JPH0582186B2 - - Google Patents

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JPH0582186B2
JPH0582186B2 JP60237704A JP23770485A JPH0582186B2 JP H0582186 B2 JPH0582186 B2 JP H0582186B2 JP 60237704 A JP60237704 A JP 60237704A JP 23770485 A JP23770485 A JP 23770485A JP H0582186 B2 JPH0582186 B2 JP H0582186B2
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wasabi
mustard
spiciness
pungent
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Makoto Hosokawa
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T Hasegawa Co Ltd
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T Hasegawa Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
イ 産業上の利用分野 本発明はわさび或いはからし等の辛味料もしく
はこれらを含有する食品の辛味を増強し、更に持
続性を付与することができる辛味性食品の風味改
善剤に関し、更に詳しくは、辛味成分を含有する
各種食品に)C8〜C18を有する直鎖脂肪酸の少
くとも1種、)該直鎖脂肪酸の少くとも1種を
含有する油脂加水分解物及び)該直鎖脂肪酸の
少くとも1種を含有する油脂含有食品リパーゼ処
理物よりなる群から選ばれた直鎖脂肪酸もしくは
直鎖脂肪酸含有物を有効成分として添加配合する
ことによつて該食品の辛味を顕著に増強し、且つ
その増強された辛味を長時間持続せしめる辛味性
食品の風味改善剤に関する。 ロ 従来の技術 わさび、からし類の辛味成分は配糖体に加水し
て酵素を作用させることにより発現するが、生成
した芥子油は時間の経過と共に分解し、辛味が消
失してしまうことは良く知られている。その為、
わさび、からし類の辛味増強及び辛味保持は重大
問題であり、従来から酸類、食用油、糖類、多価
アルコール、シヨ糖脂肪酸エステル及びサイクロ
デキストリン等を適宜組み合せた芥子油の分解抑
制に関する提案が数多くなされている。また、か
かる芥子油の分解抑制に加えて、予め辛味成分を
余分に添加して辛味を強化しようとする提案もな
され、例えば、ペースト状天然わさび100重量部
(乾物重量)に対して、芥子油配糖体0.5〜50重量
部に添加する香辛強化わさびの製造法(特公昭51
−30146号公報)、或いは、製粉工程、湿熱加熱処
理工程を経た黒芥子粉末に白芥子粉末、又は該黒
芥子粉末に白芥子泥より採取した粗酵素液を添加
し、更に黒芥子泥より分離採取したアリル芥子油
と食用油および工程中に随時水を添加混捏するこ
とからなる練り芥子の製造方法(特公昭54−
14657号公報)などが提案されている。 更に、化学合成された辛味成分を利用する提案
もなされており例えば、アルキルチオアルキルイ
ソチオシアネート及びアリルイソチオシアネート
を含有する香辛味を呈する香料組成物(特開昭58
−89157号公報)、或いは、アルキルチオアルキル
イソチオシアネートの1種又は2種以上を含有す
る沢わさび様香辛味を呈する香料組成物(特開昭
58−89158号公報)が開示されている。 ハ 発明が解決しようとする問題点 わさび、からし類の辛味を強化する方法とし
て、従来は上記した如き天然のわさび、からし類
から分離採取した芥子油配糖体、酵素ミロシナー
ゼ及びアリル芥子油などを利用するか、もしく
は、化学合成によつて得られた辛味物質が専ら利
用されてきた。しかしながらこれらを添加配合し
た従来の辛味性食品は、シヤープな催涙性のある
刺戟のみがアンバランスに強いにもかかわらず、
天然のわさび、からしに特有の旨味のある快い辛
味とは異質のものであり、しかもそのシヤープな
辛味は持続性に乏しかつた。 本発明者等は天然わさび、からしに特有の落ち
ついた旨味を伴つた香味の生成に、何が関与して
いるのかを研究してきた。 その結果、天然わさびもしくはからしの中性脂
質を加水分解して得られた構成脂肪酸混合物が、
わさび、からしのシヤープな辛味を幅と深みのあ
る特有の旨味を伴つた濃厚感のある辛味に変換増
強すると共にその改善された辛味を顕著に持続さ
せる作用を有することを発見した。 更に詳細に検討した結果、上記の辛味増強及び
持続性付与効果はC8〜C18の直鎖脂肪酸の少くと
も一種によつてもたらされるが、たとえばカプロ
ン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸な
どの如きC8〜C14の直鎖脂肪酸は辛味増強効果が
より優先し、またC15〜C18の直鎖脂肪酸たとえば
パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノ
レン酸、リノール酸などは鋭い辛味を和らげ、濃
厚感と持続性をもたらす効果がより優先し、従つ
て、これら両者のタイプのそれぞれ少なくとも一
種を含有するC8〜C18の直鎖脂肪酸混合物は、辛
味増強及び持続性付与効果の両面において優れ且
つ辛味性食品の風味を極めて好ましいものとする
ことがわかつた。 本発明者等はこれらの知見を基に、わさび、か
らしに含有している中性脂質以外に、他の動植物
起源の食用油脂の分解物、或いは油脂含有食品の
リパーゼ処理物についても検討した結果、C8
C18を有する構成脂肪酸を含有するものであれば、
上記と同様の辛味性改善効果のあることがわかつ
た。 また更に上記した辛味性改善効果はわさび、か
らしに限らず例えば、こしよう、唐がらし、さん
しよう及びしようがの如き辛味性を有するものに
対しても前記と同様の辛味増強及び持続作用を有
することもわかつた。かかる辛味増強作用は比較
的辛味の弱い例えばクローブ、タイム、メース、
オールスパイス、カルダモン及びシナモンの如き
スパイス類にも有効であつた。 従つて本発明の目的は、)C8〜C18を有する
直鎖脂肪酸の少くとも1種、)該直鎖脂肪酸の
少くとも1種を含有する油脂加水分解物及び)
該直鎖脂肪酸の少くとも1種を含有する油脂含有
食品リパーゼ処理物より成る群から選ばれた直鎖
脂肪酸もしくは直鎖脂肪酸含有物を有効成分とし
て含有することからなる辛味性食品の辛味増強及
び辛味持続性作用の著しい風味改善剤を提供する
にある。 ニ 問題点を解決するための手段 本発明の辛味性食品としては、例えば、天然か
ら得られる沢わさび(Wasabi Japonica)、西洋
わさび(Cochlearia armoracia L.)などのわさ
び類、あるいは黒からし(Brassica juncea)、
白または黄からし(Brassica hirta Moench)な
どのからし類、とうがらし(Capsicum annuum
L.)、こしよう(胡椒、Piper nigrum L.)、しよ
うが(生姜。Zingiber officinale Roscoe)、さ
んしよう(山椒、Xanthoxylum piperitum)及
びこれらの任意の混合物からなる辛味成分を含有
する食品、より具体的には例えば上記辛味性香辛
料の乾燥粉砕物例えば、わさび粉、からし粉、粉
さんしよう、粉末こしようなどの辛味性スパイス
類、七味とうがらし、カレー粉などの調合スパイ
ス類、或いは、練りわさび、練りがらしなどのペ
ースト状辛味料などの天然香辛料を例示すること
ができる。また上記辛味性食品に更に天然わさ
び、からしより抽出した芥子油配糖体、もしくは
化学的に合成された例えばシニグリン、シナルビ
ン、ゲルコケイロリン、グルコナスツルチイン、
グルコトロペオリン及びグルコナピンなど配糖
体、或いは化学的に合成された辛味化合物、例え
ばアリルイソチオシアネイト、p−ヒドロキシベ
ンジルイソチオシアネイト、カプサイシン、ピペ
リン、チヤビシン、ジンゲロン、シヨウガオー
ル、及びサンシヨールなどの化合物、更には前記
例示した如き、各種天然香辛料の水もしくは有機
溶媒抽出によつて得られるエキストラクト、オレ
オレジンなどを添加配合した辛味性食品を例示す
ることができる。 また本発明で利用することのできる、)C8
〜C18を有する直鎖脂肪酸としては、通常の動植
物油脂(乳脂肪を除く)構成脂肪酸が好ましく、
例えば、カプリル酸(octanoic,C7H15CO2H、
以下C8と略す。以下の脂肪酸についても同様に
炭素をもつて表わし、不飽和結合を有する場合は
その後にセミコロンを付して不飽和結合の数を併
せて記す)、ペラルゴン酸(nonanoic,C8H17
CO2H,C9)、カプリン酸(decanoic,C9H19
CO2H,C10)、ウンデカン酸(undecanoic,C10
H21CO2H,C11)、ラウリン酸(dodecanoic,
C11H23CO2H,C12)、トリデカン酸
(tridecanoic,C12H25CO2H,C13)、ミリスチン
酸(tetradecanoic,C13H27CO2H,C14)、ペン
タデカン酸(pentadecanoic,C14H29CO2H,
C15)、パルミチン酸(hexadecanoic,C15H31
CO2H,C16)、マーガリン酸(heptadecanoic,
C16H33CO2H,C17)、ステアリン酸
(octadecanoic,C17H35CO2H,C18)、などの直
鎖飽和脂肪酸類、オレイン酸(9−
octadecenoic,C17H33CO2H,C18:1)、リノ
ール酸(9,12−octadecadienoic,C18H32CO2
C18:2)、リノレン酸(9,12,15−
octadecatrienoic,C18H30O2,C18:3)などの
如き直鎖不飽和脂肪酸及びこれらの混合物を例示
することができる。 一方、C7以下の脂肪酸は特有の香気が強く、
辛味性食品の風味に悪影響を与えるので好ましく
なく、またC19を超える脂肪酸は本発明の辛味性
増強効果が無いか、あつてもその効果は僅少であ
り、実用的価値は小さい。 更に本発明においては、上記例示した如き脂肪
酸類と同様に、これらの脂肪酸を含有する、)
油脂類(乳脂肪を除く)の加水分解物を利用する
ことができる。かかる油脂類の加水分解物として
は、例えば、カラシ油、ワサビ油のほかに、サフ
ラワー油、大豆油、オリーブ油、カポツク油、ゴ
マ油、ツバキ油、ヌカ油、トウモロコシ油、ナタ
ネ油、綿実油、カカオ油、パーム油、パーム核
油、ヤシ油、ヒマワリ油、落花生油、ババス油、
などの植物性の油脂類、また、牛脂、豚脂、イワ
シ油、サバ油、マグロ油、タラ肝油などの動物性
油脂類、C8〜C12中鎖飽和脂肪酸トリグリセライ
ド混合物からなる食用加工油脂、及びこれら動植
物性油脂の混合物を常法によつて、酸、アルカ
リ、或いは酵素を用いて加水分解処理して得られ
る分解物を例示することができる。上記油脂類加
水分解物の中でも植物性油脂の加水分解物、殊に
ヤシ油、パーム核油、ババス油、ウリクリ脂、ツ
クシ脂、ピロラ脂、ムルムル脂などの加水分解物
を好ましく例示することができる。一方、乳脂肪
類は、C7以下の揮発性低級脂肪酸含有量が多く、
辛味性食品の風味に悪影響を与えるので良くな
い。 また更に本発明において利用することのできる
前記脂肪酸類の少くとも1種を含有する油脂含有
食品リパーゼ処理物としては、例えば、アーモン
ド、カシユーナツツ、くるみ、ピーナツツ、ヘー
ゼルナツツ、ココナツツ、ごま、ひまわりの種、
落花生、綿実などの種実類、大豆、えだまめなど
の豆類、魚介類、獣鳥鯨肉類、アボカド、ココ
ア、等の油脂含有食品を例えば、磨砕などにより
ペースト状とした後、常法により、微生物リパー
ゼ、膵臓リパーゼなどを用いて、処理した処理物
を例示することができる。 本発明の辛味性食品の風味改善剤は、上記例示
した如き)〜)をそのまゝ利用することがで
できるが、所望により、)或いは)を例えば
エタノール、プロピレングリコール或いは前記例
示した如き食用油脂に約0.1〜約99重量%添加し、
加温溶解した溶液とすることができる。また該溶
液もしくは前記),)及び)を例えばシヨ
糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、
レシチン等の界面活性剤及び/又はアラビアガ
ム、デキストリン、デンプン誘導体などの保護コ
ロイド物質を用いて、水中に約5〜約50重量%濃
度で乳化分散せしめた乳化物とすることもでき、
更に所望により該乳化物を噴霧乾燥、真空乾燥な
どにより粉末化することもできる。 本発明によつて得られる辛味性食品の風味改善
剤は、例えば、粉末状のわさび粉、からし粉、ペ
ースト状の練りわさび、練りからし、及びそれら
を配合したわさび漬、からし漬をはじめ、ソース
類、マヨネーズ等の調味料、スナツク類、魚肉畜
肉加工品、珍味類、菓子類、等に好適に利用する
ことができる。これらの辛味性食品に対する本発
明の風味改善剤の添加配合量は、例えば辛味料と
しての粉末乃至ペースト状のわさび及びからし等
に対して約0.001〜約10重量%、またわさび、か
らし等を配合した辛味性食品類に対しては、約
0.01〜約10重量%の如き添加量を例示することが
できる。 辛味性食品に対する本発明の風味改善剤の添加
時期、添加方法に関しては特別の制約はなく、該
食品製造の任意の工程で添加することができる
が、均一に混合分散することが望ましい。 次に実施例によつて本発明の数態様を更に詳し
く説明する。 ホ 実施例 実施例 1 C8(1g),C10(1g),C12(1g),C14(1g)及び
C16(1g)の各脂肪酸の等量混合物5gに95V/V
%エタノール95gを加えて溶解し、本発明の辛味
性食品の風味改善剤100gを得た(本発明品No.
1)。 実施例 2 C18(1g),C18:1(1g),C18:2(1g)及び
C18:3(1g)の脂肪酸混合物4gに95V/V%エ
タノール76gを加えて溶解し、本発明の辛味性食
品の風味改善剤80gを得た(本発明品No.2)。 実施例 3 C8,C10,C12,C14,C16,C18,C18:1,
C18:2及びC18:3の各1g、合計9gの脂肪酸混
合物にコーンサラダ油81gを加えて50℃に加温溶
解し、本発明の風味改善剤を90g得た(本発明品
No.3)。 参考例 1 市販の粉わさびを水で1:1に溶いたものに、
実施例1〜3で得られた辛味性食品風味改善剤
を、夫々の脂肪酸量として0.1%に見合う量を添
加して均一に混合した。次いで得られたわさびを
それぞれ醤油で25%液とし、厚さ5mmにスライス
した市販カマボコに0.5gを塗布し、上記と同様に
調製した本発明品無添加の市販粉わさびを対照と
して、良く訓練された官能検査員20名により、採
点による2点比較法によつて官能評価を行つた。 採点の基準は下記の通りである。
【表】 劣る 劣る る
れてい 優れて 優れて

る いる いる
比較採点の方法は、辛味の強さ、辛味の持続性
及び風味に対する嗜好性の三項目について、市販
の粉わさびを水で溶いただけのものを標準(0)
とし、それより優れている場合はプラス、劣つて
いる場合はマイナスの記号をつけ、上記基準によ
つて採点した。
【表】
【表】 第1表の結果から明らかな通り、本発明品No.
1,No.2及びNo.3は、辛味の強さ、辛味持続性及
び嗜好性の何れにおいても無添加の市販粉わさび
より危険率1%の有意差をもつて優れていた。 実施例 4 ヤシ油70gに20重量%の苛性カリ水溶液120gを
加え、90°〜95℃にて2時間加熱攪拌して加水分
解処理を行つた。処理後60℃まで冷却し、4N−
塩酸を用いてPH約2とし、脂肪酸を析出させた。
次いでヘキサン100gを用いて脂肪酸を抽出し、
洗浄後、ヘキサンを回収し、更に30mmHgの減圧
条件下で残留ヘキサン及び臭気成分を除去し、ヤ
シ油分解脂肪酸混合物450gを得た(本発明品No.
4)。 参考例 2 実施例4で得られた本発明品No.4をエタノール
を用いて20%溶液とし、摺りおろしたばかりの沢
わさびに0.5%添加し、同様にエタノールのみを
0.5%添加した試料を対照として、参考例1と同
様、20名のパネルで官能検査を行つた。結果を第
2表に示した。
【表】 第2表の結果から、本発明品No.4を添加したも
のは危険率0.1%で有意に嗜好性が改善された。 実施例 5 パーム核油500gに水100gを混合し、これに微
生物リパーゼ(リパーゼM−10、アマノ製薬)
1.5gを添加し、40°±2℃にて4時間攪拌して酵
素処理し、分解率80%のパーム核油加水分解物を
得た。次いで、約90℃にて15分間加熱し酵素を失
活後、約60℃に冷却し、20〜30mmHgの減圧条件
下で脱水し、油状のパーム核油加水分解脂肪酸混
合物460gを得た(本発明品No.5)。 参考例 3 市販練りがらしに上記本発明品No.5を0.2%添
加し、無添加品を対照として、20名のパネルで2
点比較法による官能検査を行つた。その結果を第
3表に示す。
【表】 第3表の結果から明らかな通り、本発明品No.5
を添加した練りからしは、無添加品に比べ、危険
率1%の有意差で辛味の強さ及び持続性に優れ、
嗜好性が改善された。 実施例 6 実施例4で得られたヤシ油加水分解脂肪酸混合
物(本発明品No.4)200gを、アラビアガム500g
及びデキストリン(DE10)300gを水1000gに溶
解した水溶液に加え、TK−ホモミキサー(特殊
機化工業)を用いて6000rpmにて10分間乳化し、
乳液状の辛味性食品の風味改善剤を調製した(本
発明品No.6)。この改善剤を市販の辛口ウースタ
ーソースに1%添加したところ呈味にパンチと力
強さが加わり、嗜好性が著しく改善された。 実施例 7 実施例6で得られたヤシ油脂肪酸混合物の乳化
液(本発明品No.6)1000gをニロアトマイザーを
使つて常法により噴霧乾燥を行い、粉末状の辛味
性食品の風味改善剤445gを得た(本発明品No.
7)。 参考例 4 下記に示す配合例によりわさび漬を調製し、本
発明品No.7,0.5%添加品及び無添加品につき、
参考例3と同じ方法で官能評価を行つた。 わさび漬配合例 細切りわさび 460部 水飴 20 MSG 15 酒粕 460 ブドウ糖 20 食塩 15 焼酎 10 合計 1000 その結果を第4表に示す。
【表】 第4表の結果から明らかな如く、天然わさびを
用いて調製したわさび漬においては粉末わさび或
いは練りわさびのわさび加工品に比較すると、辛
味性改善効果はやゝ穏やかではあるが、危険率5
%の有意差をもつて、風味改善効果を認められ
た。 参考例 5 とうがらし(タカノツメ)20gを加熱したフラ
イパン上で5分間炒つた後、中火で熱したごま油
180ml中に添加し、約15分加熱した後室温まで冷
却し、過を行つてラー油120gを得た。 このラー油に実施例5で得られたパーム核油酵
素分解物(本発明品No.5)を0.1%添加し、無添
加のラー油を対照として参考例3と同じ方法で官
能評価を行つた。その結果を第5表に示す。
【表】 第5表の結果から明らかな如く、本発明品No.5
を添加したラー油は、危険率5%の有意差で辛味
の強さ、辛味の持続性、嗜好性の何れも無添加の
対照品に比べて優れていた。 参考例 6 下記配合割合によつてパーム核油分解脂肪酸混
合物(本発明品No.5)を添加した合成ワサビフレ
ーバーを調製した。
【表】 上記調合フレーバーを市販のチーズ風味コーン
パフスナツクにそれぞれ1重量%宛均一にスプレ
ーしたものについて、20名のパネルで官能検査を
行つた。その結果を第6表に示した。
【表】 第6表の結果から明らかな如く、本発明品No.5
を添加した合成ワサビフレーバーは、シヤープな
刺激が抑えられ、天然わさび的な好ましい風味を
有し、無添加の対照品に比べて、危険率0.1%の
有意差で嗜好性が改善されていた。 参考例 7 天然マスタードオイル90gに実施例3で得られ
た風味改善剤(本発明品No.3)10gを添加し均一
に混合した。得られたマスタードオイルを参考例
3と同様に、市販の練りがらしに0.2%添加し、
20名のパネルで官能検査を行つたところ、無添加
品に比べて辛味強さ、持続性が改善され、危険率
5%の有意性をもつて好まれた。 ヘ 発明の効果 本発明による辛味性食品の風味改善剤は、わさ
び、からし等の辛味を顕著に増強し、持続性をも
たせるという優れた効果を有すると共に、辛味成
分特有のシヤープな辛味を深みのある濃厚感をも
付与し、例えば、粉わさびに配合して、水で練る
と、あたかも摺りおろした直後の沢わさびに特有
の新鮮なわさびらしい風味が増強される。 更に例えば、合成のわさび、からしフレーバー
に本発明の風味改良剤を配合することにより、天
然感に富んだわさびもしくはからしフレーバーに
改善する効果を有する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C8〜C18の直鎖脂肪酸の少くとも1種、 該直鎖脂肪酸の少くとも1種を含有する油脂
    加水分解物及び 該直鎖脂肪酸の少くとも1種を含有する油脂
    含有食品リパーゼ処理物 より成る群から選ばれた直鎖脂肪酸もしくは直鎖
    脂肪酸含有物を有効成分として含有することを特
    徴とする辛味性食品の風味改善剤。
JP60237704A 1985-10-25 1985-10-25 辛味性食品の風味改善剤 Granted JPS62100258A (ja)

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