JP2832598B2 - 脱穀装置 - Google Patents

脱穀装置

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JP2832598B2
JP2832598B2 JP19465597A JP19465597A JP2832598B2 JP 2832598 B2 JP2832598 B2 JP 2832598B2 JP 19465597 A JP19465597 A JP 19465597A JP 19465597 A JP19465597 A JP 19465597A JP 2832598 B2 JP2832598 B2 JP 2832598B2
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一男 小竹
哲哉 稲田
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等の脱
穀装置に関する。 【0002】 【従来の技術】脱穀装置は刈取済穀稈を扱胴にて脱穀処
理し、揺動選別装置にて選別して精粒を取り出すもので
ある。揺動選別装置は揺動選別盤,チャフシーブ,スト
ローラック等からなり、揺動選別盤にて比重選別された
穀粒を、チャフシーブのフィン間間隙を通過させること
によってさらに選別している。 【0003】近時、チャフシーブのフィンの傾倒角度を
変更可能に構成し、脱穀処理量に対応してチャフシーブ
のフィンの傾倒角度、即ちフィン間間隙を変更し、選別
精度の向上を図った脱穀装置が開発されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、脱穀処理量に
応じてフィン角の調節を自動的に行うように構成した場
合には、脱穀対象の条件、即ち穀粒の種類、品種等によ
りその形状、大きさ等が異なり、また成育状況、圃場条
件等により含水量等も異なるため、一律に自動調節を行
うことは適切でない。 【0005】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、脱穀処理量に基づくフィン角の自動調節が可能
となっており、自動調節時にフィン角を穀粒の種類,穀
粒の乾湿に対応した状態に設定することにより選別精度
の大幅な向上を図った脱穀装置の提供を目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に係る脱穀装置
は、脱穀処理量に応じた選別を行わせるべく、チャフシ
ーブのフィン角を脱穀処理量の検出結果に基づいて所定
の制御範囲内にて自動調節するフィン角制御手段を備え
る脱穀装置において、脱穀対象の穀粒の種類を指定する
手段と、穀粒の乾湿を指定する手段と、これらの指定に
基づいて前記フィン角制御手段の制御範囲を変更する手
段とを備えることを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る脱穀装
置を装備した収穫機の外観斜視図である。図において、
3は走行クローラ1上方における機体上部に搭載された
脱穀装置であり、機体前部に位置して分草杆4、刈刃
2、引起し装置7等で構成されている刈取部Gによって
刈取られた穀稈が図示しない上部及び下部搬送装置等を
経てこの脱穀装置3に供給されて脱穀処理され、脱穀後
の穀粒は籾タンク5に送給される。 【0008】また図中9は運転席8の前方に設けられた
操作コラム、10は縦搬送装置であって、その終端を穀
稈挾扼移送装置11のフィードチェイン12始端部に臨
ませており、この近傍には穀稈の脱穀装置への送給を検
知するための穀稈センサ6が設けられている。なお穀稈
センサ6はこの位置に限らず、穀稈挾扼移送装置11の
始端部の側方、或いは縦搬送装置10等の搬送経路内で
もよく、また扱深さ自動調節装置を備えた収穫機におい
ては、稈長検出のために設けられるセンサと共用される
構成としてもよい。穀稈挾扼移送装置11はフィードチ
ェイン12と挾扼杆13とから構成されており、脱穀装
置3の扱口に沿って設けられている。 【0009】図2は脱穀装置3の一部破断縦断面図であ
る。脱穀装置3は機筐14内上部に形成された扱室15
内に、多数の扱歯16,16…を有する扱胴17を軸架
し、該扱胴17の軸長方向と平行に扱口を延設すると共
に、該扱室15の下方部に受網18を張設し、さらに前
記扱室15の下部には扱胴17の軸長方向にほぼ平行な
揺動選別装置19を設けたものである。更に扱胴17の
右側上方(機体の中央寄り)の位置には二番還元物を再
処理するための処理室50が設けられており、この処理
室50内にはその軸長方向を扱胴17の軸長方向と同方
向として多数の扱歯52,52…を有する処理胴51が
軸架されている。 【0010】揺動選別装置19は傾斜して延在する揺動
選別盤20と、該揺動選別盤20の後部下方に設けられ
た後述の角度可変式のチャフシーブ21と、このチャフ
シーブ21の後方に連設したストローラック22等から
構成したものであり、駆動源に連動して揺動する揺動ア
ーム23,24により前記扱胴17の軸長方向に揺動す
べく構成している。また揺動選別装置19の下方には一
番流穀板25及び一番スクリュー26からなる一番穀物
取出部(一番口)27と、二番流穀板28及び二番スク
リュー29からなる二番穀物取出部(二番口)30とを
有する選別風路31を形成している。 【0011】一番穀物取出部27に落下した穀粒は一番
スクリュー26から籾タンク5に送給され、また二番穀
物取出部30に落下した穀粒は二番スクリュー29から
ブロワ47により二番スロワ筒48内上方に吹き上げら
れ、脱穀装置3の屋根板の処理室50上方の位置に突設
された処理胴カバ53から処理胴51上に落下されて再
選別されるようになっている。二番スクリュー29に
は、該スクリュー29の回転数を検出する二番回転セン
サ69が設けられており、また処理胴カバ53には処理
胴に還元される二番還元物量を検出する二番センサ60
が設けられている。 【0012】風路31内には前記チャフシーブ21の下
方にグレインシーブ32を設けると共に、該風路31の
起風側には唐箕装置33を設けている。そしてこの唐箕
装置33からの気流が整流板34,35によって整流さ
れた後に風路31を通って機体後方の排塵口(三番口)
36から機外へ排風されるように構成している。 【0013】前記ストローラック22の後上方には、軸
流ファンを用いてなる吸排塵装置37を設ける一方、該
吸排塵装置37の上方に上部吸引カバー38を、また下
方に下部吸引カバー39を配設してあり、前記吸排塵装
置37の吸引口40を風路31側に開口すると共に、そ
の排風口41を排塵口36に向けて開口している。前記
上部吸引カバー38の上方には両端部から斜め上方に流
下樋、つまり四番樋43を延設して四番口44を形成
し、脱穀後の稈、即ち排藁から取り出される刺さり粒を
ストローラック22上方に還元させるように構成してい
る。 【0014】図3はチャフシーブの一部と共に示すフィ
ン角変更操作レバの周辺の断面図である。チャフシーブ
21は矩形に枠組された枠材のうち、機体前後方向に延
びる左右枠材(図示せず)間に、機体左右方向に延びる
多数のフィン21bを前後方向に並設し、各上部を枠材
に枢支している。各フィン21bの下部は前後方向に延
びる1本の調節連杆21cに夫々枢支されており、該調
節連杆21cの前部には回動軸21dの中程が枢支され
ている。回動軸21dは、調節連杆21cの上方位置に
おいて枢支されており、その上部には引張ばね21eの
前端が係止されている。引張ばね21eの他端は脱穀室
内適処に係止されている。回動軸21dの下端部にはプ
ッシュプルワイヤ21fの一端が係止されており、該プ
ッシュプルワイヤ21fの他端は運転席8側方の脱穀装
置3前面に設けられた操作レバ71の基端部に取付けら
れている回動片72に枢支されている。 【0015】従ってプッシュプルワイヤ21fの牽引操
作により、回動杆21dの下部は後方へ回動されて調節
連杆21cは後方に移動し、フィン21bは起立してフ
ィン角(フィン21bと調節連杆21cとのなす角度)
Mは大きくなり、フィン21b間間隙は大きくなる。一
方、プッシュプルワイヤ21fを押圧すると回動杆21
dの下部は前方へ回動され、調節連杆21cは前方に移
動し、フィン21bは傾倒してフィン角は小となり、フ
ィン21b間間隙は小さくなる。 【0016】操作レバ71は脱穀装置3の前面右側部に
設けられており、運転席8に着座した作業者が操作し得
るようになっている。脱穀装置3の前面における操作レ
バ71側方には、操作盤70が取付けられており、該操
作盤70後面には、前部が開放する平面視コ字状のフレ
ーム77が取付けられていて、該フレーム77側面に操
作レバ71が枢支されている。操作レバ71の前部は操
作盤70に形成された長孔を貫通して前方に突出してお
り、その基端部には矩形の回動片72の下部が固着され
ていて、その上部に前述したプッシュプルワイヤ21f
の一端が係止されている。 【0017】フレーム77の前部には上下方向に回転軸
75が軸架されており、この回転軸75には螺旋を用い
た送り部材76がその両端及び中間適宜部分にて固着さ
れている。また回転軸75の下端部はフレーム77から
下方に突出されており、この突出部はギヤボックス74
内に挿入されている。このギヤボックス74は、その出
力軸を前方としたモータ73に装着されており、ウォー
ムギャによりモータ73の駆動力が回転軸75に伝えら
れて送り部材76が回転するようになっている。前述の
操作レバ71は図示しない適宜の方法により回転軸75
に押圧付勢されていて、送り部材76の螺旋間に係合さ
れるようになっている。 【0018】従ってモータ73が駆動されて送り部材7
6が回転すると、操作レバ71は送り部材76の螺旋に
送られて上下方向に移動することになり、また操作レバ
71は送り部材76の螺旋との係合を外して手動により
操作することも可能となっている。操作レバ71が手動
又はモータ73の逆転(又は正転)により図3実線(又
は破線)にて示す方向に回動されると、プッシュプルワ
イヤ21fは牽引(又は押圧)されてフィン21bは起
立(又は傾倒)して、フィン間間隙は大きく(又は小さ
く)なる。操作レバ71の基端枢支部には、ポテンショ
メータを利用したレバー位置検出センサ78が設けられ
ており、操作レバ71の回動位置に対応した電圧、従っ
てフィン角に対応した電圧が該センサ78より出力され
る。 【0019】図4は本発明装置を搭載した収穫機の要部
電子回路図である。図において80はマイクロコンピュ
ータを使用した制御装置であり、CPU81,RAM8
2,ROM83,入力インターフェース84,出力イン
ターフェース85より構成されている。入力インターフ
ェース84における入力ポートa0 には、機体速度変更
用の車速レバの基端部に設けられ、その回動量に応じた
電位を出力するポテンショメータを利用した車速センサ
58の出力がA/D変換器59にてデジタル変換されて
入力されており、該A/D変換器59の出力から、車速
は高速、中速、低速の三段階に識別される。 【0020】入力インターフェース84における入力ポ
ートa1 には二番センサ60の検出信号がA/D変換器
61にてデジタル信号に変換されて入力されている。入
力ポートa2 には、前述のチャフシーブ21のフィン角
度変更用操作レバ71基端部に設けられ、ポテンショメ
ータを利用したレバー位置検出センサ78の出力が、A
/D変換器62にてデジタル信号に変換されて入力され
ている。入力ポートa2 には脱穀クラッチを継合状態と
した場合にオンする脱穀スイッチ63が接続されてお
り、脱穀スイッチ63のオンにより該入力ポートa3
ハイレベルになる。 【0021】入力ポートa4 には、刈取クラッチを継合
状態とした場合にオンする刈取スイッチ64が接続され
ており、刈取スイッチ64のオンにより該入力ポートa
4 がハイレベルとなる。入力ポートa5 には、チャフシ
ーブのフィン角を自動調節とすべき場合にオンされる自
動スイッチ65が接続されており、該自動スイッチ65
のオンにより入力ポートa5 がハイレベルになる。入力
ポートa6 には、脱穀すべき穀粒が稲の場合と麦の場合
とに応じて切換操作される穀粒切換スイッチ66が接続
されており、麦の場合には入力ポートa6をハイレベル
とすべく該スイッチ66がオンされる。 【0022】入力ポートa7 には、脱穀すべき穀粒が乾
材であるか湿材であるかに応じて切換操作される乾湿切
換スイッチ67が接続されており、湿材の場合には入力
ポートa7 をハイレベルとすべく該スイッチ67がオン
される。入力ポートa8 には、前述の脱穀装置への穀稈
の搬送を検知する穀稈センサ6が接続されており、該穀
稈センサ6が穀稈の搬送を検知すると、入力ポートa8
がハイレベルになる。入力ポートa9 には、スイッチ回
路68の出力が与えられており、該スイッチ回路68は
二番回転センサ69の出力にてオン, オフし、二番回転
センサ69が二番スクリュー29の低回転を検出して該
センサ69出力がハイレベルになるとスイッチ回路68
はオンして入力ポートa9 がハイレベルになる。またス
イッチ回路68の出力は、一端をボディアースされた発
光ダイオード(LED)99に与えられている。 【0023】出力インターフェース85の出力ポートb
1 にはスイッチ回路68が接続されており、該スイッチ
回路68のオンにより発光ダイオード91が点灯する。
該出力ポートb1 は制御装置80が正常に動作していな
い場合にハイレベル信号を出力し、そのハイレベル信号
により発光ダイオード91が点灯される。出力ポートb
2 には、スイッチ回路87が接続されており、該スイッ
チ回路87のオンにより発光ダイオード92が点灯す
る。該出力ポートb2 は各センサ、スイッチが正常に動
作していない場合にハイレベル信号を出力するものであ
り、そのハイレベル信号により発光ダイオード92が点
灯する。 【0024】出力ポートb3 にはスイッチ回路88が接
続されており、該スイッチ回路88のオンにより自動ラ
ンプ93が点灯する。該出力ポートb3 はチャフシーブ
21のフィン角自動調節のための自動スイッチ65がオ
ンした場合にハイレベル信号を出力するものであり、そ
のハイレベル信号により自動ランプ93が点灯する。出
力ポートb4 にはスイッチ回路89が接続され、該スイ
ッチ回路89のオンにより電磁リレ94の励磁コイル9
4cが励磁される。この電磁リレ94は、連動する常開
接点94a及び常閉接点94bを有し、常開接点94a
は給電ラインと、チャフシーブ21のフィン21bを傾
倒、起立させる操作レバ71駆動用モータ73の一端
(モータ73を逆転させる場合に高電圧となる端子)と
の間に介装されており、また常閉接点94bはモータ7
3の同端子とボディアースとの間に介装されている。該
出力ポートb4 はチャフシーブ21のフィン21bを傾
倒させる場合(フィン角を小さくする場合)にハイレベ
ルの信号を出力する。 【0025】出力ポートb5 には、スイッチ回路90が
接続されており、該スイッチ回路90のオンにより電磁
リレ95の励磁コイル95cが励磁される。この電磁リ
レ95は連動する常開接点95a及び常閉接点95bを
有し、常開接点95aは給電ラインとモータ73の他端
(モータ73を正転させる場合に高電圧となる端子)と
の間に介装されており、また常閉接点94bはモータ7
3の同端子とボディアースとの間に介装されている。該
出力ポートb5 はチャフシーブ21のフィン21bを起
立させる場合(フィン角を大きくする場合)にハイレベ
ルの信号を出力する。 【0026】従って出力ポートb4 がハイレベルになる
と電磁リレ94の励磁コイル94cが励磁され、その常
開接点94aが閉路してモータ73は逆転し、出力ポー
トb 5 がハイレベルになると電磁リレ95の励磁コイル
95cが励磁され、その常開接点95aが閉路してモー
タ73は正転駆動される。出力ポートb6 には、スイッ
チ回路96が接続されており、該スイッチ回路96のオ
ンにより警報用のブザ97が鳴動し、発光ダイオード9
8が点灯する。該出力ポートb6 は後述のように、チャ
フシーブ21のフィン角が自動調節における制御範囲の
上限値又は下限値となっても二番還元物量が所定範囲と
ならないときにハイレベル信号を出力する。 【0027】かかる構成の収穫機の動作について説明す
る。手動によるフィン角の調節を行う場合には、自動ス
イッチ65をオフとし、操作レバ71を操作して送り部
材76との係合を外し、該レバ71を回動操作すると、
プッシュプルワイヤ21fが牽引又は押圧され、フィン
21bは起立又は傾倒し、フィン角は大きく又は小さく
なる。 【0028】このような状態で機体を走行させて収穫及
び脱穀作業を行うと、刈取部Gで刈り取られた穀稈は脱
穀装置3の穀稈挾扼移送装置11に送給される。穀稈挾
扼移送装置11に受け継がれた穀稈は、その穂先側を脱
穀装置3の扱口から扱室15内へ挿入し、回転駆動され
ている扱胴17の扱歯16,16…によって脱穀処理さ
れ、脱穀処理された穀粒等の扱ぎおろし物は受網18を
通過して揺動選別装置19上に落下し、該装置19の揺
動によって比重選別が行われ、チャフシーブ21のフィ
ン21b,21b…間の間隙を通過した精粒等の一番物
は一番取出部27へ落下し、二番還元物及び三番物は唐
箕装置33で起風された風でストローラック22上に吹
き飛ばされ、防止布42に当たり、ストローラック22
上に落下して、ストローラック22の揺動作用によって
もみほぐされながら再選別が行われる。 【0029】穂切れ粒、枝梗付着粒等の二番還元物は二
番穀物取出部30へ落下し、二番スクリュー29からブ
ロワ47により二番スロワ筒48内上方に吹き上げられ
処理胴51にて再選別される。比較的大きな藁くず等は
唐箕装置33から送られる風により防止布42の干渉を
受けながら後方へ移送され、排塵口36より機外へ排出
される一方、比較的軽量の挾雑物は吸排塵装置37の吸
引口40から吸引され、排風口41より機外へ排出され
る。 【0030】次にチャフシーブ21におけるフィン角の
自動調節について、図5〜図12のフローチャートに基
づいて説明する。まずキースイッチをオンすると、図5
においてブザ97が鳴動したことを示す警報カウンタB
Z、刈取作業状態であることを示す刈取フラグK、及び
刈始め時であることを示す刈始めフラグDを全てリセッ
ト状態(D=0)とし、さらに脱穀対象の穀粒に対応さ
せて各条件を設定する。 【0031】図7は条件設定制御の動作説明のためのフ
ローチャートである。条件設定制御においては、まず穀
粒切換スイッチ66の状態により、脱穀対象の穀粒が稲
であるか麦であるかを判断する。そして、穀粒切換スイ
ッチ66がオフされた稲の場合には、二番還元物量の適
正範囲の上限値αとして、稲における上限値αi を設定
し、またその下限値βとして、稲における下限値βi を
設定する。さらにチャフシーブ21におけるフィン21
bの角度の自動調節時における制御範囲の上限値(最大
値)Lとして、稲における上限値Li を設定する。 【0032】次いで脱穀対象の稲が乾湿切換スイッチ6
7の状態により乾材であるか湿材であるかを判断し、乾
湿切換スイッチ67がオンされた湿材のときには、フィ
ン21bの角度の自動調節時における制御範囲の下限値
(最小値)Sとして、稲における湿材の下限値Sisを設
定し、また乾湿切換スイッチ67がオフされた乾材のと
きは、稲における乾材の下限値Sikを設定する。 【0033】さらに、車速センサ58の捉える車速に応
じて、自動調節開始時に設定されるフィン角の設定値を
変更する。即ち、車速が高速である場合には、このフィ
ン角の設定値として、稲における値Mikを、中速の場合
にはMihを、低速の場合にはMitを夫々設定する。 【0034】一方、穀粒切換スイッチ66がオフした、
麦の場合にも同様に条件が設定され、二番還元物量の適
正範囲の上限値αとして、麦における上限値αm を、下
限値βとして、麦における下限値βm を夫々設定し、ま
た自動調整時におけるフィン角の制御範囲の上限値Lと
して、麦における上限値Lm を設定する。次いで脱穀対
象の麦が乾材であるか湿材であるかに対応して自動調節
時におけるフィン角の制御範囲の下限値Sを夫々設定す
る。即ち乾湿切換スイッチ67がオフした乾材の場合
は、この下限値Sとして麦における乾材の下限値Smk
を、また乾湿切換スイッチ67がオンした場合の湿材の
場合は麦における湿材の下限値Smsを夫々設定する。 【0035】このようにフィン角の上,下限値を設定す
るのは以下の理由による。即ち、フィン角の制御の基本
は二番還元物量が穀物によって定められた上,下限値
α、β内にあるようにすることにあるが、状況によって
は、或いは制御系の不具合によっては、二番還元物量の
検出結果による制御では異常としか考えられない過大な
又は過小のフィン角になる可能性がある。このような事
態を回避して不良選別又は詰まりの発生を防止できるよ
うにしているのである。さらに設定された車速に応じ
て、自動調節開始時において設定されるフィン角の設定
値を変更する。即ち、高速の場合には、前述の稲の場合
における低速状態の値Mitを設定し、中速の場合には麦
における値Mmhを設定し、低速の場合には麦における低
速値Mmtを夫々設定する。 【0036】このように各設定値は、稲と麦、乾材と湿
材により夫々異なっており、稲における二番還元物量の
適正範囲の上,下限設定値αm 、βm の関係は、夫々α
i <αm 、βi <βm となっている。これは麦の場合は
稲の場合に比べて稈切れが発生しやすく、二番還元物量
の適正範囲の上,下限値を稲の場合よりも大きくして二
番還元物量を多くする必要があるためであり、このよう
に設定することにより、チャフシーブ21への還元物量
を多くして、一番物への稈切れの混入を少なくして選別
精度の向上を図っている。 【0037】また、自動調節時におけるフィン角の制御
範囲の上,下限設定値を、稲における場合と麦における
場合とを異ならせており、またその下限設定値も稲、麦
及びその乾湿によって異ならせていて、上限設定値はL
i >Lm 、下限設定値はSis>Sik>Sms>Smkとなっ
ている。これは稲は麦に比べてチャフシーブの漏下性が
悪く、また湿材は乾材よりも漏下性が悪いためにフィン
角が小さくなるとチャフシーブ上に塵埃が堆積して詰ま
りを起こす虞れがあるので、稲の場合におけるフィン角
制御範囲を麦の場合におけるそれよりも全体に大きく
し、また湿材における制御範囲を乾材におけるそれより
も大きくしたものである。 【0038】さらに刈始め時において設定されるフィン
角の設定値も稲の場合と麦の場合とでは異なっており、
またこの設定値は車速に応じて異なっていて、稲の場合
及び高速の場合の値を麦の場合及び低速の値よりも夫々
大きくしており、Mik>Mih>Mit>Mmh>Mmtとなっ
ている。これは麦の場合には稈切れ等が多いために二番
還元物量を多くする必要があり、また稲の場合は漏下性
が悪いために、稲の場合における自動調節開始時の設定
フィン角を麦の場合よりも大きくして、選別精度を低下
させることにより漏下性を良くする必要があり、さらに
車速が高速である場合には、穀粒流量が多くなって二番
還元物量も増加し、反対に低速の場合には穀粒流量が少
なくなって二番還元物量も減少するため、高速時におけ
る自動調節開始時の設定フィン角を低速時における自動
調節開始時の設定フィン角を低速時のそれよりも大きく
し、二番還元物量が多くなりすぎないように選別精度を
低下させる必要があるためである。 【0039】このような条件設定の後、図5,6に示す
如く制御装置80は刈取作業が開始されているか否かを
刈始めフラグDにて判断し、刈始めフラグDがリセット
状態(D=0)であるならば刈取作業が未だ開始されて
いないものとして、フィン角度の記憶値Pを刈始め時に
おけるフィン角をMとして記憶する。かかる状態にてフ
ィン角度を自動調節とすべく自動スイッチ65をオン
し、脱穀装置3を駆動すべく脱穀クラッチを継合状態と
して脱穀スイッチ63をオンすると、制御装置80は、
まずフィン角を下限値Sとなるようにモータ73を連続
正転駆動し、フィン角をレバー位置検出センサ78の検
出値pから判断して下限値Sとなった場合にはモータ7
3の駆動を停止する。 【0040】このような状態で機体を走行させて、刈取
作業及び脱穀作業を開始すると、刈取済穀稈が脱穀装置
3に搬送され、穀稈センサ6がオン状態となり、自動ラ
ンプ93は点灯されて、自動調節が行い得ることを報知
する。そして、刈取クラッチが継合状態、即ち刈取スイ
ッチ64がオンしている場合で、且つ、刈取フラグKが
リセット状態(K=0)の場合は、所定時間T1 の間は
フィン角を最も小さい高精度選別状態として選別を行
い、所定時間T1 経過するのを待ってフィン角を、前述
の刈始め時におけるフィン角をMとすべくモータ73を
連続的に逆転駆動する。そしてレバー位置検出センサ7
8の検出値pによりフィン角がMになったことを検出す
るとモータ73の駆動は停止され、刈取作業が開始され
ていることを示す刈取フラグKをセット状態(K=1)
とする。 【0041】これは、通常脱穀作業開始時には、脱穀量
が一定しないため二番還元物量は不安定であり、二番セ
ンサ60の検出結果が著しく不安定であるため、このよ
うな不安定な検出状態に基づいてフィン角を自動調節す
ることは、選別精度が著しく低下するので、穀稈が搬送
された後、所定時間T1 は、フィン角を自動調節におけ
る制御範囲の最下限状態、即ち最も選別精度が高い状態
にて選別を行い、脱穀量が安定した所定時間T1 経過後
に早急にフィン角をMとし、かかる状態とした後に、こ
のフィン角Mの状態を中心に、フィン角の制御を、二番
センサ60の検出結果に基づく二番還元物量に対応させ
てフィン21bを断続駆動することにより行うようにし
ている。 【0042】一方、自動スイッチ65、脱穀スイッチ6
3いずかがオフした非作業状態もしくは、フィン角手動
調節状態では、自動ランプ93は消灯状態となり、また
両スイッチ65,63がオンした作業状態において、穀
稈センサ6が搬送穀稈を検出しない場合には自動ランプ
93を点滅させると共に、フィン角を自動調節における
下限値Sとすべくモータ73を連続駆動し、フィン21
bを最も傾倒した高選別精度状態としておき、穀稈が搬
送されてもよい状態としている。 【0043】次に、二番センサ60の捉える二番還元物
量に基づくフィン角の制御を図9,図10,図11のフ
ローチャートに基づいて説明する。まずブザ97がすで
に鳴動されたか否か警報カウンタBZにて確かめ、警報
カウンタBZがリセット状態(BZ=0)であるブザ9
7が未だ鳴動されていない状態の場合には、レバー位置
検出センサ78が検出するレバー位置に対応したフィン
角の検出値pを記憶値Pとして読み込む。そして、二番
センサ60の捉える二番還元物量がチャフシーブ21に
て適正な選別を行える上限値α以上(又は下限値β以
下)となった場合には、フィン角が自動調節時の制御範
囲の上限値L以上(又は下限値S以下)であるか否か
を、レバー位置検出センサ78の検出値pから判断し、
上限値L(又は下限値S)となっていない場合(1)
(以下図9〜12の対応する部分に同符号を付す)に
は、モータ73を短い所定時間にわたって逆転(又は正
転)させて、フィン角を所定量Δp増大(又は減少)さ
せ、フィン21b間隙間を大(小)として、その間隙を
通過する穀粒等の量を増大(又は減少)させ、二番穀物
取出部30への穀粒量を減少(又は増大)させる
(2)。 【0044】このような制御が行われると、刈始めフラ
グDはセット状態(D=1)、警報カウンタBZはリセ
ット状態(BZ=0)とされる。このモータ73の短時
間駆動によるフィン角の変化Δpによっても二番還元物
量が所定範囲内(α〜β)とならない場合には、再度モ
ータ73を短時間駆動し、フィン角を再びΔpだけ変化
させ、結局二番還元物量が所定範囲内となるまでモータ
73は断続的に駆動される。 【0045】この場合、モータ73の所定時間の駆動に
より、フィン角はΔpだけ変化し、また二番還元物量が
所定範囲内であればモータ73は駆動されず、フィン角
は変更されないが、レバー位置検出センサ78の検出値
pが、モータ73の駆動にも関わらず、モータ駆動から
予想されるフィン角(P+Δp又はP−Δp)と一致し
ていない場合又はフィン角が変更されていないにも関わ
らずフィン角が変化している場合(3)には、手動によ
り操作レバ71が操作されてフィン角が変更されたもの
として図12に示す所定の手動保持制御がなされる。 【0046】図12は手動保持制御の動作説明のための
フローチャートであり、手動により操作レバ71が操作
されたものと判断した場合には、まずその操作量をレバ
ー位置検出センサ78の検出値pから判断し、フィン角
が自動調節時におけるフィン角の制御範囲(S〜L)を
越えているか否かを調べる(4,5)。そして、フィン
角が自動調節できる範囲内(S≦p≦L)である場合に
は、手動操作状態を優先させるべく所定時間T4 は、手
動操作されたフィン角の状態を保持し(6)、その後に
刈始めフラグDをセット状態(D=1)とし、また警報
カウンタBZをリセット状態(BZ=0)として
{(8)、図9参照}二番還元物量に基づく自動調節を
再開する。 【0047】一方、操作レバ71の操作によりフィン角
が自動調節における制御範囲の下限値Sより小(又は上
限値Lより大)である場合には、この手動操作状態を優
先させるべく、所定時間T5 はこの手動操作されたフィ
ン角の状態を保持し(7)、その後にモータ73を短い
所定時間だけ逆転(又は正転)させてフィン角を増大
(又は減少)させ、このようなモータ73の駆動後にも
フィン角が所定範囲内となっていない場合には、さらに
フィン角を増大(又は減少)させ、結局フィン角を断続
的に増大(又は減少)させることにより、フィン角を自
動調節における制御範囲内(S〜L)とし、かかる状態
にて、刈始めフラグDをセット状態(D=1)及び警報
カウンタBZをリセット状態(BZ=0)として
(8)、二番還元物量に基づく自動調節を再開する。 【0048】この場合の所定時間T5 は、前述の手動操
作によるフィン角の変更が自動調節の制御範囲内(S〜
L)である場合の所定時間T4 よりも長く設定されてい
る。なお、場合によってはT4 =T5 あるいはT4 >T
5 としてもよい。このような構成は、刈取穀稈量、二番
還元物量の一時的な変化に対して、手動にて操作した場
合に、その手動操作を優先させて所定時間はその状態を
保持し、その一時的変化に対処させ、その後に二番還元
物量に基づく自動調節に復帰させることにより、作業性
の向上を図ることを意図したものである。また手動操作
によりフィン角が自動調節の制御範囲外となっている場
合においては、所定時間経過後にフィン角を自動調節に
おける制御範囲内とし、その後に自動調節に復帰させる
ようにして自動調節再開時における暴走を防止してい
る。 【0049】一方、二番還元物量が適正範囲内(α〜
β)でなく、自動調節に依るモータ73の断続駆動によ
っても二番還元物量が適正範囲内(α〜β)とならない
場合は、モータ73はフィン角が制御範囲の上限値L
(又は下限値S)となるまで断続駆動される{(9)、
図10,図11参照}。そしてフィン角が制御範囲の上
限値L(又は下限値S)となった自動調節時における最
も選別精度が低い(又は高い)状態になると、警報カウ
ンタBZはこのフィン角の上限(又は下限)状態の継続
時間を計測し、一定時間毎に計数内容を「1」更新する
(10)。チャフシーブ21はかかる状態にて選別を行
うが、警報カウンタBZの計数内容がT2 となるまでの
所定時間内に、二番還元物量が適正範囲内とならず、フ
ィン角の上限(又は下限)状態がこの所定時間にわたっ
て継続すると、ブザ97が鳴動されると共に発光ダイオ
ード98が点灯される(11)。 【0050】これは二番還元物量が適正範囲内でない
と、チャフシーブ21のフィン角を自動調節における制
御範囲の上限又は下限として二番還元物量を適正範囲内
とすべく選別を行うが、このような状態が所定時間継続
しても二番還元物量が適正範囲内にならない場合には、
チャフシーブに詰まり等が生じた異常状態であり、チャ
フシーブ21における所定の範囲内のフィン角の自動調
節では二番還元物量が適正範囲内にならないとして、ブ
ザ97を鳴動させると共に発光ダイオード98を点灯さ
せ、運転者に異常が発生したことを報知するようにした
ものである。 【0051】而して、上述の如くブザ97の鳴動及び発
光ダイオード98の点灯時に、乾湿切換スイッチ67
を、オフ状態からオン状態、即ち乾材設定から湿材設定
に、又はオン状態からオフ状態、即ち湿材設定から乾材
設定に切換えると、或いは穀粒切換スイッチ66を、オ
フ状態からオン状態、即ち稲設定から麦設定に、又はオ
ン状態からオフ状態、即ち麦設定から稲設定に切換える
と、前述した条件設定制御における設定値が変更される
ことになり、二番還元物量の適正範囲の上,下限値、フ
ィン角の上,下限の設定値が夫々変更されるため、ブザ
97の鳴動及び発光ダイオード98の点灯は停止され
て、各設定値に対応してフィン角が変更される。そして
フィン角が変更された後においても二番還元物量が適正
状態とならない場合には、再びブザ97が鳴動されると
共に発光ダイオード98が点灯される。 【0052】これは、乾湿切換スイッチ67、或いは穀
粒切換スイッチ66が正しく操作されていないと、適切
な選別が行われず警報が発せられるが、この警報により
いずれかのスイッチの誤操作に気付き正しく操作した場
合には一旦警報を停止させて、各設定条件を変更し、そ
の後においても二番還元物量が適正状態にならない場合
に警報を再び発するようにしたものである。一方、ブザ
97の鳴動及び発光ダイオード98の点灯により運転者
は二番還元物量が異常に多い(又は少ない)ことを知
り、この異常を早急に解消すべく操作レバ71を自動調
節時における制御範囲の上限値L以上(又は下限値S以
下)に回動操作してフィン角をさらに低(又は高)選別
精度とする。 【0053】かかる操作により、ブザ97の鳴動は停止
されると共に、発光ダイオード98は消灯され(1
2)、更に手動操作されたフィン角の状態を保持して二
番還元物量を早急に適正範囲とする。そして二番還元物
量が適正範囲(α〜β)内となった場合には所定時間T
6 にわたって手動操作されたフィン角状態を保持し(1
3)、然る後にモータ73を短い所定時間正転(又は逆
転)駆動し、フィン角を所定量減少(又は増大)させ
(14)、かかる短時間のモータ73の駆動によっても
フィン角が自動調節の制御範囲(L〜S)内とならない
場合には再度モータ73を短時間駆動させ、結局、フィ
ン角が自動調節の制御範囲(L〜S)内となるまでモー
タ73を断続駆動する。そしてフィン角が自動調節の制
御範囲(L〜S)内となった場合には自動調節制御が再
開され、爾後前述したように二番還元物量に対応してフ
ィン角が断続的に調節される。 【0054】このような作業時において二番穀物取出部
30に落下する二番還元物量が多くなり、二番スクリュ
ー29が過負荷になって、その回転数が所定値以下に低
下したことを、二番回転センサ69が捉えた場合には、
チャフシーブ21のフィン角の自動調節を禁じ、自動ラ
ンプ93を消灯してフィン角を自動調節における制御範
囲の上限値Lとなるようにモータ73を連続逆転し、フ
ィン21b間を通過する穀粒の量を増加させて一番穀物
取出部27に落下する穀粒量を増加させることにより二
番穀物取出部30に落下する二番還元物量を減少させ
る。この場合、二番スクリュー29が過負荷になった時
点におけるフィン角の検出値pを記憶値Pとして記憶し
ており、過負荷が解消された場合にフィン角を早急にそ
の値Pとして、かかる状態にてフィン角の自動調節を行
う。 【0055】一行程の刈取作業終了時には、搬送穀稈が
存在せず、穀稈センサ6がオフとなるが、このような刈
取作業終了時には、作業開始時と同様、脱穀量が一定せ
ず、二番還元物量も不安定であるため、二番還元物量に
基づいてフィン角の制御を行うと、選別精度が著しく低
下するため二番還元物量に基づく自動調節を禁じ、自動
ランプ93を点灯状態とし、穀稈センサ6がオフした時
点におけるフィン角の検出値pを記憶値Pとして記憶す
ると共に、所定時間T3 後にチャフシーブ21のフィン
角が自動調節の制御範囲の下限値Sとなるようにモータ
73を連続駆動して、フィン21bが最も傾倒した状
態、即ち、最も高精度の状態にて選別するようになって
いる。このとき刈取フラグKはリセット状態(K=0)
とされる。 【0056】そして一行程の刈取作業を終え、次行程へ
の旋回を行い、再び刈取作業を開始すると、穀稈がセン
サ6にて検出され、穀粒流量が少ない所定時間T1 は、
チャフシーブ21による穀粒選別はフィン角が下限値S
となった高選別精度状態として行われるが、所定時間T
1 経過後には、フィン角を前述の刈取終了時における記
憶値とし、その状態にて二番還元物量に基づくフィン角
の自動制御が再開される。従って、一行程における刈始
め時においても、最初は高選別精度状態にて選別が行わ
れ、所定時間経過後には、その前行程におけるフィン角
自動調節時の最終フィン角となるようにフィン角を連続
調節し、かかる状態にて自動調節が再開される。 【0057】一方、かかる構成の収穫機において、刈取
作業を行わず、手扱ぎにより脱穀作業を行う場合のフィ
ン角自動調節について説明する。フィン角を自動調節と
すべく自動スイッチ65をオンし、また脱穀クラッチを
係合状態として脱穀スイッチ63をオン状態とすると、
前述の収穫作業時と同様、チャフシーブ21のフィン角
は小さくなり、最も選別精度が高い状態とされる。かか
る状態にて脱穀処理すべき穀稈を扱室15内に挿入する
と、穀稈センサ6がオンする。この場合、手扱脱穀であ
るため、刈取クラッチは離脱状態となっており、刈取ス
イッチ64はオフ状態であるため、フィン角を標準状態
とすることなく即座にフィン角の自動調節が行われるこ
とになり、自動調節は、選別精度が高いフィン角の状態
にて開始され、このフィン角の状態を中心に、自動調節
は行われる。爾後の自動調節は、前述の収穫作業時の自
動調節と同様であり、二番還元物量が所定値となるよう
にフィン21bが断続駆動される。 【0058】なお、上述の実施の形態においては、フィ
ン角を二番還元物量に基づいて自動調節する構成とした
が、これに替えて一番流量、三番流量、穀稈供給量、揺
動選別盤の処理物の量等に基づいて自動調節する構成と
してもよい。 【0059】 【発明の効果】本発明によれば、チャフシーブのフィン
角を脱穀処理量に応じて制御する際の制御範囲を、稲,
麦等の穀粒の種類及び穀粒の乾,湿度に応じて変更する
から、脱穀対象物に対してきめ細かく対応できる精度の
高い選別が行われる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明装置を搭載した収穫機の外観斜視図であ
る。 【図2】本発明装置の縦断面図である。 【図3】チャフシーブの要部及び操作レバ周辺の側面図
である。 【図4】本発明装置を搭載した収穫機の要部電子回路図
である。 【図5】動作説明のためのフローチャートである。 【図6】動作説明のためのフローチャートである。 【図7】動作説明のためのフローチャートである。 【図8】動作説明のためのフローチャートである。 【図9】動作説明のためのフローチャートである。 【図10】動作説明のためのフローチャートである。 【図11】動作説明のためのフローチャートである。 【図12】動作説明のためのフローチャートである。 【符号の説明】 3 脱穀装置 6 穀稈センサ 11 穀稈挟扼移送装置 17 扱胴 21 チャフシーブ 21b フィン 27 一番穀物取出部 29 二番スクリュー 30 二番穀物取出部 50 処理室 51 処理胴 58 車速センサ 60 二番センサ 63 脱穀スイッチ 64 刈取スイッチ 65 自動スイッチ 66 穀粒切換スイッチ 67 乾湿切換スイッチ 69 二番回転センサ 71 操作レバ 73 モータ 76 送り部材 78 レバー位置検出センサ 80 制御装置 97 ブザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−14534(JP,U) 実開 昭57−149739(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01F 12/32

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.脱穀処理量に応じた選別を行わせるべく、チャフシ
    ーブのフィン角を脱穀処理量の検出結果に基づいて所定
    の制御範囲内にて自動調節するフィン角制御手段を備え
    る脱穀装置において、脱穀対象の穀粒の種類を指定する
    手段と、穀粒の乾湿を指定する手段と、これらの指定に
    基づいて前記フィン角制御手段の制御範囲を変更する手
    段とを備えることを特徴とする脱穀装置。
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