JPH0582733A - 容量素子 - Google Patents

容量素子

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JPH0582733A
JPH0582733A JP24306391A JP24306391A JPH0582733A JP H0582733 A JPH0582733 A JP H0582733A JP 24306391 A JP24306391 A JP 24306391A JP 24306391 A JP24306391 A JP 24306391A JP H0582733 A JPH0582733 A JP H0582733A
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capacitance
film
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silicon film
voltage
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Keiichiro Shimizu
啓一郎 清水
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容量値の電圧依存性が極めて小さい容量素子
を提供する。 【構成】 容量の下層導電層をN+型多結晶シリコン膜
12とP+型多結晶シリコン膜13で構成し、上層に容
量絶縁膜としてシリコン窒化膜15、上部電極16を配
し、容量素子を構成する。下層導電層をN+型多結晶シ
リコン膜12とP+型多結晶シリコン膜13とすること
によって、相反する容量値の電圧依存性を持たせ両者を
並列接続することによって互いの電圧依存性を打ち消
し、電圧依存性が極めて小さい容量素子を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧依存性の極めて小
さい容量素子の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、映像信号処理用LSIや高精度の
A/Dコンバータ等のアナログLSIや、アナログ・デ
ジタルLSIに内蔵するフィルタ素子の精度を向上する
ために、高精度で電圧依存性の小さい容量素子が望まれ
ている。
【0003】従来、このような容量素子としては下部電
極として高濃度拡散層や高濃度多結晶シリコン膜、上部
電極としては高濃度多結晶シリコン膜やアルミニウム膜
等の金属膜を用いたものが使用されてきた。
【0004】以下、その構成について図5を参照しなが
ら説明する。図5は、従来の容量素子の断面構造図であ
り、シリコン酸化膜1上にN+型多結晶シリコン膜2を
選択的に形成し、その上に層間絶縁膜3を形成する。次
に、フォトレジストを用いて前記層間絶縁膜3のうち容
量形成部分を選択的にエッチング除去した後、容量絶縁
膜としてシリコン窒化膜4を成長する。次に、前記層間
絶縁膜3及びシリコン窒化膜4をフォトレジストを用い
て選択的にエッチング開孔した後、アルミニウム膜を成
長しフォトレジストでパターニングして容量の上部電極
5及び下部電極6を形成する。このようにして、N+
多結晶シリコン膜,シリコン窒化膜,アルミニウム膜か
らなる容量素子が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
容量素子では、容量下部電極としてN+型多結晶シリコ
ン膜2を使用しているため、上部電極5に対して下部電
極が正の電圧関係になった場合には、N+型多結晶シリ
コン膜2のシリコン窒化膜4側の表面に空乏層が形成さ
れ、容量値が減少する。反対にこの位置にP+型多結晶
シリコン膜を使用すると容量下部電極が負の電圧関係に
なった場合に、P+型多結晶シリコン膜の表面に空乏層
が形成され、容量値が減少する。
【0006】従って、従来の構造を持つ容量素子を用い
てフィルタを構成した場合には、容量値が電圧によって
変化するため、信号に歪が発生し高精度のアナログ信号
処理回路やA/Dコンバータ等には使用出来ないという
欠点を有していた。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、容量値の電圧依存性を極めて小さい容量素子を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は同一面内に相異なる導電領域を有する下層
半導体層と、前記下層半導体層上に、単層或は積層から
なる容量絶縁膜を介して上層導電性薄膜を有し、重なり
部分に静電容量を形成する構成としている。
【0009】
【作用】本発明は前述した構成により、下部容量電極で
ある下層半導体層が、N型半導体とP型半導体とで形成
されているため容量に印加する電圧に対する容量値の電
圧依存性が相反する。この相反する電圧依存性を持つ容
量素子を並列接続することによって互いの電圧依存性を
打ち消す。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0011】図1は本発明の第1の実施例における容量
素子の断面構造図を示すものである。シリコン酸化膜1
上に厚さ約400nmの多結晶シリコン膜を成長し、フォ
トレジストを用いて容量下部電極をパターン形成する。
次に、フォトレジストをマスクにしてN型不純物として
As等を1×1016cm-2、P型不純物としてB等を1×
1016cm-2各々イオン注入した後、不活性ガス中で熱処
理をしてN+型多結晶シリコン膜8及びP+型多結晶シリ
コン膜9を形成する。次に、厚さ約500nmのシリコン
酸化膜等の層間絶縁膜3を成長した後、フォトレジスト
をマスクに前記層間絶縁膜3のうち容量形成部分をエッ
チング開孔する。更に、容量絶縁膜として厚さ約50nm
のシリコン窒化膜4を成長する。次にフォトレジストを
マスクに前記層間絶縁膜3を選択的にエッチングし下部
電極のコンタクト孔を開孔した後、厚さ約1μmのアル
ミニウム膜を成長する。最後にフォトレジストをマスク
に前記アルミニウム膜を選択的にエッチングして上部電
極5、第1下部電極6及び第2下部電極7を形成する。
この第1下部電極6と第2下部電極7は電気的に接続し
て使用する。
【0012】図2は本発明の第1の実施例における容量
素子の等価回路図を示したものである。CN21はN+
多結晶シリコン膜8,シリコン窒化膜4及び上部電極5
で構成される容量素子であり、CP22はP+型多結晶シ
リコン膜9,シリコン窒化膜4及び上部電極5で構成さ
れる容量素子である。本発明の容量素子は前記容量素子
N21とCP22の並列容量となっている。23はCN
21とCP22の並列容量の上部電極5に対応する端
子、24は第1下部電極6と第2下部電極7に対応する
端子である。
【0013】図3はN+型多結晶シリコン膜8,P+型多
結晶シリコン膜9の不純物濃度を等しいとした場合の、
容量素子CN21と容量素子CP22の各々の容量値の電
圧依存性を示したものである。図中、Cmaxは最大容量
値でCN21或はCP22を平行平板容量としたときの単
位面積容量値であり、Cminは最小容量値でN+型多結晶
シリコン膜8及びP+型多結晶シリコン膜9のシリコン
窒化膜4側表面にチャネルが形成されたときの単位面積
容量値である。このCminは次の(数1)で表現出来
る。
【0014】
【数1】
【0015】本実施例の多結晶シリコン膜形成条件では
多結晶シリコン膜の不純物濃度NB=2.5×1020cm
-3となるのでCmax=1.38×10-7(F/cm2)、C
min=1.34×10-7(F/cm-2)となる。また容量
値の電圧依存性は次の(数2)の空乏近似式で表現する
ことが出来る。
【0016】
【数2】
【0017】N+型多結晶シリコン膜8を下部電極とす
る容量CN21では上部電極5の印加電圧Vを、N+型多
結晶シリコン膜8に対して正の方向に増加させると、容
量値は増加し、負の方向に増加させると反対に減少す
る。一方、P+型多結晶シリコン膜9を容量下部電極と
する容量CP22では、容量CN21と反対の電圧依存性
を持つ。本実施例の数値を用いるとCN21及びCP22
の容量値の平均電圧変化率△C/Cは共に等しく約50
0ppm/Vとなる。31,32は容量CN21とC P22
の容量電圧曲線であり、33はCN21とCP22の並列
容量CTの容量電圧曲線である。前述した理由によっ
て、CN21とCP22は相反する電圧依存性を有するた
め両者を並列接続したCTの容量電圧曲線33は電圧依
存性を持たなくなる。
【0018】以上のように本実施例によれば、容量の一
方の電極である多結晶シリコン膜をN+型多結晶シリコ
ン膜8とP+型多結晶シリコン膜9で構成し、互いに反
対の電圧依存性を持つ容量素子の並列接続とすることに
よって、互いの電圧依存性を打ち消すことが出来、極め
て電圧依存性の小さい容量素子を実現することが出来
る。
【0019】図4は本発明の第2の実施例を示す容量素
子の断面構造図である。N型シリコン基板41に、フォ
トレジストをマスクにN型不純物としてAs等を5×1
15cm-2、P型不純物としてB等を5×1015cm-2イオ
ン注入した後、1000℃で約60分程度酸化してN+
型拡散層42,P+型拡散層43及び厚さ約500nmの
シリコン酸化膜44を形成する。次に、フォトレジスト
をマスクにシリコン酸化膜44を選択的にエッチング開
孔し、容量絶縁膜として厚さ約50nmのシリコン窒化膜
45を成長する。次に、フォトレジストをマスクに前記
シリコン酸化膜44とシリコン窒化膜45を選択的にエ
ッチングして下部電極のコンタクト孔を開孔し、厚さ約
1μmのアルミニウム膜を成長する。次に、このアルミ
ニウム膜を選択的にエッチングして上部電極46,第1
下部電極47及び第2下部電極48を形成する。図1の
構成と異なるのは容量の一方の電極として、多結晶シリ
コン膜の代わりに拡散層とした点である。第2の実施例
は第1の実施例と同様の動作をする。
【0020】尚、下層半導体層のN型,P型の不純物濃
度が異なる場合にはN型及びP型半導体層領域の面積比
を調整することによって、電圧依存性を打ち消すことが
出来る。第1の実施例では下部電極材料としてN+型多
結晶シリコン膜8,P+型多結晶シリコン膜9を用いた
が各々N+型アモルファスシリコン膜,P+型アモルファ
スシリコン膜としてもよい。第2の実施例ではN型シリ
コン基板41を用いているが、P型シリコン基板として
もよい。更に、アルミニウム膜の代わりに金属シリサイ
ド膜や高融点金属を使用出来ることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば相反する電圧依存性を持つ容量素子を並列接
続して互いの電圧依存性を打ち消しているので、極めて
電圧依存性の小さい容量素子が実現でき、フィルタ等で
発生する歪を大幅に低減出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による容量素子の断面構
造図
【図2】本発明の第1の実施例による容量素子の等価回
路図
【図3】本発明の第1の実施例による容量素子の容量値
の電圧依存性を示す図
【図4】本発明の第2の実施例による容量素子の断面構
造図
【図5】従来の容量素子の断面構造図
【符号の説明】
4 シリコン窒化膜 5 上部電極 6 第1下部電極 7 第2下部電極 8 N+型多結晶シリコン膜 9 P+型多結晶シリコン膜 42 N+型拡散層 43 P+型拡散層 45 シリコン窒化膜 46 上部電極 47 第1下部電極 48 第2下部電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一面内に相異なる導電領域を有する下層
    半導体層と前記下層半導体層上に単層或は積層からなる
    容量絶縁膜を介して上層導電性薄膜を有し、重なり部分
    に静電容量を形成することを特徴とする容量素子。
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