JPH0583205B2 - - Google Patents

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JPH0583205B2
JPH0583205B2 JP59056963A JP5696384A JPH0583205B2 JP H0583205 B2 JPH0583205 B2 JP H0583205B2 JP 59056963 A JP59056963 A JP 59056963A JP 5696384 A JP5696384 A JP 5696384A JP H0583205 B2 JPH0583205 B2 JP H0583205B2
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JP
Japan
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threshing
angle
grain
fin angle
reaping
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JP59056963A
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JPS60199319A (ja
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Tetsuya Inada
Toshiki Hirano
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脱穀装置を備えた収穫機に関する。
〔従来技術〕
収穫機は刈取部にて刈取つた穀稈を搬送装置に
て脱穀装置へ送給し、該脱穀装置にて刈取済穀稈
を脱穀処理し、揺動選別装置にて選別して精粒を
取り出すものである。揺動選別装置は揺動選別
盤、チヤフシーブ、ストローラツク等からなり、
揺動選別盤にて比重選別された穀粒を、チヤフシ
ーブのフイン間間隙を通過させることによつて更
に選別している。
近時、チヤフシーブのフインの傾倒角度を変更
可能に構成し、穀粒流量に対応してチヤフシーブ
のフインの傾倒角度、即ちフイン間間隙を変更
し、選別精度の向上を図つた脱穀装置が開発され
ている。
また処理胴を併設したものにあつては、処理胴
に還元される二番還元物の量が脱穀処理の良否を
左右することになる。このため処理胴を併設した
脱穀装置にあつては二番還元量に応じてフイン角
の変更を行うことが望ましい。
収穫機においては、刈取作業と脱穀作業を同時
に行うことができ、この場合は、刈取られる穀稈
量は安定しており、脱穀装置への送給量も多量で
安定している。従つて刈取作業開始から二番還元
量が安定するまでの間はフイン角の自動調節を禁
じると共に、フイン角を比較的選別精度の高い状
態としておき、二番還元量が安定した後は、フイ
ン角を標準状態とし、自動調節を、その標準状態
を中心に行うことが望ましい。
しかし、収穫機は定置脱穀にも利用されてお
り、定置脱穀による手抜き作業時には脱穀処理さ
れる穀稈量は、刈取作業時におけるそれよりも少
なく、脱穀装置内の穀粒流量も少なくなる。この
ため、上述のように二番還元量が安定した後に、
フイン角を標準状態として自動調節を行うと、選
別精度が著しく低下してしまう。
〔目的〕
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであ
り、定置脱穀における手扱作業時にも、穀粒の選
別精度の向上を図つた収穫機の提供を目的とす
る。
〔構成〕
本発明は、チヤフシーブのフイン角を脱穀処理
量に応じて自動調節すべくなしてあり、手扱ぎ作
業時には、チヤフシーブのフイン角を標準状態と
することなく比較的選別精度が高い状態にて自動
調節を開始させるようにしたものである。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて
説明する。
第1図は本発明に係る収穫機の外観斜視図であ
る。図において、3は走行クローラ1上方におけ
る機体上部に搭載された脱穀装置であり、機体前
部に位置して分草杆4、刈刃2、引起し装置7等
で構成されている刈取部Kによつて刈取られた穀
稈が、図示しない上部及び下部搬送装置等を経て
この脱穀装置3に送給されて脱穀処理され、脱穀
後の穀粒は籾タンク5に送給される。
また図中9は運転席8の前方に設けられた操作
コラム、10は縦搬送装置であつて、その終端を
穀稈挾扼移送装置11のフイードチエイン12始
端部に臨ませており、この近傍には穀稈の脱穀装
置への送給を検知するための穀稈センサ6が設け
られている。なお穀稈センサ6はこの位置に限ら
ず、穀稈挾扼移送装置11の始端部の側方、或い
は縦搬送装置10等の搬送経路内でもよく、また
扱深さ自動調節装置を備えた収穫機においては、
稈長検出のために設けられるセンサと共用させる
構成としてもよい。穀稈挾扼移送装置11はフイ
ードチエイン12と挾扼杆13とから構成されて
おり、脱穀装置3の扱口に沿つて設けられてい
る。
第2図は脱穀装置3の一部破断縦断面図であ
る。脱穀装置3は機筐14内上部に形成された扱
室15内に、多数の扱歯16,16…を有する扱
胴17を軸架し、該扱胴17の軸長方向と平行に
扱口を延設すると共に、該扱室15の下方部に受
網18を張設し、さらに前記扱室15の下部には
扱胴17の軸長方向にほぼ平行な揺動選別装置1
9を設けたものである。更に扱胴17の右側上方
(機体の中央寄り)の位置には二番還元物を再処
理するための処理室50が設けられており、この
処理室50内にはその軸長方向を扱胴17の軸長
方向と同方向として多数の扱歯52,52…を有
する処理胴51が軸架されている。
揺動選別装置19は傾斜状に延びる揺動選別盤
20と、該揺動選別盤20の後部下方に設けられ
た後述の角度可変式のチヤフシーブ21と、この
チヤフシーブ21の後方に連設したストローラツ
ク22等から構成したものであり、駆動源に連動
して揺動する揺動アーム23,24により前記扱
胴17の軸長方向に揺動すべく構成している。
また揺動選別装置19の下方には一番流穀板2
5及び一番スクリユー26からなる一番穀物取出
部(一番口)27と、二番流穀板28及び二番ス
クリユー29からなる二番穀物取出部(二番口)
30とを有する選別風路31を形成している。
一番穀物取出部27に落下した穀粒は一番スク
リユー26から籾タンク5に送給され、また二番
穀物取出部30に落下した穀粒は二番スクリユー
29からブロワ47により二番スロワ筒48内上
方に吹き上げられ、脱穀装置3の屋根板の処理室
50上方の位置に突設された処理胴カバ53から
処理胴51上に落下されて再選別されるようにな
つている。二番スクリユー29には、該スクリユ
ー29の回転数を検出する二番回転センサ69が
設けられており、また処理胴カバ53には処理胴
に還元される二番物量を検出する二番センサ60
が設けられている。
風路31内には前記チヤフシーブ21の下方に
グレインシーブ32を設けると共に、該風路31
の起風側には唐箕装置33を設けている。そして
この唐箕装置33からの気流が整流板34,35
によつて整流された後に風路31を通つて機体後
方の排塵口(三番口)36から機外へ排風される
ように構成している。
前記ストローラツク22の後上方には、軸流フ
アンを用いてなる吸排塵装置37を設ける一方、
該吸排塵装置37の上方に上部吸引カバー38
を、また下方に下部吸引カバー39を配設してあ
つて、前記吸排塵装置37の吸引口40を風路3
1側に開口すると共に、その排風口41を排塵口
36に向けて開口している。
前記上部吸引カバー38の上方には両端部から
斜め上方に流下樋つまり四番樋43を延設して四
番口44を形成し、脱穀後の稈、即ち排藁から取
り出される刺り粒をストローラツク22上方に還
元させるように構成している。
第3図はチヤフシーブの一部と共に示すフイン
角変更操作レバの周辺の側断面図である。チヤフ
シーブ21は矩形に枠組された枠材のうち、機体
前後方向に延びる左右の枠材(図示せず)間に、
機体左右方向に延びる多数のフイン21bを前後
方向に並設し、各上部を枠材に枢支している。各
フイン21bの下部は前後方向に延びる1本の調
節連杆21cに夫々枢支されており、該調節連杆
21cの前部には回動軸21dの中程が固着さて
いる。回動軸21dは、調節連杆21cの上方位
置において枢支されており、その上部には引張ば
ね21eの前端が係止されている。引張ばね21
eの他端は脱穀室内適処に係止されている。回動
軸21dの下端部にはプツシユプルワイヤ21f
の一端が係止さており、該プツシユプルワイヤ2
1fの他端は運転席8側方の脱穀装置3前面に設
けられた操作レバ71の基端部に取付けられてい
る回動片72に枢支されている。
従つてプツシユプルワイヤ21fの牽引操作に
より、回動杆21dの下部は後方へ回動されて調
節連杆21cは後方に移動し、フイン21bは起
立してフイン角(フイン21bと調節連杆21c
とのなす角度)γは大きくなり、フイン21b間
間隙は大きくなる。一方、プツシユプルワイヤ2
1fを押圧すると回動杆21dの下部は前方へ回
動され、調節連杆21cは前方へ移動し、フイン
21bは傾倒してフイン角γは小となり、フイン
21b間間隙は小さくなる。
操作レバ71は脱穀装置3の前面右側部に設け
られており、運転席8に着座した作業者が操作し
得るようになつている。脱穀装置3の前面には、
操作盤70が取付けられており、該操作盤70後
面には、前部が開放する平面視コ字状のフレーム
77が取付けられていて、該フレーム77側面に
操作レバ71が枢支されている。操作レバ71の
前部は操作盤70に形成された長孔を貫通して前
方に突出しており、その基端部には矩形の回動片
72の下部が固着されていて、その上部に前述し
たプツシユプルワイヤ21fの一端が係止されて
いる。
フレーム77の前部には上下方向に回転軸75
が軸架されており、この回転軸75には螺旋を用
いた送り部材76がその両端及び中間適宜部分に
て固着されている。また回転軸75の下端部はフ
レーム77から下方に突出されており、この突出
部はギヤボツクス74内に挿入されている。この
ギヤボツクス74は、その出力軸を前方としたモ
ータ73に装着されており、ウオームギヤにより
モータ73の駆動力が回転軸75に伝えられて送
り部材76が回転するようになつている。前述の
操作レバ71は図示しない適宜の方法により回転
軸75側に押圧付勢されていて、送り部材76の
螺旋間に係合されるようになつている。
従つてモータ73が駆動されて送り部材76が
回転すると、操作レバ71は送り部材76の螺旋
に送られて上下方向に移動することになり、また
操作レバ71は送り部材76の螺旋との係合を外
して手動により操作することも可能となつてい
る。操作レバ71が手動又はモータ73の逆転
(又は正転)により第3図実線(又は破線)にて
示す方向に回動されると、プツシユプルワイヤ2
1fは牽引(又は押圧)されてフイン21bは起
立(又は傾倒)して、フイン間間隙は大きく(又
は小さく)なる。操作レバ71の基端枢支部に
は、ポテンシヨメータを利用したレバー位置検出
センサ78が設けられており、操作レバ71の回
動位置に対応した電圧、従つてフイン角に対応し
た電圧が該センサ78より出力される。
第4図は本発明機の制御系の回路図である。図
において80はマイクロコンピユータを使用した
制御装置であり、CPU81、RAM82、ROM
83、入力インターフエース84、出力インター
フエース85より構成されている。
入力インターフエース84における入力ポート
a1には二番センサ60の検出信号がA/D変換器
61にてデイジタル信号に変換されて入力されて
いる。入力ポートa2には、前述のチヤフシーブ2
1のフイン角度変更用操作レバ71基端部に設け
られ、ポテンシヨメータを利用したレバ位置検出
センサ78の出力が、A/D変換器62にてデイ
ジタル信号に変換されて入力されている。
入力ポートa3には脱穀クラツチを係合状態とし
た場合にオンする脱穀スイツチ63が接続されて
おり、脱穀スイツチ63のオンにより該入力ポー
トa3がハイレベルになる。
入力ポートa4には、刈取クラツチを係合状態と
した場合にオンする刈取スイツチ64が接続され
ており、刈取スイツチ64のオンにより該入力ポ
ートa4がハイレベルとなる。
入力ポートa5には、チヤフシーブのフイン角を
自動調節とすべき場合にオンされる自動スイツチ
65が接続されており、該自動スイツチ65のオ
ンにより入力ポートa5がハイレベルになる。
入力ポートa6には、脱穀すべき穀粒が稲の場合
と麦の場合とに応じて切換操作される穀粒切換ス
イツチ66が接続されており、麦の場合には入力
ポートa6をハイレベルとすべく該スイツチ66が
オンされる。
入力ポートa7には脱穀すべき穀粒が乾材である
か湿材であるかに応じて切換操作される乾湿切換
スイツチ67が接続されており、湿材の場合には
入力ポートa7をハイレベルとすべく該スイツチ6
7がオンされる。
入力ポートa8には前述の脱穀装置への穀稈の搬
送を検知する穀稈センサ6が接続されており、該
センサ6が穀稈の搬送を検知すると、入力ポート
a8がハイレベルになる。
入力ポートa9には、スイツチ回路68の出力が
与えられており、該スイツチ回路68は二番回転
センサ69の出力にてオン、オフし、二番回転セ
ンサ69が二番スクリユ29の低回転を検出して
該センサ69出力がハイレベルになるとスイツチ
回路68はオンして入力ポートa9がハイレベルに
なる。またスイツチ回路68の出力は、一端をボ
デイアースされた発光ダイオード(LED)99
に与えられている。
出力インターフエース85の出力ポートb1には
スイツチ回路86が接続されており、該スイツチ
回路86のオンにり発光ダイオード91が点灯す
る。該出力ポートb1は制御装置80が正常に動作
していない場合にハイレベル信号を出力するもの
であり、そのハイレベル信号により発光ダイオー
ド91は点灯される。
出力ポートb2にはスイツチ回路87が接続され
ており、該スイツチ回路87のオンにより発光ダ
イオード92が点灯する。該出力ポートb2は各セ
ンサ、スイツチが正常に動作していない場合にハ
イレベル信号を出力するものであり、そのハイレ
ベル信号により発光ダイオード92が点灯する。
出力ポートb3にはスイツチ回路88が接続され
ており、該スイツチ回路88のオンにより自動ラ
ンプ93が点灯する。該出力ポートb3はチヤフシ
ーブ21のフイン角自動調節のための自動スイツ
チ65がオンした場合にハイレベル信号を出力す
るものであり、そのハイレベル信号により自動ラ
ンプ93が点灯する。
出力ポートb4にはスイツチ回路89が接続され
ており、該スイツチ回路89のオンにより電磁リ
レ94の励磁コイル94cが励磁される。この電
磁リレ94は、連動する常開接点94a及び常閉
接点94bを有し、常開接点94aは給電ライン
と、チヤフシーブ21のフイン21bを傾倒、起
立させる操作レバ71駆動用モータ73の一端
(モータ73を逆転させる場合に高電圧となる端
子)との間に介装されており、また常閉接点94
bはモータ73の同端子とボデイアースとの間に
介装されている。該出力ポートb4はチヤフシーブ
21のフイン21bを傾倒させる場合(フイン角
を小さくする場合)にハイレベルの信号を出力す
る。
出力ポートb5にはスイツチ回路90が接続され
ており、該スイツチ回路90のオンにより電磁リ
レ95の励磁コイル95Cが励磁される。この電
磁リレ95は連動する常開接点95a及び常閉接
点95bを有し、常開接点95aは給電ラインと
モータ73の他端(モータ73を正転させる場合
に高電圧となる端子)との間に介装されており、
また常閉接点94bはモータ73の同端子とボデ
イアースとの間に介装されている。該出力ポート
b5はチヤフシーブ21のフイン21bを起立させ
る場合(フイン角を大きくする場合)にハイレベ
ルの信号を出力する。
従つて出力ポートb4がハイレベルになると電磁
リレ94の励磁コイル94Cが励磁され、その常
開接点94aが閉路してモータ73は逆転し、出
力ポートb5がハイレベルになると電磁リレ95の
励磁コイル95Cが励磁され、その常開接点95
aが閉路してモータ73は正転駆動される。
出力ポートb6にはスイツチ回路96が接続され
ており、該スイツチ回路96のオンより警報ブザ
97及び発光ダイオード98が点灯する。該出力
ポートb6は後述のように、チヤフシーブ21のフ
イン角が最大又は最小となつても二番還元量が所
定範囲内とならないときにハイレベルの信号を出
力する。
斯かる構成の本発明機の動作について説明す
る。手動によるフイン角の調節を行う場合には自
動スイツチ65をオフとし、操作レバ71を操作
して送り部材76との係合を外し、該レバ71を
回動操作すると、プツシユプルワイヤ21fが牽
引又は押圧され、フイン21bは起立又は傾倒
し、フイン角は大きく又は小さくなる。
このような状態で収穫及び脱穀作業を行うと、
刈取部Kで刈取られた穀稈は脱穀装置3の穀稈挾
扼移送装置11に給送される。穀稈挾扼移送装置
11に受け継れた穀稈は、その穂先側を脱穀装置
3の扱口から扱室15内へ挿入し、回転駆動され
ている扱胴17の扱歯16,16…によつて脱穀
処理され、脱穀処理された穀粒等の扱ぎおろし物
は受網18を通過して揺動選別装置19上に落下
し、該装置19の揺動によつて比重選別が行わ
れ、チヤフシーブ21のフイン21b,21b…
間の間隙を通過した精粒等は一番取出部27へ落
下し、二番還元物及び三番物は唐箕装置33で起
風された風でストローラツク22上に吹き飛ばさ
れ、防止布42に当たり、ストローラツク22上
に落下して、ストローラツク22の揺動作用によ
つてもみほぐされながら再選別が行われ、穂切れ
粒、枝梗付着粒等の二番還元物は二番取出部30
へ落下し、二番スクリユー29からブロワ47に
より二番スロワ筒48内上方に吹き上げられ処理
胴51にて再選別される。比較的大きく藁くず等
は唐箕装置33から送られる風により防止シート
42の干渉を受けながら後方へ移送され、排塵口
36より機外へ排出される一方、比較的軽量の挾
雑物は吸排塵装置37の吸引口40から吸引さ
れ、排風口41より機外へ排出される。
次にチヤフシーブ21におけるフイン角の自動
調節について、第5図及び第6図のフローチヤー
トに基づいて説明する。まずキースイツチをオン
すると、ブザー97が鳴動したことを示すカウン
タBZ、刈取作業状態であることを示すフラグK
及び刈始め時であることを示すフラグDを全てリ
セツト状態(=0)とし、さらに脱穀対象の穀粒
に対応させて各条件を設定する。即ち、穀粒が稲
であるか麦であるかを穀粒切換スイツチ66にて
設定し、またそれが乾材であるか湿材であるかを
乾湿切換スイツチ67にて設定し、さらに脱穀作
業を高速で行うか低速で行うかに対応させて、二
番還元量の上限値α、同下限値β、チヤフシーブ
21におけるフイン21bの角度の設定可能最大
値L、同最小値S、さらに刈始め時において設定
すべきチヤフ角度Mを夫々設定しておく。この角
度Mは自動調節時のフイン角の変動範囲の略中央
値となつている。
さて、制御装置80は刈取作業が開始さている
か否かを刈始フラグDにて判断し、刈始めフラグ
Dがリセツト状態(D=0)であるならば刈取作
業が未だ開始されていないものとして、チヤフ角
度の記憶値Pを刈始め時におけるフイン設定角度
Mとして記憶する。
斯かる状態にてチヤフ角度を自動調節とすべく
自動スイチ65をオンし、脱穀装置3を駆動すべ
く脱穀クラツチを継合状態として脱穀スイツチ6
3をオンすると、制御装置80は、まずフイン角
を最小値Sとなるようにモータ73を連続正転駆
動し、フイン角をレバ位置検出センサ78の検出
結果pから判断して、最小値Sとなつた場合には
モータ73の駆動を停止する。
このような状態で刈取作業及び脱穀作業を開始
すると、刈取済穀稈が脱穀装置3に搬送され、穀
稈センサ6がオン状態となり、自動ランプ93を
点灯し、自動調節が行い得ることを報知する。そ
して、刈取クラツチが係合状態である刈取スイツ
チ64がオンしている場合で、且つ、刈取フラグ
Kがリセツト状態(K=0)の場合は所定時間
T1経過するのを待つて、フイン角を、前述の刈
始め時における設定角度Mとすべくモータ73を
連続的に逆転駆動する。そしてレバー位置検出セ
ンサ78の検出値pによりフイン角が設定角度M
になつたことを検出するとモータ73の駆動は停
止され、刈取作業が開始されていることを示す刈
取フラグKをセツト状態(K=1)とする。
これは、通常脱穀作業開始時には、脱穀量が一
定しないために二番還元量は不安定であり、二番
センサ60の検出結果も著しく不安定であるた
め、このような不安定な検出状態に基づいてフイ
ン角を自動調節することは、選別精度が著しく低
下するので、穀稈が搬送された後、所定時間T1
は、フイン角を最も小さい状態、即ち最も選別精
度が高い状態にて選別を行い、脱穀量が安定した
所定時間T1経過後に早急にフイン角を設定角度
Mとし、斯かる状態とした後に、このフイン角M
の状態を中心に、フイン角の制御を、二番センサ
60の検出結果に基づく二番還元量に対応させて
フイン21bを断続駆動することにより行うよう
にしている。
一方、自動スイツチ65、脱穀スイツチ63い
ずれかがオフした非作業状態若しくはフイン角手
動調節状態では、自動ランプ93は消灯状態とな
り、また両スインツチ65,63がオンした作業
状態において、穀稈センサ6が搬送穀稈を検出し
ない場合には自動ランプ93を点滅させる共に、
フイン角を最小値Sとすべくモータ73を駆動
し、フイン21bを最も傾倒した高精度状態とし
ておき、穀稈が搬送されてもよい状態としてい
る。
次に、二番センサ60の捉える二番還元量に基
づくフイン角の制御を第6図のフローチヤートに
基づいて説明する。まずブザー97がすでに鳴動
されたか否かを警報カウンタBZにて確かめ、警
報カウンタBZがリセツト状態(BZ=0)である
ブザー97が未だ鳴動されていない状態の場合に
は、レバー位置検出センサ78が検出するレバー
位置に対応したフイン角pを記憶値Pとして読み
込む。そして、二番センサ60の捉える二番還元
量がチヤフシーブ21にて適正な選別を行なえる
上限値α以上(又は下限値β以下)となつた場合
には、フイン角が自動調節時の設定可能最大値L
以上(又は最小値S以下)であるか否かを、レバ
ー位置検出センサ78の検出値から判断し最大値
L以下(又は最小値S以上)である場合には、モ
ータ73を短い所定時間にわたつて逆転(又は正
転)させて、フイン角を所定量Δp増大(又は減
少)させ、フイン21b間間隙を大(又は小)と
して、その間隙を通過する穀粒等の量を増大(又
は減少)させ、二番取出部30への穀粒量を減少
(又は増大)させる。モータ73の短時間駆動に
よるフイン角の変化Δpによつても二番還元量が
所定範囲内(α〜β)とならない場合には、再度
モータ73を短時間駆動し、フイン角を再びΔp
だけ変化させ、結局二番還元量が所定範囲内とな
るまでモータ73を断続的に駆動する。
この場合、フイン角がモータ73の所定時間の
駆動による変化Δpと実際のフイン角が一致して
いないときには、操作レバ71が手動にて操作さ
れているものと判断し、手動操作によるフイン角
調節を優先すべく手動操作の状態を保持する。そ
してモータ73が駆動された場合、或いは二番還
元量が適正であると判断された場合には、刈始め
フラグDはセツト状態(D=1)とされ、また警
報カウンタBZはリセツト状態(BZ=0)とされ
る。
一方、二番還元量が上限値α以上(又は下限値
β以下)である場合に、フイン角が最大値L以下
(又は最上値S以下)となつているときには、警
報カウンタBZを一歩進させる。この状態がカウ
ンタBZの値がT2となるまで連続したならブザ9
7を鳴動させると共に、発光ダイオード98を点
灯する。警報の解除は自動スイツチ65がオフと
なるか、警報の条件が満足されなくなつた場合に
行われる。
このような作業時において二番取出部30に落
下する二番物量が多くなり、二番スクリユー29
が過負荷になつて、その回転数が所定値以下に低
下したことを、二番回転センサ69が捉えた場合
には、チヤフシーブ21のフイン角の自動調節を
禁じ、自動ランプ93を消灯してフイン角を設定
可能最大値Lとなるようにモータ73を連続逆転
し、フイン21b間を通過する穀粒の量を増加さ
せて一番取出部27に落下する穀粒量を増加させ
ることにより二番取出部30に落下する二番物量
を減少させる。この場合、二番スクリユー29が
過負荷になつた時点におけるフイン角pを記憶値
Pとして記憶しておき、過負荷が解消された場合
にフイン角をpとする。
さらに、一行程の刈取作業終了時には、搬送穀
稈が存在せず、穀稈センサ6がオフとなる。
このような刈取作業終了時には、作業開始時と
同様、脱穀量が一定せず、二番還元量も不安定で
あるため、二番還元量に基づいてフイン角の制御
を行うと、選別精度が著しく低下するため二番還
元量に基づく自動調節を禁じ、自動ランプ93を
点滅状態とし、穀稈センサ6がオフした時点にお
けるフイン角pを記憶値Pとして記憶すると共
に、所定時間T3後にチヤフシーブ21のフイン
角が最小値となるようにモータ73を連続駆動し
て、フインが最も傾倒した状態、即ち、最も高精
度な状態にて選別するようになつている。このと
き刈取フラグKはリセツト状態(K=0)とされ
る。そして一行程の刈取作業を終え、次行程への
旋回を行い、再び刈取作業を開始すると、穀稈が
センサ6にて検出され、穀粒流量が少ない所定時
間T1は、チヤフシーブ21による穀粒選別はフ
イン角を高選別状態として行れるが、所定時間
T1経過後には、フイン角を前述の刈取終了時に
おける記憶値とし、その状態にてチヤフ角の自動
調節が開始される。
一方、本発明機において、刈取作業を行わず、
手扱ぎにより脱穀作業を行う場合のフイン角自動
調節について説明する。フインを自動調節とすべ
く自動スイツチ65をオンし、また脱穀クラツチ
を係合状態として脱穀スイツチ63をオン状態と
すると、前述の収穫作業時と同様、チヤフシーブ
21のフイン角は小さくなり、最も選別精度が高
い状態とされる。斯かる状態にて脱穀処理すべき
穀稈を扱室15内に挿入すると、穀稈センサ6が
オンする。この場合、手扱ぎ脱穀であるため、刈
取クラツチは離脱状態となつており、刈取スイツ
チ64はオフ状態であるため、チヤフ角を標準状
態とすることなく即座にフイン角の自動調節が行
われることになり、自動調節は、選別精度が高い
フイン角の状態にて開始され、このフイン角の状
態を中心に自動調節は行われる。爾後の自動調節
は、前述の収穫作業時の自動調節と同様であり、
二番還元量が所定値となるようにフイン21bが
断続駆動される。
なお、上述の実施例においてはフイン角を二番
還元量に基づいて自動調節する構成としたが、こ
れに替えて一番流量、三番流量、穀稈供給量に基
づいて自動調節する構成としてもよい。
〔効果〕
本発明においては、収穫作業時における脱穀装
置の穀粒の選別精度の向上は勿論、脱穀部の処理
量が安定しない手扱ぎ作業時においても穀粒選別
精度は低下せず、安定して穀粒の選別が可能であ
る収穫機を提供できる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであり、第1
図は本発明機の外観斜視図、第2図は脱穀装置の
縦断面図、第3図はチヤフシーブの要部及び操作
レバ周辺の側面図、第4図は本発明機の要部電子
回路図、第5図及び第6図は本発明機の動作説明
のためのフローチヤートである。 3……脱穀装置、6……穀稈センサ、11……
穀稈挾扼移送装置、17……扱胴、21……チヤ
フシーブ、21b……フイン、27……一番穀粒
取出部、29……二番スクリユー、30……二番
取出部、50……処理室、51……処理胴、60
……二番センサ、63……脱穀スイツチ、64…
…刈取スイツチ、65……自動スイツチ、69…
…二番回転センサ、71……操作レバ、73……
モータ、76……送り部材、80……制御装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 脱穀装置におけるチヤフシーブのフインの水
    平に対する角度の変更手段と、脱穀処理量の検出
    手段と、該検出手段にて検出した脱穀処理量に基
    づいてフインの角度を自動調節する手段と、該自
    動調節を行わせることの指示手段と、脱穀クラツ
    チの係脱の検出手段と、刈取クラツチの係脱の検
    出手段と、脱穀処理されるべき穀稈の検出手段
    と、自動調節の指示、脱穀クラツチの係合及び刈
    取クラツチの離脱を検出した場合に、フインの角
    度を小さくする手段と、該状態にて前記自動調節
    を開始させる手段とを備えたことを特徴とする収
    穫機。
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JPH0665261B2 (ja) * 1988-02-12 1994-08-24 株式会社クボタ 脱穀装置の選別制御装置
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JPS5534085A (en) * 1978-09-04 1980-03-10 Yanmar Agricult Equip Automatic separation controlling device for thresher
JPS578709A (en) * 1980-06-18 1982-01-18 Yanmar Agricult Equip Harvester

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