した。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維シートと厚さ10μm以下のポリエチ
    レンテレフタレートフイルムとが接着されてなる基材シ
    ートのポリエチレンテレフタレートフイルムの表面に、 (a) 飽和ポリエステル樹脂からなる第1のプライマー
    層、及び (b) 末端が水酸基であるポリウレタン100重量部に対
    して、エチレン−酢酸ビニル共重合体50〜200重量
    部及び塩化ゴム50〜200重量部からなる樹脂組成物
    と、無水シリカ微粉末20〜35重量%を含有する第2
    のプライマー層がこの順序にて積層接着され、更に、こ
    の第2のプライマー層の上に薬剤を含有するスチレン−
    ジエン−スチレンブロツク共重合体からなる粘着剤層が
    積層接着されていることを特徴とする皮膚貼付薬シー
    ト。
  2. 【請求項2】シリカ微粉末の粒径が10〜100mμで
    あることを特徴とする請求項1記載の皮膚貼付薬シー
    ト。
  3. 【請求項3】第1のプライマー層が厚み1〜5μmを有
    すると共に、第2のプライマー層が厚み5〜20μmを
    有することを特徴とする請求項1記載の皮膚貼付薬シー
    ト。
  4. 【請求項4】繊維シートが織布、編布又は不織布である
    ことを特徴とする請求項1記載の皮膚貼付薬シート。
  5. 【請求項5】繊維シートが合成皮革であることを特徴と
    する請求項1記載の皮膚貼付薬シート。
  6. 【請求項6】織布が起毛布であることを特徴とする請求
    項4記載の皮膚貼付薬シート。
JP3041875A 1991-03-07 1991-03-07 皮膚貼付薬シート Expired - Fee Related JPH0649067B2 (ja)

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